JPH09234795A - 超音波溶着方法およびその装置 - Google Patents

超音波溶着方法およびその装置

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JPH09234795A
JPH09234795A JP4491896A JP4491896A JPH09234795A JP H09234795 A JPH09234795 A JP H09234795A JP 4491896 A JP4491896 A JP 4491896A JP 4491896 A JP4491896 A JP 4491896A JP H09234795 A JPH09234795 A JP H09234795A
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chucking
ultrasonic welding
chucking mechanism
cross
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワークを強固にチャッキングしてもワークの沈
みに追従でき、高精度のセンタリングが可能な超音波溶
着装置を提供することにある。 【解決手段】円筒状に形成された合成樹脂成形品からな
る複数の横流ファン構成部品3を接合し、その接合部7
を超音波溶着する超音波溶着装置において、前記横流フ
ァン構成部品3の外周部をその軸心方向に押圧して横流
ファン構成部品3のセンタリングを行うチャッキング機
構24と、超音波溶着機の工具ホーン38によって横流
ファン構成部品3の接合部7に圧接力を付与しながら溶
着する際に前記チャッキング機構24のチャック片34
を横流ファン構成部品3の移動に追従させるスライド機
構とを具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば空気調和
機の室内ユニット等に組み込まれる横流ファン等の超音
波溶着方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機の室内ユニット等に組み込ま
れる横流ファンは、図7に示すように、熱可塑性樹脂に
よって成形された円板状の端板1に、その外周縁に沿っ
て複数枚のフィン2が等間隔に配置されて円筒状に形成
された複数の横流ファン構成部品3を製作し、この横流
ファン構成部品3相互を超音波溶着することにより、軸
方向に長い横流ファン4を構成している。
【0003】すなわち、5は最下段の端板であり、回転
軸部5aを有している。この端板5を回転軸部5aが下
向きとなるように、図8に示すテーブル6に支持し、横
流ファン構成部品3の端板1を上にしてフィン2の端部
を前記端板5に載置し、センタリングを行った後、横流
ファン構成部品3の端板1の上面から超音波溶着機の工
具ホーン8を押し当て、この工具ホーン8によって接合
部7に加圧力しながら超音波振動を付与することにより
溶着している。
【0004】端板5に対して最下段の横流ファン構成部
品3を溶着した後、次の横流ファン構成部品3を重ね、
同様な手段によって横流ファン構成部品3を溶着する工
程を繰り返すことにより、軸方向に長い横流ファン4を
組み立てている。
【0005】ところで、前述のように複数個の横流ファ
ン構成部品3を結合して軸方向に長い横流ファン4を組
み立てる際には、溶着しようとする横流ファン構成部品
3のうち下段に位置する横流ファン構成部品3を固定
し、工具ホーン8に接触する上段の横流ファン構成部品
3は固定せず、接合部7を嵌合することにより相互の位
置決めを行っていた。
【0006】また、上段に位置する横流ファン構成部品
3をクランプによって位置決めする方法やクランプは片
側が定位置で、この定位置のクランプに横流ファン構成
部品3の一部を押し当てることにより位置決めしてい
た。
【0007】また、前記超音波溶着機の工具ホーン8は
エアシリンダによって支持されており、エアシリンダに
よって工具ホーン8を下降することにより、横流ファン
構成部品3相互の接合部7に加圧力を付与するようにな
っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たように横流ファン構成部品3相互の超音波溶着時に上
段の横流ファン構成部品3を固定しないと上下の横流フ
ァン構成部品3の軸心にずれが生じ、横流ファン4の重
心と回転軸とがずれてしまい、横流ファン4をモータに
よって回転させた場合、振動が発生し、騒音の原因にも
なる。
【0009】また、上段の横流ファン構成部品3をクラ
ンプする方法もあるが、溶着の進行に伴って接合部7が
下方へ移動(約1mm 沈む)するため、横流ファン構成部
