JP3700780B2 - 円筒ころ軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒ころ軸受に関するものであり、詳しくは射出成形によって合成樹脂製保持器を備えた円筒ころ軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の円筒ころ軸受においては、内輪の外周面および外輪の内周面に形成された軌道面に転動体である円筒ころが介装されている。そして、この円筒ころ軸受には、転動体を軌道面上に保持するために、内輪および外輪間に転動体を保持する環状の保持器が介装されている。
【0003】
ところで、工作機械の主軸を支持する軸受は、工作精度を高めるため、振動特性が良好であることが求められている。また、近年においては、加工効率向上のため、高速回転性(高回転速度で長時間安定して使用できること)が求められている。
このような特性を満たすために、軽量で柔軟性に優れる合成樹脂の保持器が使用されることが多くなった。このような保持器は、射出成形で形成され、保持器の案内形式には、転動体案内方式が広く採用されている。このような保持器を使用した軸受は、運転時の発熱を押さえるために使用するグリースや潤滑油の量をごく微量にして運転することができる。
【0004】
かかる用途に対応できる軸受としては、外輪つば付・内輪つば無し(NU型)円筒ころ軸受や、内輪つば付・外輪つば無し(N型)円筒ころ軸受等があるが、給油した潤滑油が容易に軸受外部に排出できるN型が広く採用されている。
【0005】
しかしながら、回転速度が高くなると保持器は遠心力により振れ回り運動を起こすとともに、合成樹脂強度不足から保持器自身が変形して、ポケット部でころを拘束し運動を阻害してしまい、異常発熱や焼付き、保持器破損といった問題があった。
そのような問題をクリアするために、特開平11−336767号公報、特開平11−82520号公報、特願2001−231698等で合成樹脂製の外輪案内保持器が提案されている。このような合成樹脂の保持器を製造する方法にラジアルドロー方式の射出成形法がある。
【0006】
図14にラジアルドロー方式の射出成形法で用いられる成形型60の断面図の一部を示す。成形型60の一部は、内周面を形成する金型部分61、第1スライドコア62、第2スライドコア63から概略構成されている。
金型部分61は、その外周面が保持器の内周面を形成する円筒形状である。金型部分61の外周には図示しない複数のスライドコアが配置され、成形型60の型締め時にそれらが保持器の外周面と転動体を保持するポケット部を形成する。複数のスライドコアの一部である第1スライドコア62、第2スライドコア63は、断面視において凸形状をしており、金型部分61の外周面と並置される円弧状の基部62a,63aと、該基部の金型部分61側の面に略垂直に立設され保持器のポケット部を形成する円柱状の突部62b,63bとから構成されている。
成形型60が型締めされた際には、金型部分61の外周面の所定箇所にスライドコア62,63の突部62b,63bが当接し、スライドコアの基部62a,63aの互いに隣接する側面62c,63cが当接することで、保持器のキャビティ空間を形成する。ついで、キャビティ空間内に合成樹脂材料を射出することで、周方向に間隔を隔てて配置されたポケット部を有する環状の合成樹脂製の保持器70が成形される。
ころ軸受用合成樹脂保持器を射出成形で製作する際に、ウエルド部の強度や保持器の精度を確保する方法として、特開平9−29776号公報、特開平10−26141号公報、特開平10−311338号公報、特開平10−318265号公報、特開2002−5176号公報等でも提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したラジアルドロー方式の射出成形法によって成形された保持器の外周面上のパーティングラインは、保持器の径方向に突出した「ばり」や軸線方向に延びた突状の「ばり」等を有している。外輪案内形式の保持器の場合、このような「ばり」は、保持器が軸受に組込まれ軸受が作動している間に、軸受の外輪の内周面と摺接して摩耗し摩耗粉を生じたり、トルク変動を起こしてしまい軸受の回転に支障を来たしてしまう。
従来は、ころ案内方式であったため外径面にパーティングラインがあっても性能には影響しなかった。
こうした「ばり」の除去作業は煩雑で、バレル加工でも完全に除去することは困難で、切削加工にて除去するしかなく、加工コストのアップに繋がり、さらには量産性も落ちてしまう。
