JP3695932B2 - 凹凸基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池用に使用される、表面に光閉じ込め用の凹凸構造を有する単結晶或いは多結晶シリコン等の結晶系半導体基板を製造する技術に属する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池を用いた太陽光発電システムは、クリーンで無尽蔵のエネルギー源である太陽からの光を直接電気に変換できることから新しいエネルギー変換装置として期待され、近年においては一般家庭用の電源としての利用が盛んに進められている。
【0003】
図4は、単結晶シリコンを基板として使用した従来の太陽電池の構造を示す素子構造断面図である。
【0004】
同図において1は膜厚約500μmのp型の単結晶シリコンからなる基板である。そして、この基板1は、本来のp型の導電性を示すp型領域1pと、受光面側の約0.5μmの深さにまでP(リン)を熱拡散させることで形成されたn型領域1nとを有している。
【0005】
そして、上記n型領域1n上にはAg、Al等の金属からなり櫛型状の形状をした集電用の集電極2が設けられ、そして上記基板1の背面にはAlからなる裏面電極3が形成されている。また、基板1の背面側にはAlが高濃度にドープされてなるp型のBSF領域4が設けてある。
【0006】
斯かる従来の太陽電池においては、集電極2側から入射した光は基板1中においてp型領域1pとn型領域1nとの界面近傍に形成される空乏層で吸収されると共に電子・正孔対が生成され、そしてこの電子・正孔対が夫々裏面電極3及び集電極2から外部に取り出されることとなる。
【0007】
ところで、一般に斯かる構成の太陽電池においては、入射した光を太陽電池内に閉じ込め光の有効活用を図るために、基板1の表面にピラミッド状の凹凸構造を備えている。
【0008】
この凹凸構造の形成方法としては、例えば特開昭64−42824号に記載の如く、単結晶シリコン基板に、水酸化カリウム(KOH)を30重量%以上含む水溶液とアニオン系界面活性剤との混合物を用いて湿式エッチングを施すことにより、基板上の加工歪を除去すると同時に基板表面に凹凸構造を形成する方法が知られている。尚、ここで加工歪とは、単結晶シリコンインゴットから基板をスライスして切り出すときに、基板表面の深さ数十μmの領域にまで生成される、結晶構造の歪を指している。
【0009】
また、上記界面活性剤は、水酸化カリウムと単結晶シリコン基板との反応で生じるシリコン小片或いは反応生成物が基板に再付着し、基板表面に微細な荒れが生じることを防止する効果を有する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
斯かる従来の湿式エッチングによる凹凸構造の形成は基本的に異方性エッチングを利用している。
【0011】
即ち、KOH水溶液を用いた異方性エッチングでは(111)面のエッチング速度が他の結晶方位のエッチング速度に比べて極めて遅い。このため、(100)面にスライスされた単結晶シリコン基板に対してKOHの異方性エッチングを行うと、基板は(111)面に沿って異方性エッチングされ、(111)面に配向した4個の壁により形成された断面がV字型のピラミッド状の凹凸構造が得られる。
【0012】
従って、上記従来の方法では(111)面のエッチング速度が遅いことから、この面における加工歪を十分に除去することができず、このためこの基板を用いて製造した太陽電池の光電変換特性が低下してしまう、という課題があった。
【0013】
加えて、単結晶半導体のインゴットからスライスされて切り出された基板の表面にはスライス時に生じる微粉末、或いは重金属やアルカリ成分等の不純物が付着している。このため、切り出された状態の結晶系半導体基板に対して直接異方性エッチングを行う上記従来の方法では、エッチングの溶液中に基板表面に付着した微粉末、或いは重金属やアルカリ成分等の不純物が溶け込み、この影響によりエッチング状態が経時的に変化するため所望の凹凸構造を有する凹凸基板を再現性良く製造できない、という課題もあった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
