JP6179722B2 - オイルポンプ及び携帯作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばチェンソー等の携帯作業機においてオイルを供給するのに用いるオイルポンプ及びそれを備えた携帯作業機に関する。
例えばチェンソーにおいて、ソーチェンの焼きつきを防止するために、潤滑用のオイルがオイルポンプによってソーチェンに供給される(下記特許文献1)。チェンソーの使用者は、被削材の種類等に応じてソーチェンへのオイルの吐出量を調節する。プランジャ式のオイルポンプでは、ポンプケース内を往復動するポンプギヤシャフト(プランジャ)のストロークを調節することでオイルの吐出量を調節することができる。ストロークの調節は、例えば、ポンプケースと螺合してポンプギヤシャフトを係止するアジャスタシャフトの回転によって行われる。
特開2012−71486号公報
ポンプケースに螺合するアジャスタシャフトを回転させてオイルの吐出量を調節する構成では、アジャスタシャフトを一定量以上後退させると、アジャスタシャフトはポンプギヤシャフトと係合しなくなり(ポンプギヤシャフトのストローク範囲の決定に関与しなくなり)、1ストロークあたりのオイルの吐出量の最大値を正確に定めることができなくなる。このため、1ストロークあたりの吐出量が多くなりすぎて、燃料が空になる前にオイルが無くなってしまうことがある。燃料が空になる前にオイルが無くなると、潤滑不足を引き起こす。このため、燃料より先にオイルが無くなることは避ける必要がある。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、1ストロークあたりのオイルの吐出量の最大値を正確に定めることの可能なオイルポンプ及び携帯作業機を提供することにある。
本発明のある態様は、オイルポンプである。このオイルポンプは、
流入口と流出口が形成されたポンプケースと、
ギヤ系を介して前記ポンプケース内で回転されるポンプギヤシャフトと、
前記ポンプギヤシャフトを前記ポンプケースの一端開口に向けて付勢する第1の付勢手段と、
前記ポンプケースの前記一端開口側において前記ポンプギヤシャフトを係止する係止部とを備え、
前記ポンプケース内で前記ポンプギヤシャフトを軸方向に往復動させてオイルを供給するオイルポンプであって、
前記ポンプギヤシャフトは、前記係止部側の端面に傾斜面を有し、
前記係止部は、前記ポンプケースの前記一端開口に設けられ、前記ポンプギヤシャフトの回転位置に応じて前記ポンプギヤシャフトの中心軸から離れた位置で前記ポンプギヤシャフトの前記傾斜面と係合し前記ポンプギヤシャフトを係止する蓋部と、前記ポンプギヤシャフトと略同軸に設けられて前記蓋部を貫通し、前記ポンプギヤシャフトの回転位置に応じて前記ポンプギヤシャフトの端部と係合し前記ポンプギヤシャフトを係止するアジャスタシャフトとを有し、
前記アジャスタシャフトを前記蓋部に対して回転させると前記アジャスタシャフトの軸方向位置が変化し、前記蓋部に対する前記アジャスタシャフトの回転可能範囲が所定角度範囲内に限定され、前記アジャスタシャフトは前記回転可能範囲内のいずれの回転位置においても前記ポンプギヤシャフトのストローク範囲の一端を定める。
前記アジャスタシャフトを前記蓋部に対して軸方向に付勢する第2の付勢手段を備え、前記蓋部は、前記アジャスタシャフトの軸と垂直な平面に対して傾斜した傾斜部を有し、前記傾斜部と係合する抜止め部が前記アジャスタシャフトに設けられ、前記アジャスタシャフトを前記蓋部に対して回転させると、前記抜止め部が前記傾斜部を摺動して前記アジャスタシャフトの軸方向位置が変化してもよい。
前記傾斜部の両端に壁部が設けられ、前記抜止め部が前記壁部に当たることで前記アジャスタシャフトの回転可能範囲が限定されてもよい。
前記ポンプケースを前記ポンプギヤシャフトの軸方向と非平行に貫通するピンを備え、前記ピンが通る溝部が前記蓋部に設けられ、前記ピンにより前記ポンプケースからの前記蓋部の抜けが防止されてもよい。
