JP3702955B2 - 緩衝装置および緩衝装置を有する再生装置 - Google Patents

緩衝装置および緩衝装置を有する再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は緩衝装置および緩衝装置を有する再生装置に係り、とくに扉や蓋体の回動運動あるいはスライドテーブル等の摺動運動を作動範囲を限定して緩衝するようにした緩衝装置および緩衝装置を有する再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばラジオ付きカセット式テープレコーダ(通称ラジカセ)においては、その上部にCDプレーヤが設けられている。CDプレーヤは回動可能な蓋体を備え、その中にコンパクトディスク(CD)を装着して回転させながらコンパクトディスクに記録されている信号を読出し、音楽を再生するようにしたものである。このようなCDプレーヤの蓋体はばねによって開く方向に付勢されている。従ってロックを外すと上記のばねによって自動的に蓋体が開かれることになる。
【0003】
ところがCDプレーヤにおいては、チャッキングマグネットを有し、このマグネットの磁力を利用してコンパクトディスクをターンテーブルに押えるようにしている。このようなチャッキングマグネットを有するチャッキングプレートは蓋体の下側に保持されており、蓋体を開くときに上記のコンパクトディスクの押圧を解除するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようにチャッキングマグネットを有する蓋体を有するCDプレーヤにおいては、蓋体を開くための力の他にチャッキングプレートをターンテーブルから離す力を必要としていた。
【0005】
そこで蓋体を開くために要する力よりも大きな力を有するばねを用いるようにしていた。ところがこのような強いばねを用いると蓋体に大きな力が加わって変形等の原因になっていた。さらにはスプリング欠損の原因ともなっている。またあまり強いばねを用いると、蓋体の開放動作を緩衝するダンパの力が弱い場合には、蓋体が開く速度が早くなりすぎる問題があった。
【0006】
このような不都合を解消するために、例えばチャッキング用のマグネットの解除のために蓋体が開く初期の位置でのみ作用する補助ばねを設けることも考察されるが、このような構造をとると部品点数が増加する欠点がある。またこのような補助ばねはスペースの制約を生ずる問題があった。
【0007】
補助ばねを用いる代りに強制開放機構を蓋体に取付けることも考察されるが、このような対策はさらに部品点数の増加につながる。またこのような対策を行なうとよりスペースが増大する問題がある。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、補助ばねを用いたり強制開放機構を付加することなく、しかも円滑に回動動作あるいは摺動動作が行ない得るようにした緩衝装置および緩衝装置を有する再生装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、本体に移動自在に設けられ、該本体の一部を開閉するように閉位置、初期開放位置、および開放位置に亘って移動される作動部材と、
前記作動部材に形成されるギヤ部と、
前記ギヤ部の一部に形成される欠歯部と、
前記作動部材の移動を緩衝するダンパと、
前記ダンパの出力端に設けられ、かつ前記ギヤ部と噛合うピニオンと、
前記ギヤ部の前記欠歯部を挟んで前記ギヤ部の歯と対向するように前記欠歯部の終端の位置に形成された段部であって、前記作動部が閉位置であるときに前記欠歯部に対向することにより前記ギヤ部の歯との噛合いから外れた前記ピニオンの歯に係合されることにより該ピニオンの回転を規制する規制部と、
を備え、前記作動部材が前記規制部と前記ピニオンの歯とが係合される前記閉位置から前記ギヤ部の歯と前記ピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする緩衝装置に関するものである。
【0010】
第2の発明は上記第1の発明において、前記作動部材は回動自在に設けられ、前記作動部材の前記初期開放位置から前記閉位置への回動に伴いほぼ円弧状に形成されるほぼ円弧部が前記ピニオンと係合し、前記作動部材の前記閉位置から前記初期開放位置への回動に伴い前記ほぼ円弧部が前記ピニオンを係合支持することにより該ピニオンの回転位置が保持され、前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする緩衝装置に関するものである。
【0011】
