JP3709279B2 - 自走式破砕機の駆動装置 - Google Patents

自走式破砕機の駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3709279B2
JP3709279B2 JP32808897A JP32808897A JP3709279B2 JP 3709279 B2 JP3709279 B2 JP 3709279B2 JP 32808897 A JP32808897 A JP 32808897A JP 32808897 A JP32808897 A JP 32808897A JP 3709279 B2 JP3709279 B2 JP 3709279B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control valve
traveling
crusher
crushing
hydraulic motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32808897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11156226A (ja
Inventor
正道 田中
清信 広瀬
市夫 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP32808897A priority Critical patent/JP3709279B2/ja
Publication of JPH11156226A publication Critical patent/JPH11156226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3709279B2 publication Critical patent/JP3709279B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、岩石・建設廃材等を破砕する自走式破砕機に係わり、特に、その自走式破砕機の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
破砕機は、建設現場で発生する大小さまざまな岩石・建設廃材等(以下適宜、ガラという)を、運搬する前にその現場で所定の大きさに破砕することにより、工事の円滑化・コスト削減を図るものである。
すなわち、油圧ショベル等によって破砕機上部に備えられたホッパに投入されたガラは、ホッパ下方に備えられたフィーダにより側断面形状が略V字形をなすジョークラッシャ等の破砕装置へと導かれて所定の大きさに破砕される。破砕されたガラは、ジョークラッシャ下部の空間からジョークラッシャの下方に配置されたコンベアの上に落下しコンベアによって運搬される。この運搬の途中において、コンベア上方に配置された磁選機によって例えばコンクリートのガラに混入している鉄筋片等を吸着して取り除き、大きさがほぼ揃った破砕物として最終的に破砕機の前部から搬出される。
また、このような破砕機のうち自走式のものは、上記ホッパ、フィーダ、ジョークラッシャ、コンベア、及び磁選機等を備えたクラッシャー本体の下部に、左・右の履帯を備えた下部走行体を有しており、左・右の履帯をそれぞれ走行用油圧モータで駆動することにより自力走行可能となっている。
【0003】
従来の自走式破砕機では、クラッシャー本体に設けられた運転席の操作盤に、図15に示すような「コンベア」「磁選機」「破砕装置」「フィーダ」の各機器を動作させる「ON」「OFF」操作ボタンが設けられており、オペレータは各ボタンを押すことにより、それぞれを別個独立して操作するようになっている。また、自走式破砕機を走行させる際には、特に図示しないが、運転席に設けられた操作レバーをオペレータが操作することにより、その操作レバーの操作量に応じた量の油圧ポンプからの圧油が走行用油圧モータに供給され、これによって左・右の履帯が駆動されて所望の速度で走行できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、この種の自走式破砕機では、安全確保等の観点から、走行するときには破砕作業は行わず、逆に破砕作業を行うときには必ず非走行状態とする。しかしながら、上記従来技術では、破砕作業中であっても、操作レバーを誤って操作すると、圧油が走行用油圧モータに供給されて左・右の履帯が駆動され、破砕機が動く可能性があり、安全確保の点で向上の余地があった。
【0005】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、破砕作業中における走行動作を確実に防止することにより、安全性を向上できる自走式破砕機の駆動装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
記の目的を達成するために、第1の発明は、少なくとも、ホッパから投入された岩石・建設廃材等を破砕する破砕装置と、この破砕装置で破砕された岩石・建設廃材等を運搬するコンベアとを備えた破砕機本体と、前記破砕機本体に設けた走行手段と、油圧ポンプから吐出される圧油により前記走行手段を駆動する油圧モータ、前記油圧ポンプからの吐出油を前記油圧モータへ導く走行用コントロールバルブ、及び前記走行用コントロールバルブを操作する走行用操作レバー装置を有する走行操作手段と、前記破砕機本体を形成する各機器を始動・停止させる動作制御手段と、前記破砕機本体に設けられ、前記動作制御手段によって前記破砕機本体を形成する各機器を動作させるための破砕作業モードと、前記走行手段による走行を行うための走行モードとを選択するモード選択スイッチとを備えた自走式破砕機の駆動装置において、パイロットポンプと前記走行用操作レバー装置とのパイロット導入管路に設けられ、パイロット導入管路を連通遮断するソレノイド制御弁と、前記モード選択スイッチからの走行モード選択信号に基づいて前記ソレノイド制御弁に連通信号を出力し、前記モード選択スイッチからの作業モード選択信号に基づいて前記ソレノイド制御弁に遮断信号を出力するコントローラとを備えたことを特徴とする。
【0007】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記コントローラは、前記モード選択スイッチによって破砕作業モードが選択され前記破砕機本体を形成する各機器のうち少なくとも1つが動作している状態で、前記モード選択スイッチによって走行モードが選択されたときは、動作している当該機器を停止させる走行準備制御手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、アクチュエータの駆動源として油圧を用いた油圧駆動装置の実施形態である。
図1は、本実施形態による自走式破砕機の油圧駆動装置の油圧回路図であり、図2は、この油圧駆動装置の適用対象である自走式破砕機の全体構造を表す側面図であり、図3は、図2中の側面部材を一部取り除いた状態で内部構造を示した側面図であり、図4は、破砕作業中における動作状態を表す図である。
【0012】
これら図2〜図4において、自走式破砕機1は、概略的に言うと、油圧ショベルのバケット等の作業具により破砕対象物である岩石・建設廃材等(ガラ)5Aが投入されるホッパ2、側断面形状が略V字形をなし投入されたガラ5Aを所定の大きさに破砕する破砕装置としてのジョークラッシャ3、ホッパ2から投入されたガラ5Aをジョークラッシャ3へと導くフィーダ4、ジョークラッシャ3で破砕され小さくなったガラ5Bを破砕機1の前方に運搬するコンベア6、及びこのコンベア6の上方に設けられコンベア6上を運搬中のガラ5Bに含まれる磁性物を磁気的に吸引除去する磁選機7を搭載した破砕機本体8と、この破砕機本体8の下方に設けられ走行手段として左・右の履帯9L,9R(但し運転席17から見て左側のみ図示)を備えた下部走行体10とを有する。
【0013】
ジョークラッシャ3は、下部走行体10との接続部として破砕機本体8に設けられたフレーム11上に設置されており、図4に示されるように、油圧モータ24(後述)で発生した駆動力によって動歯3aを固定歯3bに対して前後に揺動させ、供給されたガラ5Aを所定の大きさに破砕するようになっている。
フィーダ4は、ホッパ2の下方に設けられホッパ2に投入されたガラ5Aを載置するベース12と、油圧モータ23(後述)で発生した駆動力によってベース12を略水平方向に往復運動させる公知のベース駆動機構13とを備えている。コンベア6は、油圧モータ25(同)によってベルト14を駆動し、これによってジョークラッシャ3からベルト14上に落下してきたガラ5Bを運搬するようになっている。
磁選機7は、コンベア6のベルト14の上方にベルト14と略直交するように配置されたベルト15を油圧モータ26によって磁力発生手段(図示せず)まわりに駆動することにより、磁力発生手段からの磁力をベルト15越しに作用させて磁性物をベルト15に吸着させた後、コンベア6のベルト14と略直交する方向に運搬してベルト14の側方に落下させるようになっている。
履帯9L,9Rはそれぞれ、下部走行体10に設けられた駆動輪16L,16R(但し左側のみ図示)とアイドラ18L,18R(同)との間に掛け渡されており、駆動輪16L,16R側に設けられた走行用の左・右油圧モータ28L,28R(図1にのみ図示)によって駆動力が与えられることにより破砕機1を走行させるようになっている。
