JP3703198B2 - 電流制御装置及び電流制御方法 - Google Patents

電流制御装置及び電流制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、一般に、発光ダイオードのドライバのように、大電流を引き出す重い負荷のドライバ回路と線路を介して大電流を電流負荷にスイッチして生じる電磁誘導ノイズ放射の低減とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発光ダイオード(以下、LEDと呼称する)ドライバ及び入力・出力回路などの大電流ドライバ回路の場合、電源端子には比較的大きい電流が流れる。この電流は、制御信号によって点滅される。LEDの状態の急速なサイクリングまたは変化は、L×di/dtで表される望ましくない電磁誘導(EMI)ノイズを発生する(ここで、Lは回路ボンディング・ワイヤのインダクタンス、di/dtは電流iの時間tによる微分)。さまざまな市販製品の制御パネルに使われるLEDマトリックスは、この問題を大きくする。
【0003】
EMI放射は市販電子製品の他の部品の動作に影響を与えるだけでなく、危険であるとみなされており、このため、さまざまな規格及び政府の規制に基づいて制御されている。従って、EMI放射を制御する装置が必要である。
【0004】
大電流負荷の駆動によるdi/dtノイズを低減するため、負荷に電流が供給される速度を制御することが可能である。一般に、駆動電流に影響を与える速度を低下させるサイズが付与された(すなわち、所定の動作特性を示すように選択された)前置ドライバ回路を設けることによって、ドライバが大電流負荷をサイクル動作させる速度を低下させるのが普通である。しかし、ターン・オフまたはターン・オン速度が所望の動作速度を達成するのに十分な速さであれば、di/dtノイズもやはり比較的大きくなる。一方、ノイズ放射を低減するため、前置ドライバのターン・オンまたはターン・オフ速度を低く保つと、時間がかかりすぎて、負荷をその新しい状態にすることができなくなる可能性がある。
【0005】
米国特許第5,039,874号には、Andersonによって信号遷移速度を増すための方法及び装置が示されている。集積回路の出力パッドを駆動するため、Andersonによれば、パッドのノイズ・レベルに従って、2つの出力ドライバ間の切り換えが行なわれるが、この場合、ノイズ・レベルの増大によって特定の用途に影響があれば、ドライバの1つを切断することが可能である。
【0006】
しかし、di/dtを低下させ、EMIノイズ出力を低下させるには、大電流負荷のための電流源及び吸込み・ドライバのオン・オフ速度を制御する汎用性のある方法及び装置が望まれている。そのためには、負荷の状態を完全にスイッチする際に過剰な遅延を生じることなく、大電流負荷においてdi/dtを低下させる方法及び装置を提供することが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、L*di/dtによって発生するノイズを抑圧する電流源または電流吸込みによる電流の切り換え速度を制御する大電流負荷前置ドライバ回路要素を提供することにある。
【0008】
本発明のもう1つの目的は、負荷状態の条件を完全に変化させる際に過剰な遅延を生じることなく、電流源及び電流吸込みのターン・オン及びターン・オフ速度を制御する方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の基本態様において、電源とドライバ回路及び負荷に対する信号を発生する信号発生器を備えた、大電流負荷のための電流制御装置が得られる。この電流制御装置には、信号発生器に接続された入力、並列接続された弱プル・アップ装置と強プル・アップ装置とを有し、負荷を通る電流の変化速度を制御するため該装置の入力と出力の間に接続されたプル・アップ回路、及び、並列接続されたプル・ダウン装置と強プル・ダウン装置とを有し、負荷を通る電流の変化速度を制御するため該装置の入力と出力の間に接続されたプル・ダウン回路とが含まれている。
【0010】
本発明の上記以外の他の目的、特徴、及び、利点については、下記の詳細な説明、及び、全ての図を通して同様の参照番号が同様の特徴を表している添付の図面を検討することにより明らかになるであろう。
【0011】
【実施例】
次に、発明者が出願時に本発明の最良の実施態様であると考えている、一実施例について述べる。代替実施例についても、使用できるように簡単な説明を加えることにする。具体的な実施例では、LEDドライバに適応する応用例について解説する。ただし、当該技術の熟練者には明らかなように、本発明はさまざまな大電流負荷用途に適応することが可能である。発明者には制限の意図はなく、また、本発明の解説を容易にするために用いられる具体的な実施例の利用にも制限の意味は全く含まれていない。
