JP3699882B2 - ヘッド位置決め装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク装置に係り、特に、高応答小ストロークの微動アクチュエータと、低応答大ストロークの粗動アクチュエータとを協調させて制御するディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ボイスコイルモータで構成される粗動アクチュエータと、ピエゾ素子等で構成される微動アクチュエータとを組み合わせて磁気ヘッドを高精度に位置決めする二段アクチュエータの技術が知られている。例えば、特開平4−368676号公報には、粗動アクチュエータの制御系と微動アクチュエータの制御系とを協調させて制御系の高帯域化を実現する位置決め制御技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平4−368676号公報では、二段アクチュエータ制御系の構造の開示のみにとどまっていて、制御系を高帯域化する上で好適な制御系の設計技術については述べられてはいない。
【0004】
磁気ディスク装置は年々、高密度化が進むと共に、ディスク回転の高速化によるデータ転送速度の高速化のニーズもある。現在、ディスク回転は7200rpm程度であるが、今後12000rpmを超える装置がでてくる。外乱成分のなかで特にディスクフラッターや風乱に起因した位置外乱DDはディスク回転の増加とともにその誤差成分が存在する周波数領域も増大する。現状、ディスク回転7200rpmの位置外乱は、500Hzから2kHz程度に存在するため、帯域500Hzの制御系では位置外乱を増幅している、ここで例えば、帯域を500Hzから2kHzに上げたとすると位置誤差外乱は大幅に圧縮することができる。しかしながら、ディスク回転の増加に伴い、位置外乱の周波数領域も増加し、例えば15000rpmの装置では2kHzから4kHzにまで増加することが知られている。
【0005】
特開平4−368676号公報に開示された二段アクチュエータの制御系の構造で設計を行ったときの二段アクチュエータシステムの感度関数(外乱圧縮特性)では、2kHz以下の帯域で外乱を圧縮し、2kHz以上の周波数では逆に各外乱を増幅する特性となる。
【0006】
これより従来技術の二段アクチュエータ制御システムでは、帯域を上げたにも係わらず、ディスク回転の増加にともない、位置外乱の存在する周波数帯域も増加することから、帯域向上によって期待された位置決め誤差の低減が実現できない。これらの各種外乱成分を機構系の改良によって低減することも考えられるが装置のコストの増加につながり望ましくない。
【0007】
よって、二段アクチュエータ制御系の高精度位置決め技術の課題は重要であり、解決されなければならない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、粗動アクチュエータと微動アクチュエータを有する二段アクチュエータシステムにおいて、全ての周波数において外乱を増幅することのない感度関数(外乱抑圧特性)を実現するディスク装置および位置決め制御方式を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のヘッド位置決め装置は、ディスク全体にわたってヘッドを動作できるストロークをもつ粗動アクチュエータPVと、前記粗動アクチュエータを駆動するための粗動用制御器CFBVと、前記粗動アクチュエータによって移動可能でストロークが小さく限られている微動アクチュエータPPと、前記微動アクチュエータを駆動するための微動用制御器CFBPと、前記微動アクチュエータによって微動位置決めされる前記ヘッドとを備えたヘッド位置決め装置において、前記ヘッドの位置を検出して求めたヘッド位置信号と目標位置とを比較して求めた位置偏差信号を前記粗動用制御器と前記微動用制御器の双方にフィードバックし、前記微動アクチュエータの変位量を前記粗動制御器に加算する構成とし、前記粗動アクチュエータの伝達関数がPV、前記微動アクチュエータの伝達関数がPP、前記微動用制御器の伝達関数がCFBPであるとき、前記伝達関数P P が前記粗動アクチュエータと前記粗動用制御器とで構成される粗動ループの制御帯域より高い周波数領域に共振を有し前記共振に対して低周波数領域で一定のゲインを有するように前記微動アクチュエータを構成し、前記微動アクチュエータと前記微動用制御器の外乱圧縮特性を示す微動ループの感度関数SPを1/(1+PP×CFBP)とし、希望する位置決め装置の感度関数のモデルであるSMODELをすべての周波数において0d B を超えることのないハイパスフィルタ形の伝達関数として定め、前記粗動用制御器の伝達関数CFBVを(1/PV)×((1/SMODEL)×SP−1)として構成した。
