JPS6048277B2 - レ−ザ溶接機のワ−クヘツド回転機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はレーザ溶接機のワークヘッド回転機構に関する
ものである。

一般にスポットレーザ溶接を複数点行う場合、被溶接材
のスポット位置とレーザヘッドの集光位置との位置決め
が溶接条件を安定化させるために重要な要素の１つとな
る。

しかるに、レーザ溶接装置は構造が大型であり、かつ光
学系やレーザ発振部品などの精密部品を内蔵しており、
移動時の振動を嫌うため、通常レーザヘッドを固定し、
被溶接材を組立形状に保持するワークヘッドなどを移動
させ、被溶接材を所望の溶接位置に位置決めするのが一
般的である。そのため、ワークヘッドの位置決め方法に
より溶接位置の精度や組立寸法、被溶強度が左右される
。また、レーザ溶接装置は１式数百万円から数千万円と
高価であるので、溶接サイクルを極力短時間で行う必要
が生じ、このためワーク供給や組立、検査などを別製の
ポジションで行い、溶接ポジションを独立された多ヘッ
ド式の組立方式を採用する場合が多く、この場合ワーク
ヘッドの位置決め方法が重要となる。例えば、第１図に
示すような電子管用電極部品は、薄肉管状のスリーブ１
とカップ状に成形したキャップ２を嵌合組立し、キャッ
プの外側面近傍にレーザビームを集光させスポット溶接
する。

ここで、溶接点３の点数はワークの接合強度および溶接
信頼性から必要度により通常複数点溶接する。そして、
溶接方法として、芯金にスリーブ１およびキャップ２を
挿入し、押え棒等でキャップ２の天頂面を押え、芯金お
よび押え棒を同期させて回転させ、レーザ溶接する方法
によつている。従来のかかるレーザ溶接機のワークヘッ
ド回転機構は第２図に示すような構造よりなる。すなわ
ち、ターンテーブル式組立機４のインデックステーブル
５上に設けられた複数のワークヘッド６ヨは、治具プレ
ート７に圧入された軸受８により回転自在に取付てある
。被溶接材であるスリーブ１およびキャップ２は、第３
図に示す如くあらかじめ前記ワークヘッド６の芯金部６
ａに組立されて溶接ポジションにくると、先ずシリンダ
ー９の下門降動作により接続金具１０を介してスピンド
ル１１の下端でキャップ２を押えて位置決めする。この
時、スピンドル１１はピン１２とばね１３から成る押え
機構によりキャップ２を一定の押え力で押える。また、
スピンドル１１の下降によりサポート１４に設けた旋回
ピン１５がワードヘッド６の穴６ｂに挿入される。この
状態でレーザ溶接装置１６を動作させて１点溶接し、溶
接完了信号によりワードヘッド６を１８０゜旋回する。
旋回機構はシリンダー１７のピステトン軸にラック棒１
８が接続されており、第４図の如くハウジング１７で支
持されたスピンドル１１のピニオン部１１ａに噛合い、
シリンダー１７の前進動作により旋回し、完了信号によ
り残り１点を溶接する。溶接完 フ了後、シリンダー９
が上昇し、旋回ピン１５がワードヘッド６から抜けると
インデックステーブル５が動作し、ワードヘッド６は次
工程へ搬送される。なおブラケット２０，２１は機構部
品取付用固定板である。このように従来のレーザ溶接の
ワードヘッドの回転機構は、シリンダー１７の直進動作
をラック１８とピニオン１１ａによる回転変換式である
ため、溶接点数が２点に限定され、３点以上の溶接が困
難である。

またワードヘッド６の穴６ｂと旋回ピン１５の嵌合隙間
分、旋回時位相ずれと旋回部品が停止時の慣性力により
キャップにこすり傷が発生して不良要因となる。また、
旋回力の作用が芯金６ａの片側に加わつて倒れやすく、
レーザの集光位置に対しワークのスポット位置が変動す
るため溶接強度のばらつきが発生する。さらに溶接の前
後にワードヘッド６の旋回と戻しが必要であることから
、作業サイクルの高速化が困難てあるなどの種々の欠点
があつた。本発明は以上の欠点を改善したレーザ溶接機
の．ワードヘッド回転機構を提供することを目的とする
。

本発明は上記目的を達成するために、溶接はヘッド回転
中に行なう方式で、その溶接点数は任意に変更でき、キ
ャップ上面のこすり傷に対してはこ２組のフリクション
ドライブ機構により同期して旋回し、作業の高速化に対
しては前記回転中に溶接するなど、数々の特徴を備えて
いる。

