JP3698674B2 - 携帯用ケース - Google Patents

Description

技術分野
本発明は、筆箱、定期券等の携帯用ケース、ポケットケース、キャリーケース等に関し、特に、鉛筆、ボールペン、筆、消しゴム等を入れる引き出し付き筆箱、あるいは名札、定期券等の携帯用ケースに適用して有効な技術に関するものである。
背景技術
従来の自動改札定期券等の携帯用ケースには、定期券を押出す窓や、小物を入れるポケットを付加したものがある。この携帯用ケースにおいては、ケースもしくはポケット内の小物を取り出す場合、指を奥まで入れて探し出したり、傾けて中の物を滑らせて取り出したりしている。
また、前記携帯用ケースの小物を、これを入れるポケットの別の抜き出し可能なホルダーに入れて、このホルダーごと抜き出して取り出している。
また、外部ケースに引き出し可能に内部ケースを挿入した携帯用ケースを構成し、前記内部ケースを引き出して前記内部ケースに収納されている物を取り出すものがある。この携帯用ケースにおいては、屋外等で前記内部ケースの一部又は全部が前記外部ケースから引き出される場合、薄い印紙や小物等を風で飛散させるおそれがあった。
また、前記内部ケースを前記外部ケースから引き出す際に、前記外部ケースから前記内部ケースの全体が引き出されてしまい、不注意のため前記内部ケースを落下させたり、収納物を飛散させたり、破損させることがあった。
本発明の目的は、外部ケースに引き出し可能な内部ケースを挿入した携帯用ケースを構成し、前記内部ケースを引き出す際に、内部ケースが外部ケースの所定位置までしか引き出せない携帯用ケースを提供することにある。
発明の開示
本発明は、外部ケースと、前記外部ケースに抜き出し可能に挿入した内部ケースとからなる携帯用ケースであって、前記内部ケースの一端部に蓋部が一体に構成され、前記蓋部を前記外部ケースの所定位置に固定する蓋部固定用留め具が前記蓋部の先端部に設けられ、前記外部ケースの所定位置に前記蓋部固定用留め具と嵌合する留め具兼ストッパが設けられ、前記内部ケースの前記蓋部と反対側の一端部に留め具兼ストッパの留め具のストッパ部により留められるストップ部が一体に構成されている。
また、前記蓋部固定用留め具と嵌合する留め具兼ストッパは、前記外部ケースの表側面を貫通して設けられ、前記留め具兼ストッパの表側部が蓋部固定用留め具となり、前記留め具兼ストッパの裏側部は内部ケースの引き出しを制限するストッパとなっている。
また、前記携帯用ケースの素材は、ポリプロレン等の合成樹脂、紙、革のうちいずれか１つからなる。
また、前記携帯用ケースの形態は、長方形状、半円形状、正方形状、三角形状のうちいずれか１つからなる。
本発明によれば、外部ケースに引き出し可能に内部ケースを挿入した携帯用ケースを構成し、前記内部ケースを引き出した時に、前記内部ケースが前記外部ケースの所定位置までしか引き出せないようにしたことにより、屋外等で前記内部ケースを引き出した場合でも、薄い印紙や小物等を風で飛散させることを低減することができる。
また、前記内部ケースを前記外部ケースから引き出す際に、前記外部ケースから前記内部ケースの全体が引き出されてしまうことがないので、不注意のため前記内部ケースを落下させ、収納物を飛散させたり、破損させたりすることをふせげる。
【図面の簡単な説明】
第１図は、本発明による実施形態１の携帯用ケースの概略構成を示す外観正面図、第２図は、本実施形態１の内部ケースを引き出した状態の概略構成を示す外観正面図、第３図は、第２図のＡ−Ａ’線における断面図、第４図は、第３図に示す要部の拡大図、第５図は、本実施形態１の外部ケースの概略構成を示す正面図、第６図は、第５図の外部ケースの概略構成を示す展開図、第７図は、本実施形態１の内部ケースの概略構成を示す正面図、第８図は、第７図の内部ケースの概略構成を示す展開図である。
