JPH08297418A - 現像像の液膜規制方法、トナー付着方法、現像方法、現像像の転写方法、湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置 - Google Patents

現像像の液膜規制方法、トナー付着方法、現像方法、現像像の転写方法、湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置

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JPH08297418A
JPH08297418A JP7172692A JP17269295A JPH08297418A JP H08297418 A JPH08297418 A JP H08297418A JP 7172692 A JP7172692 A JP 7172692A JP 17269295 A JP17269295 A JP 17269295A JP H08297418 A JPH08297418 A JP H08297418A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々の転写材について良好に画像形成するた
めの、余剰液除去手段の液除去力を切り替えて液膜を規
制する湿式画像形成装置における現像像の液膜規制方法
を提供する。 【構成】 潜像が形成された感光体1の表面に、キャリ
ア液にトナーが分散されてなる現像液を供給して該潜像
を現像した後に、コロナ放電器53からなる余剰液除去
手段によって余剰現像液を除去して液膜を規制し、転写
紙6に転写する湿式画像形成装置において、前記コロナ
放電器に印加する電圧を、操作キー12の操作により、
転写紙6に応じて切り替えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンタ等の湿式画像形成装置における現像像の液
膜規制方法、現像液付着方法、現像方法、現像像の転写
方法、湿式画像形成方法、及び、湿式画像形成装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、潜像担持体上に形成された潜像
を、キャリア液にトナーが分散されてなる現像液を用い
る現像手段で現像像とし、この現像像を転写材に転写す
る湿式画像形成装置が知られている。上記現像像の転写
方法としては、潜像担持体と転写材との間に転写手段に
よって転写電界を形成し、潜像担持体の現像像を構成す
るトナーをキャリア液中における電気泳動で転写材側に
転写する静電転写方式が知られ、現像像上に転写材を重
ね、転写材の背面からトナーと逆極性のコロナチャージ
を与えて転写する方法が一般的である。これとは異な
り、上記現像液を用いて形成した現像像上に転写ローラ
で転写材を接触させ、該転写ローラにトナーと逆極性の
転写バイアスを印加して転写する方法や、現像像上に搬
送ベルト上の転写材を重ね、搬送ベルトの背面などにト
ナーと逆極性のコロナチャージを与えて転写する方法も
知られている(例えば特開平5−224491号公
報)。
【0003】このような湿式画像形成装置においては、
現像領域を通過した潜像担持体表面には30〜200μ
mの現像液層が形成される。この状態で潜像担持体表面
に転写材を重ねて転写しても、液体層と転写材の密着性
が悪く、十分なトナー転写率を得られなかったり、画像
ながれや文字太りが発生したりする。一方、キャリア液
体層が少なすぎると上記電気泳動による転写が困難にな
って画像濃度が低下したり、転写材の例えば表面凹凸の
凹部に対応した部分のみの画像濃度低下や白ヌケが発生
したりする。そこで、このような不具合が発生しない適
当な量のキャリア液を残して、余剰なキャリア液をスク
イズすることが行われている。
【0004】余剰なキャリア液をスクイズする方法とし
ては、スクイズローラやコロナ放電器等で構成される余
剰液除去手段を、潜像担持体表面に対し所定間隔をとっ
て対向配置し、スクイズローラを潜像担持体との対向領
域において潜像担持体回転方向と逆の方向に回転させた
り、スクイズローラに所定のバイアス電圧を印加した
り、コロナ放電器によりトナーと同極性のイオンを発生
させて該イオンを潜像担持体へ照射したりする方法があ
る。またエアースクイズ方式もある。
【0005】また、上記トナー転写率は、転写装置の転
写電界によっても左右される。よって従来は、通常の使
用される転写材、及び、装置で実際に使用する現像液を
用いて予め実験を行い、良好な転写率を得るために必要
な上記転写電界形成用の電圧や電流の値を設定してい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、転写材として使
用される用紙などの種類は増えてきた。特に、フルカラ
ーの画像を形成するのに、コート剤を塗工して白色度や
平滑性を高めた塗工紙を使用することも研究されてい
る。このような多種類の用紙に画像を形成する場合、従
来と同様に、上記余剰液除去手段の除去力、上記現像手
段の現像量、上記転写手段の転写力などの湿式画像形成
の各種プロセス条件を固定的に設定したのでは、用紙に
よって上述の不具合が顕著に現れてしまう場合があるこ
とが判ってきた。
【0007】すなわち、キャリア液を吸収しにくい用
紙、表面が平滑な用紙あるいは表面塗工の度合いが高い
(コート剤の塗工量が多い)用紙に画像を形成するとき
は、各種条件が、表面が粗くかつキャリア液を吸収しや
すい用紙に属する通常のコピー用普通紙を想定した従来
の設定値のままだと、文字部の太りやベタ部後端の画像
ながれが顕著に現れた。このような用紙に文字部の太り
などがない良好な画像を形成できるように、上記各種プ
ロセス条件のいくつかの設定値を変更すると、キャリア
液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙あるいは表面塗
工の度合いが低い用紙に画像を形成するときに、用紙表
面の凹部に対応した部分的な画像濃度の低下や白ヌケ、
あるいは均一な画像濃度の低下が顕著に現れた。
【0008】例えば、余剰現像液除去手段の除去力が、
従来の各種プロセス条件設定におけるよりも大きくなる
ように、潜像担持体表面との対向部で該表面とは逆の向
きに表面が移動するように回転駆動されるスクイズロー
ラの回転速度を高めに変更したところ、従来の設定では
文字部の太りやベタ部後端の画像ながれという不具合が
顕著に現れた塗工紙について、このような不具合を発生
させずに画像を形成できた。しかし、この変更後の条件
設定で、表面が粗くかつキャリア液を吸収しやすい用紙
に属する通常のコピー用普通紙に画像を形成したとこ
ろ、用紙表面の凹部に対応した部分的な画像濃度の低下
や白ヌケが発生した。また、現像量が従来の各種プロセ
ス条件設定におけるよりも少なくなるように、潜像担持
体表面との対向部で該表面と同じ向きに表面が移動する
ように回転駆動される湿式現像装置の現像ローラの回転
速度設定を低めに変更したところ、従来の設定では文字
部の太りやベタ部後端の画像ながれという不具合が顕著
に現れた塗工紙について、このような不具合を発生させ
ずに画像を形成できた。しかし、この変更後の条件設定
で、上記コピー用普通紙に画像を形成したところ、均一
な画像濃度の低下が発生した。
【0009】上記文字部の太りや画像ながれは、次の原
因で発生しているものと考えられる。すなわち、良好な
画像を形成するために転写領域に進入していく潜像担持
体表面に存在すべきキャリア液の量は、用紙のキャリア
液吸収性や表面荒さ、あるいは表面塗工度合いによって
異なり、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な
用紙あるいは表面塗工の度合いが高い用紙では、この存
在すべきキャリア液量が少な目である。このような用紙
に画像を形成する場合に、転写領域に進入していく潜像
担持体表面に存在するキャリア液の量が過剰であると、
転写領域において潜像担持体表面と転写材表面との間に
介在するキャリア液量が過剰になって、現像像を形成す
るトナーが転写時に潜像担持体表面で移動してしまうた
めに発生するものと考えられる。ここで、表面塗工の度
合いが高い用紙が、表面が平滑な用紙やキャリア液を吸
収しにくい用紙と同様であるのは、均一な塗工層の存在
によって表面の平滑性が高まり、かつ、上記キャリア液
を吸収しにくくなっているためと考えられる。一方、表
面塗工度合いの低い用紙が、表面が粗い用紙やキャリア
液を吸収しやすい用紙と同様であるのは、表面塗工の度
合いが低いと、紙の繊維がむきだしになるので、表面平
滑性が劣り、かつ、キャリア液を吸収しやすくなってい
るためと考えられる。図17は、キャリア液吸収性に相
当する吸油性と表面粗さとの関係を調べた結果を示すグ
ラフである。このグラフからも判るように両者の間には
ほぼ相関があり、比較的吸油性の高いものは比較的表面
が粗く、比較的吸油性の低いものは比較的表面が平滑で
ある。これらの値は表面塗工によっても変化する。一般
に、表面塗工の多い用紙は、比較的吸油性が低く、表面
が平滑であり、表面塗工の少ない用紙は比較的吸油性が
高く表面が粗い。
【0010】また、良好な画像を形成するための潜像の
現像量、つまり、潜像担持体上の現像液のトナー量も、
用紙のキャリア液吸収性や表面荒さ、あるいは表面塗工
度合いによって異なり、キャリア液を吸収しにくい用
紙、表面が平滑な用紙あるいは表面塗工の度合いが高い
用紙では、この必要な現像量が少な目である。例えば図
18は、感光体上の画像がない部分(トナーの付着しな
い部分,非画像部)に付着するキャリア液膜が0.7μ
mのとき、キャリア液吸収性(キャリアとして油性キャ
リアを使用していることから吸油性として示す)が互い
に異なる数種の転写紙にトナーを転写して各ID(画像
濃度)を得るために必要な感光体上固形分付着量を調べ
た結果を示す図である。ここで、必要な感光体上固形分
付着量は、現像液のトナー濃度、現像バイアスなどの現
像条件の調整や、潜像電位の調整によって得たものであ