前記ピンは、前記ポンプケースに対する前記蓋部の回り止めとして機能してもよい。
前記ピンは、作業機本体に対する前記ポンプケースの位置決め部品となってもよい。
本発明のもう1つの態様は、前記オイルポンプを備える携帯作業機である。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、1ストロークあたりのオイルの吐出量の最大値を正確に定めることの可能なオイルポンプ及び携帯作業機を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る携帯作業機の側面図。 同携帯作業機の一部を断面とした要部拡大側面図。 図3(A)は、図2に示すオイルポンプ6の拡大断面図。図3(B)は、図3(A)のB−B断面図。図3(C)は、図3(A)のC−C断面図。 図3(A)の要部拡大図。 図3(B)の要部拡大図(ストローク最短時)。 図3(B)の要部拡大図(ストローク最長時)。 図3(A)においてポンプギヤシャフト10を回転させた場合の動作説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯作業機の側面図である。図2は、同携帯作業機の一部を断面とした要部拡大側面図である。
本実施の形態の携帯作業機は、チェンソーであり、本体1の内部に不図示のエンジン等の駆動源が設けられる。本体1の前方にはガイドバー2が延び、ガイドバー2の周囲にはソーチェン3が設けられる。本体1にはハンドル17が接続され、ハンドル17にはスロットルレバー18が設けられる。使用者は、スロットルレバー18の引き量を調節することにより、前記駆動源の回転数をアイドル状態から全速状態まで調節できる。前記駆動源の回転数が一定以上になると、ガイドバー2の外周のソーチェン3が動きだし、樹木等の切断作業を行える。
図2に示すように、本体1内にはオイルタンク4が設けられ、オイルタンク4にはオイル5(潤滑油)が貯められる。オイル5は、オイルポンプ6によって吸入通路7を経由して吸い上げられ、さらに排出通路8を経由して排出口8aより排出される。排出されたオイル5は、ガイドバー2に設けられた吐出穴2aから吐出されてソーチェン3に付着し、ガイドバー2とソーチェン3との間、及びソーチェン3と被削材との間の摩擦を低減し、ソーチェン3の焼きつきを防止する。
図3(A)は、図2に示すオイルポンプ6の拡大断面図である。図3(B)は、図3(A)のB−B断面図である。図3(C)は、図3(A)のC−C断面図である。図4は、図3(A)の要部拡大図である。図5は、図3(B)の要部拡大図(ストローク最短時)である。図6は、図3(B)の要部拡大図(ストローク最長時)である。
オイルポンプ6は、ポンプケース9と、ポンプギヤシャフト10(プランジャ)と、第1の付勢手段としての第1のスプリング11と、蓋部12と、第2の付勢手段としての第2のスプリング13と、アジャスタシャフト15とを備える。ポンプケース9は、例えば有底筒形状の金属であり、本体1内の所定位置に固定される。ポンプケース9は、流入口9a及び流出口9bを外周面に有する。流入口9aは吸入通路7に接続され、流出口9bは排出通路8に接続される。ポンプケース9とポンプギヤシャフト10は、流入口9a及び流出口9bと連通しうる内部空間19を形成する。オイルポンプ6は、ポンプケース9内でのポンプギヤシャフト10の往復動により、吸入通路7から流入口9aを介して内部空間19にオイル5を吸入し、また内部空間19から流出口9bを介して排出通路8にオイル5を排出する。
