JP3714886B2 - デジタル放送受信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル放送受信方法に関し、特に衛星によるデジタル放送の受信方法に好適に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
衛星によるデジタル放送では、電波は降雨等による減衰を受けやすい。このため、豪雨の時には受信レベルが悪くなり、更には受信不能になる場合もある。
【0003】
そこで、放送信号の受信レベルの変化をユーザに知らせる処置を講じるデジタル放送受信機の提案がなされている。このようなデジタル放送受信機としては、例えば、特開2000−115654号公報に開示されている。
【0004】
以下、上記公報に記載された従来のデジタル放送受信機について説明する。
【0005】
図3は、上記公報に記載された従来のデジタル放送受信機の構成図である。
【0006】
図3において、アンテナ312で衛星からのデジタル放送信号が受信される。アンテナ312で受信された放送信号は受信機313のチューナ部301に供給される。チューナ部301では受信信号の中から所定のチャンネルの信号が選択され、その信号が復調回路302に供給される。
【0007】
復調回路302では、受信信号から信号のビットストリームが復調され、誤り訂正部303に供給される。誤り訂正部303では、選局されたチャンネルのトランスポートストリームのエラーが検出、訂正される。誤り訂正部303の出力がトランスポートDEMUX304に供給される。トランスポートDEMUX304は誤り訂正部303から出力されるビットストリームを受け、パケット列に分離し、パケット毎に所望のデータであるかどうかを判断し、MPEGデコーダ5に供給する。
【0008】
MPEGデコーダ305はMPEG方式により圧縮されたMPEGビデオ信号およびMPEGオーディオ信号をデコードするものである。入力されるMPEG方式に従うビデオデータがMPEGデコーダ305によりデコードされ、得られるコンポーネントビデオ信号をビデオエンコーダ306に供給する。ビデオエンコーダ306でコンポーネントビデオ信号から例えばNTSC方式のコンポジットビデオ信号が生成され、図示しないモニタに出力される。入力されるMPEG方式に従うオーディオデータがMPEGデコーダ305によりデコードされ、得られるデジタルオーディオ信号を音声DAC(デジタル/アナログ変換器)307に供給する。音声DAC307でデジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換され、音声出力される。
【0009】
CPU308は、装置全体の動作を制御し管理するが、ここではCPU308により管理される各種の装置の動作状態などをOSD機能により画面上に表示できるようにしている。すなわち、CPU308の出力に基づき、OSD表示部309からOSD表示信号が生成される。このOSD表示信号がビデオエンコーダ306に供給され、この信号がビデオエンコーダ306で受信したビデオ信号にOSD表示のために重畳される。
【0010】
ここで、受信レベルは、選局された受信信号の復調後のトランスポートストリームのエラーが検出・訂正される誤り訂正部303でのエラー検出の頻度からそれを知ることができる。受信レベルが良好の時には、誤り訂正部303でエラーが検出されないか、または訂正可能な程度のエラーである。受信レベルが悪くなると、誤り訂正部303では訂正が不可能になる程のエラーが起きる。従って、この訂正部303で検出されたエラーを受信レベルとして前記OSD機能により画面上に表示することでユーザに受信状態を報知することができる。
【0011】
また、降雨などによる受信状態の悪化に備えて、複数の変調方式を用いて通常の放送の他に降雨対応放送を併用して送信を行う、所謂階層化伝送方式も行われている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のデジタル放送受信機では、その受信レベルは、現在受信しているチャンネルのものしか検知することはできない。従って、他のチャンネルの受信レベルを知るためには、そのチャンネルを受信しなければならない。
【0013】
即ち、ユーザは実際にチャンネルを選局してからでないとそのチャンネルの受信レベルを知るすべがなく、また、前記降雨対応放送の有無も知るすべがない、という問題がある。
【0014】
かかる課題に鑑み、本発明はこれを解決したデジタル放送受信方法を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を講じた。
【0016】
即ち、本発明にかかるデジタル放送受信方法は、複数のチューナを有し、一のチューナで一のチャンネルを受信中に、他のチューナで他のチャンネルを順次受信し、該他のチューナで順次受信されたチャンネルの受信信号を復調した後のトランスポートストリームのエラー検出頻度に基づいて、順次受信される各チャンネルの受信レベルを検出し、該検出された受信レベルをそれぞれメモリに記憶し、該メモリに記憶された各チャンネルの受信レベルを画面上に表示するようにした。
【0017】
また、複数のチューナを有し、一のチューナで一のチャンネルを受信中に、他のチューナで他のチャンネルを順次受信し、該他のチューナで順次受信されたチャンネルの受信信号を復調した後のトランスポートストリームに降雨対応放送を示す情報が含まれているか否かに基づいて、順次受信される各チャンネルの降雨対応放送の有無を検出し、該検出された降雨対応放送の有無をそれぞれメモリに記憶し、該メモリに記憶された各チャンネルの降雨対応放送の有無を画面上に表示しても良い。
【0018】
ここで、前記受信レベル及び/または降雨対応放送の有無を電子番組表のチャンネル欄に重畳して表示することが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明にかかるデジタル放送受信機の構成を図1に示す。
