JP2001195850A - 位置決め制御装置 - Google Patents

位置決め制御装置

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JP2001195850A
JP2001195850A JP2000006255A JP2000006255A JP2001195850A JP 2001195850 A JP2001195850 A JP 2001195850A JP 2000006255 A JP2000006255 A JP 2000006255A JP 2000006255 A JP2000006255 A JP 2000006255A JP 2001195850 A JP2001195850 A JP 2001195850A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】目標トラックでのフォロイング動作において、
位置決め制御系には、位置決め精度向上を目的に、サー
ボ帯域の高帯域化が求めらる。しかし、機構系振動モー
ドがヘッド位置決めサーボ機構の安定性を確保するため
の制約となるため、制御系の帯域を高くすることには限
界がある。 【解決手段】機構系振動モードの共振周波数付近に反共
振点を持ち、共振振動周波数より高い周波数に共振点を
持つフィルタを位置決め対象と直列に接合し、機構系振
動モードの周波数特性を整形する。 【効果】機構系の振動モードの周波数が高周波数に移動
した特性と同等の効果が得られ、サーボ帯域の高帯域化
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
のヘッドの位置決め方法とそれを実施する装置に係り、
特に、磁気ヘッドを目標トラックに追従させる動作に関
する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの外部記憶装置である磁気
ディスク装置は、磁気ヘッドが回転している磁気ディス
ク面上の目的とするトラックに追従してデータ記録再生
を行っている。このような方式では、記憶容量を増加さ
せるため、年々微小になるトラック幅に対して、高精度
に位置決めするために追従制度を向上させる必要があ
る。しかし、追従精度を向上させるためには、制御系の
帯域を高くとり、アクチュエータの応答周波数を高める
ことが必要であるが、機構系振動モードの共振点がヘッ
ド位置決めサーボ機構の安定性を確保するための制約と
なり、制御系の帯域を高くすることには限界がある。こ
れに対して、従来から、機構系の共振点における振動を
制御系内で減衰させるためにノッチフィルタが用いられ
ているが位相遅れを増加させ安定性の確保を阻むことと
なる。そのため、特開平10−269675号公報で
は、加速度センサをキャリッジアームに装着し、加速度
センサ出力をアクチュエータ駆動回路に位相補償器(加
速度フィードバック補償器)を介して電圧信号としてフ
ィードバックする。これにより、制御対象であるヘッド
位置決め機構と駆動回路に対して、加速度フィードバッ
クによるマイナーループが付与され、特に加速度フィー
ドバック補償器を3次以上の位相補償器とすることで機
構系共振点の振動のゲインを抑え、かつ位相遅れの少な
い特性とすることが可能となる。このような加速度フィ
ードバックのマイナーループを付与した特性を新たに制
御対象の特性とみなすことにより、安定性確保の制約と
なる共振点の振動には減衰が付与され、制御系の帯域を
高くすることが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平10
−269675号公報の方法では、加速度フィードバッ
クを必要とするため、加速度センサ等をキャリッジアー
ムに装着する必要があり、部品数の増加によりコストが
増加するという問題や、高速移動のため軽くなければな
らないキャリッジアームの重量が増加するという問題が
ある。
【0004】本発明は、機構系の有する振動モードの制
御を、新たなセンサ等の機構部品を導入することなく行
うことにより、制御系の帯域の高帯域化を可能とする制
御方式を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記した課題に対する解
決方法は、以下の構成からなる。機構系の有する振動モ
ードの共振周波数特性を整形することを目的としたフィ