ポンプギヤシャフト10は、ポンプケース9内に回転可能に設けられる。第1のスプリング11は、ポンプケース9とポンプギヤシャフト10との間に設けられ、ポンプギヤシャフト10をポンプケース9の一端開口に向けて(図3(A)において上方に向けて)付勢する。蓋部12は、ポンプケース9の前記一端開口に設けられ、後述のようにポンプギヤシャフト10の回転位置に応じてポンプギヤシャフト10を係止する。アジャスタシャフト15は、ポンプギヤシャフト10と略同軸に設けられて蓋部12を貫通し、後述のようにポンプギヤシャフト10の回転位置に応じてポンプギヤシャフト10を係止する。換言すれば、ポンプギヤシャフト10は、自身の回転位置に応じて蓋部12又はアジャスタシャフト15に係止される。第2のスプリング13は、蓋部12とアジャスタシャフト15との間に設けられ、アジャスタシャフト15をポンプギヤシャフト10から離れる方向に(図3(A)において上方に向けて)付勢する。アジャスタシャフト15の外周面には抜止めピン14が圧入等により固定(一体化)され、抜止めピン14が蓋部12の後述の傾斜部12aに係合する(引っ掛かる)ことで、蓋部12からのアジャスタシャフト15の抜けが防止される。また、アジャスタシャフト15の上端部には、手工具と係合可能な操作部である係合部15bが設けられている。ポンプギヤシャフト10及びアジャスタシャフト15は、本体1に対して回転軸を縦方向に向けて配置されており、作業者は、本体1に対して上方から手工具を差し込んで係合部15bと係合させアジャスタシャフト15を回転させることで、アジャスタシャフト15を任意の回動位置に調節することが可能となっている。
ポンプギヤシャフト10は、蓋部12側の端面に、傾斜面10aと、平坦面10bと、中心軸部端面10cとを有する。傾斜面10aは、ポンプギヤシャフト10の軸と垂直な平面に対して、ポンプギヤシャフト10の軸周り方向に傾斜する。平坦面10bは、ポンプギヤシャフト10の軸と垂直な平面と平行である。傾斜面10aと平坦面10bは、ポンプギヤシャフト10の軸周り方向に沿って交互に2箇所ずつ設けられる。傾斜面10aと平坦面10bに囲まれた領域に中心軸部端面10cが設けられる。中心軸部端面10cはポンプギヤシャフト10の軸と垂直な平面と平行である。
ポンプギヤシャフト10は、外周部にギヤ部10d(ウォームホイール)を有する。ポンプケース9の外周面に設けられた開口9cを通して、ギヤ部10dは、前記駆動源によって回転されるギヤ20(ウォーム)と噛み合う。ギヤ部10dとギヤ20の噛み合いにより、前記駆動源の回転に連動してポンプギヤシャフト10がポンプケース9内で回転する。ポンプギヤシャフト10の下端部外周面には、切欠部10eが設けられる。切欠部10eは、ポンプギヤシャフト10の回転位置により、ポンプケース9の流入口9a又は流出口9bと連通した状態、あるいは流入口9a及び流出口9bのいずれとも連通しない状態(内部空間19が閉じた状態)となる。
蓋部12は、アジャスタシャフト15の軸と垂直な平面に対して傾斜した傾斜部12aを有する。傾斜部12aはポンプギヤシャフト10側(図3(B)において下側)に臨むように設けられる。傾斜部12aの両端にはアジャスタシャフト15の軸方向に延びる壁部12bがそれぞれ設けられる。換言すれば、蓋部12は、傾斜部12aを底面とし壁部12bを側壁とする凹部(切欠)をポンプギヤシャフト10側に有する。
アジャスタシャフト15に設けられた抜止めピン14が傾斜部12aと係合することにより、第2のスプリング13に付勢されたアジャスタシャフト15の蓋部12からの抜けが防止される。蓋部12に対してアジャスタシャフト15を回転させると、抜止めピン14が傾斜部12a上を摺動(上り下り)し、アジャスタシャフト15の軸方向位置が変化する(図5及び図6)。抜止めピン14が壁部12bに当たることで、蓋部12に対するアジャスタシャフト15の回転可能範囲が限定される。アジャスタシャフト15のポンプギヤシャフト10側の端面15aがポンプギヤシャフト10の中心軸部端面10cと係合することで、アジャスタシャフト15はポンプギヤシャフト10を係止する。アジャスタシャフト15を回転させてアジャスタシャフト15の軸方向位置を変化させることで、ポンプギヤシャフト10のストローク長を調節できる。
