JP2006161882A - 転がり軸受用保持器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高速運転やグリース潤滑運転において有利な外径拘束型の転動体案内形式の転がり軸受用保持器の実用化を可能にする。
【解決手段】 内外輪間に介在した転動体4を、円環部2の円周方向複数か所に設けられたポケット3で保持する樹脂製の転がり軸受用保持器1とする。円環部2の外径面に、各ポケット3の円環部円周方向の両側縁から外径側へ延びて互いに対向する爪部5を一体に有する。ポケット3および爪部5の形状を、案内作用と駆動力を受ける部分が前記爪部5となる形状とする。保持器1は、転動体4で案内される形式とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、工作機械主軸支持部など一般産業機械に用いられる転がり軸受用保持器に関し、特に、高速運転やグリース潤滑運転において有効な外径拘束型の転動体案内保持器の実用化に関するものである。
転がり軸受は、内輪、外輪、転動体、および保持器で構成されており、保持器は転動体を均等に配置する役割を持つ。保持器は、それ以外の軸受構成部品(内輪、外輪、転動体のいずれか)に案内されながら公転するが、案内される相手部品によって「内輪案内保持器」、「外輪案内保持器」、「転動体案内保持器」の3形式に区分される。
上記のうち、転動体案内保持器は、案内部摺動面積が他の案内形式を持つ保持器に比べて少ないことや、グリース潤滑時の静粛性などに優れることなどから、工作機械主軸支持用軸受など一般産業機械に多く用いられている。
通常、転動体案内保持器は、運転中の挙動を安定させるため、転動体以外の軸受構成部品(つまり、内輪や外輪)とは接触せず、転動体との接触のみによって案内作用と、保持器を回転させようとする駆動力を受ける。このため、転動体案内保持器のポケット部(転動体が位置する空間)には、テーパ面もしくは、爪部(テーパ面の一部を逃がし、残った部分)が付与されており、この部分を介して保持器は転動体に案内される。
上記の如く、転動体案内保持器にはテーパ面もしくは、爪部が付与されているが、その位置する場所が保持器の内径側の場合を「内径拘束型転動体案内保持器」(以下、「内径拘束型」と略記)、外径側の場合を「外径拘束型転動体案内保持器」(以下、「外径拘束型」と略記)と区分している。
図9は転動体案内保持器の一例であり、保持器21のポケット23の下部(保持器内径側)に転動体案内部となるテーパ部25を持つ「内径拘束型」の拡大図である。
特開平9−21423号公報 実開昭64−20529号公報 実公平7−43487号公報
上記のように、転動体案内保持器には内径拘束型と外径拘束型がある。軸受を高速で運転する際、保持器には転動体と軌道輪(内輪および外輪)との転がり接触による発熱や回転に伴う遠心力が作用するため、保持器は径方向に膨張する。
図9の例などのように、保持器21の内径側にテーパ部25を持つ内径拘束型では、上記膨張に伴ってテーパ部25が転動体24に近づく。したがって、例えば超高速運転時などによって、過度な保持器21の膨張が発生すると、テーパ部25と転動体24との接触が強くなり、昇温増大を招く。加えてグリース潤滑の場合は、転動体24に付着していた潤滑剤が削ぎ落とされ、潤滑信頼性の低下を招く。以上の理由から内径拘束型が採用(適用)可能な速度領域には制約(上限)がある。
一方、保持器の外径側にテーパ部を持つ外径拘束型では、上記膨張に伴ってテーパ部が転動体から離れるため、過度な保持器膨張(例えば超高速運転時など)が発生する場合でも、テーパ部と転動体との過度な接触は無く、これによる昇温増大は発生しない。加えてグリース潤滑の場合にも、潤滑剤が削ぎ落とされることも無く、潤滑信頼性を維持することができる。
