JP3701523B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ送信の自動バックアップ方式や自動管理方式に適したファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファクシミリ装置では、送信した内容を確実に把握しておきたい、という欲求があっても、普通は、一般によく使われている通信管理レポートというものでの確認ぐらいしかできない。これを解決する方法として、例えば、特開平8一186696号公報「ファクシミリ装置」というものがある。これは、送信側から、受信側のメモリー内に残されているファイルの内容を調べる、というものであるが、これだと、受信側ですでにプリントアウトされてしまったものは、確認できない。また、受信側にも、とくべつな仕組みが必要であるため、一段には応用困難である。
【0003】
また、ひとつのワンタッチキーに複数の宛先番号や宛先アドレスを設定しておき、このワンタッチキーで送信したときに、複数宛先に送信できるようにしたファクシミリ装置が、特開平10‐126600号公報に、示されている。この装置では、このままでは管理者宛先を全てのワンタッチに事前に登録が必要になってしまうという問題がある。
【0004】
また、受信したFAX画像から宛先名を読み取り、読み取った宛先から所定の宛先に通知することができるファクシミリ装置が、特開平10−107989号公報に示されている。この装置では、複数の宛先にFAXが受信したことを通知することができるが、通知できる宛先は受信した画像に記載されている宛先のみである。
【0005】
また、近年の情報化社会においては、自機から送信されたデータのバックアップが必要な場合や、外部に発行してはならない文書の誤送信も考えられる。これらは通信履歴としては管理レポート等で確認できるものの、画情報は確認できないという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ファクシミリ装置において、送信時に、自動的に管理者用宛先などの特定宛先へ送信する機能により、システムの信頼性を向上させ、操作性を向上することを目的とする。
【0007】
また、自動的に管理者用の宛先へ送信する機能を、時期や通信の内容によってこの機能を意図的に働かせないようにして、送信内容を確実に把握したいという要求を満たしつつ、回線使用料や電気代といった通信費用を低減することを目的とする。
【0008】
また、ファクシミリ送信において、複数の宛先を指定した場合、ファクシミリ内に蓄積されている内容は、順次、その宛先に一宛先ずつ送信されてゆく。相手先がすでに回線使用中だったり、なんらかのトラブルで通信できないような状態にある場合、こちらからの送信は、時間をおいて、何度か自動的に試行される。普通、この待機中の送信ファイルを消去したり、いくつかある中の任意の宛先だけを削除したりできる仕組みがファクシミリ装置には設けられている。
【0009】
しかし、本発明のファクシミリ装置において、はじめに自動的に追加される宛先が、待機中に削除可能となると、送信内容を確実に把握することが困難となるから、このような事態を避けることを目的とする。
【0010】
また、ファクシミリ装置に通常装備されているマニュアル送信や直接送信では、メモリに一且蓄積しないので、自動的に管理者へ送信することが出来ないという欠点がある。このため、メモリ送信以外の送信機能を無効にして、管理者への送信を確実にし、操作性を向上させることを目的とする。
【0011】
また、ファクシミリ装置において、親展送信などの特殊通信を行った場合、管理者用宛先に対しても特殊通信を行ってしまうと、管理しにくいという欠点がある。このため本発明は管理者用宛先への送信では通常送信に切りかえることで、操作性を向上させることを目的とする。
【0012】
また、ファクシミリ装置において、管理者への送信時に画情報に付与されるデータが多いと、バックアップされた面情報を再度利用するときに、元の画像との差があり不便であるという欠点があった。このため本発明では画情報への付加情報を挿入せずに、操作性を向上させることを目的とする。
【0013】
また、ファクシミリ装置において、管理者用宛先がG3等の宛先では、管理者宛先への送信を行っている間は、他からの送受信を行えないという欠点がある。このため、本発明では、インターネット通信機能のある場合は、インターネット宛先を管理者宛先として設定できるようにして、通信コストや操作性を向上させることを目的とする。
【0014】