【0012】
また上記目的を達成するために、本発明のヘッド位置決め装置は、ディスク全体にわたってヘッドを動作できるストロークをもつ粗動アクチュエータPVと、前記粗動アクチュエータを駆動するための粗動用制御器CFBVと、前記粗動アクチュエータによって移動可能でストロークが小さく限られている微動アクチュエータPPと、前記微動アクチュエータを駆動するための微動用制御器CFBPと、前記微動アクチュエータによって微動位置決めされる前記ヘッドとを備えたヘッド位置決め装置において、前記ヘッドの位置を検出して求めたヘッド位置信号と目標位置とを比較して求めた位置偏差信号を前記粗動用制御器と前記微動用制御器の双方にフィードバックし、前記粗動アクチュエータの伝達関数がPV、前記微動アクチュエータの伝達関数がPP、前記微動用制御器の伝達関数がCFBPであるとき、前記伝達関数P P が前記粗動アクチュエータと前記粗動用制御器とで構成される粗動ループの制御帯域より高い周波数領域に共振を有し前記共振に対して低周波数領域で一定のゲインを有するように前記微動アクチュエータを構成し、希望する位置決め装置の感度関数のモデルであるSMODELをすべての周波数において0d B を超えることのないハイパスフィルタ形の伝達関数として定め、前記粗動用制御器の伝達関数CFBVを(1/PV)×((1/SMODEL)−PP×CFBP−1)として構成した。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、各外乱成分からヘッド位置誤差信号にいたる外乱圧縮特性を示す感度関数に着目し、この感度関数を全ての周波数において0dB以下、すなわち、外乱を増幅することない感度関数を備えるディスク装置としたものである。
【0017】
まず、二段アクチュエータ制御系の技術課題を容易に理解するために、粗動アクチュエータであるボイスコイルモータのみでヘッドを駆動した場合の技術課題を説明する。図12は、粗動アクチュエータフィードバック制御系と各信号に印加される外乱信号を示すブロック線図である。ここで、制御対象である粗動アクチュエータの機構系はP209で表しており、それを駆動するための制御器はC206で表している。この系で、アクチュエータに働く力として外乱DF207、機構系の振動外乱DM211、ディスク振動や風乱に起因したヘッドの位置誤差外乱DD212、検出ノイズDN204等がある。
【0018】
図において、制御対象Pの出力には、機構系の振動外乱と位置誤差外乱が加わり、ヘッド位置Y200が確定される。ヘッドの位置は、自身のヘッド位置Y200と、ディスク上に予め記録されている位置情報V201との差を、復調してヘッド位置誤差信号YPES205として検出する。その際、検出ノイズ204が加わる。制御器C206はヘッド位置誤差信号を元に制御対象を安定化し、かつ制御系の高帯域化を図るために、通常、位相進み・位相遅れ補償器などで設計される。図12において、制御目的は、各外乱が加わっている状態で、検出可能なヘッド位置誤差信号YPESの分散を小さくするための制御器Cを求めることである。ここで、各外乱からヘッド位置誤差信号205に至るまでの伝達関数を以下に示す。
【0019】
【数1】
【0020】
ここで、次式を感度関数Sとして定義する。また、感度関数は上式より、外乱からヘッド位置誤差信号への圧縮率を表すことから外乱圧縮特性とも呼ばれている。
【0021】
【数2】
【0022】
これより、制御器Cで制御対象Pの安定化を図ると共に、ゲインを上げて高帯域化を図ることにより、感度関数の分母(1+PC)が大きくなり、よって、各外乱からヘッド位置誤差信号YPESに至る外乱成分を圧縮できる。この理由により、制御系の高帯域化が強く望まれている。
【0023】
さて、図13に感度関数Sの一例を示す。ボイスコイルモータによる粗動アクチュエータ機構を制御対象Pとし、制御器Cに位相進み・遅れ補償を用い、そのクロスオーバ周波数(制御帯域)を500Hzに設定した。図13(a)は横軸を対数表示したものである。感度関数は350Hz以下の周波数で外乱を圧縮する特性を示すが、350Hzから3kHz程度までは逆に外乱を増幅する特性を示すことが分かる。より理解を深めるために図(a)と同じ感度関数の横軸をリニア表示した図を(b)に示す。ここで350Hz以下の外乱を圧縮する面積(−)と350Hz以上の外乱を増幅する面積(+)とは等しいことが、例えば、1997年にDaniel Abramovitchらによって発表された論文The PES Pareto Method: Uncovering the Strata of Position Error Signals in Disk Drives、Proceeding of the American Control Conference、 page 2888-2895によって示されている。この理論はウォーターベッド効果として広く知られており、二次系のフィードバック制御系において避けることはできない性質である。