また、軸受が横軸(軸の芯線が略水平の状態)で使用される場合、保持器は自重の影響を受け、理論上の中心位置よりも下側(鉛直下側)に寄った状態で回転運動を行う。この時、保持器形式が内径拘束型であれば、下側に位置する転動体から案内作用と駆動力を受けるため、保持器の上側では案内作用や駆動力を受けない。逆に外径拘束型であれば、上側に位置する転動体から案内作用と駆動力を受け、保持器の下側では案内作用や駆動力を受けない。
保持器挙動安定の観点では、案内作用や駆動力を受けない部分が保持器の下側に位置する外径拘束型が望ましく、温度上昇の抑制でも有効である。
以上より、外径拘束型は内径拘束型に対して有利な形式であるといえる。ただし、外径拘束型の保持器の製作は、内径拘束型のそれに比べて難しい。一般に、転がり軸受用保持器には金属製保持器と樹脂製保持器があり、切削加工若しくは射出成型によって製作される(金属製保持器は切削加工のみ)。
保持器製作の際、内径拘束型はテーパ部が外径側に開いているため、切削加工における工具の切込みや、射出成型における金型の抜き工程が容易であるのに対し、外径拘束型はテーパ部が内径側に開いているため、切削加工における工具の切込みや、射出成型における金型の抜き工程が難しい。軸受サイズが小さくなるほど、ポケット型同士の干渉問題などが顕在化し、加工はより困難となる。
外径拘束型転動体案内保持器を製作する上の課題を解決する手段として、過去種々の提案がなされている(上記特許文献1〜3)。しかし、それらは保持器断面形状が左右対称でないものや、内外径両拘束型転動体案内となるものであった。
保持器断面形状が左右対称でなければ高速運転時における保持器挙動が不安定になり、温度上昇で不利になる。また、内外径両拘束型転動体案内保持器は、低速では外径拘束になるものの、高速運転時には内径拘束となってしまうため、上記の如く昇温増大が発生する危険性が高い。
一方、内径拘束型保持器は、転動体を保持器の外径側から挿入し、保持するポケット形状とされている。したがって、アンギュラ玉軸受を組み立てる際に、内輪を保持器に載せて転動体を挿入し、最後にカウンターボア付きの外輪を膨張させて組み立てる必要がある。そのため、内径拘束型の保持器は、外輪にカウンターボアが付いている軸受形式のみに使用されており、内輪のみにカウンターボアが付いている軸受形式の場合は、内輪もしくは外輪案内形式の保持器しか使用できなかった。
加えて、両側シール付きのアンギュラ玉軸受の場合、外輪をカウンターボア付きとすると、左右のシールの寸法が異なるものとなるため、一つの軸受に2種類のシールが必要であった。
この発明の目的は、高速運転やグリース潤滑運転において有利な外径拘束型の転動体案内形式の転がり軸受用保持器の実用化を可能にすることである。
この発明の他の目的は、この発明の転がり軸受用保持器の利点が得られ、かつ内輪にカウンターボア付きのアンギュラ玉であっても、適用可能なものとすることである。
この発明の転がり軸受用保持器は、内外輪間に介在した転動体を、円環部の円周方向複数か所に設けられたポケットで保持する転がり軸受用保持器において、前記円環部の外径面に、各ポケットの円環部円周方向の両側縁から外径側へ延びて互いに対向する爪部を一体に有し、前記ポケットおよび爪部の形状を、保持器を内外輪に対して径方向に案内する案内作用と、保持器を回転させる駆動力を受ける部分が前記爪部となる形状とし、保持器が転動体で案内される形式としたことを特徴とする。
この構成によると、案内作用と駆動力を受ける部分が爪部であり、その爪部が円環部の外径部分に一体に製作されたものであるため、次のような各種の利点が得られる外径拘束型の転動体案内形式の転がり軸受用保持器の実用化が可能になる。
すなわち、転動体案内形式であるため、内輪案内形式や外輪案内形式に比べて、案内部の摺動面積が少なく、またグリース潤滑の場合における静粛性にも優れる。ポケットの爪部は、円環部の外径側に突出した外径拘束型であるため、保持器が熱膨張した場合は、転動体の案内作用を受ける爪部が転動体から離れる。このため、超高速運転時などによって過度な保持器膨張が発生する場合でも、案内作用を受ける部分と転動体との過度な接触は無く、これによる昇温増大は発生しない。加えてグリース潤滑の場合にも、潤滑剤が削ぎ落とされることも無く、潤滑信頼性を維持することができる。