また破砕機本体8上にはオペレータの運転席17が設けられており、この運転席17には操作盤38(図5参照、後述)が設置されている。
【0014】
そして、破砕作業時には、図4に示すように、ホッパ2に投入されたガラ5Aが、ホッパ2下方のフィーダ4によりジョークラッシャ3へと導かれて所定の大きさに破砕された後、破砕されたガラ5Bがジョークラッシャ3下部の空間からコンベア6の上に落下し運搬され、その運搬途中で磁選機7によってガラ5Bに混入した磁性物(例えばコンクリートのガラに混入している鉄筋片等)が取り除かれ、大きさがほぼ揃った破砕物として最終的に破砕機1の前部から搬出される。
【0015】
図1に示す油圧駆動装置は、上記の自走式破砕機1に設けられるものであり、原動機としてのエンジン19と、このエンジン19によって駆動される可変容量型の第1油圧ポンプ20及び第2油圧ポンプ21と、同様にエンジン19によって駆動される固定容量型のパイロットポンプ22と、第1及び第2油圧ポンプ20,21から吐出される圧油がそれぞれ供給される6つの油圧モータ23,24,25,26,28L,28Rと、第1及び第2油圧ポンプ20,21からそれら油圧モータ23〜28に供給される圧油の方向及び流量を制御する4つのコントロールバルブ29,30,31,32と、パイロットポンプ22で発生したパイロット圧を用いて左・右走行用コントロールバルブ30,31(後述)をそれぞれ切り換え操作する左・右走行用操作レバー装置33,34と、パイロットポンプ22で発生したパイロット圧に基づく制御圧力が導かれ、第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出流量を調整するレギュレータ35,36と、破砕機本体の運転席17内に設けられジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7の始動・停止をオペレータが指示入力するための上記操作盤38とを有している。
【0016】
6つの油圧モータ23〜28は、フィーダ4動作用の駆動力を発生する上記フィーダ用油圧モータ23、ジョークラッシャ3動作用の駆動力を発生する上記破砕用油圧モータ24、コンベア6動作用の駆動力を発生する上記コンベア用油圧モータ25、磁選機7動作用の駆動力を発生する上記磁選機用油圧モータ26、及び左・右履帯9L,9Rへの駆動力を発生する上記左・右走行油圧モータ28L,28Rとから形成されている。
【0017】
コントロールバルブ29〜32は、いずれもセンタバイパス型の切換弁であり、破砕用油圧モータ24に接続された破砕用コントロールバルブ29と、左走行油圧モータ28Lに接続された上記左走行用コントロールバルブ30と、右走行油圧モータ28Rに接続された上記右走行用コントロールバルブ31と、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26に接続された軽負荷機器用コントロールバルブ32とから形成されている。
【0018】
第1及び第2油圧ポンプ20,21のうち、第1油圧ポンプ20は破砕用コントロールバルブ29及び左走行用コントロールバルブ30を介し破砕用油圧モータ24及び左走行モータ28Lへ供給するための圧油を吐出するようになっている。このとき、破砕用コントロールバルブ29と左走行用コントロールバルブ30とは互いにパラレルに接続されている。
一方、第2油圧ポンプ21は右走行用コントロールバルブ31及び軽負荷機器用コントロールバルブ32を介し右走行モータ28R及びフィーダ用油圧モータ23・コンベア用油圧モータ25・磁選機用油圧モータ26へ供給するための圧油を吐出するようになっている。このとき、軽負荷機器用コントロールバルブ32と右走行用コントロールバルブ31とは互いにパラレルに接続されている。
【0019】
ここで、第2油圧ポンプ21から軽負荷機器用コントロールバルブ32を介しフィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26への圧油供給に関して、それら油圧モータ23,25,26に供給される圧油の流量をそれぞれ制御する3つのソレノイド制御弁39,40,41が設けられており、これらは互いにパラレルに接続されている。またこれに対応して、圧力補償弁42,43,44(後述)がそれぞれ設けられている。
ソレノイド制御弁39,40,41は、コントローラ90からの駆動信号Sm,Sco,Sf(後述)によりそれぞれ駆動される弁で、油圧モータ23,25,26に供給される圧油の流量を開度に応じて制御する可変絞り39A,40A,41Aがそれぞれ設けられている。これらソレノイド制御弁39,40,41はそれら駆動信号Sm,Sco,SfがONになると連通位置(図1中下側位置)にそれぞれ切り換えられ、第2油圧ポンプ21から軽負荷機器用コントロールバルブ32及び導入管路53を介して導かれた圧油を、対応する油圧モータ23,25,26にそれぞれ供給しそれらを駆動する。また駆動信号Sm,Sco,SfがOFFになるとばね39B,40B,41Bの復元力で遮断位置(図1中上側位置)にそれぞれ復帰し、対応する油圧モータ23,25,26への第2油圧ポンプ21からの圧油供給を遮断するとともに、これら油圧モータ23,25,26を導出管路54に接続して油圧モータ23,25,26の駆動を停止するようになっている。
また、ソレノイド制御弁39,40,41の可変絞り39A,40A,41Aの下流側には油圧モータ23,25,26の負荷圧力を検出するための負荷検出管路45,46,48がそれぞれ接続されている。それらのうち負荷検出管路46,48はさらにシャトル弁49を介して負荷検出管路50に接続され、シャトル弁49を介して選択された高圧側の負荷圧力は負荷検出管路50に導かれるようになっている。またこの負荷検出管路50と負荷検出管路45とはシャトル弁51を介して最大負荷検出管路52に接続され、シャトル弁51で選択された高圧側の負荷圧力が最大負荷圧力として最大負荷検出管路52に導かれるようになっている。
一方、負荷検出管路45,46,48でそれぞれ検出した負荷圧力は各ソレノイド制御弁39,40,41の出口圧力として対応する圧力補償弁42,43,44の一方側に伝達される。圧力補償弁42,43,44の他方側にはソレノイド制御弁39,40,41の上流側圧力が導かれており、これによって、圧力補償弁42,43,44は、ソレノイド制御弁39,40,41の可変絞り39A,40A,41Aの前後差圧に応答して作動し、軽負荷機器用コントロールバルブ32からフィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26に圧油を導入する導入管路53内の圧力及び各油圧モータ23,25,26の負荷圧力の変化にかかわらず可変絞り39A,40A,41Aの前後差圧を一定に保持し、ソレノイド制御弁39,40,41の開度に応じた流量を対応する油圧モータに供給できるようになっている。
なお、上記した導入管路53と、油圧モータ23,25,26から排出された圧油を軽負荷機器用コントロールバルブ32に導く導出管路54とを直接接続する管路55には、圧力制御弁56が設けられている。この圧力制御弁56の一方側には、前述した最大負荷検出管路52を介して最大負荷圧力が導かれており、また圧力制御弁56の他方側には上流側の管路55内の圧力が導かれている。これにより、圧力制御弁56は、下流側の管路55内の圧力を、最大負荷圧力よりもばねによる設定圧分だけ高くするようになっている。
【0020】
また破砕用コントロールバルブ29、左・右走行用コントロールバルブ30,31、及び軽負荷機器用コントロールバルブ32はそれぞれ、パイロットポンプ22で発生されたパイロット圧を用いて操作されるパイロット操作弁である。
破砕用コントロールバルブ29は、その駆動部29a,29bに、パイロット管路58,59を介してパイロットポンプ22からのパイロット圧がそれぞれ導かれる。これらパイロット管路58,59には、コントローラ90からの駆動信号Scrで駆動されるソレノイド制御弁60が設けられている。このソレノイド制御弁60はその駆動信号Scrの入力に応じて切り換えられ、パイロット圧をパイロット管路58,59に導くようになっている。すなわち、ソレノイド制御弁60は、駆動信号ScrがONになると連通位置である図1中右側位置(又は左側位置)に切り換えられ、パイロットポンプ22からのパイロット圧をパイロット管路58(又は59)を介して駆動部29a(又は29b)に導き、これによって破砕用コントロールバルブ29が図1中上側位置(又は下側位置)に切り換えられ、破砕用油圧モータ24が順方向(又は逆方向)に駆動される。駆動信号ScrがOFFになると、ソレノイド制御弁60は中立位置となり、コントロールバルブ22からのパイロット圧を遮断するとともに、パイロット管路58及び59をタンク69に接続し、それらの圧力をタンク圧と等しくする。これにより、破砕用コントロールバルブ29が中立位置に復帰し、破砕用油圧モータ24が停止するようになっている。