また、ファクシミリ装置において、受信の様子を管理者宛先の装置が管理することは出来ず、送受信のセキュリティを管理するところまでは難しいという欠点があった。このため本発明では、通信管理履歴を管理者宛先に送信することで、操作性を向上させることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のファクシミリ装置は、メモリ送信機能をもったファクシミリ装置において、予め特定宛先を登録する手段と、原稿送信時に登録されている特定宛先にも自動的に送信する手段とを有し、送信時に、自動的にその特定宛先にも送信を行うようにするとともに、送信待機中のファイルに対する宛先削除の操作が、前記特定宛先だけについては禁止されるようになっていることを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、管理者などの特定宛先にも自動的に同じ内容を送信する仕組みを有することによって、送信内容を確実に把握したいという要求が満たされ、バックアップが容易であり、操作性が向上できる。しかも送信側だけが、この仕組みを持っていればよく、受信側は通常のファクシミリ装置で済む。また、管理者が一般使用者の私用送信を把握する、というような使い道がある。また、特定宛先をうっかり消してしまうという誤操作や、意図的にその特定宛先を消そうとすることを防止できる。このことにより、確実に送信内容をすべて把握したい、という当初の要求が満たされる。
【0017】
本発明の請求項2に記載のファクシミリ装置は、メモリ送信機能をもったファクシミリ装置において、予め特定宛先を登録する手段と、原稿送信時に登録されている特定宛先にも自動的に送信する手段と、前記特定宛先への送信を有効あるいは無効に設定する手段とを有し、送信時に、自動的にその特定宛先にも送信を行い得るようにし、且つ、自動的に特定宛先にも送信を行う機能を働かせるか否かを、選択できるようにするとともに、前記特定宛先への送信が有効のときは、直接送信機能やマニュアル送信機能を無効とし、メモリ送信機能のみとする手段を合わせ持つことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、管理者などの特定宛先にも自動的に同じ内容を送信する仕組みを有することによって、送信内容を確実に把握したいという要求が満たされ、バックアップが容易であり、操作性が向上できる。しかも送信側だけが、この仕組みを持っていればよく、受信側は通常のファクシミリ装置で済む。また、管理者が一般使用者の私用送信を把握する、というような使い道がある。また、操作者の意志で自由に設定を変えられるようにすることにより、使い勝手が向上する。さらに、直接送信機能やマニュアル送信機能が禁止され、メモリ送信のみが有効となるため、確実に管理者等の特定宛先への送信が可能となり、信頼性が向上し、操作性も向上する。
【0023】
本発明の請求項3に記載のファクシミリ装置は、請求項1または2に記載のファクシミリ装置において、オペレータの操作により親展送信等のID付き送信を行った場合でも、特定宛先への送信においては通常送信する手段を合わせ持つことを特徴とする。
【0024】
この構成によれば、管理者等の特定宛先には、通常送信で送信されているので、管理者が画情報を確認しやすいため、操作性が向上する。
【0025】
本発明の請求項4に記載のファクシミリ装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載のファクシミリ装置において、特定宛先への送信においては、画情報への付加情報(発信元情報、宛名、転送マーク等)の挿入は行わずに送信する手段を合わせ持つことを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、画情報は元画像であるため、後日再利用することも容易であり、操作性が向上する。
【0027】
本発明の請求項5に記載のファクシミリ装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載のファクシミリ装置において、インターネットファクシミリとしての通信手段と、特定宛先に電子メール宛先を設定する手段とを合わせ持つことを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、管理者宛先をインターネット宛先として登録し、送信できるため、操作性が向上できる。
【0029】
本発明の請求項6に記載のファクシミリ装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載のファクシミリ装置において、通信履歴をまとめたレポート(通信管理レポート)を、任意のタイミングで自動的に特定宛先へレポート内容を送信する手段とを合わせ持つことを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、画情報を伴わない情報についても、管理者等特定宛先では把握できるため、装置の管理が容易になり、操作性が向上する。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について、図を参照して、順次説明する。