品3とクランプとを摺動させる必要があり、確実な保持
・位置決めができず、また、クランプの横流ファン構成
部品3との接触面が摩耗し、高精度の溶着はできない。
【0010】さらに、片側を基準として位置決めを行う
方法は、個々の横流ファン構成部品3の軸心が一致しに
くく、外径の異なる横流ファン構成部品3には対応でき
ない。確実な保持を行うためにクランプ力を強くする
と、溶着時に横流ファン構成部品3が下降せず、超音波
振動がクランプを通じて分散し、溶着不良を招く。
【0011】また、工具ホーン8をエアシリンダによっ
て昇降させているため、エア圧の変動によって接合部7
に加わる圧接力にバラツキができ、複数個の横流ファン
構成部品3の接合部7を一様に溶着できないという問題
がある。
【0012】さらに、横流ファン構成部品3の密度、気
温などによって溶着部の溶け込み量に変化が生じ、一定
の加圧力で加圧しても完成品にバラツキが生じる。横流
ファン構成部品3は射出成形品であるため、1個の横流
ファン構成部品3の長さは約70mmであるが、これを複数
個連結することにより、軸方向に長い(500mmから1000mm
程度) 横流ファン4となるため、複数回の超音波溶着を
繰り返すために1回の溶け込み量のバラツキを極力抑え
る必要がある。
【0013】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、溶着する複数個のワ
ークのセンタリングが高精度に行える超音波溶着方法お
よびその装置を提供することにある。
【0014】もう一つ目的は、ワークの各接合部を確実
かつ一様に溶着できる超音波溶着方法およびその装置を
提供することにある。もう一つの目的は、ワークのセン
タリングがワークのクランピングと同時に行え、作業性
の向上を図ることができる超音波溶着方法およびその装
置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は前記目的を達
成するために、請求項1は、円筒状に形成された合成樹
脂成形品からなる複数のワークを接合し、その接合部を
超音波溶着する超音波溶着方法において、前記ワークの
外周部をその軸心方向に押圧するチャッキング手段によ
りワークのセンタリングを行うチャッキング工程と、超
音波溶着機の工具ホーンによってチャッキングされた前
記ワークの接合部に圧接力を付与しながら溶着する際に
前記チャッキング手段を前記ワークの溶着時におけるワ
ークの移動に追従させてスライドさせながら溶着を行う
溶着工程とを具備したことを特徴とする。
【0016】請求項2は、請求項1の前記ワークは、横
流ファン構成部品であることを特徴とする。請求項3
は、円板状の端板に複数枚のフィンを設けて円筒状に形
成された合成樹脂成形品からなる複数のワークを接合
し、その接合部を超音波溶着する超音波溶着装置におい
て、前記ワークの外周部をその周方向に等間隔に設けら
れた少なくとも3つのチャック片によってワークの軸心
方向に押圧してワークのセンタリングを行うチャッキン
グ機構と、前記チャッキング機構をワークの軸方向にス
ライド自在に支持し、超音波溶着機の工具ホーンによっ
て前記ワークの接合部に圧接力を付与しながら溶着する
際に前記チャッキング機構をスライドさせるスライド機
構とを具備したことを特徴とする。
【0017】請求項4は、請求項3の前記チャッキング
機構は、下段のワークをチャッキングする下段チャッキ
ング機構と、上段のワークをチャッキングする上段チャ
ッキング機構とを有し、この上段チャッキング機構が前
記スライド機構に支持されていることを特徴とする。
【0018】請求項5は、請求項3の前記チャッキング
機構は、水平面内で揺動自在な少なくとも3つのアーム
と、これらアームの一端部に設けられたチャック片と、
前記アームの他端部相互を連結するリンクとを有するこ
とを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1〜図3は第1の実施形態
を示し、図1は超音波溶着装置の全体構成を示す斜視
図、図2はチャッキング機構の縦断正面図、図3は超音
波溶着状態を示す正面図である。
【0020】まず、超音波溶着装置の構成を説明する
と、図1に示すように、垂直方向に立設されたフレーム
11は横断面が略コ字状に形成されており、この開口縁
部にはLMガイド12(リニアモーションガイド[株
THK商品名])によって昇降台13が昇降自在に支持
されている。フレーム11の内部には上下両端部が軸受
部材14によって回転自在に軸支されたボールねじ15
が設けられている。
【0021】ボールねじ15の下端部にはプーリ16が
嵌着されている。前記フレーム11の外部には正逆回転
可能なモータ17が回転軸18を下向きにした状態に固
