JPWO2008146365A1 - コントローラ及び記憶装置 - Google Patents

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敬治 有賀
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    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/596Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following on disks
    • G11B5/59605Circuits
    • G11B5/59622Gain control; Filters

Abstract

フィードバック制御によりヘッドの位置決め制御を行うサーボ系のコントローラは、目標位置とヘッドが記録媒体から読み出したデータから復調された位置情報とを比較して位置決め誤差信号を生成する生成部と、位置決め誤差信号にヘッド駆動部の機械振動を除去するノッチフィルタの処理を施すノッチフィルタ部とを備え、ノッチフィルタの伝達関数H(s)は、sをラプラス演算子、kを定数、τ1,τ2を時定数、ζをダンピング定数、ωをノッチ周波数とすると、H(s)=〔{s2+2kζωs+ω2}/{s2+2ζωs+ω2}〕・〔(τ1s+1)/(τ2s+1)〕に設定されている。

Description

本発明は、コントローラ及び記憶装置に係り、特に記録媒体に対するヘッドの位置決め制御を行うコントローラ、及びそのようなコントローラを備えた記憶装置に関する。
ハードディスク装置に代表されるディスク装置では、フィードバック制御により、ディスクに対するヘッドの位置決め制御を行っており、ディスク上の記録密度の向上に伴い、このヘッドの位置決め制御にはより高精度のものが要求されている。尚、ディスク上の記録密度は、TPI(Track Per Inch)及びBPI(Bit Per Inch)を含む。
従来のハードディスク装置の基本構成の一例は、例えば特許文献1に記載されている。ハードディスク装置では、高速回転する磁気ディスク上に書かれた位置信号を復調し、この位置信号をフィードバック制御に用いることにより、必要なヘッドの位置決め精度を得ている。
外乱に対するヘッドの位置決め精度を向上させるには、サーボ系のループゲインを上げる必要がある。サーボ系のループゲインを上げるということは、サーボ系の制御帯域を向上することと等価である。図1は、従来のハードディスク装置におけるヘッドの位置決め誤差信号(PES:Position Error Signal)、外乱D、外乱伝達関数H及サーボ系のループゲインGの関係を示すブロック図である。図1において、サーボ系にはヘッドの位置決め信号(又は、ヘッドの目標位置を示す信号)が入力され、サーボ系の出力はヘッドを搭載したアームを駆動するアクチュエータに出力される。この場合、PES=(D・H)/(1+G)なる関係が成立する。
各種外乱Dに対してPESを少なくするために、一般的には、サーボ系のループゲインが大きく設定されている。ところが、ヘッドの高速移動を容易にするためにアクチュエータの軽量化を図ると、アクチュエータの機械共振周波数を高くすることは難しく、この状態でヘッドの位置決め精度を向上するためにサーボ系のループゲインを上げると、逆にサーボ系が不安定になってしまう。つまり、アクチュエータの機械共振周波数が低くなると、振動がヘッドの位置決め精度を低下させてしまうので、アクチュエータの機械共振のためにサーボ系のゲインを向上するには限界があった。
そこで、アクチュエータに機械共振があってもサーボ系のゲインを向上するために、特許文献1等ではノッチフィルタを用いている。ノッチフィルタの伝達関数H(s)は、sをラプラス演算子、kを定数、ζをダンピング定数、ωをノッチ周波数(中心周波数)とすると、H(s)={s+2kζωs+ω}/{s+2ζωs+ω}で表される。ノッチフィルタを用いた場合、機械共振のゲインを抑えることができる。ところが、ノッチフィルタを用いると、位相回りが発生してしまうという副作用が生じる。位相回りとは、ノッチフィルタのゲイン対周波数特性にノッチが生じる中心周波数において、ノッチフィルタを用いることによる位相ずれが生じる現象を言う。
