JP3712300B2 - 制振装置の通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ビルなどの構造物上に設けられたアクティブ式の制振装置コントローラと遠隔の指定場所にある通信設備との間で電話回線を利用した相互通報を実施する制振装置の通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
構造物の振動信号(変位,速度,加速度)は、制振用の制御信号や作動監視信号として使用されるため、その振動信号自身に異常があれば、構造物の振動抑制に不具合が生じたり、作業監視判断を誤らせることになる。
【0003】
そのため、建物の振動の固有周期の1/2を目処に振動信号が一定時間以上継続して設定値(閾値)を外れたとき異常と判断して、制振制御を停止する機構を組み込んでいる。
【0004】
また、この異常判定結果は、構造物の防災センター等に送られ、担当者が現場点検を行い、異常が継続されていなければ再起動の処理を行う。
【0005】
一方、振動信号の異常にもとづく制振制御信号の異常出力に対応するため、図3に示すように、構造物A上の制御装置コントローラ1および遠隔の通信設備BのFAX2やモデム3間で、その制御装置コントローラ1に接続されたFAXモデム4および電話回線5を利用して、異常発生を遠隔の監視所等の通信設備Bへ通報することにより、早期に異常回復の措置がとられるようになった。
【0006】
また、振動信号の異常の経過情報を一時保存し、これを電話回線5およびFAXモデム4を通して、逆に遠隔の監視所(通信設備)から制振装置コントローラ1へリモートアクセスすることで、異常に至るまでの動作状況の把握が遠隔側で行うことができ、従って、調査員が現地に出向く前に迅速な対応措置をとることができるようになった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の制振装置の通信システムでは、FAXモデム4を装備した制振装置コントローラ1が、専用の電話回線の1回線に対して一つ接続される構成をとっているため、例えば、構造物Aに一台以上の制振装置コントローラ1が搭載される場合、設置した制振装置コントローラ1の台数分専用の電話回線5を用意しないとリモートによる監視や通信を実現できないという課題があった。
【0008】
一方、前記のような電話回線の増設による問題を解決するために、ハードウエアを変更することが考えられるが、制振装置コントローラ1のホスト部には、通常汎用のパソコンが利用されているため、電話回線を利用したリモート通信時に使用するシリアルポート(RS−232C)は1ポートしかなく、基本的に汎用のパソコンは、モデムなどの通信機器との接続は1対1対応のため、前記のようなハードウエア変更が困難であるという課題があった。
【0009】
さらに、別の構造物Aに設置されている制振装置コントローラ1との関連で保守性を考えると、全ての装置が可能な限り共通な構成をとる必要があり、従来構成を大きく変更/修正することは、今後の保守面で問題があるという課題があった。
【0010】
この発明は、前記のような従来の課題を解決するものであり、構造物に複数台の制振装置コントローラが設置された場合でも、少なくとも1回線の電話回線で複数の制振装置コントローラのそれぞれと選択的にリモート通信を実現することができる制振装置の通信システムを得ることを目的とする。
【0011】
また、この発明は、従来の制振装置コントローラの構成を極力変更せずに、複数の制振装置コントローラの中の一つとのリモート通信を実現可能にし、既設置の装置と共通性を持たせ、以後の保守を容易にすることができる制振装置の通信システムを得ることを目的とする。
【0012】
また、この発明は、複数の制御装置コントローラに対し、これらの台数より少ない電話回線の使用によっても、任意の制御装置コントローラと遠隔の通信設備との間で能率的にリモート通信を行うことができる制振装置の通信システムを得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記した目的達成のために、請求項1の発明にかかる制振装置の通信システムは、構造物上にアクチュエータを介して相対変位自在に支持された可動マスを有し、構造物の振動を抑制する方向に可動マスを駆動制御する複数の制振装置コントローラと、該制振装置コントローラに電話回線を通じて接続された遠隔の通信設備とを設けて、該通信設備からのパスワードに従って通信設備を複数の制振装置コントローラのいずれか一つと切換接続するとともに、複数の制振装置コントローラから通信設備にデータを送出する際には予め定められた優先順位に従って複数の制振装置コントローラのいずれか一つを通信設備に切換接続させるようにしたものである。
