JP3713379B2 - 内燃エンジン及び携帯型動力作業機 - Google Patents

内燃エンジン及び携帯型動力作業機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダの頭部に排気バルブが配設されてなる比較的小型の空冷2サイクル又は4サイクルの内燃エンジン、及びそれが搭載されたチェーンソー等の携帯型動力作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
チェーンソー、エンジンカッター、ヘッジトリマー等の携帯型動力作業機にあっては、その動力源として、通常、汎用空冷4サイクル内燃エンジンに比して構造が簡単で製造コストが安くて済み、また、小型軽量で重量対比出力も大きい空冷2サイクル内燃エンジン(以下、単に2サイクルエンジンと称す)が搭載される場合が多い。
【0003】
従来よりチェーンソー等の携帯型動力作業機に使用されている一般的な2サイクルエンジンは、例えば、実公平3−13527号公報等にも所載のように、通常、シリンダの頭部には点火プラグが配設され、シリンダの胴部にはピストンにより開閉される吸気ポート、掃気ポート、排気ポートが形成され、吸気、排気のためだけの独立した行程はなく、前記ピストンの2行程で1サイクルを完了するようになっている。
【0004】
より詳細には、前記ピストンの上昇動作により前記吸気ポートから前記ピストン下方のクランク室に混合気を吸入するとともに、該混合気を前記ピストンの下降動作により予圧縮し、燃焼ガスの排気ポートへの排出を、前記掃気ポートから前記予圧縮された混合気を前記ピストン上方の燃焼作動室(燃焼室、作動室、シリンダ室等とも呼ばれるが、本明細書ではこれらを総称して燃焼作動室とする)に吹き出すことにより行う、言い換えれば、混合気のガス流動を利用して燃焼ガスの掃気を行うようになっている関係上、燃焼廃ガス(排ガス)中に未燃混合気が混入しやすく、燃焼に供せられることなく排出される混合気量、いわゆる吹き抜け損出が大きく、4サイクルエンジンに比して燃費が悪いだけでなく、排ガス中に、有害成分であるHC(燃料の未燃成分)やCO(燃料の不完全燃焼成分)等が多く含まれ、小型とはいえ、環境汚染が懸念されている。
【0005】
そこで、本発明の出願人は、前記携帯型動力作業機に前記した従来の一般的な2サイクルエンジンに代えて搭載することのできる、小型軽量で燃費の向上及び有害成分排出量の低減化等を図り得るエンジンの開発を進めており、これまでにも一応の成果が得られている。
【0006】
その一つは、ユニフロー式の2サイクルエンジンであって、特公平3−9288号公報、同じく特公平3−37007号公報、及び特公平3−38408号公報等にも所載のように、シリンダの頭部に点火プラグを配設することに加えて、排気ポートを形成するとともに、これを開閉する排気バルブを配設し、空気ないし混合気供給系のポート(吸気ポート、掃気ポート等)はピストン等により開閉すべく前記シリンダの頭部以外の部位に形成し、例えば、クランク室に吸入された流体(空気又は混合気)を該クランク室内でピストンの下降動作によって加圧し、該加圧流体を前記シリンダの胴部の全周に設けた環状掃気室に圧送してそこで蓄圧するとともに、前記ピストンの下降行程の終期において前記排気バルブを開くとともに、前記環状掃気室から前記蓄圧流体を掃気流体として前記シリンダの胴部に形成された複数の掃気ポートから前記ピストン上方の燃焼作動室に吐出させて旋回を伴うユニフロー流れを生成することにより、燃焼廃ガスを排気ポートを通じて効率良く外部に追い出すようにしたものである。
【0007】
このように、シリンダの頭部に排気バルブが設けられた頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルエンジンにおいては、前記排気バルブは、通常、クランク軸により回転駆動されるカムを有する動弁機構により開閉するようになっており、前記排気バルブを開くタイミングを適切に設定することにより、前記従来の2サイクルエンジンに比して、掃気効率が高められて吹き抜け損出が低減され、燃費の向上及び有害成分排出量の低減化等が図られる。しかも、前記した従来の2サイクルエンジンと略同程度の重量、大きさで所要の出力が得られるので、前記携帯型動力作業機に従来の一般的な2サイクルエンジンに代えて搭載することが可能となる。
【0008】
一方、本発明の出願人が開発している他の一つのエンジンは、前記頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルエンジンに類似した構造を持つが、ピストンの4行程で1サイクルが完了するものであって、特願平9−65362号の出願明細書にも所載のように、シリンダの頭部に点火プラグを配設することに加えて、排気ポートを形成するとともにこれを開閉する排気バルブを配設し、前記シリンダの胴部にピストンにより開閉される吸入ポート(第一ポート)及び混合気吐出ポート(第二ポート)を形成し、例えば、ピストンの上昇動作により前記吸入ポートからクランク室に混合気を吸入する一方、前記ピストン上方の燃焼作動室内の混合気を圧縮するとともに点火して爆発燃焼させ、その燃焼ガスの膨張作用により下降せしめられる前記ピストンの下降行程の終期において前記排気バルブを開き、続く前記ピストンの上昇動作により燃焼廃ガスを前記排気ポートへ押し出すとともに、前記クランク室に混合気を吸入し、最後に前記ピストンの次回の下降動作により前記燃焼作動室に前記クランク室で予圧縮された混合気を前記混合気吐出ポートから燃焼作動室内へ噴出させるようにしたものである。