第９図は、本発明による実施形態２の携帯用ケースの概略構成を示す外観正面図、第１０図は、第９図の外部ケースの概略構成を示す斜視図、第１１図は、第９図の内部ケースの概略構成を示す斜視図、第１２図は、第９図の内部ケースを引き出した使用状態の概略構成を示す斜視図である。
前記第１図乃至第１２図において、１は外部ケース（カバー部）、１Ａは表側面部、１Ｂは裏側面部、１Ｄは側面部、２は内部ケース（引き出し可能）、２Ａは平面部、３はパス押出し窓、４は内部ケースのストッパ部により留められるストップ部、５は内部ケースの蓋部、６は右接着部、７は左接着部、８は折り曲げ線、９は内部ケースの蓋部留め具（例えば凹状の金具）、１０は外部ケースの内部ケースの蓋部留め具が嵌合する留め具（例えば凸状の金具）兼ストッパ部、１１は印紙、１２は消しゴム、１３は鉛筆、１４はボールペン、１５はカッターナイフである。
発明を実施するための最良の形態
本発明をより詳細に説明するために、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態を説明する。
なお、実施形態（実施例）を説明するために全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
（実施形態１）
本発明をストッパ付き定期券入れケース（携帯用ケース）に適用した本実施形態１は、第１図乃至第４図に示すように、外部ケース１と、この外部ケース１に引き出し可能に挿入した内部ケース２とからなる。
前記外部ケース１は、ポリプロレン等の合成樹脂材、紙材、革材等のうちの１つの素材、例えば、ポリプロレン等の合成樹脂材からなり、第５図及び第６図に示すように、留め具兼ストッパ部１０を有する表側面図１Ａと、パス押出し窓３を中央部に有する裏側面部１Ｂとからなる長方形状ケースである。この外部ケース１は、第３図乃至第５図に示すように、前記内部ケース２が引き出し可能にするため、その一端部が開口されている。前記留め具（例えば凸状の金具）兼ストッパ部１０は、前記第３図及び第４図に示すように、前記外部ケース１の表側面部１Ａのポリプロレン等の合成樹脂材を貫通して設ける。
前記外部ケース１の製作方法は、ポリプロレン等の合成樹脂材、紙材、革材等のうち１つの素材、例えば、ポリプロレン等の合成樹脂平板材の１枚の素材を用意し、その素材を、プレス加工により、第６図に示すような形状パターンに打抜き、留め具兼ストッパ部１０を有する表側面部１Ａをパス押出し窓３を中央部に有する裏側面部１Ｂに折り曲げ線８に沿って折り曲げて重ね合わせ、前記裏側面図１Ｂの接着部６，７を側辺部の折り曲げ線８に沿って折り曲げて裏側面部１Ｂに重ね合わせて接着する。このようにして、第５図に示すような外部ケース（カバー部）１を作製する。前記接着は接着剤を用いて接着してもよいし、接着材を用いないで熱溶着や超音波等で接着してもよい。前記内部ケース２は、ポリプロレン等の合成樹脂材、紙材、革材等のうち１つの素材、例えば、ポリプロレン等の合成樹脂からなり、第７図及び第８図に示すように、この平面部２Ａの長手方向の一端辺に蓋部５が延在して一体に構成されている。この蓋部５の端部の所定位置には、蓋部５を固定するための内部ケース２の蓋部留め具（例えば凹状の金具）９が設けられている。この蓋部留め具９により、前記外部ケース１の所定位置に設けられる留め具兼ストッパ部１０の留め具部（例えば凸状部）と、前記蓋部５が所定位置から折り曲げられて蓋部５の留め具９（例えば凹状部）とが嵌合され、前記蓋部５が固定されるとともに、前記外部ケース１の一端部が覆われる。
また、前記内部ケース２の平面部２Ａの長手方向の他端辺に引き出し制限用のストップ部４が延在して一体に構成される。内部ケース２を引き出した時、前記ストップ部４が前記外部ケース１の所定位置に設けられている留め具兼ストッパ部１０のストッパ部分に突き当り、前記内部ケース２はこれ以上引き出されることがない。