ルタ(以下、共振補償フィルタと呼ぶこととする)を制
御対象に対して直列に付加する。このフィルタは、機構
系の共振周波数付近の振動をフィルタの零点による反共
振特性で相殺することで機構系の共振によるゲイン増加
を抑え、機構系の振動モードの共振周波数より通常1〜
1.5倍の周波数に共振特性を持つ極を設定することで設
定した零点による高周波数域のゲイン増加を抑制する。
この制御対象と共振補償フィルタを直列に結合したもの
を新たな制御対象とみなすとき、機構系の振動モードの
共振周波数が高周波数に移動した特性と同等になる。こ
れにより、目的とする制御系の帯域の高帯域化が可能と
なる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の位置決め制御方
法の実施例を説明するための、磁気ディスク装置のヘッ
ド位置決め制御系の構成図である。スピンドルモータ6
には、記録媒体である磁気ディスク5が固定されてお
り、定められた回転数により回転している。また、スピ
ンドルモータ6に保持された磁気ディスク5の側方向に
は、ピボット軸受3が、スピンドルモータ軸に平行にな
るように設けられている。キャリッジ4はピボット軸受
3に揺動可能に固定されている。磁気ヘッド1はキャリ
ッジ4の先端に固定されている。磁気ヘッド1を移動さ
せるための動力はボイスコイルモータ(VCM)2によ
り発生する。磁気ヘッド1は磁気ディスク上のサーボセ
クター7に記録されている位置信号を検出して現在位置
を知ることが可能となる。磁気ヘッドにより検出する位
置信号は、ヘッド信号増幅器8により増幅され、サーボ
信号復調器9により復調される。復調されたサーボ信号
19は、AD変換器10を介して位置信号20となり、
バス13を介してMPU16に取り込まれる。この位置
信号をMPU16で処理し、以下の方法でVCM制御信
号21を生成する。
【0007】MPU16には、バス13を介してROM
15、RAM14が設けられている。ROM15には、
MPU16で実行する各種の制御プログラムが格納さ
れ、また各種の制御に必要なパラメータも格納されてい
る。
【0008】また、MPU16には、バス13を介して
インターフェースコントローラ17が接続されている。
インターフェースコントローラ17は、ホスト側コント
ローラ18のコマンドを受けて、MPU16に対してリ
ードライトのアクセス要求を出す。MPU16は、デー
タのリードライトを要求するコマンドが発行されると、
ROM15に記録された位置決めの方法を実行して、現
在のヘッド位置20から目標位置までの距離に対応して
目標速度を与え、図示しない速度制御系(シーク制御)
によりVCM制御信号21を生成する。
【0009】ヘッドが目標位置に近づくと、位置制御系
(フォロイング制御)に切り替え、現在位置と目標位置
の差に基づいてVCM制御信号を生成する。
【0010】このように生成されたVCM制御信号21
は、図1に示すようにDA変換機11を介してパワーア
ンプ制御信号22となり、パワーアンプ12を介して電
流23に変換され、VCM2へ印加される。VCMはヘ
ッドアクチュエータの駆動力を発生し、ヘッドを目標と
する位置に位置決めする以上、本発明の位置決め制御装
置に関してその動作方法を説明した。本発明は、上記の
現在位置と目標位置の差に基づいてVCM制御信号21
を生成する位置決め方法に関するものである。本発明の
位置決め制御方法における構成の詳細を以下に説明す
る。
【0011】図2は、本発明の位置制御系の数式モデル
によるブロック線図である。説明上制御対象の数式モデ
ル30をP(z)で表しておく。ここで制御対象とは、
図1において、MPU16で計算されるVCM制御信号
21から、MPU16による処理が可能となるように生
成した位置信号20までを表し、その入出力特性を表し
たものが伝達関数P(z)である。
【0012】本実施例では、制御対象P(z)30は剛
体モードと1つの振動モードからなる数3の機構系モデ
ルPc(s)をディジタル制御系を想定して零次ホール
ド付で離散化したものとする。
【0013】
【数3】
【0014】その際、サンプリング時間をTsとする。
例えば、αr=−1、ζr=0.05、ωr=4000(H
z)とし、サンプリング時間Tsを50μsとする。
【0015】フォロイング制御部27は、機構系の有す