図2及び図3は、この位相回りの例を説明する図である。図2(a),(b)は、ノッチが比較的浅くて幅広の場合のゲイン対周波数特性と位相対周波数特性を夫々示し、図3(a),(b)は、ノッチが比較的深くて比較的幅狭の場合のゲイン対周波数特性と位相対周波数特性を夫々示す。図2(b)では、2KHzでの位相回りが約−1.1度であり、図3(b)では、2kHzでの位相回りが約−4.8度である。例えばゲイン対周波数特性にノッチが生じる中心周波数ωが10kHzに設定されたノッチフィルタを用いた場合、2kHzでの位相回りは、ノッチフィルタの設計にもよるが、一般に10度程度である。例えば、このようなノッチフィルタを2個用いた場合、20度程度の位相回り(位相遅れ)が発生することになる。このように、ノッチが深くなる程、又、ノッチが幅広になる程、位相回りが大きくなる。
ノッチフィルタの設定方法は、例えば特許文献2にて提案されている。又、共振補償フィルタは、例えば特許文献3にて提案されている。尚、ベリードサーボ方式用のサーボ情報検出装置は、例えば特許文献4にて記載されている。
特許第2970679号公報 特開平11−96704号公報 特開2001−195850号公報 特開平3−156720号公報
アクチュエータの機械共振周波数は、温度変化、経年変化等により変化するものであり、又、個々のアクチュエータでバラツキがある。このため、アクチュエータの機械共振周波数の変化又はバラツキのために、ノッチフィルタの中心周波数がアクチュエータの機械共振周波数と一致しないと、ノッチフィルタを用いる効果が低減してしまう。
しかし、上記の如く、ノッチが深くなる程、又、ノッチが幅広になる程、位相回りが大きくなるため、従来はノッチフィルタを用いる効果を維持しようとすると、位相回りを小さくすることは難しいという問題があった。
本発明は、ノッチフィルタの位相回りを小さくすることができ、高精度なヘッドの位置決めを可能とするコントローラ及び記憶装置を実現することを概括的目的とする。
上記の課題は、フィードバック制御によりヘッドの位置決め制御を行うサーボ系のコントローラであって、目標位置と、該ヘッドが記録媒体から読み出したデータから復調された位置情報とを比較して位置決め誤差信号を生成する生成手段と、該位置決め誤差信号に、ヘッド駆動部の機械振動を除去するノッチフィルタの処理を施すノッチフィルタ手段とを備え、該ノッチフィルタの伝達関数H(s)は、sをラプラス演算子、kを定数、τ,τを時定数、ζをダンピング定数、ωをノッチ周波数とすると、H(s)=〔{s+2kζωs+ω}/{s+2ζωs+ω}〕・〔(τs+1)/(τs+1)〕に設定されていることを特徴とするコントローラにより達成できる。
上記の課題は、ヘッドを駆動するヘッド駆動部と、フィードバック制御によりヘッドの位置決め制御を行うサーボ系とを備え、該サーボ系は、目標位置と該ヘッドが記録媒体から読み出したデータから復調された位置情報とを比較して位置決め誤差信号を生成する生成手段と、該位置決め誤差信号に該ヘッド駆動部の機械振動を除去するノッチフィルタの処理を施すノッチフィルタ手段とを有し、該ノッチフィルタの伝達関数H(s)は、sをラプラス演算子、kを定数、τ,τを時定数、ζをダンピング定数、ωをノッチ周波数とすると、H(s)=〔{s+2kζωs+ω}/{s+2ζωs+ω}〕・〔(τs+1)/(τs+1)〕に設定されていることを特徴とする記憶装置により達成できる。
本発明によれば、ノッチフィルタの位相回りを小さくすることができ、高精度なヘッドの位置決めを可能とするコントローラ及び記憶装置を実現することができる。
従来のハードディスク装置におけるヘッドの位置決め誤差、外乱、外乱伝達関数及サーボ系のループゲインの関係を示すブロック図である。 位相回りの例を説明する図である。 位相回りの例を説明する図である。 本発明の記憶装置の一実施例の要部の構成を示すブロック図である。 記憶装置のノッチフィルタ処理を説明するフローチャートである。 ノッチフィルタのゲイン対周波数特性と位相対周波数特性を示す図である。 アクチュエータの周波数特性を示す図である。 図7の周波数特性を有するアクチュエータに本実施例のノッチフィルタを適用した場合のサーボ系の周波数特性を示す図である。 実施例のノッチフィルタに加え、高次のピークに関しては通常のノッチフィルタを組み合わせて用いたサーボ系の周波数特性を示す図である。
符号の説明
1 ハードディスク装置
2 ホスト装置
11 SCSIコントローラ
12 ドライブコントローラ
13 ドライブ部
111 MCU
121 DSP
131 磁気ディスク
133 VCM
本発明は、フィードバック制御によりヘッドの位置決め制御を行うサーボ系において、ヘッド駆動部の機械振動を除去するノッチフィルタの伝達関数H(s)を、sをラプラス演算子、kを定数、τ,τを時定数、ζをダンピング定数、ωをノッチ周波数(中心周波数)とすると、H(s)=〔{s+2kζωs+ω}/{s+2ζωs+ω}〕・〔(τs+1)/(τs+1)〕に設定する。