る。特性線aはIDが1.0に相当し、特性線bはID
が1.2に相当し、特性線cはID1.4に相当する。
このグラフからも判るように、用紙のキャリア吸収性が
遅い(横軸の数値が大きい)ほど、少ないトナー量で十
分なIDを得ることができている。このような用紙に画
像を形成する場合に、転写領域に進入していく潜像担持
体表面上の現像量が過剰であると、転写領域において潜
像担持体表面と転写材表面との間で現像像を形成するト
ナーが転写時に押しつぶされ、潜像担持体表面で移動し
てしまうために発生するものと考えられる。
【0011】なお、図19は、潜像担持体上の非画像部
に付着するキャリア液膜が0.9μmの場合について、
前述の図18におけると同様の関係を調べた結果を示す
グラフである。ここでも、特性線aはIDが1.0に相
当し、特性線bはIDが1.2に相当し、特性線cはI
D1.4に相当する。この図19と前述の図18との比
較からも判るように、キャリア膜厚が厚いほうが同じI
Dを得るために必要な固形分量が少なくてすむ傾向にあ
る。例えば、吸油性が10secの転写紙について、
1.0のIDを得るためには、キャリア液膜が0.7μ
mの場合、図18の特性線aからわかるように0.18
mg/cm2の感光体上固形分付着量が必要であるのに
対し、キャリア液膜が0.9μmの場合、図19の特性
線aからわかるように0.06mg/cm2の感光体上
固形分付着量でたりる。そして、例えば、キャリア吸収
性が遅い図中吸油性が30secの転写紙について図1
8と図19とを比較すると所定IDを得るための感光体
固形分付着量にキャリア液膜による差が小さいことから
もわかるように、この傾向はキャリア吸収性が早い(横
軸の数値が小さい)用紙ほど顕著である。よって、キャ
リア吸収性が平均的な転写紙を想定したキャリア液膜設
定及び現像量設定では、キャリア吸収性が早い転写紙に
ついてID不足が生じる恐れがあるが、このID不足
は、キャリア吸収性が早い転写紙についてはスクイズ力
を弱めに切り替えてキャリア液膜を比較的厚くすること
で防止できる。これに対して、上記ID不足を、固定的
な現像量の設定を多目に設定することによって防止しよ
うとすると、前述のようにキャリア吸収性の遅い転写紙
について転写紙時にトナーつぶれが発生する恐れがあ
り、また、転写されずに感光体上に残る固形分量が増え
ることからトナーの無駄な消費あるいは劣化につなが
る。 (以下、余白)
【0012】一方、上記部分的な画像濃度の低下や白ヌ
ケなどは、次の原因で発生しているものと考えられる。
すなわち、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い
用紙あるいは表面塗工の度合いが低い用紙は、良好な画
像を形成するために転写領域に進入していく潜像担持体
表面に存在すべきキャリア液の量が多めで、このような
用紙に画像を形成する場合に、転写領域に進入していく
潜像担持体表面に存在するキャリア液の量が少ないと、
転写領域において潜像担持体表面と転写材表面との間に
介在するキャリア液量が不足し、潜像担持体と転写材と
の間にキャリア液で満たされていない空間が発生して、
該空間部分で転写されにくくなるものと考えられる。ま
た、このような用紙では、良好な画像を形成するための
潜像の現像量が多めであり、このような用紙に画像を形
成する場合に、転写領域に進入していく潜像担持体表面
上の現像量が少な目であると、用紙表面の凹凸のうちの
凸の先端部のみに現像液の固形分が付着し、凹の部分に
は付着しないために発生するものと考えられる。
【0013】また、上記スクイズ後の潜像担持体表面上
におけるキャリア液の付着量の多少は、良好なトナー転
写率を得るために必要な上記転写電界形成用の電圧や電
流の値に影響を与える。具体的には、良好なトナー転写
率を得るための上記電圧や電流の適正範囲が、キャリア
液の付着量が多いときには比較的大きめになり、逆に、
キャリア液の付着量が少ないときには比較的小さめにな
る。よって、例えばキャリア液を吸収しにくい用紙、表
面が平滑な用紙、あるいは、塗工度合いが高い用紙に転
写するときは、用紙にキャリア液が吸収されにくいため
に、転写電界が形成される転写領域において潜像担持体
表面と転写材表面との間に介在するキャリア液量が、従
来の設定値による転写電界で良好な転写を行うには過剰
になり、文字部の太りやベタ部後端の画像ながれが発生
する。一方、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗
い用紙、あるいは、塗工度合いが低い用紙に転写すると
きは、用紙にキャリア液が吸収されやすいために、転写
電界が形成される転写領域において潜像担持体表面と転
写材表面との間に介在するキャリア液量が、従来の設定
値による転写電界で良好な転写を行うには不足し、転写
が不均一となり部分的白ヌケが発生したり、転写不良に
よる全体的な濃度低下が発生したりする。
【0014】また、前述のように従来の湿式画像形成装
置では、良好な転写がなされるに十分な量であって、か
つ、画像つぶれや文字太り等の不具合が発生しない量の
キャリア液を潜像担持体表面に残存させるように、スク
イズローラ等を用いて潜像担持体表面のキャリア液の量
を調整していたが、良好な転写がなされるに十分な量で
あって、かつ、画像つぶれや文字太りが発生しないキャ
リア液の量は、現実には設定困難である。
【0015】このキャリア液量調整のみによって不良画
像の発生を防止することに限界があることから、先に本
出願人は、潜像担持体に形成されたトナー像を該潜像担
持体に対して静電的に結着させる結着装置を備えた湿式
画像形成装置を提案した(特願平6−284423号参
照)。この湿式画像形成装置によれば、結着装置が潜像
担持体に対してトナー像を静電的に結着させるので、キ
ャリア液が潜像担持体表面に付着している状態であって
も、トナー像を形成するトナー粒子が転写時に潜像担持
体の表面で移動することが防止される。よって、潜像担
持体表面のキャリア液が不足することに起因する転写不
良を防ぎつつ、キャリア液が過剰で潜像担持体表面にお
いてトナー粒子が移動をすることに起因する文字つぶれ
等の画像不良の発生を防止することができる。
【0016】ところが、この湿式画像形成装置において
も、結着装置が潜像担持体に対してトナー像を結着させ
る結着力を一定に固定した場合、用いる転写紙によって
は、転写不良、文字つぶれ、後端画像流れ等の画像不良
を防止しきれない恐れがある。すなわち、表面が平滑な
転写材、キャリア液を吸収しにくい転写材、表面の塗工
度合いの高い転写材等を用いる場合は、文字つぶれ、後
端画像流れ等の画像不良が発生しやすい。また、表面の
凹凸が大きい転写材、キャリア液を吸収しやすい転写
材、表面の塗工度合いの低い転写材等を用いる場合は、
結着力を比較的弱くすることが望ましい。係る転写材を
用いると、潜像担持体と転写材との間にキャリア液で満
たされていない空間が発生しやすく、該空間が発生する
と潜像担持体から転写がなされにくくなり転写不良が発
生しやすくなる。また、このような転写材においては、
さほど強い結着力を加えなくてもは、像つぶれ、像流れ
等は発生しにくい。このため、結着力を弱くして転写が
なされやすい状態とし、転写不良の発生を防止すべきだ
からである。しかしながら、従来の湿式画像形成装置で
は、用いる転写材の種類に関わらず結着力が一定である
ため、表面の凹凸が大きい転写材、キャリア液を吸収し
やすい転写材、表面の塗工度合いの低い転写材等への良
好な転写を実現するためには結着力が大きすぎて良好な
転写がなされないことがある。
【0017】本発明は以上の実情に鑑みてなされたもの
で、種々の転写材について良好に画像形成するための、
現像像の液膜規制方法、トナー付着方法、現像方法、現
像像の転写方法、湿式画像形成方法、及び、湿式画像形
成装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1乃至6の湿式画
像形成装置における現像像の液膜規制方法は、潜像が形
成された潜像担持体の表面に、キャリア液にトナーが分
散されてなる現像液を供給して該潜像を現像した後に、
余剰液除去手段によって該潜像担持体上の余剰現像液を
除去して液膜を規制し、転写材に転写する湿式画像形成
装置における現像像の液膜規制方法において、前記余剰
液除去手段を液除去力可変に構成しておき、前記転写材
の性質に基づいて該液除去力を切り替えて液膜を規制す
るものである。
【0019】請求項7乃至9の湿式画像形成装置におけ
るトナー付着方法は、潜像形成手段によって潜像が形成
された潜像担持体の表面に、キャリア液にトナーが分散
されてなる現像液を供給して該潜像を現像した後に、余
剰液除去手段によって該潜像担持体上の余剰現像液を除
去して液膜を規制し、転写材に転写する湿式画像形成装
置における現像像の現像方法において、前記潜像形成手
段及び/又は前記現像手段を、現像量可変に構成してお
き、前記転写材の性質に基づいて現像量を切り替えるも
のである。
【0020】請求項10の現像方法は、請求項1から6
の液膜規制方法と、請求項7から9の現像液付着方法の
うち、それぞれ一つもしくは複数を組み合わせて液膜及
び現像量を切り替えるものである。
【0021】請求項11乃至14の湿式画像形成装置
は、潜像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段
と、前記潜像担持体の表面に現像液を供給して前記潜像
形成手段により形成された潜像を現像する現像液付着手
段と、前記潜像担持体上の余剰現像液を除去して液膜を
規制する余剰液除去手段とを有し、転写材に現像像を転
写する湿式画像形成装置において、該余剰液除去手段
が、前記転写材の性質に基づいて除去力を切り替えるも
のである。
【0022】請求項15乃至18の湿式画像形成装置に
おける現像像の転写方法は、潜像が形成された潜像担持
体の表面に、現像装置によりキャリア液にトナーが分散
されてなる現像液を供給して該潜像を現像像化した後
に、転写電界を用いる静電転写方式の転写装置により該
