JP4109812B2 - 位置決め制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク装置のヘッドの位置決め方法とそれを実施する装置に係り、特に、磁気ヘッドを目標トラックに追従させる動作に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの外部記憶装置である磁気ディスク装置は、磁気ヘッドが回転している磁気ディスク面上の目的とするトラックに追従してデータ記録再生を行っている。このような方式では、記憶容量を増加させるため、年々微小になるトラック幅に対して、高精度に位置決めするために追従制度を向上させる必要がある。しかし、追従精度を向上させるためには、制御系の帯域を高くとり、アクチュエータの応答周波数を高めることが必要であるが、機構系振動モードの共振点がヘッド位置決めサーボ機構の安定性を確保するための制約となり、制御系の帯域を高くすることには限界がある。これに対して、従来から、機構系の共振点における振動を制御系内で減衰させるためにノッチフィルタが用いられているが位相遅れを増加させ安定性の確保を阻むこととなる。そのため、特開平10−269675号公報では、加速度センサをキャリッジアームに装着し、加速度センサ出力をアクチュエータ駆動回路に位相補償器(加速度フィードバック補償器)を介して電圧信号としてフィードバックする。これにより、制御対象であるヘッド位置決め機構と駆動回路に対して、加速度フィードバックによるマイナーループが付与され、特に加速度フィードバック補償器を3次以上の位相補償器とすることで機構系共振点の振動のゲインを抑え、かつ位相遅れの少ない特性とすることが可能となる。このような加速度フィードバックのマイナーループを付与した特性を新たに制御対象の特性とみなすことにより、安定性確保の制約となる共振点の振動には減衰が付与され、制御系の帯域を高くすることが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特開平10−269675号公報の方法では、加速度フィードバックを必要とするため、加速度センサ等をキャリッジアームに装着する必要があり、部品数の増加によりコストが増加するという問題や、高速移動のため軽くなければならないキャリッジアームの重量が増加するという問題がある。
【0004】
本発明は、機構系の有する振動モードの制御を、新たなセンサ等の機構部品を導入することなく行うことにより、制御系の帯域の高帯域化を可能とする制御方式を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記した課題に対する解決方法は、以下の構成からなる。機構系の有する振動モードの共振周波数特性を整形することを目的としたフィルタ(以下、共振補償フィルタと呼ぶこととする)を制御対象に対して直列に付加する。このフィルタは、機構系の共振周波数付近の振動をフィルタの零点による反共振特性で相殺することで機構系の共振によるゲイン増加を抑え、機構系の振動モードの共振周波数より通常1〜1.5倍の周波数に共振特性を持つ極を設定することで設定した零点による高周波数域のゲイン増加を抑制する。この制御対象と共振補償フィルタを直列に結合したものを新たな制御対象とみなすとき、機構系の振動モードの共振周波数が高周波数に移動した特性と同等になる。これにより、目的とする制御系の帯域の高帯域化が可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の位置決め制御方法の実施例を説明するための、磁気ディスク装置のヘッド位置決め制御系の構成図である。スピンドルモータ6には、記録媒体である磁気ディスク5が固定されており、定められた回転数により回転している。また、スピンドルモータ6に保持された磁気ディスク5の側方向には、ピボット軸受3が、スピンドルモータ軸に平行になるように設けられている。キャリッジ4はピボット軸受3に揺動可能に固定されている。磁気ヘッド1はキャリッジ4の先端に固定されている。磁気ヘッド1を移動させるための動力はボイスコイルモータ(VCM)2により発生する。磁気ヘッド1は磁気ディスク上のサーボセクター7に記録されている位置信号を検出して現在位置を知ることが可能となる。磁気ヘッドにより検出する位置信号は、ヘッド信号増幅器8により増幅され、サーボ信号復調器9により復調される。復調されたサーボ信号19は、AD変換器10を介して位置信号20となり、バス13を介してMPU16に取り込まれる。この位置信号をMPU16で処理し、以下の方法でVCM制御信号21を生成する。
