JP3702066B2 - 異円径物品の捕捉搬送方法および装置 - Google Patents

異円径物品の捕捉搬送方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の捕捉アームにより、直径の異なる複数の円形物品(容器等;以下、このような物品を異円径物品と呼ぶ)を捕捉して搬送するための、異円径物品の捕捉搬送方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、一対のクランプアーム機構による容器の把持搬送装置については種々提供されているが、その一例である、特開平1−267214号公報に開示された技術の概要について、図8および図9を参照しながら説明する。
図8に示すように、兼用型クランプ装置004は、フレーム008に軸受009を介して回転自在に軸支された鉛直方向の回転軸010と、この回転軸010の上端部に連結固定された回転体006とをそなえ、回転軸010の下端部は図示しないモータに連結されており、このモータにより回転軸010が回転駆動されるようになっている。
【0003】
回転体006は、回転軸010の上端に固定された円板状の上部板006aと、この上部板006aの下方に配設されたリング状の下部板006bと、これらの上部板006aと下部板006bとを連結する円筒部材006cとから構成されている。
この回転体006には、その外周部等間隔位置に複数のクランプ機構012が設けられている。各クランプ機構012は、図8および図9に示すように、回転体006の上部板006aの周縁部において鉛直方向に軸支された一対のクランプ軸013a,013bと、これらのクランプ軸013a,013bの下部にそれぞれ取り付けられて相互に噛合する歯車014a,014bと、クランプ軸013a,013bの上部にそれぞれ取り付けられたクランプアーム005a,005bとをそなえて構成されている。
【0004】
従って、一方のクランプ軸013aを正逆方向に回転駆動することにより、歯車014a,014bを介して一対のクランプ軸013a,013bを相互に逆方向へ同期回転させることができ、それによって、一対のクランプアーム005a,005bを開閉作動させることができる。
さらに、回転体006の下部板006bには、駆動軸015が回転自在に軸支されており、この駆動軸015とクランプ軸013aとがばね016を介して連結されるとともに、駆動軸015が後述するカム機構017によって回転駆動されるように構成されている。
【0005】
そして、クランプ軸013aの下端部と駆動軸015の上端部とには、ばね016を囲む連結管018a,018bがそれぞれ取り付けられるとともに、上方の連結管018aの下端面と下方の連結管018bの上端面とのそれぞれに櫛刃状の凹凸が形成され、一方の凸部019aを他方の凹部019b内に円周方向に所定の間隔をあけて嵌合させ、且つ、ばね016の捩れ力により連結管018aと連結管018bとを逆方向に、クランプアーム005a,005bが円形容器002a(または002b)を把持する方向に回転付勢することにより、通常は凸部019aを他方の凹部019bの壁面に弾接させた初期状態に保持している。
【0006】
また、駆動軸015の下端部には、カムフォロワ021を装着された揺動レバー020の一端が取り付けられており、駆動軸015は、連結管018bと下部板006bとの間に設けたリターンスプリング022によって、クランプアーム005a,005bを開放する方向に付勢され、且つ、カムフォロワ021をカム部材023の円錐状カム面に半径方向から当接係合させている。
【0007】
なお、カム部材023は、図9に示すように、回転軸010の周囲に配設されて、フレーム008に固定された筒状部材024に昇降自在に設けられており、円形容器002a(または002b)の外径寸度の差異により、クランプアーム005a,005bの開閉角度を対応させるため、大径円弧状部023aと小径円弧状部023bとを有している。
【0008】
