JP3710870B2 - 超音波溶着方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば空気調和機の室内ユニット等に組み込まれる横流ファン等の超音波溶着方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機の室内ユニット等に組み込まれる横流ファンは、図7に示すように、熱可塑性樹脂によって成形された円板状の端板1に、その外周縁に沿って複数枚のフィン2が等間隔に配置されて円筒状に形成された複数の横流ファン構成部品3を製作し、この横流ファン構成部品3相互を超音波溶着することにより、軸方向に長い横流ファン4を構成している。
【0003】
すなわち、5は最下段の端板であり、回転軸部5aを有している。この端板5を回転軸部5aが下向きとなるように、図8に示すテーブル6に支持し、横流ファン構成部品3の端板1を上にしてフィン2の端部を前記端板5に載置し、センタリングを行った後、横流ファン構成部品3の端板1の上面から超音波溶着機の工具ホーン8を押し当て、この工具ホーン8によって接合部7に加圧力しながら超音波振動を付与することにより溶着している。
【0004】
端板5に対して最下段の横流ファン構成部品3を溶着した後、次の横流ファン構成部品3を重ね、同様な手段によって横流ファン構成部品3を溶着する工程を繰り返すことにより、軸方向に長い横流ファン4を組み立てている。
【0005】
ところで、前述のように複数個の横流ファン構成部品3を結合して軸方向に長い横流ファン4を組み立てる際には、溶着しようとする横流ファン構成部品3のうち下段に位置する横流ファン構成部品3を固定し、工具ホーン8に接触する上段の横流ファン構成部品3は固定せず、接合部7を嵌合することにより相互の位置決めを行っていた。
【0006】
また、上段に位置する横流ファン構成部品3をクランプによって位置決めする方法やクランプは片側が定位置で、この定位置のクランプに横流ファン構成部品3の一部を押し当てることにより位置決めしていた。
【0007】
また、前記超音波溶着機の工具ホーン8はエアシリンダによって支持されており、エアシリンダによって工具ホーン8を下降することにより、横流ファン構成部品3相互の接合部7に加圧力を付与するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したように横流ファン構成部品3相互の超音波溶着時に上段の横流ファン構成部品3を固定しないと上下の横流ファン構成部品3の軸心にずれが生じ、横流ファン4の重心と回転軸とがずれてしまい、横流ファン4をモータによって回転させた場合、振動が発生し、騒音の原因にもなる。
【0009】
また、上段の横流ファン構成部品3をクランプする方法もあるが、溶着の進行に伴って接合部7が下方へ移動(約1mm 沈む)するため、横流ファン構成部品3とクランプとを摺動させる必要があり、確実な保持・位置決めができず、また、クランプの横流ファン構成部品3との接触面が摩耗し、高精度の溶着はできない。
【0010】
さらに、片側を基準として位置決めを行う方法は、個々の横流ファン構成部品3の軸心が一致しにくく、外径の異なる横流ファン構成部品3には対応できない。確実な保持を行うためにクランプ力を強くすると、溶着時に横流ファン構成部品3が下降せず、超音波振動がクランプを通じて分散し、溶着不良を招く。
【0011】
また、工具ホーン8をエアシリンダによって昇降させているため、エア圧の変動によって接合部7に加わる圧接力にバラツキができ、複数個の横流ファン構成部品3の接合部7を一様に溶着できないという問題がある。
【0012】
さらに、横流ファン構成部品3の密度、気温などによって溶着部の溶け込み量に変化が生じ、一定の加圧力で加圧しても完成品にバラツキが生じる。横流ファン構成部品3は射出成形品であるため、1個の横流ファン構成部品3の長さは約70mmであるが、これを複数個連結することにより、軸方向に長い(500mmから1000mm程度) 横流ファン4となるため、複数回の超音波溶着を繰り返すために1回の溶け込み量のバラツキを極力抑える必要がある。
【0013】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、溶着する複数個のワークのセンタリングが高精度に行える超音波溶着方法およびその装置を提供することにある。