左・右走行用コントロールバルブ30,31は、パイロットポンプ22で発生され操作レバー装置33,34で所定圧力に減圧されたパイロット圧により操作される。すなわち、操作レバー装置33,34は、操作レバー33a,34aとこれら操作レバー33a,34aの操作量に応じたパイロット圧を出力する減圧弁33b,34bとを備えている。操作レバー装置33の操作レバー33aを図1中a方向(又はその反対方向)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路61(又は62)を介して左走行用コントロールバルブ30の駆動部30a(又は30b)に導かれ、これによって左走行用コントロールバルブ30が図1中上側位置(又は下側位置)に切り換えられ、左走行用油圧モータ28Lが順方向(又は逆方向)に駆動される。同様に、操作レバー装置34の操作レバー34aを図1中b方向(又はその反対方向)に操作すると、パイロット圧が右走行用コントロールバルブ31の駆動部31a(又は31b)に導かれて図1中上側位置(又は下側位置)に切り換えられ、右走行用油圧モータ28Rが順方向(又は逆方向)に駆動されるようになっている。
なお、パイロットポンプ22からのパイロット圧を操作レバー装置33,34に導くパイロット導入管路63には、コントローラ90からの駆動信号St(後述)で切り換えられるソレノイド制御弁64が設けられている。すなわちソレノイド制御弁63は、駆動信号StがONになると連通位置(図1中右側位置)に切り換えられ、パイロットポンプ22からのパイロット圧を導入管路63を介し操作レバー装置33,34に導き、操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の上記操作を可能とする。一方、駆動信号StがOFFになると、ばね64Aの復元力でソレノイド制御弁64は遮断位置(図1中左側位置)に復帰し、パイロットポンプ22からのパイロット圧を遮断して操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の上記操作を不可能とするようになっている。
軽負荷機器用コントロールバルブ32は、その駆動部32a,32bに、パイロット管路65,66を介してパイロットポンプ22からのパイロット圧がそれぞれ導かれる。これらパイロット管路65,66には、破砕用コントロールバルブ29のパイロット管路58,59同様、コントローラ90からの駆動信号Sl(後述)で切り換えられるソレノイド制御弁68が設けられている。すなわちソレノイド制御弁68は、駆動信号SlがONになると連通位置(図1中右側位置)に切り換えられ、パイロットポンプ22からのパイロット圧をパイロット管路65を介し駆動部32aに導き、これによって軽負荷機器用コントロールバルブ32が遮断位置(図1中左側位置)に切り換えられ、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26に圧油を導入する導入管路53へ第2油圧ポンプ21からの圧油を供給する。駆動信号SlがOFFになると、ばね68Aの復元力でソレノイド制御弁68は図1中左側位置に復帰し、コントロールバルブ22からのパイロット圧を遮断するとともに、パイロット管路65及び66をタンク69に接続し、それらの圧力をタンク圧と等しくする。これにより、軽負荷機器用コントロールバルブ32は中立位置に復帰するようになっている。
【0021】
レギュレータ35,36は、それぞれピストン35A,36Aを備えており、ピストン35A,36Aが図1中右方に移動すると、第1及び第2油圧ポンプ20,21からの吐出流量が減少するようにそれら油圧ポンプ20,21の斜板20A,21Aの傾転角(すなわちポンプ押しのけ容積)を変え、ピストン35A,36Aが図1中左方に移動すると、第1及び第2油圧ポンプ20,21からの吐出流量が増大するように斜板20A,21Aの傾転角を変えるようになっている。またレギュレータ35,36のボトム側には、パイロットポンプ22からのパイロット圧に基づく制御圧力がパイロット管路70,71を介して導かれており、この制御圧力が高いときはピストン35A,36Aが図1中右方に移動して第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出流量が減少し、制御圧力が低いときはピストン35A,36Aが図1中左方に移動して吐出流量が増大するようになっている。
またこのとき、パイロットポンプ22からレギュレータ35,36へのパイロット管路70,71には、コントローラ90からの駆動信号S1,S2(後述)によりそれぞれ駆動されるソレノイド制御弁72,73が設けられており、これらソレノイド制御弁72,73はそれら駆動信号S1,S2の出力電流値に応じてパイロット管路70,71を連通させる。すなわち、ソレノイド制御弁72,73は、出力電流値が大きいほど大きい開度でパイロット管路70,71を連通させてレギュレータ35,36へ供給される制御圧力を高くし、出力電流値が0になるとパイロット管路70,71を遮断してレギュレータ35,36へ供給される制御圧力を0にするようになっている。そして、後述するように、コントローラ90は、第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出圧P1,P2が高いほど駆動信号S1,S2の出力電流値を大きくするようになっている。
以上により、第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出圧P1,P2が上昇するにしたがって第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出流量の最大値が小さく制限され、第1及び第2油圧ポンプ20,21の負荷がエンジン19の出力トルクを超えないように斜板20A,21Aの傾転が制御されるようになっている(公知の入力トルク制限制御)。
なお、3つの油圧ポンプ20,21,22の吐出管路から分岐する管路には、その吐出管路の圧力の最大値をばね74A,75A,76Aによる設定値とするリリーフ弁74,75,76がそれぞれ設けられており、またこの第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出圧は、吐出管路から分岐する管路に設けられた圧力センサ78,79によりそれぞれ検出され、この検出信号がコントローラ90に入力されるようになっている。
【0022】
図5は、操作盤38の詳細構造を示しており、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7の始動・停止を相互に関連づけて行うための「連動モード」とそれらの始動・停止を互いに別個独立して行うための「単動モード」と破砕機1を走行させるための「走行モード」とを選択可能なダイヤル式のモード選択スイッチ80と、このモード選択スイッチ80で単動モードを選択した場合に始動・停止対象とする機器を選択するダイヤル式の機器選択スイッチ81と、モード選択スイッチ80及び機器選択スイッチ81でどれを選択した場合にも共通に使用可能な始動ボタン82及び停止ボタン83とを備えている。
【0023】
図6は、コントローラ90の機能を示しており、圧力センサ78,79で検出された第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出圧に応じ上記入力トルク制限制御を行うためのソレノイド制御弁72,73への駆動信号S1,S2を発生する関数発生器90a1,90a2を備えたポンプ制御部90aと、操作盤38からの操作信号(後述)に基づき上記駆動信号Sm,Sco,Sf,Scr,Slを生成し対応するソレノイド制御弁39,40,41,60,64,68に出力する機器制御部90bとを備えている。
【0024】
図7は、機器制御部90bで実行される制御手順を表すフローチャートである。このフローチャートに従い、本実施形態の機能を詳細に説明する。
まず、ステップ100で、操作盤のモード選択スイッチ80で「走行モード」が選択されているかどうかを判定する。以下、「走行モード」が選択されていた場合とそうでない場合とを分けて説明する。
【0025】
(I)走行モードが選択されていた場合
ステップ100で「走行モード」が選択されていた場合は、ステップ110に移り、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7のうち動作しているものを停止させる走行準備制御を行う。その詳細を図8に示す。
【0026】
図8において、まずステップ111で、フィーダ用油圧モータ23に係わるソレノイド制御弁41の駆動信号SfをOFFにする。これにより、ソレノイド制御弁41が遮断位置に復帰し、導入管路53からフィーダ用油圧モータ23への圧油供給が遮断される。その結果、フィーダ用油圧モータ23が停止してベース12の往復運動が停止する。
このようにしてフィーダ4を停止させた後、次に、ステップ112で、破砕用油圧モータ24に係わるソレノイド制御弁60の駆動信号ScrをOFFにする。これにより、ソレノイド制御弁60が中立位置に復帰して破砕用コントロールバルブ29も中立位置に復帰する。その結果、第1油圧ポンプ20から破砕用油圧モータ24への圧油供給が遮断されて破砕用油圧モータ24を停止させ、ジョークラッシャ3の動歯3aの揺動が停止する。
このようにしてジョークラッシャ3を停止させた後、ステップ113で、コンベア用油圧モータ25に係わるソレノイド制御弁40の駆動信号ScoをOFFにする。これにより、ソレノイド制御弁40が遮断位置に復帰し、導入管路53からコンベア用油圧モータ25への圧油供給を遮断する。その結果、コンベア6のベルト14が停止して運搬を中止する。
