JP6140857B2 - 磁気ディスク装置 - Google Patents

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磁気ディスク装置に関し、例えば、ハードディスク装置(HDD)等に適用される。
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置に適用されるハードディスク装置(HDD)等において、二重サーボ方式が提案されている。
この二重サーボ方式は、光ディスク装置では、さらに一般的に用いられているものである。しかしながら、最近の磁気ディスク装置は、トラックピッチが、例えば、100nmを下回るレベルにまで、狭トラックピッチ化が進行している。そのため、上記光ディスク装置などよりもはるかに高密度化が進み、従来の制御方式では対応が不可能なレベルとなっているという背景がある。
特に、一般のVCM制御においては、もともと不安定なアクチュエータを安定化するため、リードラグフィルタ(位相進み遅れ補償)や、より低域ゲインを稼ぎ外乱圧縮特性を向上させる、積分補償など多くのフィルタが用いられている。VCM単体ではこれらのフィルタは不可欠であり、これがないと安定化できないが、これらのフィルタにより位相遅れが発生しやすく、高ゲイン化には限界があり、外乱圧縮特性の向上に対して不利である。
二重サーボ系になっても、多くの場合では、VCM制御は従来法を踏襲しており、結局位相マージンがネックになり、高ゲイン化という点ではまだ十分でないという背景がある。
特開2001−307442号公報
外乱圧縮特性を向上できる磁気ディスク装置を提供する。
実施形態によれば、一態様に係る磁気ディスク装置は、磁気ディスクに記憶されている情報を読み取る磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを支持するアームと、前記アームを駆動して前記磁気ディスク上で前記磁気ヘッドを移動させる粗動アクチュエータと、前記磁気ヘッドの位置を保持させる微動アクチュエータとを制御するフィードバックコントローラとを具備し、前記フィードバックコントローラは、前記粗動アクチュエータの変位量と微動アクチュエータの変位量とを加算する2重サーボ系の制御を行い、前記フィードバックコントローラは、参照信号と前記磁気ヘッドの位置を示す位置信号との差分である入力信号を増幅する第1増幅器と前記第1増幅器の出力をノッチさせる第1ノッチフィルタとを備え、位相補償器を備えず、前記粗動アクチュエータを制御する粗動コントローラと、前記入力信号を増幅する第2増幅器と前記第2増幅器の出力を積分する積分器とを備え、前記微動アクチュエータを制御する微動コントローラとを備える。
実施形態によれば、一態様に係る磁気ディスク装置は、磁気ディスクに記憶されている情報を読み取る磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを支持するアームと、前記アームを駆動して前記磁気ディスク上で前記磁気ヘッドを移動させる粗動アクチュエータと、前記磁気ヘッドの位置を保持させる微動アクチュエータとを制御するフィードバックコントローラとを具備し、前記フィードバックコントローラは、前記粗動アクチュエータの変位量と微動アクチュエータの変位量とを加算する2重サーボ系の制御を行い、前記フィードバックコントローラは、位相補償されない前記粗動アクチュエータの変位量と前記位相補償される微動アクチュエータの変位量とを加算することで、前記微動アクチュエータを前記粗動アクチュエータの安定器として作用させて系全体を安定化させる制御を行う。
第1の実施形態に係る磁気ディスク装置の外観を示す図。 第1の実施形態に係る磁気ディスク装置の断面構成を示す断面図。 第1の実施形態に係る磁気ディスク装置のサスペンションの外観を示す図。 第1の実施形態に係る磁気ディスク装置の制御システムを示す図。 第1の実施形態に係る磁気ディスク装置の制御について説明するための図。 第1の実施形態に係る磁気ディスク装置のフィードバックコントローラの構成要素を説明するための図。 第1の実施形態に係るフィードバックコントローラのオープンループにおけるゲイン(Gain)および位相(Phase)を示す図。 第1の実施形態に係るフィードバックコントローラの感度に関するゲイン(Gain)および位相(Phase)を示す図。 第1の実施形態に係るフィードバックコントローラのフィードバック量を変化させた場合の特性を示す図。 第2の実施形態に係る磁気ディスク装置の制御について説明するための図。 第2の実施形態に係る磁気ディスク装置のフィードバックコントローラの構成要素を説明するための図。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。尚、この説明においては、全図にわたり共通の部分には共通の参照符号を付す。