【0032】
図1は、本発明の基本動作を示す概念図である。本発明は、ファクシミリで送信するときに宛先を入力するが、この時自動的に特定宛先としての管理者用の宛先も追加され、この宛先へ自動的に同報通信するものである。図1で見ると、送信FAXから相手先の受信FAX(外線03−1234−5678)へ送信すると、同じ内容のFAXが、管理者用の受信FAX(内線4321)にも送信される
【0033】
図2は、本発明のファクシミリ装置の第1のシステム構成図を示すものである。
【0034】
図2において、原稿を読みこむスキャナ201、原稿を印字するプロッタ202、画情報を圧縮伸張する符号化復号化部203、通信管理を行いかつ所定のファクシミリの通信制御を行う通信制御部204、通信データを変調復調するモデム205、回線に接続され着呼検出や発呼を行う網制御部206、システム上の制御を行い、かつ所定のファクシミリ制御を行うシステム制御部207、特定宛先としての管理者宛先の設定をしたり、オペレータとのインタフェースとなる操作表示部208、1回の送信操作でも複数の送信宛先を登録できる宛先用メモリ209から構成される。また、このほか、本装置全体を制御するCPU、制御のためのプログラムやデータなどを記憶しているROM、制御に必要な種々のデータを記憶するRAMも、図示していないが装備されている。
【0035】
図3は、管理者用宛先の入力処理を示すフロー図である。この図で、ステップS301で管理者用宛先入力かどうかを判断し、宛先用入力で有ればステップS302で管理者用宛先を入力する。この実際の操作は、操作表示部208で管理者用宛先登録のオペレーションを行うと、この宛先は宛先用メモリ209の特定エリアに登録され、全ての送信に自動的に宛先追加されることになる。
【0036】
図4は、通常の送信処理を示すフロー図である。1回の送信操作に対応した宛先リストが作成され、宛先用メモリ209に宛先リストが設定されていると、この宛先リスト順に送信を行う。つまり、ステップS401で送信指令を受けると、ステップS402で宛先用メモリ209に記憶されている設定宛先毎に、ステップS403で宛先メモリ毎に送信されていき、すべての設定宛先に送信された時点で、終了する。
【0037】
図5は、本発明の宛先登録手順を示すフロー図である。送信かつ管理者用宛先への送信機能が有効であり、管理者用宛先が登録されていたら、自動的に宛先メモリに管理者宛先を追加する。
【0038】
図5において、ステップS501で送信指令を受けると、ステップS502で管理者用宛先が有効か否かを判断する。この管理者宛への送信を有効/無効に切り替える手段は、例えば単純に操作表示部208に切替スイッチを設ける方法もあるし、特定の操作を行うことによってLCD上に機能オン/オフを切り替える画面を表示させて操作者に選ばせる方法でも良い。ステップS502でnoならば終了へ、yesならばステップS503へ進み、管理者用宛先が有るか否かを判断し、yesならステップS504に進み、今回のFAX通信で通知したい宛先をメモリした宛先メモリに管理者宛先を追加して、その後同報通信する。なお、ステップS502およびステップS503でnoのときに終了へ進ませることとしているが、これをステップS501の送信?に戻すフローにすることもできる。
【0039】
この図5に示される実施例においては、管理者用宛先に同報通信するかどうかを使用者が、例えば操作表示部208上の切替スイッチなどで選択することができるから、回線使用料や、電気代といった通信費用を削減でき、時期や通信の内容によって、操作者の意志で自由に設定を変えられるようにすることにより、使い勝手が向上する。
【0040】
図6は、本発明の待機ファイルの宛先変更で管理者宛先の削除を禁止する削除禁止手順を示すフロー図である。ファクシミリ送信において、複数の宛先を指定した場合、ファクシミリ内に蓄積されている内容は、順次、その宛先に一宛先ずつ送信されてゆく。この時、相手先がすでに回線使用中だったり、なんらかのトラブルで通信できないような状態にある場合、こちらからの送信は、時間をおいて、何度か自動的に試行される。その後、この待機中の送信ファイルを消去したり、いくつかある中の任章の宛先だけを削除したりできる仕組みがファクシミリ装置には普通設けられている。本発明においては、はじめに自動的に追加される管理者宛先が、待機中に削除可能となると、送信内容を確実に把握することが困難となるから、管理者宛先の削除を避けるためのものである。
【0041】