【0020】
図1において、101は受信アンテナ、102は第1のチューナ、103は第1のTS(トランスポートストリーム)デコーダ、104は第2のチューナ、105は第2のTSデコーダ、106はメモリ、107はマイコン、108はユーザインターフェース、109はMPEGデコーダ、110はOSD発生部、111はスピーカ、112はディスプレイ、である。
【0021】
受信アンテナ101で受信されたデジタル放送は、第1のチューナ及び第2のチューナに分配・入力される。第1のチューナ102では視聴者の指示に従って所定のチャンネルが選局され、続く第1のTSデコーダ103にて必要な映像・音声等のデータが分離出力される。更に、MPEGデコーダ109にて、映像・音声等のデータの復調が行われ、スピーカ111から音声が、ディスプレイ112から映像が出力される。
【0022】
一方、第のチューナ102で視聴者が所望のチャンネルを受信している間、第のチューナ104はチャンネル全局を順次サーチし、各局の受信状況を把握する。即ち、第2のチューナ104は、チャンネルを受信すると、内部のエラー訂正部により受信しているチャンネルのエラー発生状況をマイコン107に通知する。また、放送局側から降雨対応放送をしている旨の情報が送られている場合は、その旨をマイコン107に通知する。マイコン107では、通知されたエラー発生状況、降雨対応放送をしている旨の情報をチャンネルごとに対応付けメモリ106に記憶する。
【0023】
このようにメモリ10に記憶された各チャンネルの受信情報は、降雨対応放送の有無やエラー発生状況等から判断された各チャンネルの受信レベルとしてOSD部110を通じて視聴者の要求に応じて画面に表示される。
【0024】
ここで、画面上に表示されたチャンネルごとの受信状態表示の一例を図2に示す。
【0025】
図2において、201は各チャンネルを示し、202は降雨対応放送であることを示し、203はチャンネルごとの受信レベルを示す。
【0026】
例えば、大雨等で受信状況が悪化した時には視聴者は降雨対応放送マーク202が表示されているチャンネルを選択することでより良い画面の番組を視聴することができる。また、エラー発生が多い場合は受信レベルが低いとし、エラー発生が少ない場合は受信レベルが高いとして、これを受信レベル表示203でそれぞれ表示する。
【0027】
尚、受信レベルは所定のアイコンで表示しているが、これに代え、棒グラフなどで表示しても良く、所定の色彩などを施しても良い。また、図2では各チャンネルごとの一覧表の形態で表示しているが、これを、画面上(下)部や側部などに帯状に表示しても良く、また、第1のチューナにより視聴中の番組に重畳して表示しても良い。
【0028】
更に、デジタル放送では電子番組表という機能が付加されている。従って、この電子番組表の各チャンネル欄に上記の各受信状況を示すアイコン等を重ねて表示しても良い。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、第2のチューナで事前に全チャンネルの受信状況をサーチしているので、実際にそのチャンネルを受信する前に、そのチャンネルの受信状況を知ることができる。
【0030】
また、各受信状況を電子番組表に重畳して表示することで、番組の選択と受信レベルの確認とが同時に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるデジタル放送受信機のブロック図である。
【図2】本発明にかかるデジタル放送受信機の画面表示例である。
【図3】従来のデジタル放送受信機のブロック図である。
【符号の説明】
101・・アンテナ、102・・第1のチューナ、103・・第1のデコーダ、104・・第2のチューナ、105・・第2のデコーダ、106・・メモリ、107・・マイコン、108・・ユーザインターフェース、109・・MPEGデコーダ、110・・OSD発生部、111・・スピーカ、112・・ディスプレイ、201・・チャンネルリスト、202・・降雨対応放送表示、203・・受信レベル表示、301・・チューナ、302・・復調回路、303・・誤り訂正部、304・・トランスポートDEMUX、305・・MPEGデコーダ、306・・ビデオデコーダ、307・・音声DAC、308・・CPU、309・・OSD表示部、310・・エラー数カウント部、311・・レベル変換部、312・・アンテナ、313・・デジタル放送受信機

Claims (3)

  1. 複数のチューナを有し、一のチューナで一のチャンネルを受信中に、他のチューナで他のチャンネルを順次受信し、該他のチューナで順次受信されたチャンネルの受信信号を復調した後のトランスポートストリームのエラー検出頻度に基づいて、順次受信される各チャンネルの受信レベルを検出し、該検出された受信レベルをそれぞれメモリに記憶し、該メモリに記憶された各チャンネルの受信レベルを画面上に表示する、ことを特徴とするデジタル放送受信方法。
  2. 複数のチューナを有し、一のチューナで一のチャンネルを受信中に、他のチューナで他のチャンネルを順次受信し、該他のチューナで順次受信されたチャンネルの受信信号を復調した後のトランスポートストリームに降雨対応放送を示す情報が含まれているか否かに基づいて、順次受信される各チャンネルの降雨対応放送の有無を検出し、該検出された降雨対応放送の有無をそれぞれメモリに記憶し、該メモリに記憶された各チャンネルの降雨対応放送の有無を画面上に表示する、ことを特徴とするデジタル放送受信方法。
  3. 前記受信レベル及び/または降雨対応放送の有無を電子番組表のチャンネル欄に重畳して表示することを特徴とする請求項または請求項2記載のデジタル放送受信方法。
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