[第1実施形態]
<1.構成例>
1−1.外観構成例
第1の実施形態に係る磁気ディスク装置の外観構成例について、図1乃至図3を用いて説明する。
図1に示すように、磁気ディスク装置(HDD)1は、ケース2と、スピンドル3を中心に回転する磁気ディスク4と、ピボット軸5を中心に旋回可能なキャリッジ6と、キャリッジ6を駆動するための粗動アクチュエータとしてのポジショニング用モータ(ボイスコイルモータ:VCM)7などを有している。ケース2は、図示しない蓋によって密閉される。
図2は、磁気ディスク装置1の一部を模式的に示す断面図である。図2に示されるように、キャリッジ6にアーム8が設けられている。アーム8の先端部にサスペンション10が取付けられている。サスペンション10の先端部に、磁気ヘッドを構成するスライダ11が設けられている。ディスク4が高速で回転すると、ディスク4とスライダ11との間にエアベアリングが形成される。
ポジショニング用モータ7によってキャリッジ6を旋回させると、サスペンション10がディスク4の径方向に移動することにより、スライダ11がディスク4の所望トラックまで移動する。スライダ11の端部には、例えばMR素子のように電気信号と磁気信号とを変換することができる素子が設けられている。これらの素子によって、ディスク4に対するデータの書込みあるいは読取り等のアクセスが行なわれる。このように、ポジショニング用モータ(VCM)7は、磁気ヘッドのヘッド位置を移動させる粗動アクチュエータを構成する。
図3は、第1の実施形態に係るサスペンション10を示している。このサスペンション10は、ベースプレート18aを含むベース部18と、ロードビーム20と、配線付きフレキシャ(flexure with conductors)21と、マイクロアクチュエータ搭載部30などを備えている。
ロードビーム20は、ベース部18を介してキャリッジ6のアーム8(図1と図2に示す)に固定される。ロードビーム20の基部(後端部)に、厚さ方向に弾性的に撓むことができるヒンジ部22が形成されている。図3と図4に矢印Xで示す方向がサスペンション10の長手方向(前後方向)すなわちロードビーム20の長手方向である。矢印Sがスウェイ方向である。
フレキシャ21はロードビーム20に沿って配置されている。フレキシャ21の一部はレーザ溶接等の固定手段によってロードビーム20に固定されている。フレキシャ21の先端部付近にジンバル部として機能するタング21a(図3に示す)が形成されている。
タング21aに前記スライダ11が取付けられている。このようにロードビーム20の先端部に磁気ヘッドのスライダ11が配置され、サスペンション10とスライダ11とによってヘッドジンバルアセンブリが構成されている。
マイクロアクチュエータ搭載部30には、PZT等の圧電素子からなるマイクロアクチュエータ素子32などが搭載される。このマイクロアクチュエータ素子(PZT)32は、磁気ヘッドのヘッド位置(Head position)を高速かつ微動に移動させる微動アクチュエータを構成する。
<2.制御(2重サーボ系制御)モデルについて>
次に、本例に係る磁気ディスク装置の制御モデルについて説明する。
本例に係る制御は、粗動を行うボイスコイルモータ(VCM)と、その先端に設置されて微動を担当しヘッドを保持させるマイクロアクチュエータ(PZT)とを加算する2重サーボ系(Dual Stage Servo)制御を行うフィードバック制御(FB Control)を行う。
2−1.HDD制御システム(Control system of HDD)
まず、図4を用い、第1の実施形態に係る磁気ヘッドの制御システム(Control system of HDD)について説明する。
図示するように、本例に係る磁気ヘッドの制御システムは、参照信号発生部100、フィードバックコントローラ110、ホールド部120、プラント部130、およびサンプラー140により表される。
参照信号発生部(Reference signal generator)100は、磁気ヘッド位置の目標位置の参照信号(r:Reference trajectory)および外乱の予測信号(Feedforward input)を発生させる。
フィードバックコントローラ(FB Controller)110は、参照信号(R)とサンプラー140より出力されるヘッド位置(Head position)の位置信号との差分である入力信号(In変位信号(E))を、外乱を圧縮させたフィードバック信号を出力としてフィードバックさせる。このフィードバックコントローラ110の詳細については、後述する。
ホールド部(Hold)120は、入力される上記フィードバック信号および外乱の予測信号を取り込み、これを電気信号(Current)に変換して出力する。