次に、クランプアーム005a,005bについて、図9を参照しながら説明する。クランプアーム005a,005bは、クランプ軸013a,013bの中間点Rを通り、回転体006の半径方向に延びる中央線Zを中心として対称位置に配設されるとともに線対称状に形成されている。また、各クランプアーム005a,005bによる円形容器002a(または002b)の挟持面035はそれぞれV字形に成形され、2種の直径の異なる円形容器002a,002bを把持した際に、2種の円形容器の中心が各V字形挟持面035の2等分線の交点t上に位置するように設定している。
【0009】
前記交点tは当然に中央線Z上に位置するようになるが、クランプアーム005a,005bの挟持面035で、上記2種とは直径の異なる中間の基準直径 を有する円形物品を把持した場合には、交点tは、クランプアーム005a,005b間の開き角度に応じて、中央線Z上をクランプ軸013a,013b側に近接する方向に最も移動するようになる。
【0010】
そして、その最大芯ずれの値は、円形容器002a,002bの半径の寸度(寸法)に依存することは当然である。
また、従来の円筒容器の充填装置等としては、スターホイールとガイドとによる容器搬送手段が用いられることが一般的であるが、その説明は省略する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
外径寸法(寸度)の異なる複数種の容器に対応する、従来の兼用型クランプ式の搬送装置は、上述したように、2種の容器とは異なる中間基準径での容器センタリングの芯ずれを極力少なくした、開閉クランプアーム005a,005bをそなえたものであるが、2種の容器間の兼用範囲を拡大すればする程、中間基準径での容器のセンタリングの芯ずれ値が増大する矛盾は常に付きまとうことになる。
【0012】
また、型替え(容器の変更)の際には、クランプアーム005a,005bの開閉角度を調整するためのカム部材023の昇降操作を必要し、機械的にクランプ機構012および昇降手段の構造が複雑であり、サニタリー的にも問題がある。さらに、軟弱なPET容器の挟持(クランプ)にあたってはその挟持力によっては容器変形の可能性があるほか、容器の兼用範囲を拡大する場合、カム部材等の型替作業が必要となる。また、スターホイールを用いた搬送手段においては、容器の外径に対応するポケットサイズの異なるスターホイールとガイドとを複数用意する必要があり、型替時間を要し生産性・コスト的にも問題がある。
【0013】
従来から、複数種の異円径容器を扱う回転式搬送手段において、型替えをなくしてセンタリングを確実にする搬送手段が求められている。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、直径の異なる容器への兼用範囲を拡大しながら、型替時の部品交換など型替のための操作を一切不要とし、さらに、簡素な構造で低コストかつサニタリー性の向上をはかった、異円径物品の捕捉搬送方法および装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の異円径物品の捕捉搬送方法(請求項1)は、回転する円板外周に複数の物品捕捉機構を等間隔に配設し、各物品捕捉機構が、歯車の噛合によって相互に逆方向へ回動して開閉する一対の捕捉アームを有して構成され、一対の捕捉アームにより外径の異なる円形物品を捕捉して搬送するものであって、一対の捕捉アームのいずれか一方の支点軸部にワンウェイクラッチを挿持させるとともに、支点軸を固持しうる回転止め機構を設け、円形物品を捕捉する際には、回転止め機構によって支点軸を固持した状態で、一対の捕捉アームを閉じる方向へのみ回転自在として円形物品を捕捉し、円形物品を捕捉状態から解放する際には、回転止め機構による支点軸の固持を解放することにより、一対の捕捉アームを開く方向へ回転可能とし、円形物品を解放することを特徴としている。
【0015】
また、本発明の異円径物品の捕捉搬送装置(請求項2)は、回転する円板外周に複数の物品捕捉機構を等間隔に配設し、各物品捕捉機構が、歯車の噛合によって相互に逆方向へ回動して開閉する一対の捕捉アームを有して構成され、一対の捕捉アームにより外径の異なる円形物品を捕捉して搬送するものにおいて、一対の捕捉アームのいずれか一方の支点軸部にワンウェイクラッチを挿持させるとともに、支点軸を固持しうる回転止め機構を設け、この回転止め機構を、支点軸に固着した鋸歯車と、この鋸歯車と係合しうる爪レバーとから構成し、円形物品を捕捉する際には、鋸歯車と爪レバーとの係合によって支点軸を固持した状態で、一対の捕捉アームを閉じる方向へのみ揺動自在とし、円形物品を捕捉状態から解放する際には、鋸歯車と爪レバーとの係合を解除して、一対の捕捉アームを開く方向へ回転可能とすることを特徴としている。
