JP3699187B2 - 自動二輪車用燃料タンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動二輪車用燃料タンクの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車用燃料タンクの先行技術として、例えば実公昭57−8540号公報「自動二輪車用燃料タンク」が知られている。
この技術は、同公報の第5図によれば、キャップ5を覆う蓋8を燃料タンク1に開閉自在に備えたものに関するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造では、燃料を供給するときには、ロック部材13を解錠し、蓋8を開け、キャップ5を開けるが、このキャップ5は、例えば地面上、手近かな台の上などに置くことになり、キャップ5が汚れたり、紛失する虞がある。
キャップ5の汚れは、燃料の汚染につながり、又、キャップ5の紛失は代替品を準備する必要があるなど不都合な点が少なくない。
【0004】
そこで、本発明の目的は、給油時における給油キャップの紛失、異物の付着等の可能性を防止することのできる自動二輪車用燃料タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1は、脱着自在の給油キャップを、タンク本体に開閉自在にヒンジ止めしたリッドで覆う構造の自動二輪車用燃料タンクにおいて、給油キャップの側方に突出する鍔を設けるとともに、リッドに、リッド面に略平行に形成することで給油キャップを係止する係止部を設け、給油の際にこの係止部に鍔を掛けて給油キャップを仮置きできるようにしたことを特徴とする。
給油のため取り外した給油キャップをリッドの係止部に仮置きする。従って、給油キャップを紛失する心配はなく、給油キャップが汚れる心配もない。
請求項2は、係止部を、二股フォーク状に形成し、リッドの開放状態で下部をリッドに取付けたことを特徴とする。
係止部を、二股フォーク状に形成し、リッドの開放状態で下部をリッドに取付けることで、係止部に給油キャップを上から係止することができる。
【0006】
請求項3は、係止部が、リッドの内面に付設したものであり、鍔をリッドと係止部との間に挿入することで給油キャップを仮置きできるようにした特徴とする。
係止部をリッドの内面に付設し、鍔をリッドと係止部との間に挿入することで給油キャップを仮置きできるようにしたので、リッド本来の機能を損うことなく、良好な外観性を維持することができる。
請求項4は、係止部が、リッドに直接的に形成したU字切欠きであることを特徴とする。
係止部をリッドに直接的に形成したU字切欠きにすることで、部品点数の削減を図ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る自動二輪車の側面図であり、自動二輪車1は車体フレーム2と、この車体フレーム2を覆うボディカバー3と、車体フレーム2に取付けられたエンジン4、前輪5、後輪6、燃料タンク7、シート8、排気装置9等からなる。
【0008】
車体フレーム2はヘッドパイプ11と、ヘッドパイプ11から後下方に延出された側面視略逆L字状のメインフレーム15と、このメインフレーム15の後部上部から後方に延出されシート8を載置するためのシートレール16とを主要構成とする。
ヘッドパイプ11は、このヘッドパイプ11に操向可能に支承されたフロントフォーク12と、このフロントフォーク12に連結されたハンドル13とを備え、前記フロントフォーク12は下端部に前輪5を懸架する。
【0009】
メインフレーム15の前部に配置したエンジン4は、それの前部を、フロントフォーク12から後下方に延出したダウンチューブ17に取付け、後部を、メインフレーム15の後部下部に取付けたものである。
メインフレーム15は後部下部に後輪用スイングアーム21を上下揺動可能に取付け、このスイングアーム21は後端部に後輪6を懸架する。22はリヤサスペンションであり、スイングアーム21を支える。
【0010】
ボディカバー3は、前輪5の上部を覆うためのフロントフェンダ24と、シートレール16の下部に配置し後輪6の上部を覆うための図示せぬリヤフェンダと、シート8下方且つシートレール16の両側に配置したリヤカウル26と、このリヤカウル26の前部から前方へ延出したサイドカバー27とからなる。
なお、燃料タンク7はメインフレーム15の上部水平部分を跨いで取付けられる。31はエアクリーナ、32はキャブレタ、33はエンジン4の下部に取付けたオイルパン、34は後輪6を駆動するためのドライブチェーン、35は消音器である。
【0011】
図2は本発明に係る自動二輪車用燃料タンクの斜視図であり、燃料タンク7は、前部上部に開閉自在のリッド46を備えたものである。
【0012】
図3は図2の3−3線部分断面図であり、タンク本体40の前部上部に凹部41を設け、この凹部41の略中央に給油口42を設け、又凹部41上面後部にヒンジ43,ステイ44,44(一方のみ図示する。以下同じ)及び板ばね45を介してリッド46を開閉自在に係合し、このリッド46の下面略中央に給油キャップ係止部用の二股フォーク状のフックプレート47を付設し、又、リッド46の前部を次に示すリッドロック機構50で係止するようにしたリッド構造を示す。