第3の発明は上記題1の発明において、前記作動部材は摺動自在に設けられ、前記作動部材の前記初期開放位置から前記閉位置への摺動に伴い前記作動部材の移動方向を法線方向とする前記規制部の側面の段部と前記ピニオンとが係合し、前記作動部材の前記閉位置から前記初期開放位置への摺動に伴い前記規制部の側面の段部から前記ピニオンが離間することにより前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする緩衝装置に関するものである。
【0012】
第4の発明は上記第1または第2の発明において、前記本体内部に設けられ、ディスクが装着されるターンテーブルと、
前記ターンテーブルに装着されるディスクから情報を読出すとともに再生する再生部と、
前記再生部を開閉するように前記本体に回動自在に設けられる前記作動部材としての蓋部を開放方向に回動付勢する付勢部材と、
前記蓋部に設けられ、該蓋部が閉蓋されるときに前記ディスクを前記ターンテーブルとともに挟持するチャッキングプレートと、
前記ターンテーブルおよび前記チャッキングプレートの内の少なくとも何れか一方に設けられる吸引手段と、
を備え、前記作動部材としての前記蓋部が閉蓋位置から開放位置に開蓋されることによる該蓋部の前記閉位置から前記初期開放位置への回動の間に、前記吸引手段の吸引力に応じた前記ターンテーブルと前記チャッキングプレートとによる前記ディスクの挟持力に抗して前記付勢部材による付勢力により前記蓋部が開蓋され前記チャッキングプレートが前記挟持されるディスクから離間されることを特徴とする緩衝装置に関するものである。
【0013】
第5の発明は、本体に設けられ、装着されたディスクから信号を読出す再生部と、
本体に移動自在に設けられ、該本体の前記再生部を開閉するように閉位置、初期開放位置、および開放位置に亘って移動される作動部材と、
前記作動部材に形成されるギヤ部と、
前記ギヤ部の一部に形成される欠歯部と、
前記作動部材の移動を緩衝するダンパと、
前記ダンパの出力端に設けられ、かつ前記ギヤ部と噛合うピニオンと、
前記ギヤ部の前記欠歯部を挟んで前記ギヤ部の歯と対向するように前記欠歯部の終端の位置に形成された段部であって、前記作動部が閉位置であるときに前記欠歯部に対向することにより前記ギヤ部の歯との噛合いから外れた前記ピニオンの歯に係合されることにより該ピニオンの回転を規制する規制部と、
を備え、前記作動部材が前記規制部と前記ピニオンの歯とが係合される前記閉位置から前記ギヤ部の歯と前記ピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする再生装置に関するものである。
第6の発明は、本体に移動自在に設けられ、閉位置、初期開放位置、および開放位置に亘って移動される作動部材と、
前記作動部材に形成されるギヤ部と、
前記ギヤ部の一部に形成される欠歯部と、
前記作動部材の移動を緩衝するダンパと、
前記ダンパの出力端に設けられ、かつ前記ギヤ部と噛合うピニオンと、
前記ギヤ部の前記欠歯部を挟んで前記ギヤ部の歯と対向するように前記欠歯部の終端の位置に形成された段部であって、前記作動部が閉位置であるときに前記欠歯部に対向することにより前記ギヤ部の歯との噛合いから外れた前記ピニオンの歯に係合されることにより該ピニオンの回転を規制する規制部と、
を備え、
前記作動部材は、ディスク載置部を有し、該ディスク載置部に載置されるディスクを装填位置と再生位置とに亘って搬送するテーブルであり、前記テーブルにより前記再生位置に搬送されたディスクから情報を読出すとともに再生する再生部を備え、
前記作動部材が前記規制部と前記ピニオンの歯とが係合される前記閉位置から前記ギヤ部の歯と前記ピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする再生装置に関するものである。
【0014】
【作用】
第1の発明によれば、作動部材が規制部とピニオンの歯とが係合される閉位置からギヤ部の歯とピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は作動部材に対するダンパによる緩衝動作が防止される。
【0015】
第2の発明によれば、作動部材が閉位置から初期開放位置へ回動される際にほぼ円弧部がピニオンを係合支持してピニオンの回転位置が保持され、しかも作動部材に対するダンパによる緩衝動作が防止される。
【0016】
第3の発明によれば、作動部材の閉位置から初期開放位置への摺動に伴い規制部の側面の段部からピニオンが離間することによって作動部材に対するダンパによる緩衝動作が防止される。
