JP3697745B2 - オートフォーカス制御装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はカメラ一体型ビデオテープレコーダ(以下「カムコーダ」という)等の撮像装置におけるオートフォーカス制御、特に誤動作の防止技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カムコーダ等の撮像装置におけるオートフォーカス制御装置としては、例えば図11に示すものがある。この図において、被写体(図示せず)からの光はフォーカスレンズ1により集光され、アイリス2において適当な光量に調整されてCCD撮像素子3に結像する。そして、ここで映像信号に変換され、サンプル/ホールド及びAGC回路4においてノイズ除去とレベル調整を受けた後、A/D変換器5によりデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された映像信号は、カメラ信号処理部6において、Y/C分離、ガンマ補正等のカメラ信号処理を施される。カメラ信号処理部6の出力信号は、図示されていない記録再生回路へ送られ、所定の記録再生処理を施される。カメラ信号処理部6内で分離された輝度信号は、オートフォーカス(AF)検波部7へ送られる。
【0003】
オートフォーカス検波部7は、図12に示すように、輝度信号の高域成分を通すハイパスフィルタ(又はバンドパスフィルタ)71と、このフィルタ71の出力を整流する整流回路72と、整流回路72の出力からオートフォーカス用の測距枠内の輝度信号を抽出するためのゲート回路73と、ゲート回路73の出力を検波することによりフィールド内の高域成分の最大値を検出して焦点信号を作成する検波回路74とから構成されている。
【0004】
図12に示したオートフォーカス検波部7が作成した焦点信号のレベルとピント位置との関係の一例を図13に示す。このように、焦点信号のレベルは合焦位置においてピークになる。
【0005】
再び図11の説明に戻る。オートフォーカス検波部7で作成された焦点信号は制御マイクロコンピュータ(以下「マイクロコンピュータ」を「マイコン」という)8へ送られる。制御マイコン8は、焦点信号のレベルが大きくなる方向にフォーカスレンズ1を移動させるためのモータ制御信号をモータ駆動回路9へ与える。モータ駆動回路9はモータ制御信号に応じた方向と速度でモータ10を回転させる。つまり、焦点信号のレベルのピークが検出される位置にフォーカスレンズ1を移動させるように閉ループが構成されている。このオートフォーカス制御は、焦点信号のピークを検出するものであるため山登り制御と呼ばれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した山登り制御では、測距枠外にコントラストの高い被写体が存在し、測距枠内の被写体のコントラストが低いとピント合わせが出来なくなってしまうことがあった。この点について図14〜図16を参照しながら説明する。
【0007】
図14に合焦状態と、中ボケ状態と、大ボケ状態とを示す。ここで、測距枠外にコントラストの高い被写体A、これと比較してコントラストの低い被写体Bが枠内にある。図14[1]の合焦状態では、被写体Aは測距枠外に、被写体Bは測距枠内にある。図14[2]の中ボケ状態では、被写体Aの輪郭がボケて、そのボケた像(錯乱円)の一部が測距枠の周辺部に接するようになる。さらに、図14[3]の大ボケ状態では、被写体Aのボケた像の一部が測距枠内に入る。
【0008】
被写体A,Bが撮像装置から同じ距離に存在するとき、被写体A,B各々が単独に存在して測距枠がないと仮定したときのフォーカスレンズの位置に対する焦点信号の変化は図15のようになる。したがって被写体A,Bが同時に存在して測距枠があるときの焦点信号は図16のようになる。
【0009】
焦点信号は測距枠内の最もコントラストの高い部分を検出したものであるため、大ボケ状態(3)から中ボケ状態(2)では被写体Aのエッジを検出するが、中ボケ状態(2)から被写体Aのエッジが測距枠の外に出ていくにつれて焦点信号は急激に小さくなり、やがて被写体Bのエッジを検出するようになる。このため、測距枠外の被写体Aのボケた像が測距枠から出る位置が焦点信号のレベルのピークとなる。つまり、中ボケ状態(2)で焦点信号のレベルがピークとなることから、この位置を合焦位置と判断してしまい、真の合焦位置を見つけることは出来なくなってしまう。
【0010】