現像像を転写材に転写する湿式画像形成装置における現
像像の転写方法において、転写材の性質に基づき転写電
界の強さを切り替えて転写を行うものである。
【0023】請求項19乃至24の湿式画像形成装置
は、表面に潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像を
キャリア液にトナーが分散されてなる現像液により現像
してトナー像を形成する現像装置と、転写電界を用いて
前記トナー像を転写材に転写する転写装置と、前記転写
装置が前記転写材に前記トナー像を転写する前に、該ト
ナー像を前記潜像担持体に静電的に結着させる結着装置
と、前記転写材の性質に基づき、前記結着装置が前記ト
ナー像を前記潜像担持体に結着する結着力の強さを切り
替える結着力切替手段と、前記転写電界の強弱を切り替
える転写電界切替手段と、を備えたものである。
【0024】請求項25の湿式画像形成方法は、潜像担
持体の表面に潜像を形成し、現像装置により前記潜像に
キャリア液にトナーが分散されてなる現像液を供給して
トナー像を形成し、結着装置より前記トナー像を前記潜
像担持体に静電的に結着し、転写電界を用いる静電転写
方式の転写装置により静電的に結着されたトナーを転写
材に転写する湿式画像形成方法であって、前記転写材の
性質に基づき、前記結着装置が前記トナー像を前記潜像
担持体に結着させる結着力を切り替えるものである。
【0025】
【作用】請求項1乃至6の湿式画像形成装置における現
像像の液膜規制方法、あるいは、請求項11乃至14の
湿式画像形成装置においては、転写材の性質に基づいて
余剰液除去手段の液除去力を切り替え、転写材に応じて
除去すべき量だけ余剰の現像液を除去して液膜を規制す
る。具体的には、キャリア液を吸収しにくい転写材、表
面が平滑な転写材、表面塗工の度合いが高い、つまり表
面塗工量が多い転写材などに画像を形成するときは、除
去力を大きめになるように切り替える。逆に、キャリア
液を吸収しやすい転写材、表面が粗い転写材、表面塗工
の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない転写材などに
画像を形成するときは、除去力を小さめになるように切
り替える。
【0026】例えば、上記余剰現像液除去装置として、
コロナ放電器で構成されるもの、バイアス電圧が印加さ
れたスクイズローラで構成されるもの、あるいは、圧縮
空気を噴出するスリットノズルで構成されるものを用い
る場合には、転写材の性質に基づいて、前記コロナ放電
器によるイオン照射量、前記スクイズローラに印加する
バイアス電圧、前記スリットノズルから噴出させる圧縮
空気の圧力、前記スリットノズルのスリット幅、あるい
は、前記スクイズローラと潜像担持体との線速比を算出
し、これらを算出された結果になるように切り替えるこ
とで上記除去力を切り替える。例えば図20は、スクイ
ズローラと潜像担持体との線速比と、スクイズ後の潜像
担持体上のキャリア付着量との関係を示すグラフであ
る。ここで、潜像担持体の線速は75mm/secであ
り、特性線aは、潜像担持体とスクイズローラとのギャ
ップが10μm、特性線bは同ギャップが50μm、特
性線cは同ギャップが80μmの場合に対応している。
【0027】請求項7乃至9の湿式画像形成装置におけ
るトナー付着方法においては、転写材の性質に基づいて
現像量を切り替え、転写材に応じた最適の現像量にす
る。具体的には、キャリア液を吸収しにくい転写材、表
面が平滑な転写材、表面塗工の度合いが高い、つまり表
面塗工量が多い転写材などに画像を形成するときは、現
像量を小さめになるように切り替える。逆に、キャリア
液を吸収しやすい転写材、表面が粗い転写材、表面塗工
の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない転写材などに
画像を形成するときは、現像量を小さめになるように切
り替える。
【0028】上記潜像形成手段及び又は現像手段による
現像量の切り替えは、例えば、潜像担持体の表面電位、
現像電極に印加する電圧、トナーの持つ電荷、トナー濃
度、回転体からなる現像電極と潜像担持体との線速比で
行う。
【0029】請求項10の現像方法においては、請求項
1から6の液膜規制方法と、請求項7から9の現像液付
着方法のうち、それぞれ一つもしくは複数を組み合わせ
て液膜及び現像量を切り替える。
【0030】請求項15乃至18の湿式画像形成装置に
おける現像像の転写方法においては、転写材の性質に基
づき転写電界の強さを切り替えて転写を行う。具体的に
はキャリア液を吸収しにくい転写材、表面が平滑な転写
材、表面塗工の度合いが高い、つまり表面塗工量が多い
転写材などに転写するときは、転写電界を形成するため
に転写装置に供給する電圧や電流を大きめになるように
切り替える。逆に、キャリア液を吸収しやすい転写材、
表面が粗い転写材、表面塗工の程度が低い、つまり表面
塗工量が少ない転写材などに転写するときは、上記電圧
や電流を小さめになるように切り替える。
【0031】例えば、上記転写装置として、上記現像像
が形成された潜像担持体表面に転写材を接触させ、該転
写材の背面にコロナ放電器でイオンを照射するものを用
いる場合には、該コロナ放電器に供給する電流又は電圧
を切り替えることにより転写電界の強さを切り替える。
また、上記転写装置として、上記現像像が形成された潜
像担持体表面に転写材を接触させる転写ローラに転写バ
イアスを印加するものを用い、該転写ローラに印加する
電圧を切り替える。また、上記転写装置として、上記現
像像が形成された潜像担持体表面に転写材を接触させる
転写ベルトの表面又は裏面にコロナ放電器でイオンを照
射するものを用いる場合には、該コロナ放電器に供給す
る電流又は電圧を切り替えることにより転写電界の強さ
を切り替える。
【0032】請求項19乃至請求項24の湿式画像形成
装置および請求項25乃至請求項25の湿式画像形成方
法においては、結着装置がトナー像を潜像担持体に対し
て結着させる結着力を、結着力切替手段が用いる転写材
の性質に応じて切り替える。具体的には、キャリア液を
吸収しにくい転写材、表面が平滑な転写材、表面塗工の
度合いが高い転写材等の文字つぶれ、後端画像流れ等の
画像不良が生じやすい転写材を用いる場合には、係る画
像不良の発生を防止するため結着力を比較的強くする。
一方、表面の凹凸が大きい転写紙、キャリア液を吸収し
やすい転写紙、表面塗工度合いの低い転写紙等の潜像担
持体からの転写がなされにくい転写紙を用いる場合に
は、結着力を比較的弱くする。
【0033】例えば、上記結着装置として、潜像担持体
に形成されたトナー像に対して該トナー像を形成するト
ナー粒子と同極性のイオンを照射するコロナ放電器を備
えたコロナ放電型結着装置を用いる場合には、該コロナ
放電器に供給する電圧または電流を結着力切替手段で切
り替えることで結着力を切り替える。また、例えば、上
記結着装置として、潜像担持体に形成されたトナー像に
対して該トナー像を形成するトナー粒子と同極性の電圧
を印加する印加ローラを用いる場合には、該印加ローラ
に加えられる電圧を結着力切替手段により切り替えるこ
とで結着力を切り替える。
【0034】また、請求項19乃至請求項24の湿式画
像形成装置および請求項25の湿式画像形成方法におい
ては、転写電界切替手段が転写電界を切り替える。そし
て、切り替えられた転写電界で、潜像担持体の表面に形
成されたトナー像が転写装置により転写材へと転写され
る。例えば、転写電界切替手段が用いる転写材の種類に
応じて転写電圧を切り替えるものであれば、キャリア液
を吸収しにくい転写材、表面が平滑な転写材、表面塗工
の度合いが高い転写材等の転写がなされやすい転写材を
用いる場合には、転写電界を弱くする。一方、キャリア
液を吸収しやすい転写紙、表面塗工度合いの低い転写紙
等の転写がなされくい転写材を用いる場合には、転写電
界を強くする。
【0035】また、転写電界切替手段が、結着装置によ
りトナー像が潜像担持体に結着される結着力に応じて転
写電圧を切り替えるものであれば、トナー像に強い結着
力が加えられてトナー像の転写がなされにくい状態とな
っている場合には、転写電界を強くして転写されやすく
する。一方、トナー像に加えられた結着力が弱くトナー
像が転写されやすい状態となっている場合は、転写電界
を弱くする。
【0036】例えば、上記転写装置として、トナー像が
形成された潜像担持体の表面に転写材を接触させて転写
材の背面にコロナ放電器でイオンを照射するコロナ放電
器型転写装置を用いる場合には、コロナ放電器に供給す
る電流または電圧を転写電界切替手段が切り替えること
により転写電界の強さを切り替える。また、上記転写装
置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面に転
写材を接触させる転写ローラと該転写ローラに転写バイ
アスを印加するバイアス印加手段とを備えた転写ローラ
型転写装置を用いる場合には、転写ローラにバイアス印
加手段が印加するバイアスを切り替えることにより転写
電界の強さを切り替える。また、上記転写装置として、
トナー像が形成された潜像担持体の表面に転写材を接触
させる転写ベルトと、該転写ベルトに電荷を付与する電
荷付与手段とを備えた転写ベルト型転写装置を用いる場
合には、電荷付与装置に供給する電流又は電圧を切り替
えることにより転写電界の強さを切り替える。
【0037】なお、上記各発明における切り替えは、例
えば、湿式画像形成装置の操作部に切り替えを指示する
ためのスイッチなどを設け、該スイッチなどを用いた操
作者による切り替え指示に基づいて行うようにしても良
いし、湿式画像形成装置に、転写材の前述のような性質
を自動判別する転写材検出装置を設け、該装置の検出結
果に基づいて自動的に行うようにしても良い。
【0038】
【実施例】以下、本発明を画像形成装置である電子写真
複写機(以下、複写機という)に適応した一実施例につ
いて説明する。図1は、本実施例に係る複写機の要部概
略構成図で、図中、1は感光体ドラム、2はメインチャ
ージャ、3は露光用レーザスキャナ、4は、イレーサ、
