JP3702095B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
中間転写体を有する画像形成装置では、像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像工程でトナー像として顕像化した後、中間転写体に転写し、中間転写体上の顕像をさらに転写材に転写して最終画像を得るようにしている。
ところで、中間転写体を有するタイプに拘わらず、画像形成装置では一般的に、装置内の温湿度に対して装置外の温湿度が急激に変化した場合(例えば温度で5℃、湿度で20%の変動)、像担持体としての感光体の表面や光学系に結露を生じ易い。例えば感光体の表面に結露が発生すると、その部分が帯電不良となり、白抜け画像が生じる。また、光学系に結露が発生すると、光線が拡散されて感光体に十分な光量が到達せず、画像が不鮮明となるなどの問題が生じる。
【0003】
画像形成装置における結露防止対策又はこれらに関連した技術としては、例えば特開平5−19581号公報、特開平5−173427号公報、特開平5−224515号公報、特開平6−194902号公報、特開平8−87228号公報、特公平6−44128号公報、実公平6−48522号公報に記載のものが知られている。
これらの技術はそれぞれ差異はあるものの、▲1▼結露防止用のヒータを設けてその通電を制御するもの、▲2▼気流を制御するもの、▲3▼結露発生部を除去する(発生しないように変位させる)もの、に大別される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
複数のローラにより張架された無端ベルト状の中間転写体を有する画像形成装置では、図10に示すように、転写材の特定の場所に結露画像が発生する場合がある。
本発明者らが確認したところ、結露画像の発生場所はローラ位置に対応していることが判明した。これは、複数のローラにより張架された無端ベルト状の中間転写体は、そのローラとの接触部分がローラと接触しない部分に比べて結露し易いことを示している。
本発明者らは、その理由を以下のように想定した。
中間転写体を支持するローラ部はその機械的強度を保つためにユニット化されており、全体としての熱容量は大きい。このため、外部環境の変動に対してその熱的追従は大幅に遅れることを避けられない。中間転写体のローラとの接触部はローラの温度に影響されるため、「結露し易い」状態となる。これに対し、ローラと接触しない部分は、中間転写体(ベルト)そのものの熱容量でその温度が決まり、外部環境の変動に対しての追従性が良く、「結露しにくい」状態となる。
【0005】
この中間転写体特有の結露現象においても、上記従来技術と同様の手法で対応可能である。しかしながら、上記従来技術における結露対策はいずれも既存の構成に対してさらにヒータ等、結露防止機能を発現させるための構成を追加するものであり、近年の装置の小型化、低コスト化の要求に添えない。
【0006】
そこで、本発明は、装置の複雑ないし大型化並びにコストアップを来すことなく中間転写体に起因する結露の問題を解消できる画像形成装置の提供を、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、画像形成工程が開始される前に、中間転写体を回転させて熱容量を均すこととした。
具体的には、請求項1記載の発明では、像担持体と、複数のローラに張架された無端ベルト状の中間転写体を有し、像担持体上に形成された顕像を中間転写体に転写し、前記顕像を中間転写体から転写材へ再度転写することにより最終画像を得る画像形成工程を有する画像形成装置において、前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニング手段を有し、前記画像形成工程の前に、前記中間転写体が、前記クリーニング手段が前記中間転写体から離間した状態で予め決められた時間整数倍の回転数で動作制御される、という構成を採っている。
【0008】
請求項2記載の発明では、像担持体と、複数のローラに張架された無端ベルト状の中間転写体を有し、像担持体上に形成された顕像を中間転写体に転写し、前記顕像を中間転写体から転写材へ再度転写することにより最終画像を得る画像形成工程を有する画像形成装置において、前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニング手段を有し、予め決められた間隔にて定期的に、前記中間転写体が、前記クリーニング手段が前記中間転写体から離間した状態で予め決められた時間整数倍の回転数で動作制御される、という構成を採っている。
【0009】