【0014】
また、請求項2の発明にかかる制振装置の通信システムは、複数の制振装置コントローラが該制振装置コントローラより少ない電話回線を通じて通信設備に接続したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の一形態を図について説明するが、図1は、この発明の制振装置の通信システムを示すブロック図であり、同図において、Aは、構造物であり、この構造物A上には、アクチュエータを介して相対変位自在の可動マス(図示しない)が設けられ、かつこの可動マスを構造物の振動を抑制する方向に駆動制御する複数組の制振装置コントローラ1A,1B,…1Nが設けられている。
【0016】
また、4は、構造物A側に設けられたFAXモデム、6は、制振装置コントローラ1A,1B,…1Nのいずれかを選択的にFAXモデム4に接続する信号切換装置である。
【0017】
この信号切換装置6は、パスワードIDの送信によって、あるいは予め設定された優先順位に従って、制振装置コントローラ1A,1B,…1NのいずれかをFAXモデム4に選択的に切換接続する。
【0018】
また、Bは、遠隔の指定場所にある監視局などの通信設備で、これにはFAX2およびモデム3が設けられ、これらが一本の電話回線5を介してFAXモデム4に接続されている。
【0019】
図2は、信号切換装置6の詳細を示すブロック図であって、同図において、7は、FAXモデム4に接続されたモデム側送受信回路、8A,8B,…8Nは、切換スイッチ9によってモデム側送受信回路7に一つのみが選択接続される複数の送受信回路である。
【0020】
なお、各送受信回路8A,8B,…8Nは、各制御装置コントローラ1A,1B,…1Nのシリアルポートに接続される。
【0021】
また、10は、モデム側送受信回路7を通して得られたパスワードにもとづいて、送受信回路8A,8B,…8Nのいずれか一つを選択するように切換スイッチ9を切換えさせる受信許可判断部である。
【0022】
一方、11は、送信許可判断部であり、これが制振装置コントローラ1A,1B,…1Nから送受信回路8A,8B,…8Nを通して送出されるデータの先着順を判断して、優先順位の一番高い送受信回路8A,8B,…8Nのいずれか一つをモデム側送受信回路7に接続するように、切換スイッチ9を切換えるものである。
【0023】
また、制振装置コントローラ1A,1B,…1Nの二つ以上から同時に送信要求が発生する場合があるため、この場合には、予め送信許可判断部11において制振装置コントローラの優先順位を設定しておくことで、送信の衝突を回避できる。
【0024】
かかる構成になる制振装置の通信システムにあっては、通信設備Bから電話回線5を経由して送信されたデータは、構造物A側に設けられたFAXモデム4を介して信号切換装置6に入力され、回線接続が行われる。
【0025】
また、かかる回線接続後、通信を行いたい制振装置コントローラ1A,1B,…1Nのいずれかのパスワードを送信し、これによって、モデム側送受信回路7は、そのパスワードに応じた信号を受信許可判断部10へ入力する。
【0026】
この受信許可判断部10では、パスワードに対応する受信許可信号を切換スイッチ9に送り、切換スイッチ9は、指定された送受信回路8A,8B,…8Nの中の一つとモデム側送受信回路7とを接続する。
【0027】
これにより、通信設備Bから制振装置コントローラ1A,1B,…1Nの一つにデータが送信されることとなる。
【0028】
この場合において、接続された制振装置コントローラ1A,1B,…1Nからの電話回線5を通じての通信設備Bへの通信は、受信許可判断部10からの信号をもとに動作する送信許可判断部11によって、切換スイッチ9の送信回路切換えが行われる。
【0029】
この結果、通信設備Bおよび制振装置コントローラ1A,1B,…1Nの一つが1対1に対応して相互通信を行うことができる。
【0030】
なお、継続して前記とは別の制御装置コントローラ1A,1B,…1Nと通信を行う場合は、遠隔の通信設備Bから別のパスワードを送信することで、信号切換装置6によってデータラインが切換えられ、同様の操作が実現できる。
【0031】
次に、制振装置コントローラ1A,1B,…1Nの内部でシステムの異常発生を検知した場合などにおいて、制御装置コントローラ1A,1B,…1N側から遠隔の通信設備Bへ通信を行う場合について説明する。
【0032】
これらの制振装置コントローラ1A,1B,…1Nは複数台存在し、これらから信号切換装置6へのデータ入力は非同期で発生するため、場合によってはデータの衝突が発生する場合がある。
【0033】
そこで、信号切換装置6は、送信許可判断部11により、制振装置コントローラ1A,1B,…1Nからのデータ先着順を判断し、優先順位の一番高い制振装置コントローラ1A,1B,…1Nとのデータ接続を行う。
