JP3714506B2 - 優れた耐水性を有する高熱伝導性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐水性及び熱伝導性に優れた樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス、IC等の半導体素子はパッケージにより外部より保護されている。半導体素子の高集積化が進むに従って、半導体素子を使用した回路からの発熱量も増大している。この発生する熱を外部に放散・除去を効率良く行うことが重要な技術的課題となっている。半導体のパッケージには放熱特性に優れたアルミナ等のセラミックが使用されていたが、高価なことから、近年安価な高分子材料が広く使用されるようになってきた。
【0003】
しかしながら、高分子材料は、それ自身の熱伝導率が極めて低いので、実際には、高分子材料に熱伝導性を有する無機材料をフィラーとして添加し、熱伝導性の改善を行っている。
【0004】
熱伝導性の無機材料を添加した高分子材料の放熱性は、無機材料の熱伝導性と添加量によって決定される。特に、高分子材料の放熱性には、無機材料の熱伝導性が大きく影響する。現在、シリカ、アルミナ、窒化硼素等が使用されているが、これらの無機材料より高い熱伝導性を有する窒化アルミニウムに移行しつつある。
【0005】
また、窒化アルミニウムは空気中の水分で加水分解し、水酸化アルミニウムとアンモニアを生成し、本来の特性である熱伝導性を損なうので、燐酸化合物で表面を処理し、窒化アルミニウムの加水分解を抑制する(以下、耐水性と記す)方法が開示されている(特願平8−286780号公報)。この方法で表面処理を行った窒化アルミニウムは高い耐水性を示すが、溶出性のイオン性成分を多く含むため、高温多湿下では封止材等の樹脂用フィラーとして使用することが困難である。この様に樹脂用フィラーとして使用する窒化アルミニウムには優れた耐水性を有し、更に溶出性のイオン性成分が少ないことが求められている。
【0006】
また、燐酸化合物で処理をすると、表面状態が変化し、未処理のものと比べると流動性が著しく低下してしまう。そのため、樹脂との混練時、窒化アルミニウムが凝集体を形成し樹脂に均一に分散させることが困難である。例えば、そのため、窒化アルミニウムを樹脂と混練する際、篩で分級しながら混練することが必要となり、工程が増えコストアップにつながっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は耐水性窒化アルミニウム粉末の流動性を向上させ、凝集体を形成することなく、樹脂中に均一に分散することができ、優れた熱伝導性及び耐水性を有し、更に高温多湿下でもイオン性成分の溶出が少ない樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物で処理し、特定の流動性改良剤を添加することにより樹脂との混練時、凝集体を形成することなく、樹脂中に均一に分散し、且つ熱伝導性及び耐水性に優れた樹脂組成物を得ることを見いだし本発明の完成に至った。
【0009】
すなわち、本発明は樹脂100重量部に対し、窒化アルミニウム粉末に燐酸化合物を含有する耐水性窒化アルミニウム粉末50〜600重量部と流動性改良剤を含有することを特徴とする優れた耐水性を有する高熱伝導性樹脂組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、シリコンゴム、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂またはフッ素樹脂等が挙げられる。
【0011】
本発明で用いる窒化アルミニウム粉末は一般市販されているものであれば如何なるものでも構わない。しかし、通常、下記の製造方法のものが用いられる。例えば、有機アルミニウム化合物とアンモニアを反応させ、加熱する気相法、アルミナと炭素の混合物を窒素中で加熱するアルミナ還元法、アルミニウムと窒素で反応させる直接窒化法等があるが、何れの方法で製造したものも本発明に使用することができる。この中で、有機アルミニウム化合物とアンモニアを反応させ、加熱する気相法で製造された窒化アルミニウム粉末は樹脂との混和性がよく、樹脂中に多量に添加でき、高い熱伝導性を有する樹脂組成物を得ることができるので、特に好ましい。