【0017】
第4の発明によれば、蓋部が閉位置から開放方向に開蓋されることによる該蓋部の閉位置から初期開放位置への回動の間に、吸引手段の吸引力に応じたターンテーブルとチャッキングプレートとによるディスクの挟持力に抗して付勢部材による付勢力により蓋部が開蓋されチャッキングプレートが挟持されるディスクから離間される。
【0018】
第5の発明によれば、作動部材が規制部とピニオンの歯とが係合される閉位置からギヤ部の歯とピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は作動部材に対するダンパによる緩衝動作が防止される。
の発明によれば、テーブルによってディスクが再生位置に搬送されると再生部がディスクから情報を読出して再生する。
【0019】
【実施例】
実施例の説明に先立って実施例を案出する過程で創出された第1の参考例を図1〜図7によって説明する。図1は本参考例に係る作動範囲限定緩衝装置を有するラジオ付きカセット式テープレコーダを示すものであって、このカセット式テープレコーダはアンプを内蔵するチューナ10をその中央部であって上側に備えている。そしてチューナ10の下側には左右一対のカセットデッキ11が設けられている。またチューナ10の上部にはCDプレーヤ12が配されている。また両側にはそれぞれスピーカボックス13が取付けられている。
【0020】
図2は上記CDプレーヤ12の蓋体17の構造を示すものであって、CDプレーヤ12のコンパクトディスクの装着位置を開閉可能に覆うように設けられている蓋体17は側板18を備えるとともに、この側板18の部分に植設されている支点ピン19によって回動可能に支持されている。そして支点ピン19に巻付けられている付勢ばね20によって蓋体17は開く方向に回動付勢されている。
【0021】
上記蓋体17はポリスチレンから成る成形体であって、その下部には保持リング23が一体に設けられている。そして保持リング23によってチャッキングプレート24を吊下げた状態で保持するようにしている。チャッキングプレート24はその中央部にマグネットを備えるとともに、ターンテーブル25に対してコンパクトディスクを押えるようにしている。
【0022】
上記蓋体17の側板18の下端側の円弧状の部分にはセグメントギヤ28が一体に設けられている。そしてこのセグメントギヤ28の一端側が欠歯部29になっている。そしてセグメントギヤ28はダンパ30の出力端に設けられているピニオン31と噛合うようになっている(図3参照)。
【0023】
図4および図5は上記ダンパ30の構造を示している。フレーム34には一対のリング状突起35、36が同心円状に形成されている。また内側のリング状突起36の内側中心部には支軸37が突設されている。そしてリング状突起35、36をそれぞれ受入れるための条溝39、40がピニオン31の側端面にそれぞれ形成されている。そして条溝39、40とリング状突起35、36との間にはグリースが介在され、さらに支軸37の周囲にもグリースが塗布されている。このようなグリースの粘性によってダンパ30が緩衝動作を行なうようにしている。
【0024】
以上のような構成において、図2および図3に示すように、蓋体17が水平な状態、すなわちCDプレーヤ12のコンパクトディスク装着部を閉じている状態においては、とくに図3に拡大して示すように、ダンパ30のピニオン31はセグメントギヤ28から離脱し、欠歯部29に対向している。従ってこの場合には、蓋体17はダンパ30の緩衝作用を受けない。
【0025】
蓋体17を開放しようとしてこの蓋体17の上面に設けられている押圧部41を押圧すると、プッシュ・プッシュ式のロック装置のロックが解除される。そしてこの後さらにチャッキングプレート24がターンテーブル25から離脱する。この後に図6および図7に示すように、ダンパ30のピニオン31がセグメントギヤ28の欠歯部29から離脱し、セグメントギヤ28に噛合うようになる。すなわちチャッキングプレート24に取付けられているマグネットの磁力によるチャッキングの解除の後にダンパ30の緩衝動作が行なわれることになる。
【0026】
このように本参考例のラジオ付きカセット式テープレコーダにおいては、CDプレーヤ12の蓋体17は保持リング23を介してチャッキングプレート24を吊下げた状態にあり、しかも蓋体17が閉じられていると、そのダンパ30のピニオン31も欠歯部29によってセグメントギヤ28とは噛合っていない状態にある。このような状態で蓋体17を開くと、チャッキングプレート24の中央部に設けられているマグネットによってターンテーブル25に吸着されていたチャッキングプレート24が蓋体17とともに引上げられ、ターンテーブル25から離れる。