また、外輪案内形式の保持器の場合、パーティングライン以外にも保持器の真円度が重要となってくる。一般的に外輪案内の場合、外輪内径面と保持器外径面(案内部)との隙間は 0.2mm〜0.6mm 程度確保して設定されている。
保持器の真円度が悪いと上記案内隙間を最適に確保できなくなったり、運転中の保持器の挙動が安定せずトルクの増大、温度上昇、異常摩耗等の不具合が発生する心配があった。
【0008】
本発明の目的は、保持器を射出成形で製作した際の案内面のなめらかな形状、高い精度及び高い強度を有する外輪案内保持器を備えた円筒ころ軸受を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の円筒ころ軸受では、一対の環状部とそれらの環状部に差し渡された柱部とによって円筒ころを収容するポケットが画成され、前記一対の環状部のうちの少なくとも一方の環状部の外周面に外方へ突出する環状凸部が形成され、その環状凸部の外周面を外輪の内周面に当接させて介装される保持器を備えた円筒ころ軸受において、
前記保持器が、金型の合わせ部を前記保持器上の非案内部に位置させて且つ前記保持器案内部である前記環状部の前記環状凸部にパーティングラインが発生することなく射出成形することで形成されることを特徴とする。
【0017】
前記構成の円筒ころ軸受によれば、金型の合わせ部、即ちパーティングラインを非案内部に位置させた状態で射出成形するので、成形された保持器にはパーティングラインに生じるばり等が保持器案内部である環状部に発生することはなく高速回転に伴う回転不良を起こすようなことはない。
【0018】
本発明の請求項2記載の円筒ころ軸受では、前記保持器を射出成形する金型は、前記保持器の内周面を形成する金型部分と、前記環状部を形成する一対の金型部分と、前記ポケットおよび前記柱部を形成するスライドコアとによって構成され、前記保持器のポケットを形成するスライドコアの合わせ部が前記柱部に位置させて射出成形することで形成されることを特徴とする。
前記構成の円筒ころ軸受によれば、ポケットを形成するスライドコアの合わせ部が高い精度を比較的要求されない柱部に位置するため、即ち最も真円度が要求される環状部に位置していないため、案内部の真円度を高い精度で確保できる。
また、本発明の請求項3記載の円筒ころ軸受では、前記保持器の内周面を形成する前記金型部分と、前記環状部を形成する前記一対の金型部分と、前記ポケットおよび前記柱部を形成する前記スライドコアとによって形成される前記柱部を成形するキャビティおよび前記環状部と前記環状凸部を成形するキャビティに開口するゲートが、前記保持器の内周面を形成する前記金型部分に設けられて射出成形することで形成される。
前記構成の円筒ころ軸受によれば、ゲート位置が保持器ポケット内周面となる。
【0019】
本発明の請求項4記載の円筒ころ軸受では、前記柱部に射出成形時のウエルド部が位置されることを特徴とする。
前記構成の円筒ころ軸受によれば、ウエルド部が柱部に位置するため、環状部と比較し、接合面積を充分に確保することができ、保持器全体の強度を高い強度に確保できる。
【0020】
本発明の請求項5記載の円筒ころ軸受では、前記保持器の射出成形時のゲート数が前記ポケット数と同数であることを特徴とする。
前記構成の円筒ころ軸受によれば、ポケット数に等しいゲート数が均等に設けられるため、保持器の形状が高い真円度に形成されている。
【0021】
本発明の請求項6記載の円筒ころ軸受では、前記保持器の前記ポケット数が偶数個に設定され、射出成形時のゲート数が前記ポケット数の1/2であることを特徴とする。
前記構成の円筒ころ軸受によれば、ポケット数の半数のゲート数が均等に設けられるため、保持器の形状が高い真円度に形成されている。
【0022】
本発明の請求項7記載の円筒ころ軸受では、前記保持器が、射出成形後にバレル処理を施されることを特徴とする。
前記構成の円筒ころ軸受によれば、保持器のばり等の除去やエッジ部の丸めが行え、さらに案内部の面粗さの向上が図れる。
更に、本発明の請求項8記載の円筒ころ軸受では、前記請求項1〜7のいずれかに記載の円筒ころ軸受が、工作機械の主軸を支持することを特徴とする。