【0016】
このとき、一対の捕捉アームにおいて、捕捉対象の円形物品の円直径範囲を細分化した範囲毎または捕捉対象の複数種容器群の中で隣り合う大径の円形物品と小径の円形物品との接触した、それぞれの接線点と容器中心とを結んだ中心角が常に同一となる、3面以上の捕捉面を折り曲げ形成してもよい(請求項3)。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面(図1〜図7)を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔A〕第1実施形態の説明
図1〜図5は本発明の第1実施形態に係る異円径物品の捕捉搬送装置を示すもので、図1はその要部を示す分解斜視図、図2はそのレイアウトを示す平面図、図3はその要部を示す縦断面図、図4はその捕捉アームの閉作用を示す平面図、図5はその捕捉アームの開作用を示す平面図である。
【0018】
図2に示すように、給壜コンベヤ1によって連続的に搬送されてきた容器(異円径物品)2は、タイミングスクリュ3によって所定間隔に割り出しされる。
捕捉搬送装置4には、複数個の捕捉装置(物品捕捉機構)5が等間隔に配設され、タイミングスクリュ3で割り出された容器2は、捕捉装置5を成す一対の捕捉アーム18,19によって容器2の胴部が捕捉され、容器2の底部は、図示省略の摺動板上を摺動しながら移送され、回転式充填装置8の充填ユニット9の中心位置に搬入される。なお、給壜コンベヤ1と摺動板の上面および充填ユニット9の容器受け面は同一レベルに配置されている。
【0019】
そして、図3に示すように、本実施形態の捕捉搬送装置4においては、フレーム10に軸受(図示省略)を介して回転軸11が軸支され、この回転軸11は、図示省略の駆動手段によって、回転式充填装置8に同期して回転駆動されるようになっている。この回転軸11の上端部には、固定金具12を介して回転板13が固設されている。回転板13は、固定金具12を介して回転軸11の上端に固定された円板状の上部板14と、この上部板14の下方に配設されたリング状の下部板15と、これらの上部板14と下部板15とを連結する連結筒16とを一体的に連結して形成されており、この回転板13(上部板14および下部板15)の外周部には、複数の捕捉装置5が等間隔に配設されている。
【0020】
捕捉装置5は、以下のように、一対の捕捉アーム18,19と、これらの捕捉アーム18,19それぞれの支点軸20,21と、鋸歯車22および爪レバー23と、カム機構24とから構成されている。
捕捉アーム18,19は、それぞれ、上部板14および下部板15を貫通する支点軸20,21により軸支され、ナット33を支点軸20,21の下端に締め付けて支点軸20,21を回転板13に固定することにより、回転板13に揺動自在に保持されている。
【0021】
カム機構24は、回転軸11軸芯の外周におけるフレーム10上面に固定され、その外周上(図5の位置B付近)には、爪レバー23を鋸歯車22から開放するための開放カム24bが設けられ、また、弾力的作動をする揺動カム26が、図4の位置D付近に支持ピン27によって支持されている。
捕捉装置5は、図1に示すように、容器2を捕捉センタリングする一対の捕捉アーム18,19を有し、支点軸20,21に一体形成された歯車18a,19aの噛合によって相互に逆方向へ回動して開閉作動(同期)するものである。一方の捕捉アーム19においては、容器捕捉部19b(上下二段)と、歯車19aおよび閉レバー19cとが一体的に形成されている。他方の捕捉アーム18においては、容器捕捉部18bと、歯車18aおよびレバー18cとが一体的に形成されている。
【0022】
また、歯車18aの軸芯上部にはワンウェイクラッチ28が挿着されている。このワンウェイクラッチ28は、捕捉アーム18が反時計方向(開方向)に回転する場合のみ、支点軸20と共に回転する構造のものである。なお、容器保持部18bと19bとは、開閉作動する際に、上下方向では相互にまたその他の部材と干渉しない形状となっている。