斯かる課題を解決するために、本発明は、(100)面に沿ってスライスした単結晶シリコン基板表面を清浄化する第一工程と、該単結晶シリコン基板をアルカリ性溶液で表面処理し、表面に凹凸構造を備えた凹凸基板を製造する第二工程と、を備え、上記第一工程は、上記アルカリ性溶液よりも高濃度のアルカリ性溶液で上記単結晶シリコン基板の表面処理を行う工程であり、前記第二工程を、界面活性剤の濃度により表面張力を47dyn/cm以下に制御したアルカリ性溶液で行うことを特徴とする。
【0016】
このとき、前記第二工程で使用するアルカリ性溶液が0.2〜8重量%のNaOH水溶液であること、或いは3〜6重量%のKOH水溶液であることを特徴とする。
【0018】
加えて、前記結晶系半導体基板に振動を与えた状態で前記第二工程を行うことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明においてはまず第一工程として結晶系半導体基板表面の加工歪及び表面の付着物の除去のために基板表面を清浄化し、次いで第二工程として凹凸構造を形成するための異方性エッチングを行う。
【0020】
ここで、上記第一工程は基板表面の深さ数十μmの領域にまで生成された加工歪、及び表面の付着物を除去することが目的であるので、基板表面の深さ数十μmの領域までエッチング除去する工程であることが望ましい。
【0021】
また、量産を考慮すると工程時間をできるだけ短くすることが要求されるので、結晶系半導体のエッチング速度を早めるために濃度の高いエッチング溶液を用いることが望ましい。
【0022】
加えて、本発明においては本工程で使用するエッチング溶液に基板表面の付着物が混入し、エッチング特性に影響を及ぼすこととなるので、エッチング溶液の繰り返し使用回数を増大させるためにも、濃度の高いエッチング溶液を使用することが好ましい。
【0023】
一方、第二工程にあっては太陽電池用の凹凸構造を形成することが目的なので、太陽電池用として最適な凹凸構造、即ち凹凸の山から山の長さが好ましくは10〜50μmの範囲で、且つ山の頂角を90度以下とした凹凸構造を精度良く形成する必要がある。従って、異方性エッチングの速度が速すぎると最適な凹凸構造を精度良く且つ再現性良く得ることが困難になるので、用いるエッチング溶液の濃度を比較的小さくする必要がある。
【0024】
また、上記第二工程で用いるエッチング溶液は結晶系半導体基板の異方性エッチングを行う必要があるので、NaOH或いはKOHといったアルカリ性溶液が用いられる。これらの薬品を用いるに当たっては薬品の保守管理、或いはエッチングに使用する器材の耐薬品性に留意する必要があり、使用薬品の数が増えると保守管理或いは器材の耐薬品性の対策に要する時間及びコストが増大する。
【0025】
従って、上記第一工程で用いるエッチング溶液としても第二工程と同じ種類のアルカリ性溶液を用いることが好ましく、且つエッチング速度を速めるために第二工程で用いるエッチング溶液よりも濃度の高いエッチング溶液を用いることが好ましい。
【0026】
さらに、上記第二工程で用いる界面活性剤は、前述の通り異方性エッチング中に生じるシリコン小片或いは反応生成物が基板に再付着し、基板表面に微細な荒れが生じることを防止する効果を果たしている。
【0027】
具体的には、アルカリ性溶液による結晶系半導体基板のエッチング工程中においては基板表面に多数の気泡が生じる。そして、界面活性剤は、この気泡の大きさを小さくし、或いは気泡の基板表面からの脱離を促進させるため、気泡中に存在するシリコン小片または反応生成物が基板に再付着することを防止できるものと考えられる。
【0028】
そして、界面活性剤によるこの脱離促進の効果は、表面張力を所定値以下とすることにより一層増大する。
【0029】