【0024】
図11に特開平4−368676号公報に示された2段アクチュエータの制御系の構造とした時の感度関数を示したものである。この感度関数は、図13で示した粗動アクチュエータの感度関数と微動アクチュエータの感度関数の積で表され、この従来の制御技術の感度関数(外乱圧縮特性)では、2kHz以下の帯域で外乱を圧縮し、2kHz以上の周波数では逆に外乱を増幅する特性となる。本発明は高周波数帯域でも外乱を抑制できる制御系を提供するものである。これらを踏まえて次に本発明を説明する。
【0025】
第一の実施例を図1から図8までを用いて説明する。図1は、本発明の磁気ディスク装置の構成図である。
【0026】
磁気ディスク2は、スピンドルモータ1により高速に一定回転する。磁気ディスク2上に設けられたトラックのセクタの先頭には、予め位置情報3が記録されている。磁気ヘッド4は、対向するディスク2のデータを読み書きする。磁気ヘッド4は、サスペンション5によって弾性支持されている。サスペンション5は、微動アクチュエータであるピエゾ素子6と7によって小ストロークで駆動される。ピエゾ素子6、7はキャリッジ8に支持されている。ピエゾ素子6が伸び、ピエゾ素子7が縮むことにより、ヘッド4はディスク上の略外周方向に微小移動する。逆に、ピエゾ素子6が伸び、ピエゾ素子7が縮むと、ヘッド4は逆方向(内周方向)に微小移動する。
【0027】
キャリッジ8はサスペンション等と一体となって、粗動アクチュエータであるボイスコイルモータ10により大ストロークで駆動される。ボイスコイルモータ10の移動に伴い、キャリッジは、ピボット軸9を中心にディスク2の外周から内周方向あるいはその逆方向に移動する。なお、以下では、ピエゾ素子を微動アクチュエータ、ボイスコイルモータを粗動アクチュエータとして記述する。
【0028】
ディスク2には、時刻Ts毎に位置情報3を予め記録させておく。位置情報3は、セクタの先頭を示すマーカ部、AGC(オートマティック・ゲイン・コントロール)引き込み部、トラック番号、相対位置を検出するためのバースト信号を記録する。ヘッド4はサンプリング時刻Ts毎にディスク面に記録された位置情報とヘッドとの偏差を検出する。その偏差信号は、ヘッドアンプ11で増幅し、位置信号復調回路12により、ヘッド位置誤差信号YPES13を生成する。位置信号は、目標の位置軌道R14と比較され、微動アクチュエータの制御器16により、微動アクチュエータの操作量19を演算する。通常のフォロイング制御状態では目標位置軌道Rは0に設定している。微動アクチュエータは、高域の10kHz程度に機構共振を有する。微動用アクチュエータの制御器16には、積分特性を持たせれば、微動アクチュエータを安定に動作可能である。
【0029】
なお、微動アクチュエータの出力が直接観測できないため、オブザーバによりその位置を推定する。ピエゾ素子を用いた微動アクチュエータは、その入力から出力まではゲインとして近似することができる。よって、微動用制御器の出力に微動アクチュエータのゲインを乗じたものを微動アクチュエータの出力18と見なして、粗動アクチュエータへの偏差信号15に加算する。粗動用制御器17は、微動アクチュエータにより偏差信号が零となった後でも、引き続き微動アクチュエータの変位量を減少させるようにフィードバック制御が行われる。これに伴って微動用制御器も動作するので、ヘッド位置誤差信号13を目標位置に保ったまま、微動アクチュエータの出力が減少し、やがて零、すなわち可動範囲の中心位置に微動アクチュエータを保持することができる。
【0030】
操作量UP19、UV20は、それぞれD/A変換回路22、21でディジタル量からアナログ量に変換され、アンプ24、23に送出され、それぞれピエゾ素子6、7、ボイスコイルモータ10が駆動される。図1において、本第一の発明の感度関数を実現する微動用制御器と粗動用制御器の設計については後で詳細に説明する。なおここでは、微動アクチュエータとしてピエゾ素子を、粗動アクチュエータとしてボイスコイルモータを例として説明しているが、それぞれの目的を達成できるアクチュエータであればよいことは言うまでもない。
【0031】