【0023】
捕捉アーム18および19は、歯車18aと19aとの噛合する軸間隔をもって、それぞれ回転板13に支点軸20および21を介して保持されている。レバー18cおよび閉レバー19cにはピン30,30がそれぞれ突設され、これらのピン30,30相互間にスプリング31が装架されており、このスプリング31の付勢力により、捕捉アーム18および19は、通常、開放状態に保たれている。なお、下部板15には図示省略のストッパ等がそなえられており、捕捉アーム18,19の開放限度を規制している。
【0024】
支点軸20下端の角軸部20aには、鋸歯車22の角穴部22aが嵌合され、支点軸20と鋸歯車22とは共に回転し、爪レバー23の爪部23aを鋸歯車22に噛合させることにより、支点軸20の反時計方向の回転は積極的に固持されるように構成されている。また、爪レバー23は、ピン32によって回転板13の下部板15に揺動自在に保持されるとともに、下部板15の下面に図示省略のスプリングを設け、このスプリングにより、爪レバー23の爪部23dを鋸歯車22に噛み合わせる方向へ付勢している。
【0025】
次に、上述のごとく構成された本実施形態の捕捉搬送装置4(捕捉装置5)による容器(異円径容器)2の捕捉・搬送作用について、図4および図5を参照しながら説明する。
タイミングスクリュ3によって等間隔に割り出された容器2を、位置Aにおいて、捕捉装置5の捕捉アーム18,19の閉作動によって完全に捕捉する。上流の位置Cでの開状態のままから、位置Dにおいて図4に示すごとく揺動カム26と捕捉アーム19の閉レバー19cとが当接を始める。この時、スプリング31の付勢力に抗して閉レバー19cとレバー18cとが離れ始める。即ち、捕捉アーム18,19は、各々反対方向に回動して閉動作を開始進行する。そして、揺動カム26による当接量が更に進み、位置Aにおいてタイミングスクリュ3によって、等間隔に割り出されたままの状態の容器2の外形に当接するまで、捕捉アーム18,19は閉じられて完全な捕捉が完了する。
【0026】
その時、揺動カム26による適宜な当接力により、捕捉アーム18,19による容器2の捕捉がソフトタッチで可能となる。また、揺動カム26を用いることにより、取り扱い容器2の外径範囲に対応した捕捉アーム18,19の必要な回転角度が得られ、且つ、スプリング31の付勢力よりも大きい力で、捕捉アーム18,19が閉作動し捕捉アーム18,19が容器2に対して適宜な当接力を作用させることができるようになっている。なお、このような作用を得られるものであれば、揺動カム26に限定されるものではなく他の機構を用いてもよい。一方、スプリング31については、揺動カム26による力とのバランス上から付勢力の設定が可能で、容器サイズの異なる軟弱なPET容器であっても、捕捉時に捕捉アーム18,19によって挟持されて変形するようなことはない。
【0027】
また、捕捉アーム18の支点軸20は、下端に挿着されている鋸歯車22に、爪レバー23の爪部23aを噛合させ図示省略のスプリングによって、反時計方向回転を固持したままの状態であるが、捕捉アーム18の閉作動は、ワンウェイクラッチ28の特性から、支点軸20の外周部を摺動しながら時計方向にはスムーズに回転し、開放方向(反時計方向)には、ワンウェイクラッチ28の作用、および、鋸歯車22と爪部23aとの積極的噛合により、支点軸20を固持したままであり、捕捉アーム18は、容器2を捕捉する一方向のみに作動することになる。なお、このとき、捕捉アーム19は、歯車18aと19aとの噛合によって、捕捉アーム18と対称的な作動を行なうことは言うまでもない。
【0028】
一方、位置Aにおいて容器2が一旦捕捉されれば、捕捉アーム19の閉レバー19cの先端が揺動カム26から外れても、前記の如く捕捉アーム18に挿着されたワンウェイクラッチ28と、鋸歯車22および爪部23aとの作用により、捕捉アーム18,19は開くことなく容器2は捕捉状態を維持されたまま搬送されるため、揺動カム26の作動範囲位置は実質的に位置Dから位置A付近までの比較的短い工程でよい。従って、閉作動の開始から完了までシンプルな揺動カム26で簡単に実施できる。
【0029】