5は湿式現像装置、6は転写材、7は転写チャージャ、
8はクリーニングブレード、9は除電ランプ、10はコ
ロナ放電器用の電源回路を含む制御部、11は操作パネ
ル、12はアップダウンスイッチ、13はレベル表示
器、51は現像容器、52は現像ローラ、53はコロナ
放電器、54は現像液供給部、55はスクレーパ、56
は樫状部である。潜像担持体部ある感光体ドラム1は、
複写時には一定速度で矢印a方向に回転駆動される。そ
して、感光体ドラム1の外周表面はメインチャージャ2
より暗中にて一様に帯電された後、露光用レーザスキャ
ナ3により原稿光像が照射結像されて静電潜像が形成さ
れる。次に、イレーサ4により感光体ドラム1の外周表
面上の作像領域外部分が除電される。その後、前記静電
潜像は、湿式現像装置5との対向領域を通過する間に湿
式現像装置5により顕像化される。顕像化された静電潜
像は、給紙装置(図示せず)から給送されてきた転写材
6へ転写チャージャ7により転写される。感光体ドラム
1は転写材6の分離後、クリーニングブレード8により
残留トナーが除去される。なお、クリーニングブレード
8の配設方向はトレーリング方向でもカウンタ方向でも
良い。その後、感光体ドラム1の表面は除電ランプ9に
より残留電位が除去されて次の複写に備えられる。
【0039】湿式現像装置5においては、現像容器51
内に作像順にトナー付着手段としての現像ローラ52が
配置され、余剰液除去手段としてのコロナ放電器53が
感光体ドラム1と近接対向して配置されている。なお、
トナー付着手段としては、前記現像ローラ52の他に、
現像皿やスポンジローラ等があり、これらを採用しても
良い。
【0040】上記現像ローラ52は、モータ等(図示せ
ず)の駆動手段によって感光体ドラム1と逆方向である
矢印b方向へ回転駆動される。この現像ローラ52の上
方には、該現像ローラ52へ現像液を供給する現像液供
給部54が配設されている。現像ローラ52の図中右側
にはスクレーパ55がその端部を現像ローラ52外周表
面上に接触させて配設されている。現像液供給部54か
ら供給されたキャリア液にトナーが分散されてなる現像
液は、現像ローラ52とスクレーパ55とによって形成
される樫状部56に溜まり、現像ローラ52の回転によ
って感光体ドラム1と現像ローラ52とが対向する現像
部に供給される。なお、現像ローラ52には、現像バイ
アスが印加され、地肌部へのトナー付着、すなわち、か
ぶりが防止される。
【0041】図1に示す余剰液除去手段としては、コロ
ナ放電器53を用いているが、該コロナ放電器53の他
に、スクイズローラやエアナイフ等がある。本実施例に
おいては、コロナ放電器53を用いたコロナスクイズを
例に説明する。コロナ放電器53はトナーと同極性のイ
オン(本実施例においてはマイナスイオン)を発生さ
せ、このイオンを感光体ドラム1上に照射することによ
り、現像後の感光体ドラム1上の余剰キャリア液をスク
イズして液膜厚を減少させる。
【0042】そして、本実施例では、上記コロナ放電器
53用の電源回路を含む上記制御部10に接続された操
作パネル11に、コロナ放電器53へ供給する電圧の設
定を切り換え支持するためのアップダウンスイッチ12
及び該スイッチによる選択レベルの表示器13が設けら
れている。そして、上記制御部で該スイッチ12の指示
に応じコロナ放電器53へ供給する電圧の設定を切り換
えるようになっている。
【0043】以上の構成において、本実施例の複写機で
は、操作者が複写機の図示しない給紙カセットや手差し
給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類
に応じ、上記アップダウンスイッチ12を操作して、コ
ロナ放電器53へ供給する適切な電圧を選択する。例え
ば、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用
紙、表面塗工の度合いが高い用紙などをセットするとき
は、大きめのコロナ放電器53供給電圧を選択する。逆
に、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙、
表面塗工の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない用紙
などをセットするときは、小さめのコロナ放電器供給電
圧を選択する。このようなコロナ放電器53へ供給する
電圧の選択を容易にするために、上記レベル表示器13
に各電圧に対応する用紙の種類を印刷などで表示しても
よい。
【0044】図2は、余剰液除去手段としてスクイズロ
ーラを用いた場合の例を説明するための構成図で、図
中、57はスクイズローラ、58はスクイズローラブレ
ードで、その他、図1と同じ作用をする部分は、同一の
符号を付してある。図2において、図1と異なる点は、
余剰液除去手段としてコロナ放電器53の代わりにスク
イズローラ57を用いている点である。スクイズローラ
57は感光体ドラム1と近接対向して配置されている。
そして、スクイズローラ57としては表面をアルマイト
加工して、表面部の抵抗値を10の9乗Ωcm以上にし
たものが好適である。スクイズローラ57は、モータ等
(図示せず)の駆動手段によって、感光体ドラム1と同
回転方向である矢印c方向へ回転駆動される。スクイズ
ローラ57の感光体ドラム1との対向領域よりも回転方
向下流側には、スクイズローラブレード58がスクイズ
ローラ57外周表面上にその端部を接触して配設されて
いる。スクイズローラブレード58はスクイズローラ5
7上に付着した現像液をクリーニングする。
【0045】そして、この複写機においても、上記実施
例と同様に、上記スクイズローラ57駆動用の電源回路
を含む制御部10に接続された操作パネル11に、スク
イズローラ57の回転速度の設定を切り換え指示するた
めのアップダウンスイッチ12及び該スイッチによる選
択レベルの表示器13が設けられている。そして、上記
制御部10で、該スイッチ12の指示に応じて、スクイ
ズローラ57の回転速度の設定を切り替えるようになっ
ている。図4はスクイズローラと感光体との線速比対感
光体上キャリア膜厚の関係を示す。転写紙の性質に基づ
いて上記線速比を切り替える(ここでは、スクイズロー
ラの回転速度を切り替える)ことによって、つぶれや白
抜けのない画像を得ることができる。例えば、表面が粗
い用紙などをセットするときは、上記スクイズローラの
回転速度を遅めに切り替え、逆に、表面が平滑な用紙な
どをセットするときには、上記上記スクイズローラの回
転速度を早めに切り替える。 (以下、余白)
【0046】図3は、余剰液除去手段としてエアナイフ
スクイズを用いた場合の例を示す概略構成図である。図
中、59がエアナイフで、その他、図1と同じ作用をす
る部分は同一の符号を付してある。このエアナイフ59
は、感光体ドラム面に対してほぼ垂直で全幅にわたって
スリットノズルから圧縮空気を噴出させ、風圧で通過す
る液膜の厚さを制限する。圧縮空気の供給は、流量が多
いためにリングブロワが用いられる。この方式はエアナ
イフと呼ばれ、スリット幅や圧力を調整することでトナ
ー像を乱すことなく、通過液量を自由に制御することが
できる。この制御を、上記アップダウンスイッチ12を
用いて行う。例えば、比較的表面が粗いような用紙、比
較的キャリア液吸収性が良い用紙の場合、感光体に付着
するトナー・キャリア液が多くなるように、上記アップ
ダウンスイッチ12を操作する。一方、比較的表面が平
滑なような用紙、比較的キャリア液吸収性が悪い用紙の
場合、感光体に付着するトナー・キャリア液が少なくな
るように、上記アップダウンスイッチ12を操作する。
【0047】次に、本発明を転写電界を切り替え得る複
写機に適用した実施例について説明する。図5は、本実
施例に係る複写機の要部概略構成図である。この複写機
の概略構成は、転写装置としての転写コロナ放電器7に
よる転写電界の大きさを切り替え得るように構成した点
以外は、前述の複写機と同様であるので、同じ作用をす
る部分は、同一の符号を付して説明を省略する。なお、
図示の例では、余剰液除去手段としてスクイズローラ5
7を用い、スクイズローラスクレーパ58がスクイズロ
ーラ57外周表面上にその端部を接触して配設されてい
るが、前述の他の余剰液除去手段を用いてもよい。本実
施例の転写装置としては、上記転写コロナ放電器7の他
に、転写ローラ、転写ベルト等を用いた転写装置等があ
る。本実施例においては、転写コロナ放電器7を用いた
コロナチャージ転写を例に説明する。
【0048】上記転写コロナ放電器7は、トナーと逆極
性のイオン(本実施例においてはプラスイオン)を発生
させ、このイオンを感光体ドラム1上のトナー像上に重
ねた転写紙6の背面から与えることにより、転写紙6が
帯電して感光体ドラム1に吸着し、同時にトナーがクー
ロン力で転写紙6に転移する。
【0049】そして、本実施例では、上記転写コロナ放
電器7用の電源回路を含む制御部10に接続された操作
パネル11に、転写コロナ放電器7へ供給する電圧の設
定を切り替え指示するためのアップダウンスイッチ12
及び該スイッチによる選択レベルの表示器13が設けら
れている。そして、上記制御部10で、該スイッチ12
の指示に応じて、転写コロナ放電器7へ供給する電圧の
設定を切り替えようになっている。
【0050】以上の構成において、本実施例の複写機で
は、操作者が複写機の図示しない給紙カセットや手差し
給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類
に応じ、上記アップダウンスイッチ12を操作して、適
切な転写電圧を選択する。例えば、キャリア液を吸収し
にくい用紙、表面が平滑な用紙、表面塗工の度合いが高
い用紙などをセットするときは、大きめの転写電圧を選
択する。逆に、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が
粗い用紙、表面塗工の程度が低い、つまり表面塗工量が
少ない用紙などをセットするときは、小さめの転写電圧
