JP3701331B2 - 立体顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、透明媒体を高コントラストで可視化するための、特に眼科手術のための立体顕微鏡並びにそのような立体顕微鏡を操作する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
目の顕微外科手術に際しては、通常、立体顕微鏡を使用する。白内障の外科手術において混濁した水晶体を確実に且つ完全に除去できるように保証するために、立体顕微鏡ではいわゆるレッド−リフレックス照明を実現している。この場合、眼底が入射して来る照明光を拡散反射すると、網膜の吸収特性の関係で、目の前部の透明部分は手術中の外科医に対して赤色の透過光を発生する。そのような照明作用を以下では「反射透過光」という。
【0003】
混濁した水晶体をいわゆる水晶体乳濁液化剤を使用して吸取った後に、手術中の外科医は、目の前部に場合によってはまだ残っている透明の残余水晶体を探して、その部分を完全に除去することが重要である。
【0004】
これまでは、目の前部の残余水晶体を適切、確実に識別するために、立体顕微鏡の照明側で、できる限り均質な赤色光反射が起こるようにする措置を講ずる努力をすることが非常に多かった。たとえば、出願人のドイツ特許第4028605号を参照。
【0005】
ところが、使用する立体顕微鏡の照明光路にそのような措置を講じても、目の前部のほとんど透明な媒質を十分なコントラストをもって表示するとは限らない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、透過光の中で透明媒質を十分なコントラストで表示するように保証する、特に眼科手術用の立体顕微鏡、並びにそれを操作する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、特許請求の範囲第1項の特徴を有する立体顕微鏡によって解決される。立体顕微鏡を使用して反射透過光の中の透明媒質のコントラストを向上させる方法は、特許請求の範囲第7項の対象である。
【0008】
本発明によれば、透過光の中の透明媒質を位相物体としてとらえ、それらの位相物体を立体顕微鏡の適切な位相差発生素子により振幅コントラストをもって結像、すなわち、可視化する。この目的のために、本発明によれば、立体顕微鏡の観察光路の、光源の回折像が位置する場所に何らかの手段を講じる。そこで、適切な位相差発生素子を使用して、その回折像から大きな負担なく選択的に所定の回折次数を遮蔽するか、又はその位相を互いに定義に従ってずらせることができる。白内障の外科手術に立体顕微鏡を適用する場合、幾何学的結像条件の関係上、その場所は立体顕微鏡の眼底像平面又はその付近にある。
【0009】
本発明による立体顕微鏡をそのように適用する場合、一次光源像は照明光路を介して、観察すべき目の眼底と一致する一次光源像平面に形成される。眼底上の一次光源像は水晶体と、角膜と、立体顕微鏡の観察光学系とを介して、眼底像平面に対応する二次光源像平面へと結像される。本発明によれば、この平面の観察光路内に位相差発生素子が配置されている。この手段によって、位相物体で回折された光波の遮蔽されなかった次数の回折と、位相物体を直接に透過した零次の回折の光波との間に干渉が起こるので、観察者には振幅層が見えるようになる。
【0010】
そのため、本発明による立体顕微鏡を眼科手術に適用すると、目の前部の透明媒質を高コントラストで確実に可視化することができる。手術中の外科医は確実に作業できるのである。
【0011】
本発明による立体顕微鏡は、眼科手術の他にも、同様に透明な物体を反射透過光の中でできる限り高いコントラストで可視化すべきであるあらゆる状況に有利に適用可能である。
本発明による立体顕微鏡の照明光路には、一次光源像が点状又はスリット状に結像されるように適切な光源ダイアフラムを設ける。スリット状の一次光源像は方形又は環状に形成されていても良い。位相差発生素子は、その都度、一次光源像の形状に従って選択される。
【0012】
本発明による立体顕微鏡を眼科手術に適用した場合、各々の一次光源像は眼底平面に位置することになり、眼底から反射された光は目の前部の透明媒質を透過する。
本発明によれば、反射透過光においては、ここまで説明した照明の他に、目の前部の透明部分を接眼レンズ中に配置された光ファイバ光導体を介して背後から照射するような照明構造も可能である。この場合、目の前部の透過光照明が行われることになる。
【0013】
透明媒質のコントラストを向上させるために必要な手段、すなわち、特に、立体顕微鏡における適切な位相差発生素子の構造は、調整上の大きな負担なく実施されるべきである。さらに、位相差発生素子と、照明光路内の、光源像の大きさを決めるための素子は、共に、選択的に出入れ旋回自在であるように配置できる。従って、本発明による立体顕微鏡は、顕微外科の範囲内であれば、たとえば、他の診療科においても適用可能である。