このため、焦点信号のレベルのピークを探す従来のオートフォーカス制御方法では、測距枠外にコントラストの高い被写体が存在し、測距枠内の被写体のコントラストが低いと、ピントがボケて被写体の像が広がることで、測距枠外の被写体のボケた像の一部が測距枠内に入って来た時に、ピント合わせが出来なくなってしまう。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、コントラストの高い被写体が測距枠内に出入りするような場合であっても正しいオートフォーカス制御が行なえるオートフォーカス制御装置及び方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、本発明に係るオートフォーカス制御装置及び方法は、被写体を撮像して得た映像信号の所定の周波数成分から焦点信号を作成するオートフォーカス制御装置又は方法において、焦点信号の検出位置が撮像エリア内の所定の測距枠の周辺部であることを検出したときに、測距枠の周辺部で焦点信号が検出されないように前記所定の測距枠を変化させることを特徴とするものである。
【0013】
ここで、第1の手段としては、例えば焦点信号の検出位置と所定の測距枠の位置との比較による検出手段、あるいは上記所定の測距枠に隣接する複数個の異なる大きさや位置の測距枠内の前記所定の周波数成分の比較による検出手段を採用することができる。
【0014】
また、第2の手段は、所定の測距枠の大きさや位置等を変化させるものである。
【0015】
【作用】
本発明に係るオートフォーカス制御装置及び方法によれば、被写体を撮像して得た映像信号の所定の周波数成分から作成される焦点信号の検出位置が所定の測距枠の周辺部であるときに、この測距枠の位置や大きさ等を変化させる。
【0016】
【実施例】
以下本発明の実施例について図面を参照しながら、
〔1〕本発明を適用したオートフォーカス制御装置の基本構成
〔2〕焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であることを検出する手段
(1)焦点信号の検出位置と測距枠の位置との比較による検出
(2)複数の異なる測距枠の焦点信号の比較による検出
の順序で詳細に説明する。
【0017】
〔1〕本発明を適用したオートフォーカス制御装置の基本構成
図1は本発明を適用したオートフォーカス制御装置の基本構成を示すブロック図である。ここで、図11と同一の部分には同一の番号が付してある。
【0018】
本発明を適用したオートフォーカス制御装置は、被写体(図示せず)からの光を集光するフォーカスレンズ1と、フォーカスレンズ1を通過した光の量を調整するアイリス2と、アイリス2を通過した被写体の像を映像信号に変換するCCD撮像素子3と、CCD撮像素子3の出力映像信号のノイズ除去とレベル調整を行なうサンプル/ホールド及びAGC回路4と、サンプル/ホールド及びAGC回路4の出力をデジタル化するA/D変換器5と、A/D変換器5のデジタル出力に対してY/C分離、ガンマ補正等の信号処理を施すカメラ信号処理部6とを備えている。
【0019】
本発明を適用したオートフォーカス制御装置は、さらに、カメラ信号処理部6内で分離された輝度信号からオートフォーカス制御用の焦点信号を作成するオートフォーカス検波部7’と、オートフォーカス検波部7’からの焦点信号のレベルが大きくなる方向にフォーカスレンズ1を移動させるためのモータ制御信号をモータ駆動回路9へ送ると共に、焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部である場合には、測距枠の位置やサイズ(大きさ)を変化させるための測距枠制御信号をオートフォーカス検波部7’へ送る制御マイコン8’と、制御マイコン8’から送られたモータ制御信号に応じてモータ10を駆動するモータ駆動回路9と、モータ駆動回路9により駆動され、フォーカスレンズ1を移動させるモータ10と、カメラ信号処理部6とオートフォーカス検波部7’に対して、垂直同期信号VD,水平同期信号HD、及び例えば約14MHzのクロックCLを供給するタイミング発生部11を備えている。
【0020】
次に、図1に示した装置の動作を説明する。図1において、被写体(図示せず)からの光はフォーカスレンズ1により集光され、アイリス2において適当な光量に調整されてCCD撮像素子3に結像する。そして、ここで映像信号に変換され、サンプル/ホールド及びAGC回路4においてノイズ除去とレベル調整を受けた後、A/D変換器5によりデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された映像信号は、カメラ信号処理部6において、Y/C分離、ガンマ補正等のカメラ信号処理を施される。カメラ信号処理部6の出力信号は、図示されていない記録再生回路へ送られ、所定の記録再生処理を施される。カメラ信号処理部6内で分離された輝度信号は、オートフォーカス検波部7’へ送られる。
【0021】