このようにしてコンベア6を停止させた後、次に、ステップ114で、磁選機用油圧モータ26に係わるソレノイド制御弁39の駆動信号SmをOFFにして遮断位置に復帰させ、導入管路53から磁選機用油圧モータ26への圧油供給を遮断する。その結果、磁選機7のベルト15が停止し、磁性物の吸着を中止する。
以上のようにしてフィーダ4、ジョークラッシャ3、コンベア6、及び磁選機7を順次停止させる。
【0027】
その後、ステップ115で、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26への圧油供給に係わるソレノイド制御弁68の駆動信号SlをOFFにする。これにより、ソレノイド制御弁68はパイロットポンプ22からのパイロット圧を遮断する遮断位置に復帰し、軽負荷機器用コントロールバルブ32を中立位置に復帰させ、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26を駆動できない状態とする。
【0028】
その後、ステップ120で、左・右走行用操作レバー装置33,34に係わるソレノイド制御弁64の駆動信号StをONにし、ソレノイド制御弁64をパイロットポンプ22からのパイロット圧を操作レバー装置33,34に導く連通位置に切り換える。これにより、操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の操作が可能となる。このステップ120が終了した後は、ステップ100へ戻る。
【0029】
(II)走行モードが選択されていない場合
ステップ100で「走行モード」が選択されていない場合は、破砕作業モードである「単動モード」又は「連動モード」が選択されていると判断し、ステップ130に移る。
ステップ130では、左・右走行用操作レバー装置33,34に係わるソレノイド制御弁64の駆動信号StをOFFにし、ソレノイド制御弁64をパイロットポンプ22からのパイロット圧を遮断する遮断位置に復帰させる。これにより、操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の操作を不可能とする。このステップ130が終了した後は、ステップ200へ移る。
【0030】
その後、ステップ200で、フラグを0に初期設定する。このフラグは、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7の全機器が後述する連動始動により動作続行しているかどうかを表す指標として用いるものである。
【0031】
次に、ステップ210で、操作盤38のモード選択スイッチ80で「連動モード」が選択されているかどうかを判定する。
【0032】
以下、「連動モード」選択されていた場合とそうでない場合を分けて説明する。
【0033】
(II−1)ステップ210で連動モードが選択されていない場合
ステップ210で「連動モード」が選択されていない場合は、「単動モード」が選択されていると判断し、ステップ220に移る。
ステップ220では、操作盤38の始動ボタン82がONされたかどうかを判定する。始動ボタン82がONされた場合は、ステップ230に移り、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7を互いに別個独立して始動可能な単動始動制御を行う。その詳細を図9に示す。
【0034】
図9において、まずステップ231で、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26への圧油供給に係わるソレノイド制御弁68の駆動信号SlをONにする。これにより、ソレノイド制御弁68が連通位置に切り換えられ、パイロットポンプ22からのパイロット圧がパイロット管路65を介し軽負荷機器用コントロールバルブ32の駆動部32aに導かれて軽負荷機器用コントロールバルブ32が切り換えられ、第2油圧ポンプ21からの圧油が導入管路53へ供給される。すなわち、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26を駆動可能な準備状態となる。
次に、ステップ232で、操作盤38の機器選択スイッチ81でジョークラッシャが選択されているかどうかを判定する。ジョークラッシャが選択されている場合にはステップ233に移り、破砕用油圧モータ24に係わるソレノイド制御弁60の駆動信号ScrをONにする。これにより、ソレノイド制御弁60が連通位置に切り換えられ、パイロットポンプ22からのパイロット圧がパイロット管路58(又は59)を介し破砕用コントロールバルブ29の駆動部29a(又は29b)に導かれ破砕用コントロールバルブ29が切り換えられる。その結果、第1油圧ポンプ20からの圧油が破砕用油圧モータ24に供給されて破砕用油圧モータ24が順方向(又は逆方向)に駆動され、ジョークラッシャ3の動歯3aが固定歯3bに対し前後に揺動を開始する。これにより、フィーダ4からガラ5Aが供給されるとそのガラ5Aを所定の大きさに破砕する。なお、順方向に駆動するか逆方向に駆動するかは例えば別途図示しない入力手段で選択的に入力するようになっている。ステップ232でジョークラッシャが選択されていない場合にはステップ234へ移る。
ステップ234では、機器選択スイッチ81でフィーダが選択されているかどうかを判定する。フィーダが選択されている場合にはステップ235に移ってフィーダ用油圧モータ23に係わるソレノイド制御弁41の駆動信号SfをONにする。これにより、ソレノイド制御弁41が連通位置に切り換えられ、ステップ231で既に導入管路53へ導入されている第2油圧ポンプ21からの圧油がフィーダ用油圧モータ23に供給される。その結果、フィーダ用油圧モータ23が駆動されてベース12が略水平方向に往復運動を開始し、ホッパ2にガラ5Aが投入されるとそのガラ5Aをジョークラッシャ3へ供給する。ステップ233でフィーダが選択されていない場合にはステップ236へ移る。
ステップ236では、機器選択スイッチ81でコンベアが選択されているかどうかを判定する。コンベアが選択されている場合にはステップ237に移ってコンベア用油圧モータ25に係わるソレノイド制御弁40の駆動信号ScoをONにする。これにより、ソレノイド制御弁40が連通位置に切り換えられ、導入管路53へ導入されている圧油がコンベア用油圧モータ25に供給される。その結果、コンベア6のベルト14が駆動を開始し、ジョークラッシャ3で破砕されたガラ5Bが落下してくるとそのガラ5Bを破砕機1の前方に運搬する。ステップ236でコンベアが選択されていない場合にはステップ238へ移る。
ステップ238では、機器選択スイッチ81で磁選機が選択されているかどうかを判定する。磁選機が選択されている場合にはステップ239に移り磁選機用油圧モータ26に係わるソレノイド制御弁39の駆動信号SmをONにして連通位置に切り換え、導入管路53へ導入されている圧油を磁選機用油圧モータ26に供給する。その結果、磁選機7のベルト15が駆動を開始し、コンベア6のベルト14でガラ5Bが運搬されてくるとそのガラ5Bに含まれる磁性物をベルト15に吸着させコンベアベルト14の側方に落下させる。ステップ238で磁選機が選択されていない場合にはスタートへ戻る。
【0035】
一方、ステップ220で操作盤38の始動ボタン82がONされなかった場合は、ステップ240に移って操作盤38の停止ボタン83がONされたかどうかを判定する。停止ボタン83がONされた場合は、ステップ250に移り、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7を互いに別個独立して停止可能な単動停止制御を行う。その詳細を図10に示す。
【0036】
図10に示す制御は、図9で説明したのと同様の単動制御で各機器を停止させるものであり、始動と停止の差異を除けば、基本的には図9と類似の手順である。
すなわち、ステップ251、ステップ253、ステップ255、及びステップ257で、機器選択スイッチ81でジョークラッシャ、フィーダ、コンベア、及び磁選機が選択されているかどうかをそれぞれ順次判定する。
ステップ251でジョークラッシャが選択されている場合には、ステップ252でソレノイド制御弁60の駆動信号ScrをOFFにし、ソレノイド制御弁60を中立位置に復帰させて破砕用油圧モータ24を停止させ、ジョークラッシャ3の動歯3aの揺動を停止させる。
ステップ253でフィーダが選択されている場合には、ステップ254でソレノイド制御弁41の駆動信号SfをOFFにして導入管路53からフィーダ用油圧モータ23への圧油の供給を遮断し、フィーダ用油圧モータ23の停止させてベース12の往復運動を停止させる。
ステップ255でコンベアが選択されている場合には、ステップ256でソレノイド制御弁40の駆動信号ScoをOFFにしてコンベア用油圧モータ25への圧油供給を遮断し、コンベア6のベルト14を停止させる。
ステップ257で磁選機が選択されている場合には、ステップ258でソレノイド制御弁39の駆動信号SmをOFFにして磁選機用油圧モータ26への圧油供給を遮断し、磁選機7のベルト15を停止させる。