【0009】
この頭部1バルブ式4サイクルエンジンにおいては、排気行程には、実質的に排気ポートのみが開けられて他のポート(吸入ポート、混合気吐出ポート)は閉じられ、燃焼ガスをガス流動ではなくピストンにより機械的に排気ポートから外部へ押し出すようにされているので、燃焼廃ガス(排ガス)中に未燃混合気が混入しにくく、燃焼廃ガスのみを略完全かつ確実に外部に排出することができる。このため、前記従来の一般的な2サイクルエンジンはおろか前記頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルエンジンに比しても、燃費が向上するとともに、有害成分排出量が大幅に低減される。しかも、前記した従来の一般的な2サイクルエンジンと略同程度の重量、大きさで所要の出力が得られるので、前記携帯型動力作業機に従来の2サイクルエンジンに代えて搭載することが可能となる。
【0010】
また、上に述べた如くの頭部1バルブ式のユニフロー2サイクルエンジン及び4サイクルエンジンは、それぞれシリンダの頭部に排気ポート、排気バルブを備えること以外は、従来の一般的な2サイクルエンジンと大きさ(寸法形状)及び重量が同一排気量のもとでは略同じとなり、共通ないし類似の部品を使用することができるので、既存の製造ラインをそのまま流用することが可能となり、それらを新たに設計して製造する場合に比して開発コスト・製造コストを大幅に低くすることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した携帯型動力作業機にあっては、例えば、チェーンソーを例にとると、通常、エンジンが搭載されている本体ハウジングに作業部としてのソーチェーンとガイドバーとからなるソーチェーンセットが取り付けられるが、前記ソーチェーンは前記ガイドバーの外周案内面を摺動せしめられるので、その摺接面に潤滑油を供給することが必要とされる。
そのため、従来の携帯型動力作業機において、前記のように作業部に潤滑油を供給することが必要とされる場合には、本体ハウジング内に給油ポンプを配置し、この給油ポンプを、当該作業機に搭載されている前記した従来の一般的な2サイクルエンジンで駆動するようにされている。
【0012】
具体的には、通常は、前記エンジンのクランク軸にポンプ駆動歯車を取り付け、このポンプ駆動歯車を介して給油ポンプに前記クランク軸の回転駆動力を伝達し、それに給油動作、つまり、本体ハウジングに設けられている潤滑油タンクから潤滑油を吸い込んで所要の場所(作業部)に吐出して供給する動作を行わせるようにされており、したがって、前記給油ポンプは、その駆動上の必要性から前記クランク軸の近傍に配備されている。
ここで、前記したように、携帯型動力作業機に従来の一般的な2サイクルエンジンに代えて前記頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルもしくは4サイクルエンジンを搭載する場合、前記給油ポンプをクランク軸近傍に如何にして組み込むかが問題となる。
【0013】
すなわち、前記頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルもしくは4サイクルエンジンにおいては、従来の一般的な2サイクルエンジンと異なり、排気バルブを開閉する動弁機構が必要とされ、この動弁機構は、通常、前記した公報にも所載のように、クランク軸に外嵌固定されたカム駆動歯車を介して回転駆動されるカムを備えており、また、前記クランク軸における前記カム駆動歯車より外端側に、前記カム駆動歯車や前記カム等を覆うように歯車ケース蓋が蓋装されている。この場合、前記クランク軸の軸方向の長さは、前記本体ハウジングの大きさ(通常は左右方向の幅)により制限されるので、前記クランク軸に前記カム駆動歯車を外嵌固定するとともに前記歯車ケース蓋を蓋装した状態では、通常のやり方では、スペース的に前記給油ポンプを前記クランク軸の近傍に配備することが難しい。
そのため、前記頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルもしくは4サイクルエンジンを携帯型動力作業機に搭載する場合には、本体ハウジングに大きな改造を施すことをできるだけ避けながら、給油ポンプをクランク軸近傍の狭いスペースに如何にして組み込むかに格別の工夫が必要とされる。
【0014】
本発明は、上述した如くの問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、動弁機構を備えた頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルもしくは4サイクル内燃エンジン及びそれが搭載された携帯型動力作業機において、大きな改造を施すことをできるだけ避けながら、給油ポンプをクランク軸近傍の狭いスペースに合理的に組み込むことができて、保守点検等を容易に行うことができるとともに、製造及び組み込みコストを可及的に抑えることができるようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成すべく、本発明に係る内燃エンジンは、基本的には、シリンダの頭部に排気ポートが形成されるとともに、該排気ポートを開閉する排気バルブが配設されてなり、クランク軸に前記排気バルブを開閉する動弁機構のカム駆動歯車及びポンプ駆動歯車が外嵌固定されるとともに、前記クランク軸における前記両歯車より外端側に、前記シリンダの胴部とクランクケースとにそれぞれ跨がり、かつ、上半部が前記動弁機構のカム駆動歯車を覆うと共に下半部が前記ポンプ駆動歯車を覆う歯車ケース蓋が蓋装され、該歯車ケース蓋には、前記ポンプ駆動歯車により回転せしめられるとともに、前記クランク軸に直交する軸方向に往復動せしめられるプランジャ型の往復摺動部材を内蔵した給油ポンプのポンプケースが一体的に設けられる。
【0016】
本発明の内燃エンジンの好ましい態様では、前記往復摺動部材に、前記ポンプ駆動歯車に噛合するとともに軸方向の滑動を許容し得る従動歯車が設けられる。
さらに好ましい態様では、前記往復摺動部材は、その先端部が前記ポンプケースに装着されたストローク調節部材に当接する方向に付勢され、かつ、前記往復摺動部材の前記先端部及び前記ストローク調節部材のうちの一方に、前記往復摺動部材の回転運動に伴って該往復摺動部材を軸方向に往復摺動させるべくカム面が形成される。
【0017】
また、他の好ましい態様では、前記ストローク調節部材は、前記ポンプケースに所定角度範囲内においてその中心軸線回りに回動可能に装着されるとともに、前記往復摺動部材の前記先端部が当接せしめられる偏心輪部が設けられる。
一方、本発明に係る携帯型動力作業機は、作業部を駆動するための動力源として前記構成の内燃エンジンが搭載されてなるもので、好ましい例としては、前記作業部が、ソーチェーンとガイドバーとからなるソーチェーンセットであり、前記給油ポンプから吐出された潤滑油を前記ソーチェーンと前記ガイドバーとの摺接面に供給するようにされる。
【0018】
このような構成とされた本発明に係る内燃エンジン及び携帯型動力作業機においては、歯車ケース蓋に、クランク軸に外嵌固定されたポンプ駆動歯車により回転せしめられるとともに軸方向に往復動せしめられるプランジャ型の往復摺動部材を内蔵した給油ポンプのポンプケースを一体的に設けたので、クランク軸の軸方向の長さは従来の一般的な2サイクルエンジンと略同じでよく、大きな改造を施すことを要しないで給油ポンプをクランク軸近傍の狭いスペースに合理的に組み込むことができる。また、歯車ケース蓋と給油ポンプとを一体化したことにより、保守点検等を容易に行うことができるとともに、製造及び組み込みコストを可及的に抑えることができる。
【0019】
また、本発明の頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルもしくは4サイクル内燃エンジン及びそれが搭載された携帯型動力作業機は、従来の一般的な2サイクルエンジン及びそれが搭載された携帯型動力作業機と大きさ(寸法形状)及び重量が略同じとなり、共通ないし類似の部品を使用することができるので、既存の製造ラインをそのまま流用することが可能となり、それらを新たに設計して製造する場合に比して開発コスト・製造コストを格段に低くすることができる。
その他の作用効果は、以下に述べる本発明の好ましい実施形態の説明から明らかにされよう。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る内燃エンジン及びそれが搭載された携帯型動力作業機の一例であるチェーンソーの一実施形態を示している。
図示のチェーンソー10は、動力源として、頭部1バルブ式4サイクルエンジン20が、合成樹脂からなる本体ハウジング12の中央部付近にシリンダ縦置きで搭載されている。前記本体ハウジング12の右側部12R(図2)の前部側に、ガイドバー101と、これに摺動自在に掛け回されるソーチェーン102と、からなるソーチェーンセット100が作業部として取り付けられ、前記ソーチェーン102を、後述するように前記エンジン20により回転駆動するようにされている。
【0021】