る振動モードの周波数特性を望ましい形に整形する共振
補償フィルタ29(伝達関数をCx(z)とする)と、
望ましい制御性能を実現するためのフォロイング補償器
28(伝達関数をCf(z)とする)から構成される。
以下、図2の信号の流れを説明する。目標位置24と位
置信号20の差分信号であるPES25を、フォロイン
グ補償器Cf(z)28に入力することにより、フォロ
イング補償器Cf(z)の出力信号up26を生成し、
up26を共振補償フィルタCx(z)29へ入力する
ことによりVCM制御信号21を生成する。
【0016】フォロイング補償器Cf(z)28は、次
のような特性を持つように設定する。外力が制御系に作
用する場合にも定常偏差を生じないように1次の積分特
性を与え、かつ所望の位相余裕として通常20〜40°
をとれるような1次の位相進み特性を与え、かつ所望の
ゲイン余裕として通常4〜7dBを持つように、かつ制
御系の開ループ特性におけるゲイン0dBクロスオーバ
周波数(入出力の振幅比が1となる周波数)が最も高く
取れるようにゲイン特性を与える。
【0017】本発明の共振補償フィルタCx(z)29
は数4に示す2次の離散時間フィルタとし、離散化にお
けるサンプリング時間をTsとする。
【0018】
【数4】
【0019】以下数4の係数p0、p1、p2、q1、q2
の与え方を示す。次数4次の連続時間域での伝達関数C
xc(s)を導入し数5で表す。
【0020】
【数5】
【0021】本実施例ではディジタルフィルタにより適
用することを考えているため、数5を双一次変換するこ
とにより、数6のディジタルフィルタを得る。
【0022】
【数6】
【0023】これを数4と比較することでp0、p1、p
2、q1、q2を数7〜数11で与えることが出来る。
【0024】
【数7】
【0025】
【数8】
【0026】
【数9】
【0027】
【数10】
【0028】
【数11】
【0029】Cx(z)29の周波数特性は、機構系の
振動モードの極をCx(z)29の零点で相殺すること
で、機構系の共振によるゲインの増加を抑え、機構系振
動モードの共振周波数より通常1〜1.5倍の周波数に
Cx(z)29の極を持つように与えるため、数5のω
1、ω2、ζ1、ζ2の調整方法は次のように行う。始め
に、Cx(z)29の零点が機構系振動モードの共振周
波数付近となるようにω1を選定する。次に、Cx
(z)29の極が機構系振動モードの共振周波数よりも
高い周波数となるようにω2を選定する。ζ1は機構系振
動モードのピークを低減させるように設定する。機構系
振動モードの減衰係数ζr=0.05であれば、ζ1
0.05〜0.5に設定する。ζ2は、設定した極によ
るフィルタの位相遅れが過度にならないようにζ1
0.5〜2倍に設定する。
【0030】次に、本発明を適用した場合の効果を示
す。その際、本発明を適用しない場合(共振補償フィル
タが無い場合)のフォロイング補償器は、Cf0(z)
とし、Cf(z)と同じ構造を持ち、例えば開ループ特
性P(z)・Cf0(z)において位相余裕を40°、
かつゲイン余裕を7dBとし、その条件下で開ループ特
性におけるゲイン0dBクロスオーバ周波数が最高とな
る補償器とする。
【0031】図3は本発明の第1の実施例に係り、共振
補償フィルタCx(z)29のゲイン特性31と位相特
性32である。図3は、Cx(z)が、機構系の共振点
がある4000Hzで反共振特性を有し、共振点より高
い5000Hzで共振特性を有し、4000Hzと50
00Hzの間で位相特性32が凸状になる、位相進み補
償器であることを示している。
【0032】従って、本発明を適用した場合のフォロイ
ング制御部27の位相特性は、機構系の共振周波数付近
において凸形状を有するものとなる。このことは、制御
系をオープンループとしたときの制御系の一巡伝達関数
の位相特性(Cf(z)・Cx(z)・P(z))から
制御対象の位相特性(P(z))を差し引くことにより
得られるものである。
【0033】図4は本発明の第1の実施例に係わり、制
御対象P(z)のゲイン特性33と位相特性35、及び
制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・
Cx(z)のゲイン特性34と位相特性36である。図
4は、共振補償フィルタCx(z)を制御対象P(z)
に付加することにより与えられる、新たな制御対象P