図5はポンプギヤシャフト10のストロークが最短になる状態を示しており、図6は同ストロークが最長になる状態を示している。図5に示す最短ストロークXに対して、図6に示す最長ストロークX1はYだけ長くなっている。その差Yは、アジャスタシャフト15の回転によるポンプギヤシャフト10のストローク調節可能幅であり、傾斜部12aの高低差によって決まる。図5及び図6並びにそれらの間の状態のいずれにおいても(すなわちアジャスタシャフト15の回転可能範囲内のいずれの回転位置においても)、アジャスタシャフト15はポンプギヤシャフト10のストローク範囲の一端を定める。
蓋部12は、ポンプギヤシャフト10側に突出する突起部12cを有する。突起部12cは、ポンプギヤシャフト10の軸方向から見て、ポンプギヤシャフト10の中心軸から、傾斜面10a及び平坦面10bと等距離にある。突起部12cが傾斜面10a又は平坦面10bと係合することで、蓋部12はポンプギヤシャフト10を係止する。ポンプギヤシャフト10が蓋部12とアジャスタシャフト15のいずれに係止されるかは、ポンプギヤシャフト10の回転位置による。
図3(A)及び図4に示すように、蓋部12は、外周面に溝部12dを有する。溝部12dはポンプギヤシャフト10の回転軸と垂直に延びる。ポンプケース9をポンプギヤシャフト10の回転軸と垂直に貫通する位置決めピン16が溝部12dを通過する。溝部12dと位置決めピン16との係合により、ポンプケース9からの蓋部12の抜け、及びポンプケース9に対する蓋部12の回転が防止される。また、位置決めピン16は、ポンプケース9の本体1に対する位置決め部品としても機能する。すなわち、位置決めピン16は、ポンプケース9に対して一方(図3(C)において上方、図2及び図3(A)の視点において図面奥側)に突出することで係合部16aを成し、ポンプケース9の長手方向他端側に設けられた位置決めピン21(位置決めピン16と同様に係合部を有する)とともに図示しない本体側係合部と係合することで、本体1に対するポンプケース9の位置を決めている。
図7は、図3(A)においてポンプギヤシャフト10を回転させた場合の動作説明図である。
図7(A)は、ポンプギヤシャフト10が最も下方に位置した(内部空間19が縮まった)状態であり、蓋部12の突起部12cはポンプギヤシャフト10の高い位置にある平坦面10bと係合(当接)し、アジャスタシャフト15の端面15aはポンプギヤシャフト10の中心軸部端面10cと非接触で対向し、ポンプギヤシャフト10の切欠部10eはポンプケース9の流入口9a及び流出口9bのいずれとも連通しない(内部空間19は閉じられている)。なお、図7(A)に示す状態の前後であって切欠部10eがポンプケース9の流入口9a及び流出口9bのいずれとも連通しない間は、蓋部12の突起部12cはポンプギヤシャフト10の平坦面10bと係合するため、ポンプギヤシャフト10は軸方向に移動しない。これにより、内部空間19が閉じられているときに内部空間19の大きさが変化してポンプケース9やポンプギヤシャフト10に機械的な負荷が生じることが防止される。
図7(B)は、図7(A)に示した状態からポンプギヤシャフト10が90°回転した状態であり、蓋部12の突起部12cはポンプギヤシャフト10の一方の傾斜面10aの軸周り方向中央部と係合(当接)し、アジャスタシャフト15の端面15aはポンプギヤシャフト10の中心軸部端面10cと非接触で対向し、ポンプギヤシャフト10の切欠部10eはポンプケース9の流入口9aと連通している。図7(A)の状態から図7(B)の状態に至る過程で、ポンプギヤシャフト10は傾斜面10aの高さの半分に相当する長さだけ上昇し、内部空間19にオイル5が吸入される。