引き続いて、位置Bまで安定して捕捉搬送された容器2は、同調している回転式充填機8の充填ユニット9によって拘束され始めると、捕捉装置5の捕捉アーム18,19は開作動を開始し、位置Cにおいて容器2は捕捉アーム18,19による捕捉状態を完全に解除され、容器2は正しく同期されて充填ユニット9へ乗り移り、図示省略の液充填工程に搬送される。
【0030】
まず、位置Bでは、充填ユニット9側によって容器2が拘束され始めると同時に(または直前に)、爪レバー23の摺動部23b(図1参照)を開放カム24bに当接させて速やかに爪レバー23の爪部23aを鋸歯車22から離脱せしめ、およそ位置Cまでその状態を続行させる。捕捉アーム18,19のレバー18cと閉レバー19cとの間に架けられた、スプリング31の付勢力と充填ユニット9側からの拘束による容器2の外力とにより、捕捉アーム18,19自体が速やかに相互に開放され、捕捉アーム18,19による容器2の拘束は完全に解除され、容器2は捕捉アーム18,19から解放される。
【0031】
その時、爪レバー23の摺動部23bと開放カム24bとが当接中の位置C付近まで、爪レバー23は二点鎖線の状態に維持されたままで、即ち爪レバー23の爪部23aと鋸歯車22とは完全に離脱状態のままであるため、捕捉アーム18は、ワンウェイクラッチ28,支点軸20と一体で、回転自在の状態にある。当然その時、捕捉アーム18,19の前記外力による開放動作開始から完了までの範囲以上、開放カム24bとの当接による、鋸歯車22の開放を持続させていることは言うまでもない。このようにして、位置Cでの容器2の充填ユニット9への受渡しは完全に終了する。
【0032】
前述のごとく、位置Cでは、爪レバー23の摺動部23bは開放カム24bとの当接が外れ、スプリング(図示省略)の付勢力により再び爪部23aが鋸歯車22と噛合し、支点軸20は固持され、開状態のままの捕捉アーム18,19は、スプリング31の付勢力により位置Cから位置Dまで遠心力その他の外力に妨げられることなくそのままの状態で移動する。そして、位置Dからは前述と同様の動作が繰り返され、このサイクルが複数の捕捉装置5毎に行なわれる。
【0033】
〔2〕第2実施形態の説明
図6および図7は本発明の第2実施形態に係る捕捉アームを示すもので、図6はその形状を示す平面図、図7はその捕捉面の形状を説明するための図である。図6に示す捕捉アーム18,19は、3種類の異なる外径をもつ容器2a,2b,2cに対して兼用可能としたもので、それぞれの容器2a〜2cを捕捉した時のセンタリング芯ずれを0としたものである。
【0034】
捕捉アーム18,19の捕捉面は左右対称であり、それぞれに捕捉面18m,18n,18kと19m,19n,19kを設けて、容器2aを捕捉する場合は捕捉面18m,18kと19m,19kの片側2面の接触によって捕捉し、容器2bを捕捉する場合は捕捉面18m,18n,18kと19m,19n,19kの片側3面の接触によって捕捉し、容器2cを捕捉する場合は捕捉面18m,18nと19m,19nの片側2面の接触によって捕捉することで、容器2a,2b,2cのそれぞれを捕捉した時、容器2a〜2cの中心点は全てずれることなく点O1 で同位置にすることができるようになっている。
【0035】
次に、図7を参照しながら、捕捉アーム18,19の捕捉面形状の一例をより具体的に説明する。ハンドリングする捕捉対象物品を前述のごとく3種類の異なる外径である容器2a,2b,2cとした場合、まず最大径容器2aと中間径容器2bとにおいて、最大径容器2aの半径をRa 、中間径容器2bの半径をrb 、容器中心点をO1 、捕捉アーム18,19の一方の支点をO2 とした場合、捕捉アーム18,19の捕捉面k,mと容器2a,2bとの接線点を各々PRa,Prbとすれば、各々、PRaとO1 、PrbとO1 を結んで得られる点O1 での2つの中心角は等しくなりその値はθa,b となる。
【0036】
同様に中間径容器2bと最小径容器2cとにおいては、中間径容器2bの半径をRb ,最小径容器2cの半径をrc とし、捕捉アームの捕捉面m,nと容器2b,2cとの接線点を各々PRb,Prcとすれば、各々PRbとO1 ,PrcとO1 とを結んだ点O1 での2つの中心角は等しくなり、その値はθb,c となる。