以下、本発明を図示の実施例により説明する。

［第５図は本発明になるレーザ溶接機のワードヘツく
ド回転機構の一実施例を示す正面図である。ターンテー
ブル組立機３０インデックステーブル３１上には複数の
ワードヘッド３２が治具ケーシング３３により回転自在
に取付けてある。ワードヘツ１ド３２およびキャップ押
え用スピンドル３４の同期回転機構は、定速モータ３５
の回転軸３６および一対のプーリ３７、タイミングベル
ト３８により上部軸３９と下部軸４０とが同位相で回転
し、これに取付けてある上部原動車４１と下部原動車４
２とはそれぞれ従動車４３とワードヘッド３２の伝動面
３２ａに各々フリクション伝達され、従動車４３とスピ
ンドル３４はスプラインなどにより上下自在で、かつワ
ードヘッド３２と同位相で回転する。また溶接時のレー
ザ発振信号は検出板４４と検出ヘッド４５により所望の
回転角度で溶接信号を出力する。キャップの押え機構は
シリンダー４６の下降により前記スピンドル３４を下げ
て行ない、上昇時はばね４７により行なう。なお、図中
、４８はケーシング、４９は固定フレームである。下部
原動車４２は第６図に示す如く支点軸５０を支点に揺動
アーム５１に取付けてあり、ワードヘッド３２が移動中
など作業ポジションに無い場合はストッパー５２に当り
空転状態であるが、ワードヘッド３２が移動完了する直
前にこのワードヘッド３２に接触し、ばね５３の加圧力
により下部原動車４２の回転を複数のワードヘッド３２
に伝動する。

第７図は上部フリクションドライブの加圧機構であり、
′原動車４１の回転を従動車４３に確実に伝達するには
回転中の接触面に一定の面圧力を発生させることが重要
であり、一定面圧力発生機構は調整ねじ５４と加圧ばね
５５による加圧力を可動ブロック５６と固定ブ冶ツク５
７を介し原動車４１と従動車４３の接触面に作用する。

次に本機構の動作について説明する。先ずワードヘッド
３２の芯金にあらかじめワーク１，２（第１図参照）を
組立し、溶接ポジションにワードヘッド３２が搬送され
ていない状態でも定速モータ３５は常に回転し、これに
動力伝達されるスピンドル３４および下部原動車４２も
連続回転している。次にワードヘッド３２が溶接ポジシ
ョンの直前にくると、下部原動車４２と接触して回転を
始め、インデックステーブル３１の停止位置までに同期
回転数となり、シリンダー４６の下降によりスピンドル
３４は回転をしたまま下降し、キャップ２の上面を押え
ると検出板４４の動作信号に連動してレーザ溶接装置６
０はワークの外周面に多点溶接を行なう。溶接完了後、
シリングー４６が上昇し、インデックステーブル３１が
動作すると、ワードヘッド３２は下部原動力４２から離
れ、回転は停止し、次工程の作業を行なう。上述の如く
、本発明のヘッド回転機構は移動テーブル式多ヘッド組
立機で、多点レーザ溶接する場合数々の特徴があり、適
用ワーク形状として円筒形状の他に溶接点の位置が焦点
面にくるものであれば各種の異形部品のヘッド回転機構
として提供するものである。本実施例のワークの如く、
嵌合部をレーザ溶接する場合、母材間のキャップの大小
が溶融面積や接合強度に影響を及ぼすことは知られてお
り、従来の２点溶接の信頼性に比し、本発明は多点化す
ることにより、ワークの組立信頼性は大幅に向上する。
図面の簡単な説明第１図はワークの一例を示す一部切欠
き斜視図、第２図は従来のヘッド回転機構の正面図、第
３図はワークの組立状態を示す第２図の補足説明用正面
図、第４図は旋回機構を示す第２図の補足説明用正面図
、第５図は本発明のヘッド回転機構の一実施例を示す正
面図、第６図は下部フリクションドライブを示す第５図
の補足説明用平図、第７図は上部フリクションドライブ
を示す第５図の補足説明用平面図てある。

１ ・・・・・・スリーブ、２・・・・・・キャップ、
３１・・・・・・イ’ンデツクステーブル、３２・・・
・・・ワードヘッド、３２ａ・・・・・・伝動面、３４
・・・・・・スピンドル、４１・・・・・・上部原動車
、４２・・・・・・下部原動車、３ ・・・・・・従動
車、４４・・・・・・検出板、４５・・・・・・検出ヘ
ッド、６０・・・・・ルーザ溶接装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 自動レーザ溶接機において２組のフリクションドラ
   イブはまた他の回転伝達機構を使用し、ワークに作業を
   働きかける機構を具備したスピンドルの回転と、インデ
   ックステーブルに具備してあるワーク保持用ワークヘッ
   ドの回転を同期させ、かつこれら回転部品に検出部を設
   けて任意の回転位置信号を出力し、この信号を用いて回
   転中の被溶接材に任意の点数ノーザ照射を行い溶接する
   ことを特徴とするレーザ溶接機のワークヘッド回転機構
   。