本発明による立体顕微鏡、並びに透明媒質のコントラストを向上させるための本発明による方法のその他の利点と詳細は、添付の図面に基づく以下の実施例の説明から明白になるであろう。
【0014】
【実施例】
図1には、眼科手術時に適用するための位相差発生素子が内部に配設されている本発明による立体顕微鏡を概略的に示す。ここで使用する立体顕微鏡は、原理上は知られている構造を有する。立体顕微鏡は2つの観察光路に対して一体の主対物レンズ(1)を含む。すなわち、いわゆるテレスコープ原理に従って構成されているのである。2つの観察光路はそれぞれ光軸(7a,7b)として図1には示されている。
2つの観察光路の各々に対して別個の対物レンズが設けられているような立体顕微鏡、すなわち、Greenough原理に従った立体顕微鏡においても、ここで説明する本発明による方法をとることができるのは自明である。
【0015】
図示した実施例では、共通主対物レンズ(1)の後に倍率切替え手段(2a,2b)が配置されている。この場合、倍率切替え手段は周知のガリレイ変換器として構成されている。あるいは、実際の倍率を無段階で変化させるズームシステムをいつでも利用することができる。図1には図面を見やすくするために図示してはいないが、倍率切替え手段(2a,2b)の後の2つの光路に遮断又は挿入素子をさらに配置しても良い。それらの素子は、ドキュメンテーションを目的として、CCDカメラ等に至る観察光路に中間像を挿入する又はその光路を遮断する働きをする。
【0016】
図示した実施例においては、2つの観察光路の、立体顕微鏡の眼底像平面、すなわち、二次光源像平面には、概略的に示された位相差発生素子(4a,4b)が固定して配置されている。位相差発生素子(4a,4b)の後には、鏡筒レンズと、方向転換プリズムと、接眼レンズとを有する双眼鏡筒(同様に図面を見やすくするために示されていない)が続いている。そのような双眼鏡筒は、たとえば、出願人のドイツ特許第2654778号から知られている。
【0017】
主対物レンズ(1)の下方には、図1では見えない照明光路を手術すべき目(5)の方向へ方向転換する方向転換素子(3a,3b)が配置されている。
その代わりに、主対物レンズ(1)の上方で適切に配置した方向転換素子を介して照明光路を導入することも可能であるのは自明である。
【0018】
本発明に従って立体顕微鏡を眼科手術用に構成した場合、以上の説明からわかるように、一次光源像は眼底(6)にほぼ点状又はスリット状に結像されることになる。この場合、様々な形状のスリットが可能であり、それらについては以下の説明の中でさらに詳細に解説してゆく。目の前部(8)の媒質を眼底(6)から発する、すなわち、反射された光波が透過してゆくのであるが、このとき、それらの光波の発出点は眼底(6)における一次光源像を表わしている。たとえば、水晶体の一部などの目の前部(8)にある透明の物質はそれを透過する光波の通過について位相ずれを発生するが、観察者の側からいえば、付加的な手段を使用しないと、それだけではそれらの位相差物質を可視化するには不十分である。人間の目は位相差を認識できないので、目の前部を光が透過した後に発生する位相差を振幅コントラストに変換しなければならない。そこで、本発明に従って、位相物体で回折された光波の回折次数が明確に互いに分離して存在している観察光路内の二次光源像平面に何らかの措置を講ずれば、目の前部(8)の透明物質を振幅コントラストをもって結像することが可能である。この目的のために、たとえば、高い回折次数の1つ、例を挙げると、+1又は−1の回折次数を適切な位相差発生素子(4a,4b)の使用によって遮蔽する。残留している回折次数は零次の回折、すなわち、回折せずに透過して来る光波と干渉し、それにより振幅コントラストを発生させる。従って、適切な位相差発生素子(4a,4b)を介して、位相ずれした回折光波成分を非回折成分と干渉させ、それにより振幅コントラストを発生させるように配慮すべきである。適切な位相差発生素子(4a,4b)の様々な実施形態については、図3a〜図3cを参照してさらに詳細に説明する。
【0019】
本発明によれば、位相差発生素子(4a,4b)を配置するために適切な平面として、以上説明した照明構造においては−理想の−光源の眼底(6)上の二次光源像平面と同一である眼底像平面を示唆している。図示した実施例では、眼底像平面は倍率切替え手段(2a,2b)と、双眼鏡筒(図示せず)との間に位置している。眼底像平面、すなわち、光源像平面は設定される倍率ごとに、観察光路の光軸(7a,7b)に沿って異なる位置をとることができるので、本発明に従えば、倍率が可変である立体顕微鏡の場合には、位相差発生素子(4a,4b)の位置をそれぞれ設定される倍率切替え手段(2a,2b)の倍率と結び付けることがさらに可能である。その場合、実際の倍率に応じて、設けられる位相差発生素子を観察光路の光軸(7a,7b)に沿って二次光源像平面へと摺動させてゆく。二次光源像平面は、主対物レンズの焦点距離や、それぞれ設定される倍率などの立体顕微鏡の光学的データに基づいてわかっている。
【0020】
この場合、実際に設定される倍率と、光軸に沿った位相差発生素子の位置との結び付きは、歯車装置の形態をとる機械的カップリングを介して実現可能である。
あるいは、たとえば、倍率切替え手段の操作要素にあるエンコーダなしの適切な検出器を利用して、実際の倍率を検出し、その検出器信号を駆動装置に対する調整量として使用するような調整回路も適用することができる。駆動装置を介して、位相差発生素子を観察光路内で光軸に沿って所定の経路間隔の中で摺動させ、そのようにして、二次光源像平面に位置決めする。
【0021】
図2には、眼科手術に適用した場合の図1の本発明による立体顕微鏡の側面図を結像プロセスを含めて概略的に示す。図2において、図1と同じ素子は同じ図中符号で表わされている。
図2から明らかに認識できるように、照明光路(9)は2つの観察光路の平面に対して90°の角度をもって方向付けられている。図示されている実施例においては、照明光路は光ファイバ光導体(10)を含み、その光導体の前方には光源ダイアフラム(11)と、2つの部分から成る結像光学系(12,13)とが配置されている。照明光路内にある光源ダイアフラム(11)は、眼底(6)上に所望の光源像の形状及び/又は大きさを得る働きをする。その場合、図2に示す通り、使用する光源ダイアフラム(11)を光ファイバ光導体(10)の射出面のすぐ前方に配置することができる。あるいは、光源ダイアフラム(11)を光ファイバ光導体(10)の射出面の前方に所定の距離をおいて配置し、その射出面を適切な結像光学系によって光源ダイアフラム(11)に結像することも可能である。
【0022】
同様に、必要な形状で光ファイバ光導体の射出面を選択することが可能である。これにより、他の場合には不可欠である光源ダイアフラムを省略でき、ビーム横断面の望ましくない部分を遮蔽するときの損失も起こらない。
光ファイバ光導体の代わりに、たとえば、ライムライトミラーランプなどの別の光源を使用することもできる。
【0023】
使用されるダイアフラム(11)は構造又は使用目的に応じて異なる形態及び/又は大きさを有する。たとえば、光源ダイアフラム(11)はスリット状、点状又は環状であっても良いが、その点については図4a〜図4cを参照してさらに詳細に説明する。
照明光路(9)は方向転換ミラー(3a)又は別の適切な方向転換素子を介して観察すべき目(5)の方向へ方向転換される。所望の光源像に従って適切な方向転換素子を選択することになる。
【0024】
この場合、光源像の形状を点状又は環状にすることが望まれるならば、照明光路の形状を適切に整えることにより、眼底像平面における光源像が各観察光路の光軸に対して同心に結像されるように配慮しなければならない。これは、たとえば、2つの全く別個の照明光路、あるいは、唯1つの照明光路を2つの部分照明光路に分割する方法のいずれかによって実現可能である。
観察光路の光路を結ぶ線に沿って延出するスリット状光源像の場合には、通常の一体の方向転換ミラーを使用することができる。
【0025】
本発明によれば、照明特性をその都度の適用条件に最適の形で適合させるために、照明光路(9)中の結像光学系(12,13)の中の直線的に摺動自在である光学素子によって、使用者による光源像の可変焦点合せが可能になるように、結像光学系(12,13)を構成することができる。従って、本発明による立体顕微鏡を眼科手術に適用した場合、いかなるケースでも、照明光路(9)におけるそのような焦点合せ能力によって観察される目(5)の眼底(6)に鮮明な光源像が確実に結像されるように、多様な患者の目に適応することが可能である。
【0026】
単一の光源を含む図示するような一体の照明光路の他にも、−既に示唆した通り−2つの別個の光源を使用し、適切な光源ダイアフラムを2つの部分照明光路を経て第1の光源像平面に結像することも可能である。それに相応して、その場合には2つの部分照明光路を適切に方向転換するように配慮すべきである。
【0027】
図2に概略的に示す通り、倍率切替え手段(2a)と双眼鏡筒(図示せず)との間には、左側観察光路の位相差発生素子(4a)がある。その背後に位置する第2の観察光路にある対応する位相差発生素子は図2には示されていない。
【0028】
本発明による立体顕微鏡の別の実施形態においては、位相差発生素子を観察光路に固定配置するのではなく、本発明による立体顕微鏡の適用用途をできる限り広げるために、位相差発生素子を観察光路に選択的に挿入可能であるように構成することも可能である。この場合には、光源ダイアフラムも照明光路に対して挿入、引込め自在であるように構成すると有利である。
【0029】
次に、図3a〜図3cを参照して、本発明に従って二次光源像平面に配置すべき位相差発生素子の異なる実施形態を説明する。これらの図に示されているのは、二次光源像平面における観察光路の横断面である。図3a及び図3bに示す実施例は、一次光源像平面、すなわち、眼底上における線状又は方形の光源像を供給する照明光路に対する構成である。眼底上の一次光源像をそのように線状にすると、点状の光源像とは異なり、入射する光線の強さによる網膜の負担はそれほど多くないので、眼科手術の分野に限れば有利である。線状又はスリット状の光源像を選択した場合、二次光源像平面で形成される回折パターンも同様に線状又はスリット状であり、光源像と同様に観察光路に向いている。この場合、零次回折に対して軸対象により高い回折次数が存在している。
【0030】
たとえば、眼科手術において透明位相物体を可視化するために可能である第1の方法は、この平面におけるより高い次数の回折を片側で、すなわち、非対称に遮蔽するというものである。観察者の方向へ透過してゆく残留光波成分は干渉し、十分な振幅コントラストを供給する。この目的のために、図3aに示すように、観察光路の二次光源像平面にダイアフラム、すなわち、エッジ(20)を非対称に挿入し、対応する高次の回折、たとえば、+1次の回折を非対称に遮蔽するのである。
図3aの表示では、眼底上の線状の一次光源像(50)も一部見えている。
【0031】
図3bによれば、位相差発生素子の別の実施形態は、1つの次数の回折の位相を定義に従ってシフトさせる位相板(30)から構成されている。この実施例で選択される一次光源像の場合、位相板(30)は同様に細い方形の形態を有し、眼底像平面、すなわち、二次光源像平面の観察光路の中に、位相板(30)の縦軸が発生する回折パターンの対称軸と一致するように配置されている。零次の回折、すなわち、回折ぜずに透過して来る光波成分の位相を90°シフトさせることがそれにより可能になるので、その結果、部分的には位相変化した透過して来る次数の回折の間に干渉が起こる。全次数の回折の干渉は観察者に対して必要な振幅コントラストを与える。図3bに示す実施例では、観察光路に位相板(30)として、零次の位相を90°シフトさせるラムダ/4波長板を配置している。コントラストを向上させるために、吸収層を含む位相板(30)を設けることができる。これにより、零次の回折の強さは減弱し、より高い次数の回折の強さは調整されるので、振幅コントラストのさらなる改善が得られる。
【0032】
本発明によれば、入射して来る光の強さによる眼底の負担を減少させるために、複数の一次光源像を適切な光源ダイアフラムを介して眼底上に形成することもさらに可能である。その結果、照明の総強さを十分にしつつ、光源からの光を受ける眼底領域への照明の強さは減少するのである。この目的のために、たとえば、照明光路内に光源ダイアフラムとして多重ダイアフラム又は格子を配置することができ、それにより、対応して複数のスリット状一次光源像が眼底上に発生する。目の前部の媒質を位相物体として可視化するためには、位相差発生素子も同様に対応させて多重ダイアフラム又は格子として構成しなければならない。その場合、先に説明した実施例の場合と同様に、スリット状光源像の各々に対して位相差発生素子を再びエッジ又は位相板として選択することができる。
【0033】
この目的のための実施例を図3cに示す。図3cの実施例では、スリット状一次光源像が2つ(60a,60b)ある場合の位相差発生素子(40a,40b)は、2つの対応して観察光路内に配置されて、より高い次数の回折をそれぞれ非対称に遮蔽する格子バーとして構成されている。図3cの表示においても、同様に、眼底上の2つのスリット状一次光源像(60a,60b)の一部が見えている。
【0034】
選択する光源ダイアフラムの格子定数は、結果として発生する二次光源像の回折の次数が互いに重なり合わないように選択されるのが有利である。そこで、二次光源像平面において、形成される回折パターンの中でより高次の回折と回折なしの光波成分との間に所望の干渉を発生させるために、規定通りの措置を講じることができる。
【0035】
観察する目の眼底上の適切な光源像を図4a〜図4cに示す。先に示唆した通り、これに適する位相差発生素子の形態も一次光源像をどのように選択するか、すなわち、光源ダイアフラムによって照明光路をいかに規定するかによって決まる。眼底上の光源像について選択される対称性に応じて、二次光源像平面、すなわち、眼底像平面には、規定された対称性を有する回折像が形成されることになる。そこで、この対称性に対応してそれぞれの位相差発生素子を選択すべきである。
【0036】
眼底上の所望に一次光源像は、たとえば、光源ダイアフラムなどの照明光路にある適切な素子によって形成される。
一次光源像と適切な位相差発生素子、さらには、種々の光源像の任意選択とを、たとえば、照明光路内の切替え自在であるダイアフラムと、位相差発生素子としての同様に切替え自在であるダイアフラムとによって、自動的に連係させることができる。そのようなダイアフラムは有利な実施形態では周知の電気的に切替え自在の液晶ダイアフラムとして構成される。
【0037】
図4aにおいては、一次光源像(50)として、眼底上の方形又は線状の領域を表わしており、この光源像は照明光路にある相応して方形又は線状である光源ダイアフラムを介して実現される。そのような光源像(50)に対する位相差発生素子としては、図3a及び図3bの実施形態が適している。
【0038】
図4bには、眼底上の前記の一次二重スリット光源像(60a,60b)を示すが、このようにすることにより、目の照明を受ける領域に当たる照明の強さを減少できる。この場合に適する位相差発生素子は図3cに提案されている。
【0039】
さらに、本発明によれば、図4cに示すように、眼底上に環状の光源像(70)を形成することも可能である。極端な場合、この環状の一次光源像(70)を点状の光源像に変形させている。先に何度も示唆した通り、この回転対称形の一次光源像(70)に対しては、観察光路に相応して回転対称形の位相差発生素子を挿入することが必要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 眼科手術の分野における概略的な結像プロセスを含めて、2つの観察光路並びに位相差発生素子の構造と共に本発明による立体顕微鏡を概略的に示す正面図。
【図2】 照明光路の配置を含む図1の立体顕微鏡の側面図。
【図3】 線状の一次光源像の場合に位相差発生素子について可能である3種類の構成を示す図。
【図4】 それぞれ可能な一次光源像を示す図。
【符号の説明】
2a,2b…倍率切替え手段、4a,4b…位相差発生素子、9…照明光路、11…光源ダイアフラム、20…エッジ、30…位相板、40a,40b…位相差発生素子。

Claims (11)

  1. 反射されてくる透過光で透明媒質を見えるようにする、特に眼科手術を行うために使用される手術用顕微鏡であって、
    観察する物体の内部にあり、かつ透明媒質(8)からなる物体の領域の後ろにある光反射面(6)の少なくとも一部に透過光を提供する照明光路(9)と、
    前記光反射面の少なくとも一部の一次光源像平面に一次光源の像を結像させ、かつ前記透明媒質の領域を二次光源像平面に結像させる光学系(1,2a,2b)と、
    前記二次光源像平面に配置された位相差発生素子(4a)と
    を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
  2. 照明装置(9)が、反射面の少なくとも一部に1つの一次光源像(50、60a、60b、70)を結像する働きをすることを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡。
  3. 照明装置が、反射面の少なくとも一部(6)に複数の光源像(50、60a、60b、70)を結像する働きをすることを特徴とする請求項2に記載の手術用顕微鏡。
  4. 観察装置(9)の一次光源像の形状と大きさを決めるために光源ダイアフラム(11)が組み込まれていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  5. 光源ダイアフラム(11)が、単一スリット・ダイアフラムとしてまたは多重スリット・ダイアフラムとして、および/もしくは液晶ダイアフラムとして、および/もしくは回転対称形ダイアフラムとして形成されていることを特徴とする請求項4に記載の手術用顕微鏡。
  6. 位相差発生素子(4a、4b)が、手術用顕微鏡の調整された倍率に応じて観察光路の光軸(7a、7b)に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  7. 位相差発生素子(4a、4b)が、手術用顕微鏡の倍率を調整するためのユニットと駆動部を通じて結合されていることを特徴とする請求項6に記載の手術用顕微鏡。
  8. 位相差発生素子(4a、4b)が光路の中で出入れ旋回自在であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  9. 位相差発生素子(4a、4b)がコントラストを向上させる吸収層を備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  10. 位相差発生素子(4a、4b)が位相板またはエッジ・ダイアフラムおよび/もしくは液晶ダイアフラムとして形成されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  11. 各観察光路の中に位相差発生素子(4a、4b)が配置されることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
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