また、外径拘束型であるため、軸受が横軸で使用される場合に、上側に位置する転動体から案内作用と駆動力を受け、保持器の下側では案内作用や駆動力を受けない。このように案内作用や駆動力を受けない部分が保持器の下側に位置するため、保持器の挙動の安定の観点から好ましく、温度上昇の抑制においても有利である。
この発明の転がり軸受用保持器は、樹脂材料により製作されたものであっても良い。樹脂材料によると、上記のように爪部を円環部の外径部分に一体に有する保持器を容易に製造することができる。
樹脂製の保持器とする場合、前記爪部は、金型内で射出成形等により成形されたものとできる。その場合に、前記金型におけるポケット内および対向する爪部の間に位置する分割金型を、外径側へ抜き出すことにより、前記爪部を弾性変化させながら脱型処置がなされたもの、いわゆる無理抜きがなされたものとしても良い。
ポケット内の金型部分を外径側へ抜くようにすると、内径側へ抜く場合に比べて、金型が簡素な構成のもので済む。樹脂製の保持器とすることで、適宜の材質を選定することにより、上記無理抜きが可能になる。
この転がり軸受用保持器は、前記円環部の幅方向の中心に対して両側が対称形状であっても良い。対称形状であるめ、高速運転時の不安定な挙動が発生せず、安定した運転が可能になる。
この発明において、前記転動体はボールであっても良い。この発明の転がり軸受用保持器は、軸受形式に依らずに適用可能であり、玉軸受だけでなく、ころ軸受にも適用することができるが、玉軸受用である場合、つまり転動体がボールである場合に、より効果的となる。
玉軸受用の保持器とする場合、アンギュラ玉軸受用の保持器としても、また深溝玉軸受用保持器としても良い。
この発明のアンギュラ玉軸受は、内輪にカウンターボアを有するアンギュラ玉軸受であって、この発明の上記いずれか構成の転がり軸受用保持器を用いたことを特徴とする。
この発明の転がり軸受用保持器は、爪部が外径側に配置されているため、転動体を保持器内径側から挿入して保持できる。そのためアンギュラ玉軸受を組み立てる際に、外輪、保持器、および転動体を組み立ててから、カウンターボア付きの内輪を組み立てることが可能になる。したがって、摺動面積やグリース潤滑時の静粛性等の面で有利な保持器形式である転動体案内形式の保持器を用いながら、内輪のみにカウンターボアが付いている軸受形式のアンギュラ玉軸受が実現可能となる。
この発明の転がり軸受用保持器は、円環部の外径面に、各ポケットの円環部円周方向の両側縁から外径側へ延びて互いに対向する爪部を一体に有し、前記ポケットおよび爪部の形状を、案内作用と駆動力を受ける部分が前記爪部となる形状とし、保持器が転動体で案内される形式としたため、高速運転やグリース潤滑運転において有利な外径拘束型の転動体案内形式の転がり軸受用保持器の実用化が可能になるという効果が得られる。
この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。この実施形態は、アンギュラ玉軸受用の転がり軸受用保持器に適用した例である。図5は、アンギュラ玉軸受からなる転がり軸受10の一例を示し、内輪11と外輪12との間に、保持器1に保持された転動体4が介在している。転動体4は鋼球等のボールからなる。
図2は、保持器1の部分拡大図、図1はさらにその一部の拡大断面図である。この保持器1は、円環部2の円周方向複数か所に設けられたポケット3で転動体4を保持するものであって、円環部2の外径面に、各ポケット3の円環部円周方向の両側縁から外径側へ延びて互いに対向する爪部5を一体に有している。ポケット3および爪部5の形状は、保持器1を内外輪11,12(図5)に対して径方向に案内する案内作用と、保持器1を回転させる駆動力を受ける部分が前記爪部5となる形状とされる。すなわち、通常の軸受運転状態において、主に爪部5で転動体4に接触し、ポケット3内の他の部分では転動体4に接触しないポケット3および爪部5の形状とされている。また、この保持器1は、内外輪11,12に対して接触せず、転動体4で案内される形式としてある。