【0027】
そしてこの後にダンパ30のピニオン31がセグメントギヤ28に噛合うようになるために、チャッキングプレート24のマグネットがターンテーブルから離れるときに、ダンパ30によって付勢ばねの弾性復元力が消費されることがなくなる。従ってとくに蓋体17の開放の初期の段階においてチャッキングプレート24をターンテーブル25から離すために大きな力を発生させるばねを用いたり、補助ばねを付加したりする必要がなく、あるいはまた強制開放機構を付加する必要がなくなる。
【0028】
そして弱い付勢ばね20によって蓋体17の開放を行なうことが可能になるために、付勢ばね20の欠損の危険性を防止することが可能になるとともに、付勢ばね20による周辺部品の変形を軽減することが可能になる。
【0029】
次に本発明の第1の実施例を図8〜図11によって説明する。なおここで上記第1の参考例と対応する部分については同一の符号を付すとともに上記参考例の説明を援用する。この実施例においては、蓋体17の側板18のセグメントギヤ28の一端の欠歯部29の終端側に回転規制部43を形成するようにしたものである。回転規制部43はピニオン31がセグメントギヤ28から外れた場合に、ピニオン31の歯間に挿入され、これによってピニオン31が自由に回転するのを防止するためのものである。
【0030】
セグメントギヤ28に欠歯部29を設け、これによって蓋体17の開放の初期にダンパ30の緩衝動作が作用しないようにすると、チャッキングプレート24のマグネットをターンテーブル25から離脱させる際に付勢ばね20の力を有効に利用することが可能になる。ところが何かの拍子にダンパ30のピニオン31が回転してしまうと、セグメントギヤ28の歯45に対してピニオン31の歯46がぶつかることになり、これによって蓋体17の開放動作が阻害される可能性がある。
【0031】
そこで回転規制部43を設けておき、この回転規制部43をピニオン31の歯の間に挿入することによって、ピニオン31の回転位置を保持するようにしている。このような回転規制部43によって、図10および図11に示すように、蓋体17の側板18に設けられているセグメントギヤ28とダンパ30のピニオン31とがスムーズに噛合うようになる。
【0032】
また本実施例においては、図1に示す蓋体17の押圧部41を押圧することによって解除されるプッシュ・プッシュ式のロック機構を蓋体17の保持に用いるようにしている。このような場合に、図9に示す歯45、46間のクリアランスを拡大することが可能になり、これによってより安定な蓋体17の開放動作が可能になる。
【0033】
このように通常は噛合った状態で用いられるセグメントギヤ28とピニオン31との作動範囲中に噛合いのない範囲を設定するための欠歯部29をセグメントギヤ28に設けるようにし、しかもピニオン31の動きを回転規制部43によって規制し、噛合い範囲へ図11に示すように再突入する際に回転規制部43の規制によって正規の噛合いを保証できるようにしている。しかも蓋体17の開放動作の際に一旦押込み動作を必要とする場合における歯45、46間のクリアランスを広げることを可能にしている。
【0034】
従ってセグメントギヤ28とピニオン31とが欠歯部29によって噛合いから外れても容易に噛合い範囲に突入することを確実に保証することができ、これによって動作範囲内に噛合いのない範囲を設定できるようになる。このことから、セグメントギヤ28によるダンパ30の駆動の断続を、クラッチや軸の移動等の複雑な機構を用いることなく行なうことが可能になる。
【0035】
図12および図13は第2の参考例を示している。この参考例はカセットデッキ11のカセット蓋50の回動運動に用いられている作動範囲限定緩衝装置に関するものである。カセット蓋50は支軸51を中心として回動可能に支持されるとともに、このカセット蓋50の内側がカセットホルダを構成しており、テープカセット52を保持するようにしている。そしてこのカセット蓋50の側板18の円弧状の先端部にセグメントギヤ28が形成されるとともに、このセグメントギヤ28の先端部が欠歯部29に構成されている。そしてセグメントギヤ28に噛合うようにダンパ30にピニオン31が設けられている。
【0036】
カセット蓋50は図外の付勢手段によって図12および図13において開く方向、すなわち支軸51を中心として反時計方向に回動付勢されている。そして図12から明らかなように、カセット蓋50が完全に閉じられた状態においては、ダンパ30のピニオン31はセグメントギヤ28から外れ、欠歯部29と対向している。そしてこのときにはテープカセット52の先端部が押えばね53によって押えられるようになっている。