【0034】
この時の受信データは、前記と同様に送信許可判断部11からの信号をもとにして、受信許可判断部10によって接続許可される。
【0035】
そして、二番目以降に送信要求を送信した制振装置コントローラ1A,1B,…1Nは、先着の通信中には通信が開始されず待ち状態になるが、一定時間後に再度送信要求処理を行うことで、先着の通信が終了した後に再度処理が行われることになる。
【0036】
なお、特殊な場合として、二以上の制振装置コントローラ1A,1B,…1Nから同時に送信要求が発生した場合の対策として、前記のように予め信号切換装置6で同時送信時の場合の制振装置コントローラ1A,1B,…1Nの優先順位を設定しておくことで、混信などの生じない通信を実現できることとなる。
【0037】
このように、この発明では、信号切換装置6を制振装置の構成要素に取り入れることで、各制振装置コントローラ1A,1B,…1Nのハードウエアおよびソフトウエアの変更や修正の必要がなくなり、別の構造物に設置された他の装置と共通のハードウエアおよびソフトウエア構成とすることができるため、保守面でも共通性を保つことができる。
【0038】
なお、前記においては、各制振装置コントローラ1A,1B,…1Nとの切換部分の切換スイッチ9は、図中ではメカ的なスイッチで表記しているが、特に、これに限定されず、受信許可判断部10や送信許可判断部11にマイクロプロセッサを利用したソフト的な機構を採用することによっても実現可能である。
【0039】
また、前記した実施の形態では、一つの電話回線5を想定した場合を例にして説明したが、構造物Aに設置された制振装置コントローラ1A,1B,…1Nの台数より少ない電話回線数の構成でも、同様の効果を実現できる。
【0040】
以上のように、請求項1の発明によれば、構造物上にアクチュエータを介して相対変位自在に支持された可動マスを有し、構造物の振動を抑制する方向に可動マスを駆動制御する複数の制振装置コントローラと、該制振装置コントローラに電話回線を通じて接続された遠隔の通信設備とを設けて、該通信設備からのパスワードに従って通信設備を複数の制振装置コントローラのいずれか一つと切換接続するとともに、複数の制振装置コントローラから通信設備にデータを送出する際には予め定められた優先順位に従って複数の制振装置コントローラのいずれか一つを通信設備に切換接続させるように構成したので、従来の制振装置コントローラの構成を極力変更せずに、複数の制振装置コントローラの中の一つとのリモート通信を実現可能にし、既設置の装置と共通性を持たせながら、以後の保守を容易にすることができるという効果が得られる。また、予め定められた優先順位を設定して複数の制振装置コントローラのうち一つを通信設備へ切換接続するので複数の制振装置コントローラから送出されるデータが衝突する場合に合っても混信などの生じない通信を実現できる。
【0041】
そして、請求項2の発明によれば、複数の制振装置コントローラが該制振装置コントローラより少ない電話回線を通じて通信設備に接続するように構成したので、任意の制御装置コントローラと遠隔の通信設備との間で、独立した電話回線を利用して能率的にリモート通信を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態による制振装置の通信システムを示すブロック図である。
【図2】図1における信号切換装置の詳細を示すブロック図である。
【図3】従来の制振装置の通信システムを示すブロック図である。
【符号の説明】
A 構造物
B 通信設備
1A,1B,…1N 制振装置コントローラ
5 電話回線
6 信号切換装置
Claims (2)
- 構造物上にアクチュエータを介して相対変位自在に支持された可動マスを有し、構造物の振動を抑制する方向に可動マスを駆動制御する複数の制振装置コントローラと、該制振装置コントローラに電話回線を通じて接続された遠隔の通信設備と、該通信設備からのパスワードに従って通信設備を複数の制振装置コントローラのいずれか一つと切換接続するとともに、複数の制振装置コントローラから通信設備にデータを送出する際には予め定められた優先順位に従って複数の制振装置コントローラのいずれか一つを通信設備に切換接続する信号切換装置とを備えた制振装置の通信システム。
- 複数の制振装置のコントローラが該制振装置コントローラより少ない電話回線を通じて通信設備に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の制振装置の通信システム。
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