プラント部(Plant)130は、外乱(Disturbance)などに応じて、上記電気信号により磁気ヘッドを駆動させる。
サンプラー(Sampler)140は、磁気ヘッドの位置信号(Head Position)を取り込み、再びフィードバックコントローラ110に出力する。
2−2.フィードバックコントローラ(FB Controller)の感度について
次に、図5を用い、第1の実施形態に係るフィードバックコントローラ110の制御について説明する。
図示するように、本例に係るフィードバックコントローラ110の制御は、粗動を行うボイスコイルモータ(VCM)Gと、その先端に設置されて高速かつ微動にヘッドを保持するマイクロアクチュエータ(PZT)Hとを加算する2重サーボ系(Dual Stage Servo)である。さらに、本例では、推定のマイクロアクチュエータ(PZT)Hの変位をボイスコイルモータ(VCM)Gの目標値にフィードバックする経路(Decoupled path)を備える、非干渉(Decouple)制御方式である。図示する(PZT)Hおよび(VCM)Gによる非干渉(Decouple)は、以下のように示される。
(a)に示すオープンループ(Open Loop)では、伝達関数は下記式(1)のように示される。
G+H+GH ・・・ 式(1)
(b)に示すクローズドループ(Closed Loop)では、伝達関数は下記式(2)のように示される。
(G(1+H)+H)/((1+G)(1+H)) ・・・ 式(2)
(c)に示す感度(Sensitivity)では、上記より、感度関数は下記式(3)のように示される。
1/((1+G)(1+H)) ・・・ 式(3)
結果、本例にかかる感度関数は、HとGそれぞれの積として表される。
2−3.フィードバックコントローラの構成要素
次に、図6を用い、第1の実施形態に係るフィードバックコントローラ110の構成要素について説明する。
図示するように、フィードバックコントローラ110の構成要素は、VCMコントローラ111,DSAコントローラ112,およびフィードバック経路(Decoupled path)113、により表される。また、DSA(Dual Stage Actuator)は上記PZT素子32であり、VCMは上記ポジショニング用モータ(ボイスコイルモータ)7であり、これらの構成要素も図6のように示される。
VCMコントローラ(VCM Controller)111は、VCMを制御する。VCMコントローラ111は、構成要素として、増幅器(Gain1)、ノッチフィルタ(notch)として表される。増幅器(Gain1)はVCMコントローラ111に入力される信号を増幅(K)する。
ノッチフィルタ(notch)は増幅器(Gain1)の出力をノッチ(num(s)/den(s))させる。
ここで、上記(num(s)/den(s))=H(s)は、下記式(I)のように表される。
H(s)=(S2+2kζωS+ω2)/(S2+2ζωS+ω2) … 式(I)
ζ:ノッチの幅を決めるパラメータ
k:ノッチの深さを決めるパラメータ
DSAコントローラ(DSA Controller)112は、DSA(PZT)を制御する。DSAコントローラ112は、構成要素として、増幅器(Gain2)、積分器(Integrator3)、ノッチフィルタ(notch1)として表される。増幅器(Gain2)はDSAコントローラ112に入力される信号を増幅(K)する。積分器(Integrator3)は増幅器(Gain2)の出力を積分(1/s)する。ノッチフィルタ(notch1)は、積分器(Integrator3)の出力をノッチ(num(s)/den(s))させる。
フィードバック経路(Decoupled path)113は、DSA(PZT)の変位をVCMコントローラ112にフィードバックする。フィードバック経路113は、構成要素として、増幅器(Gain7)として示される。増幅器(Gain7)はVCMコントローラ111に入力される信号を増幅(K)する。本例の場合、増幅器(Gain7)のフィードバック量(ゲインK(K倍))を可変(K=0.5〜1.0)とし、Kを上記の値に選択することが望ましい。上記のように、フィードバック量を選択することにより、フィードバックコントローラ110の全制御系の感度関数を、後述する優れた外乱圧縮特性を実現することができる点で有利である。
DSA(PZT)は、構成要素として、増幅器(Gain7)およびDSAの共振(DSA res.1)として表される。増幅器(Gain7)はDSA(PZT)に入力される信号を増幅(K)する。PZTの伝達関数(DSA res.1)は1/den(s)として示される。
上記1/den(s)=Fpは、下記式(II)のように表される。
Fp=1/(S2+2ζpωpS+ωp2) …式(II)
ωp:ピエゾ共振周波数
ζp:ピエゾダンピング定数