【0007】
MPU16には、バス13を介してROM15、RAM14が設けられている。ROM15には、MPU16で実行する各種の制御プログラムが格納され、また各種の制御に必要なパラメータも格納されている。
【0008】
また、MPU16には、バス13を介してインターフェースコントローラ17が接続されている。インターフェースコントローラ17は、ホスト側コントローラ18のコマンドを受けて、MPU16に対してリードライトのアクセス要求を出す。MPU16は、データのリードライトを要求するコマンドが発行されると、ROM15に記録された位置決めの方法を実行して、現在のヘッド位置20から目標位置までの距離に対応して目標速度を与え、図示しない速度制御系(シーク制御)によりVCM制御信号21を生成する。
【0009】
ヘッドが目標位置に近づくと、位置制御系(フォロイング制御)に切り替え、現在位置と目標位置の差に基づいてVCM制御信号を生成する。
【0010】
このように生成されたVCM制御信号21は、図1に示すようにDA変換機11を介してパワーアンプ制御信号22となり、パワーアンプ12を介して電流23に変換され、VCM2へ印加される。VCMはヘッドアクチュエータの駆動力を発生し、ヘッドを目標とする位置に位置決めする
以上、本発明の位置決め制御装置に関してその動作方法を説明した。本発明は、上記の現在位置と目標位置の差に基づいてVCM制御信号21を生成する位置決め方法に関するものである。本発明の位置決め制御方法における構成の詳細を以下に説明する。
【0011】
図2は、本発明の位置制御系の数式モデルによるブロック線図である。説明上制御対象の数式モデル30をP(z)で表しておく。ここで制御対象とは、図1において、MPU16で計算されるVCM制御信号21から、MPU16による処理が可能となるように生成した位置信号20までを表し、その入出力特性を表したものが伝達関数P(z)である。
【0012】
本実施例では、制御対象P(z)30は剛体モードと1つの振動モードからなる数3の機構系モデルPc(s)をディジタル制御系を想定して零次ホールド付で離散化したものとする。
【0013】
【数3】
Figure 0004109812
【0014】
その際、サンプリング時間をTsとする。例えば、αr=−1、ζr=0.05、ωr=4000(Hz)とし、サンプリング時間Tsを50μsとする。
【0015】
フォロイング制御部27は、機構系の有する振動モードの周波数特性を望ましい形に整形する共振補償フィルタ29(伝達関数をCx(z)とする)と、望ましい制御性能を実現するためのフォロイング補償器28(伝達関数をCf(z)とする)から構成される。以下、図2の信号の流れを説明する。目標位置24と位置信号20の差分信号であるPES25を、フォロイング補償器Cf(z)28に入力することにより、フォロイング補償器Cf(z)の出力信号up26を生成し、up26を共振補償フィルタCx(z)29へ入力することによりVCM制御信号21を生成する。
【0016】
フォロイング補償器Cf(z)28は、次のような特性を持つように設定する。外力が制御系に作用する場合にも定常偏差を生じないように1次の積分特性を与え、かつ所望の位相余裕として通常20〜40°をとれるような1次の位相進み特性を与え、かつ所望のゲイン余裕として通常4〜7dBを持つように、かつ制御系の開ループ特性におけるゲイン0dBクロスオーバ周波数(入出力の振幅比が1となる周波数)が最も高く取れるようにゲイン特性を与える。
【0017】
本発明の共振補償フィルタCx(z)29は数4に示す2次の離散時間フィルタとし、離散化におけるサンプリング時間をTsとする。
【0018】
【数4】
Figure 0004109812
【0019】
以下数4の係数p0、p1、p2、q1、q2の与え方を示す。次数4次の連続時間域での伝達関数Cxc(s)を導入し数5で表す。
【0020】
【数5】
Figure 0004109812
【0021】
本実施例ではディジタルフィルタにより適用することを考えているため、数5を双一次変換することにより、数6のディジタルフィルタを得る。
【0022】
【数6】
Figure 0004109812
【0023】
これを数4と比較することでp0、p1、p2、q1、q2を数7〜数11で与えることが出来る。
【0024】
【数7】
Figure 0004109812
【0025】
【数8】
Figure 0004109812
【0026】
【数9】
Figure 0004109812
【0027】
