JP3709432B2 - 排ガス処理装置及び基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスや液晶ディスプレイの製造で用いられる基板処理装置等から排出される排ガス、特にパーフロオロカーボン(PFC)に代表されるフッ素系ガスが含有された排ガスを処理するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、CVD(化学気相堆積)装置やエッチング装置等の半導体製造装置に設けられた従来一般の排ガス処理装置を示している。この種の用途に用いられる排ガス処理装置には従来から様々な方式があるが、その一例としては図2に示すような加熱分解式のものが知られている。
【0003】
加熱分解式の排ガス処理装置は、排ガスを加熱して酸化反応により分解処理するものであり、基本的には、排ガスが導入される分解チャンバ1と、その内部に配置された加熱用の電気ヒータ2とから構成されている。また、分解チャンバ1の出口部は排気ファン3に接続されており、分解チャンバ1内で処理された排ガスは排気ファン3により外部に排出されるようになっている。
【0004】
このような排ガス処理装置は、従来一般に、半導体製造装置の真空排気系に接続されて用いられている。すなわち、排ガス処理装置の分解チャンバ1は、半導体製造装置の真空処理チャンバ4内を減圧するための真空ポンプ5の吐出口に接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、半導体製造のキープロセスであるエッチングや、CVD装置でのクリーニングにはフッ素(F)系ガス(例えばCF4、C2F6、C3F8、C4F10等のPFC、CHF3、SF6、NF3)が用いられている。これらのF系ガス、特にPFCについては、現在、不十分な処理のまま或いは無処理のまま大気中に排出されているが、近年、地球温暖化への影響が懸念され、これらのガスも十分に分解処理することが望まれている。
【0006】
しかしながら、F系ガス、特にCF4は安定なガスであり、上述したような従来の加熱分解式の排ガス処理装置では所望の程度まで分解することができないという問題があった。すなわち、高温加熱可能といわれているカルタン線から成る電気ヒータを用いても、約1400℃程度しか加熱できず、この温度では排ガス中のCF4は約30〜40%しか分解されない。また、電気ヒータをこのような高温に熱すると、電気ヒータの線径が小さいため、短時間で断線してしまう。
【0007】
また、CVD法による成膜プロセスにおける排ガスには成膜ガス及び副生成物の粒子(例えばSiO2成膜時にはSiO2の粒子)が含まれており、そのような排ガスが真空ポンプ5に導入されると、内部に粒子が付着し、真空ポンプ5を閉塞させる傾向があった。
【0008】
そこで、本発明の主目的は、F系ガス、特にCF4やC2F6等の安定なガスをも高効率で処理することができ、且つ、成膜ガスを処理する場合には真空ポンプ内での詰まりを防止することのできる排ガス処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、半導体製造装置等の排ガス源から第1の真空ポンプにより吸引され排出された排ガスを処理する排ガス処理装置であって、入口部が第1の真空ポンプの吐出口に接続された誘電体材料から成る分解チャンバと、分解チャンバ内に配置された金属材料から成る発熱体と、分解チャンバの内部に誘導電磁場を形成すべく該分解チャンバの外周に配置されたコイルアンテナと、このコイルアンテナに高周波電力を印加する高周波電源と、分解チャンバ内に酸素含有ガスを供給する酸素供給手段と、吸込口が分解チャンバの出口部に接続された第2の真空ポンプとを備えるものを特徴としている。
【0010】
この構成では、第2の真空ポンプにより分解チャンバ内を減圧し、コイルアンテナに高周波電力を印加することで、分解チャンバの内部に誘導結合によるプラズマを生成することができる。また、分解チャンバ内に形成される誘導電磁場により、発熱体が誘導加熱される。従って、このような分解チャンバ内に排ガスが導入されると、排ガスは発熱体からの熱エネルギにより加熱分解されると共に、コイルアンテナによって発生された誘導電磁場によるプラズマにより排ガスが直接分解される。
【0011】