定されており、この回転軸18にはプーリ19が嵌着さ
れている。そして、このプーリ19と前記プーリ16と
の間にはベルト20が掛け渡され、モータ17によって
ボールねじ15を正逆回転できるようになっている。
【0022】前記昇降台13の背面にはボールねじ15
に螺合するナット部材21が取り付けられており、ボー
ルねじ15の回転運動を直線運動に変換し、昇降台13
を昇降できるようになっている。昇降台13の前部には
支持部材22が突設されており、この支持部材22には
ワークとしての横流ファン構成部品3を支持する回転可
能なテーブル23が設けられている。
【0023】一方、前記フレーム11の上方には横流フ
ァン構成部品3のセンタリングを行うチャッキング機構
24が設けられている。このチャッキング機構24は上
段チャッキング機構25と下段チャッキング機構26と
からなり、これらは基本的には同一構造であるため、上
段チャッキング機構25について説明する。
【0024】上段チャッキング機構25のベース27に
は前記横流ファン構成部品3の直径より広い間隔を存し
て一対の支軸28が垂直に立設されている。これら支軸
28にはL字状のアーム29がその折曲部に設けた嵌合
孔30を嵌合することにより、水平面内で回動自在に枢
支されている。
【0025】前記一対のアーム29の先端部はテーブル
23に載置された横流ファン構成部品3を挟むように前
方に延出されており、基端部は接近する方向に延出して
いる。また、前記ベース27の上面にはアーム29の基
端部の延長方向と直角方向にエアシリンダ31が取り付
けられている。このエアシリンダ31のロッド32の先
端部はアーム29の基端部にジョイント33を介して連
結されており、一対のアーム29を同時に回動操作でき
るようになっている。すなわち、ロッド32が前進する
とアーム29が開き、後退するとアーム29が閉じるよ
うになっている。
【0026】さらに、一対のアーム29の先端部におけ
る互いに対向する面、つまり横流ファン構成部品3の外
周部に対向する面にはチャック片34が設けられてい
る。このチャック片34は、図2に示すように、背面が
アーム29に設けられたスライド機構としての上下方向
のLMガイド35を介して上下動自在に支持されてお
り、前面には横流ファン構成部品3の曲率に倣って円弧
状に形成された接触部36が設けられている。
【0027】したがって、一対のアーム29が閉じる
と、チャック片34の接触部36が横流ファン構成部品
3の外周部に接触して保持し、横流ファン構成部品3の
センタリングができるようになっている。さらに、この
状態において、横流ファン構成部品3が軸方向に移動し
た場合にはチャック片34が追従してスライドするよう
になっている。
【0028】また、一対のアーム29が開くと、チャッ
ク片34の接触部36が横流ファン構成部品3の外周部
から離間し、横流ファン構成部品3を一対のチャック片
34の間から前方へ引き出すことができるようになって
いる。
【0029】前述したように下段チャッキング機構26
は基本的には上段チャッキング機構25と同一である
が、アーム29に対してチャック片34が固定的に設け
られており、上下動はしないが、部品の共通化を図るた
めに、上段チャッキング機構25と全く同一に構成して
もよい。
【0030】前記チャッキング機構24の上方には超音
波溶着機の振動子37に固定された工具ホーン38が前
記テーブル23に載置された横流ファン構成部品3の軸
心と同心的に設けられている。この振動子37は、図3
に示すようにサーボモータ39によって昇降するように
なっており、横流ファン構成部品3の接合部7に対する
加圧力を制御できるようになっている。
【0031】さらに、振動子37には側方へ突出する突
出片40が設けられ、この突出片40の下面には前記フ
レーム11に固定されたリニアゲージ41が当接してい
る。そして、工具ホーン38が横流ファン構成部品3に
接触したときの工具ホーン38の位置を基準として溶着
開始後の工具ホーン38の位置データをリアルタイムで
センシングするようになっており、リニアゲージ41は
コントローラ42を介して振動子37およびサーボモー
タ39に接続されている。
【0032】次に、前述のように構成された超音波溶着
装置によって複数個の横流ファン構成部品3を連結して
横流ファン4を組み立てる方法について説明する。ま
ず、モータ17を駆動してボールねじ15を回転させ、
昇降台13を最上位置に上昇させて停止させる。次に、
テーブル23に端板5を回転軸部5aが下向きとなるよ
うに載置し、この端板5に連結しようとする第1段目の
横流ファン構成部品3の端板1を上にしてフィン2の端
部を前記端板5に接触させた状態で載置する。