保持器1の全体は、円環部2の幅方向の中心Pに対して左右両側の部分が対称形状とされている。ポケット3の形状は、半径方向に延びる円筒面状とされ(図3(A))、あるいは図3(B)のように、正方形または長方形状の断面形状とされる。
図1(A)において、爪部5の形状は、軸心に垂直な断面において、その内側面5aがテーパ状面、または転動体4の外面に沿う球面状ないし円筒面状の曲面形状とされる。また、この断面において、爪部5は先端側の肉厚が次第に薄くなる形状とされている。図1(B)のように、爪部5の保持器軸方向の幅は、ポケット幅の一部とされている。爪部5の基端の内側部分5aaは、ポケット3内に突出していて、爪部5の内側面5aは、円環部2の外径面よりも内径側の位置から、ポケット3の内側面に続いている。
保持器1の材質は、射出形成が可能な樹脂材料とされ、適宜の強化材等を混合したものてあっても良い。例えば、ガラス繊維強化型の樹脂保持器とされる。
保持器1は、その全体が一体に、射出成形により金型(図示せず)内で成形される。成形後の脱型は、図4に示すように、外径側へのいわゆる無理抜きにより行われる。すなわち、金型における保持器1のポケット3内および対向する爪部5の間に位置する分割金型9を、外径側(矢印A方法)へ引き抜くことにより、爪部5を矢印B方向へ弾性変化させながら脱型が行われる。分割金型9は、ポケット3および爪部5の内面を成形するものである。
この構成によると、案内作用と駆動力を受ける部分が爪部5であり、この爪部5は円環部2の外径部分に一体に製作されたものであるため、外径拘束型で転動体案内形式の転がり軸受用保持器1の実用化が可能になる。外径拘束型で転動体案内形式の転がり軸受用保持器1であるため、次のような各種の面で有利となる。
すなわち、転動体案内形式であるため、内輪案内形式や外輪案内形式に比べて、案内部の摺動面積が少なく、またグリース潤滑の場合における静粛性にも優れる。ポケット3の爪部5は、円環部2の外径側に突出した外径拘束型であるため、保持器1が熱膨張した場合は、転動体4の案内作用を受ける爪部5が転動体4から離れる。このため、超高速運転時などに、過度な保持器膨張が発生する場合でも、案内作用を受ける部分と転動体4との過度な接触は無く、これによる昇温増大は発生しない。加えてグリース潤滑の場合にも、潤滑剤が削ぎ落とされることも無く、潤滑信頼性を維持することができる。
また、外径拘束型であるため、軸受10が横軸で使用される場合、軸の周囲の上側に位置する転動体4から案内作用と駆動力を受け、保持器1の下側では案内作用や駆動力を受けない。このように案内作用や駆動力を受けない部分が保持器1の下側に位置するため、保持器1の挙動の安定の観点から好ましく、温度上昇の抑制においても有利である。
この実施形態の保持器1は、円環部2の幅方向の中心Pに対して両側の部分が対称形状であるため、この点からも、高速運転時の不安定な挙動が発生せず、安定した運転が可能になる。
この保持器1は、樹脂材料により製作されたものであるため、上記のように爪部5を円環部2の外径部分に一体に有する保持器1を射出成形等により、容易に製造することができる。脱型に際しては、図4と共に前述したように、金型におけるポケット3内および対向する爪部5の間に位置する分割金型9を外径側へ引き抜くことにより、爪部5を弾性変化させながら脱型する処置、いわゆる無理抜きが行える。保持器1は樹脂製であるため、樹脂材料を適宜選定することで、その弾性を利用し、上記の脱型が容易に、かつ脱型後に爪部5等に悪影響を与えることなく行える。ポケット3内の金型部分9を外径側へ抜くようにすると、内径側へ抜く場合に比べて、金型が簡素な構成のもので済む。
このように、この保持器1は、案内作用と駆動力を受ける部分を爪部5とし、その爪部5が円環部2の外径側に配置され、樹脂材料で一体に成形されたものであるため、従来の円環部と爪部を別体で製作して爪部部材を円環部部材に固定する外径拘束型の転動体案内保持器と異なり、外径拘束型で転動体案内形式の保持器1でありながら、簡単に製造することができる。