これにより、ノッチフィルタの位相回りを小さくすることができ、高精度なヘッドの位置決めが可能となる。
図4は、本発明の記憶装置の一実施例の要部を示すブロック図である。本実施例では、本発明がハードディスク装置に適用されている。
図4において、ハードディスク装置1は、ホスト装置2からのコマンドに応答してデータを磁気ディスク131に書き込んだり、磁気ディスク131からデータを読み出したりする。ハードディスク装置1は、SCSIコントローラ11と、ドライブコントローラ12と、ドライブ部13とで構成されている。
SCSIコントローラ11は、マイクロコントローラユニット(MCU:Micro Controller Unit)111、フラッシュメモリ112、ハードディスクコントローラ(HDC)113及びSDRAM等からなるデータバッファ114を有する。MCU111は、ハードディスク装置1全体の制御を司る。フラッシュメモリ112は、MCU111が実行するプログラムやMCU111が使用するデータ等を格納する。HDC113は、磁気ディスク131に対するデータの書き込み及び読み出しを制御する。データバッファ114は、磁気ディスク131に書き込むデータや磁気ディスク131から読み出したデータを一時的に格納する。
ドライブ部13は、磁気ディスク131、スピンドルモータ(SPM)132、ボイスコイルモータ(VCM)133及びプリアンプ134を有する。SPM132は磁気ディスク131を回転する。VCM133はヘッド駆動部であるアクチュエータを構成し、ヘッド(図示せず)の磁気ディスク131上の位置を制御する。磁気ディスク131に書き込むデータは、例えばドライブコントローラ12を介してヘッドに入力される。又、ヘッドが磁気ディスク131から読み出したデータは、プリアンプ134を介してドライブコントローラ12のリードチャネル125に入力される。
ドライブコントローラ12は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)121、ドライブインタフェース(I/F)論理回路122、サーボドライバ123、サーボ復調部124及びリードチャネル125を有する。DSP121は、MCU111の制御下で、ドライブ13内のSPM132及びVCM133をドライブI/F論理回路122及びサーボドライバ123を介して制御する。サーボ系は、高速性が要求されるため、MCU111とは別にDSP121を設けて、所謂デュアルCPU構成を採用している。リードチャネル125は、ヘッドが磁気ディスク131から読み出したデータをサーボ復調部124に入力し、サーボ復調部124はデータから位置情報を復調してドライブI/F論理回路122に入力する。
本実施例では、VCM133の制御、即ち、ヘッドの位置決め制御は、MCU111の制御下でDSP121が行う。このVCM制御の際、DSP121は後述するノッチフィルタ処理を実行する。
図4に示す如きハードディスク装置1の基本構成自体は周知であり、その詳細な説明は省略する。言うまでもなく、ハードディスク装置1の基本構成は図4に示すものに限定されるものではなく、後述するノッチフィルタ処理を実行可能な基本構成であれば良い。
図5は、ハードディスク装置1のノッチフィルタ処理を説明するフローチャートである。図5に示すノッチフィルタ処理は、適切にプログラミングされたDSP121により実行される。ヘッド位置決め制御は、高速シーク制御とオントラック制御に大別されるが、ここでは説明の便宜上、オントラック制御の場合について説明する。高速シーク制御の場合の処理は、オントラック制御の場合の処理と同様に行えば良い。図5に示すステップS1〜S6は、DSP121内の対応する機能部分又は手段により実行される。
図5において、ヘッドの位置決め制御が開始されると、ステップS1は、ヘッドにより磁気ディスク131から読み取られたデータのうち、磁気ディスク131上のセクタ毎に書き込まれている位置情報(又は、サーボ信号)を読み取る。ステップS2は、読み取られた位置情報を復調する。本実施例では、位置情報の周期は例えば約22μsであり、DSP121内で実行されるノッチフィルタ処理に関連する演算処理はこの約22μs内で行う必要がある。ステップS3は、ヘッドの目標位置と、復調された位置情報を比較してヘッドの位置決め誤差信号(PES:Position Error Signal)を生成する。ステップS4は、PESに基づいてエスティメータ(Estimator)又はオブザーバ(Observer)等の周知の処理を行って位置決め制御用のデータを生成する。