【0012】
図1に示す本発明の一実施例では、大電流負荷101に適応し、例えばLEDが選択的にオン・オフされる制御盤装置のLEDインジケータ・マトリックスなどの負荷のサイクル動作時に、電流変化によって発生するノイズを抑制するため、電流源(PMOS)または電流吸込み(NMOS)を介して電流の切り換え速度を制御する。各LEDは、当該技術において既知のように、電流源ドライバ103及び電流吸込みドライバ105を備えている。一般に、該マトリックスでは、それら各ドライバは複数のアドレス可能なカラム・ドライバ103及びフィールド・ドライバ105であり、それらを備え、所定のユーザによる操作指示、すなわち、制御信号によってスイッチされる特定のコラム・ドライバとフィールド・ドライバのセットによって、スイッチすべきLEDを選択する。フィールド・ドライバ105のためのフィールド前置ドライバ回路107及びカラム前置ドライバ回路109が設けられている。
【0013】
図1に示す本発明のフィールド前置ドライバ回路107が、図2において詳細に示されている。この実施例は、プル・ダウン・NMOSドライバ105即ち電流吸込みのためのものである。フィールド選択のための制御信号が、Vin107に示されているが、例えば、それに関連したフィールド・ドライバ105を機能(Eanable)状態にするか、あるいは、不能(Disable)にするかによって、それぞれ、高(すなわちデジタル1)または低(すなわちデジタル0)になるのが普通である。
【0014】
フィールド前置ドライバ回路107には、Vout107から回路アースへの2つの並列経路がある。これらの経路の部品を用いることによって、LED負荷101のターン・オフ速度が制御される。
【0015】
第1の経路は、直列に組み合わせたトランジスタN1及びN2を通っている。
NMOSトランジスタN1は、Vout107との間において、そのゲートがVin107に、そのドレインがVoutに、そのソースがN2のドレインに接続されている。NMOSトランジスタN2は、そのドレインがN1のソースに、そのソースがアースにダイオード接続されている。これらのトランジスタは、強プル・ダウンを行えるようなサイズが付与されている。Vout107から回路アースへの2つの並列経路のもう一方は、トランジスタN3を通っている。NMOSトランジスタN3は、弱プル・ダウンを行えるようなサイズが付与されている。
【0016】
フィールド前置ドライバ回路107には、さらに、Vout107と回路バイアス電圧源Vddとの間に接続されたハーフ・ラッチ、及び、VddとVout107の間に接続されたPMOSトランジスタP1が含まれている。PMOSトランジスタP1は、そのゲートがVin107に、そのソースがVddに、そのドレインがVout107接続されている。ハーフ・ラッチは、その入力がVout107に結合され、その出力がPMOSトランジスタP2とそのゲートにおいて結合されたインバータ201によって形成される。PMOSトランジスタP2は、そのソースがVddに、そのドレインがもう1つのPMOSトランジスタP3のソース端子接続されている。PMOSトランジスタP3は、そのゲートがVin107に接続され、そのドレインがVout107に接続されている。
【0017】
図3には、カラム前置ドライバ回路10が示されている。この回路は、フィールド・前置ドライバ回路と同等であるが、PMOS電流源、すなわち、プル・アップPMOSカラム・ドライバ103のために構成されている。従って、当該技術において周知のように、該回路はプル・アップ回路としてバイアスがかけられ、接続されている。
【0018】
Vout109からVddへの並列経路が2つ設けられている。一方の経路は、直列に組み合わせたP1’及びP2’を通っている。P2’はダイオード接続されており、P1’はVout109とP2’のドレイン端子の間に接続されている。フィールド前置ドライバ回路107と同様、弱プル・アップ・トランジスタP3’がVout109とVddの間に接続されているが、この構成に限ってPMOSタイプである。
【0019】
ハーフ・ラッチがVout109とアースの間に接続されている。このハーフ・ラッチは、インバータ301とトランジスタN2’及びN3’によって形成されている。同様に、弱プル・ダウン手段が、Vout109とアースの間に接続されたNMOSトランジスタN1’の形で設けられている。
【0020】