【0012】
本発明の窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物で処理するとは、窒化アルミニウム粉末と燐酸化合物を接触させ、窒化アルミニウム粉末に耐水性を付与する操作である。この操作方法としては、例えば窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物溶液中で分散させる方法、燐酸化合物溶液を窒化アルミニウム粉末にまぶし練り込みペースト状にする方法等が挙げられる。
【0013】
窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物で処理する際に、水の存在下で行うことで、窒化アルミニウム表面が強制的に加水分解され、リン化合物と反応する活性点である水酸化アルミニウムが増加する。このことにより、燐酸化合物との反応が促進され結果として高い耐水性が得られる。このことは、実験的に確認している。また、この反応は非常に速いのですぐさま耐水性の層が形成され、窒化アルミニウム粉末の特徴を失うことはない。
【0014】
また、本発明では窒化アルミニウム粉末の表面に存在する燐酸化合物(燐酸アルミニウム)のP2O5換算で含有量を特定することによって、窒化アルミニウム粉末に優れた耐水性を付与することができる。
【0015】
燐酸化合物で処理された耐水性窒化アルミニウム粉末は、燐酸化合物をP2O5換算で0.1〜10重量%の範囲で含有するのが好ましく、更に好ましくは、0.3〜8重量%、最も好ましくは、0.5〜6重量%の範囲が好適である。耐水性窒化アルミニウム粉末のP2O5含有量が0.1重量%未満では、所望の耐水性を得ることができず、また、10重量%を超えると、所望の耐水性と流動性は得られるが、窒化アルミニウムの酸素含有量が高くなり窒化アルミニウム粉末本来の特性である熱伝導性を損なうので好ましくない。また、未反応の燐酸化合物が多くなるため、溶出性の燐酸化合物が増加し、溶出性のイオン性成分の増加につながるので好ましくない。
【0016】
本発明でいう燐酸化合物とは、窒化アルミニウム粉末のアルミニウムと反応して燐酸アルミニウム結合(Al−O−P結合)を形成し、最終的には窒化アルミニウムを燐酸アルミニウムの層で被覆する能力を有する燐酸化合物を意味し、例えば、オルソ燐酸、メタ燐酸、ピロ燐酸、ポリ燐酸、ホスホン酸等の無機燐酸化合物やメチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ラウリルアッシドホスフェート、パルミチルアッシドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ノニルフェニルアシッドホスフェート等の酸性燐酸エステル類、ジ−2−エチルヘキシルピロホスフェート等のピロ燐酸又はポリ燐酸のモノ若しくはジアルキル、アルケニル又はアリールエステル類、メチレンホスホン酸、アミノメチレンホスホン酸等のホスホン酸類及びそのエステル類等の有機燐酸化合物等がその例として挙げられる。また、2種類以上の燐酸化合物の混合物でもかまわない。
【0017】
本発明の樹脂組成物で用いる窒化アルミニウム粉末は、▲1▼更に優れた耐水性の付与▲2▼イオン性成分の溶出の抑制▲3▼優れた流動性の付与(樹脂への分散性の向上)を達成することができる窒化アルミニウム粉末のことである。つまり、流動性改良剤を含有し、且つ窒化アルミニウム粉末に燐酸化合物を含有する窒化アルミニウム粉末である。
【0018】
本発明の樹脂組成物に用いる窒化アルミニウム粉末は、窒化アルミニウム粉末に燐酸化合物の処理に加えて、更に流動性改良剤の混合を行うことで得ることができ、この耐水性窒化アルミニウム粉末を用いて樹脂組成物を得ることにより本発明の目的を達成することができる。
【0019】
本発明で用いる耐水性窒化アルミニウム粉末は特願平9−133111号公報に開示された製造方法で得ることができ、流動性改良剤の混合は、燐酸化合物処理の後でも、燐酸化合物処理の際に行っても良く、流動性改良剤が均一に窒化アルミニウム粉末と混合できるのであれば流動性改良剤の混合方法は問わない。