【0037】
従ってカセット蓋50を開くときにはとくにその初期の段階で押えばね53から離脱させる必要がある。このような押えばね53からの離脱を行なうカセット蓋50の初期の段階においては、ダンパ30のピニオン31が欠歯部29に対向しているために、ダンパ30の緩衝機能が作用しない。すなわち押えばね53から離脱する際にカセット蓋50を開放する方向に付勢するばねの弾性復元力がダンパ30によって吸収されることがなく、これによって押えばね53から容易に離脱させることが可能になる。
【0038】
従ってカセット蓋50を開放するための付勢ばねとして弱いばねを用いることが可能になり、ばねの欠損の危険性を低くすることが可能になるとともに、周辺部品の変形を軽減できるようになる。また補助ばねを用いたり他の強制開放機構を付加する必要がなくなる。
【0039】
図14および図15は上記第2の参考例を発展させた第2の実施例を示している。この実施例においては、カセット蓋50の側板18のセグメントギヤ28の終端の欠歯部29の端部に臨むように回転規制部43を設け、欠歯部29によってピニオン31がセグメントギヤ28から外れた場合に、ピニオン31の回転を回転規制部43によって規制するようにしている。
【0040】
従ってカセット蓋50の開放の初期において、ダンパ30による緩衝動作を防止することが可能になり、押えばね53からの離脱が確実に行なわれる。しかも図15に示すように噛合い範囲に突入する際に、ピニオン31とセグメントギヤ28とが確実に噛合うようになり、以降の安定な動作が可能になる。
【0041】
図16〜図18は第3の参考例を示している。この参考例はCDプレーヤ57のスライドテーブル58に作動範囲限定緩衝装置を設けたものである。すなわちCDプレーヤ57のスライドテーブル58には図17に示すようにその下面にラックギヤ60が設けられるとともに、このラックギヤ60と噛合うピニオン31を有するダンパ30が設けられており、このダンパ30によってスライドテーブル58の摺動運動を緩衝するようにしている。しかもラックギヤ60の端部には欠歯部29が設けられており、スライドテーブル58が完全に挿入されると図17に示すようにピニオン31は欠歯部29によってラックギヤ60から離れるようになっている。
【0042】
従ってこのスライドテーブル58を引出す際に、その初期の段階においてはダンパ30の緩衝作用を受けることなくスライドテーブル58が図外の付勢手段によって押出されるようになる。そして所定のストローク押出されたところで図18に示すようにダンパ30のピニオン31とラックギヤ60とが噛合い、以降はスライドテーブル58の引出し動作がダンパ30によって緩衝されることになる。従ってスライドテーブル58を引出す方向に付勢するばねとして弱いばねを用いることが可能になり、ばねの欠損等の危険性を低くすることが可能になるとともに、補助ばねを付加したり、強制開放機構を付ける必要がなくなる。
【0043】
図19および図20は上記第3の参考例を発展させた第3の実施例を示している。この実施例においては、スライドテーブル58の下面に設けられているラックギヤ60の終端に欠歯部29を設けるとともに、この欠歯部29の一部に回転規制部43を形成し、ラックギヤ60からピニオン31が外れて欠歯部29と対向したときに、ピニオン31の回転を回転規制部43によって規制するようにしたものである。
【0044】
従ってスライドテーブル58を引出す方向に動かし、ピニオン31とラックギヤ60とが噛合う位置へ再突入した場合に、このピニオン31とラックギヤ60との噛合いを円滑に行ない得るようになる。従ってピニオン31の歯とラックギヤ60の歯とが互いにぶつかり合ってスライドテーブル58が引出されなくなることを防止することが可能になる。
【0045】
【発明の効果】
第1の発明によれば、作動部材が規制部とピニオンの歯とが係合される閉位置からギヤ部の歯とピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は作動部材に対するダンパによる緩衝動作が防止されるように構成されているために、作動部材が閉位置から初期開放位置に至る間においてダンパによる緩衝作用を受けることなく作動部を開放させることができ、余分な力を必要とすることなく作動部材を開放させることが可能になる。
【0046】