(z)・Cx(z)の有する振動モードが、制御対象P
(z)の有する振動モードと比較して、共振点が4000
Hzから5000Hzに移動していることを示してい
る。
【0034】図5は本発明の第1の実施例に係わり、本
発明を適用した場合の開ループ特性P(z)・Cx
(z)・Cf(z)のゲイン特性38と位相特性40、及
び本発明を適用しない場合の開ループ特性P(z)・C
f0(z)のゲイン特性37と位相特性39である。図
5の開ループ特性はいずれも位相余裕40°かつゲイン
余裕7dBを満たすように与えている。本発明を適用し
ない場合の開ループ特性におけるゲイン0dBクロスオ
ーバ周波数は約1000Hzであり、本発明を適用した
場合の開ループ特性におけるゲイン0dBクロスオーバ
周波数は約1300Hzであることを示している。本発
明により本実施例の制御系の帯域が約30%向上するこ
とを示している。
【0035】図6は、本発明の第1の実施例に係わり、
本発明を適用した場合の感度関数のゲイン特性42と、
本発明を適用しない場合の感度関数のゲイン特性41で
ある。図6は、本発明を適用することにより1000H
z以下での感度関数のゲインを約2〜3dB圧縮できる
ことを示している。
【0036】第2の実施例は、第1の実施例とほぼ同じ
であるので、異なる点のみを説明し、同一の構成には同
じ符号をつけ説明は省略する。
【0037】第1の実施例では、制御対象P(z)は、
図4のゲイン特性33と位相特性35に示すように反共
振点を持たないものであった。ところで、機構系では構
成する部品のバラツキ等で反共振点を持つ場合がある。
そこで第2の実施例では、制御対象P(z)は、共振点
及び反共振点を持つものとし、共振補償フィルタCx
(z)の共振点が制御対象P(z)の反共振点と一致す
るように数5のω2を選定し、ζ2はP(z)の反共振点に
よるゲインの落ち込みを低減するように選定する。その
他の構成は第1の実施例と同じである。
【0038】図7は本発明の第2の実施例に係わり、制
御対象P(z)のゲイン特性43と位相特性45、およ
び制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)
・Cx(z)のゲイン特性44と位相特性46である。
図7は、共振補償フィルタCx(z)を制御対象P
(z)に付加することにより与えられる、新たな制御対
象P(z)・Cx(z)の周波数特性において共振点が
無くなることを示している。このように、共振点のない
振動モードとすることにより制御する周波数帯域が拡大
する効果がある。
【0039】第3の実施例は、第1の実施例とほぼ同じ
であるので、異なる点のみを説明し、同一の構成には同
じ符号をつけ説明は省略する。
【0040】第1の実施例では、制御対象P(z)30
は剛体モードと1つの振動モードからなる数3の機構系
モデルPc(s)を零次ホールド付で離散化したもので
あった。ところで、第2の実施例と同様に機構系におい
ては、部品等のバラツキによっては、2つの共振点が顕
著に現われるものもある。そこで第3の実施例では、制
御対象P(z)30は剛体モードと2つの振動モードか
らなる数12の機構系モデルPc(z)を、零次ホール
ド付で離散化したものとする。
【0041】
【数12】
【0042】数12の第2項に示す振動モードに対して
設計する共振補償フィルタをCx1(z)とし、数12
の第3項に示す振動モードに対して設計する共振補償フ
ィルタをCx2(z)とする。各共振補償フィルタの設
計法、及びその他の構成は第1の実施例と同じとする。
【0043】図8は本発明の第3の実施例に係り、制御
対象P(z)のゲイン特性47と位相特性49、および
制御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・
Cx(z)のゲイン特性48と位相特性50である。図
8は、2つの共振補償フィルタCx1(z)、Cx2
(z)を制御対象P(z)に付加することにより与えら
れる、新たな制御対象P(z)・Cx1(z)・Cx2
(z)が有する2つの共振点が、制御対象P(z)の有
する2つの共振点に対して、それぞれ高い周波数に存在
することを示している。このように、共振点を高周波数
側にずらすことにより、制御する周波数帯域を拡大する
ことができるという効果がある。
【0044】第4の実施例は、第2の実施例とほぼ同じ