【0033】次に、横流ファン構成部品3のセンタリン
グを行うが、下段チャッキング機構26はテーブル23
との干渉を防止するためアーム29を開いたまま使用せ
ず、上段チャッキング機構25によってセンタリングを
行う。すなわち、エアシリンダ31のロッド32を後退
させると、一対のアーム29が同時に回動して閉じ、ア
ーム29の先端部に設けられたチャック片34の接触部
36が横流ファン構成部品3の端板1近傍の外周部に接
触してセンタリングを行うと同時にチャッキングを行
う。
【0034】この状態で、超音波溶着機の振動子37を
下降させ、工具ホーン38を横流ファン構成部品3の端
板1に当接させて振動子37を発振させると、工具ホー
ン38の超音波振動が横流ファン構成部品3を介して端
板5との接合部7に伝達される。このとき、サーボモー
タ39によって振動子37を介して工具ホーン38が下
降して接合部7に加圧力が付与されるため、接合部7に
おいて溶け込みが始まり、振動子37および工具ホーン
38が横流ファン構成部品3とともに僅かに下降(沈
む)する。
【0035】超音波溶着途中の横流ファン構成部品3は
上段チャッキング機構25によってチャッキングされて
いるが、チャック片34はアーム29に設けられた上下
方向のLMガイド35を介して上下動自在に支持されて
いるため、横流ファン構成部品3の下降に追従して下方
へスライドする。
【0036】さらに、工具ホーン38が横流ファン構成
部品3に接触したときの工具ホーン38の位置はリニア
ゲージ41によってセンシングされており、工具ホーン
38が横流ファン構成部品3に接触したときの工具ホー
ン38の位置を基準として溶着開始後の工具ホーン38
の位置データをリアルタイムでセンシングしている。そ
して、コントローラ42によって予め設定された値と一
致すると、コントローラ42からの指令によって振動子
37の発振が停止する。
【0037】なお、振動子37の発振停止直後は接合部
7は固着していないが、工具ホーン38はサーボモータ
39によって加圧されているため、実際の溶け込み量は
設定された値よりも多くなる。その差は工具ホーン38
の加圧力によって左右されるので、希望する溶け込み量
よりも少ない値を設定する必要がある。
【0038】1段目の横流ファン構成部品3の溶着が完
了すると、サーボモータ39は停止し、振動子37と工
具ホーン38は上昇する。上段チャッキング機構35の
エアシリンダ31のロッド32は前進し、一対のアーム
29が同時に回動して開いてアーム29の先端部に設け
られたチャック片34は横流ファン構成部品3から離れ
る。
【0039】次に、1段目の横流ファン構成部品3の上
部に2段目の横流ファン構成部品3を載置する。そし
て、モータ17が再び駆動してホールねじ15を回転さ
せ、昇降板13を介してテーブル23が横流ファン構成
部品3の1個分の長さだけ下降する。このとき、テーブ
ル23は載置した横流ファン構成部品3の位相のずれを
補正するために数度回転するが、これは複数個の横流フ
ァン構成部品3を積み重ねて結合する際に、各段の横流
ファン構成部品3のチャッキング位置を同じにして軸心
のずれを抑えるためである。
【0040】次に、1段目と2段目の横流ファン構成部
品3の接合部7における溶着を行うが、下段チャッキン
グ機構26は1段目の横流ファン構成部品3の外周部を
チャッキングし、上段チャッキング機構25は2段目の
横流ファン構成部品3の外周部をチャッキングしてセン
タリングを同時に行う。
【0041】この状態で、前述と同様に超音波溶着機の
振動子37を下降させ、工具ホーン38を2段目の横流
ファン構成部品3の端板1に当接させて振動子37を発
振させることにより、工具ホーン38の超音波振動によ
って1段目と2段目の横流ファン構成部品3の接合部7
における溶着を行う。
【0042】このような動作を繰り返し、3段目、4段
目と横流ファン構成部品3を積み重ねることにより、1
個の横流ファン構成部品3の長さは約70mmであるが、こ
れを複数個連結することにより、軸方向に長い(500mmか
ら1000mm程度) 横流ファン4が完成する。
【0043】図4〜図6は第2の実施形態を示し、第1
の実施形態と異なる点はチャッキング機構で、その他の
構成は第1の実施形態と同一であるため同一番号を付し
て説明を省略する。
【0044】図4および図5に示すように、チャッキン
グ機構50は、下段チャッキング機構51、中段チャッ
キング機構52および上段チャッキング機構53とから
なる。これらは基本的には同一構造であるため、上段チ
ャッキング機構53について説明する。
【0045】上段チャッキング機構53は平面視で、略
Y字状の第1〜第3のアーム54a〜54cがチャッキ
ングしようとする横流ファン構成部品3を囲むように等