なお、上記ステップ252、ステップ254、ステップ256、及びステップ258が終了するか、若しくはステップ257で磁選機が選択されていない場合には、ステップ259に移り、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7の全機器が停止しているかどうか(すなわち単動モード中で、機器選択ボタン81を合わせ停止ボタン83を押すという操作を全機器について行ったかどうか)を判定する。全機器は停止していない(=いずれか1つは動いている)場合にはスタートへ戻る。全機器が停止している場合にはステップ260に移る。
ステップ260では、ソレノイド制御弁68の駆動信号SlをOFFにし、ソレノイド制御弁68をパイロットポンプ22からのパイロット圧を遮断する遮断位置に復帰させる。これにより、軽負荷機器用コントロールバルブ32を中立位置に復帰させ、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26を駆動できない状態とする。このステップ260が終了した後は、スタートへ戻る。
【0037】
なお、ステップ240で停止ボタン83がONされなかった場合は、スタートへ戻る。
【0038】
(II−2)ステップ210で連動モードが選択されている場合
ステップ210で「連動モード」が選択されている場合は、ステップ270に移る。
ステップ270では、操作盤38の始動ボタン82がONされたかどうかを判定する。始動ボタン82がONされた場合は、ステップ280に移り、フラグが1であるかどうかを判定する。フラグが1である場合には連動始動した全機器が動作続行中である(後述のステップ299参照)と判断し、ステップ210に戻る。フラグが1でない場合には、ステップ290に移り、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7を相互に関連づけて始動可能な連動始動制御を行う。その詳細を図11に示す。
【0039】
図11において、まずステップ291でフィーダ用油圧モータ23に係わるソレノイド制御弁41の駆動信号SfをOFFにする。これにより、ソレノイド制御弁41が遮断位置に切り換えられ、導入管路53からフィーダ用油圧モータ23への圧油の供給を遮断する。その結果、フィーダ用油圧モータ23が停止してベース12の往復運動を停止させ、ホッパ2にガラ5Aが投入されてもそのガラ5Aをジョークラッシャ3へ供給するのを中止する。
このようにしてフィーダ4を停止させた後、次に、ステップ292で、破砕用油圧モータ24に係わるソレノイド制御弁60の駆動信号ScrをOFFにする。これにより、ソレノイド制御弁60が中立位置に復帰し、パイロット管路58,59内の圧力がタンク圧と等しくなって破砕用コントロールバルブ29が中立位置に復帰する。その結果、第1油圧ポンプ20から破砕用油圧モータ24に供給されていた圧油が遮断され、破砕用油圧モータ24が停止し、ジョークラッシャ3の動歯3aの揺動が停止して破砕を中止する。
このようにしてジョークラッシャ3を停止させた後、次に、ステップ293で、コンベア用油圧モータ25に係わるソレノイド制御弁40の駆動信号ScoをOFFにする。これにより、ソレノイド制御弁40が遮断位置に切り換えられ、導入管路53からコンベア用油圧モータ25への圧油供給を遮断する。その結果、コンベア用油圧モータ25が停止してコンベア6のベルト14が停止し、運搬を中止する。
以上のステップ291〜ステップ293で、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7の全機器のうち、少なくとも磁選機7以外の機器はすべて停止した状態となる。
【0040】
次に、ステップ294で、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26への圧油供給に係わるソレノイド制御弁68の駆動信号SlをONにする。これは、磁選機7以外の機器はすべて停止した状態で磁選機7のみが動いている場合にはソレノイド制御弁68は既に連通位置となっているが、磁選機7も停止している場合には、ソレノイド制御弁68の駆動信号SlがOFFでソレノイド制御弁68は遮断位置となっているからである(前述した図10のステップ260及び後述する図12のステップ315参照)。この場合、この駆動信号SlのONによりソレノイド制御弁68が連通位置に切り換えられ、パイロットポンプ22からのパイロット圧がパイロット管路65を介し軽負荷機器用コントロールバルブ32の駆動部32aに導かれて軽負荷機器用コントロールバルブ32が切り換えられ、第2油圧ポンプ21からの圧油が導入管路53へ供給される。すなわち、フィーダ用油圧モータ23、コンベア用油圧モータ25、及び磁選機用油圧モータ26を駆動可能な準備状態となる。
その後、ステップ295で、磁選機用油圧モータ26に係わるソレノイド制御弁39の駆動信号SmをONにする。これにより、ソレノイド制御弁39が連通位置に切り換えられ、ステップ294で既に導入管路53へ導入されている第2油圧ポンプ21からの圧油を磁選機用油圧モータ26に供給する。その結果、磁選機7のベルト15が駆動を開始する。
このようにして磁選機7を始動させた後、次に、ステップ296で、ソレノイド制御弁40の駆動信号ScoをONにする。これにより、ソレノイド制御弁40が連通位置に切り換えられ、導入管路53へ導入されている圧油がコンベア用油圧モータ25に供給される。その結果、コンベア6のベルト14が駆動を開始する。
このようにしてコンベア6を始動させた後、ステップ297で、ソレノイド制御弁60の駆動信号ScrをONにする。これにより、ソレノイド制御弁60が連通位置に切り換えられ、パイロットポンプ22からのパイロット圧がパイロット管路58(又は59)を介し破砕用コントロールバルブ29の駆動部29a(又は29b)に導かれて切り換えられる。その結果、破砕用油圧モータ24が順方向(又は逆方向)に駆動され、ジョークラッシャ3の動歯3aが固定歯3bに対し前後に揺動を開始する。
このようにしてジョークラッシャ3を始動させた後、次に、ステップ298で、ソレノイド制御弁41の駆動信号SfをONにして連通位置に切り換え、導入管路53へ導入されている圧油をフィーダ用油圧モータ23に供給する。その結果、フィーダ用油圧モータ23が駆動されてベース12が略水平方向に往復運動を開始する。
その後、ステップ299で、フラグを、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7の全機器が連動始動によって始動したことを表す1にし、スタートへ戻る。
【0041】
一方、ステップ270で、操作盤38の始動ボタン82がONされなかった場合は、ステップ300に移って操作盤38の停止ボタン83がONされたかどうかを判定する。停止ボタン83がONされた場合は、ステップ310に移り、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7を相互に関連づけて停止可能な連動停止制御を行う。その詳細を図12に示す。
【0042】
図12に示す制御のうち始めの3つのステップ311、ステップ312、及びステップ313は、図11の連動始動でフィーダ4、ジョークラッシャ3、コンベア6を停止したステップ291〜ステップ293とほぼ同様である。
すなわち、ステップ311では、ソレノイド制御弁41の駆動信号SfをOFFにしてフィーダ用油圧モータ23への圧油の供給を遮断し、フィーダ4のベース12の往復運動を停止させ、ガラ5Aをジョークラッシャ3へ供給するのを中止する。その後、ステップ312で、ソレノイド制御弁60の駆動信号ScrをOFFにして破砕用油圧モータ24への圧油供給を遮断し、破砕用油圧モータ24を停止させてジョークラッシャ3の動歯3aの揺動を停止させ、破砕を中止する。その後、ステップ313で、ソレノイド制御弁40の駆動信号ScoをOFFにしてコンベア用油圧モータ25への圧油供給を遮断し、コンベア用油圧モータ25を停止させてコンベア6のベルト14を停止させ、運搬を中止する。
その後、ステップ314で、ソレノイド制御弁39の駆動信号SmをOFFにして磁選機用油圧モータ26への圧油供給を遮断し、磁選機7のベルト15を停止させて磁性物の吸着除去を中止する。
以上のステップ311〜ステップ314で、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7の全機器はすべて停止した状態となる。
そして、ステップ315で、ソレノイド制御弁68の駆動信号SlをOFFにし、ソレノイド制御弁68を遮断位置に復帰させ、軽負荷機器用コントロールバルブ32を中立位置に復帰させる。このステップ315が終了した後は、スタートへ戻る。
【0043】
また、ステップ300で停止ボタン83がONされなかった場合は、スタートへ戻る。
【0044】
また、以上図7〜図12を用いて説明した制御手順において、ON信号で始動した状態においてさらにON信号を受信した場合にはそのままの動作状態を続行し、OFF信号で停止した状態においてさらにOFF信号を受信した場合にはそのままの停止状態を続行するようになっている。
【0045】
なお、以上において、操作盤38が、破砕機本体の始動・停止をオペレータが指示入力する指示手段を構成する。また、連動モード及び単動モードが破砕機本体を形成する各機器を動作させるための破砕作業モードを構成し、操作盤38に設けられたモード選択スイッチ80が、その破砕作業モードと走行体による走行を行うための走行モードとを選択可能なモード選択手段を構成する。