加えて、第二工程中に、例えば基板を上下に揺動させる、基板に超音波振動を与える、或いはエッチング溶液に超音波振動を与える、或いはエッチング溶液をN2、Ar等の不活性ガスでバブリングする等の方法により、直接又は間接的に基板を振動させることで、界面活性剤による上記気泡の脱離の効果を一層促進することが可能となる。
【0030】
次に、本発明の実施例を示す。
(実施例1)
まず、実施例1においては、(100)面に沿ってスライスした比抵抗0.1〜10Ωcm、厚さ200〜400μmのp型の単結晶シリコン基板を用意する。そして、この基板を温度約85℃、約5重量%のNaOH水溶液に約10分間浸する第一工程により、基板表面の付着物及び加工歪をエッチング除去する。この工程により、基板表面の約10μmの深さにまで生成された加工歪を除去し、結晶性の良好な単結晶シリコン基板を得ることができる。尚、本実施例では第一工程のエッチング溶液としてNaOH水溶液を用いているが、前述したように濃度を比較的高くしてエッチング速度を速めているために過エッチング状態となり、基板表面には比較的なだらかな凹凸構造が形成されることとなる。
【0031】
次いで、上記第一工程を施した単結晶シリコン基板を、約1.5重量%のNaOH水溶液に約1重量%の割合で界面活性剤を添加すると共に温度を約85℃としたエッチング溶液に約30分間浸し、第二工程を行う。
【0032】
尚、本実施例では界面活性剤として日本油脂株式会社製 シントレッキスを用いたが、これに限るものでなく他の界面活性剤を用いても良い。
【0033】
以上の工程により、本実施例では凹凸の山から山の長さが約20μmで、且つ山の頂角が約70度となった、太陽電池用として最適な構造を有する凹凸構造を得ることができた。
【0034】
さらに、本発明方法を用いて凹凸基板100枚を製造したところ、本発明においては第一工程及び第二工程に使用するエッチング溶液をいずれも交換する必要がなかった。一方従来の方法を用いた場合には、基板表面の付着物がエッチング溶液中に混入することにより凹凸構造の再現性が低下するために、約10枚製造する毎にエッチング溶液の交換が必要であった。
【0035】
次に、以上の工程により製造した基板を用いて太陽電池を製造し、その光電変換特性を測定した。
【0036】
太陽電池の製造にあたっては、上記の工程により製造した基板に対して次の後工程を行う。
【0037】
まず上記の工程により製造した基板を純水で洗浄した後、フッ酸と純水を1:100の割合で混合したフッ酸水溶液中に浸して基板表面の酸化膜を除去した後に、再度純水で洗浄する。
【0038】
次いで、アンモニア、過酸化水素、及び純水を1:1:5で混合した溶液に基板を浸して基板表面に付着した粒子や有機物を取り込んで基板表面を酸化させ、さらに純水で洗浄する。そして、フッ酸と純水を1:100の割合で混合したフッ酸水溶液に基板を浸して基板表面の酸化膜を除去し、純水で洗浄する。この酸化膜の除去により、基板表面の粒子、有機物が除去される。
【0039】
次に、35%塩酸、30%過酸化水素、及び純水を1:1:6の割合で混合した水溶液に基板を浸すことにより、基板表面に付着しているアルミニウム、鉄、マグネシウム等の太陽電池の光電変換特性に悪影響を及ぼす重金属、及びナトリウム等のアルカリ成分を取り込んで基板表面を酸化させる。そして、フッ酸と純水を1:100の割合で混合したフッ酸水溶液に基板を浸し、基板表面の酸化膜を除去した後に純水で洗浄する。この酸化膜の除去により、基板表面の重金属やアルカリ成分が除去される。
【0040】
その後、フッ酸と硝酸を1:20の割合で混合した水溶液に約30秒間基板を浸すことにより、基板表面の深さ約2μmまでの領域を等方性エッチングで除去する。そして、純水で洗浄し、フッ酸と純水を1:100の割合で混合したフッ酸水溶液に基板を浸して基板表面の酸化膜を除去した後、再度純水で洗浄し、最後に基板を乾燥させる。
【0041】
そして、以上の後工程を経て製造されたp型の単結晶シリコン基板を用いて図4に示した構造の太陽電池を形成する。
【0042】
図1は、この太陽電池の製造工程を説明するための工程別素子構造断面図である。
【0043】