を選択する。このような転写電圧の選択を容易にするた
めに、上記レベル表示器13に各転写電圧に対応する用
紙の種類を印刷などで表示しても良い。
【0051】図6は、転写装置として転写ローラ27を
用いた複写機の要部概略構成図である。図6において図
5と同一の構成については図5と同一の符号を付してい
る。この複写機の転写ローラ27は感光体ドラム1と対
向して配置され、図示されないモータ等の駆動手段によ
って感光体ドラム1と逆回転方向である矢印d方向へ回
転駆動される。また、転写ローラ27用の電源回路を含
む制御部10によってトナーと逆極性の電圧が印加され
る。この複写機においては、転写紙6の背面に直接接触
して該転写紙6を感光体ドラム1の表面に接触させる転
写ローラ27に印加された電圧により、現像後の感光体
ドラム1上のトナー像が転写紙6に転写される。
【0052】そして、この複写機においても、上記実施
例と同様に、上記転写ローラ27用の電源回路を含む制
御部10に接続された操作パネル11に、転写ローラ2
7へ供給する電圧の設定を切り替え指示するためのアッ
プダウンスイッチ12及び該スイッチによる選択レベル
の表示器13が設けられている。そして、上記制御部1
0で、該スイッチ12の指示に応じて、転写ローラ27
へ供給する電圧の設定を切り替えようになっている。
【0053】図7は、転写装置として転写ベルト38や
転写コロナ放電器39などから構成されたものを用いた
複写機の要部概略構成図である。図7において図5と同
一の構成については図5と同一の符号を付している。こ
の複写機の転写ベルト38は支持ローラ27などに掛け
渡され、感光体ドラム1の表面に対向する転写領域を含
む無端移動経路上を矢印d方向に移動するように駆動さ
れる。そして、この転写ベルト38の背面に電荷付与手
段として設けられた転写コロナ放電器39によりトナー
と逆極性のイオンを照射して、転写領域に転写電界を形
成し、現像後の感光体ドラム1上のトナー像を転写紙6
に転写するようになっている。
【0054】なお、転写ベルト38の背面にではなく表
面にイオンを照射するように、コロナ放電器39を設け
てもよい。また、電荷付与手段として転写コロナ放電器
39に代えて、導電性のローラを用いることもできる。
この場合は、該導電性のローラを転写ベルト38の背面
から接触させて、該ローラから転写ベルトに電荷を付与
することにより転写領域に転写電界を形成する。
【0055】そして、この複写機は、上記感光体ドラム
1上方には、該感光体ドラム1と同様に転写ベルト38
の表面に対向する図示を省略した感光体ドラムが複数配
設され、各感光体ドラムの周囲には、上記感光体ドラム
1と同様に、メインチャージャ、露光用レーザスキャ
ナ、イレーサ、湿式現像装置、転写ベルト38背面側の
転写コロナ放電器、クリ−ニングブレード8を有するク
リーニングユニット、除電ランプなどが配設され、各現
像装置には互いに異なる色の現像液が収容されていても
よい。これにより、上記転写ベルト38による転写紙搬
送方向で最も上流側に配設された上記感光体ドラム1か
らのトナー像転写につづき、順次、同方向下流側に配設
された感光体ドラムから各色トナー像が、転写紙に転写
され、カラ−画像を形成することもできる。カラー画像
が形成された転写紙は、転写ベルトから分離され、図示
しない乾燥装置で乾燥された後に機外に排出される。
【0056】この複写機においても、上記実施例と同様
に、上記転写コロナ放電器39用の電源回路を含む制御
部10に接続された操作パネル11に、転写コロナ放電
器39へ供給する電圧の設定を切り替え指示するための
アップダウンスイッチ12及び該スイッチによる選択レ
ベルの表示器13が設けられている。そして、上記制御
部10で、該スイッチ12の指示に応じて、転写コロナ
放電器39へ供給する電圧の設定を切り替えようになっ
ている。なお、上記複数の感光体ドラムに対応した転写
コロナ放電器のすべてを上記アップダウンスイッチ12
による選択で互いに同様に転写電圧切り替えしても良い
し、各転写コロナ放電器毎、互いに独立に転写電圧切り
替えするようにしても良い。
【0057】以下、本発明を結着装置を備えた複写機に
適用した実施例について説明する。図8は、本実施例に
係る複写機の概略構成図である。この複写機の概略構成
は、結着装置を備えている点をのぞき、前述の各複写機
と同様であるので、同じ作用をする部分は、同一の符号
を付して説明を省略する。本実施例の湿式現像装置5に
おいては、現像容器51内に作像順に現像液担持体とし
ての現像ローラ52、余剰液除去手段としてのスクイズ
ローラ57、及び結着装置としてのセットローラ60が
感光体ドラム1と近接対向して配置されている。結着装
置としては、後に述べるように他の方式を採用すること
もできるが、本実施例ではセットローラを用いるものを
例に説明をする。セットローラ60は導電体からなり、
感光体ドラム1と50μmの間隔で設けられている。ま
た、セットローラ60の表面を高抵抗体でコーディング
してもよい。このセットローラ60には、電源回路10
aからトナーと同極性の電圧が印加され、感光体ドラム
1とセットローラ60との間にトナー粒子を感光体ドラ
ム1に押し付ける方向の電界を発生させる。印加する電
圧としては、直流電圧で構わないが、直流電圧に交流電
圧を重畳させてもよい。交流電圧を重畳すると、周波数
の条件や直流分の電圧設定によって、トナー粒子を結着
する条件を広範囲に設定することが可能となる。
【0058】なお、図10に示すように、セットローラ
60は、感光体ドラム1表面に付着する現像液と離間さ
せた位置に、即ち、感光体ドラム1表面に付着する現像
液の膜厚lよりも感光体ドラム1とセットローラ60と
なす間隔gが大きくなるような位置に設けることが望ま
しい。該位置にセットローラ60を設けると、セットロ
ーラ60を現像液に接する位置に設けた場合と比較し
て、トナー像つぶれとトナー像流れ防止の効果が顕著な
ものとなる。これは、セットローラ60と現像液との間
に空気層があることで、電界がトナー粒子に集中して、
トナー像内のキャリア液が絞りだされて、該トナー粒子
が凝集し、該トナー粒子が感光体ドラム1表面を移動し
にくくなることが原因であると考えられる。
【0059】また、本発明者等の実験の結果、このセッ
トローラ60に印加する電圧が、感光体ドラムの表面電
位を変化させるに十分な電圧であれば、トナー像つぶれ
やトナー流れを伴うことがない良好な画像形成ができる
ことが確認された。図9は、該実験の結果を示したグラ
フであり、横軸にセットローラ60に印加する電圧を、
縦軸に感光体ドラム1の表面電位を示している。該グラ
フにおける特性線aは、感光体ドラム1表面に付着する
現像液とセットローラ60が接する場合におけるセット
ローラ60に印加する電圧と感光体ドラム1の表面電位
との関係を示している。また、特性線bは、感光体ドラ
ム1表面に付着する現像液とセットローラ60が離間し
ている場合、即ち、感光体ドラム1表面に付着する現像
液の膜厚lよりも感光体ドラム1とセットローラ60と
なす間隔gが大きい場合(図10参照)におけるセット
ローラ60に印加する電圧と感光体ドラム1の表面電位
との関係を示している。この実施例では、セットローラ
60に−300Vの電圧を印加したところ、感光体ドラ
ム1の表面電位が変化しはじめ、この状態で画像形成を
行なったところ、トナー像つぶれやトナー流れによる画
質の低下は軽減されていた。また、セットローラ60
に、−800Vの電圧を印加したところ、感光体ドラム
1の表面電位は略0Vとなり、この状態で画像形成を行
なったところトナー像つぶれとトナー像流れとがほとん
どない良好な画像が得られた。
【0060】また、セットローラ60により感光体ドラ
ム1の表面に結着されトナー像つぶれやトナー像流れが
生じない状態にある感光体ドラム1表面の現像液のトナ
ー固形分率を測定したところ、結着を行なわない状態の
現像液のトナー固形分率と比較して、1割ほど高い値と
なっていた。ここで、トナー固形分率とは、感光体ドラ
ム1の表面に付着した現像液lの全重量に対する、その
中に含まれるトナー粒子の乾燥重量の比率である。係る
トナー固形分率が上昇すると、トナー像を形成する各ト
ナー粒子間の距離が近くなり、該トナー粒子間に作用す
る引力がつよくなることで、トナーが感光体ドラム1表
面を移動しにくくなり像つぶれ等が防止されるものと考
えられる。
【0061】また、セットローラ60外周面に、セット
ローラスクレーパ61をその端部が接触するように配設
してもよい。セットローラスクレーパ61は、セットロ
ーラ60の回転に伴いセットローラ60に付着した現像
液をクリーニングする。
【0062】転写装置としては、先述の転写チャージャ
7を備えたコロナ放電器型の転写装置を用いる。転写装
置としては先に述べるように他の方式を採用することも
できる。転写チャージャ7がトナーと逆極性のイオン
(本実施例においてはプラスイオン)を発生させ、この
イオンを感光体ドラム1上のトナー像上に重ねた転写紙
6の背面から与えることにより、転写紙6が帯電して感
光体ドラム1に吸着し、同時にトナーが転写紙6に転移
する。
【0063】そして、本実施例では、上記転写チャージ
ャ7用の電源回路10bとセットローラ60用の電源回
路10aとを含む制御部10に接続された操作パネル1
1に、セットローラ60へ供給する電圧の設定を切り替
え指示するための結着力切替手段としてのアップダウン
スイッチ12と該スイッチによる選択レベルを表示する
表示器13とが設けられている。また、制御部10は、
スイッチ12により選択されたセットローラ60へ供給
される電圧に応じて、転写チャージャ7に供給すべき最
適な電圧を求める換算式を記憶した転写電界切替手段と
しての換算器10cを備えている。そして、スイッチ1
2の指示に応じて、制御部10でセットローラ60へ供
給する電圧の設定を切り替えると共に、セットローラ6
0へ供給される電圧から換算器10cが転写チャージャ
7に供給される最適な電圧を換算するようになってい
る。
【0064】以上の構成において、本実施例の複写機で