図1に示すように、フィールド・ドライバ105(プル・ダウンNMOS電流吸込み)を介して、フィールド前置ドライバ107を負荷101に接続し、カラム・ドライバ103(プル・アップPMOS電流源)を介して、カラム前置ドライバ109を負荷101に接続することによって、状態間の切り換え時に負荷を通る電流の変化速度が制御される。換言すれば、電流源及び吸込みをオン・オフする速度が、di/dtを低減するように制御され、従って、電流切り換え時に発生するEMIノイズが低減する。
【0021】
回路の働きは、図4A乃至図4Dに示す波形に関連して明らかにされる。図4Aには、カラム前置ドライバ109の出力電圧Vout109が示されている。図4Bには、フィールド前置ドライバ107の出力電圧Vout107が示されている。図4Cには、負荷101の電流iが示されている。ただし、図4Dに示すdi/dtが図4A及び4Bの時間期間t2及びt4に集中している点に留意されたい。このようにして、本発明の目的の一つがかなえられる。
【0022】
NMOS(フィールド)前置ドライバVin107は、一般に、LEDマトリックスに関するフィールド選択ラインを機能または不能を表わす高または低である。Vin107が高になると、トランジスタN1及びN3のゲート電圧が上昇して、トランジスタN1及びN3がオンになり、トランジスタN3は、弱プル・ダウン手段としてのサイズが付与されているので、導通を開始する。N1及びN2は、負荷に強プル・ダウンVLを行えるように選択されている点を想起されたい。トランジスタN2の両端間の電圧が、NMOSトランジスタN2のしきい値電圧である「Vt」(すなわち、ゲートの変化方向に応じてターン・オンあるいはターン・オフのおこる電圧)に達すると、トランジスタN2を通る電流は極めて低い値まで降下する。すなわち、これは、本発明による設計では、比較的低速で渡過することを意味する。直列に組み合わせたトランジスタN1及びN2は、アースに対する抵抗が大きく、従って、トランジスタN3と並列に組み合わせると、Vout107が大地電位まで降下する速度が決まる。換言すれば、適合するサイズのトランジスタをあらかじめ選択することによって、ドライバ105のゲート電圧が2つの異なる降下速度を備えるように、回路を構成することが可能である。
【0023】
まず、トランジスタN1及びN2を通る経路によって制御されると、Vout107が急速に降下し(図4B、t1参照)、ごくわずかな電流がスイッチされる(図4C)。Vout107がVtnに達すると、トランジスタN3が制御し、降下速度はより遅くなる(図4B、t2)。電流がスイッチされる(図4C)。このVout107、従って、ドライバ105のゲート電圧の初期の急速な降下速度が、ドライバ105を完全にオフにするための時間を短縮し、一方、後続のより遅い降下速度が、ゲート電圧がVtnを通過するこの領域において、電流切り換えの大部分が行われる際、di/dtノイズを制御下に保つのを助ける。領域t3において、電流が定常状態に達し、LEDがオフになる。同様に、ターン・オン・プロセスには2つの領域、すなわち、ドライバ105のゲート電圧の初期低速上昇及び後続のVddまでの急速上昇時間がある。
【0024】
ターン・オン・プロセスの場合、弱プル・アップ・トランジスタP1によって、Vout107が初期ターン・オン期間t4中に低速で上昇する。Vout107が上昇すると、弱プル・アップ・トランジスタP1が制御している間に、インバータ201がターン・オンを開始する。期間t5中に、トランジスタP2及びP3によって形成される強プル・アップ手段によって、Vout107はかなり高速度で上昇するが、スイッチされる電流は多くない。トランジスタP2及びP3は、後者の時間期間に関して所望の時定数が得られるようなサイズが付与されており、一方、インバータ201のしきい値電圧によって、強プル・アップ経路がターン・オンを開始する電圧が決まる。もう一度、ゲート電圧が緩やかに変化するこの領域において、負荷電流の大部分がスイッチされる点に留意されたい。これによって、di/dtノイズは所定の限界内に保たれるが、急速なVout107の上昇によって、ドライバ105は最小限の遅延で完全にオンになる。
【0025】
負荷電流の大部分がスイッチされるのは、NMOSドライバのゲート・ソース電圧がVtnに近い場合である。従って、di/dtを低い状態に保つため、ゲート・ソース電圧がVtnに近いこの領域はごく低速で渡過する。
【0026】
Vin107によってプル・ダウン・トランジスタがオンになっている間、プル・アップ・トランジスタはオフになっている。この逆もまた真である。このため、レールの一方が完全にオンになり、もう一方が完全にオフになる場合に限って、Vout107はレール間でスイング可能になる。
