JP3703687B2 - パチンコ機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定入賞口を備えた役物付きのパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のパチンコ機の役物として、役物の上部両側に設けた遊技球入口(入賞口)に、入口を開放閉鎖させる羽根を配設した可変入賞装置がある。羽根は下部を軸支して上部が側方に回動する構造になっており、羽根が立っているときは入口が閉鎖され、羽根が側方に倒れたときに入口が開放する。羽根を回動制御して入口を開放したとき、遊技球は直接入口に飛び込むかまたは、羽根に当ってから入口に飛び込み、可変入賞装置内へ流下する。なお、このような入口を可変入賞口という。
【0003】
可変入賞装置内では、可変入賞口に飛び込んでくる入賞球(遊技球が可変入賞装置内にある状態の球)の角度や勢いによって、入賞球が普通入賞口及び特定入賞口に振り分けられる。その後、入賞球センサーにより、入賞球を検出することで賞球排出が行われる。
このように、可変入賞口から飛び込んできた遊技球は勢いがあるため、該入賞装置内での振り分けが適当にバラけることが期待できる。
【0004】
また一方、パチンコ機に可変入賞装置を設け、可変入賞口付近に入賞球感知センサーを設けたものにおいて、該センサーを通過した入賞球の移動経路上に、遊技球を振り分ける機能を有し常時作動している可動体を設置し、可動体の近傍に特定入賞口及び普通入賞口を設けたパチンコ機がある。遊技球は可変入賞口から飛び込んでセンサーを通過し可動体に達すると特定入賞口あるいは普通入賞口に振り分けられるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、可変入賞装置に飛び込んだ入賞球はその内部をあちこち移動し、特定入賞口に向かうので、遊技者は目で入賞球を追跡する楽しみがある。しかしながら、前述したもののうち、入賞球が可変入賞口から多様の経路を流下して各入賞口に振り分けられた後、該入賞球を検出する構成のパチンコ機では、入賞球の飛び込み状態によって比較的早い時期に特定入賞口に入るか否かが判別できたり、入賞球の落下速度が速く、短時間の内に振り分けられてしまい特定入賞口に向かう期待度が低下してしまう。また、可変入賞口から特定入賞口に向かう経路を長くすると、入賞球が可変入賞口に入った時間よりかなり遅れて検出することになり遊技に支障を来す虞がある。
また、可変入賞口付近に入賞球感知センサーを設けたパチンコ機では、遊技球は、可変入賞口から可動体までどの経路を通っても可動体に到達し、可動体によって振り分けられたと同時に決められた入賞口に移動するので、未知への期待感を持つことが希薄になる。
【0006】
本発明は、可変入賞装置内への入賞球検出を早目に行うと共にその後の遊技球の流下経路を多彩にし、遊技者に対して興趣の対象となるパチンコ機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1の発明は、遊技盤上に可変入賞装置設けられ、該可変入賞装置の左右に一対形成された上部入口には、遊技球を該可変入賞装置内に取り込む開閉可能な第1の可動体配置され、前記上部入口近傍の入賞球経路に落し口設けられ、該落し口の下方に手前から奥側向に傾斜して広がる上部傾斜板設けられ該上部傾斜板の前部に前記落し口から落下してきた入賞球を前記奥側へ扇状に広がって流下させる湾曲部が形成され、前記落し口は前記上部傾斜板の両側部分の上方に配設されており、前記落し口を通った遊技球である入賞球が前記上部傾斜板に落下する落下点より奥側であり、且つ、前記上部傾斜板の両側に、前後方向の軸により回転作動・停止制御可能で羽部と切欠部が交互に等間隔で形成される周面の欠けた傘状の第2の可動体前記入賞球に接触可能に配置され前記上部傾斜板の奥側中央に設けられると共に、入賞球が通過可能な開口が複数設けられ、停止時に該開口のうちの一つが正面に位置するように制御され、前記第2の可動体に接触した入賞球を前記開口を介して下方の特定領域へ誘導する作動・停止制御可能な