【0020】
本発明でいう流動性改良剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、窒化ほう素及び表面に親油性基を有する無機粉末等が挙げられる。また、2種類以上の流動性改良剤の混合物でもかまわない。これらの流動性改良剤の粒径は1μm以下が好ましい。
【0021】
本発明の表面に親油性基を有する無機粉末とは、無機粉末の表面を樹脂、シリコーン、シリコンオイルやフッ素化合物等で被覆して、無機粉末の表面を親油性基で覆われた無機粉末のことを意味する。例えば、表面に親油性基を有するシリカ(以下、撥水性シリカと記す)等が挙げられる。
【0022】
特に、流動性改良剤として表面に親油性基を有する無機粉末を用いた場合、窒化アルミニウム粉末の流動性が著しく改善され、更に窒化アルミニウム粉末と表面に親油性基を有する無機粉末を混合することで、著しく耐水性が向上するとともに、樹脂との馴染みも他のものより向上するので、樹脂への分散性も著しく向上する。
【0023】
更に、表面に親油性基を有する無機粉末を混合する際に分散剤として有機溶剤を用いる方法で混合を行うと、他の方法と比較すると耐水性の向上及びイオン性成分の溶出抑制の効果が非常に大きい。この様な方法で得た窒化アルミニウム粉末を使用することで、高温多湿下で使用しても劣化することがなく、更に信頼性の高い樹脂組成物を得ることができる。無機粉末表面にどのような親油性の被覆剤を含有するものでも同様の効果が得られるが、特に、無機粉末の表面をシリコンオイルで被覆した無機粉末が有用である。ここで用いる分散剤としての有機溶媒は水溶性のものならば、何でもよく、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、テトラヒドフラン(THF)等が挙げられる。また、ヘプタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、クロロホルム等の非水溶性の有機溶剤を併用してもよい。
【0024】
本発明で用いる耐水性窒化アルミニウム粉末は、窒化アルミニウム粉末に対して流動性改良剤の添加量が0.1〜10重量%の範囲であることが好ましく、更に好ましくは0.5〜10重量%の範囲が好適である。流動性改良剤の添加量が0.1重量%未満の場合、所望の流動性を有する窒化アルミニウム粉末を得ることができないので好ましくない。また、その添加量が10重量%を超えても流動性改良剤の効果は変わらないので好ましくない。
【0025】
燐酸化合物処理の後、流動性改良剤を混合する方法としては、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー等を用いて、粉体同士を混合する方法とボールミルを用いて、粉砕混合する方法がある。後者の方法の方が性能の向上の効果が大きい。
【0026】
燐酸化合物処理の際に流動性改良剤を混合する方法としては、窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物溶液に分散させてスラリーに流動性改良剤を分散させる方法、窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物溶液に練り込みペースト状に流動性改良剤を練り込む方法や、前もって流動性改良剤を燐酸化合物溶液に分散させた後、窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物で処理する方法等がある。また、流動性改良剤を溶媒でスラリー又はペースト状にしてから混合してもかまわない。
【0027】
分散剤を用い表面に親油性基を有する無機粉末の混合は、燐酸化合物処理の後でも燐酸化合物処理の際のいつでもよく、均一に混合することができればいつ行ってもよい。
【0028】
燐酸化合物処理の後に混合する方法としては、耐水性窒化アルミニウム粉末又は表面に親油性基を有する無機粉末をスラリーとして、ミキサーやボールミル等を用いて均一に混合する。