図2は、本第一の発明に係わるフォロイング制御系のブロック線図を示す。図1のハードウエアの構成をブロック線図によって示したものである。このブロック線図をここでは非干渉構造と呼ぶ。ここで、PP52は、D/A変換回路22から微動アクチュエータ6、7を含み微動アクチュエータの出力信号までの伝達関数を表わし、CFBP50は、微動アクチュエータ用制御器16の伝達関数を表わす。PV47は、D/A変換回路21からボイスコイルモータ10を含みキャリッジの特性8までの伝達関数を表わし、CFBV45は、粗動アクチュエータ用制御器17の伝達関数を表わす。
【0032】
図2では、微動アクチュエータの変位YP53が検出できるものとしているが、実際のシステムでは、微動アクチュエータの変位YPを直接検出することは困難である。よって、ピエゾ素子の入出力関係がほぼ比例関係であることより、図1に示す如く、操作量UP:51を用いて変位YPを推定することととも可能である。また、オブザーバ等の理論を用いても変位YPを推定することは可能である。位置誤差を減少させるよう粗動アクチュエータは駆動する一方、応答しきれずに残された偏差を微動アクチュエータの制御器で圧縮する。さらに、微動アクチュエータの出力位置の中心に粗動アクチュエータを位置決めする。これにより、ストロークが狭く限られた微動アクチュエータの能力を最大限に生かすことができる。
【0033】
図2を用いてディスク面上に記録された位置情報V40から検出可能なヘッド位置誤差信号YPES42までの伝達関数を以下に示す。この伝達関数は二段アクチュエータ制御系の感度関数として定義されている。また、外乱の圧縮率を表わすことから外乱抑圧特性とも呼ばれている。
【0034】
【数3】
【0035】
ここでは、図12を用いて示した力外乱DF207、機構系の振動外乱DM211、およびディスクフラッターや風乱に起因した位置外乱DD212については、簡略化のため省略している。基本的には数1に示したとおり、これらの外乱は上記の二段アクチュエータの感度関数を通して圧縮され、位置誤差信号YPESに表れる。位置情報V40も真円で記録されていることはなく、回転に同期した振動成分を有する。二段アクチュエータの制御系は数3に従って、位置情報Vの影響を圧縮してヘッド位置誤差信号YPESに現れないようにしている。
【0036】
ここで、粗動アクチュエータPVとその制御器CFBVを用いて図12に示すことく通常のフィードバック制御系を構成したときの、各外乱からヘッド位置誤差信号に至るまでの伝達関数、すなわち粗動ループの感度関数SVは以下である。
【0037】
【数4】
【0038】
一方、微動アクチュエータPPとその制御器CFBPを用いて通常のフィードバック制御系を構成したときの、微動ループの感度関数SPは以下である。
【0039】
【数5】
【0040】
従って、図2に示す非干渉構造においては、二段アクチュエータの感度関数数3は、粗動ループの感度関数数4と微動ループの感度関数数5の積と等しいことが分かる。即ち、微動アクチュエータの制御系と粗動アクチュエータの制御系を各々安定に設計しておけば、全体の二段アクチュエータの系は安定に動作し、サーボ系の設計や調整を行うに際し非常に好都合な特性となっている。これが非干渉と呼ばれる理由である。
【0041】
一方、図3に本第一の発明に係わるフォロイング制御系の別のブロック線図を示す。図2と異なる点は、微動アクチュエータの出力53を粗動用制御器45の目標値にフィードバックしていないことである。これは粗動アクチュエータループと微動アクチュエータループとが並列に構成されることから並列構造と呼ばれる。並列構造においてディスク面に記録された位置信号V40からヘッド位置誤差YPES42までの伝達関数は、以下となる。
【0042】
【数6】
【0043】
以下では図2に示すフォロイング制御系の非干渉構造と図3に示す並列構造に対して本第一の発明の詳細な説明を行うが、本発明はそのフォロイング制御系の構造を限定するものではない。
【0044】
図4に本第一の発明の感度関数の周波数特性を示す。SPESが本発明によって得られた二段アクチュエータ制御系の感度関数、SPが微動ループの感度関数、SVが粗動ループの感度関数である。まず、図2のブロック線図を用いてその設計方法を詳細に説明する。微動用制御器50に積分特性を持たせ、微動アクチュエータPP52とその制御器CFBP50で構成したサーボ帯域を2kHzに設定すると、感度関数は数5に従って図4のSPとなる。微動用制御器はサンプリング時間Tsを50μsとした。また、演算に要する時間を25μsとした。よって、純粋な積分特性の性質から離散化にともなう零次ホールド特性や演算時間遅れの位相遅れ特性は、微動ループの感度関数のピークが持ち上がる原因となっている。すなわち、2kHz以下では外乱成分を圧縮し、2kHz以上では逆に外乱成分を増幅する従来通りの感度関数である。