【0014】
もう一つ目的は、ワークの各接合部を確実かつ一様に溶着できる超音波溶着方法およびその装置を提供することにある。
もう一つの目的は、ワークのセンタリングがワークのクランピングと同時に行え、作業性の向上を図ることができる超音波溶着方法およびその装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は前記目的を達成するために、請求項1は、円筒状に形成された合成樹脂成形品からなる複数のワークを接合し、その接合部を超音波溶着する超音波溶着方法において、前記ワークの外周部をその軸心方向に押圧するとともに、前記ワークの軸方向にスライド自在に支持されたチャッキング機構によりワークのセンタリングを行うチャッキング工程と、超音波溶着機の工具ホーンによってチャッキングされた前記ワークの接合部に圧接力を付与しながら溶着する際に前記チャッキング機構を前記ワークの溶着時のおけるワークの軸方向の移動に追従させながら溶着を行う溶着工程とを具備したことを特徴とする。
【0016】
請求項2は、請求項1の前記ワークは、横流ファン構成部品であることを特徴とする。
請求項3は、円板状の端板に複数枚のフィンを設けて円筒状に形成された合成樹脂成形品からなる複数のワークを接合し、その接合部を超音波溶着する超音波溶着装置において、
前記ワークの外周部をその周方向に等間隔に設けられた少なくとも3つのチャック片によってワークの軸心方向に押圧してワークのセンタリングを行うチャッキング機構と、前記チャッキング機構をワークの軸方向にスライド自在に支持し、超音波溶着機の工具ホーンによって前記ワークの接合部に圧接力を付与しながら溶着する際に前記チャッキング機構をスライドさせるスライド機構とを具備したことを特徴とする。
【0017】
請求項4は、請求項3の前記チャッキング機構は、下段のワークをチャッキングする下段チャッキング機構と、上段のワークをチャッキングする上段チャッキング機構とを有し、この上段チャッキング機構が前記スライド機構に支持されていることを特徴とする。
【0018】
請求項5は、請求項3の前記チャッキング機構は、水平面内で揺動自在な少なくとも3つのアームと、これらアームの一端部に設けられたチャック片と、前記アームの他端部相互を連結するリンクとを有することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は第1の実施形態を示し、図1は超音波溶着装置の全体構成を示す斜視図、図2はチャッキング機構の縦断正面図、図3は超音波溶着状態を示す正面図である。
【0020】
まず、超音波溶着装置の構成を説明すると、図1に示すように、垂直方向に立設されたフレーム11は横断面が略コ字状に形成されており、この開口縁部にはLMガイド12(リニアモーションガイド[株 THK商品名])によって昇降台13が昇降自在に支持されている。フレーム11の内部には上下両端部が軸受部材14によって回転自在に軸支されたボールねじ15が設けられている。
【0021】
ボールねじ15の下端部にはプーリ16が嵌着されている。前記フレーム11の外部には正逆回転可能なモータ17が回転軸18を下向きにした状態に固定されており、この回転軸18にはプーリ19が嵌着されている。そして、このプーリ19と前記プーリ16との間にはベルト20が掛け渡され、モータ17によってボールねじ15を正逆回転できるようになっている。
【0022】
前記昇降台13の背面にはボールねじ15に螺合するナット部材21が取り付けられており、ボールねじ15の回転運動を直線運動に変換し、昇降台13を昇降できるようになっている。昇降台13の前部には支持部材22が突設されており、この支持部材22にはワークとしての横流ファン構成部品3を支持する回転可能なテーブル23が設けられている。
【0023】
一方、前記フレーム11の上方には横流ファン構成部品3のセンタリングを行うチャッキング機構24が設けられている。このチャッキング機構24は上段チャッキング機構25と下段チャッキング機構26とからなり、これらは基本的には同一構造であるため、上段チャッキング機構25について説明する。
【0024】