なお、この実施形態の保持器1を適用する軸受は、図5に示すような内輪11および外輪12の両方にカウンタボア部11a,12aを有するアンギュラ玉軸受に限らず、図6に示すような内輪11のみにカウンタボア部11aを有するアンギュラ玉軸受や、図7に示すような外輪12のみにカウンタボア部12aを有するアンギュラ玉軸受にも適用することができる。また、図8に示すような深溝玉軸受にも適用でき、さらに玉軸受用保持器に限らず、ころ軸受用の保持器としても適用することができる。
図6の内輪11のみにウンタボア部11aを有するアンギュラ玉軸受の場合の組立方法を説明する。この形式の軸受の場合、カウンターボアの付いていない外輪12の内側に保持器1を配置し、保持器1の内側からそれぞれのポケット3内に転動体を挿入し、その後にカウンターボア11aを有する内輪11を、そのカウンターボア11a側から挿入することにより、軸受10を組み立てる。
この実施形態で用いる保持器11は、上記のように爪部5が外径側に配置されているため、転動体4を保持器1に内体側から挿入することができる。そのため、従来では不可能であった内輪カウンターボア付きのアンギュラ玉で転動体案内形式の保持器を採用することが、上記構成の保持器1のポケット3および爪部5の形状により可能となった。
(A)はこの発明の第1の実施形態に係る転がり軸受用保持器の部分縦断面図、(B)は同部分の横断面図である。 同保持器の図1よりも広範囲を示す断面図である。 (A)は同保持器の外径側から見た部分展開図、(B)は他の実施形態にかかる保持器を外径側から見た部分展開図である。 第1の実施形態にかかる保持器の脱型の説明図である。 同保持器を用いた転がり軸受の一例を示す部分断面図である。 同保持器を用いた転がり軸受の他の例を示す部分断面図である。 同保持器を用いた転がり軸受のさらに他の例を示す部分断面図である。 同保持器を用いた転がり軸受のさらに他の例を示す部分断面図である。 (A),(B)は従来の保持器の一例を示す部分縦断面図および部分横断面図である。
符号の説明
1…保持器
2…円環部
3…ポケット
4…転動体
5…爪部
11…内輪
15…外輪

Claims (7)

  1. 内外輪間に介在した転動体を、円環部の円周方向複数か所に設けられたポケットで保持する転がり軸受用保持器において、前記円環部の外径面に、各ポケットの円環部円周方向の両側縁から外径側へ延びて互いに対向する爪部を一体に有し、前記ポケットおよび爪部の形状を、保持器を内外輪に対して径方向に案内する案内作用と、保持器を回転させる駆動力を受ける部分が前記爪部となる形状とし、保持器が転動体で案内される形式とした転がり軸受用保持器。
  2. 請求項1において、樹脂材料により製作されたものとした転がり軸受用保持器。
  3. 請求項2において、前記爪部は、金型内で成形されて、前記金型におけるポケット内および対向する爪部の間に位置する分割金型を、外径側へ抜き出すことにより、前記爪部を弾性変化させながら脱型処置がなされたものである転がり軸受用保持器。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記円環部の幅方向の中心に対して両側の部分が対称形状である転がり軸受用保持器。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記転動体はボールである転がり軸受用保持器。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、アンギュラ玉軸受用の保持器である転がり軸受用保持器。
  7. 内輪にカウンターボアを有するアンギュラ玉軸受であって、請求項6に記載の転がり軸受用保持器を用いたことを特徴とするアンギュラ玉軸受。
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