まず、同図(A)に示す工程において、p型の単結晶シリコン基板1の表面に、POCl3ガスを用いて約900℃の温度でP(リン)を熱拡散し、次いで基板1の受光面以外の領域におけるPの拡散領域をエッチング除去して基板1の受光面に、約0.5μmの深さにまで至るn型領域1nを形成する。尚、このとき基板1の内部には本来のp型の導電性を示すp型領域1pが残存することとなる。
【0044】
次いで、同図(B)に示す工程において、上記n型領域1n上にAgペーストを用いて櫛型状の集電極2をスクリーン印刷法により形成すると共に、基板1の裏面全面にAlペーストを用いて裏面電極3をスクリーン印刷法により形成する。
【0045】
そして、約700℃の温度で上記集電極2及び裏面電極3を焼成する。この工程中に裏面電極4を構成するAlが基板1中に熱拡散し、基板1の裏面側にAlが高濃度にドープされたBSF効果用のBSF領域4が同時に形成され、図4に示す構造の太陽電池が完成する。
【0046】
以上のようにして形成した太陽電池の光電変換特性を表1に示す。また、比較のため、本発明における第一工程を省略した以外は上記の実施例と同様にして形成した比較用の太陽電池の特性もあわせて示す。
【0047】
【表1】
Figure 0003695932
【0048】
表1から明らかに、本願方法により製造した基板を用いた太陽電池によれば短絡電流、開放電圧及び曲線因子の各パラメータが比較例に比べて大幅に向上しており、本願発明を用いることにより高効率の太陽電池用に適した凹凸基板を製造できることがわかる。
(第2実施例)
次に、第二工程に使用するエッチング溶液中におけるアルカリ性溶液の濃度を変化させた第2実施例について説明する。
【0049】
本実施例においては上記第1実施例の工程において、第二工程に使用するNaOHの濃度を0.1重量%〜10重量%の範囲で変化させて凹凸基板を製造し、そしてこの基板を用いて実施例1と同様の工程で太陽電池を測定し、その光電変換特性を比較した。
【0050】
図2は、第二工程で用いるNaOHの濃度と太陽電池の光電変換特性との関係を示す図であり、同図から、NaOHの濃度が0.1〜8重量%の時に高い光電変換特性が得られ、1.5〜3重量%のときに特に高い光電変換特性が得られることが明らかである。
【0051】
尚、NaOHの代わりにKOHを用いて同様の検討を行った結果、KOH濃度が3〜6重量%のときに高い光電変換特性が得られた。
(実施例3)
次に、本発明の第二工程に用いる界面活性剤によりエッチング溶液の表面張力を変化させた第3実施例について説明する。
【0052】
図3はエッチング溶液の表面張力と、太陽電池の光電変換特性との関係を示す特性図である。同図から明らかに、表面張力が47dyn/cm以下のときに、高い光電変換特性を有する太陽電池が得られ、特に40dyn/cm以下のときに特に高い光電変換特性を得られることがわかる。
【0053】
このように、界面活性剤の表面張力を小さくすることにより光電変換特性が向上する理由は、次のように考えられる。
【0054】
第二工程中においては、エッチング溶液中に含まれるアルカリとシリコン基板とが反応して水素が発生し、この水素が気泡として基板表面に付着することとなる。ここで、表面張力を小さくするとエッチング溶液の基板に対する濡れ性が大きくなるために、気泡が小さいうちに基板表面から脱離する。
【0055】
逆に、表面張力を大きくするとエッチング溶液の基板に対する濡れ性が小さくなるために、気泡が大きくなるまで脱離することができない。そして、気泡が大きくなるまで基板表面に付着していると、気泡が付着している部分がアルカリと反応できず、均一なテクスチャを得ることができない。
【0056】
従って、表面張力を47dyn/cm以下とすることで、気泡の基板からの脱離を促進させることができ、基板全面に均一なテクスチャ構造を形成できるため、高い光電変換特性を得ることができたものと考えられる。
【0057】
