本発明に係る画像データ送信装置は、利用者(ユーザ)によって事前登録アドレス帳からの選択入力されるか或いは直接入力されるか、或いは装置で自動指定されるなどにより、送信先が設定(指定)され、そこで指定された送信先情報が示す送信先に、原稿を光学的に読み取った画像データをネットワーク経由で送信する装置である。
このような画像データ送信装置としては、例えばファクシミリ装置、ファクシミリ機能をもった複合機、電子メール送信機能をもったパーソナルコンピュータ(PC)や複合機、ファイル転送機能をもったPCや複合機など、様々な機器が適用できる。また、ネットワークとしては、ファクシミリ装置に対しては音声回線網やISDN回線網などが該当し、インターネットファクシミリ送信、通常の電子メール送信、ファイル転送などを行う装置に対しては、インターネット回線網、イントラネット回線網、或いはLAN回線網などがそれに該当する。
図1は、本発明を適用したデジタル複合機の構成例を説明するためのブロック図で、図中、1はデジタル複合機である。以下、本発明に係る画像データ送信装置の一例として、デジタル複合機1を挙げて説明するが、他の機器でも同様に適用可能である。ここで例示するデジタル複合機1は、画像形成装置の一例であり、複写機能や印刷機能の他に、ファクシミリ機能、インターネットファクシミリ機能、メール送信機能、ファイル転送機能を兼ね備えたものとする。
デジタル複合機1は、演算を行うCPU及び演算に伴う一時的な情報を記憶するRAM等からなる機器制御部14を備えている。機器制御部14には、デジタル複合機1を制御するための制御プログラム(後述する本発明に係る制御プログラムも含む)を記憶しているROMが含まれる。
また、機器制御部14には、デジタル複合機1が行う処理を管理するための管理情報(アドレス帳や本発明に係る後述の判定基準をはじめとする各種の制御情報)を記憶するメモリである管理部17が接続されている。また、機器制御部14には、記録用紙に記録された画像を読み取って画像データを生成する画像読取部11が接続される。この画像読取部11には、原稿台に載置された或いはADF(自動原稿送り装置)により送られた原稿の画像を、画像データとして取り込むためのCCD11aと、原稿の有無を検知する原稿検知センサ11bとが設けられる。
また、機器制御部14には、記録用紙上に画像データを形成する画像形成部13が接続される。この画像形成部13には、画像データを一時的に記憶するメモリ13aと、メモリ13aが記憶した画像データから画像を形成して記録用紙に記録する印字部(LSU)13bと、印字部13bで画像形成するための給紙用のトレイ13c,13dとが設けられる。そして、デジタル複合機1は、画像読取部11が生成した画像データをメモリ13aに一旦記憶させた後、印字部13bで画像を形成することができる。このようにして、デジタル複合機1は複写機として機能する。
また、図1で例示する機器制御部14には、ファクシミリ通信を行うFAXモデム18が接続されており、FAXモデム18は電話回線網(公衆回線網/音声回線網ともいう)N3に接続されている。デジタル複合機1は、画像読取部11が生成した画像データを、FAXモデム18に接続された電話回線網N3を介して他のファクシミリ装置4へファクシミリ通信にて送信することができる。また、デジタル複合機1は、電話回線網N3を介して他のファクシミリ装置4から送信された画像データをFAXモデム18で受信し、受信した画像データから画像形成部13で画像を形成することができる。このようにして、デジタル複合機1はファクシミリ装置として機能する。
また、機器制御部14には、デジタル複合機1が外部と情報を送受信するための通信部(送受信手段)15が接続されている。通信部15は、社内LAN等の通信ネットワークN1に接続可能であり、通信ネットワークN1には1又は複数のPC5が接続可能である。デジタル複合機1が単独で動作している通常の状態では、通信部15は通信ネットワークN1に接続されており、通信ネットワークN1を介してPC5との間で情報を交換する。
デジタル複合機1は、画像読取部11が生成した画像データを通信部15からPC5へ送信することができる。このようにして、デジタル複合機1はファイル送信機能付きスキャナ装置(ファイル転送装置)として機能する。
機器制御部14には、ハードディスクドライブ(HD)16が接続されている。HD16は、画像読取部11が生成した画像データ等の画像処理に係る画像データを記憶する。デジタル複合機1は、読み取って得た画像データ以外のデータに対するファイル転送装置としても機能する。例えば、HD16内に格納されたデータも、通信部15を介してPC5や後述の外部PC3へ送信することができる。また、機器制御部14には消去部19が接続される。消去部19は、機器制御部14による制御に従って、HD16に記録保持されているデータを消去する。
また、デジタル複合機1は、PC5から送信された画像データを通信部15で受信し、受信した画像データから画像形成部13で画像を形成することができる。このようにして、デジタル複合機1は印刷装置(プリンタ)として機能する。