請求項3記載の発明では、像担持体と、複数のローラに張架された無端ベルト状の中間転写体を有し、像担持体上に形成された顕像を中間転写体に転写し、前記顕像を中間転写体から転写材へ再度転写することにより最終画像を得る画像形成工程を有する画像形成装置において、前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニング手段を有し、装置の電源スイッチが入れられ、前記画像形成工程が可能となる迄の間に、前記中間転写体が、前記クリーニング手段が前記中間転写体から離間した状態で予め決められた時間整数倍の回転数で動作制御される、という構成を採っている。
【0010】
請求項4記載の発明では、請求項1,2又は3記載の構成において、前記中間転写体を予め決められた時間整数倍の回転数で回転させる動作後、前記中間転写体の表面を前記クリーニング手段によりクリーニングするクリーニング工程を行う、という構成を採っている。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図2は画像形成装置としてのカラー複写機の概略構成を示しており、図1はその感光体・中間転写ベルト回りの拡大図である。
本実施例におけるカラー複写機は、カラー画像読み取り装置(以下、カラースキャナという。)1と、カラー画像記録装置(以下、カラープリンタという)2とから構成されている。
カラースキャナ1は、原稿3の画像を照明ランプ4で照明し、その反射光を、ミラー5−1、5−2、5−3などのミラー群およびレンズ6を介してカラーセンサ7に結像する。カラーセンサ7に結像された原稿のカラー画像情報は、ブルー、グリーン、レッド(以下、B、G、Rと略記する。)の各色分解光毎に読みとられ、電気的な信号に変換される。カラーセンサ7は、この例では、B、G、Rの色分解手段と、CCDのような光電変換素子で構成されており、3色同時読み取りを行う。
【0016】
このようにしてカラースキャナ1で得られたB、G、Rの色分解画像信号の強度レベルを基にして、画像処理部(図示なし)で色変換処理を行い、ブラック(以下、Bkで示す)、シアン(以下、Cで示す)、マゼンタ(以下、Mで示す)、イエロー(以下、Yで示す)のカラー画像データを得る。
これらのカラー画像データを、カラープリンタ2において、Bk,C,M,Yの各色にて顕像化を行い、これらの顕像化されたトナー像(顕像)を重ね合わせて最終的に4色フルカラー画像を得る。
【0017】
次に、カラープリンタ2の概要を図2を参照しつつ説明する。
書き込み光学ユニット8は、カラースキャナ1からのカラー画像データを光信号に変換して、原稿画像に対応した光書き込みを行い、像担持体としてのドラム状の感光体9に静電潜像を形成する。
書き込み光学ユニット8は、レーザ光源8−1と、その発光駆動装置(図示なし)、ポリゴンミラー8−2およびその回転用モータ8−3とfθレンズ8−4や反射ミラー8−5などで構成されている。
【0018】
感光体9は矢印で示す如く反時計まわりの向きに回転するが、その回りには、感光体クリーニングユニット(クリーニング前除電器を含む)10、除電ランプ11、帯電器12、電位センサ13、Bk現像器14、C現像器15、M現像器16、Y現像器17、現像濃度パターン検知器18、中間転写体としての中間転写ベルト19等が配置されている。
【0019】
各現像器は、静電潜像を現像するために現像剤の穂を感光体9の表面に接触させて回転する現像スリーブ14−1、15−1、16−1、17−1と、現像剤を汲み上げ、撹拌するために回転する現像パドル14−2、15−2、16−2、17−2及び現像剤のトナー濃度検知センサ14−3、15−3、16−3、17−3などで構成されている。
【0020】
コピー動作が開始されると、カラースキャナ1で所定のタイミングからBk画像データの読み取りが開始される。同時に、図2に示されていない感光体の駆動機構により、感光体9は反時計回りの向きに回転駆動されるとともに、感光体9は帯電器12により一様に帯電させられる。
カラースキャナ1により読み取られたBk画像データに基づき、レーザ光による光書き込み・潜像形成が始まる。以下、Bk画像データによる静電潜像をBk潜像と称する。C、M、Yの各画像データに基づき形成された各静電潜像もこれに準じてC潜像、M潜像、Y潜像とそれぞれ称することとする。
【0021】
Bk潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像器14の現像位置に潜像先端部が到達する前に現像スリーブ14−1を回転開始して現像剤の穂立てを行い、Bk潜像をBkトナーで現像する。以後、Bk潜像領域の現像動作を続けるが、Bk潜像後端部がBk現像位置を通過した時点で、速やかにBk現像スリーブ14−1上の現像剤の穂切りを行い、現像不動作状態にする。これは、少なくとも、次のC画像データによるC潜像先端部が到達する前に完了させる。なお、穂切りは現像スリーブ14−1の回転方向を現像動作中とは逆方向に切り換えることで行う。