【0029】
燐酸化合物処理の際に混合する方法としては、予め分散剤で表面に親油性基を有する無機粉末をスラリー又はペースト状にして混合する方法と、分散剤が含まれている燐酸化合物溶液中の表面に親油性基を有する無機粉末をそのまま添加し、混合する方法等がある。前者の方が分散剤の使用量が少量でよく、低コストで製造できる。特に、オルト燐酸等の無機燐酸水溶液で窒化アルミニウム粉末を処理し、流動性改良剤として表面に親油性基を有する無機粉末を用いる場合、均一に混合するために分散剤として有機溶媒を用いて流動性改良剤をスラリー又はペースト状にする必要がある。
【0030】
燐酸化合物での処理及び流動性改良剤の混合を行った窒化アルミニウム粉末のスラリーを濾過し、過剰の燐酸化合物を取り除くため、水または有機溶媒で洗浄を行った後、乾燥、粉砕する。この濾過〜乾燥を繰り返すことにより、より高純度の流動性及び耐水性に優れ、且つイオン性成分の溶出性の低い窒化アルミニウム粉末が得られる。また、燐酸化合物で処理した耐水性窒化アルミニウム粉末をそのままスプレードライを用いて乾燥する方法、また上記したように濾過してそのケーキを乾燥する方法等、いずれの方法でも構わない。
【0031】
窒化アルミニウムスラリーの濾過は、ヌッチェ、遠心濾過機等を使用する。また、濾過を行わずそのまま乾燥を行ってもよい。
所定量の燐酸化合物及び流動性改良剤を用いて窒化アルミニウム粉末をペースト状にして処理を行った場合は、そのまま乾燥し、粉砕することで所望の流動性及び耐水性に優れ、且つイオン性成分の溶出性の低い耐水性窒化アルミニウム粉末を得ることができる。
【0032】
乾燥方法としては、濾過したケーキ、スラリーやペーストを80〜300℃で3〜24時間乾燥させる。用いる乾燥機には、熱風乾燥機、蒸気乾燥機等を用いる。
粉砕には、ジェットミル、サンプルミル、ボールミル等を用いる。また、ここでいう粉砕は、二次粒子を一次粒子にすることであり、被覆表面を破壊するものではない。
【0033】
以上のような方法で得た流動性及び耐水性に優れ、且つイオン性成分の溶出性の低い耐水性窒化アルミニウム粉末に対し、以下の方法で更にイオン性成分の溶出を抑制することができる。つまり、イオン性成分の溶出を抑制する方法としては、150〜600℃で加熱処理することにより燐酸アルミニウム結合(Al−O−P)の生成を促進させる方法や洗浄により溶出性のイオン性成分の除去をする方法等がある。また、加熱処理と洗浄を組み合わせることにより効果的にイオン性成分の溶出を抑制することができる。これらのイオン性成分の溶出を抑制する方法を用いることにより、更に高純度の流動性及び耐水性に優れ、且つイオン性成分の溶出性の低い耐水性窒化アルミニウム粉末が得られる。
【0034】
以上の方法で得た耐水性窒化アルミニウム粉末と樹脂を混練することにより、樹脂中に耐水性窒化アルミニウム粉末が均一に分散した優れた熱伝導性を有し、且つ高温多湿下でも劣化がなく信頼性の高い樹脂組成物を得ることができる。
【0035】
本発明の樹脂組成物は、樹脂100重量部に対し耐水性窒化アルミニウム粉末50〜600重量部の範囲で含有する必要があり、更に好ましくは100〜400重量部の範囲が好適である。耐水性窒化アルミニウム粉末が50重量部未満では、所望の熱伝導性が得られないので好ましくない。また、600重量部を越える場合は、所望の熱伝動性は得られるが樹脂物性の低下をもたらすので好ましくない。
【0036】
本発明の熱伝導性樹脂組成物を成形材料とする場合は、公知の方法を用いることができる。例えば、樹脂と耐水性窒化アルミニウム粉末を所定量ミキサー等で均一に混合した後、熱ロールによって混合処理を行い、次いで冷却固化して適当な大きさに粉砕する方法、また、樹脂がシリコンゴム等のゴム状物質の場合、溶媒にシリコンゴム等のゴム状物質を溶解し、耐水性窒化アルミニウムを所定量加え、得られたスラリーに加硫剤または触媒を加える方法等が挙げられる。また、本発明の耐水性窒化アルミニウム粉末は樹脂への分散性が良いので、高粘度の樹脂についてもニーダー等で混練することで、樹脂中に耐水性窒化アルミニウムを均一に分散させることができる。
【0037】