発熱体の発熱は電磁誘導によるものであるため、発熱体の断面積を大きくすることができ、電気ヒータの断線のような問題は生じない。このため、発熱体を構成する金属材料の融点まで発熱させることが可能となり、多量の熱エネルギを排ガスに加えることができ、プラズマによる分解と相俟って、CF4等の安定したガスも高効率で分解することが可能となる。なお、CF4は約1400℃で分解されるため、発熱体の材料は、融点が1400℃以上のものであることが好ましい。
【0012】
また、分解チャンバ内の圧力を低圧に保つことができるので、排ガス源と分解チャンバとの間に配置される第1の真空ポンプ内も、その吸込口から吐出口までの全体にわたり低圧にすることができる。その結果、第1の真空ポンプの内部に排ガス中の粒子が付着しにくくなり、詰まり等の弊害が防止される。
【0013】
排ガスにF系ガスが含まれている場合、F系ガスと反応させるための水を分解チャンバ内に供給する水供給手段を備えることが好ましい。例えばCF4ガスは空気を導入して加熱分解処理を行うと、空気中の酸素と水分によりCO2とHFに分解されるが、この反応を促進するために、水を積極的に供給することとしたものである。
【0014】
このようにして生成されたHFは、第2の真空ポンプの吐出口にスクラバを設置することで、除去することができる。
【0015】
分解チャンバの下流に配置される第2の真空ポンプは、軸シールのパージを行うために窒素ガス等のパージガスが導入されるオイルフリータイプであることが好ましい。パージガスを導入することで真空ポンプ内での粒子等の付着を減じることができるからである。
【0016】
また、請求項6に係る発明は、CVD装置やエッチング装置等の基板処理装置に関するものであり、真空処理チャンバの真空排気系である第1の真空ポンプの吐出口に上記の排ガス処理装置を接続したものである。この基板処理装置において、第1の真空ポンプは、第2の真空ポンプとは異なり、パージガスが不要なタイプであることが好ましい。パージガスが必要なタイプの真空ポンプでは、パージガスは分解チャンバ内にも送られ、排ガスを希釈し、排ガス自体の分解効率を下げてしまうからであり、プラズマ生成を困難にするからである。
【0017】
この基板処理装置が、CVD法によりシリコン(Si)系の膜を被処理基板上に形成する成膜プロセスと、成膜プロセスにより真空処理チャンバの内部に付着したSi系付着物を除去するクリーニングプロセスとが行われる場合、成膜プロセス時にはSi系ガスが含まれる成膜ガスが真空処理チャンバ内に供給され、クリーニングプロセス時にはF系ガスが含まれるクリーニングガスが供給される。従って、成膜プロセス時にはSi系ガスが含まれる排ガスが排出され、これが分解チャンバ内で分解処理されると、SiO2が生成される。このSiO2は第2の真空ポンプ内に付着する可能性もあるが、成膜プロセスの後にクリーニングプロセスが行われると、その排ガス中のF系ガスを分解したときに生成されるHFが、第2の真空ポンプを通過する際にSiO2を揮発性のSiF4とH2Oに分解するので、真空ポンプ内の付着物は除去される。
【0018】
なお、F系ガスは、主として、PFC、CHF3、SF6、NF3及びその混合物から成る群より選ばれたガスである。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の好適な実施形態を示している。この実施形態は、基板処理装置の一つであるプラズマ式CVD装置に関するものである。
【0020】
図示のCVD装置10は、内部が減圧される排ガス源たる真空処理チャンバ12を備えている。真空処理チャンバ12内には、シリコンウェハ(被処理基板)14を上面にて支持するペデスタル(基板支持体)16が設けられている。このペデスタル16内には、電気ヒータ等の加熱手段18が設けられている。ペデスタル16の上方には、ガス分配プレート20がペデスタル16の上面に対して平行に配置されている。ガス分配プレート20は中空プレートであり、その下面には多数のガス出口22が形成されており、ガス分配プレート20の内部空間には、配管24を介して真空処理チャンバ外部のガス混合室26から所定のプロセスガスが供給されるようになっている。
【0021】
この実施形態では、プラズマCVD法によりSiO2膜をシリコンウェハ14上に成膜する成膜プロセスと、成膜プロセスにより真空処理チャンバ12内に付着したSiO2膜を除去するためのクリーニングプロセスとが行われる。そして、成膜プロセスでは、プロセスガス(成膜ガス)としてSiH4ガス及びN2Oガスをそれぞれのガス供給源28,30から供給することとしている。また、クリーニングプロセスでは、プロセスガス(クリーニングガス)としてCF4ガスをCF4ガス供給源32から供給するようになっている。なお、Arガス供給源34からは、成膜ガス及びクリーニングガスのキャリアガスとしてArガスが供給される。ガス混合室26では各プロセスで必要なガスがガス供給源28〜34から供給され、均一に混合される。