【0022】
感光体9に形成したBkトナー像は、感光体9と等速駆動されている中間転写ベルト19の表面に静電力で転写される(以下、感光体から中間転写ベルトへのトナー像の転写を「ベルト転写」と称する)。
ベルト転写は、感光体9と中間転写ベルト19の接触状態において転写バイアスローラ20に所定のバイアス電圧を印加することで行う。
【0023】
中間転写ベルト19に、感光体9に順次形成するBk,C,M,Yのトナー像を、同一面に順次位置合わせして、4色重ねのベルト転写画像を形成し、その後、転写材に一括転写を行う。
【0024】
感光体9では、Bk工程の次にC工程に進むが、所定のタイミングからカラースキャナ1によるC画像データの読み取りが始まり、その画像データによるレーザ光書き込みでC潜像形成を行う。
C現像器15は、その現像位置に対して、先のBk画像潜像後端部が通過した後でかつ、C潜像の先端が到達する前に現像スリーブ15−1を回転開始して現像剤の穂立てを行い、C潜像をCトナーで現像する。
以後、C潜像領域の現像を続けるが、潜像後端部が通過した時点で先のBk現像器の場合と同様にC現像スリーブ15−1上の現像剤の穂切りを行う。これもやはり、次のM潜像先端部が到達する前に完了させる。なお、MおよびYの工程については、それぞれの画像データ読み取り・潜像形成・現像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるので、説明を省略する。
【0025】
中間転写ベルト19は、ベルト転写バイアスローラ20、駆動ローラ21、従動ローラ35及びその他の従動ローラ群に張架されている。駆動ローラ21には、図示しない駆動モータが連結されており、この駆動モータにより、後述の如く駆動制御される。これらの各ローラは中空のアルミニウム材で形成されている。
【0026】
ベルト転写バイアスローラ20と駆動ローラ21の間には、中間転写ベルト19の表面をクリーニングするベルトクリーニングユニット22が設けられている。は、ベルトクリーニングユニット22は、ブラシローラ22−1、ゴムブレード22−2及びゴムブレード22−2をベルトに対して接離する接離機構22−3等で構成されている。1色目のBk画像をベルト転写した後の、2、3、4色目をベルト転写している間は、接離機構22−3によってベルト面から離間させておく。
【0027】
駆動ローラ21の対向部位には、中間転写ベルト19の面に形成された4色の重ね画像を転写紙24に転写するための紙転写ユニット23が設けられている。紙転写ユニット23は、紙転写バイアスローラ23−1、ローラクリーニングブレード23−2及びベルトからの接離機構23−3等で構成されている。紙転写バイアスローラ23−1は、通常は、中間転写ベルト19のベルト面から離間しているが、転写するときには所定のタイミングで接離機構23−3により押圧される。紙転写バイアスローラ23−1に所定のバイアス電圧が印加され、転写紙24への転写がなされる。
【0028】
図1に示すように、転写紙24は、給紙ローラ25およびレジストローラ26によって中間転写ベルト19面の4色重ね画像の先端部が紙転写位置に到達するタイミングに合わせて駆動ローラ21と紙転写バイアスローラ23−1間に給紙される。4色の重ね画像を一括転写された転写紙24は、搬送ベルト27により、定着器28に搬送され、所定温度にコントロールされた定着ローラ28−1と加圧ローラ28−2により、トナー像を溶融定着されてコピートレイ29に搬出され、これによりフルカラーコピーが得られる。
【0029】
ベルト転写後の感光体9は、クリーニング前除電器10−1、ブラシローラ10−2、ゴムブレード10−3などからなる感光体クリーニングユニット10で表面をクリーニングされ、除電ランプ11で均一除電される。
【0030】
また、転写紙24にトナー像を転写した後の中間転写ベルト19は表面をクリーニングされる。このクリーニングは、ベルトクリーニングユニット22を再び接離機構22−3で押圧することにより行われる。リピートコピーの場合は、カラースキャナ1の動作および感光体9への画像形成は、1枚目のY(4色目)画像工程に引き続き、所定のタイミングで2枚目のBk(1色目)画像工程に進む。
【0031】
また、中間転写ベルト19の方は、1枚目の4色重ね画像の転写紙への一括転写工程に引き続き、表面をベルトクリーニングユニット22でクリーニングされた領域に、2枚目のBkトナー像がベルト転写されるようにする。その後は、1枚目と同様の動作となる。