図7(C)は、図7(B)に示した状態からポンプギヤシャフト10が更に90°回転した状態である。この状態は、ポンプギヤシャフト10が最も上方に位置した(内部空間19が広がった)状態であり、アジャスタシャフト15の端面15aはポンプギヤシャフト10の中心軸部端面10cと係合(当接)し、蓋部12の突起部12cはポンプギヤシャフト10の低い位置にある平坦面10bと非接触で対向し、ポンプギヤシャフト10の切欠部10eはポンプケース9の流入口9a及び流出口9bのいずれとも連通しない(内部空間19は閉じられている)。図7(B)の状態から図7(C)の状態に至る過程で、ポンプギヤシャフト10は残りのストローク分だけ上昇し、内部空間19に更にオイル5が吸入される。なお、図7(C)に示す状態の前後であって切欠部10eがポンプケース9の流入口9a及び流出口9bのいずれとも連通しない間は、アジャスタシャフト15の端面15aがポンプギヤシャフト10の中心軸部端面10cと係合するため、ポンプギヤシャフト10は軸方向に移動しない。これにより、内部空間19が閉じられているときに内部空間19の大きさが変化してポンプケース9やポンプギヤシャフト10に機械的な負荷が生じることが防止される。
図7(D)は、図7(C)に示した状態からポンプギヤシャフト10が更に90°回転した状態であり、蓋部12の突起部12cはポンプギヤシャフト10の他方の傾斜面10aの軸周り方向中央部と係合(当接)し、アジャスタシャフト15の端面15aはポンプギヤシャフト10の中心軸部端面10cと非接触で対向し、ポンプギヤシャフト10の切欠部10eはポンプケース9の流出口9bと連通している。図7(C)の状態から図7(D)の状態に至る過程で、ポンプギヤシャフト10は所定距離(図7(B)の状態から図7(C)の状態に至る過程での上昇距離と同じ距離)だけ下降し、内部空間19からオイル5が排出される。その後、図7(D)の状態から図7(A)の状態に至る過程で、ポンプギヤシャフト10は傾斜面10aの高さの半分に相当する長さだけ下降し、内部空間19からオイル5が更に排出される。
なお、図7(B)及び図7(D)の状態において、アジャスタシャフト15の軸方向位置によっては、アジャスタシャフト15の端面15aがポンプギヤシャフト10の中心軸部端面10cと係合(当接)し、蓋部12の突起部12cがポンプギヤシャフト10の傾斜面10aと非接触になることもある。この場合、図7(B)の状態から図7(C)の状態に至る過程、及び図7(C)の状態から図7(D)の状態に至る過程では、ポンプギヤシャフト10は軸方向に移動せず、内部空間19へのオイル5の吸入も内部空間19からのオイル5の排出も行われない。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 蓋部12に対するアジャスタシャフト15の回転可能範囲を限定したことで、前記回転可能範囲内のいずれの回転位置においてもアジャスタシャフト15によりポンプギヤシャフト10のストローク範囲の一端を定めることができる。よって、ポンプギヤシャフト10の最長ストロークを正確に定めることができ、ひいてはポンプギヤシャフト10の一往復あたり(1ストロークあたり)のオイル5の吐出量の上限を正確に定めることができる。このため、燃料より先にオイル5がなくなることを防止でき、潤滑不足となるリスクを低減できる。
(2) オイル5の吐出量調節にあたり、ポンプギヤシャフト10の往復動の位相を、切欠部10eがポンプケース9の流入口9a又は流出口9bと連通するタイミングに対してずらす必要がないため、ポンプケース9に対して蓋部12を固定可能となり、蓋部12がポンプケース9から外れにくく、部品寿命の低下を防止できる。
(3) 蓋部12の傾斜部12aとアジャスタシャフト15に設けられた抜止めピン14との係合により蓋部12からのアジャスタシャフト15の抜止めと共にポンプギヤシャフト10のストローク調節を行う構成のため、蓋部12とアジャスタシャフト15が螺合する構成(ネジ式)と比較して高精度のストローク調節が可能となる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