第3の可動体配置され前記特定領域には特定入賞領域及び普通入賞領域設けられ、前記第3の可動体の下方には前記開口を通過した入賞球を一球のみ貯留すると共に、該貯留した入賞球を大当り遊技状態を発生させる前記特定入賞領域に誘導する受部が設けられ、また前記第3の可動体の側方に入賞球通路が設けられ、該入賞球通路に入賞球を貯留し、該貯留した入賞球が最大貯留数に達すると該貯留した入賞球によりそれ以降の入賞球を前記第3の可動体の開口へ誘導する貯留装置が設けられたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、遊技盤上に可変入賞装置が設けられ、該可変入賞装置の上部入口には、遊技球を該可変入賞装置内に取り込む開閉可能な第1の可動体が配置され、前記上部入口近傍の入賞球経路に落し口が設けられ、該落し口の下方に手前から奥側向に傾斜して広がる上部傾斜板が設けられており、前記落し口を通った遊技球である入賞球が前記上部傾斜板に落下する落下点より奥側であり、且つ、前記上部傾斜板の両側に、前後方向の軸により回転作動・停止制御可能で羽部と切欠部が交互に等間隔で形成される周面の欠けた傘状の第2の可動体が前記入賞球に接触可能に配置され、複数設けられた開口のうちの一つが正面に位置するように停止制御され、前記第2の可動体に接触した入賞球を前記開口を介して下方の特定領域へ誘導する作動・停止制御可能な第3の可動体が配置されると共に、該特定領域には特定入賞領域及び普通入賞領域が設けられ、前記第3の可動体の下方に、前方向あるいは奥側向に傾斜可能な誘導板が設けられると共に該誘導板の手前に前記特定領域が位置され、前記誘導板の奥側に切欠部を形成して入賞球を係止させ、前記誘導板が前方向に傾斜したときに該入賞球が切欠部から離脱して前方向に流下するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示す可変入賞装置1は、図3に示す遊技盤2の中央に配設されている。可変入賞装置1の側方には始動口3が設けられ、遊技球が始動口3に入賞すると始動口3内のスイッチが作動して、可変入賞装置1の上部入口4の羽根(第1の可動体)5を回動制御するようになっている。図1では羽根5が閉じた状態を示し、図2では開放した状態を示している。
【0012】
上部入口4の羽根5は下部を軸支し、上部が側方に回動するように設けられ、可変入賞装置1の上部両側に形成した入口4を開放閉鎖する。図2に示すように、羽根5が開放しているときは、可変入賞装置1内に遊技球が入り易いように内側に傾斜した状態になる。羽根5の内側には球通過孔(落し口)6を備えた入賞球感知センサー7が設けられ、入賞球が球通過孔6を通って下方に落下するときに入賞球を感知するようになっている。
【0013】
図1及び図5に示すように、入賞球感知センサー7の下方には上部傾斜板8の手前側が設けられ、上部傾斜板8は盤面から奥側に延長されている。また、上部傾斜板8はわずかに奥側に傾斜され、上部傾斜板8の前部(ガラス板側)は弧状スペースが盛り上がって湾曲部9が形成され、遊技球が後方に略扇状のいずれかの方向に広がって流下するように形成されている。湾曲部9の後部に近接する上部傾斜板8の両側には、図4(b)及び図5に示すように、前後方向の軸により回転制御可能な周面の欠けた傘状回転体(第2の可動体)10が入賞球に接触可能に取付けられている。
傘状回転体10は図4(b)に示すように羽部11と切欠部12が交互に等間隔で形成され、羽部11は中心から外側に円錐状に傾斜しており、図4(a)に示すように、上部傾斜板8上に羽部11が露出した状態では、流下してきた入賞球は、羽部11に接触して移動方向を変えて下降する。
【0014】
上部傾斜板8の奥側中央部は弧状溝8aに形成され、この箇所に上下方向を軸にして図5に示すように、円筒状回転体(第3の可動体)13が回転制御可能に設けられている。円筒状回転体13には1個の入賞球が通過可能な開口14が3方向に設けられている(図2、図8参照)。開口14を形成する箇数はこれに限らない。また、上部傾斜板8は、円筒状回転体13の側方から奥側に延長されている。したがって、入賞球は図5に示すように、円筒状回転体13の側方または開口14に流下する。また、円筒状回転体13の側方から奥側に延長された上部傾斜板8の端部位置には落下口8bが形成され、図2及び図9に示すように、落下口8bを封鎖させる貯留装置15が設けられている。