【0032】
なお、転写紙カセット30、31、32、33は、各種サイズの転写紙が収納されており、操作パネル(図示なし)で指定されたサイズの紙が収納カセットからタイミングをとってレジストローラ26方向に給紙、搬送される。符号34は、オーバーヘッドプロジェクター用の用紙や、厚紙による転写紙を手差しするための給紙トレイを示す。
【0033】
以上までは、4色のフルカラーを得るコピーモードの説明であったが、3色コピーモード、2色コピーモードの場合は、指定された色と回数の分について、上記同様の動作を行うことになる。
また、単色コピーモードの場合は、所定枚数が終了するまでの間、その色の現像器のみを現像作動(剤穂立て)状態にして、中間転写ベルト19は、感光体9面に接触したまま往動方向に一定速度で駆動され、さらに、ベルトクリーニングユニット22も中間転写ベルト19に接触したままの状態でコピー動作を行う。
【0034】
感光体クリーニングユニット10には、前記したように、ブラシローラ10−2が設置されている。このブラシローラ10−2は感光体9の回転に同期して感光体とは逆方向に回転駆動される。この回転に際し、該ブラシローラ10−2は、感光体の表面を摺擦し、ベルト転写にて残留した転写残トナーを機械的あるいは静電的にクリーニングする。
さらに、感光体表面の摩擦係数を低減して感光層の削れを抑制すべく、ステアリン酸亜鉛を主成分とする板状の潤滑剤39がブラシローラ10−2に常に当接する位置に配置されており、ブラシの回転に伴い、潤滑剤は前記したクリーニング工程と同時にブラシローラ10−2により、削られる。こうしてブラシ表面に付着した潤滑剤は感光体9の表面に塗布され、下流に位置するゴムブレード10−3にて、感光体表面に均一に塗布される。
本実施例では、感光体9に対して潤滑剤を塗布するとともに、中間転写ベルト19に対しても潤滑剤を塗布するようになっている。
このため、図1に示すように、従動ローラ35近傍の中間転写ベルト19に対向して塗布装置36を設けている。この塗布装置36は、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を主成分とする潤滑油添加剤を溶融し、冷却個化させた板状の潤滑剤37と、この潤滑剤の表面を摺擦するブラシ38などから構成されている。
【0035】
以上述べたコピー動作は、結露の問題が無い場合の基本動作である。
【0036】
本実施例における主な作像条件を以下に示す。
【0037】
次に、結露問題に対応した上記カラー複写機の動作を説明する。
図3は、上記カラー複写機の基本動作(画像形成工程全般)及び結露画像の発生の抑制動作を制御する制御部のブロック図である。CPU、ROM、RAM等を備えてマイクロコンピュータとして機能するシステム制御部100には、画像データを処理するための画像処理ユニット102が接続されている。この画像処理ユニット102には、スキャナ制御部103が接続されているとともに、コントローラ104を介してコンピュータ105が接続されている。画像処理ユニット102には、スキャナ制御部103からの画像データあるいはコンピュータ105からの画像データのいずれをも入力可能であって、それらの画像データに応じた画像形成モードを選択してシステム制御部100に出力することができるようになっている。
この場合の画像形成モードは、カラースキャナ1を用いて画像データを得る複写画像形成モードと、コンピュータ105から直接画像データを入力されるプリンタ画像形成モードとが選択されるようになっている。
【0038】
また、システム制御部100は、各ユニットの作動タイミングを制御するためのタイマーを有しており、このタイマーを用い、中間転写ベルト駆動部制御部106を制御し、中間転写ベルト駆動部制御部106はベルト駆動モータ107を制御することで中間転写ベルト19を決められた時間回転駆動する。
【0039】
次に、請求項1に対応する結露画像の発生の抑制のための制御動作の一部を説明する。
請求項1に係る構成では、画像形成工程の前に、中間転写ベルト19を予め決められた時間回転させることを特徴としている。
ここでいう「画像形成工程前」とは、
(1)カラー複写機に対してコピー作業開始動作を行った場合
・原稿押さえ板が開閉された場合
・自動原稿送りユニット(ADF)に原稿がセットされた場合
・コピーするための各種の条件設定(用紙サイズ、リピート枚数、画像濃度等)がなされた場合
(2)コンピュータ105から画像データがコントローラ104へ送られた場合等を指す。
【0040】