前記本体ハウジング12の後部には、前記エンジン20を制御するためのトリガー15、16が配置された後ハンドル14が配設され、前記本体ハウジング12の中央部付近外周には概略C字ないしループ状の前ハンドル17が、そのグリップ部17aを前記エンジン20の前寄り斜め上方に位置させた状態で配設されている。この前ハンドル17の前記グリップ部17aは、前記本体ハウジング20をその後方から見て左右方向に略水平に横断するようになっており、当該チェーンソー10を使用するときの作業性、操作性を考慮して、機体全体の重心位置等に基づいてその位置が設定されている。ここでは、前記グリップ部17aの周囲には、図1において仮想線で示される如くの円柱状の握り空間Kが必要とされることから、前記本体ハウジング12における前記エンジン20上方の上面部12Aを形成する、前カバー部12aと、気化器35とエアークリーナ37部を覆う後カバー部12bの前端側部分と、は断面逆「へ」の字状に連接されている。
【0022】
前記本体ハウジング12内にシリンダ縦置きで搭載された前記頭部1バルブ式4サイクルエンジン20は、排気量20cc〜60cc程度の比較的小型の空冷ガソリンエンジンであり、アルミダイキャストにより胴部22と頭部23が一体成型されたシリンダ21と、その下部に気密的に連結された半円筒状のクランクケース25と、を備えており、該クランクケース25が前記本体ハウジング12の半円筒状据え付け部12Uに載置固定されている。
【0023】
前記シリンダ21の前記胴部22内にはピストン30が摺動自在に嵌挿され、また、前記シリンダ21と前記クランクケース25との境目部分を通るようにベアリング106、107(図2参照)を介してクランク軸27が軸支され、該クランク軸27に連接ロッド29を介して前記ピストン30が連結されている。
【0024】
また、前記シリンダ21の胴部22における中心軸線Oより前記クランク軸27に直交する一方の側、言い換えれば、前記本体ハウジング12の後部側に、前記気化器35からの混合気を前記ピストン30下方のクランク室26に導入するための吸入ポート33を含む吸入通路32が形成され、前記シリンダ21の前記胴部22における前記吸入ポート33とは反対側、言い換えれば、前記本体ハウジング12の前部側に、前記ピストン30により前記クランク室26内で予圧縮された混合気を前記ピストン30上方の燃焼作動室50に導く混合気通路40が設けられている。
【0025】
なお、前記気化器35には、前記本体ハウジング12の前記上面部12Aを形成する前記後カバー部12bの後部寄りの下方に配置された前記エアークリーナ37から接続管36を介して清浄化された空気が導かれるとともに、前記本体ハウジング12の後部側の底部に設けられた燃料タンク38から潤滑油を混入した燃料が供給され、この潤滑油を混入した燃料が前記気化器35により霧化され、混合気となって前記吸入通路32を通じて前記クランク室26に導かれるようになっている。したがって、本実施形態の前記エンジン20においては、潤滑油が燃料と一緒に前記クランク室26に供給され、この潤滑油によりエンジン内部の潤滑が行われるので、4サイクルエンジンで一般的なオイルパンが不要となる。
【0026】
前記混合気通路40は、前記シリンダ21の前記胴部22と、これに気密的に取り付けられた断面コ字状の通路形成用カバー部材45と、により画成されており、その下端に位置する導出ポート41は、前記クランク室26に開口せしめられ、また、その上端に位置する混合気吐出ポート42は、前記ピストン30が下死点近傍まで下降せしめられたとき前記燃焼作動室50に開口せしめられるようになっている(図2参照)。
【0027】
また、前記燃焼作動室50内の燃焼ガスと、前記クランク室26に待機する混合気と、を機械的に隔離すべく、前記混合気通路40内には、図1に示される如くに、その導出ポート41を内外の圧力差に応じて開閉するように、ゴム等の弾性材料からなる舌状のリードバルブ47が設けられている。このリードバルブ47は、その上端部がすり割り付き丸子ネジ等により前記シリンダ21の前記胴部22に固定されており、全体が平板状となる自然状態では、その下半分で前記導出ポート41を閉じ、前記燃焼作動室50側の圧力が前記クランク室26側の圧力より小さくなったとき、全体が外方に湾曲して前記導出ポート41を開くようになっている。
そして、前記シリンダ21の前記頭部23には、キャップ44付きの点火プラグ43が配設されることに加えて、排気ポート53を含む排気通路52が形成されるとともに、前記排気ポート53を開閉する排気バルブ51が所定の態様で配設されている。
【0028】
ここでは、前記点火プラグ43と前記排気バルブ51の全部もしくは大部分は、前記シリンダ21の頭部23における前記中心軸線Oより前記クランク軸27に直交する一方の側、言い換えれば、前記本体ハウジング12の後部側に偏って配設されており、後方から見て前記中心軸線Oより左側に前記点火プラグ43が配設されるとともに、前記中心軸線Oより右側に前記排気バルブ51が配設されており、また、前記点火プラグ43は、従来と同様に後方側に傾斜した姿勢で前記燃焼作動室50に臨むように配設されている。
【0029】