【0045】
次に粗動用制御器45の設計において、従来からの位相遅れ・位相進み補償に加え、2kHzから8kHzまでの周波数帯域においてそのゲインを特に上げることで、感度関数をその帯域で下げることを行う。そのときの粗動ループのサーボ帯域は500Hzに設定した。これにより、500Hzから2kHzまでは粗動ループは外乱を増幅するが、それ以外では外乱を圧縮する。そして、二段アクチュエータとしての感度関数は微動ループの感度関数SPと粗動ループの感度関数SVの積であるSPESとなる。すなわち、微動ループの感度関数の盛り上がりの形状と0dBを中心軸にして逆の特性を粗動ループの感度関数に持たせることで、それらの積で表される二段アクチュエータ系の感度関数を0dB以下に設定することができる。以上により、本発明によると、感度関数は全ての周波数で外乱を増幅することのない特性が得られる。
【0046】
以上の本発明の設計ステップを図5および数式を用いて詳細に説明する。
【0047】
まずステップ1:301として、微動用制御器CFBP50の設計を行う。ここでは、ピエゾアクチュエータはほぼゲインとして近似できるため、積分特性によって安定化を図る。クロスオーバー周波数(サーボ帯域)はここでは2kHzに設定した。これにより、数5の感度関数SPが定まる。次に、ステップ2:302として、希望する二段アクチュエータ系の感度関数SMODELを定める。ここでは、1kHzに折れ点周波数をもつ1次ハイパス補償器を3つ直列に並べた構造を感度関数のモデルSMODELとして用いた。このモデルは1次関数の組み合わせであるため、全ての周波数において0dBを超えることはない。そしてステップ3:303として、粗動用制御器CFBV45の設計を行う。感度関数のモデルを数5に一致させることが目的なので、両者を一致させる。
【0048】
【数7】
【0049】
これより、上式を粗動用制御器CFBVについて解けば、
【0050】
【数8】
【0051】
となる。この粗動用制御器CFBVの周波数特性を図6に示す。
【0052】
従来の位相進み補償に対して、2kHzから10kHz程度までの周波数においてゲインを特に増加させている。このゲインの増加が外乱成分の圧縮につながり、図4で示す感度関数SVの2kHzから8kHz程度に至るまでのゲインの低下につながる。
【0053】
最後に、ステップ4:304として、得られた制御ループの安定性を調べる。微動アクチュエータは既に示したように制御器に積分特性をもたせ、単独で安定になるように設計が行われているので、ここでは、粗動ループの安定性のみを検証すればよい。そのためには、粗動アクチュエータPV47と粗動用制御器CFBV45の開ループ特性PV・CFBVの周波数特性を調べればよい。図7に粗動ループの開ループ特性を示す。本発明の手順によって設計した粗動用制御器は、サーボ帯域650Hz程度、ゲイン余裕は10dB、4kHz程度にゲインのピークが0dBより超えている個所があるが、位相特性を見ると-360度付近であるため、このピークは安定である。これより、粗動ループは、安定であることが分かる。以上より、本発明により設計した二段アクチュエータ系の感度関数は実現的であり、全ての周波数において外乱成分を増幅しないことから、ヘッド位置誤差信号YPESの分散を最小に抑えることができる。また、特に、従来設計においては制御系で外乱成分を増加していた、2kHzから4kHz付近に存在する、ディスク回転数の増加にともなう位置外乱成分の影響などを受けず、良好な特性が得られる。
【0054】
以上は、図2に示す非干渉構造に対する本第一の発明の感度関数を実現する設計手順であったが、図3に示す並列構造の場合は数7および数8は以下の通りになる。すなわち、並列構造の場合、希望する感度関数SMODELと(数6)の関係は以下となる。
【0055】
【数9】
【0056】
これより、上式を粗動用制御器CFBV45について解けば、
【0057】
【数10】
【0058】
となる。すなわち、ステップ4においては、構造を選択してその構造に基づいた感度関数を導き、希望する感度関数のモデルに一致するための粗動用制御器を求める。
【0059】
なお、ここでは微動ループの感度関数が0dBを超えている周波数帯域において、粗動用制御器CFBVのゲインを増大することを行ったが、粗動アクチュエータのゲインを用いても同様なことが実施できる。すなわち、粗動用アクチュエータは、通常4kHz程度に主共振モードが存在するためそのピークをノッチフィルタ等で抑圧せずに、残したまま、安定化を図る。その主共振モードのピーク周波数と微動ループの感度関数の盛り上がりのピーク周波数を合わせることで、ある程度二段アクチュエータ系の感度関数の盛り上がりをなくすことができる。この粗動アクチュエータの主共振モードと粗動用制御器を組み合わせることで、より容易に二段アクチュエータ系の感度関数の整形を行うことができる。