図6において、ステップS601で宛先削除操作指令の有/無を見て、有りならばステップS602でその宛先削除の宛先が管理者宛先であるか否かを判断する。noであれば、その宛先の宛先削除処理を実行する。しかし、その宛先削除の宛先が管理者宛先である場合には、操作表示部208などに宛先削除の不可の表示をするなど、管理者宛の宛先を削除できないことを知らせる。
【0042】
この図6に示される実施例においては、特定宛先である管理者宛先をうっかり消してしまうという誤操作や、意図的にその特定宛先を消そうとすることを防止できるから、管理者側で確実に送信内容をすべて把握したい、という当初の要求が満たされる。
【0043】
図7は、本発明のファクシミリ装置の機能制限設定の手順を示すフロー図である。管理者用宛先への送信機能が有効であり、管理者宛先が登録されていたら、メモリに一且蓄積しないで送信するマニュアル送信や直接送信を自動的に禁止とすることで、管理者への送信を確実にして操作性を向上させるものである。
【0044】
図7において、ステップS701で管理者宛先送信が有効かどうか、ステップS702で管理者用宛先が有るかどうかを判断し、これら各ステップでの判断がいずれもyesで有れば、ステップS703に進む。noなら終了する。
【0045】
ステップS703で、このファクシミリの直接送信、およびマニュアル送信を禁止設定し、メモリ送信のみを行えるように設定する。
【0046】
この図7に示される実施例においては、直接送信機能やマニュアル送信機能が禁止され、メモリ送信のみが有効となるため、確実に管理者等の特定宛先への送信が可能となり、信頼性が向上し、操作性も向上する。
【0047】
図8は、本発明のファクシミリの親展送信など特殊送信時の機能設定の手順を示すフロー図である。ファクシミリ装置において、親展送信などID付きの特殊通信を行った場合、管理者用宛先に対しても特殊通信を行ってしまうと、管理しにくいので、このような場合でも管理者用宛先への送信では通常送信に切りかえることで、操作性を向上させるものである。
【0048】
図8において、ステップS801で送信指令がなされると、ステップS802で管理者宛先送信が有効かどうか、ステップS803で管理者用宛先が有るかどうかを判断し、これら各ステップでの判断がいずれもyesで有れば、ステップS804に進む。noなら終了する。
【0049】
ステップS804で、今回のFAX通信で通知したい宛先をメモリした宛先用メモリ209に管理者宛先を追加すると共に、管理者への送信は親展送信を禁止し、通常の送信を行うように設定し、その後同報通信する。なお、ステップS802およびステップS803でnoのときに終了へ進ませることとしているが、これをステップS801の送信?に戻すフローにすることもできる。
【0050】
この図8に示される実施例においては、オペレータの操作により親展送信等のID付き送信を行った場合でも、管理者等の特定宛先には、通常送信で送信されているので、管理者が画情報を確認しやすいため、操作性が向上する。
【0051】
図9は、本発明のファクシミリ装置の管理者宛送信時の機能設定の手順を示すフロー図である。ファクシミリ装置において、管理者への送信時に画情報に付与されるデータが多いと、バックアップされた面情報を再度利用するときに、元の画像との差があり不便であるので、管理者への送信時には画情報への付加情報を挿入せずに送信することで、バックアップされた面情報を再利用し易くするものである。
【0052】
図9において、ステップS901で送信指令がなされると、ステップS902で管理者宛先送信が有効かどうか、ステップS903で管理者用宛先が有るかどうかを判断し、これら各ステップでの判断がいずれもyesで有れば、ステップS904に進み、noなら終了する。なお、ステップS902およびステップS903でnoのときに終了へ進ませることとしているが、これをステップS901の送信?に戻すフローにすることもできる。
【0053】
ステップS904で、今回のFAX通信で通知したい宛先をメモリした宛先用メモリ209に管理者宛先を追加すると共に、管理者への送信時には画情報に、発信元情報、宛名、転送マークなどの付加情報の挿入は行わずに送信する。
【0054】
この図9に示される実施例においては、管理者側では、画情報として送信側情報TTIなどの付加情報が入っていない、元画像が送信されるため、後日再利用することも容易であり、操作性が向上する。
【0055】
図10は、本発明のファクシミリ装置の第2のシステム構成図を示すものである。
【0056】
図10において、通信制御部1004にインターネット通信機能1010を持たせ、宛先用メモリ1009に管理者宛先として電子メール宛先を設定できるようにする。その他の構成は、スキャナ1001〜宛先用メモリ1009が図2のスキャナ201〜宛先用メモリ209にそれぞれ対応し、図2に示される第1のシステム構成図と同じである。