通信ネットワークN1は、更にインターネット網等の広域通信ネットワークN2に接続されている。通信部15は、電子メールに画像データを添付して送信するなどの方法により、広域通信ネットワークN2に接続されたインターネットファクシミリ装置2や外部PC3との間で、通信ネットワークN1及び広域通信ネットワークN2を介して画像データを受信することができる。このようにして、デジタル複合機1はインターネットファクシミリ装置や電子メール送信装置として機能する。
また、機器制御部14には、使用者からの送信先指定を含む操作を受け付ける操作部12が接続されている。操作部12は、使用者の操作により制御命令などの情報が入力されるタッチパネル又はテンキー等の入力部12aと、操作のために必要な情報を表示する液晶パネル等の表示部12bとからなっている。操作部12は電子メール生成時にその文章も入力できるように構成することが好ましい。操作部12には、このデジタル複合機1の管理者や利用者(すなわち操作者)を認証するための認証コードが入力される。また、認証コードは、通信部15等を介して外部機器から入力する場合もある。
上述のごとき構成のデジタル複合機1に組み込まれる本発明の主たる特徴部分について、以下に説明する。デジタル複合機1は、画像読取部11で例示したような送信対象の原稿の画像を読み取り画像データを生成する画像読取手段と、メモリ13a(或いはHD16)で例示したような読み取った画像データを記憶する記憶手段とを備える。さらに、デジタル複合機1は、操作部12で例示したように、記憶された画像データの送信先を設定(指定又は指示)する送信先設定手段を備える。また、デジタル複合機1は、FAXモデム18、通信部15、並びにそれらを制御する機器制御部14(及び管理部17)で例示したように、記憶された画像データをネットワーク経由で設定送信先に送信する画像送信手段を備える。
上述の送信先設定手段は、後述するように、単に利用者からの指定により送信先を設定する指定手段に限ったものではなく、デジタル複合機1自体が自動的に送信先を指定することにより送信先を設定する自動設定手段も併せて備える。この自動設定手段は、指定手段での指定に依らず、利用者のその画像データの送信時の意思とは無関係に、デジタル複合機1側での指定により送信先を設定する。この自動設定手段は、従って装置側指定手段とも言え、装置側の指定は、指定手段での利用者指定前の自動指定に限ったものではなく、指定手段での利用者指定後の自動指定であってもよい。
まず、本発明に組み込むことが好ましい上述の自動設定手段の好適な例について説明する。なお、自動設定手段としては、以下に説明する以外に、全ての送信に対して所定の送信先や送信者(利用者)に関連した送信先を追加して自動設定するなど、様々な例が挙げられる。
ここで例示する自動設定手段は、以前に(好ましくは直前に)送信を完了したデータ(ここは画像データに限ったものでなくてもよい)の送信先を保持させ、引き続き同じ送信先に対して別のデータの送信が可能な状態で待機する待機手段を有し、その待機によって同じ送信先の指定を行う。デジタル複合機1において、この待機手段は、保持領域が管理部17や機器制御部14内のメモリで構成でき、また待機制御自体は、機器制御部14内の制御プログラムの1つとして実行可能に組み込むことができる。
このように、待機手段は、指定された送信先に基づくデータ送信完了後も、その送信先の情報を保持しておき、その送信先情報を送信先として設定した状態で待機させておくことで、引き続きその送信先に対する別データの送信を可能とする。
しかしながら、このような処理は、一度指示した送信先に対して連続して異なるデータを送信する場合に便利であるが、送信先情報を維持することが不便な場合もある。まず、図2を参照しながら、送信先を維持しておきたい場合と、維持させたくない場合とをシーン別に考察する。図2は、ページ単位の画像データ送信処理及びファイル単位の画像データ送信処理を説明するための模式図である。
(シーン1)
従来のファクシミリ装置におけるファックス送信では、ユーザが送信先を指示(設定)して原稿をセットしスタートキーを押下すると、送信原稿を読み取って得られた原稿画像を、図2(A)のようにページ単位で(1からN枚まで順次)送信している。このとき、同じ送信先に対して送信したい別の送信原稿があれば、通信費節約、送信指示設定簡略化(リダイヤル機能で前の送信先を呼び出すといった呼出操作(指定操作)が必要なくなる)のため、その送信原稿を追加セットして先行している送信原稿に引き続いて送信先を維持しておき送信させることが望ましい。しかしながら、実際、特に利用者が入れ替わったときに限らず同じ利用者が使用しているときであっても、保持した前の送信先と次の送信先とが異なる場合の方が多いことから、このような構成を採用すると利用者が気づかずに誤送信してしまう可能性が高いので、現実的ではなく不便である。さらに、このようなシーンは、最初に送信したい原稿と、次に送信したい原稿とをまとめて読み込ませれば済むことになり、その点を考慮するとあまり起こり得ないシーンとなる。従って、同じ送信先に送信可能なように維持しておくと、誤送信を招くこととなる。
(シーン2)
シーン1と同様にページ単位で或る送信先に原稿を送信した後、別の送信先に別の原稿を送信したい場合には、送信先の維持は不要であり、利用者が気づかない場合に誤送信を招くこととなる。
(シーン3)