上段チャッキング機構25のベース27には前記横流ファン構成部品3の直径より広い間隔を存して一対の支軸28が垂直に立設されている。これら支軸28にはL字状のアーム29がその折曲部に設けた嵌合孔30を嵌合することにより、水平面内で回動自在に枢支されている。
【0025】
前記一対のアーム29の先端部はテーブル23に載置された横流ファン構成部品3を挟むように前方に延出されており、基端部は接近する方向に延出している。また、前記ベース27の上面にはアーム29の基端部の延長方向と直角方向にエアシリンダ31が取り付けられている。このエアシリンダ31のロッド32の先端部はアーム29の基端部にジョイント33を介して連結されており、一対のアーム29を同時に回動操作できるようになっている。すなわち、ロッド32が前進するとアーム29が開き、後退するとアーム29が閉じるようになっている。
【0026】
さらに、一対のアーム29の先端部における互いに対向する面、つまり横流ファン構成部品3の外周部に対向する面にはチャック片34が設けられている。このチャック片34は、図2に示すように、背面がアーム29に設けられたスライド機構としての上下方向のLMガイド35を介して上下動自在に支持されており、前面には横流ファン構成部品3の曲率に倣って円弧状に形成された接触部36が設けられている。
【0027】
したがって、一対のアーム29が閉じると、チャック片34の接触部36が横流ファン構成部品3の外周部に接触して保持し、横流ファン構成部品3のセンタリングができるようになっている。さらに、この状態において、横流ファン構成部品3が軸方向に移動した場合にはチャック片34が追従してスライドするようになっている。
【0028】
また、一対のアーム29が開くと、チャック片34の接触部36が横流ファン構成部品3の外周部から離間し、横流ファン構成部品3を一対のチャック片34の間から前方へ引き出すことができるようになっている。
【0029】
前述したように下段チャッキング機構26は基本的には上段チャッキング機構25と同一であるが、アーム29に対してチャック片34が固定的に設けられており、上下動はしないが、部品の共通化を図るために、上段チャッキング機構25と全く同一に構成してもよい。
【0030】
前記チャッキング機構24の上方には超音波溶着機の振動子37に固定された工具ホーン38が前記テーブル23に載置された横流ファン構成部品3の軸心と同心的に設けられている。この振動子37は、図3に示すようにサーボモータ39によって昇降するようになっており、横流ファン構成部品3の接合部7に対する加圧力を制御できるようになっている。
【0031】
さらに、振動子37には側方へ突出する突出片40が設けられ、この突出片40の下面には前記フレーム11に固定されたリニアゲージ41が当接している。そして、工具ホーン38が横流ファン構成部品3に接触したときの工具ホーン38の位置を基準として溶着開始後の工具ホーン38の位置データをリアルタイムでセンシングするようになっており、リニアゲージ41はコントローラ42を介して振動子37およびサーボモータ39に接続されている。
【0032】
次に、前述のように構成された超音波溶着装置によって複数個の横流ファン構成部品3を連結して横流ファン4を組み立てる方法について説明する。まず、モータ17を駆動してボールねじ15を回転させ、昇降台13を最上位置に上昇させて停止させる。次に、テーブル23に端板5を回転軸部5aが下向きとなるように載置し、この端板5に連結しようとする第1段目の横流ファン構成部品3の端板1を上にしてフィン2の端部を前記端板5に接触させた状態で載置する。
【0033】
次に、横流ファン構成部品3のセンタリングを行うが、下段チャッキング機構26はテーブル23との干渉を防止するためアーム29を開いたまま使用せず、上段チャッキング機構25によってセンタリングを行う。すなわち、エアシリンダ31のロッド32を後退させると、一対のアーム29が同時に回動して閉じ、アーム29の先端部に設けられたチャック片34の接触部36が横流ファン構成部品3の端板1近傍の外周部に接触してセンタリングを行うと同時にチャッキングを行う。
【0034】