は、操作者が複写機の図示しない給紙カセットや手差し
給紙トレイにセットして転写材として用いる用紙の種類
に応じ、上記アップダウンスイッチ12を操作して、セ
ットローラ60に供給する適切な電圧を選択する。例え
ば、キャリア液を吸収しにくい用紙、表面が平滑な用
紙、表面塗工の度合いが高い用紙などを用いるときは、
比較的大きめの電圧をセットローラ60に供給する。逆
に、キャリア液を吸収しやすい用紙、表面が粗い用紙、
表面塗工の程度が低い、つまり表面塗工量が少ない用紙
などをセットするときは、比較的小さめの電圧をセット
ローラ60に供給する。このようなセットローラ60に
供給する電圧の選択を容易にするために、上記レベル表
示器13に各セットローラ供給電圧に対応する用紙の種
類を印刷などで表示しても良い。そして、上記アップダ
ウンスイッチ12を用いたセットローラ60供給電圧の
選択に応じて、換算器10cが転写チャージャ7に供給
すべき電圧を換算し、該電圧が転写チャージャ7に供給
される。
【0065】以上説明した実施例では、結着装置してセ
ットローラ60と該ローラに電圧を印加する電圧印加手
段と備えた印加ローラ型結着装置を用いたが、コロナ放
電器を備えたコロナ放電器型結着装置、又は、板状電極
と該板状電極に電圧を印加する電圧印加手段とを用いる
こともできる。図11は結着装置としてコロナ放電器6
2を備えたコロナ放電器型結着装置を用いた実施例を示
す概略構成であり、図12は結着装置として板状電極6
3と該電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備えた実
施例を示す概略構成図である。コロナ放電器62はトナ
ー像を形成するトナー粒子と同極性のイオンを照射する
ものであり、コロナ放電器62を用いると、感光体ドラ
ム1とコロナ放電器62と間隔を高精度に保たなくて
も、比較的均一な効果を得ることができる。また、結着
装置として板状電極63等を用いると、板状電極63は
装置本体感光体ドラム1と板状電極63との間隔(ギャ
ップ)を高精度に保つことができるので、トナー像を形
成するトナー粒子に作用する電界を安定させることがで
きる。
【0066】また、以上説明した実施例では、転写装置
として転写チャージャ7を備えたコロナ放電器型転写装
置を用いたが、転写ローラと該転写ローラに転写バイア
スを印加するバイアス印加手段とを備えた転写ローラ型
転写装置、または、転写ベルトと該転写ベルトに電荷を
付与する電荷付与手段とを備えた転写ベルト型転写装置
を用いることもできる。図13は転写装置として転写ロ
ーラ27を備えた転写ローラ型転写装置用いた実施例を
示す概略構成図であり、図14は転写装置として転写ベ
ルト38等を備えた転写ベルト型転写装置を用いた実施
例を示す概略構成図である。
【0067】また、以上説明した実施例では、結着装置
としてのセットローラ60へ供給する電圧の設定を切り
替えると共に、セットローラ60へ供給される電圧から
換算器10cが転写装置としての転写チャージャ7に供
給される最適な電圧を換算しているが、このような転写
チャージャ7の電圧切り替えを行わず、セットローラ6
0の電圧切り替えのみを行っても良い。図15は、この
場合の概略構成図である。更に、供給電圧を切り替える
のに代え供給電流を切り替えるようにしても良い。
【0068】なお、図14の実施例装置において、前述
の図7の装置におけると同様に、感光体ドラム1上方に
図示を省略した感光体ドラムを複数配設し、各感光体ド
ラムの周囲にメインチャージャ、露光用レーザスキャ
ナ、イレーサ、湿式現像装置、転写コロナ放電器、クリ
ーニングユニット、除電ランプ等を配設し、各現像装置
に互いに異なる色の現像液を収容すれば、カラー複写機
を構成することができる。このようなカラー複写機にお
いても、スイッチ12の指示に応じて、例えば帯状電極
63へ供給する電圧の設定を切り替えように構成する。
そして、複数の感光体ドラムに対応した例えば帯状電極
63のすべてについて、上記アップダウンスイッチ12
による選択で互いに同様に印加電圧切り替えを行っても
良いし、各電極毎、互いに独立に印加電圧を切り替えす
るようにしても良い。
【0069】また、以上の実施例では、用紙の性質に応
じて、余剰液除去力、転写電界の強さ、あるいは、結着
装置の結着力を切り替えるようにしているが、これらに
代え感光体上のトナー付着量を切り替えるようにしても
良い。例えば感光体上の標準的なトナー付着量を得る条
件が、感光体の表面電位:プラス500ボルト、地肌汚
れを防止するために現像電極に印加する電圧:プラス2
00ボルトというものであるとする。このときは300
ボルトの電位差によってトナーを感光体側に移動させて
潜像を現像することになる。表面が粗い用紙には、用紙
表面の凹凸が埋まってべタブなどでのまだらな白抜けが
起こらずべた埋まりを良く転写するために現像量が比較
的多く必要となるので、例えば表面電位プラス600ボ
ルトに切り替えて、現像電位差を400ボルトにする。
これに代え、表面電位はプラス500ボルトのままで、
現像電極に印加する電圧をプラス100ボルトに切り替
えても良い。逆に表面が平滑な用紙に対して像つぶれを
防止し、また感光体ドラムに残留するトナーがほとんど
ない効率良い転写を行うために、現像量が比較的少ない
ほうが良いので、例えば現像電極印加電圧をプラス20
0ボルトのままで表面電位をプラス400に切り替えて
現像電位差を200ボルトにする。これに代え、表面電
位プラス500ボルトのままで現像電極印加電圧をプラ
ス300ボルトに切り替えて現像電位差を200ボルト
にしても良い。
【0070】また、上記感光体上のトナー付着量を切り
替えるのに、トナーとキャリアとの構成比、すなわち現
像液のトナー濃度を切り替えるようにしても良い。図1
6は、トナー濃度と感光体上に付着の固形分量(乾燥さ
せた場合の質量で示している)、すなわち、トナー付着
量との関係を調べた結果を示すグラフである。このグラ
フからも判るように、トナー濃度が高いほど感光体上の
トナー付着量が多くなる。具体的には、例えば、互いに
異なるトナー濃度になるように、それぞれ適宜トナー濃
度制御される二以上の現像液タンクを設け、これらの現
像液タンクのうちのどれからの現像液を現像に使用する
かを切り替えることができるように現像装置を構成す
る。
【0071】また、以上の実施例では、用紙の性質に応
じて、余剰液除去力、転写電界の強さ、結着装置の結着
力、あるいは、感光体のトナー付着量を切り替えるよう
にしているが、これらを組み合わせて切り替えても良
い。例えば、キャリア液を吸収しやすい用紙に転写する
場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着量を共
に増やすべく、例えば現像ローラ52の回転数を高く
し、かつ、スクイズローラ57の回転数を低くする。そ
して、結着装置において良好なトナー結着効果を得るた
めに、感光体上の固形分付着量の増加分に応じて結着装
置としてのセットローラ60への供給電圧又は供給電流
を高くする。逆に、キャリア液を吸収しにくい用紙に転
写する場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着
量を減らすべく、現像ローラ2の回転数を低くし、か
つ、スクイズローラ57の回転数を高くする。そして、
セットローラ60への供給電圧又は供給電流を低くす
る。また例えば、キャリア液を吸収しやすい用紙に転写
する場合に、感光体上の固形分付着量とキャリア付着量
を共に増やすべく、例えば現像ローラ52の回転数を高
くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を低くする。
そして、感光体上の固形分付着量の増加分に応じて転写
電界を強めるべく、転写コロナチャージャ7への供給電
圧又は供給電流を高くする。逆に、キャリア液を吸収し
にくい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量
とキャリア付着量を減らすべく、現像ローラ2の回転数
を低くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を高くす
る。そして、転写コロナチャージャ7への供給電圧又は
供給電流を低くする。また例えば、キャリア液を吸収し
やすい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量
とキャリア付着量を共に増やすべく、例えば現像ローラ
52の回転数を高くし、かつ、スクイズローラ57の回
転数を低くする。そして、結着装置において良好なトナ
ー結着効果を得るために、感光体上の固形分付着量の増
加分に応じて結着装置としてのセットローラ60への供
給電圧又は供給電流を高くする。更に、感光体上の固形
分付着量の増加分及び結着効果の増大分に応じて転写電
界を強めるべく、転写コロナチャージャ7への供給電圧
又は供給電流を高くする。逆に、キャリア液を吸収しに
くい用紙に転写する場合に、感光体上の固形分付着量と
キャリア付着量を減らすべく、現像ローラ2の回転数を
低くし、かつ、スクイズローラ57の回転数を高くす
る。そして、セットローラ60への供給電圧又は供給電
流を低くする。更に、転写コロナチャージャ7への供給
電圧又は供給電流を低くする。 (以下、余白)
【0072】
【発明の効果】請求項1乃至6の湿式画像形成装置にお
ける現像像の液膜規制方法、あるいは、請求項11乃至
14の湿式画像形成装置によれば、転写材の性質に基づ
いて余剰液除去手段の液除去力を切り替え、転写材に応
じて除去すべき量だけ余剰の現像液を除去して液膜を規
制するので、転写不良、文字太り、画像後端流れ等のな
い良好な画像を形成できる。
【0073】請求項7乃至9の湿式画像形成装置におけ
るトナー付着方法においては、転写材の性質に基づいて
現像量を切り替え、転写材に応じた最適の現像量にする
ので、転写不良、文字太り、画像後端流れ等のない良好
な画像を形成できる。
【0074】請求項10の現像方法においては、請求項