【0057】
図11は、図10の第2のシステム構成図に示される本発明のファクシミリ装置による、送信開始手順を示すフロー図である。管理者用宛先がG3、G4等のファクシミリ装置宛先では、管理者宛先への送信を行っている間は、他装置との送受信を行えないので、インターネット通信機能のある場合は、宛先用メモリ1009にインターネット宛先を管理者宛先として設定する。当然、他の宛先も登録されている。
【0058】
図11において、ステップS1101で送信指令がなされると、ステップS1102で宛先用メモリ1009に記憶されている設定宛先毎に、ステップS1103で宛先メモリ毎に送信されていき、すべての設定宛先に送信された時点で、終了する。このとき、宛先が電子メールアドレスである宛先に対しては、インターネット通信機能1010によって送信が行われるため、インターネット宛先が設定されている管理者宛先には画情報が電子メールに付加されて送信される。
【0059】
この図10,図11に示される実施例においては、インターネットファクシミリとしての通信手段と、管理者宛先など特定宛先に電子メール宛先を設定する手段とを合わせ持つことで、管理者宛先をインターネット宛先として登録し、送信できるため、操作性が向上できる。
【0060】
図12は、本発明のファクシミリ装置の第3のシステム構成図を示すものである。
【0061】
図12において、通信履歴メモリ1210を設けている。その他の構成は、スキャナ1201〜宛先用メモリ1209が図2のスキャナ201〜宛先用メモリ209にそれぞれ対応し、図2に示される第1のシステム構成図と同じである。
【0062】
この通信記憶メモリ1210には画情報以外の通信に関するすべての情報が蓄積され、このメモリ1210の蓄積情報が一定以上になったとき或いは空きスペースが無くなったときに、このメモリ1210の内容を通信履歴データとして管理者宛先に送信する。これにより、ファクシミリ装置における、受信の様子も管理者宛先の装置で管理することができ、送受信のセキュリティを含めて、操作性が向上する。
【0063】
図13は、図12の第3のシステム構成図に示される本発明のファクシミリ装置による、送信手順を示すフロー図である。
【0064】
図13において、ステップS1301で通信が行われたかどうかがチェックされ、通信が行われると、ステップS1302で管理者宛先送信が有効かどうか、ステップS1303で管理者用宛先が有るかどうかを判断し、さらにステップS1304で通信履歴メモリ1210に履歴が一定以上になったどうかを判断する。これら各ステップでの判断がいずれもyesで有れば、ステップS1305に進み、noなら終了する。なお、ステップS1302〜ステップS1304でnoのときに終了へ進ませることとしているが、これをステップS1301の送信?に戻すフローにすることもできる。
【0065】
ステップS1305では、その時点で通信履歴メモリ1210に蓄積されている通信履歴データを画情報として管理者宛先に送信する。
【0066】
この図12,図13に示される実施例においては、通信履歴データをまとめたレポート(通信管理レポート)を、任意のタイミング、例えば通信記憶メモリ1210の蓄積情報が一定以上になったとき或いは空きスペースが無くなったときに、自動的に管理者宛先に送信することで、画情報を伴わない情報についても、管理者等特定宛先では把握できるため、装置の管理が容易になり、操作性が向上する。
【0067】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、管理者などの特定宛先にも自動的に同じ内容を送信する仕組みを有することによって、送信内容を確実に把握したいという要求が満たされ、バックアップが容易であり、操作性が向上できる。しかも送信側だけが、この仕組みを持っていればよく、受信側は通常のファクシミリ装置で済む。また、特定宛先をうっかり消してしまうという誤操作や、意図的にその特定宛先を消そうとすることを防止できる。このことにより、確実に送信内容をすべて把握したい、という当初の要求が満たされる。
【0068】
請求項2記載の発明によれば、管理者などの特定宛先にも自動的に同じ内容を送信する仕組みを有することによって、送信内容を確実に把握したいという要求が満たされ、バックアップが容易であり、操作性が向上できる。しかも送信側だけが、この仕組みを持っていればよく、受信側は通常のファクシミリ装置で済む。また、管理者などの特定宛先への送信を、操作者の意志で自由に設定を変えられるようにすることにより、使い勝手が向上する。さらに、直接送信機能やマニュアル送信機能が禁止され、メモリ送信のみが有効となるため、確実に管理者等の特定宛先への送信が可能となり、信頼性が向上し、操作性も向上する。