この状態で、超音波溶着機の振動子37を下降させ、工具ホーン38を横流ファン構成部品3の端板1に当接させて振動子37を発振させると、工具ホーン38の超音波振動が横流ファン構成部品3を介して端板5との接合部7に伝達される。このとき、サーボモータ39によって振動子37を介して工具ホーン38が下降して接合部7に加圧力が付与されるため、接合部7において溶け込みが始まり、振動子37および工具ホーン38が横流ファン構成部品3とともに僅かに下降(沈む)する。
【0035】
超音波溶着途中の横流ファン構成部品3は上段チャッキング機構25によってチャッキングされているが、チャック片34はアーム29に設けられた上下方向のLMガイド35を介して上下動自在に支持されているため、横流ファン構成部品3の下降に追従して下方へスライドする。
【0036】
さらに、工具ホーン38が横流ファン構成部品3に接触したときの工具ホーン38の位置はリニアゲージ41によってセンシングされており、工具ホーン38が横流ファン構成部品3に接触したときの工具ホーン38の位置を基準として溶着開始後の工具ホーン38の位置データをリアルタイムでセンシングしている。そして、コントローラ42によって予め設定された値と一致すると、コントローラ42からの指令によって振動子37の発振が停止する。
【0037】
なお、振動子37の発振停止直後は接合部7は固着していないが、工具ホーン38はサーボモータ39によって加圧されているため、実際の溶け込み量は設定された値よりも多くなる。その差は工具ホーン38の加圧力によって左右されるので、希望する溶け込み量よりも少ない値を設定する必要がある。
【0038】
1段目の横流ファン構成部品3の溶着が完了すると、サーボモータ39は停止し、振動子37と工具ホーン38は上昇する。上段チャッキング機構35のエアシリンダ31のロッド32は前進し、一対のアーム29が同時に回動して開いてアーム29の先端部に設けられたチャック片34は横流ファン構成部品3から離れる。
【0039】
次に、1段目の横流ファン構成部品3の上部に2段目の横流ファン構成部品3を載置する。そして、モータ17が再び駆動してホールねじ15を回転させ、昇降板13を介してテーブル23が横流ファン構成部品3の1個分の長さだけ下降する。このとき、テーブル23は載置した横流ファン構成部品3の位相のずれを補正するために数度回転するが、これは複数個の横流ファン構成部品3を積み重ねて結合する際に、各段の横流ファン構成部品3のチャッキング位置を同じにして軸心のずれを抑えるためである。
【0040】
次に、1段目と2段目の横流ファン構成部品3の接合部7における溶着を行うが、下段チャッキング機構26は1段目の横流ファン構成部品3の外周部をチャッキングし、上段チャッキング機構25は2段目の横流ファン構成部品3の外周部をチャッキングしてセンタリングを同時に行う。
【0041】
この状態で、前述と同様に超音波溶着機の振動子37を下降させ、工具ホーン38を2段目の横流ファン構成部品3の端板1に当接させて振動子37を発振させることにより、工具ホーン38の超音波振動によって1段目と2段目の横流ファン構成部品3の接合部7における溶着を行う。
【0042】
このような動作を繰り返し、3段目、4段目と横流ファン構成部品3を積み重ねることにより、1個の横流ファン構成部品3の長さは約70mmであるが、これを複数個連結することにより、軸方向に長い(500mmから1000mm程度) 横流ファン4が完成する。
【0043】
図4〜図6は第2の実施形態を示し、第1の実施形態と異なる点はチャッキング機構で、その他の構成は第1の実施形態と同一であるため同一番号を付して説明を省略する。
【0044】
図4および図5に示すように、チャッキング機構50は、下段チャッキング機構51、中段チャッキング機構52および上段チャッキング機構53とからなる。これらは基本的には同一構造であるため、上段チャッキング機構53について説明する。
【0045】
上段チャッキング機構53は平面視で、略Y字状の第1〜第3のアーム54a〜54cがチャッキングしようとする横流ファン構成部品3を囲むように等間隔に配置されている。第1〜第3のアーム54a〜54cの各交点には枢支軸55が設けられ、第1〜第3のアーム54a〜54cは枢支軸55を支点として水平面内で回動自在に枢支されている。
【0046】