1から6の液巻き規制方法と、請求項7から9の現像液
付着方法のうち、それぞれ一つもしくは複数を組み合わ
せて液膜及び現像量を切り替えるので、種々の転写材へ
の対応を、いずれか一方の方法のみを用いる場合に比し
て容易かつ良好に行うことができる。
【0075】請求項15乃至7の湿式画像形成装置にお
ける現像像の転写方法によれば、転写材の性質に基づき
転写電界の強さを切り替えて転写を行うので、各転写材
にそれぞれ適した転写電界にして良好に現像像を転写で
き、転写不良、文字太り、画像後端流れ等のない良好な
画像を形成できる。
【0076】特に、請求項16の湿式画像形成装置にお
ける現像像の転写方法によれば、上記転写装置として、
上記現像像が形成された潜像担持体表面に転写材を接触
させ、該転写材の背面にコロナ放電器でイオンを照射す
るものを用いるので、例えば転写ベルトなどを用いて転
写する場合に比して、転写に必要な電流又は電圧が少な
くてすむ。
【0077】また、特に請求項17の湿式画像形成装置
における現像像の転写方法によれば、上記転写装置とし
て、上記現像像が形成された潜像担持体表面に転写材を
接触させる転写ローラに転写バイアスを印加するものを
用いるので、例えば上記コロナ放電器を用いて転写する
場合に比して、転写材の潜像担持体に対する接触圧をよ
り一定に保って良好な転写を行うことができる。
【0078】また、特に請求項18の湿式画像形成装置
における現像像の転写方法によれば、上記転写装置とし
て、上記現像像が形成された潜像担持体表面に転写材を
接触させる転写ベルトの表面又は裏面をコロナ放電器あ
るいは接触帯電部材を用いて帯電するものを用いるの
で、例えば請求項17のように潜像担持体表面に転写材
を接触させるのに転写ローラを用いる場合に比して、転
写転写材の厚さに対応しやすく表面凹凸な転写紙や塗工
紙でやや厚めの紙にも対応しやすい。また色重ねをする
場合、色ずれが少ない。更に転写ベルトを転写材の搬送
装置としても兼用できる。
【0079】請求項19乃至請求項25の発明によれ
ば、転写材の性質に応じて結着装置がトナー像を潜像担
持体に結着する結着力を切り替えるので、各転写材に適
した結着力でトナー像が潜像担持体に結着される。よっ
て、結着力が適正値よりも弱いことに起因する文字太
り、画像後端流れ等の画質の低下や、結着力が適正値よ
りも強いことに起因する潜像担持体から転写材へのトナ
ー像の転写不良を防止できる。また、請求項19乃至請
求項25の発明によれば、転写電界の強さを切り替えて
転写を行なうので常に適正な転写電界で転写が行なわ
れ、転写不良が生じることがない。従って、転写不良、
文字太り、画像後端流れ等のない良好な画像を形成でき
る。
【0080】特に、特に請求項20の発明によれば、転
写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面
に転写材を接触させ、その転写材の背面にコロナ放電器
でイオンを照射するコロナ放電器型の転写装置を用いる
ので、例えば、転写ベルト等を用いて転写する場合に比
較して、転写に必要な電流または電圧が少なくてすむ。
また、装置本体に取り付ける際に、転写ローラほどの正
確な位置決が要求されないため寸法精度に余裕のある設
定ができる。
【0081】また、特に請求項21の発明によれば、転
写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面
に転写材を接触させる転写ローラと、該転写ローラにバ
イアスを印加するバイアス印加手段とを備えた転写ロー
ラ型転写装置を用いるので、例えばコロナ放電器を用い
て転写する場合と比較して、転写材の潜像担持体に対す
る接触圧を一定に保って良好な転写を行なうことができ
る。また、コロナ放電器を用いる場合と比較して、オゾ
ンの発生を抑えることができる。
【0082】また、特に請求項22の発明によれば、転
写装置として、トナー像が形成された潜像担持体の表面
に転写材を接触させる転写ベルトを備えた転写ベルト型
転写装置を用いるので、例えば転写ローラを用いて転写
する場合と比較して、転写材の厚さに対応しやすく、例
えば表面に凹凸を有する転写材や塗工紙でやや厚めの転
写材にも対応できる。また、転写ベルトを転写材の搬送
装置として兼用することもできる。
【0083】また、特に請求項23の発明によれば、結
着装置として、潜像担持体に形成されたトナー像に該ト
ナー像を形成するトナー粒子と同極性のイオンを照射す
るコロナ放電器を備えたコロナ放電器型結着装置を用い
るので、潜像担持体とギャップを高精度に保たなくて
も、比較的均一にトナー粒子を潜像担持体に結着するこ
とができる。
【0084】また、特に請求項24の発明によれば、結
着装置として、潜像担持体に形成されたトナー像に該ト
ナー像を形成するトナー粒子と同極性の電圧を印加する
回転可能に設けられた印加ローラを備えた印加ローラ型
転写装置を用いるので、印加ローラの表面に異物が付着
しにくい。また、印加ローラに接触するスクレーパを設
ければ、印加ローラが回転するとスクレーパにより印加
ローラ表面に付着した現像液が除去される。よって、印
加ローラの表面に異物や現像液が付着して、結着力が不
安定となることが防止される。また、コロナ放電器を用
いる場合と比較して、オゾンの発生を抑えることができ
る。
【0085】また、特に請求項26の発明によれば、転
写材のキャリア液吸液性、転写材の表面粗さ、又は、転
写材の表面塗工の度合いに基づいて、湿式画像形成プロ
セスの所定の条件を変更するので、転写材のこれらの性
質によらず良好な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による湿式画像形成装置の一実施例を説
明するための構成図。
【図2】本発明による湿式画像形成装置の他の実施例を
説明するための構成図。
【図3】本発明によるエアナイフスクイズの構成図。
【図4】本発明における線速比と塗布膜厚の関係を示す
図。
【図5】他の実施例に係る複写機の要部概略構成図。
【図6】更に他の実施例に係る複写機の要部概略構成
図。
【図7】更に他の実施例に係る複写機の要部概略構成
図。
【図8】更に他の実施例に係る複写機の要部概略構成
図。
【図9】セットローラに印加する電圧と、感光体ドラム
の表面電位との関係を示すグラフ。
【図10】図8に示す複写機の要部を示す拡大図。
【図11】図8に示す複写機の第1の変形例を示す正面
図。
【図12】図8に示す複写機の第2の変形例を示す正面
図。
【図13】図8に示す複写機の第3の変形例を示す正面
図。
【図14】図8に示す複写機の第4の変形例を示す正面
図。
【図15】図8に示す複写機の第5の変形例を示す正面
図。
【図16】トナー濃度と固形分量との関係を示すグラ
フ。
【図17】転写紙の表面粗さと吸油性との関係を示すグ
ラフ。
【図18】吸油性と所定のIDを得るための感光体上固
形分量との関係を示すグラフ。
【図19】吸油性と所定のIDを得るための感光体上固
形分量との関係を示すグラフ。
【図20】スクイズローラの線速とキャリア付着量との
関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 メインチャージャ 3 露光用レーザスキャナ 4 イレーサ 5 湿式現像装置 6 転写材 7 転写チャージャ 8 クリーニングブレード 9 除電ランプ 10 制御部 11 操作パネル 12 アップダウンスイッチ 13 表示器 27 転写ローラ 38 転写ベルト 39 転写コロナ放電器 51 現像容器 52 現像ローラ 54 現像液供給部 55 スクレーパ 56 楔状部 57 スクイズローラ 58 スクイズローラスクレーパ 60 セットローラ 61 スクレーパ 62 コロナ放電器 63 板状電極

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像が形成された潜像担持体の表面に、キ
    ャリア液にトナーが分散されてなる現像液を供給して該
    潜像を現像した後に、余剰液除去手段によって該潜像担
    持体上の余剰現像液を除去して液膜を規制し、転写材に
    転写する湿式画像形成装置における現像像の液膜規制方
    法において、前記余剰液除去手段を液除去力可変に構成
    しておき、前記転写材の性質に基づいて該液除去力を切
    り替えて液膜を規制することを特徴とする湿式画像形成
    装置における現像像の液膜規制方法。
  2. 【請求項2】上記余剰現像液除去手段として、上記潜像
    担持体の表面に対して所定間隔をとって対向配置され、
    上記トナーと同極性のイオンを発生させて、該イオンを
    該潜像担持体の表面に照射するコロナ放電器で構成され
    る余剰液除去手段を用い、上記転写材の性質に基づいて
    前記コロナ放電器によるイオン照射量を算出し、算出さ
    れたイオン照射量に基づいて必要な電圧を前記コロナ放
    電器に印加することで、上記液除去力を切り替えること
    を特徴とする請求項1の湿式画像形成装置における現像
    像の液膜規制方法。
  3. 【請求項3】上記余剰現像液除去手段として、上記潜像
    担持体の表面に対して所定間隔をとって対向配置され、
    該トナーと同極性のバイアス電圧が印加されたスクイズ
    ローラで構成される余剰液除去手段を用い、上記転写材
    の性質に基づいて前記スクイズローラに印加するバイア
    ス電圧を算出し、算出されたバイアス電圧を前記スクイ
    ズローラに印加することで、上記液除去力を切り替える
    ことを特徴とする請求項1の湿式画像形成装置における
    現像像の液膜規制方法。
  4. 【請求項4】上記余剰現像液除去手段として、上記潜像
    担持体の表面に対して所定間隔をとって対向配置されて
    圧縮空気を噴出するスリットノズルで構成される余剰液
    除去手段を用い、上記転写材の性質に基づいて前記スリ
    ットノズルから噴出させる圧縮空気の圧力を算出し、算
    出された圧力の圧縮空気をスリットノズルから噴出させ