であるので、異なる点のみを説明し、同一の構成には同
じ符号をつけ説明は省略する。
【0045】第2の実施例では、制御対象P(z)30
は剛体モードと共振点および反共振点を1つ持つ振動モ
ードからなる数3の機構系モデルPc(s)を、零次ホ
ールド付で離散化したものであった。ところで、第2の
実施例と同様に機構系によっては、それを構成する部品
等のバラツキによって、2つの共振点と、1つの反共振
点を有する振動モードを発生するものもある。そこで、
第4の実施例では、制御対象P(z)30は剛体モード
と2つの振動モードからなる数12の機構系モデルPc
(s)を零次ホールド付で離散化したものとする。その
際、2つの共振点の間に反共振点を有するものとする。
また、共振補償フィルタCx(z)の反共振点がP
(z)の共振点のうち低い周波数にある共振点と一致す
るように数5のω1を選定し、Cx(z)の共振点が制
御対象P(z)の反共振点と一致するように数5のω2
を選定する。その他の構成は第2の実施例と同じとす
る。
【0046】図9は本発明の第4の実施例に係り、制御
対象P(z)のゲイン特性51と位相特性53、及び制
御対象に共振補償フィルタを直列結合したP(z)・C
x(z)のゲイン特性52と位相特性54である。図9
は、共振補償フィルタCx(z)を制御対象P(z)に
付加することにより与えられる、新たな制御対象P
(z)・Cx(z)の周波数特性において、制御対象P
(z)の持つ振動モードのうち低い周波数の共振周波数
のモードが無くなることを示している。このように、低
い方の共振周波数の振動モードを消すことによって制御
する周波数帯域を拡大することができる。
【0047】本実施例では、共振補償フィルタはディジ
タルフィルタとしているが、アナログフィルタとするこ
とも可能である。その場合には、共振補償フィルタは数
4で示すCxc(s)となる。
【0048】本実施例では、離散化の手法は双一次変換
としているが、整合Z変換とすることも可能である。
【0049】本実施例では、共振補償フィルタを制御対
象の前に直列結合しているが、制御対象の後ろに直列結
合することも可能である。
【0050】本実施例では、制御対象は一入力一出力系
としているが、多入力多出力系に対しても適用可能であ
る。その場合には、各入力から各出力までの伝達関数の
それぞれに対して直列にそれぞれの共振補償フィルタを
結合すれば良い。
【0051】本実施例では、制御対象の振動モードの周
波数がばらつくことを想定していないが、振動モードの
周波数にばらつきがある場合にも本発明は適用可能であ
る。その場合には、ばらつきの範囲の中で最も高い周波
数の振動モードに合わせて共振補償フィルタを設計すれ
ばよい。
【0052】
【発明の効果】磁気ディスク装置の位置決め制御系にお
いて、制御対象の持つ振動モードの周波数特性を高い周
波数に移動させる位相進みフィルタを制御対象に直列結
合することにより、制御系の帯域の高帯域化が可能とな
り、目標トラックへの追従精度の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す磁気ディスク装置
のヘッド位置決め制御系の構成図。
【図2】本発明の第1の実施例の位置決め制御方式のブ
ロック図。
【図3】本発明の第1の実施例の共振補償フィルタCx
(z)のゲイン特性と位相特性図。
【図4】本発明の第1の実施例の制御対象P(z)のゲイン
特性と位相特性、及び制御対象に共振補償フィルタを直
列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性と位相特性を示す
図。
【図5】本発明の第1の実施例の開ループ特性P(z)・Cx
(z)・Cf(z)のゲイン特性と位相特性、及び開ループ特性P
(z)・Cf0(z)のゲイン特性と位相特性を示す図。
【図6】本発明の第1の実施例を適用した場合の感度関
数の周波数応答と、本発明を適用しない場合の感度関数
の周波数応答を示す図。
【図7】本発明の第2の実施例の制御対象P(z)のゲイン
特性と位相特性、及び制御対象に共振補償フィルタを直
列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性と位相特性を示す
図。
【図8】本発明の第3の実施例の制御対象P(z)のゲイン
特性と位相特性、及び制御対象に共振補償フィルタを直