ステップS5は、H(s)=〔{s+2kζωs+ω}/{s+2ζωs+ω}〕・〔(τs+1)/(τs+1)〕なるラプラス変換式で表される伝達関数H(s)を有するノッチフィルタの処理を演算処理により実現する。ここで、sはラプラス演算子、kは例えば0.05の定数、τは例えば2.2×10−6の時定数、τは例えば1.2×10−5の時定数、ζは例えば0.2のダンピング定数、ωは例えば10kHzのノッチ周波数(中心周波数)である。τ/τは、例えば約4〜約6である。この伝達関数H(s)からもわかるように、このノッチフィルタは、所謂バイクアッドノッチフィルタによるノッチ部と、位相補償フィルタを組み合わせたものである。ステップS5は、上記ラプラス変換式を離散処理用のZ変換形式に変換して計算を行う。このため、ラプラス変換式では割り算が含まれるものの、Z変換形式の計算では積和演算のみで計算が可能である。又、Z変換形式への変換に伴う計算自体は、例えば約1μs〜約2μs程度の時間で行えるため、DSP121への負荷は小さい。このため、ノッチフィルタの処理をDSP121の演算処理により実現する際の演算時間は非常に短く、高速性が要求されるサーボ系の動作に支障をきたすことはない。
ステップS6は、ステップS5のノッチフィルタ処理を施された位置決め制御用のデータを、ドライブI/F論理回路122を介してサーボドライバ123に出力し、処理は終了する。サーボドライバ123内では、ノッチフィルタ処理を施された位置決め制御用のデータが、デジタル/アナログ変換器(DAC)を介してパワーアンプに入力され、このパワーアンプの出力がVCM133に出力される。
図6は、本実施例においてDSP121が実現するノッチフィルタのゲイン対周波数特性と位相対周波数特性を示す図である。図6中、(a)はノッチフィルタのゲイン対周波数特性を示し、(b)は位相対周波数特性を示す。図6(b)では、2KHzでの位相回りが約0.2度である。つまり、図3(b)の従来例のように位相回りが約5度の場合と比べると、本実施例によれば位相回りが約0度に低減可能であり、位相マージンが約5度稼げる。図6(a)において、10kHzのノッチ周波数(中心周波数)より高域では、ゲインが約2〜約3dB上昇している。このため、本実施例は、機械特性が特に高周波数領域で不安定になるアクチュエータとの組み合わせは好ましくないことは言うまでもない。このように、本実施例によれば、アクチュエータの機械特性が高周波数領域で不安定にならない場合であれば、リードラグを用いた位相補償により、ノッチによる低周波数領域の位相回りを略0度にすることができる。
一般に、アクチュエータの周波数特性には、図7に示すように主共振があり、この主共振より高い周波数領域では、この主共振が一種のローパスフィルタのように作用してゲインが減少している場合が多い。図7は、アクチュエータの周波数特性を示す図であり、図7中、(a)はアクチュエータのゲイン対周波数特性を示し、(b)は位相対周波数特性を示す。このような周波数特性を有するアクチュエータは、本実施例のノッチフィルタとの組み合わせに適している。他方、主共振より高い周波数領域で更に高次共振が大きなピークを持っているような周波数特性を有するアクチュエータは、本実施例のノッチフィルタとの組み合わせには適していない。
図8は、図7の周波数特性を有するアクチュエータに本実施例のノッチフィルタを適用した場合のサーボ系の周波数特性を示す図である。この場合、ノッチフィルタのノッチ周波数ωは、アクチュエータの主共振周波数と略等しく設定され、ノッチ周波数ωより高い周波数領域のゲインはアクチュエータの反共振周波数に合わせて設定されている。図8中、(a)はサーボ系のゲイン対周波数特性を示し、(b)は位相対周波数特性を示す。図8(a)では、高周波数領域にはいくつかの高次ピークがあるものの、比較的低いピークであるためこれによる大きな問題が生じることはなく、低周波数領域の位相マージンは約5度程度稼げていることが分かる。
図8は、図7の周波数特性を有するアクチュエータを用いたときの、サーボ系のオープンループ特性である。図8では、ゼロクロス周波数(帯域)が約3.155kHzであり、ゲインマージンは約3.29dB、位相マージンは約31.1度となり、例えば3.5インチディスク系では画期的な広帯域化が図れることが確認された。本発明者が行ったシミュレーションによれば、この時の制御誤差は23nmであり、同様の条件下で従来のノッチフィルタを用いた時の制御誤差が27nmであったのと比較すると、本実施例では約17%程度の位置決め精度の向上が図れることが確認された。