【0015】
図6、図11及び図12に示すように、上部傾斜板8の下方には、側方通路を有する略コ字状の下部傾斜板16が手前側(遊技者側)に傾斜して配置され、両側の側方通路の間には一対の側壁17が設けられ、その間に手前側あるいは奥側向に傾斜可能な誘導板18が設けられている。なお、上部傾斜板8の落下口8bは下部傾斜板16の側方通路に通じている。
誘導板18の奥側中央には切欠部18aが形成され、切欠部18a内に低い段差の受部19が形成されている。また、誘導板18の奥側両側には反射面部20が正面よりやや外側に臨んで起立して配置され、反射面部20近傍の側壁17には側方通路に連通する開口17aが形成されている。
【0016】
また、図1に示すように、手前側に傾斜している下部傾斜板16の前部には、特定領域が中央と両側に区切られて形成され、中央は特定入賞領域21となり、その両側は普通入賞領域22とされる。そして、誘導板18及び下部傾斜板16を流下した入賞球が特定入賞領域21に入ることにより大当りが発生するようになっている。ある条件においては、図12及び図13に示すように、当初アップ状態(奥側に傾斜されている)になっている誘導板18の受部19に留まった入賞球が、誘導板18のダウン状態(手前方向に傾斜されている)によって開放され、そのまま下方に流下して特定入賞領域21に入るようにされている。また、下部傾斜板16の側方通路から壁に弾かれた入賞球が特定入賞領域21に入ることも可能である。
【0017】
次に、可変入賞装置1内の入賞球の流下について説明する。
上部入口4より飛び込んだ遊技球は、入賞球感知センサー7の球通過孔6を通過し、上部傾斜板8上に落下する。これにより入賞球感知センサー7により賞球払出しが行われ、従来のものより球の補給タイミングが早くなる。
上部傾斜板8の前部に落下した入賞球は、湾曲部9により奥側側壁側に流下し易く、傘状回転体10と接触可能となる。傘状回転体10は羽部11と切欠部12が交互に形成されているので、図7に示すように、入賞球が切欠部12を通過して奥側に流下する場合や、図8に示すように、羽部11に衝突して内側に向きを変えて流下する場合がある。また、傘状回転体10が回転することにより入賞球との衝突部位が異なるので弾かれる方向が多用に変化し、流下状態に変化を持たせている。
【0018】
図7及び図8に示すように、上部傾斜板8に落下し、奥側に向かう入賞球は円筒状回転体13の側方を流下するか、開口14に入るかのどちらかであるが、貯留装置15が働いて側方端部の落下口8bを封鎖した場合、図9及び図10に示すように、複数の入賞球が側方の通路に次々に貯留される。そして貯留された入賞球により開口14まで垣根状にガイドが形成され、新たな入賞球はガイドに沿い、円筒状回転体13の開口14に流下されるようになる。開口14を通過した遊技球は、誘導板18に落下し、落下した入賞球は誘導板18の左右の側壁または反射面部20に衝突し、まちまちの流下方向となって下部傾斜板16を流下することになる。そして、図13に示すように、中央の特定入賞領域21もしくは両側の普通入賞領域22のいずれかに流入する。
【0019】
このように、遊技球が上部入口4より飛び込んだ時点から、可変入賞装置1内の特定領域へ誘導されるまでの時間において、傘状回転体10および円筒状回転体13の入賞球の振り分け、入賞球の流下状態等の変化により興趣を高め、入賞球の最終の流下経路を通過するまで、遊技者が大当りへの期待感を持続させることができる。
【0020】
次に、傘状回転体10および円筒状回転体13の制御について説明する。
通常遊技状態の制御において、単純に回転制御だけであれば、上部入口4に飛び込んだ遊技球は偶発的に特定入賞領域21に入る可能性がある。