【数10】
Figure 0004109812
【0028】
【数11】
Figure 0004109812
【0029】
Cx(z)29の周波数特性は、機構系の振動モードの極をCx(z)29の零点で相殺することで、機構系の共振によるゲインの増加を抑え、機構系振動モードの共振周波数より通常1〜1.5倍の周波数にCx(z)29の極を持つように与えるため、数5のω1、ω2、ζ1、ζ2の調整方法は次のように行う。始めに、Cx(z)29の零点が機構系振動モードの共振周波数付近となるようにω1を選定する。次に、Cx(z)29の極が機構系振動モードの共振周波数よりも高い周波数となるようにω2を選定する。ζ1は機構系振動モードのピークを低減させるように設定する。機構系振動モードの減衰係数ζr=0.05であれば、ζ1は0.05〜0.5に設定する。ζ2は、設定した極によるフィルタの位相遅れが過度にならないようにζ1の0.5〜2倍に設定する。
【0030】
次に、本発明を適用した場合の効果を示す。その際、本発明を適用しない場合(共振補償フィルタが無い場合)のフォロイング補償器は、Cf0(z)とし、Cf(z)と同じ構造を持ち、例えば開ループ特性P(z)・Cf0(z)において位相余裕を40°、かつゲイン余裕を7dBとし、その条件下で開ループ特性におけるゲイン0dBクロスオーバ周波数が最高となる補償器とする。
【0031】
図3は本発明の第1の実施例に係り、共振補償フィルタCx(z)29のゲイン特性31と位相特性32である。図3は、Cx(z)が、機構系の共振点がある4000Hzで反共振特性を有し、共振点より高い5000Hzで共振特性を有し、4000Hzと5000Hzの間で位相特性32が凸状になる、位相進み補償器であることを示している。
【0032】
従って、本発明を適用した場合のフォロイング制御部27の位相特性は、機構系の共振周波数付近において凸形状を有するものとなる。このことは、制御系をオープンループとしたときの制御系の一巡伝達関数の位相特性(Cf(z)・Cx(z)・P(z))から制御対象の位相特性(P(z))を差し引くことにより得られるものである。
【0033】
図4は本発明の第1の実施例に係わり、制御対象P(z)のゲイン特性33と位相特性35、及び制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性34と位相特性36である。図4は、共振補償フィルタCx(z)を制御対象P(z)に付加することにより与えられる、新たな制御対象P(z)・Cx(z)の有する振動モードが、制御対象P(z)の有する振動モードと比較して、共振点が4000Hzから5000Hzに移動していることを示している。
【0034】
図5は本発明の第1の実施例に係わり、本発明を適用した場合の開ループ特性P(z)・Cx(z)・Cf(z)のゲイン特性38と位相特性40、及び本発明を適用しない場合の開ループ特性P(z)・Cf0(z)のゲイン特性37と位相特性39である。図5の開ループ特性はいずれも位相余裕40°かつゲイン余裕7dBを満たすように与えている。本発明を適用しない場合の開ループ特性におけるゲイン0dBクロスオーバ周波数は約1000Hzであり、本発明を適用した場合の開ループ特性におけるゲイン0dBクロスオーバ周波数は約1300Hzであることを示している。本発明により本実施例の制御系の帯域が約30%向上することを示している。
【0035】
図6は、本発明の第1の実施例に係わり、本発明を適用した場合の感度関数のゲイン特性42と、本発明を適用しない場合の感度関数のゲイン特性41である。図6は、本発明を適用することにより1000Hz以下での感度関数のゲインを約2〜3dB圧縮できることを示している。
【0036】
第2の実施例は、第1の実施例とほぼ同じであるので、異なる点のみを説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0037】
第1の実施例では、制御対象P(z)は、図4のゲイン特性33と位相特性35に示すように反共振点を持たないものであった。ところで、機構系では構成する部品のバラツキ等で反共振点を持つ場合がある。そこで第2の実施例では、制御対象P(z)は、共振点及び反共振点を持つものとし、共振補償フィルタCx(z)の共振点が制御対象P(z)の反共振点と一致するように数5のω2を選定し、ζ2はP(z)の反共振点によるゲインの落ち込みを低減するように選定する。その他の構成は第1の実施例と同じである。
【0038】