また、コントローラ90の機器制御部90b、ソレノイド制御弁60,68、パイロット管路58,59,65,66、コントロールバルブ29,32、導入管路53、ソレノイド制御弁39,40,41、油圧モータ23,24,25,26等が、指示手段からの指示信号に応じて、破砕機本体を形成する各機器を始動・停止させる動作制御手段を構成し、左・右走行用操作レバー装置33,34、パイロット管路61,62、左・右走行用コントロールバルブ30,31、左・右走行油圧モータ28L,28R等が、走行手段を操作する走行操作手段を構成する。またそのうち左・右走行用操作レバー装置33,34が制御弁を操作する弁操作手段を構成する。
さらに、機器制御部90bの実行する制御手順のうちステップ100、ステップ110、ステップ120、及びステップ130と、ソレノイド制御弁64とが、モード選択手段で走行モードが選択された場合には走行操作手段による操作を有効とし、モード選択手段で破砕作業モードが選択された場合には走行操作手段による操作を無効とする操作制御手段を構成し、そのうち機器制御部90bの実行するステップ110が、モード選択手段で破砕作業モードが選択され破砕機本体を形成する各機器のうち少なくとも1つが動作している状態で、モード選択手段で走行モードが選択されたときは、動作している当該機器を停止させる走行準備制御手段を構成し、またソレノイド制御弁64が弁操作手段からの操作信号を遮断する遮断手段を構成する。また、制御手順のうち、ステップ270、ステップ280、ステップ290、ステップ300、及びステップ310が、モード選択手段で連動モードが選択された場合には、破砕機本体を形成する各機器を所定の連動順序に沿って始動・停止させる連動制御手段を構成し、ステップ220、ステップ230、ステップ240、及びステップ250が、モード選択手段で単動モードが選択された場合には、破砕機本体を形成する各機器をそれぞれ独立に始動・停止させる単動制御手段を構成する。
【0046】
以上のように構成した本実施形態の動作及び作用を、オペレータの操作例に沿いつつ、いくつかの場合に分けて以下に説明する。
【0047】
(1)走行
破砕作業を行う場所まで移動するために走行しようとする場合等には、オペレータは、操作盤38のモード選択スイッチ80を「走行」に合わせればよい。これにより、図7のステップ100及びステップ110を経て、ステップ120でソレノイド制御弁64が連通位置となり、パイロットポンプ22からのパイロット圧を導いて操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の操作を可能とする。すなわち、オペレータが操作レバー装置33,34の操作レバー33a,34aをそれぞれa方向及びb方向に操作することにより、左・右走行用コントロールバルブ30,31が図1中上側位置に切り換えられ、左・右走行用油圧モータ28L,28Rが順方向に駆動され、破砕機1を前方に走行させることができる。
【0048】
(2)破砕作業機器始動
破砕作業を始めるために各機器を始動するときには、破砕作業モード(連動モード又は単動モード)による始動を行う。
【0049】
(2−A)連動始動
すなわち、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、磁選機7のすべてを始動する場合である。この場合、オペレータは、操作盤38のモード選択スイッチ80を「連動」に合わせ、始動ボタン82を押せばよい。これにより、図7のステップ100を経て、ステップ130においてソレノイド制御弁64が遮断位置となる。その結果、パイロットポンプ22からのパイロット圧を遮断して操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の操作を不可能とする。すなわち、オペレータが操作レバー装置33,34の操作レバー33a,34aを誤って操作したとしても、左・右走行用コントロールバルブ30,31は図1中上側位置や下側位置に切り換えられず中立位置に維持されるため、左・右走行用油圧モータ28L,28Rは駆動されることはない。したがって、破砕機1が動くのを確実に防止することができるので、安全性を向上することができる。
【0050】
その後、ステップ200、ステップ210、ステップ270、及びステップ280を経てステップ290が実行され、図11のステップ295〜ステップ298において、磁選機7、コンベア6、ジョークラッシャ3、フィーダ4の順序で順次始動する。
ここで、従来の破砕機では、破砕作業を始めるために各機器を始動する際には、オペレータは通常、図13に示すようなガラの通過する順序と逆の順序で(すなわち破砕物の搬出口に近い方の機器から)、まず磁選機をONし、次にコンベアをON、次に破砕装置をON、次にフィーダをONというように、各機器が安定運転するまでの所定の時間間隔をおきつつ「ON」操作ボタンを1つ1つ押していた。これは、例えば、破砕装置の始動前にフィーダを始動させると破砕装置にガラが滞留して負荷が高くなったり、コンベアの始動前に破砕装置を始動させるとコンベアにガラが滞留したりして、それら機器が動作停止してしまう場合があるからである。このように、各機器の始動の際、オペレータは常に押す順番を間違えないように細心の注意を払う必要があるため、操作上の負担が大きかった。
しかしながら上記のように磁選機7、コンベア6、ジョークラッシャ3、フィーダ4の順序で順次始動することにより、従来のようにオペレータが細心の注意を払う必要はなくなるので、オペレータの始動操作を簡素化することができ、操作負担を軽減することができる。またこのように、ガラ5A,5Bの通過する順序と逆の順序で始動させることにより、一部の機器にガラが滞留し高負荷によってその機器の動作が停止するのを未然に防止できる。
【0051】
(2−B)単動始動
すなわち、点検・動作確認・汚れ落とし等の所定の事情で、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7のうち1つを単独で始動する場合である。この場合、オペレータは、操作盤38のモード選択スイッチ80を「単動」に合わせ、かつ機器選択スイッチ81を始動したい機器に合わせた上で、始動ボタン82を押せばよい。これにより、図7のステップ100を経て、上記(2−A)同様、ステップ130においてソレノイド制御弁64が遮断位置となり、操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の操作を不可能とする。その後、ステップ200、ステップ210、及びステップ220を経てステップ230が実行され、図9のステップ233、ステップ235、ステップ237、及びステップ239のいずれかにおいて、対応する機器が単独で始動する。このように、必要に応じて、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7を互いに別個独立して始動させることができるので、操作ボタンを押していた従来と同等の独立始動操作性を確保できる。
なお、このようにして1つの機器を始動させた後、機器選択スイッチ81を他の機器に切り換えて始動ボタン82を押すことにより、他の機器も併せて始動できる。
【0052】
(3)破砕作業機器停止
上記(2)で開始した破砕作業が終了して全機器を停止するときや、一部の機器のみを停止させたい場合には破砕作業モード(連動モード又は単動モード)による停止を行う。
【0053】
(3−A)連動停止
すなわち、上記(2−A)のようにして各機器を連動始動させた後、破砕作業を終了するためにすべての機器を停止させるときには、連動モードによる停止を行う。この場合、オペレータは、操作盤38のモード選択スイッチ80は「連動」のまま、停止ボタン83を押せばよい。これにより、図7のステップ210、ステップ270、ステップ300を経てステップ310が実行され、図12のステップ311〜ステップ314において、フィーダ4、ジョークラッシャ3、コンベア6、磁選機7の順で順次停止する。
【0054】
ここで、上記(2−A)で説明した連動始動と同様、従来の破砕機では、破砕作業を終了するために各機器を停止させる際には、同様に動作停止を防止するために、オペレータは、図14に示すようなガラの通過する順序と同じ順序で、まずフィーダ、次に破砕装置、次にコンベア、次に磁選機というように「OFF」操作ボタンを1つ1つ押していた。そのため、各機器の停止の際、オペレータは常に押す順番を間違えないように細心の注意を払う必要があり、操作上の負担が大きかった。
しかしながら、上記のようにフィーダ4、ジョークラッシャ3、コンベア6、磁選機7の順で順次停止することにより、上記(2−A)同様、従来に比べてオペレータの停止操作を簡素化し負担を軽減することができ、またこのときガラ5A,5Bの通過する順序と同じ順序で停止させることにより、一部の機器にガラが滞留するのを未然に防止できる。
【0055】
(3−B)単動停止