前記内部ケース２の作製方法は、ポリプロレン等の合成樹脂材、紙材、革材等のうち１つの素材、例えば、ポリプロレン等の合成樹脂材の一枚の素材を用意し、この素材を、プレス加工等により、第８図に示すような形状パターンに打抜き、その留め具９を有する蓋部５を折り曲げ線８に沿って折り曲げる。
また、第７図及び第８図に示すように、前記引き出しを制限するためのストップ部４を折り曲げ線８に沿って折り曲げられて前記内部ケース２が作製される。
前記ストップ部４を折り曲げたままの状態で前記外部ケース１の開口部から挿入することにより、ストップ部４の先端がその弾性により前記外部ケース１に押し付けられる。このため、内部ケース２を引き出した時、前記ストップ部４の先端が前記留め具兼ストッパ部１０のストッパ部分に突き当ることにより、前記内部ケース２はこれ以上引き出されることがない。
このように構成することにより、外部ケース１に引き出し可能に内部ケース２を挿入した携帯用ケースを構成し、前記内部ケース２を引き出した時に、前記内部ケース２が前記外部ケース１の所定位置までしか引き出せないように構成したので、屋外等で前記内部ケース２を引き出した場合でも、薄い印紙や小物等を風で飛散させることを低減することができる。
また、前記内部ケース２を前記外部ケース１から引き出す際に、前記外部ケース１から前記内部ケース２の全体が引き出されてしまうことがないので、不注意のため前記内部ケース２を落下させ、収納物を飛散させたり、破損させたりすることをふせげる。
（実施形態２）
本実施形態２は、本発明を鉛筆、ボールペン、筆、消しゴム等を入れる引き出し付き筆箱に適用した実施例であり、第９図乃至第１２図に示すように、外部ケース（カバー部）１と、この外部ケース１に引き出し可能に挿入した内部ケース２とからなる。
前記外部ケース１は、ポリプロレン等の合成樹脂材、紙材、革材等のうち１つの素材、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂材からなり、第９図乃至第１１図に示すように、留め具（例えば凸状の金具）兼ストッパ部１０を有する表側面部１Ａと、裏側面部１Ｂと、側面部１Ｄとからなる長方形状ケースである。この外部ケース１は、前記内部ケース２が引き出し可能に挿入できるように、その一端部が開口され、その表側面側の開口部の一部のみ、鉛筆、ボールペン、筆等を取り出しやすくするために、大きくえぐられている。前記留め具兼ストッパ部１０は前記外部ケース１の表側面部１Ａのポリプロレン等の合成樹脂材を貫通して設けられている。
前記外部ケース１の製作方法は、ポリプロレン等の合成樹脂材、紙材、革材等のうち１つの素材、例えば、ポリプロレン等の合成樹脂材の一枚の素材を用意し、この素材を、プレス加工等により、前記実施形態１と同様に所定の形状パターンに打抜き、その留め具兼ストッパ部１０を有する表側面部１Ａ、その裏側面部１Ｂ、及びその側面部１Ｄをそれぞれ折り曲げ線８に沿って折り曲げて所定部を接着し長方形状ケースを形成する。このようにして、第１０図に示すような外部ケース１を作製する。
前記内部ケース２は、第１１図に示すように、この平面部２Ａの長手方向の一端辺に蓋部５が延在して一体に構成されている。この蓋部５の端部の所定位置には、前記蓋部５を固定する内部ケース２の蓋部留め具（例えば凹状の金具）９が設けられている。この蓋部留め具９により、前記外部ケース１の所定位置に設けられる留め具兼ストッパ部１０の留め具部（例えば、留め具の凸状部）と、前記蓋部５が所定位置から折り曲げられて蓋部留め具９の凹状部とを嵌合することにより、前記蓋部５が固定されるとともに、前記外部ケース１の一端部が覆われる。
また、前記内部ケース２の平面図２Ａの長手方向の他端辺に引き出し制限用のストップ部４が延在して一体に構成されている。内部ケース２を引き出した時に、前記ストップ部４が、前記外部ケース１の所定位置に設けられている留め具兼ストッパ部１０のストッパ部分に突き当り、内部ケース２はこれ以上引き出されることがない。