また、本発明の樹脂組成物にシリカ、アルミナ、窒化ほう素、難燃剤等の他の添加剤を加えても良い。
【0038】
本発明の樹脂組成物は、優れた熱伝導性を有するので、放熱が必要とされる分野で有用である。例えば、封止材、パッケージ材、電子部品の接着材、絶縁保護膜、本発明の樹脂組成物の組成を基本とした積層基板の成形材料等の用途等である。
【0039】
【実施例】
以下、本発明を実施例をもって説明する。なお、%及び部は特記しない限り重量基準で表す。
窒化アルミニウム粉末の製造例
製造例1
2.4%オルト燐酸水溶液56.8部(オルト燐酸1.4部、水55.4部)に、予め窒化アルミニウム粉末に対して2%の撥水性シリカをメタノールでスラリーにして加え、オルト燐酸水溶液中に分散させた。次に前記のオルト燐酸水溶液に窒化アルミニウム粉末(平均粒径1μm)100部を加え、5Lのニーダーで練り込みペースト状とし、30℃で30分間処理を行った。この混合物を120℃、8時間乾燥し、乾燥後、ジェットミルで粉砕し、耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。
【0040】
製造例2〜3
撥水性シリカの添加量を5%、10%に変更した以外は実施例1と同様の方法で窒化アルミニウム粉末を得た。
【0041】
製造例4
2.4%オルト燐酸水溶液を6.8%オルト燐酸水溶液60.5部(オルト燐酸4.1部、水56.4部)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。
【0042】
製造例5
2.4%オルト燐酸水溶液を15.8%オルト燐酸水溶液69.7部(オルト燐酸11部、水58.7部)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。
【0043】
製造例6〜7
流動性改良剤をアルミナ、窒化ほう素に変更した以外は、実施例1と同様の方法で耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。
【0044】
製造例8
5Lのニーダーで6.8%オルト燐酸水溶液60.5部(オルト燐酸4.1部、水56.4部)に窒化アルミニウム粉末(平均粒径1μm)100部を加え、練り込みペースト状とし、30℃で30分間処理を行った。この混合物を120℃、8時間乾燥し、乾燥後、ジェットミルで粉砕し、耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。更に、この耐水性窒化アルミニウム粉末に対して撥水性シリカを2%添加し、アルミナ製のボールを容量1Lの磁製ポットに入れ、120回転で1時間混合粉砕を行い、耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。
【0045】
製造例9
2.4%オルト燐酸水溶液56.8部(オルト燐酸1.4部、水55.4部)に予め、窒化アルミニウム粉末に対して2%の撥水性シリカをメタノールでスラリーにして加え、オルト燐酸水溶液中に分散させた。次に前記のオルト燐酸水溶液に窒化アルミニウム粉末(平均粒径1μm)100部を加え、5Lのニーダーで練り込みペースト状とし、30℃で30分間処理を行った。この混合物を120℃、8時間乾燥し、更に300℃で5時間加熱処理をした後、ジェットミルで粉砕し、耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。
【0046】
製造例10
撥水性シリカの添加量を3%に変更した以外は製造例9と同様の方法で耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。
【0047】
製造例11〜12
製造例9〜10で得た耐水性窒化アルミニウム粉末を100℃の純水で洗浄し、濾過乾燥後、ジェットミルで粉砕し、耐水性窒化アルミニウム粉末を得た。
【0048】
製造例13
製造例1の撥水性シリカを除いた他は製造例1と同様に行った。
【0049】
製造例14〜15
製造例4及び5の撥水性シリカを除いた他は製造例4及び5と同様に行った。
【0050】
実施例1