図4のフローチャートに示すように、操作パネル108(図3)を介してコピー作業動作のための入力がなされ(S1)、あるいはコンピュータ105からのデータ入力がなされると(S2)、この画像形成工程前において、システム制御部100は、中間転写ベルト駆動部制御部106を制御し、中間転写ベルト駆動部制御部106はベルト駆動モータ107を制御して中間転写ベルト19が回転し始める(S3)。システム制御部100はROMに記憶された、予め決められた時間T(sec)だけ中間転写ベルト19を回転させる(S4)。時間Tが経過すると、システム制御部100は中間転写ベルト19を停止すべく中間転写ベルト駆動部制御部106を制御する(S5)。時間Tはタイマーを用いてシステム制御部100によって管理される。その後、画像形成工程が開始する(S6)。
【0041】
このように、画像形成工程前に中間転写ベルト19を一定時間回転させた結果、結露画像の発生を大幅に抑制することができた。
その理由は、本発明者らの考察によれば、中間転写ベルト19を回転させることにより、熱容量の大きいローラの接触部に中間転写ベルト19の特定部分が位置固定されず、装置外の温度の変動に対する中間転写ベルト19の追従性が全体に亘って均一になるから(全体に亘って均されるから)であると考えられる。
【0042】
次に、請求項2に対応する結露画像の発生の抑制のための制御動作の一部を説明する。
請求項2に係る構成では、予め決められた間隔にて定期的に中間転写ベルト19を予め決められた時間回転させることを特徴としている。
【0043】
図5のフローチャートに示すように、ある時にシステム制御部100の制御によって結露画像の発生の抑制を目的とした中間転写ベルト19の回転動作が開始され(S1)、予め決められた時間T(sec)だけ回転し(S2)、時間Tが経過すると中間転写ベルト19は停止される(S3)。その後、中間転写ベルト19は回転待機状態となる(S4)。回転待機状態から、ROMに記憶された、予め決められた定期間隔としての時間t(sec)が経過したか否かが判断され(S5)、経過した場合には結露画像の発生の抑制を目的とした中間転写ベルト19の回転動作が開始される(S1)。経過していないと判断された場合には待機状態が維持される。回転時間Tと定期間隔時間tはシステム制御部100のタイマーの使用によって管理される。
【0044】
定期的に中間転写ベルト19を回転させるので、温度変化に対する追従性の均一化をさらに高めることができ、結露画像の発生の抑制をさらに高めることができる。
【0045】
次に、請求項3に対応する結露画像の発生の抑制のための制御動作の一部を説明する。
請求項3に係る構成では、装置の電源スイッチが入れられ、画像形成工程が可能となる迄の間に、中間転写ベルト19を予め決められた時間回転させることを特徴としている。
【0046】
図6のフローチャートに示すように、装置(カラー複写機)の電源スイッチがオンされると(S1)、システム制御部100がAC負荷制御部109(図3)を制御し始めてそれにより定着ヒータ110(図3)がオンされ、定着温度が所定温度まで上昇し、画像工程が可能となる迄の間(具体的には、操作パネル108上に「コピーできます」等のメッセージが表示される)に、システム制御部100が中間転写ベルト駆動部制御部106を制御し、中間転写ベルト駆動部制御部106がベルト駆動モータ107を制御することで中間転写ベルト19の回転動作が開始される(S2)。予め決められた時間T(sec)だけ回転し(S3)、時間Tが経過すると中間転写ベルト19は停止される(S4)。時間Tはタイマーを用いてシステム制御部100によって管理される。その後、画像形成工程が可能となる(S5)。
【0047】
本実施例の場合も請求項1に対応する実施例と同様に、結露画像の発生を大幅に抑制することができる。
【0048】
次に、請求項1、2、3に共通する結露画像の発生の抑制のための制御動作を説明する。
中間転写ベルト19を予め決められた時間回転させる動作時、中間転写ベルト19は整数倍の回転数にて動作制御されることを特徴としている。
既に述べたように、転写紙24にトナー像を一括転写した後の中間転写ベルト19の表面は、クリーニングユニット22における接離機構22−3が再びゴムブレ−ド22−2を押圧してクリーニングされる。このため、中間転写ベルト19上にはクリーニングユニット22が解除された位置にクリーニング跡が残る。
結露画像の発生の抑制のために中間転写ベルト19のみを回転させる場合、上記クリーニング跡の位置を管理しないと画像形成工程時にはクリーニング跡が画像領域に入ってしまう。
この不具合を回避するために、システム制御部100のROMには、中間転写ベルト19の回転時間は整数倍の回転時間として予め決められて記憶されており、その時間をタイマーで管理する。中間転写ベルト19の整数倍の回転中は、クリーニングユニット22は中間転写ベルト19から離間させられる。