第2のアーム54bの二股アーム部56の端部はリンク57を介して第1および第3のアーム54a,54cの二股アーム部56の端部に連結されており、第1〜第3のアーム54a〜54cは同時に回動するようになっている。第1〜第3のアーム54a〜54cにはテーブル23に載置された横流ファン構成部品3を3点で挟むように延出されており、横流ファン構成部品3の外周部に対向する面にはチャック片58が設けられている。このチャック片58は、第1の実施形態と同様に、背面が第1〜第3のアーム54a〜54cに設けられた上下方向のLMガイド59を介して上下動自在に支持されている。
【0047】
また、第1と第3のアーム54a,54cの二股アーム部56は第1のエアシリンダ61と第2のエアシリンダ62のそれぞれのロッド61a,62aと連結されており、第1〜第3のアーム54a〜54cを同時に回動操作できるようになっている。すなわち、第1のエアシリンダ61のロッド61aが後退し、第2のエアシリンダ62のロッド62aが前進すると、第1〜第3のアーム54a〜54cが回動して開き、逆に第1のエアシリンダ61のロッド61aが前進し、第2のエアシリンダ62のロッド62aが後退すると、第1〜第3のアーム54a〜54cが回動して閉じるようになっている。
【0048】
さらに、第1〜第3のアーム54a〜54cが同時に回動して閉じると、チャック片58が横流ファン構成部品3の外周部を等間隔に3点で接触して保持し、横流ファン構成部品3のセンタリングができるようになっている。さらに、この状態において、横流ファン構成部品3が軸方向に移動した場合にはチャック片58が追従してスライドするようになっている。
【0049】
また、第1〜第3のアーム54a〜54cが開くと、チャック片58が横流ファン構成部品3の外周部から離間し、横流ファン構成部品3を第1と第3のアーム54a,54cの間から前方へ引き出すことができるようになっている。
【0050】
前述したように下段チャッキング機構51および中段チャッキング機構52は基本的には上段チャッキング機構53と同一であるが、チャック片58が固定的に設けられており、上下動はしないが、部品の共通化を図るために、上段チャッキング機構53と全く同一に構成してもよい。また、下段チャッキング機構51はテーブル23の近傍に設けられ、最下段の端板5をチャッキングするようになっており、中段チャッキング機構52および上段チャッキング機構53は第1の実施形態と同様に最上段とその直下の横流ファン構成部品3をチャッキングするようになっている。
【0051】
次に、前述のように構成されたチャッキング機構50の作用について説明する。まず、図6(a)に示すように、テーブル23に載置された端板5に対して第1段目の横流ファン構成部品3を溶着する際には、中段チャッキング機構52はテーブル23との干渉を防止するため開いたまま使用せず、下段チャッキング機構51によって端板5をチャッキングし、上段チャッキング機構53は第1段目の横流ファン構成部品3の端板1近傍をチャッキングしてセンタリングを行う。
【0052】
この場合、上段チャッキング機構53の第1のエアシリンダ61のロッド61aが前進し、第2のエアシリンダ62のロッド62aが後退し、第1〜第3のアーム54a〜54cが回動して閉じ、横流ファン構成部品3の外周部を等間隔に3点で保持し、横流ファン構成部品3のセンタリングを行う。
【0053】
横流ファン構成部品3のセンタリングを行った後、端板5と横流ファン構成部品3との接合部7における超音波溶着を行うが、第1の実施形態と同様であるため説明を省略するが、超音波溶着途中の横流ファン構成部品3は上段チャッキング機構53によってチャッキングされているが、チャック片58は上下方向のLMガイド59を介して上下動自在に支持されているため、横流ファン構成部品3の下降(沈み)に追従して下方へスライドする。
【0054】
また、図6(b)は2段目の横流ファン構成部品3と3段目の横流ファン構成部品3との接合部7における超音波溶着を行う場合を示し、下段チャッキング機構51によって端板5をチャッキングし、中段チャッキング機構52によって2段目の横流ファン構成部品3をチャッキングし、上段チャッキング機構53は第3段目の横流ファン構成部品3の端板1近傍をチャッキングしてセンタリングを行うことができる。
【0055】