【0022】
ガス分配プレート20は、アルミニウム等の導電性材料から成り、高周波電力を印加する高周波電源38を介して接地されている。また、ペデスタル16もアルミニウム等の導電性材料から構成されており、同様に接地されている。従って、高周波電源38を投入し、ペデスタル16とガス分配プレート20との間に高周波電力を印加すると、真空処理チャンバ12内にプラズマが生成され、ガス分配プレート20から真空処理チャンバ12内に供給された成膜ガス又はクリーニングガスがイオン化ないしはラジカル化し、所望の成膜プロセス又はクリーニングプロセスが実行される。
【0023】
真空処理チャンバ12には、チャンバ内部を所望の真空度に減圧し、或いはチャンバ内部で発生した排ガスを排出するために、真空排気系40が接続されている。この真空排気系40は、真空処理チャンバ12の排気口に排気管42を介して接続されたチャンバ排気用の第1の真空ポンプ44を備えている。
【0024】
真空排気系の下流側には、更に、排ガス処理装置46が配設されている。この排ガス処理装置46は、第1の真空ポンプ44の吐出口に接続管48を介して接続された分解部50と、分解部50の出口部に接続された第2の真空ポンプ52とを備えている。なお、図示実施形態の排ガス処理装置46においては、第2の真空ポンプ52の吐出口にスクラバ54が接続されている。スクラバ54の頂部のガス出口は排気ファン56を介して大気へと開放され、スクラバ54の底部の排水出口は、図示しない排水処理設備へと繋がっている。
【0025】
第1の真空ポンプ44は、真空処理チャンバ12内を所望の圧力まで減圧することのできる排気性能を有するものであることが前提条件となるが、その吐出口の圧力変動が吸込口側の圧力に影響を与えないことも必要とされる。この実施形態では、分解部50での排ガス処理能力を向上させるために、第1の真空ポンプ44は、窒素ガスパージを必要としない真空ポンプ、例えばメカニカルブースタポンプや広帯域ターボ分子ポンプ等とされている。
【0026】
分解部50は、内部にプラズマが生成される分解チャンバ58を有している。この分解チャンバ58は、誘電体材料、例えば石英から成る円筒体であり、その入口部は第1の真空ポンプ44の吐出口に接続管48を介して連通し出口部は第2の真空ポンプ52の吸込口に連通している。
【0027】
分解チャンバ58の外周には、導電性材料から成るコイル60が分解チャンバ58と同軸に配置されている。このコイル60はコイルアンテナと称されるものであり、その両端間には高周波電源64が接続されている。
【0028】
分解チャンバ58の内部には、その中心線上に棒状で比較的太径の発熱体66が配置されている。この発熱体66は、シリコン(融点1683K)、鉄(1812K)、モリブデン(2890K)、タンタル(3250K)、タングステン(3653K)等の高融点金属材料(合金を含む)から作られることが好ましい。なお、シリコンの場合は、電気伝導性を持たせるために、不純物がドープされたものが用いられる。
【0029】
また、分解チャンバ58の入口部若しくは接続管48には、酸化反応に必要な酸素を供給するための酸素供給手段として、空気、好ましくは酸素富化空気(通常の空気よりも酸素含有の割合が高いもの)を供給する空気供給ノズル68が設けられている。更に、この実施形態では、以下で述べるようにCF4ガスの分解を促進するために、水を噴霧状にして供給する水供給ノズル(水供給手段)70が接続管48に設けられている。
【0030】
第2の真空ポンプ52は、プラズマを形成することのできる真空度まで分解チャンバ58内を減圧することが可能なものであり、その排気速度は、排ガスをその分解が実質的に完了するまで分解チャンバ58内に滞留させておくことができる程度とされている。この真空ポンプ52には種々のタイプの真空ポンプを使用することができるが、ルーツ式、クロー式或いはターボ式(ロータリベーン式)の真空ポンプが好ましい。ターボ式真空ポンプは、小型で低騒音であり、到達圧力も低く、安価であることから、特に有効である。また、後述する理由から、軸シールのパージのために窒素ガスが導入されるオイルフリータイプのものが、より好ましい。そこで、この実施形態では、第2の真空ポンプ52として、窒素ガスを軸シールのパージガスとして導入するターボ式真空ポンプを用いている。
【0031】
次に、上記構成のCVD装置10におけるSiO2膜の成膜プロセス及びクリーニングプロセス、並びに、各プロセスに伴う排ガスの処理について説明する。
【0032】
まず、ペデスタル16内の加熱手段18によりペデスタル16の加熱を開始すると共に、シリコンウェハ14を適当な搬送ロボット(図示しない)を用いて真空処理チャンバ12内に搬入し、ペデスタル16上に載置、支持する。次いで、第1の真空ポンプ44及び第2の真空ポンプ52を駆動し、真空処理チャンバ12内を所定の真空度、例えば0.1Torr以下に減圧する。この際、分解部50の分解チャンバ58内は、例えば0.1Torr程度となる。
【0033】
この後、成膜ガスとしてSiH4ガス及びN2Oガスをそれぞれのガス供給源28,30から所定流量でガス混合室28に供給、混合してガス分配プレート20を経て、真空処理チャンバ12内に導入する。そして、高周波電源38をオンとすると、ガス分配プレート20のガス出口22から噴出された成膜ガスはガス分配プレート20とペデスタル16との間でプラズマ化され、SiH4及びN2Oはイオン又はラジカルに電離された状態でペデスタル16上のシリコンウェハ14の表面に達し、化学反応によりシリコンウェハ14上にSiO2膜を形成する。
【0034】
成膜ガスの導入が開始されたならば、コイルアンテナ60の高周波電源64を投入する。これにより、分解チャンバ58内には高周波誘導磁場による誘導電磁場が生じる。この誘導電磁場により分解チャンバ58内の電子が加速され、これによってプラズマが生成される。また、この誘導電磁場の中に発熱体66が配置されているので、電磁誘導により発熱体66内に渦電流が生じ、発熱体66が所望の温度まで昇温される。発熱体66の径は比較的大きいため、高温となっても断線のような状態にはならず、発熱体66の融点まで発熱させることができる。
【0035】
成膜プロセスの間、第1及び第2の真空ポンプ44,52による吸引が続けられ、SiH4ガスやSiO2粒子等を含む排ガスは真空処理チャンバ12から第1の真空ポンプを通り、空気供給ノズル68からの空気に予混合された後、分解チャンバ58内に導入される。前述したように、分解チャンバ58内ではプラズマが生成され、発熱体66は発熱しているため、排ガスは加熱による酸化反応と、プラズマによる直接的な分解が生ずる。その結果、排ガスに含まれているSiH4は酸素と結びついてSiO2とH2Oになる。SiH4は可燃性であるため、そもそも分解処理は円滑に行われるが、この実施形態では、分解処理がプラズマによるものと発熱体からの熱によるものの2種類あるため、より高効率で分解処理がなされる。なお、この実施形態では、第1の真空ポンプ44は、窒素ガスによる軸シールのパージを行わないメカニカルブースタポンプであるので、窒素ガスが排ガスを希釈することはなく、プラズマ生成を容易化すると共に、熱効率を向上させている。
【0036】
また、真空排気系40から分解部50にかけてのライン全体は低圧状態となっているため、排ガスが真空排気系40を流れる際、SiO2等の粒子やガスに対する抵抗は極めて少なく、ライン内、特に第1の真空ポンプ44内で粒子が付着することは殆どない。よって、ポンプ44が詰まるという問題は生じない。
【0037】
SiO2粒子を含む処理済みの排ガスは、分解チャンバ58から第2の真空ポンプ52を経て排出される。第2の真空ポンプ52では、吐出口の圧力が大気圧に近いため、後段でSiO2粒子が付着する可能性が高くなる。しかしながら、この第2の真空ポンプ52が軸シールのパージガスとして窒素ガスを導入しているので、粒子は下流側に強制的に流され、粒子付着によるポンプ52の詰まりは防止されている。なお、第2の真空ポンプ52において窒素ガスによるパージが行われても、その上流側に配置された分解部50での処理には何らの影響もないことは理解されよう。
【0038】
第2の真空ポンプ52から排出されたガスは、更にスクラバ54において水洗され、SiO2等の粒子は水によりガスから除去され、処理済みガスはスクラバ54から排気ファン56を経て排出される。SiO2等の粒子は排水処理設備(図示しない)にて処理される。
【0039】
このような成膜プロセスを所定枚数のシリコンウェハ14に対して行った後、クリーニングプロセスを実行する。クリーニングプロセスを開始する前、真空処理チャンバ12内に残留している成膜ガスを完全に排出すべくパージを行う。
【0040】
パージプロセスの終了後、クリーニングプロセスを開始する。クリーニングプロセスは、成膜プロセスにより真空処理チャンバ12の側壁の内面やペデスタル16等に付着したSiO2膜を除去するためのものである。