第2の発明は、規制部の一部が作動部材の回動支点をほぼ中心としたほぼ円弧状に形成されるほぼ円弧部になっている。従って作動部材の初期開放位置から閉位置への開閉動に伴いほぼ円弧部がピニオンを係合支持することによってダンパの回転位置を保持することができ、作動部材が閉位置から初期開放位置まで回動される間は作動部材に対するダンパによる緩衝動作が防止される。
【0047】
第3の発明によれば、作動部材の閉位置から初期開放位置への摺動に伴い、規制部の側面の段部からピニオンが離間する。従って作動部材が閉位置から初期開放位置へ摺動されるときに、ダンパの回転方向には力が働かないために、外乱が存在しない限りはダンパの回転位置を保持することができ、作動部材が閉位置から初期開放位置まで回転される間は作動部材に対するダンパによる緩衝動作が防止される。
【0048】
第4の発明によれば、蓋部が閉位置に位置するときに記録媒体は保持部によって保持されているが、蓋部が閉位置から初期開放位置まで移動される間はダンパによる緩衝動作が防止されるために、蓋部開放初期においては保持部により生ずる保持力に抗するのみで蓋部を開放することができる。
【0049】
第5の発明によれば、作動部材が規制部とピニオンの歯とが係合される閉位置からギヤ部の歯とピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は作動部材に対するダンパによる緩衝動作が防止されるように構成されているために、作動部材が閉位置から初期開放位置に至る間においてダンパによる緩衝作用を受けることなく作動部を開放させることができ、余分な力を必要とすることなく作動部材を開放させることが可能になる。
の発明は、テーブルによって再生位置にディスクが搬送されたときに再生部で情報を読出して再生するように構成されており、上記テーブルが閉位置から初期開放位置に至る間においてダンパによる緩衝動作を受けることなく作動部を開放させることができ、余分な力を必要とすることなくテーブルを開放させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例の作動範囲限定緩衝装置を有するラジオ付きカセット式テープレコーダの外観斜視図である。
【図2】CDプレーヤの蓋体の縦断面図である。
【図3】同要部側面図である。
【図4】ダンパの分解斜視図である。
【図5】ダンパの縦断面図である。
【図6】蓋体を開いた状態の縦断面図である。
【図7】同要部拡大側面図である。
【図8】第1の実施例の蓋体の縦断面図である。
【図9】同要部拡大側面図である。
【図10】蓋体の開放動作を示す縦断面図である。
【図11】開放動作を示す側面図である。
【図12】第2の参考例を示すカセット蓋の側面図である。
【図13】同開放動作を示す側面図である。
【図14】第2の実施例のカセット蓋の側面図である。
【図15】同開放動作を示す側面図である。
【図16】第3の参考例に係るCDプレーヤの外観斜視図である。
【図17】同CDプレーヤのスライドテーブルの側面図である。
【図18】同スライドテーブルの摺動動作を示す側面図である。
【図19】第3の実施例のスライドテーブルの側面図である。
【図20】同摺動動作を示す側面図である。
【符号の説明】
10 チューナ
11 カセットデッキ
12 CDプレーヤ
13 スピーカボックス
17 蓋体
18 側板
19 支点ピン
20 付勢ばね
23 保持リング
24 チャッキングプレート
25 ターンテーブル
28 セグメントギヤ
29 欠歯部
30 ダンパ
31 ピニオン
34 フレーム
35、36 リング状突起
37 支軸
39、40 条溝
41 押圧部
43 回転規制部
45、46 歯
50 カセット蓋
51 支軸
52 テープカセット
53 押えばね
57 CDプレーヤ
58 スライドテーブル
60 ラックギヤ

Claims (6)

  1. 本体に移動自在に設けられ、該本体の一部を開閉するように閉位置、初期開放位置、および開放位置に亘って移動される作動部材と、
    前記作動部材に形成されるギヤ部と、
    前記ギヤ部の一部に形成される欠歯部と、
    前記作動部材の移動を緩衝するダンパと、
    前記ダンパの出力端に設けられ、かつ前記ギヤ部と噛合うピニオンと、
    前記ギヤ部の前記欠歯部を挟んで前記ギヤ部の歯と対向するように前記欠歯部の終端の位置に形成された段部であって、前記作動部が閉位置であるときに前記欠歯部に対向することにより前記ギヤ部の歯との噛合いから外れた前記ピニオンの歯に係合されることにより該ピニオンの回転を規制する規制部と、
    を備え、前記作動部材が前記規制部と前記ピニオンの歯とが係合される前記閉位置から前記ギヤ部の歯と前記ピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする緩衝装置。