間隔に配置されている。第1〜第3のアーム54a〜5
4cの各交点には枢支軸55が設けられ、第1〜第3の
アーム54a〜54cは枢支軸55を支点として水平面
内で回動自在に枢支されている。
【0046】第2のアーム54bの二股アーム部56の
端部はリンク57を介して第1および第3のアーム54
a,54cの二股アーム部56の端部に連結されてお
り、第1〜第3のアーム54a〜54cは同時に回動す
るようになっている。第1〜第3のアーム54a〜54
cにはテーブル23に載置された横流ファン構成部品3
を3点で挟むように延出されており、横流ファン構成部
品3の外周部に対向する面にはチャック片58が設けら
れている。このチャック片58は、第1の実施形態と同
様に、背面が第1〜第3のアーム54a〜54cに設け
られた上下方向のLMガイド59を介して上下動自在に
支持されている。
【0047】また、第1と第3のアーム54a,54c
の二股アーム部56は第1のエアシリンダ61と第2の
エアシリンダ62のそれぞれのロッド61a,62aと
連結されており、第1〜第3のアーム54a〜54cを
同時に回動操作できるようになっている。すなわち、第
1のエアシリンダ61のロッド61aが後退し、第2の
エアシリンダ62のロッド62aが前進すると、第1〜
第3のアーム54a〜54cが回動して開き、逆に第1
のエアシリンダ61のロッド61aが前進し、第2のエ
アシリンダ62のロッド62aが後退すると、第1〜第
3のアーム54a〜54cが回動して閉じるようになっ
ている。
【0048】さらに、第1〜第3のアーム54a〜54
cが同時に回動して閉じると、チャック片58が横流フ
ァン構成部品3の外周部を等間隔に3点で接触して保持
し、横流ファン構成部品3のセンタリングができるよう
になっている。さらに、この状態において、横流ファン
構成部品3が軸方向に移動した場合にはチャック片58
が追従してスライドするようになっている。
【0049】また、第1〜第3のアーム54a〜54c
が開くと、チャック片58が横流ファン構成部品3の外
周部から離間し、横流ファン構成部品3を第1と第3の
アーム54a,54cの間から前方へ引き出すことがで
きるようになっている。
【0050】前述したように下段チャッキング機構51
および中段チャッキング機構52は基本的には上段チャ
ッキング機構53と同一であるが、チャック片58が固
定的に設けられており、上下動はしないが、部品の共通
化を図るために、上段チャッキング機構53と全く同一
に構成してもよい。また、下段チャッキング機構51は
テーブル23の近傍に設けられ、最下段の端板5をチャ
ッキングするようになっており、中段チャッキング機構
52および上段チャッキング機構53は第1の実施形態
と同様に最上段とその直下の横流ファン構成部品3をチ
ャッキングするようになっている。
【0051】次に、前述のように構成されたチャッキン
グ機構50の作用について説明する。まず、図6(a)
に示すように、テーブル23に載置された端板5に対し
て第1段目の横流ファン構成部品3を溶着する際には、
中段チャッキング機構52はテーブル23との干渉を防
止するため開いたまま使用せず、下段チャッキング機構
51によって端板5をチャッキングし、上段チャッキン
グ機構53は第1段目の横流ファン構成部品3の端板1
近傍をチャッキングしてセンタリングを行う。
【0052】この場合、上段チャッキング機構53の第
1のエアシリンダ61のロッド61aが前進し、第2の
エアシリンダ62のロッド62aが後退し、第1〜第3
のアーム54a〜54cが回動して閉じ、横流ファン構
成部品3の外周部を等間隔に3点で保持し、横流ファン
構成部品3のセンタリングを行う。
【0053】横流ファン構成部品3のセンタリングを行
った後、端板5と横流ファン構成部品3との接合部7に
おける超音波溶着を行うが、第1の実施形態と同様であ
るため説明を省略するが、超音波溶着途中の横流ファン
構成部品3は上段チャッキング機構53によってチャッ
キングされているが、チャック片58は上下方向のLM
ガイド59を介して上下動自在に支持されているため、
横流ファン構成部品3の下降(沈み)に追従して下方へ
スライドする。
【0054】また、図6(b)は2段目の横流ファン構
成部品3と3段目の横流ファン構成部品3との接合部7
における超音波溶着を行う場合を示し、下段チャッキン
グ機構51によって端板5をチャッキングし、中段チャ
ッキング機構52によって2段目の横流ファン構成部品
3をチャッキングし、上段チャッキング機構53は第3
段目の横流ファン構成部品3の端板1近傍をチャッキン
グしてセンタリングを行うことができる。
【0055】なお、前記実施形態においては、横流ファ