【0049】
図7のフローチャートに示すように、例えば操作パネル108を介してコピー作業動作のための入力がなされると(S1)、この画像形成工程前において、システム制御部100は、中間転写ベルト駆動部制御部106を制御し、中間転写ベルト駆動部制御部106はベルト駆動モータ107を制御して中間転写ベルト19が回転し始める(S2)。システム制御部100はROMに記憶された、予め決められた時間T(sec)だけ中間転写ベルト19を回転させる(S3)。時間Tが経過すると、システム制御部100は中間転写ベルト19を停止すべく中間転写ベルト駆動部制御部106を制御する(S4)。その後、画像形成工程が開始する(S5)。
この場合、中間転ベルト19の周長をL(mm)
中間転ベルト19の線速をv(mm/sec)
中間転ベルト19の回転数をN(回)とすると、
中間転ベルト19の回転時間T(sec)は、
T=L/v×N
となる。
【0050】
中間転写ベルト19は整数倍の回転数回転されるので、クリーニング跡は回転前と同じ位置となり、画像領域内に入り込むことはない。勿論、中間転写ベルト19の回転動作によって結露画像の発生も抑制される。
【0051】
次に、請求項5に対応する結露画像の発生の抑制のための制御動作を説明する。
請求項5に係る構成では、中間転写ベルト19を予め決められた時間回転させる動作後、中間転写ベルト19の表面をクリーニングするクリーニング工程を行うことを特徴としている。
中間転写ベルト19上に存在するクリーニング跡を回避するために中間転写ベルト19を整数倍にて回転させ、回転前と同じ位置に停止させることは、中間転写ベルト19停止時のイナーシャにより精度よく行えない場合がある。この懸念を回避するために、本実施例では中間転写ベルト19を予め決められた時間回転させる動作後、中間転写ベルト19の表面をクリーニングするクリーニング工程を行う。
【0052】
図8のフローチャートに示すように、システム制御部100の制御によって中間転写ベルト19の回転動作が開始され(S1)、予め決められた時間T(sec)だけ回転し(S2)、時間Tが経過すると中間転写ベルト19は停止される(S3)。時間Tはタイマーを用いてシステム制御部100によって管理される。この場合の時間Tは請求項5に対応する実施例の時間Tと同じである。その後、システム制御部100は中間転写ベルト駆動部制御部106とベルトクリーニングブレード接離用ソレノイド111(図3)を制御し、中間転写ベルト19のクリーニング工程を開始する(S4)。
少なくとも中間転写ベルト19が一周するクリーニングを行い、通常の動作(基本動作)と同様なタイミングにて中間転写ベルト駆動部制御部106とベルトクリーニングブレード接離用ソレノイド111をオフしてクリーニング跡をあるべき位置に位置付け、中間転写ベルト19のクリーニング工程を終了する(S5)。その後、画像形成工程が開始される(S6)。
【0053】
次に、結露画像の発生の抑制のための参考例の制御動作を説明する。
中間転写ベルト19を予め決められた時間回転させる時、中間転写ベルト19の表面をクリーニングするクリーニング手段を同時に動作させることを特徴としている。
【0054】
図9のフローチャートに示すように、システム制御部100の制御によって中間転写ベルト19の結露防止を目的とした回転動作が開始されると(S1)、同時に、システム制御部100によってベルトクリーニングブレード接離用ソレノイド111が制御されて中間転写ベルト19のクリーニング工程が開始される(S2)。予め決められた時間T(sec)だけ回転し(S3)、時間Tが経過すると中間転写ベルト19は停止される(S4)。時間Tはタイマーを用いてシステム制御部100によって管理される。
中間転写ベルト19の停止時は、通常の動作と同様なタイミングにて中間転写ベルト駆動部制御部106とベルトクリーニングブレード接離用ソレノイド111をオフしてクリーニング跡をあるべき位置に位置付け、中間転写ベルト19のクリーニング工程を終了する(S5)。その後、画像形成工程が開始される(S6)。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、画像形成工程前に中間転写体を回転させる構成としたので、装置外の温度・湿度が急激に変化した場合に発生する中間転写体上の結露による異常画像の発生をヒータ等を付加することなく既存の構成で抑制することができる。
また、中間転写体を整数倍の回転数で駆動する構成としたので、クリーニング跡が画像領域内に入り込む不具合を防止することができる。
【0057】