前記内部ケース２の作製方法は、ポリプロレン等の合成樹脂材、紙材、革材等のうち１つの素材、例えば、ポリプロレン等の合成樹脂材の一枚の素材を用意し、この素材を、プレス加工等により、第１１図に示すような上面（表側面）のない箱体を展開した形状パターンに打抜き、所定の折り曲げ線８に沿って折り曲げ、第１１図に示すような上面部（表側面部）のない箱体を形成する。
また、第１１図に示すように、前記ストップ部４を折り曲げ線８に沿って折り曲げて前記内部ケース２を作製する。
前記引き出しを制限するためのストップ部４を折り曲げたままの状態で前記外部ケース１の開口部から挿入することにより、前記ストップ部４の先端がその弾性により前記外部ケース１の表側面部に押し付けられる。このため、内部ケース２を引き出した時、前記ストップ部４の先端が前記留め具兼ストッパ部１０のストッパ部分に突き当ることにより、前記内部ケース２はこれ以上引き出されることがない。
前記内部ケース２の横幅寸法（サイズ）は、前記外部ケース１の横幅寸法（サイズ）よりやや小さく、外部ケース１に差込める寸法（サイズ）に形成する。前記内部ケース２の縦長の寸法（サイズ）は、前記外部ケース１の縦長の寸法（サイズ）よりやや小さく、前記外部ケース１に前記内部ケース２を挿入した時の縦の外観長さは両者ともほぼ同じにする。
前記引き出し内部ケース２の深さは、外部ケース１の深さよりやや小さくし、下部（底部）に設けられている前記ストップ部４の上端が、前記内部ケース２を引き出した時、前記外部ケース１の所定位置に設けられている留め具兼ストッパ部１０のストッパ部分に突き当り、前記内部ケース２をこれ以上引き出せないように構成されている。
本実施形態２の鉛筆、ボールペン、筆、消しゴム等を入れる引出し付き筆箱の使用状態を第１２図に示す。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明にかかる携帯用ケースは、外部ケース１に引き出し可能に内部ケース２を挿入した携帯用ケースを構成し、前記内部ケース２を引き出す際に、前記内部ケース２が前記外部ケース１の所定位置までしか引き出せないように構成することにより、屋外等で前記内部ケース２を引き出した場合でも、薄い印紙や小物等を風で飛散させることを低減することができる。
また、前記内部ケース２を前記外部ケース１から引き出す際に、前記外部ケース１から前記内部ケース２の全体を引き出してしまい、不注意のため前記内部ケース２を落下させ、収納物を飛散させたり、破損させたりすることをふせげる。

Claims (4)

1. 外部ケースと、前記外部ケースに抜き出し可能に挿入した内部ケースとからなる携帯用ケースであって、前記内部ケースの一端部に蓋部が一体に構成され、前記蓋部を前記外部ケースの所定位置に固定する蓋部固定用留め具が前記蓋部の先端部に設けられ、前記外部ケースの所定位置に前記蓋部固定用留め具と嵌合する留め具兼ストッパが設けられ、前記内部ケースの前記蓋部と反対側の一端部に留め具兼ストッパの留め具のストッパ部により留めらえるストップ部が一体に構成されていることを特徴とする携帯用ケース。
2. 前記蓋部固定用留め具と嵌合する留め具兼ストッパは、前記外部ケースの表側面部を貫通して設けられ、前記留め具兼ストッパの表側部が蓋部固定用留め具となり、前記留め具兼ストッパの裏側部は内部ケースの引き出を制限するストッパとなっていることを特徴とする携帯用ケース。
3. 前記携帯用ケースの素材は、ポリプロレン等の合成樹脂材、紙材、革材のうちいずれか１つからなることを特徴とする請求の範囲第１項又は第２項に記載の携帯用ケース。
4. 前記携帯用ケースの形態は、長方形状、半円形状、正方形状、三角形状のうちいずれか１つからなることを特徴とする請求の範囲第１項乃至第３項のうちいずれか１項に記載の携帯用ケース。

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