VCMは、構成要素として、ベアリングの共振(bearing res.)、増幅器(Gain4)、増幅器(Gain5)、機械部分の共振(mech res.)、加算器、積分器(Integrator)、および積分器(Integrator1)として表される。ベアリングの伝達関数(bearing res.)はs2/den(s)として示される。増幅器(Gain4)はVCMに入力される信号を増幅(K)する。
上記s2/den(s)=Fbは、下記式(III)のように表される。
Fb=S2/(S2+2ζbωbS+ωb2) … 式(III)
ωb:ベアリング共振周波数
ζb:ベアリングダンピング定数
増幅器(Gain5)はベアリングの伝達関数の出力を増幅(1)する。機械部分の伝達関数(mech res.)はs2/den(s)として示される。加算器は機械部分の伝達関数(mech res.)および増幅器(Gain5)の出力を加算する。積分器(Integrator)は加算器の出力を積分(1/s)する。積分器(Integrator1)は積分器(Integrator)の出力を積分(1/s)する。
上記s2/den(s)=Fmは、下記式(IV)のように表される。
Fm=S2/(S2+2ζmωmS+ωm2) … 式(IV)
ωm:メカ共振周波数
ζm:メカベアリングダンピング定数
DSA(PZT)およびVCMが加算されて、このフィードバックコントローラ110の出力(Out1)となる。また、出力(Out1)は、フィードバックコントローラ110の入力(In1)としてフィードバックされる。
上記のように、本例に係るフィードバックコントローラ110は、構成要素として、例えば、ロウパスフィルタ(LPF)等が不要であるにもかかわらず、後述するような優れた外乱圧縮特性を実現することができる。その他の一般的には必要と思われる構成要素として、本例に係るフィードバックコントローラ110は、例えば、増幅器(Gain3)、積分器(Intergrator2)、リードラグ(Lead Lag)等が無い方が良い。
それは、リードラグ(Lead Lag)等が必要なくなることで位相ロスが減少し、その結果、低域で十分なゲインを得ることができるからである。
<3.作用効果>
第1の実施形態に係る磁気ディスク装置によれば、少なくとも下記(1)乃至(3)と同様の効果が得られる。
(1)二重アクチュエータ系のパフォーマンスを最大限引き出し、外乱圧縮特性を向上できる。
上記のように、本例に係る磁気ディスク装置は、粗動を行うボイスコイルモータ(VCM)Gと、その先端に設置されて高速かつ微動にヘッドを保持させるマイクロアクチュエータ(PZT)Hとを加算する2重サーボ系(Dual Stage Servo)について、フィードバックコントローラ110が制御を行う。さらに、本例では、推定のマイクロアクチュエータ(PZT)Hの変位をボイスコイルモータ(VCM)Gの目標値にフィードバックする経路(Decoupled path)を備える、非干渉(Decouple)制御方式である。
上記フィードバックコントローラ110の構成要素は、図6に示したように、VCMコントローラ111,DSAコントローラ112,およびフィードバック経路(Decoupled path)113、により表される。
上記構成要素におけるオープンループのゲイン(Gain)と位相(Phase)とは図7(a)(b)のように示される。
図7(a)に示すように、本例によれば、VCMコントローラ111の構成要素として、例えば、積分器(Intergrator2)等がなくとも、低域で十分なゲインが得られることが分かる。また、DSAコントローラ112中の積分器(Integrator3)が、この制御システムを積分補償していることが確認できる。
換言すると、実際にはフィードバック経路(Decoupled Path113の有無は関係なく、安定なDSA側が不安定なVCM側の加算されることで、全体として安定となると言える。言わば、DSAが安定機として作用しているということである。
図7(b)に示すように、VCMコントローラ111の構成要素として、例えば、ロウパスフィルタ(LPF)や、増幅器(Gain3)、積分器(Intergrator2)、リードラグ(Lead Lag)等の補償をなくすことにより、位相マージンをほぼ90°とすることができる。
また、上記構成要素における感度関数のゲイン(Gain)と位相(Phase)とは図8(a)(b)のように示される。
図8(a)に示すように、本例によれば、VCMコントローラ111の構成要素として、例えば、積分器(Intergrator2)等がなくとも、高域での盛り上がりを非常に小さくすることができる。
また同じく図8(a)に示すように、外乱の多い中域でも、従来に比べ、例えば、5dB程度改善することが可能である。