  2. 前記作動部材は回動自在に設けられ、前記作動部材の前記初期開放位置から前記閉位置への回動に伴いほぼ円弧状に形成されるほぼ円弧部が前記ピニオンと係合し、前記作動部材の前記閉位置から前記初期開放位置への回動に伴い前記ほぼ円弧部が前記ピニオンを係合支持することにより該ピニオンの回転位置が保持され、前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置。
  3. 前記作動部材は摺動自在に設けられ、前記作動部材の前記初期開放位置から前記閉位置への摺動に伴い前記作動部材の移動方向を法線方向とする前記規制部の側面の段部と前記ピニオンとが係合し、前記作動部材の前記閉位置から前記初期開放位置への摺動に伴い前記規制部の側面の段部から前記ピニオンが離間することにより前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置。
  4. 前記本体内部に設けられ、ディスクが装着されるターンテーブルと、
    前記ターンテーブルに装着されるディスクから情報を読出すとともに再生する再生部と、
    前記再生部を開閉するように前記本体に回動自在に設けられる前記作動部材としての蓋部を開放方向に回動付勢する付勢部材と、
    前記蓋部に設けられ、該蓋部が閉蓋されるときに前記ディスクを前記ターンテーブルとともに挟持するチャッキングプレートと、
    前記ターンテーブルおよび前記チャッキングプレートの内の少なくとも何れか一方に設けられる吸引手段と、
    を備え、前記作動部材としての前記蓋部が閉蓋位置から開放位置に開蓋されることによる該蓋部の前記閉位置から前記初期開放位置への回動の間に、前記吸引手段の吸引力に応じた前記ターンテーブルと前記チャッキングプレートとによる前記ディスクの挟持力に抗して前記付勢部材による付勢力により前記蓋部が開蓋され前記チャッキングプレートが前記挟持されるディスクから離間されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の緩衝装置。
  5. 本体に設けられ、装着されたディスクから信号を読出す再生部と、
    本体に移動自在に設けられ、該本体の前記再生部を開閉するように閉位置、初期開放位置、および開放位置に亘って移動される作動部材と、
    前記作動部材に形成されるギヤ部と、
    前記ギヤ部の一部に形成される欠歯部と、
    前記作動部材の移動を緩衝するダンパと、
    前記ダンパの出力端に設けられ、かつ前記ギヤ部と噛合うピニオンと、
    前記ギヤ部の前記欠歯部を挟んで前記ギヤ部の歯と対向するように前記欠歯部の終端の位置に形成された段部であって、前記作動部が閉位置であるときに前記欠歯部に対向することにより前記ギヤ部の歯との噛合いから外れた前記ピニオンの歯に係合されることにより該ピニオンの回転を規制する規制部と、
    を備え、前記作動部材が前記規制部と前記ピニオンの歯とが係合される前記閉位置から前記ギヤ部の歯と前記ピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする再生装置。
  6. 本体に移動自在に設けられ、閉位置、初期開放位置、および開放位置に亘って移動される作動部材と、
    前記作動部材に形成されるギヤ部と、
    前記ギヤ部の一部に形成される欠歯部と、
    前記作動部材の移動を緩衝するダンパと、
    前記ダンパの出力端に設けられ、かつ前記ギヤ部と噛合うピニオンと、
    前記ギヤ部の前記欠歯部を挟んで前記ギヤ部の歯と対向するように前記欠歯部の終端の位置に形成された段部であって、前記作動部が閉位置であるときに前記欠歯部に対向することにより前記ギヤ部の歯との噛合いから外れた前記ピニオンの歯に係合されることにより該ピニオンの回転を規制する規制部と、
    を備え、
    前記作動部材は、ディスク載置部を有し、該ディスク載置部に載置されるディスクを装填位置と再生位置とに亘って搬送するテーブルであり、前記テーブルにより前記再生位置に搬送されたディスクから情報を読出すとともに再生する再生部を備え、
    前記作動部材が前記規制部と前記ピニオンの歯とが係合される前記閉位置から前記ギヤ部の歯と前記ピニオンの歯とが噛合う初期開放位置まで移動される間は前記作動部材に対する前記ダンパによる緩衝動作が防止されることを特徴とする再生装置。
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