請求項2記載の発明によれば、中間転写体を定期的に予め決められた時間回転させる構成としたので、結露による異常画像の発生の抑制をさらに高めることができる。
また、中間転写体を整数倍の回転数で駆動する構成としたので、クリーニング跡が画像領域内に入り込む不具合を防止することができる。
【0058】
請求項3記載の発明によれば、画像形成工程が可能となる迄の間に、中間転写体を予め決められた時間回転させる構成としたので、装置外の温度・湿度が急激に変化した場合に発生する中間転写体上の結露による異常画像の発生をヒータ等を付加することなく既存の構成で抑制することができる。
また、中間転写体を整数倍の回転数で駆動する構成としたので、クリーニング跡が画像領域内に入り込む不具合を防止することができる。
【0060】
請求項4記載の発明によれば、中間転写体を予め決められた時間回転させる動作後、中間転写体の表面をクリーニングする構成としたので、中間転写体上の結露による異常画像の発生をヒータ等を付加することなく既存の構成で抑制することができると同時に、回転動作前に存在しているクリーニング跡の位置を精度よく管理しなくてもクリーニング跡が画像領域内に入り込む不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る画像形成装置の感光体・中間転写ベルト周辺の拡大図である。
【図2】 全体概略図である。
【図3】 装置の制御ブロック図である。
【図4】 請求項1に対応する実施例の動作フローチャートである。
【図5】 請求項2に対応する実施例の動作フローチャートである。
【図6】 請求項3に対応する実施例の動作フローチャートである。
【図7】 請求項1、2、3に共通の動作フローチャートである。
【図8】 請求項4に対応する実施例の動作フローチャートである。
【図9】 参考例の動作フローチャートである。
【図10】 結露画像を示す平面図である。
【符号の説明】
9 像担持体としての感光体
19 中間転写体としての中間転写ベルト
24 転写材としての転写紙
22 クリーニング手段としてのクリーニングユニット
T 予め決められた時間
t 予め決められた間隔
Claims (4)
- 像担持体と、複数のローラに張架された無端ベルト状の中間転写体を有し、像担持体上に形成された顕像を中間転写体に転写し、前記顕像を中間転写体から転写材へ再度転写することにより最終画像を得る画像形成工程を有する画像形成装置において、
前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニング手段を有し、前記画像形成工程の前に、前記中間転写体が、前記クリーニング手段が前記中間転写体から離間した状態で予め決められた時間整数倍の回転数で動作制御されることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、複数のローラに張架された無端ベルト状の中間転写体を有し、像担持体上に形成された顕像を中間転写体に転写し、前記顕像を中間転写体から転写材へ再度転写することにより最終画像を得る画像形成工程を有する画像形成装置において、
前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニング手段を有し、予め決められた間隔にて定期的に、前記中間転写体が、前記クリーニング手段が前記中間転写体から離間した状態で予め決められた時間整数倍の回転数で動作制御されることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、複数のローラに張架された無端ベルト状の中間転写体を有し、像担持体上に形成された顕像を中間転写体に転写し、前記顕像を中間転写体から転写材へ再度転写することにより最終画像を得る画像形成工程を有する画像形成装置において、
前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニング手段を有し、装置の電源スイッチが入れられ、前記画像形成工程が可能となる迄の間に、前記中間転写体が、前記クリーニング手段が前記中間転写体から離間した状態で予め決められた時間整数倍の回転数で動作制御されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1,2又は3記載の画像形成装置において、
前記中間転写体を予め決められた時間整数倍の回転数で回転させる動作後、前記中間転写体の表面を前記クリーニング手段によりクリーニングするクリーニング工程を行うことを特徴とする画像形成装置。
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