傘状回転体10および円筒状回転体13を予め定められた周期によって回転・停止を繰り返し制御される場合、上部入口4に飛び込むタイミングによって大当りへの期待感が生じる。また、入賞球感知センサー7による遊技球の通過検出によって一時的に停止制御される場合、そのときの状況により、大当りへの期待度を推測することができる。このように、単に入賞球の通過経路を目で追って楽しむことのほか、傘状回転体10および円筒状回転体13の制御を組み合わせることによって遊技性が向上する。
【0021】
通常遊技状態の場合、左側の傘状回転体10は反時計回り、右側の傘状回転体10は時計回りに連続回転し、円筒状回転体13は開口14が向かって左から右へ移動するように連続回転させる。これにより、入賞球を傘状回転体10に当てさせ、開口14に向かわせることができ、また、開口14が移動して簡単には入れないようになっている。羽根5が開いたときに飛び込んだ入賞球は入賞球感知センサー7の球通過孔6を通過し、傘状回転体10に当たって開口14に向かい、開口14から落下して手前方向に傾斜した誘導板18に落ち、下部傾斜板16を流下して特定入賞領域21に入るようになる。また、傘状回転体10に接触しないで奥側に流下した入賞球は、円筒状回転体13の側方を通り、奥側の孔から下部傾斜板16に落下する。ここから落ちた入賞球は下部傾斜板16の側通路を流下するので、普通入賞領域22に入り易い。
【0022】
入賞球が特定入賞領域21に入ると特定遊技状態となる。もしくはある条件が達成されたときに指定された通過口に遊技球が通過したときに特定遊技状態となるようにする。
特定遊技状態では、一例として、羽根5が所定回数開くように制御する。もしくは入賞球数に応じて開閉動作に変化を与えるように制御する。
また、通常遊技状態のときより特定入賞領域21への入賞が容易になるように制御される。
傘状回転体10は、羽部11のうちの1箇所を上部傾斜板8の通路内に突出する位置で停止制御させ(図8参照)、羽部11に弾発した入賞球が上部傾斜板8の中央に向かい、中央に位置する円筒状回転体13の開口14に入り易くさせる。
あるいは、傘状回転体10の切欠部12のうちの1箇所を上部傾斜板8の通路内に向けることで(図7参照)、傘状回転体10は入賞球の流下を干渉させない位置で停止制御され、円筒状回転体13の側方を通過し易くさせる。
【0023】
上部傾斜板8の奥側端部において貯留装置15を制御して落下口8bを封鎖すると、図9に示すように、上部傾斜板8の傾斜により入賞球が側方への通路に貯留され、入賞球は貯留球(貯留された入賞球)にガイドされて開口に向かって流下する(図10参照)。
なお、羽部11を上部傾斜板8に突出状態にして停止制御した場合でも、貯留装置15を制御して入賞球の落下口8bを封鎖状態にすることで入賞球が貯留され、開口14へのガイドが形成される。また、傘状回転体10の制御如何に関わらず、貯留装置15により落下口8bを封鎖制御することで入賞球は開口14から落下する機会が増える。
また、円筒状回転体13は開口14を正面に向けて停止制御することにより、入賞球が開口14から誘導板18に落下する機会が増える。
【0024】
円筒状回転体13の下方の誘導板18は、可変入賞装置1の奥側向へ傾斜した状態を保持しているとき、図12に示すように、誘導板18に落下した入賞球は、誘導板18の両側に設けられた反射面部20にガイドされて下部傾斜板16の左右に形成した側方通路に誘導される。このとき、誘導板18の中央奥に設けられた切欠部18aと下部傾斜板16に設けられた受部19によって形成された凹部に1個の入賞球が貯留される。
次に、誘導板18の傾斜が手前方向に変化することで受部19が誘導板18の面より突出した状態になり、図13に示すように、貯留した1個の入賞球が受部19から誘導板18および下部傾斜板16のほぼ中央部を経由して特定入賞領域21へ誘導される。
以上のように、可変入賞装置1が制御されて、通常状態から大当り(特定遊技状態)、大当り維持状態と形態が変化する。
【0025】