シリコンゴム100部に対し、製造例1で得られた流動性を改良した耐水性窒化アルミニウム粉末80部をニーダーで15分間混練して、耐水性窒化アルミニウム含有のシリコンゴム組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、150メッシュのストレーナーを通して押し出し成形したが、ストレーナーを通らない程の凝集物は認められなかった。
この成形体の熱伝導率をレーザーフラッシュ法熱定数測定装置を用いて測定した結果、3.5W/mKであった。
ステンレス容器にこの成形体と純水(成形体/純水=1/8(重量比))を入れて密閉し、120℃で3日間加熱し、回収された液のpH及び電気伝導率を測定し、耐水性及びイオン成分の溶出性を評価した。また、試験後の成形体を観察した結果、成形体に特に変化は認められなかった。
【0051】
実施例2〜6
製造例1で得られた流動性を改良した耐水性窒化アルミニウム粉末の添加量を100部、200部、300部、400部、550部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で成形体を得た。実施例1と同様の方法で評価し、評価結果を表1に示す。
【0052】
実施例7〜17
製造例2〜12で得られた耐水性窒化アルミニウム粉末を用い、添加量を200部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で成形体を得た。実施例1と同様の方法で評価し、評価結果を表1に示す。
【0053】
実施例18
エポキシ樹脂100部に製造例1の耐水性窒化アルミニウム粉末200部をヘンシェルミキサーで混合した。得られた混合物を加熱プレス機により、180℃で25分間加熱し、更に、200℃で2時間硬化させ、成形体を得た。
エポキシ樹脂組成物を圧延した結果、樹脂中に凝集体は認められれなかった。
この成形体の熱伝導率をレーザーフラッシュ法熱定数測定装置を用いて測定した結果、5.6W/mKであった。
ステンレス容器にこの成形体と純水(成形体/純水=1/8(重量比))を入れて密閉し、120℃で3日間加熱し、回収された液のpH及び電気伝導率を測定し、耐水性及びイオン成分の溶出性を評価した。また、試験後の成形体を観察した結果、成形体に特に変化は認められなかった。
【0054】
実施例19〜23
製造例1で得られた耐水性窒化アルミニウム粉末の添加量を80部、100部、300部、400部、550部に変更した以外は、実施例18と同様の方法で成形体を得た。実施例1と同様の方法で評価し、評価結果を表1に示す。
【0055】
実施例24
ポリアミド樹脂100部に製造例1の耐水性窒化アルミニウム粉末200部をヘンシェルミキサーで混合し、80℃で十分乾燥した後、二軸押出機で230℃で混練しペレットとした。このペレットを再び80℃で乾燥し、250℃で射出成形を行い成形体を得た。
ポリアミド樹脂組成物を圧延した結果、樹脂中に凝集体は認められれなかった。この成形体の熱伝導率をレーザーフラッシュ法熱定数測定装置を用いて測定した結果、5.5W/mKであった。
ステンレス容器にこの成形体と純水(成形体/純水=1/8(重量比))を入れて密閉し、120℃で3日間加熱し、回収された液のpH及び電気伝導率を測定し、耐水性及びイオン成分の溶出性を評価した。また、試験後の成形体を観察した結果、成形体に特に変化は認められなかった。
【0056】
比較例1
製造例1で得られたた耐水性窒化アルミニウム粉末の添加量を30部に変更した以外は実施例1と同様の方法で成形体を得た。
実施例1と同様の方法で評価し、評価結果を表2に示す。
【0057】
比較例2〜4
製造例13〜15で得た耐水性窒化アルミニウム粉末用いた以外は実施例1と同様の方法で耐水性窒化アルミニウム含有のシリコンゴム組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、150メッシュのストレーナーを通して押し出し成形したが、ストレーナーを通らない程の凝集物が認められた。
凝集物の同定をX線回折法で行ったところ、窒化アルミニウムであることを確認した。