【0060】
図8は、本発明のディスク装置において本発明によって得られた各感度関数を測定評価するためのハードウエアの構成図である。図1と異なる点は、外部入力手段TV80をD/A回路21と粗動用アンプ23の間に設け、また外部入力手段TP82をD/A回路22と微動用アンプ24の間に設けたことである。ともに外部入力手段はここではアナログ信号であり、これにより、本発明の位置決め制御装置の内部特性を測定することができる。
【0061】
図8において、図1のディジタル制御器の演算部25は、マイクロプロセッサシステム87によって実施される。マイクロプロセッサシステム87は、マイクロプロセッサ84がバスライン89を介して、RAM(ランダムアクセスメモリ)85、ROM(読み出し専用メモリ)86に接続されている。ROMには各種制御系などのプログラムを格納する。RAMは、制御系の状態変数や可変ゲインを一時的に格納する。マイクロプロセッサは、各種制御系の演算を実行し、粗動用アクチュエータを駆動する操作量20と微動用アクチュエータを駆動する操作量19を出力する。ここで、外部入力手段80、82からの信号がないとき、図1における目標位置指令Rから偏差Eに至る伝達関数は、感度関数SPESと同じ特性をもつ。よって、ブロック25はマイクロプロセッサシステム87内の演算処理部であるため、目標位置指令Rに正弦波を入力し、その周波数を移動させ、各周波数における、目標値指令Rのゲインから偏差Eのゲインに至る比を図示化することで二段アクチュエータ系の位置決め制御系の感度関数SPESを測定することができる。しかしながら、ブロック25はプロセッサ内の演算処理部であるため、上記の処理は新たなプログラムを作成しなければならない。
【0062】
そこで、外乱入力手段80、82を設け、感度関数の測定を外部の測定器を用いて実施する方法を説明する。まず、微動アクチュエータへの制御入力を遮断する。すなわち、微動制御器16の出力を0にする。ヘッドは粗動アクチュエータによってのみ移動可能とする。このとき、外部入力手段TV80から加算後の信号81までに至る粗動ループの感度関数SVは数4となる。逆に粗動アクチュエータを止めて、微動アクチュエータのみでヘッドが動作可能であれば、外部入力手段TP82に正弦波を印加して、外部入力手段TP82から加算後の信号83までに至る微動ループの感度関数SPを測定することが可能となる。しかし、通常ヘッドには外力が働くため、駆動範囲が限られている微動アクチュエータのみでヘッドを位置決めすることは困難な場合もある。
【0063】
さて、目標位置指令Rから偏差Eまでの伝達関数より、二段アクチュエータ系の感度関数SPESを測定することを示したが、以下では、外部入力手段を用いて、感度関数SPESを測定する方法を説明する。そのために、ここでは外部入力手段TP82からヘッド位置誤差信号13までの伝達関数を測定する。この関係は、
【0064】
【数11】
【0065】
である。数4と数11とを比較すると数11において分子に微動アクチュエータの伝達関数がついていることがわかる。よって、別に測定した微動アクチュエータの伝達関数PPを数11から引くことで二段アクチュエータの感度関数を測定することができる。
【0066】
図9および図10を用いて本発明のフラット感度関数を実現する本第二の発明であるディスク装置の構成を示す。基本的には、粗動制御ループをディジタル回路101で動作させ、微動制御ループをアナログ回路102で動作させる。微動ループをアナログ回路で構成することで、ループ内の遅れがなくなり、微動ループの感度関数の盛り上がりがなくなる。
【0067】
微動ループのアナログ回路102の構成は以下とする。ピエゾ素子の変位をセンスアンプ91により検出増幅する。ピエゾ素子は基本的にはコンデンサーであるため、そこにたまった電荷をセンスアンプ内のコンデンサに蓄え、その両端の電位差を測ることでピエゾ素子の変位量が測定できる。微動アクチュエータの変位YP98はハイパスフィルタ92を通して高周波数成分のみを通す。一方、サンプリングTsで測定した位置誤差信号13はD/A変換され、ローパスフィルタ93によってその低周波数成分のみを取り出し、加算する(94)ことで連続的なヘッド位置誤差信号YPESP95を作成する。ヘッド位置誤差信号YPES13には微動アクチュエータの変位量が含まれるが、微動アクチュエータの動作帯域は比較的高いところにあるため、その信号をローパスフィルタ93に通すことで、粗動アクチュエータの低周波数成分のみを取り出している。