オートフォーカス検波部7’はカメラ信号処理部6から供給された輝度信号とタイミング発生部11から供給された垂直同期信号VD,水平同期信号HD、及びクロック信号CLとから焦点信号を作成し、制御マイコン8’へ送る。制御マイコン8’は、焦点信号が大きくなる方向にフォーカスレンズ1を移動させるためのモータ制御信号をモータ駆動回路9へ与える。モータ駆動回路9はモータ制御信号に応じた方向と速度でモータ10を回転させる。制御マイコン8’は、さらに、焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であるか否かを判定し、焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であるときには、オートフォーカス検波部7’における測距枠を変化させるための測距枠制御信号を出力する(詳細は後述)。
【0022】
〔2〕焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であることを検出する手段
焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であることを検出するために、二つの手段を考えた。その一つは、焦点信号の検出位置と測距枠の位置とを比較して検出するもの、他の一つは複数の異なる測距枠の焦点信号を比較して検出するものである。以下順に説明する。
【0023】
(1)焦点信号の検出位置と測距枠の位置との比較による検出
図2はオートフォーカス検波部7’の構成を示すブロック図である。ここで、図12と同一の部分には同一の番号が付してある。
【0024】
図2に示すように、オートフォーカス検波部7’は、輝度信号の高域成分を通すハイパスフィルタ(又はバンドパスフィルタ)71と、このフィルタ71の出力を整流する整流回路72と、整流回路72の出力からオートフォーカス用の測距枠内の輝度信号を抽出するためのゲート回路73’と、ゲート回路73’の出力を検波することによりフィールド内の高域成分の最大値を検出して焦点信号を作成すると共に、この焦点信号が検出されたタイミングにおいて、後述する水平位置カウンタ75と垂直位置カウンタ76のカウント値を保持する検波回路74’とを備えている。ここで、ゲート回路73’には制御マイコン8’から測距枠の位置またはサイズを設定するための制御信号が入力されている。この制御信号は、焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であることを制御マイコンが検出したときに、オートフォーカス制御に誤動作を生じないようにするために、測距枠の位置やサイズを変えるものである(詳細は後述)。
【0025】
オートフォーカス検波部7’は、さらにタイミング発生部11から供給されるクロックCLでカウントアップすると共に水平同期信号HD毎にクリアされる水平位置カウンタ75と、水平同期信号HDに同期してカウントアップすると共に垂直同期信号VD毎にクリアされる垂直位置カウンタ76とを備えている。垂直位置カウンタ76のカウント値はcount1として、また水平位置カウンタ75のカウント値はcount2として、共に検波回路74’へ送られる。
【0026】
次に、図3を参照しながら、図2に示したオートフォーカス検波部7’の動作を説明する。この図の[1]は撮像エリアと測距枠とcount1,count2との関係を示す。オートフォーカス検波部へ図3の[2]に示すような輝度信号が入力された場合について説明する。この場合、測距枠の左周辺部にコントラストの高い被写体が存在し、測距枠の右周辺部にコントラストの低い被写体が存在する。
【0027】
オートフォーカス検波部へ図3の[2]に示すような輝度信号が入力されると、ハイパスフィルタ(又はバンドパスフィルタ)71により、図3の[3]に示すような高域成分が抽出される。この高域成分は整流回路72により、図3の[4]に示すように整流される。そして、図3の[5]に示すゲート信号によりAF測距枠内の整流出力のみが取り出され、検波回路74’により測距枠内の最大値が焦点信号として検出される。
【0028】
一方、水平位置カウンタ75は、タイミング発生部11から供給された約14MHzのクロックを水平同期信号HD毎にカウントし、そのカウント値count2を検波回路74’へ送る。同様に、垂直位置カウンタ76は、タイミング発生部11から供給された水平同期信号HDを垂直同期信号VD毎にカウントし、そのカウント値count1を検波回路74’へ送る。
【0029】
検波回路74’は、整流出力の最大値が更新される毎にcount1及びcount2の値をラッチする。この結果、検波回路74’には、各フィールドにおける焦点信号のレベルとそれを検出したタイミングにおけるcount1及びcount2の値がラッチされる。この焦点信号のレベルとcount1及びcount2の値は制御マイコン8’へ送られる。
【0030】
次に、図4を参照しながら制御マイコン8’の処理を説明する。まず、オートフォーカス検波部7’から送られてくるcount1,count2の値、すなわち焦点信号の検出位置と、測距枠の位置とを比較する(ステップS1)。そして、count1,count2の値の少なくとも一方が測距枠の周辺部を示すものであったときは(ステップS2でYes)、測距枠の位置あるいはサイズを変化させるための制御信号を、オートフォーカス検波部7’のゲート回路73’へ送り(ステップS3)、その後処理を終了する。これに対して、count1,count2の値のいずれも測距枠の周辺部を示すものでないときは(ステップS2でNo)、そのまま処理を終了する。