【0027】
PMOS(カラム)前置ドライバ
図4Aには、例えば、LEDまたはカラムのための電流源のような、PMOSドライバ10のためのカラム・前置ドライバ回路109の働きが示されている。
【0028】
電圧Vin109が降下すると、トランジスタP1’及びP3’がオンになり、トランジスタP2’が導通を開始して、Vddに向かって強プル・アップが生じる。トランジスタN1’及びN3’がオフになり、Vin109が上昇可能になる。直列に組み合わせたトランジスタP1’及びP2’はVddに対する抵抗を備えており、P3’との並列組み合わせによって、Vout109がVddまで上昇する時間が決まり、電流切り換えが最も著しい、従って、大部分のdi/dtノイズが発生する時にドライバ103のゲート電圧がVdd達すると、速度は低下する。換言すれば、トランジスタP1’及びP2’が強プル・アップを行い、トランジスタP3’が弱プル・アップを行うのに適した設計特性を選択することによって、ドライバ103のゲート電圧は2つの遷移速度を備えるように調整される。
【0029】
図4Aに示すように、当初、すなわち、時間t1においては、カラム・前置ドライバ109の出力電圧Vout109、従って、ドライバ103のゲート電圧は比較的急速に上昇する。Vout109がVddに接近し、トランジスタP3’が制御を行うようになると、Vdd−|Vtp|(ここで、VtpはPMOSトランジスタのしきい値電圧である)が実現するまで、上昇時間が延長される(図4A、t2)。従って、ドライバ103のゲート電圧の初期の急速な上昇速度によって、PMOSドライバ・トランジスタを完全にオフにする時間が短縮され、一方、この後者の時間期間t2中に、電流切り換えの大部分が行われる際、低時定数によって、di/dtノイズが制御された状態に保たれる。
【0030】
ターン・オン・プロセスの場合、トランジスタN1’は、アースとVout109の間の弱プル・ダウン接続の働きをする。ターン・オン動作時、弱プル・ダウン・トランジスタN1’は、Vout109を初期低速度で降下させる(図4A、t4)。出力電圧が降下すると、インバータ301がターン・オンを開始し、トランジスタN2及びN3によって形成される強プル・ダウン手段によって、Vout109は初期速度より速く降下する(図4A、t5)。インバータ301の所定のしきい値電圧によって、強プル・ダウン対がターン・オンを開始する電圧が決まる。もう一度、電流切り換えの大部分が、ドライバ103のゲート電圧が緩やかに変化するこの領域において行われる点に留意されたい。これによって、di/dtノイズは制御された状態に保たれ、一方、当初は、高速Vout109によって、PMOSドライバの完全なターン・オン時間が最短に保たれる。
【0031】
換言すれば、ターン・オフ・プロセスには2つの領域、すなわち、ゲート電圧がVdd−|Vtp|に向かって急速に上昇する際の第1の領域と、Vout109がVddまで徐々に上昇する際の第2の領域がある。
【0032】
同様に、PMOSドライバのターン・オン・プロセスには、2つの領域、すなわち、Vout109が緩やかに降下する際の第1の領域と、引き続き、急速に大地電位まで降下する際の第2の領域がある。
【0033】
負荷電流の大部分がスイッチされるのは、PMOSドライバのゲート・ソース電圧がVtpに近い場合である。従って、PMOSドライバのゲート・ソース電圧をこの領域において緩やかに変化させることによって、di/dtが低く保たれる。
【0034】
もう一度、プル・アップ・トランジスタがオンになっている間、プル・ダウン・トランジスタがオフになっている点に留意されたい。定常状態の場合、完全にオンになるのは、この2つの一方だけであり、もう一方は完全にオフである。これによって、Vout109はレール間でスイング可能になる。
【0035】
要するに、開示の組み合わせによる弱要素と強要素の利用によって、弱要素が活動状態の時に、電流切り換えの大部分が生じる方式が得られる。これによって、ノイズは低く保たれる。強要素は、遷移時間を短縮するのに役立つが、電流切り換えにはほとんど関与せず、一方、弱要素は、電流切り換えには大いに関与するが、低速である。図4A〜4Dに示すように、t2〜t4の時点において、全ての電流遷移が局限され、全てのdi/dtが局限され、ドライバのゲート電圧が緩やかな勾配を示し、ゲート・ソース電圧がしきい値電圧に近くなる。従って、本発明によれば、大電流負荷の切り換えによるdi/dtノイズを低減するが、ドライバのターン・オン及びターン・オフ時間を許容可能な最小限に保つことが可能な、PMOS及びNMOSタイプのドライバ回路のための前置ドライバ装置が得られる。
【0036】
本発明の望ましい実施例に関する以上の説明は、例示及び解説を目的として示されたものである。網羅的であろうとか、あるいは、本発明を開示のそのままの形に限定しようといった意図のものではない。当該技術に従事する熟練者には多くの修正及び変更が明らかなのは、明白である。同様に、解説の任意のプロセス・ステップと他のステップを置き換えて、同じ結果が得られるようにすることも可能である。該実施例は、本発明の原理及びその最良の態様による実際の応用例を最も明確に解説することによって、当該技術の他の熟練者が、本発明を理解し、企図された特定の用途に適合するさまざまな修正を施して、さまざまに応用できるようにするために選択され、記載されている。本発明の範囲は付属の請求項及びそれと等価な範囲であるが、以下に本発明の実施態様のいくつかを例示して示す。
【0037】
(実施態様1)
電源(Vdd)とドライバ回路(103、105)とを備えた大電流負荷(101)と該大電流負荷ヘの信号を発生する信号手段とを備えた回路において、前記大電流負荷の電流を制御するための電流制御装置であって、
前記信号手段に接続された入力(Vin107、Vin109)と、
前記ドライバ回路に接続された出力(Vout107、Vout109)と、
前記入力と前記出力の間に接続されて、前記負荷を通る電流の変化速度を制御するための、弱プル・アップ手段(P3’)及び強プル・アップ手段(P1’、P2’)とを備えたプル・アップ手段(109)と、
前記入力と前記出力の間に接続されて、前記負荷を通る電流の変化速度を制御するための、弱プル・ダウン手段(N3)及び強プル・ダウン手段(N1、N2)とを備えたプル・ダウン手段(107)と、
を特徴とする電流制御装置。
【0038】
(実施態様2)
前記プル・アップ手段(109)において、
前記弱プル・アップ手段(P3’)が第1の所定変化速度で電流を流し、
前記強プル・アップ手段(P1’、P2’)が第2の所定変化速度で電流を流し、
前記第2の所定変化速度が前記第1の所定変化速度を上回ることを特徴とする、
実施態様1に記載の電流制御装置。
(実施態様3)
前記プル・ダウン手段(107)において、
前記弱プル・ダウン手段(N3)によって、第1の所定変化速度で前記負荷に電流し、
前記強プル・ダウン手段(N1、N2)によって、第2の所定変化速度で前記負荷に電流を流し、
前記第2の所定変化速度が前記第1の所定変化速度を上回ることを特徴とする、
実施態様1または2に記載の電流制御装置。
【0039】
(実施態様4)
負荷装置を選択的に機能及び不能にするための制御信号を受信する入力、及び、負荷に接続された出力を備えるドライバ回路をあらかじめ駆動して、大電流を負荷にスイッチし、同時に、di/dtノイズを最小限に抑えるための方法において、
前記制御信号を受信するステップと、
前記ドライバ回路の入力に接続された出力を備える弱プル・アップ手段及び強プル・アップ手段と弱プル・ダウン手段及び強プル・ダウン手段を備えた、前置ドライバ回路を設けるステップと、
弱プル・アップ手段及び強プル・アップ手段で前記電流を制御し、また、弱プル・ダウン手段及び強プル・ダウン手段で前記電流を制御することによって、所定変化速度で前記電流の切り換えを制御し、前記弱プル・アップ手段及び前記弱プル・ダウン手段によって、前記負荷に対する電流の切り換え時間が制御されるようにするステップとを含む電流制御方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的な負荷に関連した本発明の回路ブロック図である。
【図2】NMOS負荷ドライバのための本発明による前置ドライバ回路の回路ブロック図である。
【図3】PMOS負荷ドライバのための本発明による前置ドライバ回路の回路ブロック図である。
【図4A】図3に示す本発明による前置ドライバ回路の出力における電圧波形図である。
【図4B】図2に示す本発明による前置ドライバ回路の出力における電圧波形図である。
【図4C】図4A及び図4Bに関連して負荷を通る電流の波形図である。
【図4D】図4A及び図4Bに関連して負荷を通る電流の時間微分の波形図である。
【符号の説明】
101 大電流負荷
103 電流源ドライバ
105 電流吸込みドライバ
107 フィールド前置ドライバ回路
109 カラム前置ドライバ回路
201 インバータ
301 インバータ

Claims (7)

  1. 荷の負荷電流を制御するための電流制御装置であって、
    前記負荷を駆動するドライバ・トランジスタと、
    力と、
    前記ドライバ・トランジスタのゲートに接続された出力と、