図7は本発明の第2の実施例に係わり、制御対象P(z)のゲイン特性43と位相特性45、および制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性44と位相特性46である。図7は、共振補償フィルタCx(z)を制御対象P(z)に付加することにより与えられる、新たな制御対象P(z)・Cx(z)の周波数特性において共振点が無くなることを示している。このように、共振点のない振動モードとすることにより制御する周波数帯域が拡大する効果がある。
【0039】
第3の実施例は、第1の実施例とほぼ同じであるので、異なる点のみを説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0040】
第1の実施例では、制御対象P(z)30は剛体モードと1つの振動モードからなる数3の機構系モデルPc(s)を零次ホールド付で離散化したものであった。ところで、第2の実施例と同様に機構系においては、部品等のバラツキによっては、2つの共振点が顕著に現われるものもある。そこで第3の実施例では、制御対象P(z)30は剛体モードと2つの振動モードからなる数12の機構系モデルPc(z)を、零次ホールド付で離散化したものとする。
【0041】
【数12】
Figure 0004109812
【0042】
数12の第2項に示す振動モードに対して設計する共振補償フィルタをCx1(z)とし、数12の第3項に示す振動モードに対して設計する共振補償フィルタをCx2(z)とする。各共振補償フィルタの設計法、及びその他の構成は第1の実施例と同じとする。
【0043】
図8は本発明の第3の実施例に係り、制御対象P(z)のゲイン特性47と位相特性49、および制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性48と位相特性50である。図8は、2つの共振補償フィルタCx1(z)、Cx2(z)を制御対象P(z)に付加することにより与えられる、新たな制御対象P(z)・Cx1(z)・Cx2(z)が有する2つの共振点が、制御対象P(z)の有する2つの共振点に対して、それぞれ高い周波数に存在することを示している。このように、共振点を高周波数側にずらすことにより、制御する周波数帯域を拡大することができるという効果がある。
【0044】
第4の実施例は、第2の実施例とほぼ同じであるので、異なる点のみを説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0045】
第2の実施例では、制御対象P(z)30は剛体モードと共振点および反共振点を1つ持つ振動モードからなる数3の機構系モデルPc(s)を、零次ホールド付で離散化したものであった。ところで、第2の実施例と同様に機構系によっては、それを構成する部品等のバラツキによって、2つの共振点と、1つの反共振点を有する振動モードを発生するものもある。そこで、第4の実施例では、制御対象P(z)30は剛体モードと2つの振動モードからなる数12の機構系モデルPc(s)を零次ホールド付で離散化したものとする。その際、2つの共振点の間に反共振点を有するものとする。また、共振補償フィルタCx(z)の反共振点がP(z)の共振点のうち低い周波数にある共振点と一致するように数5のω1を選定し、Cx(z)の共振点が制御対象P(z)の反共振点と一致するように数5のω2を選定する。その他の構成は第2の実施例と同じとする。
【0046】
図9は本発明の第4の実施例に係り、制御対象P(z)のゲイン特性51と位相特性53、及び制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性52と位相特性54である。図9は、共振補償フィルタCx(z)を制御対象P(z)に付加することにより与えられる、新たな制御対象P(z)・Cx(z)の周波数特性において、制御対象P(z)の持つ振動モードのうち低い周波数の共振周波数のモードが無くなることを示している。このように、低い方の共振周波数の振動モードを消すことによって制御する周波数帯域を拡大することができる。
【0047】
本実施例では、共振補償フィルタはディジタルフィルタとしているが、アナログフィルタとすることも可能である。その場合には、共振補償フィルタは数4で示すCxc(s)となる。
【0048】
本実施例では、離散化の手法は双一次変換としているが、整合Z変換とすることも可能である。
【0049】
本実施例では、共振補償フィルタを制御対象の前に直列結合しているが、制御対象の後ろに直列結合することも可能である。
【0050】