【0031】
図5に測距枠の周辺部で焦点信号が検出された場合の測距枠の変化例を示す。この図において被写体Aはコントラストが相対的に高く、被写体Bはコントラストが相対的に低い。
【0032】
図5[1]は測距枠を広げて被写体Aが測距枠内に入るようにしたものである。このようにすれば、ボケ状態から合焦状態に制御する過程で被写体Aが測距枠の外へ出ることがなくなるため、焦点信号は常に被写体A及びBを検出したものとなり、正しい合焦方向を判断することができる。
【0033】
また、図5[2]は測距枠を狭めて被写体Aが測距枠内に入らないようにしたものである。このようにすると、被写体Aが測距枠へ入ることが無くなるため、焦点信号は常に被写体Bだけを検出したものとなり、正しい合焦方向を判断することができる。
【0034】
そして、図5[3]は測距枠の位置を変えて被写体Aが測距枠内に入らないようにしたものである。この場合も、図5[2]と同じ理由により正しい合焦方向を判断することができる。
【0035】
このように、測距枠の周辺部で焦点信号が検出された場合には、測距枠を変化させることにより、正しい合焦方向を判断できるようにしている。
【0036】
(2)複数の異なる測距枠の焦点信号の比較による検出
図6は複数の異なる大きさの測距枠の焦点信号の比較により焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であることを検出する原理を説明する図である。ここでは、測距枠を枠aとし、この枠より若干大きい測距枠である枠bを新たに設定する。図5と同様、被写体Aはコントラストの高い被写体であり、被写体Bはコントラストが低い被写体である。
【0037】
このとき、枠a、b内の焦点信号とピント位置との関係は図7の様になる。枠bは枠aより若干大きいため、被写体Aのエッジが枠から出るタイミングがずれる。これにより、枠bの焦点信号は枠aの焦点信号よりやや合焦点に近い位置から焦点信号が急激に変化する。
【0038】
被写体Aの枠への出入りがない領域{(3)〜(2),(2´)〜(1)}では枠a,bとも焦点信号が検出される位置が同じであるため、焦点信号自体も全く同じになる。そしてこの領域では、従来のオートフォーカス制御で正しい合焦方向を判断することができる。
【0039】
一方、被写体Aの枠への出入りがある領域{(2)〜(2´)}では、枠a,bで焦点信号が検出される位置が異なり、また焦点信号の変化も急激なことから、枠aの焦点信号と、枠bの焦点信号には大きな差ができる。逆に枠aの焦点信号と、枠bの焦点信号に大きな差がある場合は、焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部に存在する領域とみなすことができる。
【0040】
そこで、枠aの焦点信号と、枠bの焦点信号には大きな差ができた場合には、図5と同じように、測距枠の位置やサイズを変化させることにより、正しい合焦方向の判断ができるようにする。
【0041】
なお、図6では大きさが若干異なる二つの枠を同時に用いたが、図8に示すような大きさは同じで、若干位置をずらした枠を用いても同様に検出することができる。また、一つの枠をフィールド毎またはフレーム毎に大きさまたは位置を切り替えて用い、その変調の周期に合わせて焦点信号を同期検波することで同様に枠出入りを検出することが出来る。さらに、より多くの枠を比較に用いることで、より精度の高い検出も可能である。
【0042】
図9はオートフォーカス検波部7’の構成を示すブロック図である。ここで、図2と同一あるいは対応する部分には同一の番号が付してある。
図9に示すように、オートフォーカス検波部7’は、輝度信号の高域成分を通すハイパスフィルタ(又はバンドパスフィルタ)71と、このフィルタ71の出力を整流する整流回路72と、整流回路72の出力から測距枠a,b内の輝度信号を抽出するための第1ゲート回路73−1,第2ゲート回路73−2と、第1ゲート回路73−1,第2ゲート回路73−2の出力を検波することにより、測距枠a,b内の高域成分の最大値を検出して第1焦点信号,第2焦点信号を作成する第1検波回路74−1,第2検波回路74−2とを備えている。ここで、第1ゲート回路73−1と第2ゲート回路73−2には制御マイコン8’から測距枠の位置またはサイズを設定するための測距枠制御信号が入力されている。
【0043】
次に、図10を参照しながら制御マイコン8’の処理を説明する。まず、オートフォーカス検波部から送られてくる第1焦点信号のレベルと第2焦点信号のレベルを比較する(ステップS11)。そして、それらのレベルの差が所定値以上であるときは(ステップS12でYes)、測距枠の位置あるいはサイズを変化させるための測距枠制御信号を、オートフォーカス検波部の第1ゲート回路73−1と第2ゲート回路73−2へ送り(ステップS3)、その後処理を終了する。これに対して、第1焦点信号のレベルと第2焦点信号のレベルの差が所定値以上でないときは(ステップS12でNo)、そのまま処理を終了する。