表面張力の制御は、本実施例においては界面活性剤の濃度を変化させることで行った。表2は界面活性剤の濃度と表面張力との対応表であり、この表から界面活性剤の濃度を1重量%以上とすることで、47dyn/cm以下の表面張力を得られることがわかる。尚、今回の検討においては20dyn/cm以下の表面張力を得ることができなかった。
【0058】
【表2】
Figure 0003695932
【0059】
以上より、本発明によれば第二工程に先立って、基板表面の清浄化のための第一工程を行うので、インゴットからスライスされた基板表面に生成された加工歪を確実に除去することができ、同時に基板表面の付着物も除去できるため、結晶性が良く且つ最適な凹凸構造を有する凹凸基板を再現性良く製造することができる。従って、本発明により製造した基板を用いることで、光電変換特性の高い太陽電池を再現性良く得ることができる。
【0060】
また、以上の実施例では特に述べなかったが、第二工程中に、例えば基板を上下に揺動させる、基板に超音波振動を与える、或いはエッチング溶液に超音波振動を与える、或いはエッチング溶液をN2、Ar等の不活性ガスでバブリングする等の方法により、直接又は間接的に基板を振動させることで、界面活性剤による上記気泡の脱離の効果を一層促進することが可能となる。
【0061】
尚、上述の実施例においては単結晶シリコン基板について説明したが、本発明はこれに限らず、多結晶シリコン基板、単結晶或いは多結晶のゲルマニウム基板等結晶系半導体基板全般にわたって適用することができる。
【0062】
さらに、本発明により製造した基板を用いる太陽電池についても、実施例で説明した構造に限らず、例えば特開平5−102504号に開示された結晶系半導体と非晶質半導体とを組み合わせた構造の太陽電池についても適用することが可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば凹凸構造の形成のための第二工程に先立って、基板表面の清浄化のための第一工程を行うので、インゴットからスライスされた基板表面に生成された加工歪を確実に除去することができ、同時に基板表面の付着物も除去できるため、結晶性が良く且つ最適な凹凸構造を有する凹凸基板を再現性良く製造することができる。従って、本発明により製造した基板を用いることで、光電変換特性の高い太陽電池を再現性良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】太陽電池の製造工程を説明するための工程別素子構造断面図である。
【図2】第二工程において使用するNaOHの濃度と、太陽電池の光電変換特性との関係を示す特性図である。
【図3】第二工程において使用する界面活性剤の表面張力と、太陽電池の光電変換特性との関係を示す特性図である。
【図4】太陽電池の素子構造断面図である。
【符号の説明】
1…結晶系半導体基板、1p…p型領域、1n…n型領域、2…集電極、
3…裏面電極、4…p型層

Claims (4)

  1. (100)面に沿ってスライスした単結晶シリコン基板表面を清浄化する第一工程と、
    該単結晶シリコン基板をアルカリ性溶液で表面処理し、表面に凹凸構造を備えた凹凸基板を製造する第二工程と、
    を備え、
    上記第一工程は、上記アルカリ性溶液よりも高濃度のアルカリ性溶液で上記単結晶シリコン基板の表面処理を行う工程であり、
    前記第二工程を、界面活性剤の濃度により表面張力を47dyn/cm以下に制御したアルカリ性溶液で行うことを特徴とする凹凸基板の製造方法。
  2. 前記第二工程で使用するアルカリ性溶液が0.2〜8重量%のNaOH水溶液であることを特徴とする請求項1記載の凹凸基板の製造方法。
  3. 前記第二工程で使用するアルカリ性溶液が3〜6重量%のKOH水溶液であることを特徴とする請求項1記載の凹凸基板の製造方法。
  4. 前記単結晶シリコン基板に振動を与えた状態で前記第二工程を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の凹凸基板の製造方法。
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