本実施例では、制御対象は一入力一出力系としているが、多入力多出力系に対しても適用可能である。その場合には、各入力から各出力までの伝達関数のそれぞれに対して直列にそれぞれの共振補償フィルタを結合すれば良い。
【0051】
本実施例では、制御対象の振動モードの周波数がばらつくことを想定していないが、振動モードの周波数にばらつきがある場合にも本発明は適用可能である。その場合には、ばらつきの範囲の中で最も高い周波数の振動モードに合わせて共振補償フィルタを設計すればよい。
【0052】
【発明の効果】
磁気ディスク装置の位置決め制御系において、制御対象の持つ振動モードの周波数特性を高い周波数に移動させる位相進みフィルタを制御対象に直列結合することにより、制御系の帯域の高帯域化が可能となり、目標トラックへの追従精度の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す磁気ディスク装置のヘッド位置決め制御系の構成図。
【図2】本発明の第1の実施例の位置決め制御方式のブロック図。
【図3】本発明の第1の実施例の共振補償フィルタCx(z)のゲイン特性と位相特性図。
【図4】本発明の第1の実施例の制御対象P(z)のゲイン特性と位相特性、及び制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性と位相特性を示す図。
【図5】本発明の第1の実施例の開ループ特性P(z)・Cx(z)・Cf(z)のゲイン特性と位相特性、及び開ループ特性P(z)・Cf0(z)のゲイン特性と位相特性を示す図。
【図6】本発明の第1の実施例を適用した場合の感度関数の周波数応答と、本発明を適用しない場合の感度関数の周波数応答を示す図。
【図7】本発明の第2の実施例の制御対象P(z)のゲイン特性と位相特性、及び制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性と位相特性を示す図。
【図8】本発明の第3の実施例の制御対象P(z)のゲイン特性と位相特性、及び制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・Cx1(z)・Cx2(z)のゲイン特性と位相特性を示す図。
【図9】本発明の第4の実施例の制御対象P(z)のゲイン特性と位相特性、及び制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性と位相特性を示す図。
【符号の説明】
1…磁気ヘッド、2…ボイスコイルモータ(VCM)、4…キャリッジ、5…磁気ディスク、6…スピンドルモータ、10…AD変換機、11…DA変換機、20…位置信号、21…VCM制御信号、24…目標位置、25…PES、28…フォロイング補償器、29…共振補償フィルタ、30…制御対象。

Claims (4)

  1. 位置決め対象の位置を表す位置信号と、目標位置との差信号である位置誤差信号を用いて前記位置誤差信号を小さくする操作信号を前記位置決め対象のアクチュエータへ出力する位置決め制御装置において、
    前記位置決め対象の有する振動モードの共振周波数付近に反共振点を持ち、前記共振周波数より高い周波数に共振点を持つ位相進みフィルタを前記位置決め対象と直列に接合したことを特徴とする位置決め制御装置。
  2. 位置決め対象の位置を表す位置信号と、目標位置との差信号である位置誤差信号を用いて前記位置誤差信号を小さくする操作信号を前記位置決め対象のアクチュエータへ出力する位置決め制御装置において、
    前記位置決め対象が共振と反共振を含む振動モードを持つ場合、前記振動モードの共振周波数付近に反共振点を持ち、反共振周波数付近に共振点を持つ位相進みフィルタを前記位置決め対象と直列に接合することを特徴とする位置決め制御装置。
  3. 請求項1に記載の位置決め制御装置において、前記振動モードが少なくとも2つ以上の共振点が存在する場合、前記フィルタを2つ以上設けることを特徴とする位置決め制御装置。
  4. 位置決め対象の位置を表す位置信号と、目標位置との差信号である位置誤差信号を用いて前記位置誤差信号を小さくする操作信号を該位置決め対象のアクチュエータへ出力する位置決め制御装置において、
    前記位置決め対象と位置決め装置の一巡伝達関数の位相特性から前記位置決め対象の位相特性を引くことにより得られる位相特性の形状が、前記位置決め対象の有する共振周波数の付近において凸形状を有していることを特徴とする位置決め制御装置。
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