特別遊技状態の場合、特定入賞領域21に入賞球が入った時点から始動する。まず、羽根5が開閉動作を繰り返し、傘状回転体10は切欠部12の位置を経路に臨んで停止制御され、円筒状回転体13はいずれかの1つの開口14を正面に位置させて停止制御させられる。また、貯留装置15が作動して入賞球を上部傾斜板8に貯留する。最大8個まで貯留され9個目は図10に示すように開口14に誘導される。また、誘導板18は奥方向に傾斜させられる。
この状態において羽根5の開閉動作により、入賞球はランダムに複数飛び込んでくる。入賞球が8個目以内でも流下経路により開口14に入ることがあり、このとき、誘導板18の切欠部18aにより構成される受部19に入賞球が1個溜まるようになっている。状況により受部19から弾んで流下する入賞球もある。所定の入賞球数を検出した時点あるいは羽根5が所定回数の開閉動作を終了した時点で、羽根5、貯留装置15の作動が終了し、貯留していた入賞球は奥側の落下口8bより落下して下部傾斜板16へ誘導される。また、誘導板18が貯留の解除と同時に手前方向傾斜となる。この状態で下部傾斜板から複数の入賞球が流下すると、入賞球がそれぞれ横方に広がって流下し、特定入賞領域21に入る可能性がある。
特定入賞領域21に入賞球が入ると、羽根5、傘状回転体10、円筒状回転体13、貯留装置15および誘導板18は、特定遊技状態の初期状態に復帰する。特定入賞領域21に入賞球が入らない場合には、通常遊技状態に戻る。
なお、各機能の制御による作動の組み合わせは以上述べた組み合わせに限らず、例えば、大当り時に特定入賞領域21へ入賞したとき、該入賞時に、大当り再スタートにしても良く、または、一連の大当り状態が継続終了後に大当り再スタートにしても良い。
【0026】
【発明の効果】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1の発明は、遊技盤上に設けた可変入賞装置の上部入口に遊技球が飛び込んだとき、入賞球感知装置により賞球の払出しが行われ、その後の状態に影響されることなく、大当りへの期待を満喫できるだけの遊技時間を提供できる。
【0027】
また、上部傾斜板では第2の可動体及び第3の可動体の制御パターンの組み合わせにより、特定遊技状態が継続する過程において入賞球(装置内の遊技球をいう)が特定入賞領域を通過するために満たさなければならない条件(所定時間内に必要数の入賞球を貯留させるなど)を変化させることができ、より刺激的な特定遊技状態を提供できる。
また、可変入賞装置内では2つの可動体により入賞球の滞留時間が確保できるので、前記入賞球の滞留中に上部入口の第1の可動体が開閉することとなる始動口(通過口)への遊技球の入賞(通過)により前記上部入口が開閉した場合、あるいは、開閉前の待機時間中に、前記入賞球が特定入賞領域を通過した場合に、特定遊技を開始するように制御することで、通常遊技状態においても特定遊技状態に移行できるという突発性といった変化に富んだ遊技状態を提供できる。
【0028】
また、可変入賞装置の上部入口、第2の可動体及び第3の可動体は左右対称であるので、遊技球を中央から落下させるようにすると、第1の可動体による球取込み機会が均等になる。また、第2の可動体及び第3の可動体により入賞球の流下方向を扇状に広げることができるので遊技性が向上する。
また、第3の可動体の側方に通路を設けて前記貯留装置を設けたので、一時的に入賞球の流下方向を変化させ、遊技者に有利な条件を与えることができ、また、特定入賞領域に入賞球が入り易くなるので遊技の持続性が得られる。
【0029】
請求項の発明は、第3の可動体の下方の誘導板によって、一旦、誘導板の切欠部に1個の入賞球を係止させ、該入賞球を特定入賞領域に流下させるようにしたので、特定遊技を持続することができ、遊技者にとって有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による、パチンコ機の可変入賞装置の斜視図である。
【図2】図1の可変入賞装置の正面図である。
【図3】図1の可変入賞装置を装着した遊技盤の正面図である。
【図4】図1の可変入賞装置の(a)主要部と(b)回転体部品を示す模式図である。
【図5】図1の可変入賞装置の上部傾斜板を説明する斜視図である。
【図6】図1の可変入賞装置の、円筒状回転体とその下方の下部傾斜板と誘導板を説明する斜視図である。