【0068】
その連続的なヘッド位置誤差信号95を微動用制御器96に印加し、微動用アンプ24に送出して、微動アクチュエータであるピエゾ素子6、7を駆動する。一方、微動アクチュエータの変位を粗動用制御器の目標値にフィードバックする必要があるため、A/D変換99してディジタル回路101に送出する。この構成は図3に示した非干渉構造のフォロイング制御系を基本構造としているが、図4に示す並列構造を基本構造にしても適用が可能である。この場合には、信号線18、A/D変換器99、および加算器103が必要ない。
【0069】
図10に、図9によって構成した二段アクチュエータ系の感度関数の周波数応答の一例を示す。ここでは粗動ループのサーボ帯域は500Hz、微動ループのサーボ帯域を1kHzと設定した。粗動ループの感度関数SVは、盛り上がりをもつ。一方、微動ループの感度関数SPはアナログ回路で構成したため、盛り上がりを持たない。よって、その感度関数の積で表わされる二段ループの感度関数SPESは盛り上がりをもたない感度関数となる。この構成においては、微動ループの帯域を1kHz以上に設定すれば、かならず二段アクチュエータ系の感度関数は全ての周波数において0dB以下を実現できることを確認している。
【0070】
なお、上述した実施例では、磁気ディスク装置を取り上げたが、本発明は、他の記憶媒体、例えば、光ディスクやDVD−RAMを用いる場合にも同様に実現が可能である。光ディスクやDVD装置などは、実施例で説明したように、粗動アクチュエータと微動アクチュエータを備え、本第一の発明と本第二の発明を適用する好適な例の一つである。また、他の二つ以上のアクチュエータを持つ位置決め制御装置においても同様な理由により実施が可能である。
【0071】
また、本実施例では微動アクチュエータをピエゾ素子として説明したが、本発明はそれ以外の駆動素子、例えば、電磁アクチュエータ、静電アクチュエータなどに置き換えてもよい。
【0072】
さらに、粗動アクチュエータ、微動アクチュエータ、そしてさらに軽量で高応答な極微動アクチュエータを有する三段アクチュエータに対しても、三段アクチュエータの微動アクチュエータを上述した実施例の粗動アクチュエータに、三段アクチュエータの極微動アクチュエータを実施例の微動アクチュエータに置き換えることで同様にフラット感度関数が実施可能である。すなわち、本発明はアクチュエータの個数による制限は受けない。
【0073】
また、上述した実施例では、いくつかの数値を具体化して説明したが、本発明は、これらの数値による制限は受けない。
【0074】
最後に、上述した実施例において、例えば、二段アクチュエータ系の感度関数は0dB(ゲイン1)を超えないとして記述しているが、本発明おいて0dBという数値に本質的な意味があるのではなく、本発明を実施することにより二段アクチュエータ系の感度関数のピークゲイン値を小さくすることが可能であるということに発明の本質がある。すなわち、従来のピークゲイン値は7dB(2.24倍)から10dB(3.16倍)の間に存在することが知られており、本発明によってその値が0dB(1倍)から3dB(1.41倍)程度にまでピーク値を低減することが可能となり、装置性能の向上につながる。さらに述べるならば、特異な鋭いピークが0dBや3dB以上に存在していたとしても、基本的に本発明によってピークゲインを下げることが可能となれば、装置性能は飛躍的に向上することは明らかであり、特異なピークが存在しているからといって、本発明の本質を変えるものではない。
【0075】
【発明の効果】
本発明では、高応答小ストロークの微動アクチュエータと、低応答大ストロークの粗動アクチュエータとを協調させて高精度な位置決め動作を実現するディスク装置および位置決め制御方式を提供した。本発明によると、外乱成分からヘッド位置誤差信号にいたるまでの感度関数を整形することが可能となり、すべての周波数において外乱を増幅することのないフラット感度関数を実現することができる。
【0076】
すなわち、本発明においては、微動アクチュエータの位置決め制御系の感度関数のゲインが0dBを超える周波数帯域において、粗動アクチュエータの感度関数のゲインを下げることで、二段アクチュエータの制御系の感度関数をすべての周波数において0dB以下とすることができる。
【0077】