前記構成の円筒ころ軸受によれば、工作機械の主軸を支持する円筒ころ軸受に使用することで、主軸のスムーズな高速回転が可能で、温度上昇の低い工作機械を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の円筒ころ軸受の実施形態を図1乃至図13に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の円筒ころ軸受の一実施形態を示す断面図、図2は図1における保持器の部分斜視図、図3は図2における保持器を成形するための金型の軸芯に対して垂直方向の断面図、図4は図2における保持器を成形するための金型の軸芯方向の断面図、図5は図2における保持器の部分平面図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態の円筒ころ軸受は、内輪つば付・外輪つば無し(N型)円筒ころ軸受である。即ち、この軸受では、つばを備えていない外輪1と、つば2aを両端に備えた内輪2と、両輪1,2間に転動自在に配置した複数のころ3と、該ころ3を保持する保持器10とを備えている。そして、保持器10は、外輪1の内周面に案内されている。
【0025】
図2に示すように、保持器10では、一対の環状部11,11と該環状部に差し渡された柱部12とによって円筒ころ3を収容するポケット13が画成され、環状部11,11の外周面に外方へ突出する環状凸部14,14が形成されている。
【0026】
なお、射出成形に採用される合成樹脂材料としては、ポリアミド66,ポリアミド46,ポリフェニレンサルファイド,熱可塑性ポリイミド,ポリエーテルエーテルケント等を母材とし、保持器強度向上のためにガラス繊維や炭素繊維,アラミド繊維を10〜 40重量%添加したものが挙げられれる。
【0027】
図2乃至図4に示すように、保持器10は、金型20で射出成形によって成形される。金型20は、保持器の内周面を形成する金型部分21(図4参照)と、環状部11を形成する一対の金型部分22(図4参照)と、ポケット13および柱部12を形成するスライドコア23とによって構成されている。
【0028】
金型20は、金型部分21の外周面に金型部分22を嵌め込み、それらの間にスライドコア23を嵌め込んで組み付けられる。
このように組み付けられた金型20は、金型部分21,22,23によって、柱部12が成形されるキャビティ24と、環状部11および環状凸部14が成形されるキャビティ25(図4参照)が形成される。
この金型20では、金型部分21にキャビティ24又は25に開口するゲート26が形成されている。このゲート26は、ポケット13の数に対応しており、ポケット13数と同数またはポケット13数の半数が、柱部12を成形するキャビティ24若しくはキャビティ25に設けられている。そして、組み付けられた金型20のキャビティ24,25には、ゲート26を介して合成樹脂が射出される。
なお、図3及び図4(b)は、ゲート26をキャビティ25に設けた例を示し、図6及び図7はゲート26をキャビティ24に設けた例を示す。
【0029】
図5に示すように、成形された保持器10は、柱部12の中央部と環状凸部14の内側縁とにパーティングラインL1, L2が形成される。そして、この保持器10は、バレル処理が施され、環状凸部14のエッジ部が円弧状に加工される。
したがって、保持器10が組み付けられた円筒ころ軸受を工作機械の主軸用スピンドルに使用することで、安価な保持器で回転がスムーズで、従来のころ案内保持器よりも、低温度上昇であり、且つ高速回転が可能な円筒ころ軸受を得ることができる。
【0030】
図8乃至図10は本発明の円筒ころ軸受およびその保持器を成形するための金型の他の実施形態を示している。図8は本発明の円筒ころ軸受の他の実施形態を示す断面図、図9は図8における保持器を成形するための金型の軸芯方向の断面図、図10は図8における保持器の部分平面図である。
【0031】
図8に示すように、本実施形態の保持器が適用される円筒ころ軸受は、内輪つば付・外輪つば無し(N型)円筒ころ軸受である。即ち、この軸受では、つばを備えていない外輪1と、つば2aを両端に備えた内輪2と、両輪1,2間に転動自在に配置した複数のころ3と、該ころ3を保持する保持器30とを備えている。そして、保持器30は、外輪1の内周面に案内されている。
【0032】
図8および図10に示すように、保持器30は、一対の環状部31, 32とそれらの環状部に差し渡された柱部33とによって円筒ころ3を収容するポケット34が画成され、一方の環状部32の外周面に外方へ突出する環状凸部35が形成されている。
【0033】
保持器30は、金型40で射出成形によって成形される。金型40は、保持器の内周面を形成する金型部分41と、一方の環状部31を形成する金型部分42と、他方の環状部32を成形する金型部分43と、ポケット34および柱部33を形成するスライドコア44とによって構成されている。そして、金型40は、金型部分41の外周面に金型部分42,43を嵌め込み、それらの間にスライドコア44を嵌め込んで組み付けられる。
【0034】