図9は、本実施例のノッチフィルタに加え、高次のピークに関しては通常のノッチフィルタを組み合わせて用いたサーボ系の周波数特性を示す図である。通常のノッチフィルタの伝達関数H(s)は、H(s)={s+2kζωs+ω}/{s+2ζωs+ω}で表される。この場合、ノッチフィルタのノッチ周波数ωは、アクチュエータの主共振周波数と略等しく設定され、本実施例のノッチフィルタは、アクチュエータの高次共振周波数を除去する通常のノッチフィルタと組み合わされて複合型のノッチフィルタを構成する。このような複合型のノッチフィルタも、適切にプログラミングされたDSP121により実現可能である。
上記実施例では、図5に示すノッチフィルタ処理が適切にプログラミングされたDSP121により実行されているが、ノッチフィルタ処理を行う専用のハードウェア、即ち、回路を、ヘッドの位置決め制御を行うサーボ系に設ける構成としても良いことは、言うまでもない。
本発明は、磁気ディスク装置に代表される、機械共振の影響を受ける構成を有する各種記憶装置に適用可能である。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。

Claims (10)

  1. フィードバック制御によりヘッドの位置決め制御を行うサーボ系のコントローラであって、
    目標位置と、該ヘッドが記録媒体から読み出したデータから復調された位置情報とを比較して位置決め誤差信号を生成する生成手段と、
    該位置決め誤差信号に、ヘッド駆動部の機械振動を除去するノッチフィルタの処理を施すノッチフィルタ手段とを備え、
    該ノッチフィルタの伝達関数H(s)は、sをラプラス演算子、kを定数、τ,τを時定数、ζをダンピング定数、ωをノッチ周波数とすると、H(s)=〔{s+2kζωs+ω}/{s+2ζωs+ω}〕・〔(τs+1)/(τs+1)〕に設定されていることを特徴とする、コントローラ。
  2. τ/τは、約4〜約6であることを特徴とする、請求項1記載のコントローラ。
  3. 該ノッチフィルタのノッチ周波数ωは、該ヘッド駆動部の主共振周波数と略等しく設定され、該ノッチ周波数ωより高い周波数領域のゲインは該ヘッド駆動部の反共振周波数に合わせて設定されていることを特徴とする、請求項1又は2記載のコントローラ。
  4. 該ノッチフィルタのノッチ周波数ωは、該ヘッド駆動部の主共振周波数と略等しく設定され、
    該ノッチフィルタ手段は、該ヘッド駆動部の高次共振周波数を除去するノッチフィルタを更に有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載のコントローラ。
  5. 該ノッチフィルタ手段は、該ノッチフィルタの処理を演算処理により実現するデジタルシグナルプロセッサにより構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載のコントローラ。
  6. ヘッドを駆動するヘッド駆動部と、
    フィードバック制御によりヘッドの位置決め制御を行うサーボ系とを備え、
    該サーボ系は、目標位置と該ヘッドが記録媒体から読み出したデータから復調された位置情報とを比較して位置決め誤差信号を生成する生成手段と、該位置決め誤差信号に該ヘッド駆動部の機械振動を除去するノッチフィルタの処理を施すノッチフィルタ手段とを有し、
    該ノッチフィルタの伝達関数H(s)は、sをラプラス演算子、kを定数、τ,τを時定数、ζをダンピング定数、ωをノッチ周波数とすると、H(s)=〔{s+2kζωs+ω}/{s+2ζωs+ω}〕・〔(τs+1)/(τs+1)〕に設定されていることを特徴とする、記憶装置。
  7. τ/τは、約4〜約6であることを特徴とする、請求項6記載の記憶装置。
  8. 該ノッチフィルタのノッチ周波数ωは、該ヘッド駆動部の主共振周波数と略等しく設定され、該ノッチ周波数ωより高い周波数領域のゲインは該ヘッド駆動部の反共振周波数に合わせて設定されていることを特徴とする、請求項6又は7記載の記憶装置。
  9. 該ノッチフィルタのノッチ周波数ωは、該ヘッド駆動部の主共振周波数と略等しく設定され、
    該ノッチフィルタ手段は、該ヘッド駆動部の高次共振周波数を除去するノッチフィルタを更に有することを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項記載の記憶装置。
  10. 該ノッチフィルタ手段は、該ノッチフィルタの処理を演算処理により実現するデジタルシグナルプロセッサにより構成されていることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項記載の記憶装置。
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