    前記入力と前記出力の間に接続され、従って前記ドライバ・トランジスタに接続されて、前記負荷電流の変化速度を制御するための、弱プル・アップ手段及び強プル・アップ手段を備えたプル・アップ手段と
    前記入力と前記出力の間に接続され、従って前記ドライバ・トランジスタに接続されて、前記負荷電流の変化速度を制御するための、弱プル・ダウン手段及び強プル・ダウン手段とを備え、第1、第2のトランジスタを有するプル・ダウン手段とを備え、
    前記プル・アップ手段と前記プル・ダウン手段は前記出力に第1の変化速度及び該第1の変化速度より緩やかな第2の変化速度で電流を供給させ、前記第2の変化速度は、前記出力の電圧が所定のしきい値電圧に近い場合、前記強プル・アップ手段と前記強プル・ダウン手段とを不能として得られ、前記第1の変化速度は前記負荷電流の大部分がスイッチした後に用いられることを特徴とする電流制御装置。
  2. 前記プル・ダウン手段は前記第2のトランジスタとアースとの間に接続された電流降下手段を備え、前記第2のトランジスタと前記アースとの間に電流を流すことを特徴とする請求項1に記載の電流制御装置。
  3. 前記電流降下手段が前記第2のトランジスタと前記アースとの間に接続され、かつダイオード接続されたトランジスタであることを特徴とする請求項2に記載の電流制御装置。
  4. 前記電流降下手段が前記第2のトランジスタと前記アースとの間に接続された第3のトランジスタとインバータとを有し、該インバータが前記第3のトランジスタのゲートと前記出力との間に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の電流制御装置。
  5. 入力電圧を受信する入力と、負荷を駆動するドライバ・トランジス タを介して該負荷に接続された出力とを有する回路により、該負荷の負荷電流を制御するための方法であって、
    前記ドライバ・トランジスタのゲートに接続され、前記出力に接続された、弱プル・アップ手段及び強プル・アップ手段と弱プル・ダウン手段及び強プル・ダウン手段を備えた前置ドライバ回路を用意するステップと、
    前記入力に第1の入力電圧を与えるステップと、
    前記第1の入力電圧が与えられている期間に前記出力を第1の出力電圧に保つステップと、
    前記入力における前記第1の入力電圧を該第1の入力電圧とは異なる第2の入力電圧にスイッチするステップと、
    前記スイッチするのに応じて前記出力の電圧を、前記第1の出力電圧から該第1の出力電圧とは異なる第2の出力電圧とするステップとを備え、
    前記第1の出力電圧から該第1の出力電圧とは異なる第2の出力電圧とするステップにおいて、前記出力の電圧が、
    (イ)前記第1の出力電圧から前記第1、第2の出力電圧の間の値を有する中間電圧まで第1の変化速度で変化し、該第1の変化速度を前記強プル・アップ手段と前記強プル・ダウン手段のいずれかにより制御する第1の段階;及び (ロ)前記負荷電流の大部分をスイッチするために、前記中間電圧から前記第2の出力電圧まで前記第1の変化速度より緩やかな第2の変化速度で変化し、該第2の変化速度を前記弱プル・アップ手段と前記弱プル・ダウン手段のいずれかにより制御する第2の段階、
    により変化するとともに、
    前記第1の段階では、第1、第2の経路を介して、前記第2の出力電圧に保たれる前記ゲートを含む回路と前記出力との間に電流を流して前記出力の電圧を変化させ、
    前記第2の段階では、前記出力の電圧が前記中間出力電圧の近くの場合に前記第1の経路を不能とし、前記第2の経路のみを介して、前記第2の出力電圧に保たれる前記ゲートを含む回路と前記出力との間に電流を流して前記出力電圧を変化させることを特徴とする電流制御方法。
  6. 前記第1の経路がダイオード接続したトランジスタを有し、該ダイオード接続したトランジスタにかかる電圧が所定の値より低いときは該第1の経路に電流が流れないようにしたことを特徴とする請求項5に記載の電流制御方法。
  7. 前記第1の段階における前記出力電圧の変化が第1のサイズを有する第1の装置を介して前記出力と前記ゲートを含む回路との間の電流を与え、かつ前記第2の段階における前記出力電圧の変化が前記第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する第2の装置を介して前記出力と前記前記ゲートを含む回路との間の電流を与えものである請求項5あるいは請求項6のいずれかに記載の電流制御方法。
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