このように組みつけられた金型40は、金型部分41,42,43,44によって、柱部33が成形されるキャビティ45と、一方の環状部31が成形されるキャビティ46と、環状凸部35を有する環状部32が形成されるキャビティ47が形成される。
この金型40では、金型部分41にキャビティ45又はキャビティ46,47に開口するゲート(図示せず)が形成されている。それらのゲートは、上記実施形態と同様にポケット34の数に対応しており、柱部33を成形するキャビティ45若しくはキャビティ45,45の間に位置されている。そして、このように組み付けられた金型40のキャビティ45,46,47には、ゲートを介して合成樹脂が射出される。
【0035】
図10に示すように、成形された保持器30は、柱部33の中央部と環状部32の内側縁と環状凸部35の内側縁とにパーティングラインL3, L4, L5 が形成される。そして、この保持器30は、バレル処理が施され、環状凸部35のエッジ部が円弧状に加工される。
【0036】
図11及び図12は本発明の円筒ころ軸受およびその保持器を成形するための金型の他の実施形態を示している。図11は本発明の円筒ころ軸受の保持器を成形するための他の実施形態を示す金型の軸芯方向の断面図、図12は図11における保持器の部分平面図である。
【0037】
図11に示すように、本実施形態の円筒ころ軸受の保持器を成形する金型50は、保持器の内周面を形成する金型部分51と、一方の環状部31とポケット34および柱部33を形成するスライドコア52と、他方の環状部32を成形する金型部分53とによって構成されている。そして、金型50は、金型部分51の外周面に金型部分53を嵌め込み、金型部分51,53にスライドコア52を嵌め込んで組み付けられる。
【0038】
このように組み付けられた金型50は、金型部分51,52,53によって、柱部33が成形されるキャビティ54と、一方の環状部32が成形されるキャビティ55と、環状凸部35を有する環状部31が形成されるキャビティ56が形成される。
この金型50では、金型部分51にキャビティ54又はキャビティ55,56に開口するゲート(図示せず)が形成されている。それらのゲートは、上記実施形態と同様にポケット34の数に対応しており、柱部33を成形するキャビティ54若しくはキャビティ54,54の間に位置されている。そして、このように組み付けられた金型50のキャビティ54,55,56には、ゲートを介して合成樹脂が射出される。
【0039】
図12に示すように、成形された保持器30は、柱部33の中央部および環状凸部35の内側縁とにパーティングラインL6, L7が形成される。そして、この保持器30は、バレル処理が施され、環状凸部35のエッジ部が円弧状に加工される。
【0040】
【実施例】
ゲート数を10点としたものと、5点としたものについて真円度を測定した結果を図13(a),(b)に示す(ゲート位置を矢印で示す)。
・保持器成形後の真円度形状測定例
ころ数20個 実施例:10点ゲート(a)
比較例: 5点ゲート(b)
図13(a),(b)でも明らかなように、ゲート数を10点としたものは5点としたものより真円度が良いことがわかる。
【0041】
次に、本発明による円筒ころ軸受の保持器を使用しての高速限界試験結果を以下に示す。
・高速限界試験結果
軸受仕様:N型円筒ころ軸受
内径70mm, 外径110mm, ころ径9mm, ころ長さ9mm
本発明外輪案内保持器 材質PEEK(射出成形品)
従来外輪案内保持器 材質PEEK(切削加工品)
従来ころ案内保持器 材質ポリアミド66
試験条件
組込時ラジアル内部隙間 0μm
潤滑 オイルエア潤滑
回転数 軸受が回転不能となるまで回転
【0042】
従来のころ案内保持器では、回転数18000min-1に上げたところ、保持器が破断してしまった。保持器自身の強度(断面形状、材質)が弱く、遠心力による振れ回りと径方向変形量により、ポケット部でころの運動を阻害してしまい、保持器に過大な荷重が負荷して保持器が破断したものである。
一方、本発明の外輪案内保持器は、温度上昇も従来のころ案内保持器より低く、限界回転数も飛躍的に延び、回転数31000min-1を達成し、切削加工品の保持器と略同等の性能を保持しており、本形状が有効であることが確認できた。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の円筒ころ軸受によれば、金型の合わせ部が非案内部に位置するので、この金型によって成形された保持器はパーティングラインによる回転不良を起こすことがない。また、ゲートが均等に設けられるため、保持器の形状が真円に形成できる。