    るこで、上記液除去力を切り替えることを特徴とする請
    求項1の湿式画像形成装置における現像像の液膜規制方
    法。
  5. 【請求項5】上記余剰現像液除去手段として、上記潜像
    担持体の表面に対して所定間隔をとって対向配置されて
    圧縮空気を噴出するスリットノズルで構成される余剰液
    除去手段を用い、上記転写材の性質に基づいて前記スリ
    ットノズルのスリット幅を算出し、該スリットノズルを
    算出されたスリット幅することで上記除去力を切り替え
    ることを特徴とする請求項1の湿式画像形成装置におけ
    る現像像の液膜規制方法。
  6. 【請求項6】上記余剰現像液除去手段として、上記潜像
    担持体の表面に対して所定間隔をとって対向配置されて
    該潜像担持体と同方向に回転するスクイズローラで構成
    される余剰液除去手段を用い、上記転写材の性質に基づ
    いて前記スクイズローラと潜像担持体との線速比を切り
    替えることで、上記液除去力を切り替えることを特徴と
    する請求項1の湿式画像形成装置における現像像の液膜
    規制方法。
  7. 【請求項7】潜像形成手段によって潜像が形成された潜
    像担持体の表面に、キャリア液にトナーが分散されてな
    る現像液を供給して該潜像を現像した後に、余剰液除去
    手段によって該潜像担持体上の余剰現像液を除去して液
    膜を規制し、転写材に転写する湿式画像形成装置におけ
    る現像像の現像方法において、前記潜像形成手段及び/
    又は前記現像手段を、現像量可変に構成しておき、前記
    転写材の性質に基づいて現像量を切り替えることを特徴
    とする湿式画像形成装置におけるトナー付着方法。
  8. 【請求項8】トナーの現像量を、潜像担持体の表面電
    位、現像電極に印加する電圧、トナーの持つ電荷、及
    び、トナーと液体キャリアの比のうち少なくとも1つを
    変更して切り替えることを特徴とする請求項7のトナー
    付着方法。
  9. 【請求項9】現像電極が回転体の時、現像量を現像ロー
    ラと潜像担持体との線速比で切り替えることを特徴とす
    る請求項7のトナー付着方法。
  10. 【請求項10】請求項1から6の液巻き規制方法と、請
    求項7から9の現像液付着方法のうち、それぞれ一つも
    しくは複数を組み合わせて液膜及び現像量を切り替える
    ことを特徴とする湿式画像形成装置における現像方法。
  11. 【請求項11】潜像担持体の表面に潜像を形成する潜像
    形成手段と、前記潜像担持体の表面に現像液を供給して
    前記潜像形成手段により形成された潜像を現像する現像
    液付着手段と、前記潜像担持体上の余剰現像液を除去し
    て液膜を規制する余剰液除去手段とを有し、転写材に現
    像像を転写する湿式画像形成装置において、該余剰液除
    去手段が、前記転写材の性質に基づいて印加電圧を切り
    替えるコロナ放電器であることを特徴とする湿式画像形
    成装置。
  12. 【請求項12】前記余剰液除去手段が、前記転写材の性
    質に基づいてバイアス電圧を切り替えるスクイズローラ
    であることを特徴とする請求項11の湿式画像形成装
    置。
  13. 【請求項13】前記余剰液除去手段が、前記転写材の性
    質に基づいてスリットノズルのスリット幅を切り替える
    エアナイフであることを特徴とする請求項11の湿式画
    像形成装置。
  14. 【請求項14】前記余剰液除去手段が、前記転写材の性
    質に基づいて線速を切り替えるスクイズローラであるこ
    とを特徴とする請求項11の湿式画像形成装置。
  15. 【請求項15】潜像が形成された潜像担持体の表面に、
    現像装置によりキャリア液にトナーが分散されてなる現
    像液を供給して該潜像を現像像化した後に、転写電界を
    用いる静電転写方式の転写装置により該現像像を転写材
    に転写する湿式画像形成装置における現像像の転写方法
    において、転写材の性質に基づき転写電界の強さを切り
    替えて転写を行うことを特徴とする湿式画像形成装置に
    おける現像像の転写方法。
  16. 【請求項16】上記転写装置として、上記現像像が形成
    された潜像担持体表面に転写材を接触させ、該転写材の
    背面にコロナ放電器でイオンを照射するものを用い、該
    コロナ放電器に供給する電流又は電圧を切り替えること
    により転写電界の強さを切り替えることを特徴とする請
    求項15の湿式画像形成装置における現像像の転写方
    法。
  17. 【請求項17】上記転写装置として、上記現像像が形成
    された潜像担持体表面に転写材を接触させる転写ローラ
    に転写バイアスを印加するものを用い、該転写ローラに
    印加する電圧を切り替えることにより転写電界の強さを
    切り替えることを特徴とする請求項15の湿式画像形成
    装置における現像像の転写方法。
  18. 【請求項18】上記転写装置として、上記現像像が形成
    された潜像担持体表面に転写材を接触させる転写ベルト
    の表面又は裏面をコロナ放電器あるいは接触帯電部材を
    用いて帯電するものを用い、該コロナ放電器あるいは接
    触帯電部材に供給する電流又は電圧を切り替えることに
    より転写電界の強さを切り替えることを特徴とする請求
    項15の湿式画像形成装置における現像像の転写方法。
  19. 【請求項19】表面に潜像が形成される潜像担持体と、
    前記潜像をキャリア液にトナーが分散されてなる現像液
    により現像してトナー像を形成する現像装置と、転写電
    界を用いて前記トナー像を転写材に転写する転写装置
    と、前記転写装置が前記転写材に前記トナー像を転写す
    る前に、該トナー像を前記潜像担持体に静電的に結着さ
    せる結着装置と、前記転写材の性質に基づき、前記結着
    装置が前記トナー像を前記潜像担持体に結着させる結着
    力の強さを切り替える結着力切替手段と、前記転写電界
    の強弱を切り替える転写電界切替手段と、を備えたこと
    を特徴とする湿式画像形成装置。
  20. 【請求項20】前記転写装置が、前記トナー像が形成さ
    れた前記潜像担持体表面に前記転写材を接触させ、該転
    写材の背面にコロナ放電器でイオンを照射するコロナ放
    電器型転写装置であって、前記転写電界切替手段が、前
    記コロナ放電器に供給する電流又は電圧を切り替えるこ
    とにより前記転写電界の強さを切り替えるものであるこ
    とを特徴とする請求項19の湿式画像形成装置。
  21. 【請求項21】前記転写装置が、前記トナー像が形成さ
    れた前記潜像担持体表面に前記転写材を接触させる転写
    ローラと、該転写ローラに転写バイアスを印加するバイ
    ス印加手段とを備えた転写ローラ型転写装置であって、
    前記転写電界切替手段が、前記転写ローラにバイアス印
    加手段が印加するバイアスを切り替えることにより前記
    転写電界の強さを切り替えるものであることを特徴とす
    る請求項19の湿式画像形成装置。
  22. 【請求項22】前記転写装置が、前記トナー像が形成さ
    れた前記潜像担持体の表面に前記転写材を接触させる転
    写ベルトと、前記転写ベルトに電荷を付与する電荷付与
    手段と、を備えた転写ベルト型転写装置であって、前記
    転写電界切替手段が、前記電荷付与手段に供給する電流
    又は電圧を切り替えることにより前記転写電界の強さを
    切り替えるものでることを特徴とする請求項19の湿式
    画像形成装置。
  23. 【請求項23】前記結着装置が、前記潜像担持体に形成
    された前記トナー像に対して該トナー像にを形成するト
    ナー粒子と同極性のイオンを照射するコロナ放電器を備
    えたコロナ放電器型結着装置であって、前記結着力切替
    手段が、前記コロナ放電器に供給される電圧または電流
    を切り替ることにより前記結着力を切り替えるものであ
    ることを特徴とする請求項19の湿式画像形成装置。
  24. 【請求項24】前記結着装置が、前記潜像担持体に対し
    て所定間隔をもって回転自在に設けられた、前記潜像担
    持体に形成された前記トナー像に対して該トナー像を形
    成するトナー粒子と同極性の電圧を印加する印加ローラ
    を備えた印加ローラ型結着装置であって、前記結着力切
    替手段が、前記印加ローラに加えられる電圧を切り替え
    ることにより前記結着力を切り替えるものであることを
    特徴とする請求項19の湿式画像形成装置。
  25. 【請求項25】潜像担持体の表面に潜像を形成し、現像
    装置により前記潜像にキャリア液にトナーが分散されて
    なる現像液を供給してトナー像を形成し、結着装置より
    前記トナー像を前記潜像担持体に静電的に結着させ、転
    写電界を用いる静電転写方式の転写装置により静電的に
    結着されたトナーを転写材に転写する湿式画像形成方法
    であって、前記転写材の性質に基づき、前記結着装置が
    前記トナー像を前記潜像担持体に結着させる結着力を切
    り替えることを特徴とする湿式画像形成方法。
  26. 【請求項26】上記転写材の性質が、キャリア液吸収
    性、表面の粗さ、又は、表面塗工の度合いであることを
    特徴とする、請求項1の湿式画像形成装置における現像
    像の液膜規制方法、請求項7の湿式画像形成装置におけ
    るトナー付着方法、請求項10の湿式画像形成装置にお
    ける現像方法、請求項15の湿式画像形成装置における
    現像像の転写方法、又は、請求項25の湿式画像形成方
    法。
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