すなわち、上記(2−A)のようにして各機器を連動始動させた後、例えば一部でガラ5A,5Bの流れが滞留しその上流側にある機器のみを短時間だけ独立して停止させたいような場合、単動モードによる停止を行う。この場合、オペレータは、操作盤38のモード選択スイッチ80を「単動」に切り換え、かつ機器選択スイッチ81をその停止させたい機器に合わせた上で、停止ボタン83を押せばよい。これにより、図7のステップ210、ステップ220、ステップ240を経てステップ250が実行され、図10のステップ252、ステップ254、ステップ256、ステップ258のいずれかにおいて、対応する機器が停止する。これにより、上記のような場合にガラ5A,5Bの流れを再び円滑に復帰させることができる。このように、連動モードで始動した後も、必要に応じて単動モードに切り換えてジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7を互いに別個独立して停止させることができ、操作ボタンを1つ1つ押していた従来と同等の独立停止操作性を確保できる。
また一方、上記(2−B)のようにして少なくとも1つの機器を単動始動させた後、その中からある1つの機器を停止させるときにも単動モードによる停止を行う。この場合、オペレータは、操作盤38のモード選択スイッチ80は「単動」のまま、停止ボタン83を押せばよい。これにより、図7のステップ100、ステップ130、ステップ200、ステップ210、ステップ220、ステップ240を経てステップ250が実行され、図10のステップ251、ステップ253、ステップ255、ステップ257のいずれかを経てステップ252、ステップ254、ステップ256、ステップ258のいずれかにおいて、そのときに機器選択スイッチ81で選択されている機器が停止する。この場合も、上記(3−B)同様、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、及び磁選機7の停止を互いに別個独立して行うことができるので、従来と同等の独立停止操作性を確保できる。
【0056】
(4)破砕作業→走行への移行
破砕作業終了後にただちに走行して移動しようとする場合等には、オペレータは、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、磁選機7が動作している状態のまま、操作盤38のモード選択スイッチ80を「走行」に合わせ、走行モードへ移行させてもよい。
【0057】
(4−A)連動モードから走行モードへ
すなわち上記(2−A)のようにしてすべての機器を連動始動させて動作している状態から直ちに破砕機1の走行へと移行する場合等である。この場合、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、磁選機7が動作している状態のまま、操作盤38のモード選択スイッチ80を「走行」に合わせることにより、図7のステップ100を経てステップ110が実行され、図8のステップ111〜ステップ114において、フィーダ4、ジョークラッシャ3、コンベア6、磁選機7の順序で順次停止する。このように各機器が動作している状態であっても走行モードの選択とともに動作機器を強制的に停止させることにより、安全性を確保することができる。またこのとき上記(3−A)同様、ガラ5A,5Bの通過する順序と同じ順序で停止させることにより、一部の機器にガラが滞留するのを未然に防止できる。
その後、上記(1)と同様、図7のステップ120でソレノイド制御弁64が連通位置となって操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の操作を可能とする。すなわち、オペレータが操作レバー装置33,34の操作レバー33a,34aを操作することにより、左・右走行用油圧モータ28L,28Rを駆動して破砕機1を走行させることができる。
【0058】
(4−B)単動モードから走行モードへ
すなわち上記(2−B)のようにして少なくとも1つの機器を単動始動させて動作している状態から直ちに破砕機1の走行へと移行する場合等である。この場合、ジョークラッシャ3、フィーダ4、コンベア6、磁選機7のうち少なくとも1つが動作している状態のまま、操作盤38のモード選択スイッチ80を「走行」に合わせることにより、図7のステップ100を経てステップ110が実行され、図8のステップ111、ステップ112、ステップ113、ステップ114の少なくとも1つにおいて、その動作している機器が停止する。この場合も、走行モードの選択とともに動作機器を強制的に停止させることにより、上記(4−A)同様、安全性を確保できる。
その後、上記(4−A)と同様、図7のステップ120でソレノイド制御弁64が連通位置となって操作レバー装置33,34による操作を可能とし、破砕機1を走行させることができる。
【0059】
以上説明したように、本実施形態によれば、モード選択スイッチ80を「単動」又は「連動」にして破砕作業を行う場合には、操作レバー装置33,34による走行用コントロールバルブ30,31の操作を不可能とするので、破砕作業中における走行動作を確実に防止することができる。したがって、安全性を向上することができる。
またこのとき、モード選択スイッチ80を「連動」に合わせ連動始動・連動停止を行うことによりオペレータの操作負担を軽減でき、かつ、モード選択スイッチ80を「単独」に合わせて単動始動・単動停止を行うことにより従来と同等の独立操作性を確保できる。
【0060】
なお、上記実施形態においては、連動始動の順序は磁選機7→コンベア6→ジョークラッシャ3→フィーダ4の順であり、連動停止の順序はフィーダ4→ジョークラッシャ3→コンベア6→磁選機7の順であったが、これに限られない。すなわち、磁選機7とコンベア6については、ガラ5bの流れの滞留防止の観点からは必ずしもこの順序にしなくてもよく、順序を逆にしてもよい。またこれら2つを同時に始動・停止するようにしてもよい。この場合も、ほぼ同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、破砕装置として動歯3aと固定歯3bとで破砕を行うジョークラッシャ3を備えた破砕機を例にとって説明したが、これに限られず、他の破砕装置、例えば、ロール状の回転体に破砕用の刃を取り付けたものを一対としてそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それら回転体の間にガラを挟み込んで破砕を行う回転式破砕装置(いわゆるロールクラッシャ)を備えた破砕機にも適用可能である。この場合には、フィーダ4を省略しても良い。この場合にも同様の効果を得る。
さらに、上記実施形態においては、第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出流量について、圧力センサ78,79で検出したそれら第1及び第2油圧ポンプ20,21の吐出圧に応じて入力トルク制限制御を行ったが、これに限られない。例えば、コントロールバルブ29,30,31,32からタンク69へのタンクラインの最下流部に絞りを設け、その絞りの上流側の圧力を制御圧力としてレギュレータに導きその制御圧力に応じて吐出流量を絞る、いわゆるネガコン制御を行っても良い。この場合にも同様の効果を得る。
また、上記実施形態においては、破砕作業に関連する機器として、フィーダ4、ジョークラッシャ3、コンベア6、及び磁選機7の4つを設けたが、これに限られず、作業事情に応じて磁選機4を適宜省略しても良い。またこれら4つに加えて、コンベア6の路程を長くするための補助コンベアをコンベア6の下流側(又は上流側)に設けたり、ガラの粒度に応じた選別を行うための振動スクリーンをジョークラッシャ3の下流側に設けてもよい。これらの場合にも同様の効果を得る。
さらに、上記実施形態においては、コントロールバルブ29,30,31,32のいずれもパイロット操作弁としたが、これに限られない。すなわち、破砕用コントロールバルブ29及び左・右走行用コントロールバルブ30,31は電磁比例弁とし、軽負荷機器用コントロールバルブ32は電磁切換弁としてもよい。この場合、これらコントロールバルブ29〜32はすべてコントローラ90からの駆動信号により直接駆動されることとなり、図1中のソレノイド制御弁60,64,68は省略される。また操作レバー装置33,34はいわゆる電気レバータイプとなり、それぞれ、操作レバーとこの操作レバーの操作位置を検出し対応する信号をコントローラ90に出力するポテンショメータとが設けられる。またこの場合、操作レバー装置33,34による操作を有効又は無効とする操作制御手段は、コントローラ90内にのみ備えられ、電気レバーによる操作信号を生かすか無視するかを選択することにより、電気的にインタロックを行う。
また、上記実施形態は、アクチュエータの駆動源として油圧を用いた油圧駆動装置の実施形態であったが、これに限られず、例えばアクチュエータとして電動モータを用いた破砕機の駆動装置であっても、本発明の概念が適用できることは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、モード選択手段で破砕作業モードが選択された場合には、操作制御手段で走行操作手段による操作を無効とするので、破砕作業中における走行動作を確実に防止できる。したがって、安全性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自走式破砕機の油圧駆動装置の油圧回路図である。
【図2】図1の油圧駆動装置の適用対象である自走式破砕機の全体構造を表す側面図である。
【図3】図2中の側面部材を一部取り除いた状態で内部構造を示した側面図である。
【図4】破砕作業中における動作状態を表す説明図である。
【図5】操作盤の詳細構造を示す図である。
【図6】コントローラの機能を示すブロック図である。
【図7】図6に示す機器制御部で実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図8】走行準備制御の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】単動始動制御の詳細手順を表すフローチャートである。
【図10】単動停止制御の詳細手順を表すフローチャートである。
【図11】連動始動制御の詳細手順を表すフローチャートである。
【図12】連動停止制御の詳細手順を表すフローチャートである。
【図13】従来の破砕機におけるスイッチON操作の順序を説明する図である。
【図14】従来の破砕機におけるスイッチOFF操作の順序を説明する図である。
【図15】従来の破砕機における操作ボタンの配置を示す図である。
【符号の説明】
1 自走式破砕機
2 ホッパ
3 ジョークラッシャ
4 フィーダ
5A,B ガラ
6 コンベア
7 磁選機
8 破砕機本体
9L,R 履帯(走行手段)
10 下部走行体(走行体)
23 フィーダ用油圧モータ(動作制御手段)
24 破砕用油圧モータ(動作制御手段)
25 コンベア用油圧モータ(動作制御手段)
26 磁選機用油圧モータ(動作制御手段)
28L,R 左・右走行油圧モータ(走行操作手段)
29 破砕用コントロールバルブ(動作制御手段)
30,31 左・右走行用コントロールバルブ(走行操作手段)
32 軽負荷機器用コントロールバルブ(動作制御手段)
33,34 左・右走行用操作レバー装置(弁操作手段、走行操作手段)
38 操作盤(指示手段)
39〜41 ソレノイド制御弁(動作制御手段)
53 導入管路(動作制御手段)
58 パイロット管路(動作制御手段)
59 パイロット管路(動作制御手段)
60 ソレノイド制御弁(動作制御手段)
61,62 パイロット管路(走行操作手段)
64 ソレノイド制御弁(遮断手段、操作制御手段)
65 パイロット管路(動作制御手段)
66 パイロット管路(動作制御手段)
68 ソレノイド制御弁(動作制御手段)
80 モード選択スイッチ(モード選択手段)
90 コントローラ
90b 機器制御部(動作制御手段)

Claims (2)

  1. 少なくとも、ホッパから投入された岩石・建設廃材等を破砕する破砕装置と、この破砕装置で破砕された岩石・建設廃材等を運搬するコンベアとを備えた破砕機本体と、前記破砕機本体に設けた走行手段と、油圧ポンプから吐出される圧油により前記走行手段を駆動する油圧モータ、前記油圧ポンプからの吐出油を前記油圧モータへ導く走行用コントロールバルブ、及び前記走行用コントロールバルブを操作する走行用操作レバー装置を有する走行操作手段と、前記破砕機本体を形成する各機器を始動・停止させる動作制御手段と、前記破砕機本体に設けられ、前記動作制御手段によって前記破砕機本体を形成する各機器を動作させるための破砕作業モードと、前記走行手段による走行を行うための走行モードとを選択するモード選択スイッチとを備えた自走式破砕機の駆動装置において、パイロットポンプと前記走行用操作レバー装置とのパイロット導入管路に設けられ、パイロット導入管路を連通遮断するソレノイド制御弁と、前記モード選択スイッチからの走行モード選択信号に基づいて前記ソレノイド制御弁に連通信号を出力し、前記モード選択スイッチからの作業モード選択信号に基づいて前記ソレノイド制御弁に遮断信号を出力するコントローラとを備えたことを特徴とする自走式破砕機の駆動装置。
  2. 前記コントローラは、前記モード選択スイッチによって破砕作業モードが選択され前記破砕機本体を形成する各機器のうち少なくとも1つが動作している状態で、前記モード選択スイッチによって走行モードが選択されたときは、前記岩石・建設廃材等の流路に対し上流側に位置する機器から、動作している当該機器を停止させる走行準備制御手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の自走式破砕機の駆動装置。
JP32808897A 1997-11-28 1997-11-28 自走式破砕機の駆動装置 Expired - Fee Related JP3709279B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32808897A JP3709279B2 (ja) 1997-11-28 1997-11-28 自走式破砕機の駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32808897A JP3709279B2 (ja) 1997-11-28 1997-11-28 自走式破砕機の駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11156226A JPH11156226A (ja) 1999-06-15
JP3709279B2 true JP3709279B2 (ja) 2005-10-26

Family

ID=18206382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32808897A Expired - Fee Related JP3709279B2 (ja) 1997-11-28 1997-11-28 自走式破砕機の駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3709279B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004202376A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Komatsu Ltd 破砕装置
KR101041424B1 (ko) 2003-10-22 2011-06-15 가부시키가이샤 고마쓰 세이사쿠쇼 자주식 리사이클기의 주행제어장치
JP2005305368A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd 自走式破砕機
CN103433111B (zh) * 2013-08-22 2015-12-02 天地(唐山)矿业科技有限公司 自移式破碎机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11156226A (ja) 1999-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1676964B1 (en) Travel control device for excavators
WO2004052544A1 (ja) 自走式破砕機
JP6860519B2 (ja) 建設機械
US5797548A (en) Self-propelled crushing machine
JP3967497B2 (ja) 自走式破砕機のエンジン制御装置
US11066808B2 (en) Work machine
JP3709279B2 (ja) 自走式破砕機の駆動装置
JPH11226446A (ja) 破砕機のフィーダ制御装置
JP2009006243A (ja) リサイクル機械
JP3688453B2 (ja) 破砕機の駆動装置
US9127695B2 (en) Selectable hydraulic flow control circuit
JP3657765B2 (ja) 自走式破砕機の油圧駆動装置
CN113316673B (zh) 作业机械
JP3679947B2 (ja) 自走式破砕機
JP2000033285A (ja) 破砕機の破砕装置
JPH11253831A (ja) 破砕機のフィーダ制御装置
JP2004261758A (ja) 自走式破砕機の原動機制御装置
JP4566446B2 (ja) 自走式破砕機の油圧駆動装置及び自走式破砕機
KR101694544B1 (ko) 굴삭기의 옵션 작업기 제어장치
JP3142640B2 (ja) 油圧作業機の油圧回路
JP3784210B2 (ja) 自走式破砕機の油圧駆動装置
JPH11131530A (ja) 建設機械の走行制御装置
JP3631044B2 (ja) 自走式破砕機の油圧駆動装置
JP3583582B2 (ja) 建設機械の走行操作装置
JP2022157910A (ja) ショベル

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090812

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090812

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100812

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120812

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130812

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees