JP3703169B2 - 湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置 - Google Patents

湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3703169B2
JP3703169B2 JP17269295A JP17269295A JP3703169B2 JP 3703169 B2 JP3703169 B2 JP 3703169B2 JP 17269295 A JP17269295 A JP 17269295A JP 17269295 A JP17269295 A JP 17269295A JP 3703169 B2 JP3703169 B2 JP 3703169B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
toner
latent image
image
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17269295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08297418A (ja
Inventor
美枝 吉野
真 小夫
武雄 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP17269295A priority Critical patent/JP3703169B2/ja
Publication of JPH08297418A publication Critical patent/JPH08297418A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3703169B2 publication Critical patent/JP3703169B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Developing For Electrophotography (AREA)
  • Wet Developing In Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の湿式画像形成装置、及び、湿式画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、潜像担持体上に形成された潜像を、キャリア液にトナーが分散されてなる現像液を用いる現像手段で現像像とし、この現像像を転写材に転写する湿式画像形成装置が知られている。上記現像像の転写方法としては、潜像担持体と転写材との間に転写手段によって転写電界を形成し、潜像担持体の現像像を構成するトナーをキャリア液中における電気泳動で転写材側に転写する静電転写方式が知られ、現像像上に転写材を重ね、転写材の背面からトナーと逆極性のコロナチャージを与えて転写する方法が一般的である。これとは異なり、上記現像液を用いて形成した現像像上に転写ローラで転写材を接触させ、該転写ローラにトナーと逆極性の転写バイアスを印加して転写する方法や、現像像上に搬送ベルト上の転写材を重ね、搬送ベルトの背面などにトナーと逆極性のコロナチャージを与えて転写する方法も知られている(例えば特開平5−224491号公報)。
【0003】
このような湿式画像形成装置においては、現像領域を通過した潜像担持体表面には30〜200μmの現像液層が形成される。この状態で潜像担持体表面に転写材を重ねて転写しても、液体層と転写材の密着性が悪く、十分なトナー転写率を得られなかったり、画像ながれや文字太りが発生したりする。一方、キャリア液体層が少なすぎると上記電気泳動による転写が困難になって画像濃度が低下したり、転写材の例えば表面凹凸の凹部に対応した部分のみの画像濃度低下や白ヌケが発生したりする。
そこで、このような不具合が発生しない適当な量のキャリア液を残して、余剰なキャリア液をスクイズすることが行われている。
【0004】
余剰なキャリア液をスクイズする方法としては、スクイズローラやコロナ放電器等で構成される余剰液除去手段を、潜像担持体表面に対し所定間隔をとって対向配置し、スクイズローラを潜像担持体との対向領域において潜像担持体回転方向と逆の方向に回転させたり、スクイズローラに所定のバイアス電圧を印加したり、コロナ放電器によりトナーと同極性のイオンを発生させて該イオンを潜像担持体へ照射したりする方法がある。またエアースクイズ方式もある。
【0005】
また、上記トナー転写率は、転写装置の転写電界によっても左右される。よって従来は、通常の使用される転写材、及び、装置で実際に使用する現像液を用いて予め実験を行い、良好な転写率を得るために必要な上記転写電界形成用の電圧や電流の値を設定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、転写材として使用される用紙などの種類は増えてきた。特に、フルカラーの画像を形成するのに、コート剤を塗工して白色度や平滑性を高めた塗工紙を使用することも研究されている。このような多種類の用紙に画像を形成する場合、従来と同様に、上記余剰液除去手段の除去力、上記現像手段の現像量、上記転写手段の転写力などの湿式画像形成の各種プロセス条件を固定的に設定したのでは、用紙によって上述の不具合が顕著に現れてしまう場合があることが判ってきた。
【0007】
すなわち、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用紙あるいは表面塗工の度合いが高い(コート剤の塗工量が多い)用紙に画像を形成するときは、各種条件が、表面が粗くかつキャリア液を吸収しやすい用紙に属する通常のコピー用普通紙を想定した従来の設定値のままだと、文字部の太りやベタ部後端の画像ながれが顕著に現れた。このような用紙に文字部の太りなどがない良好な画像を形成できるように、上記各種プロセス条件のいくつかの設定値を変更すると、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙あるいは表面塗工の度合いが低い用紙に画像を形成するときに、用紙表面の凹部に対応した部分的な画像濃度の低下や白ヌケ、あるいは均一な画像濃度の低下が顕著に現れた。
【0008】
例えば、余剰現像液除去手段の除去力が、従来の各種プロセス条件設定におけるよりも大きくなるように、潜像担持体表面との対向部で該表面とは逆の向きに表面が移動するように回転駆動されるスクイズローラの回転速度を高めに変更したところ、従来の設定では文字部の太りやベタ部後端の画像ながれという不具合が顕著に現れた塗工紙について、このような不具合を発生させずに画像を形成できた。しかし、この変更後の条件設定で、表面が粗くかつキャリア液を吸収しやすい用紙に属する通常のコピー用普通紙に画像を形成したところ、用紙表面の凹部に対応した部分的な画像濃度の低下や白ヌケが発生した。
また、現像量が従来の各種プロセス条件設定におけるよりも少なくなるように、潜像担持体表面との対向部で該表面と同じ向きに表面が移動するように回転駆動される湿式現像装置の現像ローラの回転速度設定を低めに変更したところ、従来の設定では文字部の太りやベタ部後端の画像ながれという不具合が顕著に現れた塗工紙について、このような不具合を発生させずに画像を形成できた。しかし、この変更後の条件設定で、上記コピー用普通紙に画像を形成したところ、均一な画像濃度の低下が発生した。
【0009】
上記文字部の太りや画像ながれは、次の原因で発生しているものと考えられる。すなわち、良好な画像を形成するために転写領域に進入していく潜像担持体表面に存在すべきキャリア液の量は、用紙のキャリア液吸収性や表面荒さ、あるいは表面塗工度合いによって異なり、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用紙あるいは表面塗工の度合いが高い用紙では、この存在すべきキャリア液量が少な目である。このような用紙に画像を形成する場合に、転写領域に進入していく潜像担持体表面に存在するキャリア液の量が過剰であると、転写領域において潜像担持体表面と転写材表面との間に介在するキャリア液量が過剰になって、現像像を形成するトナーが転写時に潜像担持体表面で移動してしまうために発生するものと考えられる。
ここで、表面塗工の度合いが高い用紙が、表面が平滑な用紙やキャリア液を吸収しにくい用紙と同様であるのは、均一な塗工層の存在によって表面の平滑性が高まり、かつ、上記キャリア液を吸収しにくくなっているためと考えられる。一方、表面塗工度合いの低い用紙が、表面が粗い用紙やキャリア液を吸収しやすい用紙と同様であるのは、表面塗工の度合いが低いと、紙の繊維がむきだしになるので、表面平滑性が劣り、かつ、キャリア液を吸収しやすくなっているためと考えられる。図17は、キャリア液吸収性に相当する吸油性と表面粗さとの関係を調べた結果を示すグラフである。このグラフからも判るように両者の間にはほぼ相関があり、比較的吸油性の高いものは比較的表面が粗く、比較的吸油性の低いものは比較的表面が平滑である。これらの値は表面塗工によっても変化する。一般に、表面塗工の多い用紙は、比較的吸油性が低く、表面が平滑であり、表面塗工の少ない用紙は比較的吸油性が高く表面が粗い。
【0010】
また、良好な画像を形成するための潜像の現像量、つまり、潜像担持体上の現像液のトナー量も、用紙のキャリア液吸収性や表面荒さ、あるいは表面塗工度合いによって異なり、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用紙あるいは表面塗工の度合いが高い用紙では、この必要な現像量が少な目である。例えば図18は、感光体上の画像がない部分(トナーの付着しない部分,非画像部)に付着するキャリア液膜が0.7μmのとき、キャリア液吸収性(キャリアとして油性キャリアを使用していることから吸油性として示す)が互いに異なる数種の転写紙にトナーを転写して各ID(画像濃度)を得るために必要な感光体上固形分付着量を調べた結果を示す図である。ここで、必要な感光体上固形分付着量は、現像液のトナー濃度、現像バイアスなどの現像条件の調整や、潜像電位の調整によって得たものである。特性線aはIDが1.0に相当し、特性線bはIDが1.2に相当し、特性線cはID1.4に相当する。このグラフからも判るように、用紙のキャリア吸収性が遅い(横軸の数値が大きい)ほど、少ないトナー量で十分なIDを得ることができている。このような用紙に画像を形成する場合に、転写領域に進入していく潜像担持体表面上の現像量が過剰であると、転写領域において潜像担持体表面と転写材表面との間で現像像を形成するトナーが転写時に押しつぶされ、潜像担持体表面で移動してしまうために発生するものと考えられる。
【0011】
なお、図19は、潜像担持体上の非画像部に付着するキャリア液膜が0.9μmの場合について、前述の図18におけると同様の関係を調べた結果を示すグラフである。ここでも、特性線aはIDが1.0に相当し、特性線bはIDが1.2に相当し、特性線cはID1.4に相当する。この図19と前述の図18との比較からも判るように、キャリア膜厚が厚いほうが同じIDを得るために必要な固形分量が少なくてすむ傾向にある。例えば、吸油性が10secの転写紙について、1.0のIDを得るためには、キャリア液膜が0.7μmの場合、図18の特性線aからわかるように0.18mg/cm2の感光体上固形分付着量が必要であるのに対し、キャリア液膜が0.9μmの場合、図19の特性線aからわかるように0.06mg/cm2の感光体上固形分付着量でたりる。そして、例えば、キャリア吸収性が遅い図中吸油性が30secの転写紙について図18と図19とを比較すると所定IDを得るための感光体固形分付着量にキャリア液膜による差が小さいことからもわかるように、この傾向はキャリア吸収性が早い(横軸の数値が小さい)用紙ほど顕著である。
よって、キャリア吸収性が平均的な転写紙を想定したキャリア液膜設定及び現像量設定では、キャリア吸収性が早い転写紙についてID不足が生じる恐れがあるが、このID不足は、キャリア吸収性が早い転写紙についてはスクイズ力を弱めに切り替えてキャリア液膜を比較的厚くすることで防止できる。これに対して、上記ID不足を、固定的な現像量の設定を多目に設定することによって防止しようとすると、前述のようにキャリア吸収性の遅い転写紙について転写紙時にトナーつぶれが発生する恐れがあり、また、転写されずに感光体上に残る固形分量が増えることからトナーの無駄な消費あるいは劣化につながる
【0012】
一方、上記部分的な画像濃度の低下や白ヌケなどは、次の原因で発生しているものと考えられる。すなわち、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙あるいは表面塗工の度合いが低い用紙は、良好な画像を形成するために転写領域に進入していく潜像担持体表面に存在すべきキャリア液の量が多めで、このような用紙に画像を形成する場合に、転写領域に進入していく潜像担持体表面に存在するキャリア液の量が少ないと、転写領域において潜像担持体表面と転写材表面との間に介在するキャリア液量が不足し、潜像担持体と転写材との間にキャリア液で満たされていない空間が発生して、該空間部分で転写されにくくなるものと考えられる。
また、このような用紙では、良好な画像を形成するための潜像の現像量が多めであり、このような用紙に画像を形成する場合に、転写領域に進入していく潜像担持体表面上の現像量が少な目であると、用紙表面の凹凸のうちの凸の先端部のみに現像液の固形分が付着し、凹の部分には付着しないために発生するものと考えられる。
【0013】
また、上記スクイズ後の潜像担持体表面上におけるキャリア液の付着量の多少は、良好なトナー転写率を得るために必要な上記転写電界形成用の電圧や電流の値に影響を与える。具体的には、良好なトナー転写率を得るための上記電圧や電流の適正範囲が、キャリア液の付着量が多いときには比較的大きめになり、逆に、キャリア液の付着量が少ないときには比較的小さめになる。
よって、例えばキャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用紙、あるいは、塗工度合いが高い用紙に転写するときは、用紙にキャリア液が吸収されにくいために、転写電界が形成される転写領域において潜像担持体表面と転写材表面との間に介在するキャリア液量が、従来の設定値による転写電界で良好な転写を行うには過剰になり、文字部の太りやベタ部後端の画像ながれが発生する。
一方、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙、あるいは、塗工度合いが低い用紙に転写するときは、用紙にキャリア液が吸収されやすいために、転写電界が形成される転写領域において潜像担持体表面と転写材表面との間に介在するキャリア液量が、従来の設定値による転写電界で良好な転写を行うには不足し、転写が不均一となり部分的白ヌケが発生したり、転写不良による全体的な濃度低下が発生したりする。
【0014】
また、前述のように従来の湿式画像形成装置では、良好な転写がなされるに十分な量であって、かつ、画像つぶれや文字太り等の不具合が発生しない量のキャリア液を潜像担持体表面に残存させるように、スクイズローラ等を用いて潜像担持体表面のキャリア液の量を調整していたが、良好な転写がなされるに十分な量であって、かつ、画像つぶれや文字太りが発生しないキャリア液の量は、現実には設定困難である。
【0015】
このキャリア液量調整のみによって不良画像の発生を防止することに限界があることから、先に本出願人は、潜像担持体に形成されたトナー像を該潜像担持体に対して静電的に結着させる結着装置を備えた湿式画像形成装置を提案した(特願平6−284423号参照)。この湿式画像形成装置によれば、結着装置が潜像担持体に対してトナー像を静電的に結着させるので、キャリア液が潜像担持体表面に付着している状態であっても、トナー像を形成するトナー粒子が転写時に潜像担持体の表面で移動することが防止される。よって、潜像担持体表面のキャリア液が不足することに起因する転写不良を防ぎつつ、キャリア液が過剰で潜像担持体表面においてトナー粒子が移動をすることに起因する文字つぶれ等の画像不良の発生を防止することができる。
【0016】
ところが、この湿式画像形成装置においても、結着装置が潜像担持体に対してトナー像を結着させる結着力を一定に固定した場合、用いる転写紙によっては、転写不良、文字つぶれ、後端画像流れ等の画像不良を防止しきれない恐れがある。すなわち、表面が平滑な転写材、キャリア液を吸収しにくい転写材、表面の塗工度合いの高い転写材等を用いる場合は、文字つぶれ、後端画像流れ等の画像不良が発生しやすい。また、表面の凹凸が大きい転写材、キャリア液を吸収しやすい転写材、表面の塗工度合いの低い転写材等を用いる場合は、結着力を比較的弱くすることが望ましい。係る転写材を用いると、潜像担持体と転写材との間にキャリア液で満たされていない空間が発生しやすく、該空間が発生すると潜像担持体から転写がなされにくくなり転写不良が発生しやすくなる。また、このような転写材においては、さほど強い結着力を加えなくてもは、像つぶれ、像流れ等は発生しにくい。このため、結着力を弱くして転写がなされやすい状態とし、転写不良の発生を防止すべきだからである。しかしながら、従来の湿式画像形成装置では、用いる転写材の種類に関わらず結着力が一定であるため、表面の凹凸が大きい転写材、キャリア液を吸収しやすい転写材、表面の塗工度合いの低い転写材等への良好な転写を実現するためには結着力が大きすぎて良好な転写がなされないことがある。
【0017】
本発明は以上の実情に鑑みてなされたもので、種々の転写材について良好に画像形成するための、現像像の液膜規制方法、トナー付着方法、現像方法、現像像の転写方法、湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1乃至6の湿式画像形成装置は、表面に潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像をキャリア液にトナーが分散されてなる現像液により現像してトナー像を形成する現像装置と、
転写電界を用いて前記トナー像を転写材に転写する転写装置と、前記転写装置が前記転写材に前記トナー像を転写する前に、該トナー像を前記潜像担持体に静電的に結着させる結着装置と、
前記転写材の種類に基づき、前記結着装置が前記トナー像を前記潜像担持体に結着させる結着力の強さを切り替える結着力切替手段と、前記結着装置が前記トナー像を前記潜像担持体に結着させる結着力の強さに応じて前記転写電界の強弱を切り替える転写電界切替手段と、を備えたことを特徴とする湿式画像形成装置。
【0023】
請求項7の湿式画像形成方法は、潜像担持体の表面に潜像を形成し、現像装置により前記潜像にキャリア液にトナーが分散されてなる現像液を供給してトナー像を形成し、結着装置より前記トナー像を前記潜像担持体に静電的に結着し、転写電界を用いる静電転写方式の転写装置により静電的に結着されたトナーを転写材に転写する湿式画像形成方法であって、前記転写材の種類に基づき、前記結着装置が前記トナー像を前記潜像担持体に結着させる結着力を切り替えるとともに、前記転写装置が前記結着力の強さに基づき転写電界を切り替えるものである。
【0030】
【作用】
請求項乃至請求項の湿式画像形成装置および請求項の湿式画像形成方法においては、結着装置がトナー像を潜像担持体に対して結着させる結着力を、結着力切替手段が用いる転写材の性質に応じて切り替える。具体的には、キャリア液を吸収しにくい転写材、表面が平滑な転写材、表面塗工の度合いが高い転写材等の文字つぶれ、後端画像流れ等の画像不良が生じやすい転写材を用いる場合には、係る画像不良の発生を防止するため結着力を比較的強くする。一方、表面の凹凸が大きい転写紙、キャリア液を吸収しやすい転写紙、表面塗工度合いの低い転写紙等の潜像担持体からの転写がなされにくい転写紙を用いる場合には、結着力を比較的弱くする。
【0031】
例えば、上記結着装置として、潜像担持体に形成されたトナー像に対して該トナー像を形成するトナー粒子と同極性のイオンを照射するコロナ放電器を備えたコロナ放電型結着装置を用いる場合には、該コロナ放電器に供給する電圧または電流を結着力切替手段で切り替えることで結着力を切り替える。また、例えば、上記結着装置として、潜像担持体に形成されたトナー像に対して該トナー像を形成するトナー粒子と同極性の電圧を印加する印加ローラを用いる場合には、該印加ローラに加えられる電圧を結着力切替手段により切り替えることで結着力を切り替える。
【0032】
また、請求項1乃至請求項6の湿式画像形成装置および請求項7の湿式画像形成方法においては、転写電界切替手段が転写電界を切り替える。そして、切り替えられた転写電界で、潜像担持体の表面に形成されたトナー像が転写装置により転写材へと転写される
【0033】
写電界切替手段が、結着装置によりトナー像が潜像担持体に結着される結着力に応じて転写電圧を切り替えるものであれば、トナー像に強い結着力が加えられてトナー像の転写がなされにくい状態となっている場合には、転写電界を強くして転写されやすくする。一方、トナー像に加えられた結着力が弱くトナー像が転写されやすい状態となっている場合は、転写電界を弱くする。
【0034】
例えば、上記転写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面に転写材を接触させて転写材の背面にコロナ放電器でイオンを照射するコロナ放電器型転写装置を用いる場合には、コロナ放電器に供給する電流または電圧を転写電界切替手段が切り替えることにより転写電界の強さを切り替える。また、上記転写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面に転写材を接触させる転写ローラと該転写ローラに転写バイアスを印加するバイアス印加手段とを備えた転写ローラ型転写装置を用いる場合には、転写ローラにバイアス印加手段が印加するバイアスを切り替えることにより転写電界の強さを切り替える。また、上記転写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面に転写材を接触させる転写ベルトと、該転写ベルトに電荷を付与する電荷付与手段とを備えた転写ベルト型転写装置を用いる場合には、電荷付与装置に供給する電流又は電圧を切り替えることにより転写電界の強さを切り替える。
【0035】
なお、上記各発明における切り替えは、例えば、湿式画像形成装置の操作部に切り替えを指示するためのスイッチなどを設け、該スイッチなどを用いた操作者による切り替え指示に基づいて行うようにしても良いし、湿式画像形成装置に、転写材の前述のような性質を自動判別する転写材検出装置を設け、該装置の検出結果に基づいて自動的に行うようにしても良い。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真複写機(以下、複写機という)に適応した一実施例について説明する。
図1は、本実施例に係る複写機の要部概略構成図で、図中、1は感光体ドラム、2はメインチャージャ、3は露光用レーザスキャナ、4は、イレーサ、5は湿式現像装置、6は転写材、7は転写チャージャ、8はクリーニングブレード、9は除電ランプ、10はコロナ放電器用の電源回路を含む制御部、11は操作パネル、12はアップダウンスイッチ、13はレベル表示器、51は現像容器、52は現像ローラ、53はコロナ放電器、54は現像液供給部、55はスクレーパ、56は樫状部である。
潜像担持体部ある感光体ドラム1は、複写時には一定速度で矢印a方向に回転駆動される。そして、感光体ドラム1の外周表面はメインチャージャ2より暗中にて一様に帯電された後、露光用レーザスキャナ3により原稿光像が照射結像されて静電潜像が形成される。次に、イレーサ4により感光体ドラム1の外周表面上の作像領域外部分が除電される。
その後、前記静電潜像は、湿式現像装置5との対向領域を通過する間に湿式現像装置5により顕像化される。顕像化された静電潜像は、給紙装置(図示せず)から給送されてきた転写材6へ転写チャージャ7により転写される。感光体ドラム1は転写材6の分離後、クリーニングブレード8により残留トナーが除去される。なお、クリーニングブレード8の配設方向はトレーリング方向でもカウンタ方向でも良い。その後、感光体ドラム1の表面は除電ランプ9により残留電位が除去されて次の複写に備えられる。
【0037】
湿式現像装置5においては、現像容器51内に作像順にトナー付着手段としての現像ローラ52が配置され、余剰液除去手段としてのコロナ放電器53が感光体ドラム1と近接対向して配置されている。なお、トナー付着手段としては、前記現像ローラ52の他に、現像皿やスポンジローラ等があり、これらを採用しても良い。
【0038】
上記現像ローラ52は、モータ等(図示せず)の駆動手段によって感光体ドラム1と逆方向である矢印b方向へ回転駆動される。この現像ローラ52の上方には、該現像ローラ52へ現像液を供給する現像液供給部54が配設されている。現像ローラ52の図中右側にはスクレーパ55がその端部を現像ローラ52外周表面上に接触させて配設されている。現像液供給部54から供給されたキャリア液にトナーが分散されてなる現像液は、現像ローラ52とスクレーパ55とによって形成される樫状部56に溜まり、現像ローラ52の回転によって感光体ドラム1と現像ローラ52とが対向する現像部に供給される。なお、現像ローラ52には、現像バイアスが印加され、地肌部へのトナー付着、すなわち、かぶりが防止される。
【0039】
図1に示す余剰液除去手段としては、コロナ放電器53を用いているが、該コロナ放電器53の他に、スクイズローラやエアナイフ等がある。本実施例においては、コロナ放電器53を用いたコロナスクイズを例に説明する。
コロナ放電器53はトナーと同極性のイオン(本実施例においてはマイナスイオン)を発生させ、このイオンを感光体ドラム1上に照射することにより、現像後の感光体ドラム1上の余剰キャリア液をスクイズして液膜厚を減少させる。
【0040】
そして、本実施例では、上記コロナ放電器53用の電源回路を含む上記制御部10に接続された操作パネル11に、コロナ放電器53へ供給する電圧の設定を切り換え支持するためのアップダウンスイッチ12及び該スイッチによる選択レベルの表示器13が設けられている。そして、上記制御部で該スイッチ12の指示に応じコロナ放電器53へ供給する電圧の設定を切り換えるようになっている。
【0041】
以上の構成において、本実施例の複写機では、操作者が複写機の図示しない給紙カセットや手差し給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類に応じ、上記アップダウンスイッチ12を操作して、コロナ放電器53へ供給する適切な電圧を選択する。例えば、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用紙、表面塗工の度合いが高い用紙などをセットするときは、大きめのコロナ放電器53供給電圧を選択する。逆に、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙、表面塗工の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない用紙などをセットするときは、小さめのコロナ放電器供給電圧を選択する。このようなコロナ放電器53へ供給する電圧の選択を容易にするために、上記レベル表示器13に各電圧に対応する用紙の種類を印刷などで表示してもよい。
【0042】
図2は、余剰液除去手段としてスクイズローラを用いた場合の例を説明するための構成図で、図中、57はスクイズローラ、58はスクイズローラブレードで、その他、図1と同じ作用をする部分は、同一の符号を付してある。
図2において、図1と異なる点は、余剰液除去手段としてコロナ放電器53の代わりにスクイズローラ57を用いている点である。
スクイズローラ57は感光体ドラム1と近接対向して配置されている。そして、スクイズローラ57としては表面をアルマイト加工して、表面部の抵抗値を10の9乗Ωcm以上にしたものが好適である。スクイズローラ57は、モータ等(図示せず)の駆動手段によって、感光体ドラム1と同回転方向である矢印c方向へ回転駆動される。スクイズローラ57の感光体ドラム1との対向領域よりも回転方向下流側には、スクイズローラブレード58がスクイズローラ57外周表面上にその端部を接触して配設されている。スクイズローラブレード58はスクイズローラ57上に付着した現像液をクリーニングする。
【0043】
そして、この複写機においても、上記実施例と同様に、上記スクイズローラ57駆動用の電源回路を含む制御部10に接続された操作パネル11に、スクイズローラ57の回転速度の設定を切り換え指示するためのアップダウンスイッチ12及び該スイッチによる選択レベルの表示器13が設けられている。そして、上記制御部10で、該スイッチ12の指示に応じて、スクイズローラ57の回転速度の設定を切り替えるようになっている。図4はスクイズローラと感光体との線速比対感光体上キャリア膜厚の関係を示す。転写紙の性質に基づいて上記線速比を切り替える(ここでは、スクイズローラの回転速度を切り替える)ことによって、つぶれや白抜けのない画像を得ることができる。例えば、表面が粗い用紙などをセットするときは、上記スクイズローラの回転速度を遅めに切り替え、逆に、表面が平滑な用紙などをセットするときには、上記上記スクイズローラの回転速度を早めに切り替える。
【0044】
図3は、余剰液除去手段としてエアナイフスクイズを用いた場合の例を示す概略構成図である。図中、59がエアナイフで、その他、図1と同じ作用をする部分は同一の符号を付してある。このエアナイフ59は、感光体ドラム面に対してほぼ垂直で全幅にわたってスリットノズルから圧縮空気を噴出させ、風圧で通過する液膜の厚さを制限する。圧縮空気の供給は、流量が多いためにリングブロワが用いられる。この方式はエアナイフと呼ばれ、スリット幅や圧力を調整することでトナー像を乱すことなく、通過液量を自由に制御することができる。この制御を、上記アップダウンスイッチ12を用いて行う。例えば、比較的表面が粗いような用紙、比較的キャリア液吸収性が良い用紙の場合、感光体に付着するトナー・キャリア液が多くなるように、上記アップダウンスイッチ12を操作する。一方、比較的表面が平滑なような用紙、比較的キャリア液吸収性が悪い用紙の場合、感光体に付着するトナー・キャリア液が少なくなるように、上記アップダウンスイッチ12を操作する。
【0045】
次に、本発明を転写電界を切り替え得る複写機に適用した実施例について説明する。
図5は、本実施例に係る複写機の要部概略構成図である。
この複写機の概略構成は、転写装置としての転写コロナ放電器7による転写電界の大きさを切り替え得るように構成した点以外は、前述の複写機と同様であるので、同じ作用をする部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
なお、図示の例では、余剰液除去手段としてスクイズローラ57を用い、スクイズローラスクレーパ58がスクイズローラ57外周表面上にその端部を接触して配設されているが、前述の他の余剰液除去手段を用いてもよい。
本実施例の転写装置としては、上記転写コロナ放電器7の他に、転写ローラ、転写ベルト等を用いた転写装置等がある。本実施例においては、転写コロナ放電器7を用いたコロナチャージ転写を例に説明する。
【0046】
上記転写コロナ放電器7は、トナーと逆極性のイオン(本実施例においてはプラスイオン)を発生させ、このイオンを感光体ドラム1上のトナー像上に重ねた転写紙6の背面から与えることにより、転写紙6が帯電して感光体ドラム1に吸着し、同時にトナーがクーロン力で転写紙6に転移する。
【0047】
そして、本実施例では、上記転写コロナ放電器7用の電源回路を含む制御部10に接続された操作パネル11に、転写コロナ放電器7へ供給する電圧の設定を切り替え指示するためのアップダウンスイッチ12及び該スイッチによる選択レベルの表示器13が設けられている。そして、上記制御部10で、該スイッチ12の指示に応じて、転写コロナ放電器7へ供給する電圧の設定を切り替えようになっている。
【0048】
以上の構成において、本実施例の複写機では、操作者が複写機の図示しない給紙カセットや手差し給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類に応じ、上記アップダウンスイッチ12を操作して、適切な転写電圧を選択する。例えば、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用紙、表面塗工の度合いが高い用紙などをセットするときは、大きめの転写電圧を選択する。逆に、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙、表面塗工の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない用紙などをセットするときは、小さめの転写電圧を選択する。このような転写電圧の選択を容易にするために、上記レベル表示器13に各転写電圧に対応する用紙の種類を印刷などで表示しても良い。
【0049】
図6は、転写装置として転写ローラ27を用いた複写機の要部概略構成図である。図6において図5と同一の構成については図5と同一の符号を付している。この複写機の転写ローラ27は感光体ドラム1と対向して配置され、図示されないモータ等の駆動手段によって感光体ドラム1と逆回転方向である矢印d方向へ回転駆動される。また、転写ローラ27用の電源回路を含む制御部10によってトナーと逆極性の電圧が印加される。この複写機においては、転写紙6の背面に直接接触して該転写紙6を感光体ドラム1の表面に接触させる転写ローラ27に印加された電圧により、現像後の感光体ドラム1上のトナー像が転写紙6に転写される。
【0050】
そして、この複写機においても、上記実施例と同様に、上記転写ローラ27用の電源回路を含む制御部10に接続された操作パネル11に、転写ローラ27へ供給する電圧の設定を切り替え指示するためのアップダウンスイッチ12及び該スイッチによる選択レベルの表示器13が設けられている。そして、上記制御部10で、該スイッチ12の指示に応じて、転写ローラ27へ供給する電圧の設定を切り替えようになっている。
【0051】
図7は、転写装置として転写ベルト38や転写コロナ放電器39などから構成されたものを用いた複写機の要部概略構成図である。図7において図5と同一の構成については図5と同一の符号を付している。この複写機の転写ベルト38は支持ローラ27などに掛け渡され、感光体ドラム1の表面に対向する転写領域を含む無端移動経路上を矢印d方向に移動するように駆動される。そして、この転写ベルト38の背面に電荷付与手段として設けられた転写コロナ放電器39によりトナーと逆極性のイオンを照射して、転写領域に転写電界を形成し、現像後の感光体ドラム1上のトナー像を転写紙6に転写するようになっている。
【0052】
なお、転写ベルト38の背面にではなく表面にイオンを照射するように、コロナ放電器39を設けてもよい。また、電荷付与手段として転写コロナ放電器39に代えて、導電性のローラを用いることもできる。この場合は、該導電性のローラを転写ベルト38の背面から接触させて、該ローラから転写ベルトに電荷を付与することにより転写領域に転写電界を形成する。
【0053】
そして、この複写機は、上記感光体ドラム1上方には、該感光体ドラム1と同様に転写ベルト38の表面に対向する図示を省略した感光体ドラムが複数配設され、各感光体ドラムの周囲には、上記感光体ドラム1と同様に、メインチャージャ、露光用レーザスキャナ、イレーサ、湿式現像装置、転写ベルト38背面側の転写コロナ放電器、クリ−ニングブレード8を有するクリーニングユニット、除電ランプなどが配設され、各現像装置には互いに異なる色の現像液が収容されていてもよい。これにより、上記転写ベルト38による転写紙搬送方向で最も上流側に配設された上記感光体ドラム1からのトナー像転写につづき、順次、同方向下流側に配設された感光体ドラムから各色トナー像が、転写紙に転写され、カラ−画像を形成することもできる。カラー画像が形成された転写紙は、転写ベルトから分離され、図示しない乾燥装置で乾燥された後に機外に排出される。
【0054】
この複写機においても、上記実施例と同様に、上記転写コロナ放電器39用の電源回路を含む制御部10に接続された操作パネル11に、転写コロナ放電器39へ供給する電圧の設定を切り替え指示するためのアップダウンスイッチ12及び該スイッチによる選択レベルの表示器13が設けられている。そして、上記制御部10で、該スイッチ12の指示に応じて、転写コロナ放電器39へ供給する電圧の設定を切り替えようになっている。なお、上記複数の感光体ドラムに対応した転写コロナ放電器のすべてを上記アップダウンスイッチ12による選択で互いに同様に転写電圧切り替えしても良いし、各転写コロナ放電器毎、互いに独立に転写電圧切り替えするようにしても良い。
【0055】
以下、本発明を結着装置を備えた複写機に適用した実施例について説明する。図8は、本実施例に係る複写機の概略構成図である。
この複写機の概略構成は、結着装置を備えている点をのぞき、前述の各複写機と同様であるので、同じ作用をする部分は、同一の符号を付して説明を省略する。本実施例の湿式現像装置5においては、現像容器51内に作像順に現像液担持体としての現像ローラ52、余剰液除去手段としてのスクイズローラ57、及び結着装置としてのセットローラ60が感光体ドラム1と近接対向して配置されている。結着装置としては、後に述べるように他の方式を採用することもできるが、本実施例ではセットローラを用いるものを例に説明をする。セットローラ60は導電体からなり、感光体ドラム1と50μmの間隔で設けられている。また、セットローラ60の表面を高抵抗体でコーディングしてもよい。このセットローラ60には、電源回路10aからトナーと同極性の電圧が印加され、感光体ドラム1とセットローラ60との間にトナー粒子を感光体ドラム1に押し付ける方向の電界を発生させる。印加する電圧としては、直流電圧で構わないが、直流電圧に交流電圧を重畳させてもよい。交流電圧を重畳すると、周波数の条件や直流分の電圧設定によって、トナー粒子を結着する条件を広範囲に設定することが可能となる。
【0056】
なお、図10に示すように、セットローラ60は、感光体ドラム1表面に付着する現像液と離間させた位置に、即ち、感光体ドラム1表面に付着する現像液の膜厚lよりも感光体ドラム1とセットローラ60となす間隔gが大きくなるような位置に設けることが望ましい。該位置にセットローラ60を設けると、セットローラ60を現像液に接する位置に設けた場合と比較して、トナー像つぶれとトナー像流れ防止の効果が顕著なものとなる。これは、セットローラ60と現像液との間に空気層があることで、電界がトナー粒子に集中して、トナー像内のキャリア液が絞りだされて、該トナー粒子が凝集し、該トナー粒子が感光体ドラム1表面を移動しにくくなることが原因であると考えられる。
【0057】
また、本発明者等の実験の結果、このセットローラ60に印加する電圧が、感光体ドラムの表面電位を変化させるに十分な電圧であれば、トナー像つぶれやトナー流れを伴うことがない良好な画像形成ができることが確認された。図9は、該実験の結果を示したグラフであり、横軸にセットローラ60に印加する電圧を、縦軸に感光体ドラム1の表面電位を示している。該グラフにおける特性線aは、感光体ドラム1表面に付着する現像液とセットローラ60が接する場合におけるセットローラ60に印加する電圧と感光体ドラム1の表面電位との関係を示している。また、特性線bは、感光体ドラム1表面に付着する現像液とセットローラ60が離間している場合、即ち、感光体ドラム1表面に付着する現像液の膜厚lよりも感光体ドラム1とセットローラ60となす間隔gが大きい場合(図10参照)におけるセットローラ60に印加する電圧と感光体ドラム1の表面電位との関係を示している。この実施例では、セットローラ60に−300Vの電圧を印加したところ、感光体ドラム1の表面電位が変化しはじめ、この状態で画像形成を行なったところ、トナー像つぶれやトナー流れによる画質の低下は軽減されていた。また、セットローラ60に、−800Vの電圧を印加したところ、感光体ドラム1の表面電位は略0Vとなり、この状態で画像形成を行なったところトナー像つぶれとトナー像流れとがほとんどない良好な画像が得られた。
【0058】
また、セットローラ60により感光体ドラム1の表面に結着されトナー像つぶれやトナー像流れが生じない状態にある感光体ドラム1表面の現像液のトナー固形分率を測定したところ、結着を行なわない状態の現像液のトナー固形分率と比較して、1割ほど高い値となっていた。ここで、トナー固形分率とは、感光体ドラム1の表面に付着した現像液lの全重量に対する、その中に含まれるトナー粒子の乾燥重量の比率である。係るトナー固形分率が上昇すると、トナー像を形成する各トナー粒子間の距離が近くなり、該トナー粒子間に作用する引力がつよくなることで、トナーが感光体ドラム1表面を移動しにくくなり像つぶれ等が防止されるものと考えられる。
【0059】
また、セットローラ60外周面に、セットローラスクレーパ61をその端部が接触するように配設してもよい。セットローラスクレーパ61は、セットローラ60の回転に伴いセットローラ60に付着した現像液をクリーニングする。
【0060】
転写装置としては、先述の転写チャージャ7を備えたコロナ放電器型の転写装置を用いる。転写装置としては先に述べるように他の方式を採用することもできる。転写チャージャ7がトナーと逆極性のイオン(本実施例においてはプラスイオン)を発生させ、このイオンを感光体ドラム1上のトナー像上に重ねた転写紙6の背面から与えることにより、転写紙6が帯電して感光体ドラム1に吸着し、同時にトナーが転写紙6に転移する。
【0061】
そして、本実施例では、上記転写チャージャ7用の電源回路10bとセットローラ60用の電源回路10aとを含む制御部10に接続された操作パネル11に、セットローラ60へ供給する電圧の設定を切り替え指示するための結着力切替手段としてのアップダウンスイッチ12と該スイッチによる選択レベルを表示する表示器13とが設けられている。また、制御部10は、スイッチ12により選択されたセットローラ60へ供給される電圧に応じて、転写チャージャ7に供給すべき最適な電圧を求める換算式を記憶した転写電界切替手段としての換算器10cを備えている。そして、スイッチ12の指示に応じて、制御部10でセットローラ60へ供給する電圧の設定を切り替えると共に、セットローラ60へ供給される電圧から換算器10cが転写チャージャ7に供給される最適な電圧を換算するようになっている。
【0062】
以上の構成において、本実施例の複写機では、操作者が複写機の図示しない給紙カセットや手差し給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類に応じ、上記アップダウンスイッチ12を操作して、セットローラ60に供給する適切な電圧を選択する。例えば、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用紙、表面塗工の度合いが高い用紙などを用いるときは、比較的大きめの電圧をセットローラ60に供給する。逆に、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙、表面塗工の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない用紙などをセットするときは、比較的小さめの電圧をセットローラ60に供給する。このようなセットローラ60に供給する電圧の選択を容易にするために、上記レベル表示器13に各セットローラ供給電圧に対応する用紙の種類を印刷などで表示しても良い。そして、上記アップダウンスイッチ12を用いたセットローラ60供給電圧の選択に応じて、換算器10cが転写チャージャ7に供給すべき電圧を換算し、該電圧が転写チャージャ7に供給される。
【0063】
以上説明した実施例では、結着装置してセットローラ60と該ローラに電圧を印加する電圧印加手段と備えた印加ローラ型結着装置を用いたが、コロナ放電器を備えたコロナ放電器型結着装置、又は、板状電極と該板状電極に電圧を印加する電圧印加手段とを用いることもできる。図11は結着装置としてコロナ放電器62を備えたコロナ放電器型結着装置を用いた実施例を示す概略構成であり、図12は結着装置として板状電極63と該電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備えた実施例を示す概略構成図である。コロナ放電器62はトナー像を形成するトナー粒子と同極性のイオンを照射するものであり、コロナ放電器62を用いると、感光体ドラム1とコロナ放電器62と間隔を高精度に保たなくても、比較的均一な効果を得ることができる。また、結着装置として板状電極63等を用いると、板状電極63は装置本体感光体ドラム1と板状電極63との間隔(ギャップ)を高精度に保つことができるので、トナー像を形成するトナー粒子に作用する電界を安定させることができる。
【0064】
また、以上説明した実施例では、転写装置として転写チャージャ7を備えたコロナ放電器型転写装置を用いたが、転写ローラと該転写ローラに転写バイアスを印加するバイアス印加手段とを備えた転写ローラ型転写装置、または、転写ベルトと該転写ベルトに電荷を付与する電荷付与手段とを備えた転写ベルト型転写装置を用いることもできる。図13は転写装置として転写ローラ27を備えた転写ローラ型転写装置用いた実施例を示す概略構成図であり、図14は転写装置として転写ベルト38等を備えた転写ベルト型転写装置を用いた実施例を示す概略構成図である。
【0065】
また、以上説明した実施例では、結着装置としてのセットローラ60へ供給する電圧の設定を切り替えると共に、セットローラ60へ供給される電圧から換算器10cが転写装置としての転写チャージャ7に供給される最適な電圧を換算しているが、このような転写チャージャ7の電圧切り替えを行わず、セットローラ60の電圧切り替えのみを行っても良い。図15は、この場合の概略構成図である。更に、供給電圧を切り替えるのに代え供給電流を切り替えるようにしても良い。
【0066】
なお、図14の実施例装置において、前述の図7の装置におけると同様に、感光体ドラム1上方に図示を省略した感光体ドラムを複数配設し、各感光体ドラムの周囲にメインチャージャ、露光用レーザスキャナ、イレーサ、湿式現像装置、転写コロナ放電器、クリーニングユニット、除電ランプ等を配設し、各現像装置に互いに異なる色の現像液を収容すれば、カラー複写機を構成することができる。このようなカラー複写機においても、スイッチ12の指示に応じて、例えば帯状電極63へ供給する電圧の設定を切り替えように構成する。そして、複数の感光体ドラムに対応した例えば帯状電極63のすべてについて、上記アップダウンスイッチ12による選択で互いに同様に印加電圧切り替えを行っても良いし、各電極毎、互いに独立に印加電圧を切り替えするようにしても良い。
【0067】
また、以上の実施例では、用紙の性質に応じて、余剰液除去力、転写電界の強さ、あるいは、結着装置の結着力を切り替えるようにしているが、これらに代え感光体上のトナー付着量を切り替えるようにしても良い。例えば感光体上の標準的なトナー付着量を得る条件が、感光体の表面電位:プラス500ボルト、地肌汚れを防止するために現像電極に印加する電圧:プラス200ボルトというものであるとする。このときは300ボルトの電位差によってトナーを感光体側に移動させて潜像を現像することになる。表面が粗い用紙には、用紙表面の凹凸が埋まってべタブなどでのまだらな白抜けが起こらずべた埋まりを良く転写するために現像量が比較的多く必要となるので、例えば表面電位プラス600ボルトに切り替えて、現像電位差を400ボルトにする。これに代え、表面電位はプラス500ボルトのままで、現像電極に印加する電圧をプラス100ボルトに切り替えても良い。逆に表面が平滑な用紙に対して像つぶれを防止し、また感光体ドラムに残留するトナーがほとんどない効率良い転写を行うために、現像量が比較的少ないほうが良いので、例えば現像電極印加電圧をプラス200ボルトのままで表面電位をプラス400に切り替えて現像電位差を200ボルトにする。これに代え、表面電位プラス500ボルトのままで現像電極印加電圧をプラス300ボルトに切り替えて現像電位差を200ボルトにしても良い。
【0068】
また、上記感光体上のトナー付着量を切り替えるのに、トナーとキャリアとの構成比、すなわち現像液のトナー濃度を切り替えるようにしても良い。図16は、トナー濃度と感光体上に付着の固形分量(乾燥させた場合の質量で示している)、すなわち、トナー付着量との関係を調べた結果を示すグラフである。このグラフからも判るように、トナー濃度が高いほど感光体上のトナー付着量が多くなる。具体的には、例えば、互いに異なるトナー濃度になるように、それぞれ適宜トナー濃度制御される二以上の現像液タンクを設け、これらの現像液タンクのうちのどれからの現像液を現像に使用するかを切り替えることができるように現像装置を構成する。
【0069】
また、以上の実施例では、用紙の性質に応じて、余剰液除去力、転写電界の強さ、結着装置の結着力、あるいは、感光体のトナー付着量を切り替えるようにしているが、これらを組み合わせて切り替えても良い。
例えば、キャリア液を吸収しやすい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着量を共に増やすべく、例えば現像ローラ52の回転数を高くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を低くする。そして、結着装置において良好なトナー結着効果を得るために、感光体上の固形分付着量の増加分に応じて結着装置としてのセットローラ60への供給電圧又は供給電流を高くする。逆に、キャリア液を吸収しにくい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着量を減らすべく、現像ローラ2の回転数を低くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を高くする。そして、セットローラ60への供給電圧又は供給電流を低くする。
また例えば、キャリア液を吸収しやすい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着量を共に増やすべく、例えば現像ローラ52の回転数を高くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を低くする。そして、感光体上の固形分付着量の増加分に応じて転写電界を強めるべく、転写コロナチャージャ7への供給電圧又は供給電流を高くする。逆に、キャリア液を吸収しにくい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着量を減らすべく、現像ローラ2の回転数を低くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を高くする。そして、転写コロナチャージャ7への供給電圧又は供給電流を低くする。
また例えば、キャリア液を吸収しやすい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着量を共に増やすべく、例えば現像ローラ52の回転数を高くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を低くする。そして、結着装置において良好なトナー結着効果を得るために、感光体上の固形分付着量の増加分に応じて結着装置としてのセットローラ60への供給電圧又は供給電流を高くする。更に、感光体上の固形分付着量の増加分及び結着効果の増大分に応じて転写電界を強めるべく、転写コロナチャージャ7への供給電圧又は供給電流を高くする。逆に、キャリア液を吸収しにくい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着量を減らすべく、現像ローラ2の回転数を低くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を高くする。そして、セットローラ60への供給電圧又は供給電流を低くする。更に、転写コロナチャージャ7への供給電圧又は供給電流を低くする。
【0076】
【発明の効果】
請求項乃至請求項の発明によれば、転写材の性質に応じて結着装置がトナー像を潜像担持体に結着する結着力を切り替えるので、各転写材に適した結着力でトナー像が潜像担持体に結着される。よって、結着力が適正値よりも弱いことに起因する文字太り、画像後端流れ等の画質の低下や、結着力が適正値よりも強いことに起因する潜像担持体から転写材へのトナー像の転写不良を防止できる。また、請求項乃至請求項の発明によれば、転写電界の強さを切り替えて転写を行なうので常に適正な転写電界で転写が行なわれ、転写不良が生じることがない。
従って、転写不良、文字太り、画像後端流れ等のない良好な画像を形成できる。
【0077】
特に、特に請求項の発明によれば、転写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面に転写材を接触させ、その転写材の背面にコロナ放電器でイオンを照射するコロナ放電器型の転写装置を用いるので、例えば、転写ベルト等を用いて転写する場合に比較して、転写に必要な電流または電圧が少なくてすむ。また、装置本体に取り付ける際に、転写ローラほどの正確な位置決が要求されないため寸法精度に余裕のある設定ができる。
【0078】
また、特に請求項の発明によれば、転写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面に転写材を接触させる転写ローラと、該転写ローラにバイアスを印加するバイアス印加手段とを備えた転写ローラ型転写装置を用いるので、例えばコロナ放電器を用いて転写する場合と比較して、転写材の潜像担持体に対する接触圧を一定に保って良好な転写を行なうことができる。また、コロナ放電器を用いる場合と比較して、オゾンの発生を抑えることができる。
【0079】
また、特に請求項の発明によれば、転写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面に転写材を接触させる転写ベルトを備えた転写ベルト型転写装置を用いるので、例えば転写ローラを用いて転写する場合と比較して、転写材の厚さに対応しやすく、例えば表面に凹凸を有する転写材や塗工紙でやや厚めの転写材にも対応できる。また、転写ベルトを転写材の搬送装置として兼用することもできる。
【0080】
また、特に請求項の発明によれば、結着装置として、潜像担持体に形成されたトナー像に該トナー像を形成するトナー粒子と同極性のイオンを照射するコロナ放電器を備えたコロナ放電器型結着装置を用いるので、潜像担持体とギャップを高精度に保たなくても、比較的均一にトナー粒子を潜像担持体に結着することができる。
【0081】
また、特に請求項の発明によれば、結着装置として、潜像担持体に形成されたトナー像に該トナー像を形成するトナー粒子と同極性の電圧を印加する回転可能に設けられた印加ローラを備えた印加ローラ型転写装置を用いるので、印加ローラの表面に異物が付着しにくい。また、印加ローラに接触するスクレーパを設ければ、印加ローラが回転するとスクレーパにより印加ローラ表面に付着した現像液が除去される。よって、印加ローラの表面に異物や現像液が付着して、結着力が不安定となることが防止される。また、コロナ放電器を用いる場合と比較して、オゾンの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による湿式画像形成装置の一実施例を説明するための構成図。
【図2】本発明による湿式画像形成装置の他の実施例を説明するための構成図。
【図3】本発明によるエアナイフスクイズの構成図。
【図4】本発明における線速比と塗布膜厚の関係を示す図。
【図5】他の実施例に係る複写機の要部概略構成図。
【図6】更に他の実施例に係る複写機の要部概略構成図。
【図7】更に他の実施例に係る複写機の要部概略構成図。
【図8】更に他の実施例に係る複写機の要部概略構成図。
【図9】セットローラに印加する電圧と、感光体ドラムの表面電位との関係を示すグラフ。
【図10】図8に示す複写機の要部を示す拡大図。
【図11】図8に示す複写機の第1の変形例を示す正面図。
【図12】図8に示す複写機の第2の変形例を示す正面図。
【図13】図8に示す複写機の第3の変形例を示す正面図。
【図14】図8に示す複写機の第4の変形例を示す正面図。
【図15】図8に示す複写機の第5の変形例を示す正面図。
【図16】トナー濃度と固形分量との関係を示すグラフ。
【図17】転写紙の表面粗さと吸油性との関係を示すグラフ。
【図18】吸油性と所定のIDを得るための感光体上固形分量との関係を示すグラフ。
【図19】吸油性と所定のIDを得るための感光体上固形分量との関係を示すグラフ。
【図20】スクイズローラの線速とキャリア付着量との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 メインチャージャ
3 露光用レーザスキャナ
4 イレーサ
5 湿式現像装置
6 転写材
7 転写チャージャ
8 クリーニングブレード
9 除電ランプ
10 制御部
11 操作パネル
12 アップダウンスイッチ
13 表示器
27 転写ローラ
38 転写ベルト
39 転写コロナ放電器
51 現像容器
52 現像ローラ
54 現像液供給部
55 スクレーパ
56 楔状部
57 スクイズローラ
58 スクイズローラスクレーパ
60 セットローラ
61 スクレーパ
62 コロナ放電器
63 板状電極

Claims (8)

  1. 表面に潜像が形成される潜像担持体と、
    前記潜像をキャリア液にトナーが分散されてなる現像液により現像してトナー像を形成する現像装置と、
    転写電界を用いて前記トナー像を転写材に転写する転写装置と、
    前記転写装置が前記転写材に前記トナー像を転写する前に、該トナー像を前記潜像担持体に静電的に結着させる結着装置と、
    前記転写材の種類に基づき、前記結着装置が前記トナー像を前記潜像担持体に結着させる結着力の強さを切り替える結着力切替手段と、
    前記結着装置が前記トナー像を前記潜像担持体に結着させる結着力の強さに応じて前記転写電界の強弱を切り替える転写電界切替手段と、
    を備えたことを特徴とする湿式画像形成装置。
  2. 前記転写装置が、前記トナー像が形成された前記潜像担持体表面に前記転写材を接触させ、該転写材の背面にコロナ放電器でイオンを照射するコロナ放電器型転写装置であって、
    前記転写電界切替手段が、前記コロナ放電器に供給する電流又は電圧を切り替えることにより前記転写電界の強さを切り替えるものであることを特徴とする請求項1の湿式画像形成装置。
  3. 前記転写装置が、前記トナー像が形成された前記潜像担持体表面に前記転写材を接触させる転写ローラと、該転写ローラに転写バイアスを印加するバイス印加手段とを備えた転写ローラ型転写装置であって、
    前記転写電界切替手段が、前記転写ローラにバイアス印加手段が印加するバイアスを切り替えることにより前記転写電界の強さを切り替えるものであることを特徴とする請求項1の湿式画像形成装置。
  4. 前記転写装置が、前記トナー像が形成された前記潜像担持体の表面に前記転写材を接触させる転写ベルトと、前記転写ベルトに電荷を付与する電荷付与手段と、を備えた転写ベルト型転写装置であって、