上記のように、本例に係る構成要素によれば、二重アクチュエータ系のパフォーマンスを最大限引き出し、外乱圧縮特性を向上できる。
換言すれば、第1の実施形態は、VCM単独では不安定な設計とし、これをPZT制御系のDSAコントローラ112により、フィードバック制御全体の系を安定化させたものと言える。さらに換言すると、DSAコントローラ112と、補償器その他の構成要素を持たないVCMコントローラ111とを含めた、2重サーボシステム全体を積分補償する、非干渉計の制御であるとも言える。
(2)フィードバック経路(Decoupled path)113のフィードバック量を最適に可変することにより、外乱の種類により、最適値に対応することができる。
本例の場合、例えば、フィードバック経路113の構成要素の増幅器(Gain7)のフィードバック量(ゲインK(K倍))を可変(K=0.5〜1.0)とし、Kを上記の値に選択することが望ましい。
上記のように、フィードバック量を選択することにより、フィードバックコントローラ110の全制御系の感度関数を、優れた外乱圧縮特性を実現することができる点で有利である。
例えば、フィードバック経路113の構成要素の増幅器(Gain7)のフィードバック量(ゲインK(K倍))を可変(K=0.0〜1.0)とし、シングル(VCMのみ)と比較した感度関数のゲイン(Gain)と位相(Phase)とは図9(a)(b)のように示される。
図9(a)(b)に示すように、フィードバック経路113の構成要素の増幅器(Gain7)のフィードバック量が、−K=0.4以下の場合は、望ましくない。
一方、フィードバック経路113の構成要素の増幅器(Gain7)のフィードバック量が、−K=0.5〜1.0の場合では、全領域で、シングル(VCMのみ)の場合よりも外乱圧縮特性を向上できることが分かる。
加えて、増幅器(Gain7)のフィードバック量が、−K=0.5〜1.0のうち、いずれを選択するかは、例えば、外乱の種類により、最適なものを選択すれば良い。これは、フィードバック経路113の構成要素の増幅器(Gain7)のフィードバック量を、制御系として可変構造にしておき、磁気ディスク装置の動作中等にフィードバック量(K)を切り替え、より最適な制御を行えば良い。また、外乱の検知には、磁気ディスク装置の本体に別途設けた加速度センサ等の出力を使用すればよい。
より具体的に、外乱の種類別において、フィードバック量(K)を選択例する例としては、例えば、以下に示す値が望ましい。
例えば、シーク時は、増幅器(Gain7)のフィードバック量を、K=1、とすることが望ましい。
例えば、一般のオントラック時は、増幅器(Gain7)のフィードバック量を、K=0.5〜0.7、とすることが望ましい。これは、ディスクフラッタ対策である。
例えば、箱振動など、低域外乱が検知された場合は、増幅器(Gain7)のフィードバック量を、K=0.8〜1.0、とすることが望ましい。
なお、最終的なKの値は、これに限られず、磁気ディスク装置の設計毎に、微調整して最適化しても良い。
このように、本例によれば、フィードバック経路(Decoupled path)113のフィードバック量を最適に可変することにより、外乱の種類により、最適値に対応することができる。
(3)位相ロスが減少し、その結果、低域で十分なゲインを得ることができる。
また、本例では、リードラグ(Lead Lag)等を積極的に配置しないことで、リードラグ(Lead Lag)等が必要なくなることで位相ロスが減少し、その結果、低域で十分なゲインを得ることができることが分かった。そのため、リードラグ(Lead Lag)等が無い方が良い。
[第2実施形態(干渉(couple)制御の一例)]
次に、第2の実施形態に係る磁気ディスク装置について、図10乃至図11を用いて説明する。第2の実施形態は、上記フィードバック経路113が設けられない干渉(couple)制御の構成例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
<フィードバックコントローラ(FB Controller)の感度>
まず、図10を用い、第2の実施形態に係るフィードバックコントローラ110の制御について説明する。
図示するように、本例に係るフィードバックコントローラ110の制御は、粗動を行うボイスコイルモータ(VCM)Gと、その先端に設置されて高速かつ微動にヘッドを保持させるマイクロアクチュエータ(PZT)Hとを加算する2重サーボ系(Dual Stage Servo)である。さらに、本例では、上記フィードバック経路113がない、干渉(couple)制御方式である。そのため、図示するH(PZT)およびG(VCM)による干渉(couple)系では、以下のように示される。
(a)に示すオープンループ(Open Loop)では、下記式(4)のように示される。
G+H ・・・ 式(4)