最近のインターネットファクシミリ装置やスキャナ送信装置におけるデータ送信では、送信先を指示(設定)して原稿をセットしスタートキーを押下すると、送信原稿を読み取って得られた原稿画像を、図2(B)のようにファイル単位で(N枚の原稿を1つのデータとして)送信している。ファイル単位のデータとしてはPDFなどが用いられるが、他のファイルでもよい。このとき、同じ送信先に対して送信したい別の送信原稿があれば、送信処理簡略化のため、先行する送信原稿の送信処理が完了した段階で送信先を維持しておき次の送信原稿を送信させることが望ましい。同じ送信先に一度に全ての原稿を読み取ってファイル送信した場合、受信側のPC等での利用形態とは異なる場合がある。そのような場合、文書ファイル毎に複数の文書ファイルを送信処理することが、受信側PCで受信したデータを管理したい単位で分割するなどの手間が省けるため有益となる。
(シーン4)
シーン3と同様にファイル単位で或る送信先にデータを送信した後、別の送信先にファイルを送信したい場合には、送信先の維持は不要であり、利用者が気づかない場合に誤送信を招くこととなる。
上述のシーン1−4を鑑みると、送信後も送信先情報を引き続き利用するシーンとしては、シーン3に相当するものだけであり、送信するデータの形式は、ファイル形式であって、ファイル単位で受信した画像データ等のデータを取り扱う目的で送信するものとなる。シーン3としては、例えば(I)ネットワークを経由して画像データやデータファイルを送信する場合、(II)インターネットファックスで送信原稿を1つのファイルとして送信する場合、(III)ネットワークを介してファイル送信する場合、などがこれに該当する。また、送信先情報としては、IPアドレスや電子メールアドレスなどが該当することとなる。なお、シーン4もシーン3と同様のデータ形式での送信となるが、シーン4との区別については後述する。
一方、送信後も送信先情報を引き続き利用せず、新たな送信先に対して送信するシーンとしては、シーン1,2に相当するものだけであり、送信するデータの形式は、ファイル形式ではなく、ページ単位で受信した画像データ等のデータを取り扱う目的で送信するものとなる。シーン1,2としては、例えば電話回線網を用いて画像データを送信する場合などが該当することとなる。また、送信先情報としては、FAX番号が該当することとなる。なお、シーン4もシーン1,2と同様に送信先情報を引き続き利用しないが、シーン4との区別については後述する。
従って、上述の待機手段では、全ての場合で送信先の保持を行わない方がよく、指定された送信先(送信先情報が示す送信先)にネットワーク経由でデータを送信した後に、保持の対象の送信先に基づくデータの送信の内容(送信先情報など)に基づいて、保持を許可もしくは禁止することが好ましい。すなわち、好ましい待機手段では、送信先に対する送信の内容に応じて、送信完了後も送信先を保持するか否かを決定する。
まず、図3及び図5乃至図9に基づき、自動設定手段による自動設定処理(特に待機手段による待機処理)について例示する。図3は、図1のデジタル複合機における画像データ送信処理の一例を説明するためのフロー図である。また、図4は、図1のデジタル複合機における画像データ送信処理の一例を説明するためのフロー図で、図3に続く処理を説明するためのフロー図でもある。また、図5乃至図9は、図3の画像データ送信処理に伴う一連の操作画面(タッチパネル上の操作画面)の一例を示す図で、図10乃至図12は、図4の画像データ送信処理に伴う操作画面(タッチパネル上の操作画面)の一例を示す図である。
自動設定処理では、原稿台又はADFに原稿がセットされたことを原稿検知センサ11bが検知すると(ステップS1)、利用者からの送信先の設定入力(指示)を入力部12aから受け付ける(ステップS2)。なお、ステップS1,S2の順序は問わない。また、ステップS2では、直接入力に限ったものではなく、管理部17などに登録・管理されたアドレス帳を呼び出して送信先を利用者に選択させることもできる。
以下、アドレス帳を呼び出して送信先を選択させる例を挙げて説明する。ステップS2の処理では、まず、機器制御部14が、図5の操作画面21のように送信を行う初期画面を表示部12bに表示させる。操作画面21のうち、ローカルアドレス帳ボタン22を利用者が押下した情報が機器制御部14に伝達されると、管理部17がそのアドレス帳を呼び出して、図6の操作画面23のように各送信先を一覧表示する。操作画面23では、送信可能である旨の文章24と共に、「A社 インターネットFAX」25a、「B社 FAX」25b、「C社 インターネットFAX」25c、「E社 PC」25d、「A社 FAX」25eなどのように、送信先の名称とその送信方法が共に表示されている。利用者は、この中から送信先を選択することとなる。
例えば、利用者が「A社 インターネットFAX」25aを選択したとすると、図7の操作画面のように「A社 インターネットFAX」25aが反転し、その宛先のアドレス「aaaa@aaa.co.jp」27が表示されると共に、それが次の宛先である旨の文章28がなされる。