【0041】
この実施形態におけるクリーニングプロセスでは、第1及び第2の真空ポンプ44,52により真空処理チャンバ12内を所定の真空度に減圧し、CF4ガスをクリーニングガスとして導入する。そして、高周波電源38を投入し、真空処理チャンバ12内にプラズマを生成させる。これにより、SiO2膜が、CF4ガスを利用したエッチングと同等のメカニズムで分解され、真空処理チャンバ12から排出されて分解チャンバ58に送られる。
【0042】
成膜プロセスの場合と同様に、分解チャンバ58内で排ガスは分解処理される。この排ガスには熱的に安定なCF4も含まれているが、前述したように、分解チャンバ58内では排ガスはプラズマと発熱体66からの熱とを受け、CF4でさえも効率よく分解されることになる。
【0043】
また、クリーニングプロセスにおける排ガス処理では、空気供給ノズル64からの空気に代えて或いは空気と共に、必要最小限の量の水を噴霧状にして水供給ノズル66から接続管48内に供給し、排ガスと予混合している。この水は次式の反応を行わせ、空気を単独で導入する以上にCF4の分解効率を向上させる。
【0044】
CF4 +2H2O → CO2 +4HF
上式から理解される通り、この分解処理によりHFガスが生ずる。HFは腐食性の強いガスであるが、水溶性であり、スクラバ54において水に溶解するので、最終的には排水処理設備(図示しない)にて処理される。また、分解チャンバ58からHFガスが第2の真空ポンプ52に流入すると、たとえ先の成膜プロセスで第2の真空ポンプ52にSiO2が付着していたとしても、SiO2を分解除去することができるので、第2の真空ポンプ52の閉塞防止にも寄与する。
【0045】
なお、分解チャンバ58内で排ガスは十分に分解されるので、クリーニングプロセスの排ガスに続けて成膜プロセスの排ガスを分解チャンバに導入することができる。従来においては、成膜ガスとクリーニングガスとの混合を防止するために、成膜ガス用とクリーニングガス用の二つの排ガス処理装置を切り換えながら使用することが一般的であったが、図示実施形態の構成では、上述の通り、排ガス処理装置は一つでよい。
【0046】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0047】
例えば、上記実施形態はSiO2膜成膜用のCVD装置に係るものであるが、排ガス処理装置の排ガス源となるのは、Si3N4膜成膜用のCVD装置やエッチング装置等の真空処理チャンバであってもよいし、真空ポンプにより排気が行われるその他の排ガス源であってもよい。
【0048】
また、処理対象の排ガスに含まれるガスも上記のCF4やSiH4に限らず、本発明は、CF4以外のPFC、CHF3、SF6、NF3等のF系ガスや、Si2H6、ガス化されたTEOS等のSi系ガス、その他の酸化分解され得るガスにも対応可能である。
【0049】
更に、発熱体の形状も棒状のものに限らず、単なる金属ブロックとしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、排ガスはプラズマと発熱体からの熱との2つの作用を受け、非常に効率よく分解処理される。従って、排ガス中にCF4ガスのような安定なガスが含まれていても、確実に分解することができ、地球温暖化にも十分に対応することが可能となる。
【0051】
また、発熱体は、電気ヒータ方式と異なり、単なる金属ブロックにすることができ、断線等の問題を解消することができると共に、製造コスト、運転コストの低減を図ることができる。更に、発熱体は、その材料の融点付近まで昇温させることができるので、多量の熱エネルギを排ガスに加えることが可能となる。
【0052】
また、排ガス処理装置の上流側における真空排気系のライン、特に真空ポンプの詰まりを防止することができる。これにより、メンテナンスの頻度が減り、設備全体の稼働率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された基板処理装置であるCVD装置を示す概略説明図である。
【図2】従来の排ガス処理装置が設けられたCVD装置を示す概略説明図である。
【符号の説明】
10…CVD装置(基板処理装置)、12…真空処理チャンバ(排ガス源)、14…シリコンウェハ(被処理基板)、16…ペデスタル(基板支持体)、28,30,32,34…ガス供給源(プロセスガス供給手段)、36…整合器、38…高周波電源、40…真空排気系、44…第1の真空ポンプ、46…排ガス処理装置、48…接続管、50…分解部、52…第2の真空ポンプ、54…スクラバ、56…排気ファン、58…分解チャンバ、60…コイルアンテナ、62…整合器、64…高周波電源、66…発熱体、68…空気供給ノズル(酸素供給手段)、70…水供給ノズル(水供給手段)。
Claims (13)
- 排ガス源から第1の真空ポンプにより吸引され排出された排ガスを処理する排ガス処理装置であって、
入口部が前記第1の真空ポンプの吐出口に接続される誘電体材料から成る分解チャンバと、
前記分解チャンバ内に配置された金属材料から成る棒状又はブロック状の発熱体と、
前記分解チャンバの内部に誘導電磁場を形成すべく該分解チャンバの外周に配置されたコイルアンテナと、
前記コイルアンテナに高周波電力を印加する高周波電源と、
前記分解チャンバ内に酸素含有ガスを供給する酸素供給手段と、
吸込口が前記分解チャンバの出口部に接続された第2の真空ポンプとを備える排ガス処理装置。 - 前記発熱体の金属材料は融点が1400℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理装置。
- 前記排ガスにフッ素系ガスが含まれている場合において、フッ素系ガスと反応させるための水を前記分解チャンバ内に供給する水供給手段を更に備える請求項1又は2に記載の排ガス処理装置。
- 前記第2の真空ポンプの吐出口に接続されたスクラバを更に備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の排ガス処理装置。
- 前記第2の真空ポンプは、軸シールのパージを行うためにパージガスが導入されるオイルフリータイプである請求項1〜4のいずれか1項に記載の排ガス処理装置。
- 真空処理チャンバと、
前記真空処理チャンバ内に配置され、被処理基板を支持する基板支持体と、
所定のプロセスを実行するためのプロセスガスを前記真空処理チャンバ内に供給するプロセスガス供給手段と、
前記真空処理チャンバ内を減圧し、前記真空処理チャンバ内のガスを排ガスとして排出する第1の真空ポンプと、
入口部が前記第1の真空ポンプの吐出口に接続される誘電体材料から成る分解チャンバと、
前記分解チャンバ内に配置された金属材料から成る棒状又はブロック状の発熱体と、
前記分解チャンバの内部に誘導電磁場を形成すべく該分解チャンバの外周に配置されたコイルアンテナと、
前記コイルアンテナに高周波電力を印加する高周波電源と、
前記分解チャンバ内に酸素含有ガスを供給する酸素供給手段と、
吸込口が前記分解チャンバの出口部に接続された第2の真空ポンプと、
を備える基板処理装置。 - 前記発熱体の金属材料は融点が1400℃以上であることを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
- 前記排ガスにフッ素系ガスが含まれている場合において、フッ素系ガスと反応させるための水を前記分解チャンバ内に供給する水供給手段を更に備える請求項6又は7に記載の基板処理装置。
- 前記第2の真空ポンプの吐出口に接続されたスクラバを更に備える請求項6〜8のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記第1の真空ポンプは、パージガスが不要なものである請求項6〜9のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記第2の真空ポンプは、軸シールのパージを行うためにパージガスが導入されるオイルフリータイプである請求項6〜10のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 化学気相堆積法によりシリコン系の膜を被処理基板上に形成する成膜プロセスと、前記成膜プロセスにより前記真空処理チャンバの内部に付着したシリコン系付着物を除去するクリーニングプロセスとを行うべく、前記プロセスガス供給手段は、シリコン系ガスを含む成膜ガスと、フッ素系ガスを含むクリーニングガスとをプロセスガスとして別個に供給することができるようになっている請求項6〜11のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 被処理基板上の膜に対してエッチングを行うべく、前記プロセスガス供給手段は、フッ素系ガスを含むエッチングガスを供給することができるようになっている請求項6〜11のいずれか1項に記載の基板処理装置。
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