捕捉面m,nを合成して捕捉アーム18,19の折り曲げ形成された、捕捉面k,m,nが完成する。このような捕捉面を有する捕捉アーム18,19で異なる外径である容器2a,2b,2cを捕捉した時、各々の容器2a〜2cの中心点は全てずれることなく点O1 にあって、上述した実施形態の如くタイミングスクリュ3から充填ユニット9まで、捕捉・搬送される容器2a,2b,2cの搬送中の容器芯ずれは何れも全て生じない。
【0037】
上述した実施形態は、図示のごとく3種類の異なる外径を持つ容器2a〜2cを、捕捉アーム18,19の捕捉面k,m,n(18k,18m,18n,19k,19m,19n)で捕捉するものであるが、捕捉する容器数や支点O2 の位置や他の諸元についても限定されるものでなく、また、捕捉面の折り曲げ形成数についても3面に限定されるものではなく、その捕捉面を例えば4面以上で形成しても本発明の思想から逸脱するものではない。
【0038】
本発明思想の基本となる、異なる外径の複数種容器の内、互いに隣り合う2つの異なる外径容器の相互間で、容器芯ずれが全く生じないための捕捉面の形状に関しての一般的関係式は下記の通りとなる。
n :隣り合う2つの異なる外径容器の内、大径容器の半径(上述の実施形態ではRa ,Rb
n :隣り合う2つの異なる外径容器の内、小径容器の半径(上述の実施形態ではra ,rc
n ,a,b,c:図7における計算上の値(上述の実施形態ではln =l1 ,l2
上述のような数値設定時、2つの等しい中心角θn ,nは、
θn ,n= Sin -1(Rn /c)+Sin -1(rn /c)
そして、rn < r < Rn の任意半径rの容器を捕捉した場合、容器の芯ずれ量δr は次の式で求めることができる。
【0039】
δr = a−〔{ln −r・tan (θn ,n/2)}2 +r2 −b2 1/2
その時:最大芯ずれが生じる時のrは、次の式で得られる。
r =(ln ・sin θn ,n)/2 = (rn +Rn )/2
図7に示す実施形態は、初期設計条件として捕捉面mを捕捉アームの一方の支点O2 と結んだ場合であるが、この捕捉面mを必ずしもO2 と結んだものでなくても、捕捉面mの容器との接線の勾配は設計的に任意に設定可能である。
【0040】
一方、この発明思想の応用として、予め定められた取り扱う外径の異なる複数種容器のみを限定対象とするものではなく、取り扱う容器外径範囲を大きく設定した上でその外径範囲を細分割し、分割された範囲毎に対応した捕捉面を定めてゆくことで、各々の細分割径での容器の芯ずれを0とすることに加えて、細分割径以外の任意の径の容器を捕捉した場合でも、その容器の芯ずれを極力小さくすることもできる。その時の芯ずれ量は上記式で求められる。換言すれば、そのずれの値を実用的に可能な値以下とするべく、逆に細分割方法と数を定めることも可能である。
【0041】
上述したように、本発明の実施形態によれば、直径の異なる容器2(2a〜2c)への兼用範囲を一段と拡大するとともに、従来方式の型替時の部品交換,型替のための操作が一切不要となり、且つ、構造がシンプルで安価となり高サニタリー性を発揮できる。
そして、予め定められた複数種の容器2a〜2cを捕捉する場合、対象となる容器2a〜2cの芯ずれを全て0とし、それ以外の任意の径の容器を捕捉する場合でも、容器の芯ずれを極力少なくして実用上の問題をなくし、一段と拡大された兼用容器を問題なく捕捉・搬送することが可能になる。
【0042】
また、摩擦力等の外力に拮抗しながらの捕捉であるため、従来技術の如く積極的捕捉力を発生させず、軟弱なPET容器等を取り扱う場合でも捕捉時に容器変形等が生じる可能性はない。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の異円径物品の捕捉搬送方法および装置によれば、以下のような効果ないし利点を得ることができる。
(1)直径の異なる容器への兼用範囲を一段と拡大するとともに、従来方式の型替時の部品交換,型替のための操作が一切不要となり、且つ、構造がシンプルで安価となり高サニタリー性を発揮できる。
【0044】