ステンレス容器にこの成形体と純水(成形体/純水=1/8(重量比))を入れて密閉し、120℃で3日間加熱し、回収された液のpH及び電気伝導率を測定し、耐水性及びイオン成分の溶出性を評価した。また、試験後の成形体を観察した結果、成形体に変色や表面がザラザラになるといった変化が認められ、成形体に劣化が認められる。
また、熱伝導率を実施例1と同様の方法で測定し、表2に示す。
【0058】
比較例5〜7
製造例13〜15で得た窒化アルミニウム粉末用いた以外は実施例18と同様の方法で成形体を得た。
エポキシ樹脂組成物を圧延した結果、樹脂中に凝集体は認められた。
凝集物の同定をX線回折法で行ったところ、窒化アルミニウムであることを確認した。
ステンレス容器にこの成形体と純水(成形体/純水=1/8(重量比))を入れて密閉し、120℃で3日間加熱し、回収された液のpH及び電気伝導率を測定し、耐水性及びイオン成分の溶出性を評価した。また、試験後の成形体を観察した結果、成形体に変色や表面がザラザラになるといった変化が認められ、成形体に劣化が認められる。
また、熱伝導率を実施例1と同様の方法で測定し、表2に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
○:樹脂中に凝集体なし ×:樹脂中に凝集体あり
【0061】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、耐水性窒化アルミニウム粉末を用いることにより、樹脂中に均一に分散するので、従来より高品質の熱伝導性樹脂組成物を得ることができる。
本発明で使用する耐水性窒化アルミニウム粉末は耐水性に優れ、且つイオン性成分の溶出性が低いので、高温多湿下で使用しても熱伝導性の低下、絶縁性の破壊や回路の腐食といったことがなく、従来のものに比べより信頼性の高い製品が得られる。
本発明による樹脂組成物は、優れた熱伝導性を有するので、放熱が要求される電子部品の封止材、電子部品の接着材等として有用である。また、本発明の樹脂組成物の組成を基本とした積層基板の形成材料としても有用である。
Claims (9)
- 樹脂100重量部に対し、窒化アルミニウム粉末に燐酸化合物を含有する耐水性窒化アルミニウム粉末400〜600重量部と流動性改良剤を含有することを特徴とする優れた耐水性を有する高熱伝導性樹脂組成物。
- 樹脂が、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、シリコンゴム、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂またはフッ素樹脂である請求項1記載の高熱伝導性樹脂組成物。
- 耐水性窒化アルミニウム粉末の燐酸化合物含有量が、P2O5換算で0.1〜10重量%である請求項1記載の高熱伝導性樹脂組成物。
- 樹脂組成物中に含まれる耐水性窒化アルミニウム粉末が、水の存在下で窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物で処理し、且つ流動性改良剤を混合する請求項1記載の高熱伝導性樹脂組成物。
- 樹脂組成物中に含まれる耐水性窒化アルミニウム粉末が、水の存在下で窒化アルミニウム粉末を燐酸化合物で処理し、且つ分散剤を添加し、流動性改良剤として表面に親油性基を有する無機粉末を混合することにより得られる請求項1記載の高熱伝導性樹脂組成物。
- 流動性改良剤が、表面に親油性基を有する無機粉末である請求項1〜3項のいずれか1項に記載の高熱伝導性樹脂組成物。
- 流動性改良剤が、シリカ、アルミナ、チタニア、窒化ほう素よりなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜3項のいずれか1項に記載の高熱伝導性樹脂組成物。
- 流動性改良剤の添加量が、窒化アルミニウム粉末に対して0.1〜10重量%である請求項1〜3項のいずれか1項に記載の高熱伝導性樹脂組成物。
- 窒化アルミニウム粉末が、有機アルミニウム化合物とアンモニアとの反応で得られる請求項1〜4項のいずれか1項に記載の高熱伝導性樹脂組成物。
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