ン構成部品を連結して横流ファンを組み立てる場合に説
明したが、横流ファンに限定されず、2個以上の熱可塑
性樹脂からなる筒状の部品を超音波溶着する場合などあ
らゆる分野に応用できる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
1によれば、ワークの外周部をその軸心方向に押圧して
ワークのセンタリングを行うチャッキング手段を溶着方
向にスライド自在とすることにより、ワークを強固にチ
ャッキングしてもワークの沈みに追従でき、高精度のセ
ンタリングが可能な超音波溶着方法を提供できる。
【0057】請求項2によれば、横流ファン構成部品を
連結して軸方向に長い横流ファンを組み立てる場合にお
いても、ファンの重心と回転軸心とのずれを防止でき、
回転時の振動を抑えることができる。
【0058】請求項3によれば、ワークの外周部をその
軸心方向に押圧してワークのセンタリングを行うチャッ
キング機構を溶着方向にスライド自在とすることによ
り、ワークを強固にチャッキングしてもワークの沈みに
追従でき、高精度のセンタリングが可能な超音波溶着装
置を提供できる。
【0059】請求項4によれば、連結するワーク相互の
軸心ずれを防止でき、接合部を確実に溶着できる。請求
項5によれば、チャッキング機構によって高精度のセン
タリングができ、また構造的にも簡単で、開閉が容易に
行えると共に、外径の異なるワークのチャッキングに対
応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の超音波溶着装置の
斜視図。
【図2】同実施形態の横流ファン構成部品をチャッキン
グ機構によってチャッキングした状態を示す正面図。
【図3】同実施形態の超音波溶着状態を示す縦断正面
図。
【図4】この発明の第2の実施形態のチャッキング機構
の斜視図。
【図5】同実施形態のチャッキング機構の平面図。
【図6】同実施形態の超音波溶着状態を示す縦断正面
図。
【図7】従来の横流ファン構成部品によって横流ファン
を製作する手順を示す説明図。
【図8】従来の横流ファン構成部品によって横流ファン
を製作する手順を示す説明図。
【符号の説明】
3…横流ファン構成部品 4…横流ファン 7…接合部 24…チャッキング機構 39…サーボモータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状に形成された合成樹脂成形品から
    なる複数のワークを接合し、その接合部を超音波溶着す
    る超音波溶着方法において、 前記ワークの外周部をその軸心方向に押圧するチャッキ
    ング手段によりワークのセンタリングを行うチャッキン
    グ工程と、 超音波溶着機の工具ホーンによってチャッキングされた
    前記ワークの接合部に圧接力を付与しながら溶着する際
    に前記チャッキング手段を前記ワークの溶着時における
    ワークの移動に追従させてスライドさせながら溶着を行
    う溶着工程とを具備したことを特徴とする超音波溶着方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ワークは、横流ファン構成部品であ
    ることを特徴とする請求項1記載の超音波溶着方法。
  3. 【請求項3】 円筒状に形成された合成樹脂成形品から
    なる複数のワークを接合し、その接合部を超音波溶着す
    る超音波溶着装置において、 前記ワークの外周部をその周方向に等間隔に設けられた
    少なくとも3つのチャック片によってワークの軸心方向
    に押圧してワークのセンタリングを行うチャッキング機
    構と、 前記チャッキング機構をワークの軸方向にスライド自在
    に支持し、超音波溶着機の工具ホーンによって前記ワー
    クの接合部に圧接力を付与しながら溶着する際に前記チ
    ャッキング機構をスライドさせるスライド機構と、 を具備したことを特徴とする超音波溶着装置。
  4. 【請求項4】 前記チャッキング機構は、下段のワーク
    をチャッキングする下段チャッキング機構と、上段のワ
    ークをチャッキングする上段チャッキング機構とを有
    し、この上段チャッキング機構が前記スライド機構に支
    持されていることを特徴とする請求項3記載の超音波溶
    着装置。
  5. 【請求項5】 前記チャッキング機構は、水平面内で揺
    動自在な少なくとも3つのアームと、これらアームの一
    端部に設けられたチャック片と、前記アームの他端部相
    互を連結するリンクとを有することを特徴とする請求項
    3記載の超音波溶着装置。
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