    前記転写電界切替手段が、前記電荷付与手段に供給する電流又は電圧を切り替えることにより前記転写電界の強さを切り替えるものでることを特徴とする請求項1の湿式画像形成装置。
  5. 前記結着装置が、前記潜像担持体に形成された前記トナー像に対して該トナー像にを形成するトナー粒子と同極性のイオンを照射するコロナ放電器を備えたコロナ放電器型結着装置であって、
    前記結着力切替手段が、前記コロナ放電器に供給される電圧または電流を切り替ることにより前記結着力を切り替えるものであることを特徴とする請求項1の湿式画像形成装置。
  6. 前記結着装置が、前記潜像担持体に対して所定間隔をもって回転自在に設けられた、前記潜像担持体に形成された前記トナー像に対して該トナー像を形成するトナー粒子と同極性の電圧を印加する印加ローラを備えた印加ローラ型結着装置であって、
    前記結着力切替手段が、前記印加ローラに加えられる電圧を切り替えることにより前記結着力を切り替えるものであることを特徴とする請求項1の湿式画像形成装置。
  7. 潜像担持体の表面に潜像を形成し、
    現像装置により前記潜像にキャリア液にトナーが分散されてなる現像液を供給してトナー像を形成し、
    結着装置より前記トナー像を前記潜像担持体に静電的に結着させ、
    転写電界を用いる静電転写方式の転写装置により静電的に結着されたトナーを転写材に転写する湿式画像形成方法であって、
    前記転写材の種類に基づき、前記結着装置が前記トナー像を前記潜像担持体に結着させる結着力を切り替えるとともに、前記転写装置が前記結着力の強さに基づき転写電界を切り替えることを特徴とする湿式画像形成方法。
  8. 上記転写材の種類が、キャリア液吸収性、表面の粗さ、又は、表面塗工の度合いであることを特徴とする請求項7の湿式画像形成方法。
JP17269295A 1994-06-14 1995-06-14 湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置 Expired - Fee Related JP3703169B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17269295A JP3703169B2 (ja) 1994-06-14 1995-06-14 湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13156394 1994-06-14
JP19282294 1994-07-25
JP6-131563 1995-02-28
JP6-192822 1995-02-28
JP7-64786 1995-02-28
JP6478695 1995-02-28
JP17269295A JP3703169B2 (ja) 1994-06-14 1995-06-14 湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08297418A JPH08297418A (ja) 1996-11-12
JP3703169B2 true JP3703169B2 (ja) 2005-10-05

Family

ID=27464486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17269295A Expired - Fee Related JP3703169B2 (ja) 1994-06-14 1995-06-14 湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3703169B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1184897A (ja) * 1997-09-03 1999-03-30 Minolta Co Ltd 湿式画像形成装置
JP4772236B2 (ja) * 2001-09-17 2011-09-14 株式会社リコー 液体画像形成装置
US6738592B2 (en) * 2001-07-06 2004-05-18 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus using a developing liquid
US6636708B2 (en) * 2001-08-21 2003-10-21 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and system with a transfer device having an adjustable transfer bias
WO2003017008A1 (fr) * 2001-08-21 2003-02-27 Pfu Limited Dispositif electrophotographique a revelateur liquide
JP4620494B2 (ja) * 2005-02-28 2011-01-26 京セラミタ株式会社 液体現像装置
JP2007249131A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
US8000640B2 (en) 2006-09-19 2011-08-16 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming apparatus
JP2009145752A (ja) * 2007-12-17 2009-07-02 Seiko Epson Corp 画像形成方法及び画像形成装置
JP5257577B2 (ja) * 2007-12-17 2013-08-07 セイコーエプソン株式会社 画像形成方法及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08297418A (ja) 1996-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08179633A (ja) 湿式画像形成装置
JP2003156971A (ja) 画像形成装置
JP3703169B2 (ja) 湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置
JP4772236B2 (ja) 液体画像形成装置
JP3768931B2 (ja) 画像形成装置
JP3702523B2 (ja) 液体現像剤を用いた現像装置
JP2004029615A (ja) 液体式画像形成装置
JP5173390B2 (ja) 画像形成装置
JPH08248785A (ja) 画像形成装置
JP3362676B2 (ja) 非磁性一成分現像装置
JP4114134B2 (ja) 画像形成装置
JPH11174871A (ja) 画像形成装置
JPH11272078A (ja) 画像形成装置
JPH08194364A (ja) 画像形成装置
JPH07230220A (ja) 画像形成装置
JP3525276B2 (ja) 湿式画像形成方法及び湿式画像形成装置
JP3515237B2 (ja) 湿式画像形成装置
JP2582293B2 (ja) 現像装置
JP3648962B2 (ja) 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置
JP3694681B2 (ja) 湿式画像形成装置
JP3380051B2 (ja) 湿式画像形成装置
JP3537102B2 (ja) 湿式画像形成装置
JPH0954479A (ja) 帯電装置及び該帯電装置を備えた画像形成装置
JP3236388B2 (ja) 湿式画像形成装置
JP2000029320A (ja) 湿式画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050325

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050617

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050719

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100729

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees