JP3701159B2 - メモリカセット及びこれを用いたプログラマブル・コントローラ - Google Patents

メモリカセット及びこれを用いたプログラマブル・コントローラ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ユーザプログラムに従って入力される情報を演算し、その結果を出力するプログラマブル・コントローラに用いられ、ユーザプログラムを保存するメモリカセット及びこれを用いたプログラマブル・コントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来のプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットを示す構造図である。
図3において、1はユーザプログラムに従って入力される情報を演算し、その結果を出力するプログラマブル・コントローラ、2はプログラマブル・コントローラ1に装着され、プログラマブル・コントローラを動作させるユーザプログラムを保存するメモリカセットである。
【0003】
従来のプログラマブル・コントローラ1では、図3のように、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリを、ユーザプログラムの格納用に用いるだけでなく、プログラマブル・コントローラ1に外部から装着できる媒体であるメモリカセット2も、ユーザプログラムの格納に用いられていた。このメモリカセット2は、プログラマブル・コントローラ1に装着されることにより、メモリカセット2内に書込まれているユーザプログラムの制御によってプログラマブル・コントローラ1を動作させる。メモリカセット2がプログラマブル・コントローラ1に装着されていないときは、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ内に格納されたユーザプログラムにより、プログラマブル・コントローラ1は動作する。
【0004】
メモリカセット2に格納されているユーザプログラムは、専用のメモリカセット書込み装置を用いて書込まれるか、または、メモリカセット2をプログラマブル・コントローラ1本体に装着し、周辺装置をプログラマブル・コントローラ1の専用ポートに接続して、その周辺装置からの書込み制御指示によって、プログラマブル・コントローラ内蔵メモリのユーザプログラムが、メモリカセット2に書込まれるようになっていた。
また、メモリカセット2内のユーザプログラムを、プログラマブル・コントローラ内蔵メモリに読み出す際も、プログラマブル・コントローラ1の専用ポートに周辺装置を接続し、読出し制御指示を出すことによってその機能を実行していた。
【0005】
図4は、このような従来のプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットが用いられるシステムを示す構成図である。
図4において、1、2は図3におけるものと同一のものである。3はパソコン等の周辺装置、4はハンディプロコン等の周辺装置である。
従来は、プログラマブル・コントローラに、図4に示すような周辺装置3、4を接続し、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリと、周辺装置3、4のメモリとの間でユーザプログラムの転送を実行するか、あるいは、メモリカセット2を、対象となるプログラマブル・コントローラ1にその都度装着し、周辺装置のもつプログラマブル・コントローラ1とメモリカセット2間のプログラム転送命令を実行させることにより、上述のようなメモリカセット2へのユーザプログラムの書き込み、及びメモリカセット2からユーザプログラムを読出し、それをプログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリへ転送する機能を実現していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のとおり、メモリカセット2を装着することだけでは、メモリカセット2内のメモリに、プログラマブル・コントローラ1内のユーザプログラムを書込み、保存することはできず、これを実行しようとするには、パーソナルコンピュータや専用プログラミングパネルなどの周辺装置を用意し、専用命令を実行させなければならなかった。
【0007】
また、これら周辺装置を接続するプログラマブル・コントローラ1の専用ポートは、この接続の際に占有されるので、他の周辺装置を接続する際には、メモリカセット2にユーザプログラムを書込むための周辺装置を取りはずすか、あるいは別途両方を接続可能にする専用機器を用意しなければならなかった。
【0008】
このように、メモリカセットへのユーザプログラムの保存機能を実現するためには、複数種類の周辺装置を用意し、専用の実行命令を習得し、複雑な配線接続を行わなければならず、準備コストの無駄や作業の煩雑さを避けることができなかった。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、周辺装置を準備、購入する必要もなく、また複雑な実行命令の習得をする必要もなく、プログラマブル・コントローラ用のユーザプログラムの書込みと読出しを可能にしたメモリカセットを得ることを第一の目的としている。
また、このようなメモリカセットを用いたプログラマブル・コントローラを得ることを第二の目的にしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わるメモリカセットにおいては、プログラマブル・コントローラの制御に用いられるユーザプログラムを格納すると共に、プログラマブル・コントローラに装着され、格納したユーザプログラムによりプログラマブル・コントローラを動作させるメモリカセットにおいて、ユーザプログラムを格納するユーザプログラム格納用メモリ、このユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムをプログラマブル・コントローラの内蔵メモリに書込むよう制御すると共に、プログラマブル・コントローラの内蔵メモリに記憶されたユーザプログラムを読み出してユーザプログラム格納用メモリに格納するよう制御するローダ機能部を備え
ローダ機能部は、ユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムをプログラマブル・コントローラの内蔵メモリに書込む指令を発生する書込み指令用スイッチと、プログラマブル・コントローラの内蔵メモリのユーザプログラムを読出してユーザプログラム格納用メモリに格納する指令を発生する読出し指令用スイッチを有するものである。
【0011】
た、ユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムの書換えを防止するプロテクト部を備えたものである。
【0012】
さらに、この発明に係わるプログラマブル・コントローラにおいては、メモリカセットが接続されるコネクタ、このコネクタを介して転送されるユーザプログラムを記憶する内蔵メモリ、この内蔵メモリ及びメモリカセットのユーザプログラム格納用メモリ間のユーザプログラムの転送を制御する制御部を備え、コネクタに接続されたメモリカセットのユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムを用いて動作すると共に、ユーザプログラムの転送をメモリカセットのローダ機能部からの指令に応じて行うようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、この発明の実施の形態1について説明する。
実施の形態1によるメモリカセットは、プログラマブル・コントローラ内蔵メモリとの間で、ユーザプログラムの転送を制御するローダ機能を、メモリカセット内に持たせたものである。
【0014】
図1は、この発明の実施の形態1によるプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットを示す構成図である。
図1において、1、2は上記従来装置と同一のものであり、その説明を省略する。
5はプログラマブル・コントローラ1のCPU、6はCPU5によってアクセスされる内蔵メモリ、7はプログラマブル・コントローラ1のメモリカセット接続用のコネクタ、8はメモリカセット2とのユーザプログラムの転送を制御する制御部としての制御回路であり、5〜8により、プログラマブル・コントローラ1を構成している。
9はメモリカセット2のコネクタで、コネクタ7に装着できる構造を有する。
10はユーザプログラムの格納に用いられるメモリカセット2のユーザプログラム格納用メモリである。
【0015】
図2は、この発明の実施の形態1によるプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットを示す詳細構成図である。
図2において、1、2、10は図1 におけるものと同一のものである。12はメモリカセット2内のユーザプログラム格納用メモリ10に格納されたユーザプログラムの内容を、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ6に書込むための制御信号を発生する書込み指令用スイッチ、13はプログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ6に記憶されたユーザプログラムを、メモリカセット2内のユーザプログラム格納用メモリ10に読み出すための制御信号を発生する読出し指令用スイッチで、書込み指令用スイッチ12と共にローダ機能部を構成する。14は書込み時の状態を知らせる表示素子、15は読出し時の状態を知らせる表示素子である。16はメモリカセット2のユーザプログラム格納メモリ10に格納されているユーザプログラムが不用意な操作、または予期せぬ外的要因によって書き換えられることを防止するプロテクト部として、ユーザプログラム格納用メモリ10の書込み信号線を、非書込み状態に固定するプロテクトスイッチであり、10、12〜16はメモリカセット2を構成する。
【0016】
通常ユーザは、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ6を用いてプログラムを作成するが、同一機能を別のプログラマブル・コントローラに実現させるためには、同一プログラムを複数のプログラマブル・コントローラに書込む必要がある。従来は、図4で述べたようにして、同一のユーザプログラムを複数のプログラマブル・コントローラに書込んでいた。
【0017】
また、同一機能を有する別のプログラマブル・コントローラを必要としない場合でも、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ6のバックアップ用として、内蔵メモリ6の内容を保存しておく保存媒体として、メモリカセット2を使用することもある。
このような活用を図るため、実施の形態1は、メモリカセット2のユーザプログラム格納用メモリ10とプログラマブル・コントローラの内蔵メモリ6との間の転送を可能にするローダ機能を、メモリカセット2に内蔵させたものである。
【0018】
次に、このように構成されたプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットの動作について説明する。
メモリカセット2内のユーザプログラム格納用メモリ10と、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ6との間のユーザプログラムの転送は、図1に示すプログラマブル・コントローラ1のメモリカセット装着用のコネクタ7に、メモリカセット2のコネクタ9を装着し、コネクタ7とコネクタ9を介して行うものである。
【0019】
この転送は、図2に示す書込み指令用スイッチ12及び読出し指令用スイッチ13を用いて行う。図2に示す書込み指令用スイッチ12を操作することで、メモリカセット2内のユーザプログラム格納用メモリ10に格納されているユーザプログラム内容を、プログラマブル・コントローラ内蔵メモリ6に書込むことができ、そのときの書込み時の状態を表示素子14で確認することができる。
また、逆に、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ6に記憶されたユーザプログラムを、メモリカセット2のユーザプログラム格納用メモリ10に読み出すには、読出し指令用スイッチ13を操作することで、実行でき、その読出し状況を表示素子15で確認することができる。このときの書込み、読出しは、コネクタ9及びコネクタ7を通じて行われる。
また、ユーザプログラム格納用メモリ10は、プロテクトスイッチ16により、書換えられないようにセットすることができる。
【0020】
実施の形態1によれば、ユーザは、ローダ機能付きメモリカセット2を用意するだけで、ユーザプログラムを保存することができるだけでなく、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ6の内容を読み込んで、メモリカセット2のユーザプログラム格納用メモリ10に保存したり、あるいはメモリカセット2内のユーザプログラム格納用メモリ10に格納されたユーザプログラムを、プログラマブル・コントローラ1の内蔵メモリ6に書込んで動作させたり、ということをメモリカセット2に設けられた読出し指令用スイッチ13及び書込み指令用スイッチ12の操作だけで、実現が可能になる。
このローダ機能は、容易に操作でき、また、他の高価な周辺装置を準備する必要がなく、開発コストの削減につながるものである。
【0021】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
プログラマブル・コントローラの制御に用いられるユーザプログラムを格納すると共に、プログラマブル・コントローラに装着され、格納したユーザプログラムによりプログラマブル・コントローラを動作させるメモリカセットにおいて、ユーザプログラムを格納するユーザプログラム格納用メモリ、このユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムをプログラマブル・コントローラの内蔵メモリに書込むよう制御すると共に、プログラマブル・コントローラの内蔵メモリに記憶されたユーザプログラムを読み出してユーザプログラム格納用メモリに格納するよう制御するローダ機能部を備え
ローダ機能部は、ユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムをプログラマブル・コントローラの内蔵メモリに書込む指令を発生する書込み指令用スイッチと、プログラマブル・コントローラの内蔵メモリのユーザプログラムを読出してユーザプログラム格納用メモリに格納する指令を発生する読出し指令用スイッチを有するので、周辺装置を用いることなく、書込み指令用スイッチ及び読出し指令用スイッチを操作するだけで、プログラマブル・コントローラの内蔵メモリとメモリカセットのユーザプログラム格納用メモリ間のユーザプログラムの転送を、簡単に行うことができる。
【0023】
また、ユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムの書換えを防止するプロテクト部を備えたので、ユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムが間違って書換えられることはない。
【0024】
さらに、この発明に係わるプログラマブル・コントローラにおいては、メモリカセットが接続されるコネクタ、このコネクタを介して転送されるユーザプログラムを記憶する内蔵メモリ、この内蔵メモリ及びメモリカセットのユーザプログラム格納用メモリ間のユーザプログラムの転送を制御する制御部を備え、コネクタに接続されたメモリカセットのユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムを用いて動作すると共に、ユーザプログラムの転送をメモリカセットのローダ機能部からの指令に応じて行うようにしたので、プログラマブル・コントローラの内蔵メモリへの書込みと読出しを、メモリカセットから行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットを示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットを示す詳細構成図である。
【図3】 従来のプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットを示す構造図である。
【図4】 従来のプログラマブル・コントローラ用のメモリカセットが用いられるシステムを示す構成図である。
【符号の説明】
1 プログラマブル・コントローラ、 2 メモリカセット、
5 CPU、 6 内蔵メモリ、 7,9 コネクタ、 8 制御回路、
10 ユーザプログラム格納用メモリ、 12 書込み指令用スイッチ、
13 読出し指令用スイッチ、 14,15 表示素子、
16 プロテクトスイッチ。

Claims (3)

  1. プログラマブル・コントローラの制御に用いられるユーザプログラムを格納すると共に、上記プログラマブル・コントローラに装着され、上記格納したユーザプログラムにより上記プログラマブル・コントローラを動作させるメモリカセットにおいて、上記ユーザプログラムを格納するユーザプログラム格納用メモリ、このユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムをプログラマブル・コントローラの内蔵メモリに書込むよう制御すると共に、プログラマブル・コントローラの内蔵メモリに記憶されたユーザプログラムを読み出して上記ユーザプログラム格納用メモリに格納するよう制御するローダ機能部を備え
    上記ローダ機能部は、ユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムをプログラマブル・コントローラの内蔵メモリに書込む指令を発生する書込み指令用スイッチと、プログラマブル・コントローラの内蔵メモリのユーザプログラムを読出してユーザプログラム格納用メモリに格納する指令を発生する読出し指令用スイッチを有することを特徴とするメモリカセット。
  2. ユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムの書換えを防止するプロテクト部を備えたことを特徴とする請求項1記載のメモリカセット。
  3. 請求項1または請求項2記載のメモリカセットが接続されるコネクタ、このコネクタを介して転送されるユーザプログラムを記憶する内蔵メモリ、この内蔵メモリ及び上記メモリカセットのユーザプログラム格納用メモリ間の上記ユーザプログラムの転送を制御する制御部を備え、上記コネクタに接続されたメモリカセットのユーザプログラム格納用メモリに格納されたユーザプログラムを用いて動作すると共に、上記ユーザプログラムの転送を上記メモリカセットのローダ機能部からの指令に応じて行うようにしたことを特徴とするプログラマブル・コントローラ。
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