携帯作業機は、実施の形態で例示したチェンソーに限定されず、ポールソー等の他の携帯作業機であってもよい。
1 本体、2 ガイドバー、2a 吐出穴、3 ソーチェン、4 オイルタンク、5 オイル、6 オイルポンプ、7 吸入通路、8 排出通路、8a 排出口、9 ポンプケース、9a 流入口、9b 流出口、9c 開口、10 ポンプギヤシャフト、10a 傾斜面、10b 平坦面、10c 中心軸部端面、10d ギヤ部(ウォームホイール)、10e 切欠部、11 第1のスプリング、12 蓋部、12a 傾斜部、12b 壁部、12c 突起部、12d 溝部、13 第2のスプリング、14 抜止めピン、15 アジャスタシャフト、15a 端面、15b 係合部、16 位置決めピン、16a 係合部、17 ハンドル、18 スロットルレバー、19 内部空間、20 ギヤ(ウォーム)、21 位置決めピン

Claims (7)

  1. 流入口と流出口が形成されたポンプケースと、
    ギヤ系を介して前記ポンプケース内で回転されるポンプギヤシャフトと、
    前記ポンプギヤシャフトを前記ポンプケースの一端開口に向けて付勢する第1の付勢手段と、
    前記ポンプケースの前記一端開口側において前記ポンプギヤシャフトを係止する係止部とを備え、
    前記ポンプケース内で前記ポンプギヤシャフトを軸方向に往復動させてオイルを供給するオイルポンプであって、
    前記ポンプギヤシャフトは、前記係止部側の端面に傾斜面を有し、
    前記係止部は、前記ポンプケースの前記一端開口に設けられ、前記ポンプギヤシャフトの回転位置に応じて前記ポンプギヤシャフトの中心軸から離れた位置で前記ポンプギヤシャフトの前記傾斜面と係合し前記ポンプギヤシャフトを係止する蓋部と、前記ポンプギヤシャフトと略同軸に設けられて前記蓋部を貫通し、前記ポンプギヤシャフトの回転位置に応じて前記ポンプギヤシャフトの端部と係合し前記ポンプギヤシャフトを係止するアジャスタシャフトとを有し、
    前記アジャスタシャフトを前記蓋部に対して回転させると前記アジャスタシャフトの軸方向位置が変化し、前記蓋部に対する前記アジャスタシャフトの回転可能範囲が所定角度範囲内に限定され、前記アジャスタシャフトは前記回転可能範囲内のいずれの回転位置においても前記ポンプギヤシャフトのストローク範囲の一端を定める、オイルポンプ。
  2. 前記アジャスタシャフトを前記蓋部に対して軸方向に付勢する第2の付勢手段を備え、前記蓋部は、前記アジャスタシャフトの軸と垂直な平面に対して傾斜した傾斜部を有し、前記傾斜部と係合する抜止め部が前記アジャスタシャフトに設けられ、前記アジャスタシャフトを前記蓋部に対して回転させると、前記抜止め部が前記傾斜部を摺動して前記アジャスタシャフトの軸方向位置が変化する、請求項1に記載のオイルポンプ。
  3. 前記傾斜部の両端に壁部が設けられ、前記抜止め部が前記壁部に当たることで前記アジャスタシャフトの回転可能範囲が限定される、請求項2に記載のオイルポンプ。
  4. 前記ポンプケースを前記ポンプギヤシャフトの軸方向と非平行に貫通するピンを備え、前記ピンが通る溝部が前記蓋部に設けられ、前記ピンにより前記ポンプケースからの前記蓋部の抜けが防止される、請求項1から3のいずれか一項に記載のオイルポンプ。
  5. 前記ピンは、前記ポンプケースに対する前記蓋部の回り止めとして機能する、請求項4に記載のオイルポンプ。
  6. 前記ピンは、作業機本体に対する前記ポンプケースの位置決め部品となる、請求項4又は5に記載のオイルポンプ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のオイルポンプを備える携帯作業機。
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