(b)に示すクローズドループ(Closed Loop)では、下記式(5)のように示される。
(G+H)/(1+G+H) ・・・ 式(5)
(c)に示す感度(Sensitivity)では、上記より、下記式(6)のように示される。
1/(1+G+H) ・・・ 式(6)
結果、第2の実施形態に係る干渉(couple)での感度は、G、Hそれぞれの和として表される。
<フィードバックコントローラの構成要素>
次に、図11を用い、第2の実施形態に係るフィードバックコントローラ110の構成要素について説明する。
図示するように、第2の実施形態に係るフィードバックコントローラ110の構成要素は、上記フィードバック経路113が設けられていない点で、上記第1の実施形態と相違する。
本例に係るフィードバックコントローラ110でも、構成要素として、例えば、ロウパスフィルタ(LPF)等が不要である点は同様である。同様に、本例に係るフィードバックコントローラ110は、例えば、増幅器(Gain3)、積分器(Intergrator2)、リードラグ(Lead Lag)等も必要がない。
<作用効果>
第2の実施形態に係る磁気ディスク装置によれば、少なくとも上記(1)と同様の効果が得られる。
第2の実施形態に係るフィードバックコントローラ110の構成要素は、上記フィードバック経路113を設ける必要がないため、シンプルな制御となる点で有利である。
また、必要に応じて、本例のような構成を適用することが可能である。
第1乃至第2の実施形態を用いて本発明の説明を行ったが、上記各実施形態は、発明の範囲を限定することは意図していない。また、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更をすることが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…参照信号発生部
110…フィードバックコントローラ
120…ホールド部
130…プラント部
140…サンプラー
111…VCMコントローラ
112…DSAコントローラ
113…フィードバック経路(Decoupled path)

Claims (5)

  1. 磁気ディスクに記憶されている情報を読み取る磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドを支持するアームと、
    前記アームを駆動して前記磁気ディスク上で前記磁気ヘッドを移動させる粗動アクチュエータと、前記磁気ヘッドの位置を保持させる微動アクチュエータとを制御するフィードバックコントローラとを具備し、
    前記フィードバックコントローラは、前記粗動アクチュエータの変位量と微動アクチュエータの変位量とを加算する2重サーボ系の制御を行い、
    前記フィードバックコントローラは、
    参照信号と前記磁気ヘッドの位置を示す位置信号との差分である入力信号を増幅する第1増幅器と前記第1増幅器の出力をノッチさせる第1ノッチフィルタとを備え、位相補償器を備えず、前記粗動アクチュエータを制御する粗動コントローラと、
    前記入力信号を増幅する第2増幅器と前記第2増幅器の出力を積分する積分器とを備え、前記微動アクチュエータを制御する微動コントローラとを備える
    磁気ディスク装置。
  2. 前記微動コントローラは、前記積分器の出力をノッチさせる第2ノッチフィルタを更に備える
    請求項1に記載の磁気ディスク装置。
  3. 前記位相補償器は、ロウパスフィルタ、積分器、およびリードラグフィルタ、の少なくとも1つを含む
    請求項1または2に記載の磁気ディスク装置。
  4. 磁気ディスクに記憶されている情報を読み取る磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドを支持するアームと、
    前記アームを駆動して前記磁気ディスク上で前記磁気ヘッドを移動させる粗動アクチュエータと、前記磁気ヘッドの位置を保持させる微動アクチュエータとを制御するフィードバックコントローラとを具備し、
    前記フィードバックコントローラは、前記粗動アクチュエータの変位量と微動アクチュエータの変位量とを加算する2重サーボ系の制御を行い、
    前記フィードバックコントローラは、位相補償されない前記粗動アクチュエータの変位量と前記位相補償される微動アクチュエータの変位量とを加算することで、前記微動アクチュエータを前記粗動アクチュエータの安定器として作用させて系全体を安定化させる制御を行う
    磁気ディスク装置。
  5. 前記位相補償は、低域通過補償、積分補償、およびリードラグ補償、の少なくとも1つを含む
    請求項4に記載の磁気ディスク装置。
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