続いて、原稿がセットされていない場合には、図8の設定画面31で示すように、「原稿をセットしてスタートキーを押してください」といった原稿セット及びスタートキー押下を促す表示34が表示部12bでなされる。ステップS1で原稿がセットされている場合には、スタートキー押下を促す表示だけでよい。ここでも、引き続き、今の宛先のアドレス「aaaa@aaa.co.jp」32(27)が表示されると共に、それが次の宛先である旨の文章33(28)がなされたままでよい。
また、ここでは、ローカルアドレス帳ボタン35を利用者が選択することで、送信先の追加が可能となっている。例えば、再度図7のごとき設定画面を表示して「C社 インターネットFAX」25cが選択された場合、最終的に図8のごとき設定画面において、追加したアドレスを「aaaa@aaa.co.jp」27の代わりに「aaaa@aaa.co.jp;cccc@ccc.co.jp」などと表示させ、(原稿セット及び)スタートキー押下を促す表示34を表示させるとよい。
このような状態で、機器制御部14は、スタートキーの押下(ON)が入力部12bでなされたか否かを判定し、押下された場合にCCD11aに指示して送信対象原稿の読み込みを開始させる(ステップS4)。続いて、機器制御部14は、原稿の読み取りが完了したか否かを判定し(ステップS5)、完了した時点で、読み取った画像データの送信処理を開始する(ステップS6)。ステップS6では、インターネットFAXが選択されている場合にはインターネットファクシミリ送信を行えばよく、他の送信形態の送信先が選択されている場合にはそれに対応した送信を行えばよい。そして、機器制御部14は、送信処理が完了したか否かを判定する(ステップS7)。
ステップS1〜S7の処理は、原稿を光学的に読み取って送信する処理を例に挙げて説明したが、HD16内に予め格納されたデータを送信する処理や、入力部12aからの入力により電子メールを生成して送信する処理なども、ステップS1,S4,S5を対応する処理に置き換えるだけで同様に実行できる。
ステップS7で送信処理が完了した場合には、機器制御部14は、管理部17にアクセスするなどしながら、送信先の確認を行う(ステップS8)。ステップS8では、前(最初)の送信の送信先情報(上述の例では「A社のインターネットFAX」25a、或いはそれに相当するアドレス「aaaa@aaa.co.jp」)に基づき、前(最初)のデータの送信の内容が確認される。
続いて、機器制御部14は、この確認結果に基づいて、管理部17や機器制御部14内のメモリ等に保持された送信先の情報の保持を許可もしくは禁止(制限)するかの判定を行い(ステップS9)、その判定に則った制御を行う(ステップS10/S11)。なお、ステップS9の判定は、ここで説明したように前のデータの送信完了後に実行すればよいが、前のデータの送信前に実行してもよい。
保持する場合には、機器制御部14は、図9の設定画面36で示すように最初に送信したアドレス「aaaa@aaa.co.jp」37を表示部12bに表示したまま、且つそれが次の宛先である旨の文章38を表示部12bに表示したまま保持され、次のデータの受け付けまで待機することとなる(ステップS10)。上述のアドレス37及び文章38は、送信先情報が保持されていることを、別のデータを送信しようとしている利用者に通知する通知手段の一例であり、他の通知手段としては音声ガイダンスを流すよう構成してもよい。また、図9の設定画面36で示すように「原稿が送信されました。現在A社のインターネットFAXが宛先としてホールドされております」といった文章39も併せて表示するようにするとよい。この文章39も通知手段による通知の1つに相当する。
この例では、「A社のインターネットFAX」25aが最初の送信先であり、これは、上述のシーン3に相当するので、ステップS10の処理がなされることとなる。このような保持により、利用者は、送信対象のデータを選択又は入力(読み込み等)するだけで、送信先を呼び出す必要もなく、データ送信が可能となる。
一方、例えば「A社 FAX」25eが最初の送信先として選択されていた場合には、禁止されることとなる。この場合には、機器制御部14は送信先を保持せず次のデータ及び送信先の入力を待てばよい(ステップS11)。例えば、図6の設定画面23のように、アドレスを保持していない画面を表示部12bに表示させるとよい。これにより、シーン1,2のように、別の(次の)データを同じ送信先にファクシミリ送信するといった誤送信を防ぐことが可能となる。
このように、上述のごとき待機手段を備えることで、データの誤送信を防ぎながら、前の送信先と同じ送信先に別のデータを送信するに際しては送信先の指定又は入力操作の手間を省くことが可能となる。
また、ステップS9での判定(上述のごときシーンの判断)は、データの送信の内容としてデータ形式を採用し、データ形式に基づき実行してもよい。すなわち、機器制御部14の制御プログラムは、シーン1〜4について説明したように、データ形式に基づく判定を行うようにしてもよい。ここでのデータ形式とは、デジタル複合機1で採用されたファクシミリデータであるのか、或いは同じく採用されたそれ以外のデータであるのかが判定できるものであればよい。
また、ステップS9での判定は、他の基準、すなわち前の(最初の)送信データがページ単位のデータであるのか、或いはファイル単位のデータであるのかに基づき実行してもよい。すなわち、機器制御部14の制御プログラムは、シーン1〜4について説明したように、最初の送信データがページ単位/ファイル単位のいずれであるかに基づく判定を行うようにしてもよい。なお、ページ単位/ファイル単位の違いは上述のデータ形式の違いとして判定に利用してもよい。
特に、ページ単位のデータであった場合、前の送信先情報の保持を禁止するような判断を行うとよい。すなわち、制御プログラムは、送信する或いは送信したデータがページ単位になっていることを条件に、送信先情報の保持を禁止するよう制御するとよい。なお、デジタル複合機1で例示するページ単位及びファイル単位の双方の送信が可能な装置に限らず、いずれかの送信のみが可能な画像データ送信装置であっても、このような判断を経るため、このような保持禁止処理は実行できる。
また、ステップS9での判定を行うために、データの送信の内容として他の基準を採用することができる。この他の基準は、最初の送信対象のデータの伝送経路であり、制御プログラムが、最初の送信対象のデータの伝送経路に基づいて送信先情報の保持を禁止するよう制御するとよい。
例えば、電話回線網N3が伝送経路であった場合(或いはFAXモデム18を使用する場合)に保持を禁止し、通信ネットワークN2(及びそれを介したインターネット網N2)が伝送経路であった場合(或いは通信部15を使用する場合)に保持を許可するといった制御を行えばよい。上述の2系統の伝送経路は、前者がページ単位でデータ送信する伝送経路に相当し、後者が複数ページを1ファイルとしてデータ送信する(送信するデータをひとつのファイルとして送信する)伝送経路に相当する。従って、換言すると、制御プログラムは、ページ単位でデータ送信する伝送経路を用いることを条件に、送信先情報の保持を禁止するよう制御するとよい。より具体的には、FAXモデム18がONになったときには保持を禁止し、それ以外では保持を許可するなどの制御を行ってもよい。なお、この基準は、デジタル複合機1のようにデータ送信形態がそれぞれ異なる複数の伝送経路(送信経路)でデータ送信(データ伝送)可能な場合に利用することが可能である。
また、ステップS9での判定は、データの送信の内容としてさらに別の基準、すなわち送信先情報がどのようなものであるかに基づき実行することもできる。この場合、機器制御部14の制御プログラムは、データを送信する送信先情報に基づいて、送信先情報の保持を禁止するよう制御すればよい。
ここで基準として採用される送信先情報としては、送信先の種類(FAXであるのか、それ以外であるのか、或いは社外へのFAXであるのか否かなど)や、番号やアドレス自体を確認してもよい。シーン1〜4で説明したように、単純に、送信先情報がFAX番号であった場合に保持せず、メールアドレスやIPアドレスであった場合に保持するといった制御でもよい。また、送信先の種類は、送信先情報が示す送信エリアとも言える。例えば、アドレスのドメインやFAX番号の先頭数桁を確認して、社内に送った後には保持を許可するが、社外に送った後には保持を禁止するなどの応用も可能である。
上述したようなステップS9の様々な例では、シーン3のような場合だけでなくシーン4のような場合でも送信先が保持されたままとなる。従って、シーン4では送信先が保持された後も解除可能なように、制御プログラムが制御することが好ましい。
そのため、ステップS10の処理(保持する場合の処理)時に、機器制御部14は、図9の設定画面36で示すように「原稿が送信されました。現在A社のインターネットFAXが宛先としてホールドされております」といった文章39と共に、その宛先をキャンセルするための宛先キャンセルボタン41を表示しておくとよい。利用者は、宛先キャンセルボタン41を押下することで、図6の設定画面23に戻ることが可能となる。
また、上述の文章39及び宛先キャンセルボタン41の表示は、送信先情報が保持されている場合、保持されている送信先情報が示す送信先を別のデータに対しても用いるか否かの確認を利用者に求める確認手段の一例として実行される。そして、このような確認手段によりその送信先を用いるとの確認がとれた場合のみ、新たな送信先の追加を受け付けるようにするとよい。図9の設定画面36の例では、ローカルアドレス帳ボタン40によりアドレス帳が選択可能なよう表示させておき、宛先キャンセルボタン41の押下がなく且つローカルアドレス帳ボタン40の押下があったときは、確認がとれたものとして保持された送信先に加え別の送信先の追加も可能にする。
以上、図3及び図5乃至図9で例示したような環境で送信処理を行う中で、既に設定されている送信先と、今回新たに設定された(追加された)送信先がはたして、利用者了解(既に送信先が設定されている状況)のもと送信先の追加が行われたものであるのかが、確かでない。さらに、このような待機処理を行っているか否かに拘わらず、送信先が複数存在した場合、利用者が注意を払って指定したものであるかが確かでない。
従って、本発明では、状況に応じて利用者に確認を求めるものとする。そして、確認を求める中で送信原稿の読み取りを行い、送信原稿の読み取りが完了した時点で確認がとれていればそのまま送信処理に移行し、確認がとれていなければ、確認がとれた段階で送信処理を開始する。特に、通常のファクシミリ送信では、画像読み取り時に十分、確認を求める時間があるが、インターネットファクシミリ送信やスキャン後の電子メール送信やファイル送信は、直ぐに送信されてしまうので、確認を求める必要性が高くなり、本発明が有益となる。
そのため、本発明の主たる特徴部分として、デジタル複合機1は、後述する送信先判定手段、確認手段、及び送信制御手段を備えるものとする。デジタル複合機1において、これらの手段は、判定に用いる情報の格納領域が管理部17や機器制御部14内のメモリで構成でき、また判定、確認、及び送信制御自体は、機器制御部14内の制御プログラムの1つとして実行可能に組み込むことができる。なお、ここではデジタル複合機1で例示しているが、本発明に係る画像データ送信装置は、上述のごとき画像読取手段、記憶手段、送信先設定手段(好ましくは待機手段を含む)、及び画像送信手段に加えて、これら送信先判定手段、確認手段、及び送信制御手段を備えた装置として構成できる。
送信先判定手段は、送信先設定手段で設定された送信先が誤設定である可能性があるか否かを判定する。この判定は、管理部17等のメモリにアクセスして検索しながら実行するなどすればよい。また、この判定基準については、様々な例を挙げて後述する。また、後述のごとく確認手段でこの判定結果を用いるため、判定は少なくとも確認を実行する前に行うこととなる。
確認手段は、送信先判定手段での判定の結果、誤設定の可能性有りの場合にのみ、画像読取部11による画像の読み取り開始後(好ましくは読み取り中)に、送信先が正しく設定されていることの確認を利用者に求める。また、確認手段は、操作部12の表示部12bに対して確認の表示を行わせる制御と、確認結果を入力部12aから受け付ける制御とを、プログラムとして実行可能に組み込むとよい。
送信制御手段は、確認手段による確認後に(すなわち確認をもって、正しい設定であることが確認できた場合に)、画像送信手段を制御して、その送信先に対してメモリ13aやHD16などに記憶された(記憶されている)画像データを送信させる。なお、この送信制御手段は、確認後の制御を実行する手段であり、従って誤設定の可能性有りの場合に限った制御となる。誤設定の可能性無しの場合には、そのまま画像データの送信を実行させればよい。
このように、本発明では、例えば、送信原稿の送信先を指定して送信開始キーが操作されると、送信先の指示状況に応じて原稿の読み取りを開始すると共に、送信先の再確認を求め、利用者からの確認がとれると読み取った原稿の送信を開始する。ここで、読み取り中であっても、確認が済めば、逐次送信していってもよい。
従って、本発明によれば、以前にデータ送信した送信先を利用して送信先を設定して画像データを送信するに際し、原稿の読み取り開始から送信開始までに時間的余裕が殆どない場合でも、画像データの誤送信を防ぐことが可能となる。
以下、図4を参照して、本発明の主たる特徴部分である、図1のデジタル複合機における画像データ送信処理の一例を説明する。この例は、図3に続く処理として捉えてもよいし、図3の処理とは独立した処理として捉えてもよい。
まず、ステップS1と同様に、原稿台又はADFに原稿がセットされたことを原稿検知センサ11bが検知すると(ステップS21)、装置での送信先の自動的な指定を行うと共に、利用者からの送信先の設定入力(指示)を入力部12aから受け付ける(ステップS22)。なお、ステップS21,S22の順序は問わない。また、ステップS10で前の送信先が保持されているときは、ステップS22における自動的な設定は既になされていることとなり、逆にステップS11で保持されていないときでも新たに自動的な設定がなされる必要は必ずしもない。従って、ステップS22における利用者側の指定は、自動的な設定がなされた後になされる利用者による送信先追加指定か、或いは自動的な設定無しの状態でなされる利用者による送信先新規指定かに分類できる。また、利用者による指定は、直接入力に限ったものではなく、管理部17などに登録・管理されたアドレス帳を呼び出して送信先を利用者に選択させることもできる。
以下、ステップS22の処理を、アドレス帳を呼び出して送信先を選択させる例で説明する。図9の設定画面36のように自動設定がなされていた場合、送信先を追加するためには、利用者が設定画面36のローカルアドレス帳ボタン40を押下するとよい。機器制御部14がこの押下の情報を検出すると、管理部17がそのアドレス帳を呼び出して、図6の操作画面23のように各送信先を一覧表示する。利用者は、この一覧の中から送信先を選択することとなる。ここで、利用者が例えば「B社 FAX」25bを送信先として選択した場合、図10の操作画面のように「B社 FAX」25bが反転し、事前指定の宛先のアドレス「aaaa@aaa.co.jp」と共に今回追加したアドレス(ここではFAX番号)「06−○○○○−××××」43が表示されると共に、それらが次の宛先である旨の文章44がなされる。
続いて、原稿がセットされていない場合には、図11の設定画面45で示すように、原稿セット及びスタートキー押下を促す表示34が表示部12bでなされる。ステップS21で原稿がセットされている場合には、スタートキー押下を促す表示だけでよい。ここでも、引き続き、今の宛先のアドレス「aaaa@aaa.co.jp;06−○○○○−××××」46(43)が表示されると共に、それが次の宛先である旨の文章47(44)がなされたままでよい。
また、ここでは、ローカルアドレス帳ボタン48を利用者が選択することで、送信先の更なる追加が可能となっている。例えば、再度図10のごとき設定画面を表示して「C社 インターネットFAX」25cが選択された場合、最終的に図11のごとき設定画面において、アドレスを「aaaa@aaa.co.jp;06−○○○○−××××」46の代わりに「aaaa@aaa.co.jp;06−○○○○−××××;cccc@ccc.co.jp」などと表示させ、(原稿セット及び)スタートキー押下を促す表示34を表示させるとよい。
一方、ステップS22で自動的な設定無しの状態でなされる利用者による送信先新規指定がなされる場合には、機器制御部14が、図5の操作画面21のように送信を行う初期画面を表示部12bに表示させる。操作画面21のうち、ローカルアドレス帳ボタン22を利用者が押下した情報が機器制御部14に伝達されると、管理部17がそのアドレス帳を呼び出して、図6の操作画面23のように各送信先を一覧表示する。利用者は、この一覧の中から送信先を選択することとなる。
ステップS22の設定が完了した状態で、機器制御部14は、スタートキーの押下(ON)が入力部12bでなされたか否かを判定し(ステップS23)、押下された場合にCCD11aに指示して送信対象原稿の読み込みを開始させる(ステップS24)。
続いて、機器制御部14は、既に送信先が有ったか否かを判定する(ステップS25)。ここでの判定は、ステップS22において送信先が自動設定の送信先に加えて新たに追加された場合に、YESとなる。ステップS25でYESの場合には、ステップS26へ進む。一方、ステップS25でNOの場合には、画像データの誤送信の可能性が殆どないものとして、ステップS30へ進むか、或いは送信原稿読み取り完了を待たずして送信を開始すればよい。
ステップS25も、上述の送信先判定手段での判定基準の一例となっている。すなわち、送信先判定手段は、自動設定手段で設定されている送信先に対して、指定手段で新たな送信先が追加設定された場合に、誤設定の可能性有りと判定する。そして、以降の確認処理へと進み、後述するように誤送信による送信情報の漏洩を防止する。
続いて、機器制御部14は、上述の送信先判定手段での判定基準に基づき送信先のチェックを行い(ステップS26)、利用者に確認する必要があるか否かを判定する(ステップS27)。
ステップS26での判定基準としては、送信先判定手段は、送信先設定手段で設定された複数の送信先のうち少なくとも1つが、他と異なる伝送経路で送信する送信先であった場合に、誤設定の可能性有りと判定する。但し、この判定基準は、デジタル複合機1で例示したように、データ送信形態がそれぞれ異なる複数の伝送経路でデータ送信可能な機器であることを前提としたものである。図11の設定画面45で設定された送信先の場合、1つがインターネットFAXであり、もう1つがFAXであるため、伝送経路がお互いに異なる。従って、このような場合には、ステップS27で確認が必要と判定される。
ステップS27でYESの場合、機器制御部14は、表示部12bに対して確認表示を行う制御を行い、表示部12bが確認表示を行う(ステップS28)。確認表示としては、例えば図12の設定画面49のごときものであり、「aaaa@aaa.co.jp;06−○○○○−××××」50、及びそれらが次の宛先である旨の文章514が表示されると共に、確認メッセージ52のごとき表示を行うとよい。確認メッセージ52では、原稿が読み取り中であることを通知すると共に、宛先が複数セットされていること(より好ましくはこの例では設定された送信先の種類が異なっていること)を表記している。さらに、確認メッセージ52では、利用者からの応答を受け付けることが可能なように、OKボタン53及び宛先キャンセルボタン54を併せて、押下可能に表記している。
また、ステップS26での他の判定基準として、送信先判定手段は、送信先設定手段で設定された複数の送信先のうち少なくとも1つが、他と異なる送信エリアに対して送信する送信先であった場合に、誤設定の可能性有りと判定するようにしてもよい。ここでの送信エリアとは、待機を行うか否かについて上述したように、送信先の種類や、番号やアドレス自体(例えばメールアドレスか、IPアドレスかの違いなど)などを指す。また、待機を行うか否かについて上述したような、画像データのデータ形式に基づきファクシミリ送信を行うデータ形式である場合に誤設定の可能性有りと判定してもよく、同様に、画像データがページ単位になっていることを条件に誤設定の可能性有りと判定してもよい。
ステップS25,S26に関連し、保持の如何に拘わらず送信先を2つ以上設定されている場合、その組み合わせがおかしいか否かをチェックしてもよい。また、既に送信先が自動設定されているか否かに拘わらず社外に送信するときなどに、確認表示を行うようにしてもよい。これらの場合、ステップS25の処理はステップS26の処理の1つとしてフローに組み込めばよい。
すなわち、ステップS25での判定において、ステップS22において送信先が自動設定の送信先に加えて新たに追加された場合、さらには自動設定無しでも複数の送信先が利用者指定された場合(一度指定後さらに指定された場合)や社外の送信先等の予め指定した送信先(又はその送信先のエリア)を含む場合に、YESとなるようにしてもよい。このように、送信先判定手段は、設定された送信先が複数ある場合に、誤設定である可能性有りと判定することが好ましい。そして、送信先が複数指定されている場合に、ステップS28で確認を求めればよい。なお、ステップS25で説明したように自動設定の送信先に加えて新たに送信先が追加された場合に誤設定の可能性有りと判定することも、結果的に、複数の送信先が設定されているときに誤設定の可能性有りと判定することに含まれることとなる。
ステップS28に続き、機器制御部14は、確認がOKか否かを判定し(ステップS29)、OKボタン53が押されたことを検出した場合には、ステップS30へ進み、宛先キャンセルボタン54が押されたことを検出した場合には、ステップS32へ進む。
ステップS32では、機器制御部14が送信先変更手続きを受け付けて実行し、ステップS33へと進み、その手続きが完了した時点(ステップS33でYES)でステップS30へと進む。ステップS32では、例えば、図6の設定画面23を再度表示させて、利用者からの送信先の指定に基づき、送信先変更手続を完了させればよい。
ステップS30では、機器制御部14は、原稿の読み取りが完了したか否かを判定する。ステップS30で完了した時点で、読み取った画像データの送信処理を開始する(ステップS31)。ステップS30では、インターネットFAXが選択されている場合にはインターネットファクシミリ送信を行えばよく、他の送信形態の送信先が選択されている場合にはそれに対応した送信を行えばよい。そして、機器制御部14は、送信処理が完了したか否かを判定して、処理を終了すればよい。また、ステップS25でNOの場合にも、ステップS30,S31の処理後、処理を終了する。
このように、送信制御手段は、画像読取部11による読み取りが完了した時点で確認手段による確認がとれていた場合にのみ、その送信先(或いはそれらの送信先)に対して、記憶された画像データの送信を画像送信手段に実行させることが好ましい。すなわち、読み取りが完了した時点で確認とれてなければ送信を禁止することが好ましい。利用者は再度いずれかの操作段階に戻ってやり直し、送信を行えばよい。なお、画像データは得ているので、その画像データを読み出して送信先を指定して送信すればよい。
また、ステップS29での判定処理を経たように、送信制御手段は、画像読取部11による読み取りが完了した後であっても、確認手段による確認を待って、それらの送信先に対して、記憶された画像データの送信を画像送信手段に実行させることが好ましい。すなわち、送信原稿の読み取りを完了しても送信は行わず、確認をもって、記憶されている画像データを送信先に対して送信することが好ましい。
以上、図1乃至図12を参照しながら、本発明の画像データ送信装置を中心に各実施形態を説明してきたが、本発明は、機器制御部14内の制御プログラムとして例示したように、プログラムとしての形態も採り得る。このプログラムは、画像データ送信装置の制御部(制御部のROM等の記憶部)に組み込み上述の様々な実施形態の処理手順をその制御部(制御部の演算処理装置)に実行させるためのものであり、換言すると上述の送信先判定手段、確認手段、及び送信制御手段としてその制御部を機能させるためのものである。ここで、画像データ送信装置の制御部とは、画像データ送信装置の内部コンピュータに相当する部位である。なお、確認手段は、上述したように、表示部12b及び入力部12aの制御に係わるプログラムとして実行可能に組み込むとよい。そして、このようなプログラムは、それを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての配布することやネットワーク経由で配信することができる。
本発明による機能を実現するためのプログラムやデータを記憶した記録媒体について簡単に説明する。記録媒体としては、具体的には、CD−ROM、光磁気ディスク、DVD−ROM、FD、フラッシュメモリ、及びその他各種ROMやRAM等が想定でき、上述したプログラムを、これら記録媒体に記録して流通させることにより、当機能の実現を容易にする。そして、汎用コンピュータに、上述のごとくの記録媒体を装着してプログラムを読み出して、図1のデジタル複合機1における機器制御部14等に当プログラムを転送して記憶させておき、必要に応じて読み出すことにより、本発明に係わる機能を実現する。また、汎用コンピュータ上で実行する場合には、この汎用コンピュータに、上述のごとくの記録媒体を装着してプログラムを読み出すか、若しくはこのコンピュータのROM等に当プログラムを記憶させておき、必要に応じて読み出すことにより、本発明に係わる機能を実現することができる。
1…デジタル複合機、2…インターネットファクシミリ装置、3…外部PC、4…ファクシミリ装置、5…PC、11…画像読取部、11a…CCD、11b…原稿検知センサ、12…操作部、12a…入力部、12b…表示部、13…画像形成部、13a…メモリ、13b…印字部(LSU)、13c,13d…トレイ、14…機器制御部、15…通信部、16…ハードディスクドライブ(HD)、17…管理部、18…FAXモデム、19…消去部、N1…通信ネットワーク(LAN)、N2…インターネット網(広域通信ネットワーク)、N3…電話回線網。