【0044】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、被写体を撮像して得た映像信号の所定の周波数成分から作成される焦点信号の検出位置が所定の測距枠の周辺部であるときに、測距枠の大きさを変えたり、測距枠の位置を変えたりするので、コントラストの高い被写体が測距枠内に出入りするような場合であっても正しいオートフォーカス制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したオートフォーカス制御装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1のオートフォーカス検波部の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図2のオートフォーカス検波部の動作を示す図である。
【図4】図1の制御マイコンの処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】測距枠の変化例を示す図である。
【図6】複数の異なる大きさの測距枠の焦点信号の比較により焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であることを検出する原理を説明する図である。
【図7】図6における枠a、b内の焦点信号とピント位置との関係を示す図である。
【図8】複数の異なる位置の測距枠の焦点信号の比較により焦点信号の検出位置が測距枠の周辺部であることを検出する原理を説明する図である。
【図9】オートフォーカス検波部の構成の他の一例を示すブロック図である。
【図10】制御マイコンの処理の他の一例を示すフローチャートである。
【図11】従来のオートフォーカス制御装置の基本構成を示すブロック図である。
【図12】従来のオートフォーカス検波部の構成を示すブロック図である。
【図13】従来のオートフォーカス制御装置における焦点信号のレベルとピント位置との関係の一例を示す図である。
【図14】合焦状態、中ボケ状態、及び大ボケ状態における測距枠と被写体との関係を示す図である。
【図15】図14の被写体A,B各々の焦点信号の変化を示す図である。
【図16】図14の測距枠内の焦点信号の変化を示す図である。
【符号の説明】
1…フォーカスレンズ、3…CCD撮像素子、7,7’…オートフォーカス検波部、8,8’…制御マイコン

Claims (8)

  1. 被写体を撮像して得た映像信号の所定の周波数成分から焦点信号を作成するオートフォーカス制御装置において、
    前記焦点信号の検出位置が撮像エリア内の所定の測距枠の周辺部であることを検出する第1の手段と、
    該第1の手段の検出出力があるときに測距枠の周辺部で焦点信号が検出されないように前記所定の測距枠を変化させる第2の手段と
    を具備することを特徴とするオートフォーカス制御装置。
  2. 第1の手段は、焦点信号の検出位置と所定の測距枠の位置との比較により該焦点信号の検出位置が該測距枠の周辺部であることを検出する請求項1記載のオートフォーカス制御装置。
  3. 第1の手段は、上記所定の測距枠内の前記周波数成分と該所定の測距枠に若干ずれた状態で重なる異なる測距枠内の前記周波数成分を比較することにより焦点信号の検出位置が上記所定の測距枠の周辺部であることを検出する請求項1記載のオートフォーカス制御装置。
  4. 第1の手段は、上記所定の測距枠内の前記周波数成分と上記所定の測距枠に若干ずれた状態で重なる異なる測距枠である該所定の測距枠と異なる大きさの測距枠内の前記周波数成分を比較する請求項3記載のオートフォーカス制御装置。
  5. 第1の手段は、上記所定の測距枠内の前記周波数成分と上記所定の測距枠に若干ずれた状態で重なる異なる測距枠である該所定の測距枠と異なる位置の測距枠内の前記周波数成分を比較する請求項3記載のオートフォーカス制御装置。
  6. 第2の手段は、所定の測距枠の大きさを変化させる請求項1記載のオートフォーカス制御装置。
  7. 第2の手段は、所定の測距枠の位置を変化させる請求項1記載のオートフォーカス制御装置。
  8. 被写体を撮像して得た映像信号の所定の周波数成分から焦点信号を作成するオートフォーカス制御方法において、
    前記焦点信号の検出位置が所定の測距枠の周辺部であることを検出したときに、前記所定の測距枠を変化させて測距枠の周辺部で焦点信号が検出されないようにすることを特徴とするオートフォーカス制御方法。
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