(2)予め定められた複数種容器を捕捉する場合、対象となる容器の芯ずれを全て0とし、それ以外の任意の径の容器を捕捉する場合でも、容器の芯ずれを極力少なくして実用上の問題がなくなり、一段と拡大された兼用容器を問題なく捕捉・搬送することが可能となる。
(3)摩擦力等の外力に拮抗しながらの捕捉であるため、積極的捕捉力を発生させず、軟弱なPET容器等を取り扱う場合でも捕捉時に容器変形等が生じる可能性はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る異円径物品の捕捉搬送装置の要部を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る異円径物品の捕捉搬送装置のレイアウトを示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る異円径物品の捕捉搬送装置の要部を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る捕捉アームの閉作用を示す平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る捕捉アームの開作用を示す平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る捕捉アームの形状を示す平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る捕捉アームの捕捉面の形状を説明するための図である。
【図8】従来の物品搬送装置(兼用型クランプ装置)を示す縦断面図である。
【図9】従来の物品搬送装置(兼用型クランプ装置)を示す平面図である。
【符号の説明】
2,2a,2b,2c 容器(異円径物品)
4 捕捉搬送装置
5 捕捉装置(物品捕捉機構)
13 回転板
18,19 捕捉アーム
18a,19a 歯車
20,21 支点軸
22 鋸歯車(回転止め機構)
23 爪レバー(回転止め機構)
28 ワンウェイクラッチ

Claims (3)

  1. 回転する円板外周に複数の物品捕捉機構を等間隔に配設し、各物品捕捉機構が、歯車の噛合によって相互に逆方向へ回動して開閉する一対の捕捉アームを有して構成され、該一対の捕捉アームにより外径の異なる円形物品を捕捉して搬送する、異円径物品の捕捉搬送方法であって、
    該一対の捕捉アームのいずれか一方の支点軸部にワンウェイクラッチを挿持させるとともに、該支点軸を固持しうる回転止め機構を設け、
    該円形物品を捕捉する際には、該回転止め機構によって該支点軸を固持した状態で、該一対の捕捉アームを閉じる方向へのみ回転自在として該円形物品を捕捉し、
    該円形物品を捕捉状態から解放する際には、該回転止め機構による該支点軸の固持を解放することにより、該一対の捕捉アームを開く方向へ回転可能とし、該円形物品を解放することを特徴とする、異円径物品の捕捉搬送方法。
  2. 回転する円板外周に複数の物品捕捉機構を等間隔に配設し、各物品捕捉機構が、歯車の噛合によって相互に逆方向へ回動して開閉する一対の捕捉アームを有して構成され、該一対の捕捉アームにより外径の異なる円形物品を捕捉して搬送する、異円径容器の捕捉搬送装置において、
    該一対の捕捉アームのいずれか一方の支点軸部にワンウェイクラッチを挿持させるとともに、該支点軸を固持しうる回転止め機構を設け、該回転止め機構を、該支点軸に固着した鋸歯車と、該鋸歯車と係合しうる爪レバーとから構成し、
    該円形物品を捕捉する際には、該鋸歯車と該爪レバーとの係合によって該支点軸を固持した状態で、該一対の捕捉アームを閉じる方向へのみ揺動自在とし、該円形物品を捕捉状態から解放する際には、該鋸歯車と該爪レバーとの係合を解除して、該一対の捕捉アームを開く方向へ回転可能とすることを特徴とする、異円径物品の捕捉搬送装置。
  3. 該一対の捕捉アームにおいて、捕捉対象の円形物品の円直径範囲を細分化した範囲毎または捕捉対象の複数種容器群の中で隣り合う大径の円形物品と小径の円形物品との接触した、それぞれの接線点と容器中心とを結んだ中心角が常に同一となる、3面以上の捕捉面が折り曲げ形成されていることを特徴とする、請求項2記載の異円径物品の捕捉搬送装置。
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