列結合したP(z)・Cx1(z)・Cx2(z)のゲイン特性と位相特性
を示す図。
【図9】本発明の第4の実施例の制御対象P(z)のゲイン
特性と位相特性、及び制御対象に共振補償フィルタを直
列結合したP(z)・Cx(z)のゲイン特性と位相特性を示す
図。
【符号の説明】
1…磁気ヘッド、2…ボイスコイルモータ(VCM)、
4…キャリッジ、5…磁気ディスク、6…スピンドルモ
ータ、10…AD変換機、11…DA変換機、20…位
置信号、21…VCM制御信号、24…目標位置、25
…PES、28…フォロイング補償器、29…共振補償
フィルタ、30…制御対象。
フロントページの続き (72)発明者 濱田 洋介 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 大澤 弘幸 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 小林 正人 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 5D096 AA02 CC01 EE03 GG07 HH06 KK11 KK12 5H004 GA09 GB20 HA07 HB07 KB24 KB27 KB30 LA02 LA13 MA11 5H303 AA22 CC06 DD04 FF03 KK01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置決め対象の位置を表す位置信号と、目
    標位置との差信号である位置誤差信号を用いて前記位置
    誤差信号を小さくする操作信号を前記位置決め対象のア
    クチュエータへ出力する位置決め制御装置において、 前記位置決め対象の有する振動モードの共振周波数付近
    に反共振点を持ち、前記共振周波数より高い周波数に共
    振点を持つフィルタを前記位置決め対象と直列に接合し
    たことを特徴とする位置決め制御装置。
  2. 【請求項2】位置決め対象の位置を表す位置信号と、目
    標位置との差信号である位置誤差信号を用いて前記位置
    誤差信号を小さくする操作信号を前記位置決め対象のア
    クチュエータへ出力する位置決め制御装置において、 前記位置決め対象が共振と反共振を含む振動モードを持
    つ場合、前記振動モードの共振周波数付近に反共振点を
    持ち、反共振周波数付近に共振点を持つフィルタを前記
    位置決め対象と直列に接合することを特徴とする位置決
    め制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の位置決め制御装置におい
    て、前記フィルタは前記反共振点と前記共振点の間で位
    相を進めることを特徴とする位置決め制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の位置決め制御装置におい
    て、前記振動モードが少なくとも2つ以上の共振点が存
    在する場合、前記フィルタを2つ以上設けることを特徴
    とする位置決め制御装置。
  5. 【請求項5】位置決め対象の位置を表す位置信号と、目
    標位置との差信号である位置誤差信号を用いて前記位置
    誤差信号を小さくする操作信号を該位置決め対象のアク
    チュエータへ出力する位置決め制御装置において、 前記位置決め対象と直列に結合されるフィルタが 【数1】 の形式を含み、前記位置決め対象の有する振動モードの
    周波数をωr、振動モードの減衰係数をζrとしたと
    き、前記フィルタを構成する各係数を 【数2】 としたことを特徴とする位置決め制御装置。
  6. 【請求項6】位置決め対象の位置を表す位置信号と、目
    標位置との差信号である位置誤差信号を用いて前記位置
    誤差信号を小さくする操作信号を該位置決め対象のアク
    チュエータへ出力する位置決め制御装置において、 前記位置決め対象と位置決め装置の一巡伝達関数の位相
    特性から前記位置決め対象の位相特性を引くことにより
    得られる位相特性の形状が、前記位置決め対象の有する
    共振周波数の付近において凸形状を有していることを特
    徴とする位置決め制御装置。
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