【0071】
請求項3に記載の発明によれば、管理者等の特定宛先には、通常送信で送信されているので、管理者が画情報を確認しやすいため、操作性が向上する。
【0072】
請求項4に記載の発明によれば、画情報は元画像であるため、後日再利用することも容易であり、操作性が向上する。
【0073】
請求項5に記載の発明によれば、管理者宛先をインターネット宛先として登録し、送信できるため、操作性が向上できる。
【0074】
請求項6に記載の発明によれば、画情報を伴わない情報についても、管理者等特定宛先では把握できるため、装置の管理が容易になり、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本動作を示す概念図。
【図2】本発明のファクシミリ装置の第1のシステム構成図。
【図3】管理者用宛先の入力処理を示すフロー図。
【図4】通常の送信処理を示すフロー図。
【図5】本発明の宛先登録手順を示すフロー図。
【図6】本発明の待機ファイルの宛先変更で管理者宛先の削除を禁止する削除禁止手順を示すフロー図。
【図7】本発明のファクシミリ装置の機能制限設定の手順を示すフロー図。
【図8】本発明のファクシミリ装置の親展送信など特殊送信時の機能設定の手順を示すフロー図。
【図9】本発明のファクシミリ装置の管理者宛送信時の機能設定の手順を示すフロー図。
【図10】本発明のファクシミリ装置の第3のシステム構成図。
【図11】本発明のファクシミリ装置による、送信開始手順を示すフロー図。
【図12】本発明のファクシミリ装置の第3のシステム構成図。
【図13】本発明のファクシミリ装置による、送信手順を示すフロー図。
【符号の説明】
201,1001,1201 スキャナ
202,1002,1202 プロッタ
203,1003,1203 符号化復号化部
204,1004,1204 通信制御部
205,1005,1205 モデム
206,1006,1206 網制御部
207,1007,1207 システム制御部
208,1008,1208 操作表示部
209,1009,1209 宛先用メモリ
1010 インターネット通信機能
1210 宛先用メモリ
Claims (6)
- メモリ送信機能をもったファクシミリ装置において、予め特定宛先を登録する手段と、原稿送信時に登録されている特定宛先にも自動的に送信する手段とを有し、
送信時に、自動的にその特定宛先にも送信を行うようにするとともに、
送信待機中のファイルに対する宛先削除の操作が、前記特定宛先だけについては禁止されるようになっていることを特徴とするファクシミリ装置。 - メモリ送信機能をもったファクシミリ装置において、予め特定宛先を登録する手段と、原稿送信時に登録されている特定宛先にも自動的に送信する手段と、前記特定宛先への送信を有効あるいは無効に設定する手段とを有し、
送信時に、自動的にその特定宛先にも送信を行い得るようにし、且つ、自動的に特定宛先にも送信を行う機能を働かせるか否かを、選択できるようにするとともに、
前記特定宛先への送信が有効のときは、直接送信機能やマニュアル送信機能を無効とし、メモリ送信機能のみとする手段を合わせ持つことを特徴とするファクシミリ装置。 - 請求項1または2に記載のファクシミリ装置において、オペレータの操作により親展送信等のID付き送信を行った場合でも、特定宛先への送信においては通常送信する手段を合わせ持つことを特徴とするファクシミリ装置。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のファクシミリ装置において、特定宛先への送信においては、画情報への付加情報(発信元情報、宛名、転送マーク等)の挿入は行わずに送信する手段を合わせ持つことを特徴とするファクシミリ装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のファクシミリ装置において、インターネットファクシミリとしての通信手段と、特定宛先に電子メール宛先を設定する手段とを合わせ持つことを特徴とするファクシミリ装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のファクシミリ装置において、通信履歴をまとめたレポート(通信管理レポート)を、任意のタイミングで自動的に特定宛先へレポート内容を送信する手段とを合わせ持つことを特徴とするファクシミリ装置。
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JP2001094748A JP2001094748A (ja) | 2001-04-06 |
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