更に、本発明の円筒ころ軸受によれば、ウエルド部が柱部に位置するため、保持器全体の強度が確保できる。
したがって、上記保持器が組み付けられた円筒ころ軸受を使用することで、安価な保持器でスムーズな高速回転が可能で、且つ温度上昇も低い工作機械等を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の円筒ころ軸受の保持器が適用される円筒ころ軸受の断面図である。
【図2】図1における保持器の部分斜視図である。
【図3】図2における保持器を成形するための金型の一例を示す軸芯に対して垂直方向の断面図である。
【図4】図3における保持器を成形するための金型の軸芯方向の断面図である。
【図5】図2における保持器の部分平面図である。
【図6】図2における保持器を成形するための金型の別の例を示す軸芯に対して垂直方向の断面図である。
【図7】図6における保持器を成形するための金型の軸芯方向の断面図である。
【図8】本発明の円筒ころ軸受の他の実施形態を示す断面図である。
【図9】図8における保持器を成形するための金型の軸芯方向の断面図である。
【図10】図8における保持器の部分平面図である。
【図11】本発明の円筒ころ軸受の保持器を成形するための他の実施形態を示す金型の軸芯方向の断面図である。
【図12】図11における保持器の部分平面図である。
【図13】保持器成形後の真円度形状を10点ゲートと5点ゲートとで比較した説明図である。
【図14】従来のラジアルドロー方式の成形型を示す断面図である。
【符号の説明】
1 外輪
2 内輪
2a つば
3 ころ
10 保持器
11 環状部
12 柱部
13 ポケット
14 環状凸部
20 金型
21,22 金型部分
23 スライドコア
24,25 キャビティ
26 ゲート
30 保持器
31,32 環状部
33 柱部
34 ポケット
35 環状凸部
40 金型
41,42,43 金型部分
44 スライドコア
45,46,47 キャビティ
50 金型
51 金型部分
52 スライドコア
53 金型部分
54,55,56 キャビティ
L1〜L7 パーティングライン

Claims (8)

  1. 一対の環状部とそれらの環状部に差し渡された柱部とによって円筒ころを収容するポケットが画成され、前記一対の環状部のうちの少なくとも一方の環状部の外周面に外方へ突出する環状凸部が形成され、その環状凸部の外周面を外輪の内周面に当接させて介装される保持器を備えた円筒ころ軸受において、
    前記保持器が、金型の合わせ部を前記保持器上の非案内部に位置させて且つ前記保持器案内部である前記環状部の前記環状凸部にパーティングラインが発生することなく射出成形することで形成されることを特徴とする円筒ころ軸受。
  2. 前記保持器を射出成形する金型は、前記保持器の内周面を形成する金型部分と、前記環状部を形成する一対の金型部分と、前記ポケットおよび前記柱部を形成するスライドコアとによって構成され、前記保持器のポケットを形成する前記スライドコアの合わせ部が、前記柱部に位置させて射出成形することで形成されることを特徴とする請求項1に記載の円筒ころ軸受。
  3. 前記保持器の内周面を形成する前記金型部分と、前記環状部を形成する前記一対の金型部分と、前記ポケットおよび前記柱部を形成する前記スライドコアとによって形成される前記柱部を成形するキャビティおよび前記環状部と前記環状凸部を成形するキャビティに開口するゲートが、前記保持器の内周面を形成する前記金型部分に設けられて射出成形することで形成されることを特徴とする請求項1,2に記載の円筒ころ軸受。
  4. 前記柱部に射出成形時のウエルド部が位置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の円筒ころ軸受。
  5. 前記保持器の射出成形時のゲート数が、前記ポケット数と同数であることを特徴とする請求項3,4に記載の円筒ころ軸受。
  6. 前記保持器の前記ポケット数が偶数個に設定され、射出成形時のゲート数が前記ポケット数の1/2であることを特徴とする請求項3,4のいずれかに記載の円筒ころ軸受。
  7. 前記保持器が、射出成形後にバレル処理を施されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の円筒ころ軸受。
  8. 前記請求項1〜7のいずれかに記載の円筒ころ軸受が、工作機械の主軸を支持することを特徴とする円筒ころ軸受。
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