前記排気バルブ51により開閉される前記排気ポート53を含む前記排気通路52は、前記本体ハウジング12の前端側に向けて略水平に伸びており、前記排気通路52の下流側端部には、下向きL字状の排気管55が接続されている。
前記排気管55の後半分は、前記本体ハウジング12の前部側の底部に設けられたソーチェーン用の潤滑油タンク65の上方に配置されたマフラー60内に挿入されて、該マフラー60に溶接等により一体的に接合されている。
【0030】
一方、前記排気バルブ51は、その上端部に取り付けられたバネ受け58と前記シリンダ21の前記頭部23上面との間に縮装されたコイルバネ78の付勢力により常時閉じる方向(上方)に付勢されており、前記クランク軸27により回転駆動されるカム75を有する動弁機構70により、前記コイルバネ78の付勢力に抗して所定のタイミングで開かれるようになっている。
【0031】
前記動弁機構70は、図2を参照すればよくわかるように、前記排気バルブ51を下方に押し下げるべく、前記シリンダ21の頭部23上において支軸82に揺動自在に支持されたロッカーアーム80と、このロッカーアーム80の反バルブ側端部に螺合せしめられた調節ねじ81にその上端が当接せしめられた、上下方向に伸び、前記シリンダ21の前記胴部22と後述する歯車ケース蓋110とで挟持されたブッシング108に案内されて上下摺動自在とされるプッシュロッド79と、前記クランク軸27の中央部より右側の部位に外嵌固定された小径歯車72と、この小径歯車72に噛合するように支軸73に回転自在に支持された、前記小径歯車72の二倍の歯数を持つ大径歯車74と、該大径歯車74に一体的に設けられて前記支軸73に回転自在に支持されたカム75と、このカム75のカム面に従って上下方向に揺動するように支軸84(図4参照)に支持された従動部材77と、を備えており、前記クランク軸27の1/2の回転速度で回転せしめられる前記カム75のカム面の動きを、前記従動部材77、前記プッシュロッド79、及び前記ロッカーアーム80を介して前記排気バルブ51に伝達することによって、前記排気バルブ51を開く方向に所定のタイミングで押し下げるようになっている。
【0032】
なお、本実施形態においては、前記ロッカーアーム80と前記支軸82等の部材を覆うようにロッカーアームカバー83が取り付けられ、その内部に潤滑油(グリース)を入れられるようになっている。
また、前記クランク軸27の右端部には、図2に示される如くに、遠心クラッチ105と、これに一体回転可能に取り付けられたスプロケットホイール109と、が配設されており、該スプロケットホイール109には、前記ソーチェーン102が掛け回されている。前記遠心クラッチ105、前記スプロケットホイール109、前記ソーチェーンセット100の基端部は、ガード部材95により覆われている。
【0033】
さらに、前記クランク軸27の左端部には、フライホイールを兼ねる冷却ファン63が取り付けられ、この冷却ファン63の左側にはリコイルスタータ85が配設されている。
このような構成とされた本実施形態の頭部1バルブ式4サイクルエンジン20においては、前述した従来の一般的な2サイクルエンジンと同様に、前記ピストン30の上昇動作により、前記吸入ポート33から前記クランク室26に混合気を吸入する一方、前記ピストン30上方の前記燃焼作動室50内の混合気を圧縮するとともに点火して爆発燃焼させ、その燃焼ガスの膨張作用により下降せしめられる前記ピストン30の下降行程の終期において前記排気バルブ51を開き、続く前記ピストン30の上昇動作により燃焼廃ガスを前記排気ポート53へ押し出すとともに、前記クランク室26に混合気を吸入し、最後に前記ピストン30の下降動作により、前記クランク室26で予圧縮された混合気を前記混合気通路40の吐出ポート42から前記燃焼作動室50内へ吐出させるようになされる。
【0034】
この頭部1バルブ式4サイクルエンジン20においては、排気行程時には、実質的に排気ポート53のみが開けられて他のポート(吸入ポート33、吐出ポート42)は閉じられ、燃焼廃ガスをガス流動ではなく前記ピストン30により機械的(強制的)に排気ポート53へ押し出すようにされているので、燃焼廃ガス(排ガス)中に未燃混合気が混入しにくく、燃焼廃ガスを略完全かつ確実に外部に排出することができる。このため、前記した従来の一般的な2サイクルエンジンはおろか、前記した頭部1バルブ式2サイクルエンジンに比しても、燃費が向上するとともに、有害成分排出量が大幅に低減される。
【0035】
そして、前記構成に加え、本実施形態では、図2に加えて図3を参照すればよくわかるように、前記クランク軸27における右端側の前記ベアリング107と前記スプロケットホイール109との間に、前記カム駆動歯車72と一体のポンプ駆動歯車115が外嵌されてピン117により、前記クランク軸27の回転方向に対して固定されており、このポンプ駆動歯車115と前記スプロケットホイール109との間に、前記歯車ケース蓋110が蓋装されている。該歯車ケース蓋110は、図4及び図5も参照すればよくわかるように、その外周部の五ヵ所で前記シリンダ21の前記胴部22と、前記クランクケース25と、にそれぞれ跨がった状態で、止めねじ161、162、163、164、165により取付固定されており、その上半部は前記動弁機構70の前記大径歯車74や前記カム75等を覆い、その下半部は前記ポンプ駆動歯車115を覆うように、オイルシール108を介して、前記クランク軸27に気密的に外嵌されている。