【0013】
リッドロック機構50は凹部41の前部に起設した受けピース51と、リッド46側にピン52を介して揺動可能に取付けた揺動片53と、この揺動片53の前面に形成したプッシュボタン部54と、揺動片53の先端に形成したフック部55と、揺動片53を図反時計方向に付勢するトーションばね56とからなり、図示する通りに、フック部55が受けピース51に係合することでリッド46がロックされる。
なお、プッシュボタン部54はリッド46の開口46aを介して露出する。また、60は給油キャップ、64は鍔、65,65はクリック凸部である。
【0014】
以上に述べた自動二輪車用燃料タンクの作用を次に説明する。
図4(a)〜(c)は本発明に係る自動二輪車用燃料タンクの作用説明図である。
(a)において、前記図3のプッシュボタン部54を押してフック部55を、タンク本体40側の受けピース51から外すと、板ばね45の弾発力により、矢印▲1▼の如くリッド46は半オープンになる。
(b)において、矢印▲2▼の如く人手でリッド46をフルオープンにする。
(c)において、外した給油キャップ60を矢印▲3▼の如く給油キャップ60の鍔64を二股フォーク状のフックプレート47に掛けることで、給油キャップ60をフックプレート47に仮置きする。
【0015】
なお、上記本発明の実施の形態において、フックプレート47の位置はリッド46の下面に限定するものではなく、例えばリッド46の脇、上面であってもよい。
【0016】
図5は本発明に係る自動二輪車用燃料タンクの変形例図であり、変形例はタンク本体40(図示せず)上面後部にヒンジ43を設け、このヒンジ43にステイ44,44を有するリッド46をピン49を介して係合し、リッド46の前縁にU字切欠き形状係止部61を設けたものである。
【0017】
なお、外した給油キャップ60は鍔64を沿わせるようにして係止部61に係止すればよく、このときに、クリック凸部65,65と鍔64とで係止部61を挟む形態となるので、給油キャップ60が脱落する心配はない。
【0018】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、給油キャップの側方に突出する鍔を設けるとともに、リッドに、リッド面に略平行に形成することで給油キャップを係止する係止部を設け、給油の際にこの係止部に鍔を掛けて給油キャップを仮置きできるようにしたので、給油のため取り外した給油キャップを紛失する心配はない。
請求項2では、係止部を、二股フォーク状に形成し、リッドの開放状態で下部をリッドに取付けたので、給油キャップを係止部に上から係止することができる。
【0019】
請求項3では、係止部をリッドの内面に付設し、鍔をリッドと係止部との間に挿入することで給油キャップを仮置きできるようにしたので、係止部が外から見えずに外観性が良好となる。従って、リッド本来の機能を損うことなく、デザイン上の自由度も広がる。
請求項4では、係止部をリッドに直接的に形成したU字切欠きにしたので、部品点数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車の側面図
【図2】本発明に係る自動二輪車用燃料タンクの斜視図
【図3】図2の3−3線部分断面図
【図4】本発明に係る自動二輪車用燃料タンクの作用説明図
【図5】本発明に係る自動二輪車用燃料タンクの変形例図
【符号の説明】
1…自動二輪車、2…車体フレーム、3…ボディカバー、4…エンジン、5…前輪、6…後輪、7…燃料タンク、8…シート、9…排気装置、40…タンク本体、46…リッド、47…フックプレート、60…給油キャップ。
Claims (4)
- 脱着自在の給油キャップを、タンク本体に開閉自在にヒンジ止めしたリッドで覆う構造の自動二輪車用燃料タンクにおいて、前記給油キャップの側方に突出する鍔を設けるとともに、前記リッドに、リッド面に略平行に形成することで前記給油キャップを係止する係止部を設け、給油の際にこの係止部に前記鍔を掛けて前記給油キャップを仮置きできるようにしたことを特徴とする自動二輪車用燃料タンク。
- 前記係止部を、二股フォーク状に形成し、前記リッドの開放状態で下部を前記リッドに取付けたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用燃料タンク。
- 前記係止部は、前記リッドの内面に付設したものであり、前記鍔を前記リッドと前記係止部との間に挿入することで前記給油キャップを仮置きできるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用燃料タンク。
- 前記係止部は、前記リッドに直接的に形成したU字切欠きであることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用燃料タンク。
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1996
- 1996-01-26 JP JP01233196A patent/JP3699187B2/ja not_active Expired - Fee Related
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