なお、前記実施形態においては、横流ファン構成部品を連結して横流ファンを組み立てる場合に説明したが、横流ファンに限定されず、2個以上の熱可塑性樹脂からなる筒状の部品を超音波溶着する場合などあらゆる分野に応用できる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の請求項1によれば、ワークの外周部をその軸心方向に押圧してワークのセンタリングを行うチャッキング機構をワークの溶着方向に移動させながら溶着することにより、チャッキング機構によってワークを強固にチャッキングしてもワークの沈みに追従でき、高精度のセンタリングが可能な超音波溶着方法を提供できる。
【0057】
請求項2によれば、横流ファン構成部品を連結して軸方向に長い横流ファンを組み立てる場合においても、ファンの重心と回転軸心とのずれを防止でき、回転時の振動を抑えることができる。
【0058】
請求項3によれば、ワークの外周部をその軸心方向に押圧してワークのセンタリングを行うチャッキング機構を溶着方向にスライド自在とすることにより、ワークを強固にチャッキングしてもワークの沈みに追従でき、高精度のセンタリングが可能な超音波溶着装置を提供できる。
【0059】
請求項4によれば、連結するワーク相互の軸心ずれを防止でき、接合部を確実に溶着できる。
請求項5によれば、チャッキング機構によって高精度のセンタリングができ、また構造的にも簡単で、開閉が容易に行えると共に、外径の異なるワークのチャッキングに対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の超音波溶着装置の斜視図。
【図2】同実施形態の横流ファン構成部品をチャッキング機構によってチャッキングした状態を示す正面図。
【図3】同実施形態の超音波溶着状態を示す縦断正面図。
【図4】この発明の第2の実施形態のチャッキング機構の斜視図。
【図5】同実施形態のチャッキング機構の平面図。
【図6】同実施形態の超音波溶着状態を示す縦断正面図。
【図7】従来の横流ファン構成部品によって横流ファンを製作する手順を示す説明図。
【図8】従来の横流ファン構成部品によって横流ファンを製作する手順を示す説明図。
【符号の説明】
3…横流ファン構成部品
4…横流ファン
7…接合部
24…チャッキング機構
39…サーボモータ

Claims (5)

  1. 円筒状に形成された合成樹脂成形品からなる複数のワークを接合し、その接合部を超音波溶着する超音波溶着方法において、
    前記ワークの外周部をその軸心方向に押圧するとともに、前記ワークの軸方向にスライド自在に支持されたチャッキング機構によりワークのセンタリングを行うチャッキング工程と、
    超音波溶着機の工具ホーンによってチャッキングされた前記ワークの接合部に圧接力を付与しながら溶着する際に前記チャッキング機構を前記ワークの溶着時のおけるワークの軸方向の移動に追従させながら溶着を行う溶着工程と、
    を具備したことを特徴とする超音波溶着方法。
  2. 前記ワークは、横流ファン構成部品であることを特徴とする請求項1記載の超音波溶着方法。
  3. 円筒状に形成された合成樹脂成形品からなる複数のワークを接合し、その接合部を超音波溶着する超音波溶着装置において、
    前記ワークの外周部をその周方向に等間隔に設けられた少なくとも3つのチャック片によってワークの軸心方向に押圧してワークのセンタリングを行うチャッキング機構と、
    前記チャッキング機構をワークの軸方向にスライド自在に支持し、超音波溶着機の工具ホーンによって前記ワークの接合部に圧接力を付与しながら溶着する際に前記チャッキング機構をスライドさせるスライド機構と、
    を具備したことを特徴とする超音波溶着装置。
  4. 前記チャッキング機構は、下段のワークをチャッキングする下段チャッキング機構と、上段のワークをチャッキングする上段チャッキング機構とを有し、この上段チャッキング機構が前記スライド機構に支持されていることを特徴とする請求項3記載の超音波溶着装置。
  5. 前記チャッキング機構は、水平面内で揺動自在な少なくとも3つのアームと、これらアームの一端部に設けられたチャック片と、前記アームの他端部相互を連結するリンクとを有することを特徴とする請求項3記載の超音波溶着装置。
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