【0036】
そして、前記歯車ケース蓋110の下端部には、前記本体ハウジング12に取り付けられた前記ソーチェーン102と前記ガイドバー102との摺接面101a等の潤滑を行うための給油ポンプ120のポンプケース122が一体的に設けられている。このポンプケース122内には、図5を参照すればよくわかるように、前記クランク軸27に直交する方向に伸びる、その左端部が盲蓋128により塞がれた段付き凹所124が形成されており、この凹所124に、前記ポンプ駆動歯車115により回転せしめられるとともに軸方向(前記クランク軸27に直交する方向)に往復動せしめられるプランジャ型の往復摺動部材130が内蔵されている。
【0037】
この往復摺動部材130は、図5において左側に位置する先端部から右側へと順次、先端凸部132、大径摺動部131、従動歯車135、及び、小径摺動部136となっており、前記従動歯車135と前記段付き凹所124の中央段部との間に縮装されたコイルバネ140により、前記ポンプケース122の左端側に装着された後述するストローク調節部材150に当接する方向に付勢されている。
【0038】
前記往復摺動部材130に一体に設けられた従動歯車135は、前記クランク軸27に外嵌固定された前記ポンプ駆動歯車115に噛合するとともに、軸方向の滑動を許容し得る比較的傾斜角度の小さなはす歯が刻まれており、前記ポンプ駆動歯車115との関係でみれば、通常のウォームホイール歯車とは逆に、径の小さな前記従動歯車135にウォールホイールと同様な歯が刻まれ、径の大きな前記ポンプ駆動歯車115にウォームと同様な歯が刻まれている。
【0039】
また、前記往復摺動部材130の先端部の形状は、図7を参照すればよくわかるように、前記大径摺動部131の先端中央に所定高さ(例えば約1mm)の円柱状の先端凸部132が突設され、この先端凸部132を除く先端面部分が、軸方向に高低差のある曲斜面からなるカム面133となっている。このカム面133は、径方向一端側が前記先端凸部132と略同一面の頂面部133Aとされ、その180度反対側が低面部133Bとなっている。
【0040】
また、前記往復摺動部材130の前記小径摺動部136の右端側には、図5に加えて図9を参照すればよくわかるように、断面三日月状の切欠部137が形成されており、この切欠部137に対面し得る前記ポンプケース122の右端側の上下にそれぞれ吐出口126と吸入口125が設けられている。なお、該吸入口125には、前記潤滑油タンク65内の潤滑油を吸入するためのフレキシブルパイプ141(図4)が接続され、前記吐出口126には潤滑油を前記ソーチェーンセット100における前記ガイドバー101と前記ソーチェーン102との前記摺接面101a(図1)に導くためのフレキシブルパイプ142(図4)が接続されている。
一方、前記ポンプケース122の左端側下部に形成された貫通穴129には、前記往復摺動部材130の先端部が当接せしめられるストローク調節部材150が回動可能に嵌挿されている。
【0041】
このストローク調節部材150は、概略段付き円柱形状をしており、図5に加えて図6、図7、及び図8を参照すればよくわかるように、下から順次、回動用横溝151a付きの頭部151、フランジ部152、下部大径嵌挿部153、Oリング174が装着された環状溝155、前記段付き凹所124内に挿入された大径ストッパ部156、この大径ストッパ部156の中心線C(全体の中心軸線)から所定の偏心距離(例えば約1mm)だけ偏心した位置に中心線C’(図6)を持つ偏心輪部157、及び、前記段付き凹所124上方に形成された挿入穴127に挿入された上部小径嵌挿部158からなっており、前記下部大径嵌挿部153には、横方向に抜け止め及び回動角度範囲規制用リミッターを兼ねるピン172が嵌挿される切欠凹部154が形成されている。
【0042】
なお、前記ストローク調節部材150は、図10(A)に示される如くに、前記ピン172に前記大径嵌挿部153における一方の切欠端153aが当接した回転位置から他方の切欠端153bが前記ピン172に当接するまでの回転角度範囲、つまり、前記切欠凹部154の形状に応じた回転角度範囲α(例えば92度)内で回動可能とされ、前記大径嵌挿部153において前記ピン172が嵌挿されている部位の強度が不足するおそれがある場合や前記回転角度範囲を増減させたい場合等においては、前記切欠凹部154の形状を例えば図10(B)や(C)の如くに変更すればよい。
【0043】