【図7】図4に示す円錐状回転体の切り欠き部の作用を説明する斜視図である。
【図8】図4に示す円錐状回転体の羽根の作用を説明する斜視図である。
【図9】図1の可変入賞装置の円筒状回転体の両側に設けた、貯留装置を説明する斜視図である。
【図10】図9の円筒状回転体と貯留球による入賞球の流下経路を説明する斜視図である。
【図11】図1の可変入賞装置の、誘導板を説明する斜視図である。
【図12】図1の可変入賞装置の、誘導板による入賞球の流れを説明する斜視図である。
【図13】図1の可変入賞装置の、誘導板による特定の入賞球の流れを説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 可変入賞装置
2 遊技盤
4 上部入口
5 第1の可動体
6 落し口
7 入賞球感知装置
8 上部傾斜板
10 第2の可動体
13 第3の可動体
15 貯留装置
18 誘導板
18a 切欠部
21 特定入賞領域
22 普通入賞領域

Claims (2)

  1. 遊技盤上に可変入賞装置設けられ
    該可変入賞装置の左右に一対形成された上部入口には、遊技球を該可変入賞装置内に取り込む開閉可能な第1の可動体配置され、
    前記上部入口近傍の入賞球経路に落し口設けられ、該落し口の下方に手前から奥側向に傾斜して広がる上部傾斜板設けられ該上部傾斜板の前部に前記落し口から落下してきた入賞球を前記奥側へ扇状に広がって流下させる湾曲部が形成され、前記落し口は前記上部傾斜板の両側部分の上方に配設されており、
    前記落し口を通った遊技球である入賞球が前記上部傾斜板に落下する落下点より奥側であり、且つ、前記上部傾斜板の両側に、前後方向の軸により回転作動・停止制御可能で羽部と切欠部が交互に等間隔で形成される周面の欠けた傘状の第2の可動体前記入賞球に接触可能に配置され
    前記上部傾斜板の奥側中央に設けられると共に、入賞球が通過可能な開口が複数設けられ、停止時に該開口のうちの一つが正面に位置するように制御され、前記第2の可動体に接触した入賞球を前記開口を介して下方の特定領域へ誘導する作動・停止制御可能な第3の可動体配置され
    前記特定領域には特定入賞領域及び普通入賞領域設けられ、
    前記第3の可動体の下方には前記開口を通過した入賞球を一球のみ貯留すると共に、該貯留した入賞球を大当り遊技状態を発生させる前記特定入賞領域に誘導する受部が設けられ、また前記第3の可動体の側方に入賞球通路が設けられ、
    該入賞球通路に入賞球を貯留し、該貯留した入賞球が最大貯留数に達すると該貯留した入賞球によりそれ以降の入賞球を前記第3の可動体の開口へ誘導する貯留装置が設けられたことを特徴とするパチンコ機。
  2. 遊技盤上に可変入賞装置が設けられ、
    該可変入賞装置の上部入口には、遊技球を該可変入賞装置内に取り込む開閉可能な第1の可動体が配置され、
    前記上部入口近傍の入賞球経路に落し口が設けられ、該落し口の下方に手前から奥側向に傾斜して広がる上部傾斜板が設けられており、
    前記落し口を通った遊技球である入賞球が前記上部傾斜板に落下する落下点より奥側であり、且つ、前記上部傾斜板の両側に、前後方向の軸により回転作動・停止制御可能で羽部と切欠部が交互に等間隔で形成される周面の欠けた傘状の第2の可動体が前記入賞球に接触可能に配置され、
    複数設けられた開口のうちの一つが正面に位置するように停止制御され、前記第2の可動体に接触した入賞球を前記開口を介して下方の特定領域へ誘導する作動・停止制御可能な第3の可動体が配置されると共に、該特定領域には特定入賞領域及び普通入賞領域が設けられ、
    前記第3の可動体の下方に、前方向あるいは奥側向に傾斜可能な誘導板が設けられると共に該誘導板の手前に前記特定領域が位置され、前記誘導板の奥側に切欠部を形成して入賞球を係止させ、前記誘導板が前方向に傾斜したときに該入賞球が切欠部から離脱して前方向に流下するようにしたことを特徴とするパチンコ機。
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