従来技術においては、外乱を増幅していた周波数帯域が存在していたにもかかわらず、本発明によって、すべての周波数において外乱を圧縮することが可能となる。これにより、ヘッドの高精度な位置決めが可能となり、トラック間距離が狭くでき、ディスク一面あたり大量のデータを記録することができ、装置の大容量化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク装置のハードウエアの構成図。
【図2】本発明の一構成を示す図。
【図3】本発明の別の構成を示す図。
【図4】本発明の制御技術による感度関数の周波数特性。
【図5】本発明の制御技術の設計ステップを示すフローチャート。
【図6】本発明の制御技術による粗動用制御器の周波数特性。
【図7】本発明の制御技術による粗動ループの開ループ系の周波数特性。
【図8】本発明のディスク装置において感度関数を測定するための構成図。
【図9】本発明の他の実施例のディスク装置のハードウエアの構成図。
【図10】本発明の他の実施例の制御技術による感度関数の周波数特性。
【図11】従来技術による二段アクチュエータの位置決め制御系の感度関数の周波数特性。
【図12】粗動アクチュエータの位置決め制御系の構成を示す図。
【図13】粗動アクチュエータの制御技術による感度関数の周波数特性。
【符号の説明】
1…スピンドル、2…ディスク、3…位置情報、4…ヘッド、6、7…ピエゾ素子、10…ボイスコイルモータ、13…ヘッド位置誤差信号、16…微動用制御器、17…粗動用制御器、25…マイクロプロセッサ、42…ヘッド位置誤差信号、45…粗動用制御器、47…微動アクチュエータ、50…微動用制御器、52…微動アクチュエータ、80、82…外部入力手段、92…ハイパスフィルタ、93…ローパスフィルタ、96…微動用制御器。
Claims (2)
- ディスク全体にわたってヘッドを動作できるストロークをもつ粗動アクチュエータPVと、前記粗動アクチュエータを駆動するための粗動用制御器CFBVと、前記粗動アクチュエータによって移動可能でストロークが小さく限られている微動アクチュエータPPと、前記微動アクチュエータを駆動するための微動用制御器CFBPと、前記微動アクチュエータによって微動位置決めされる前記ヘッドとを備えたヘッド位置決め装置において、
前記ヘッドの位置を検出して求めたヘッド位置信号と目標位置とを比較して求めた位置偏差信号を前記粗動用制御器と前記微動用制御器の双方にフィードバックし、
前記微動アクチュエータの変位量を前記粗動制御器に加算する構成とし、
前記粗動アクチュエータの伝達関数がPV、前記微動アクチュエータの伝達関数がPP、前記微動用制御器の伝達関数がCFBPであるとき、前記伝達関数P P が前記粗動アクチュエータと前記粗動用制御器とで構成される粗動ループの制御帯域より高い周波数領域に共振を有し前記共振に対して低周波数領域が一定のゲインを有するように前記微動アクチュエータを構成し、前記微動アクチュエータと前記微動用制御器の外乱圧縮特性を示す微動ループの感度関数SPを1/(1+PP×CFBP)とし、希望する位置決め装置の感度関数のモデルであるSMODELをすべての周波数において0d B を超えることのないハイパスフィルタ形の伝達関数として定め、前記粗動用制御器の伝達関数CFBVを(1/PV)×((1/SMODEL)×SP−1)として構成したことを特徴とするヘッド位置決め装置。 - ディスク全体にわたってヘッドを動作できるストロークをもつ粗動アクチュエータPVと、前記粗動アクチュエータを駆動するための粗動用制御器CFBVと、前記粗動アクチュエータによって移動可能でストロークが小さく限られている微動アクチュエータPPと、前記微動アクチュエータを駆動するための微動用制御器CFBPと、前記微動アクチュエータによって微動位置決めされる前記ヘッドとを備えたヘッド位置決め装置において、
前記ヘッドの位置を検出して求めたヘッド位置信号と目標位置とを比較して求めた位置偏差信号を前記粗動用制御器と前記微動用制御器の双方にフィードバックし、
前記粗動アクチュエータの伝達関数がPV、前記微動アクチュエータの伝達関数がPP、前記微動用制御器の伝達関数がCFBPであるとき、前記伝達関数P P が前記粗動アクチュエータと前記粗動用制御器とで構成される粗動ループの制御帯域より高い周波数領域に共振を有し前記共振に対して低周波数領域で一定のゲインを有するように前記微動アクチュエータを構成し、希望する位置決め装置の感度関数のモデルであるSMODELをすべての周波数において0d B を超えることのないハイパスフィルタ形の伝達関数として定め、前記粗動用制御器の伝達関数CFBVを(1/PV)×((1/SMODEL)−PP×CFBP−1)として構成したことを特徴とするヘッド位置決め装置。
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