前記の如くの構成とされた本実施形態の給油ポンプ120においては、前記クランク軸27の回転が前記ポンプ駆動歯車115を介して前記往復摺動部材130の前記従動歯車135に伝達されると、前記往復摺動部材130が回転する。この場合、前記往復摺動部材130の先端部に設けられている前記カム面133のうちの前記低面部133Bが図5において下側に位置しているときは、前記先端凸部132が前記ストローク調節部材150の前記偏心輪部157に当接し、前記往復摺動部材130が図5において最左行位置(図5の位置)をとる。それに対し、前記カム面133のうちの前記低面部133Bが図5において下側から上側に回転移行するときは、前記カム面133のうちの前記頂面部133A付近が前記ストローク調節部材150の前記大径ストッパ部156に摺接し、前記往復摺動部材130が右行して前記先端凸部132が前記偏心輪部157から離れ、続いて、前記カム面133のうちの前記頂面部133Aが図5において下側に位置したとき、前記往復摺動部材130が図5において最右行位置をとる。
【0044】
したがって、前記往復摺動部材130が回転せしめられるときは、該往復摺動部材130が図5の左右方向へ往復動し、その小径摺動部136における前記切欠部137が設けられている後端部の回転による開閉弁作用と、往復動によるポンプ作用により、前記吸入口125から潤滑油が吸入されるとともに、前記吐出口126から潤滑油が前記ガイドバー101と前記ソーチェーン102との前記摺接面101a(図1)に向けて吐出される。
この場合、前記ストローク調節部材150を任意角度回転させると、前記偏心輪部157と前記先端凸部132との軸方向の当接位置が変化し、それによって、前記往復摺動部材130の往復動のストロークが変えられるので、前記ストローク調節部材150により、当該給油ポンプ120における単位時間当たりの潤滑油吐出量を調節できる。
【0045】
なお、前記大径ストッパ部156に、前記往復摺動部材130の前記カム面133が摺接するが、前記大径ストッパ部156と前記カム面133との接触形態が点接触であると、該カム面133に偏摩耗等の不具合が生じるおそれがあるので、前記カム面133の形状を、前記接触形態が線接触(径方向に伸びる線)となるように設定することが好ましい。なお、前記偏心輪部157と前記先端凸部132との接触形態は線接触となる。
【0046】
そして、前記のような構成とされた本実施形態の頭部1バルブ式4サイクル内燃エンジン20及びチェーンソー10においては、歯車ケース蓋110に、クランク軸27に外嵌固定されたポンプ駆動歯車115により回転せしめられるとともに軸方向に往復動せしめられるプランジャ型の往復摺動部材130を内蔵した給油ポンプ120のポンプケース122を一体的に設けたので、前記クランク軸27の軸方向の長さは従来の一般的な2サイクルエンジンと略同じでよく、大きな改造を施すことを要しないで給油ポンプ120をクランク軸27近傍の狭いスペースに合理的に組み込むことができる。また、歯車ケース蓋110と給油ポンプ120とを一体化したことにより、保守点検等を容易に行うことができるとともに、製造及び組み込みコストを可及的に抑えることができる。
【0047】
また、本実施形態の内燃エンジン20及びチェーンソー10は、従来の一般的な2サイクルエンジン及びそれが搭載されたチェーンソー10と大きさ(寸法形状)及び重量が略同じとなり、共通ないし類似の部品を使用することができるので、既存の製造ラインをそのまま流用することが可能となり、それらを新たに設計して製造する場合に比して開発コスト・製造コストを格段に低くすることができる。
【0048】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において適宜変更できるものである。
例えば、前記実施形態においては、頭部1バルブ式4サイクルエンジンをチェーンソーに搭載した場合を説明したが、内燃エンジンとして頭部1バルブ式ユニフロー2サイクルエンジン等を搭載する場合も本発明を同様に適用でき、また、携帯型動力作業機としてエンジンカッターやヘッジトリマー等にも本発明を同様に適用できる。
【0049】
また、前記実施形態においては、歯車ケース蓋110に設けられた給油ポンプ120は、作業部(ガイドバー101とソーチェーン102との摺接面101a等)に潤滑油を供給するためのものであるが、本発明においては、給油ポンプは前記用途に限られる訳ではなく、例えば、分離潤滑方式でエンジン各部の潤滑を行う場合には、エンジン潤滑用の給油ポンプとして利用できる。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明に係る内燃エンジン及びそれが搭載された携帯型動力作業機は、歯車ケース蓋に、クランク軸に外嵌固定されたポンプ駆動歯車により回転せしめられるとともに軸方向に往復動せしめられるプランジャ型の往復摺動部材を内蔵した給油ポンプのポンプケースを一体的に設けたので、クランク軸の軸方向の長さは従来の一般的な2サイクルエンジンと略同じでよく、大きな改造を施すことを要しないで給油ポンプをクランク軸近傍の狭いスペースに合理的に組み込むことができる。また、歯車ケース蓋と給油ポンプとを一体化したことにより、保守点検等を容易に行うことができるとともに、製造及び組み込みコストを可及的に抑えることができる。
また、従来の一般的な2サイクルエンジン及びそれが搭載された携帯型動力作業機と大きさ(寸法形状)及び重量が略同じとなり、共通ないし類似の部品を使用することができるので、既存の製造ラインをそのまま流用することが可能となり、それらを新たに設計して製造する場合に比して開発コスト・製造コストを格段に低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃エンジンの一実施形態を搭載したチェーンソーの一実施形態を示す部分切欠左側面図。
【図2】図1に示されるチェーンソーを後方から見た中央部縦断面図。
【図3】図2に示されるチェーンソーの要部を拡大して示す図。
【図4】図1に示されるチェーンソーに搭載された内燃エンジンの右側面周辺を示す拡大図。
【図5】図4に示される内燃エンジンの歯車ケース蓋部分を示す部分切欠拡大図。
【図6】図5に示される歯車ケース蓋に設けられた給油ポンプのストローク調節部材を示す水平断面図。
【図7】図6に示される給油ポンプの往復摺動部材とストローク調節部材を示す分解斜視図。
【図8】図5のVIII−VIII矢視断面図。
【図9】図5のIX−IX矢視断面図。
【図10】(A)は図8のX−X矢視断面図、(B)、(C)は(A)部分の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
10 チェーンソー(携帯型動力作業機)
20 頭部1バルブ式4サイクルエンジン(内燃エンジン)
21 シリンダ
23 頭部
27 クランク軸
51 排気バルブ
53 排気ポート
70 動弁機構
72 カム駆動歯車
100 ソーチェーンセット(作業部)
101 ガイドバー
101a 摺接面
102 ソーチェーン
110 歯車ケース蓋
115 ポンプ駆動歯車
120 給油ポンプ
122 ポンプケース
130 往復摺動部材
132 先端凸部(先端部)
133 カム面
135 従動歯車
150 ストローク調節部材
157 偏心輪部
C 中心軸線

Claims (6)

  1. シリンダ(21)の頭部(23)に排気ポート(53)が形成されるとともに、該排気ポート(53)を開閉する排気バルブ(51)が配設されてなる内燃エンジン(20)であって
    クランク軸(27)に前記排気バルブ(51)を開閉する動弁機構(70)のカム駆動歯車(72)及びポンプ駆動歯車(115)が外嵌固定されるとともに、前記クランク軸(27)における前記両歯車(72,115)より外端側に、前記シリンダ(21)の胴部(22)とクランクケース(25)とにそれぞれ跨がり、かつ、上半部が前記動弁機構(70)のカム駆動歯車(74)を覆うと共に下半部が前記ポンプ駆動歯車(115)を覆う歯車ケース蓋(110)が蓋装され、 該歯車ケース蓋(110)には、前記ポンプ駆動歯車(115)により回転せしめられるとともに、前記クランク軸(27)に直交する軸方向に往復動せしめられるプランジャ型の往復摺動部材(130)を内蔵した給油ポンプ(120)のポンプケース(122)が一体的に設けられていることを特徴とする内燃エンジン。
  2. 前記往復摺動部材(130)に、前記ポンプ駆動歯車(115)に噛合するとともに軸方向の滑動を許容し得る従動歯車(135)が設けられていることを特徴とする請求項に記載の内燃エンジン。
  3. 前記往復摺動部材(130)は、その先端部(132)が前記ポンプケース(122)に装着されたストローク調節部材(150)に当接する方向に付勢され、かつ、前記往復摺動部材(130)の前記先端部(132)及び前記ストローク調節部材(150)のうちの一方に、前記往復摺動部材(130)の回転運動に伴って該往復摺動部材(130)を軸方向に往復摺動させるべくカム面(133)が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃エンジン。
  4. 前記ストローク調節部材(150)は、前記ポンプケース(122)に所定角度範囲内においてその中心軸線(c)回りに回動可能に装着されるとともに、前記往復摺動部材(130)の前記先端部(132)が当接せしめられる偏心輪部(157)が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の内燃エンジン。
  5. 作業部(100)を駆動するための動力源として請求項1に記載の内燃エンジン(20)が搭載されていることを特徴とする携帯型動力作業機。
  6. 前記作業部が、ソーチェーン(102)とガイドバー(101)とからなるソーチェーンセット(100)であり、前記給油ポンプ(120)から吐出された潤滑油を前記ソーチェーン(102)と前記ガイドバー(101)との摺接面(101a)に供給するようにされていることを特徴とする請求項に記載の携帯型動力作業機。
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