JP3695207B2 - エンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コモンレールに蓄圧状態で貯留された燃料をインジェクタから燃焼室内に噴射するエンジンの燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの燃料噴射に関して、噴射圧力の高圧化を図り、燃料の噴射タイミング及び噴射量等の噴射条件をエンジンの運転状態に応じて最適に制御する方式として、コモンレール燃料噴射システムが知られている。コモンレール燃料噴射システムは、燃料ポンプによって所定圧力に加圧された燃料をコモンレール内に蓄圧状態に貯留し、貯留された加圧燃料をエンジンの運転状態に応じてコントローラが求めた最適な噴射量及び噴射時期等の噴射条件で各インジェクタから対応する燃焼室内に噴射するシステムである。コモンレールから燃料供給管を通じて各インジェクタの噴孔に至る燃料流路内には、常時、噴射圧力相当の燃料圧が作用しており、各インジェクタは燃料供給管を通じて供給される燃料を通過又は遮断するように作動する電磁弁を備えている。コントローラは、加圧燃料が各インジェクタにおいてエンジンの運転状態に対して最適な噴射条件で噴射されるように、コモンレールの圧力と各インジェクタの電磁弁の作動とを制御している。
【0003】
図5は、コモンレール燃料噴射システムの概要を示す図である。コモンレール燃料噴射システムにおいて、燃料タンク4内の燃料は、フィルタ5及びフィードポンプ6を経た後、燃料管7を通じて、例えばプランジャ式の可変容量式高圧ポンプである燃料ポンプ8に供給される。燃料ポンプ8は、エンジン出力によって駆動されるものであり、燃料を要求される所定圧力に昇圧し、燃料管9を通じてコモンレール2に供給する。燃料ポンプ8には、コモンレール2における燃料圧を所定圧力に維持するため流量制御弁14が配設されている。燃料ポンプ8からリリーフされた燃料は、戻し管10を通じて燃料タンク4に戻る。コモンレール2内の燃料は、燃料供給管3を通じて複数のインジェクタ1に供給される。燃料供給管3からインジェクタ1に供給された燃料のうち、燃焼室への噴射に費やされなかった燃料は、戻し管11を通じて燃料タンク4に戻る。
【0004】
電子制御ユニットであるコントローラ12には、エンジンの気筒判別センサ、エンジン回転数や上死点(TDC)を検出するためのクランク角センサ、アクセルペダル踏込み量を検出するためのアクセル開度センサ、冷却水温度を検出するための水温センサ、吸気管内圧力を検出するための吸気管内圧力センサ等の、エンジンの運転状態を検出するための各種センサからの信号が入力される。コモンレール2には圧力センサ13が設けられており、圧力センサ13によって検出されたコモンレール2内の燃料圧の検出信号もコントローラ12に入力される。コントローラ12は、これらの信号に基づいて、エンジン出力が運転状態に即した最適出力になるように、インジェクタ1による燃料の噴射条件、即ち、燃料の噴射時期(噴射開始時期と期間)及び噴射量等を制御する。インジェクタ1が燃料を噴射することで燃料が消費されると、コモンレール2内の燃料圧は低下するが、コントローラ12は、コモンレール2内の燃料圧が一定となるように或いはエンジンの運転状態に応じて必要とされる燃料噴射圧力を得るため、燃料ポンプ8の吐出側に配設された流量制御弁14によって吐出量を制御することにより、コモンレール圧力を制御している。
【0005】
図6は、コモンレール式燃料噴射システムに用いられるインジェクタの一例を示す縦断面図である。インジェクタ1は、図示が省略されたシリンダヘッド等のベースに設けられた穴部にシール部材によって密封状態に取付けられる。インジェクタ1の上側側部には、燃料入口継手20を介して燃料供給管3が接続されている。インジェクタ1の本体内部には燃料通路21,22が形成されており、燃料供給管3及び燃料通路21,22によって燃料流路が構成されている。燃料流路を通じて供給された燃料は、燃料溜まり23及び針弁24の周囲の通路を通じて噴孔25が形成された噴射ノズル先端部に供給され、針弁24のリフト時に開く噴孔25から燃焼室内に噴射される。
【0006】
インジェクタ1には、針弁24のリフトを制御するため、バランスチャンバ式の針弁リフト機構が設けられている。インジェクタ1の最上部には電磁アクチュエータ26が設けられており、コントローラ12のコマンドパルスに応じた制御電流が信号線27を通じて電磁アクチュエータ26のソレノイド28に送られる。ソレノイド28が励磁されると、アーマチュア29が上昇して燃料路31の端部に設けられた開閉弁32を開くので、燃料流路からバランスチャンバ30に供給された燃料の燃料圧が燃料路31を通じて解放される。インジェクタ1の本体内部に形成された中空穴33内には、コントロールピストン34が昇降可能に設けられている。バランスチャンバ30内の低下した圧力に基づく力とリターンスプリング35のばね力とによってコントロールピストン34に働く押下げ力よりも、燃料溜まり23に臨むテーパ面36に作用する燃料圧に基づいてコントロールピストン34を押し上げる力が勝るため、コントロールピストン34は上昇する。その結果、針弁24がリフトし、噴孔25から燃料が噴射される。燃料噴射時期は針弁24のリフト時期によって定められ、燃料噴射量は燃料流路内の燃料圧と針弁24のリフト(リフト量、リフト期間)とによって定められる。
【0007】
一般に、エンジンの運転状態、即ち、エンジン回転数Neとアクセルペダル踏込み量Acとから目標燃料噴射量Qtが決められ、エンジン回転数Neと目標燃料噴射量Qtとから燃料圧(コモンレール2内の燃料圧力、以下「レール圧力」という)Prが決められ、更に、目標燃料噴射量Qtと検出されたレール圧力とからコマンドパルスCpのパルス幅Pwが決められる。これらの諸量の間の関係は、それぞれ特性マップによって予め決められている。例えば、目標燃料噴射量Qtとエンジン回転数Neとの間には、アクセルペダル踏込み量Acをパラメータとして一定の関係が基本噴射量特性マップとして予め与えられており、燃焼サイクル毎の目標燃料噴射量はエンジンの運転状態に応じて基本噴射量特性マップから求められる。また、レール圧力Prを一定とすると、パルス幅Pwが大きいほど燃料噴射量は多くなり、また、同じパルス幅Pwであっても、レール圧力Prが大であるほど燃料噴射量は大きくなる。一方、実際の燃料噴射は、コマンドパルスCpの立ち下がり時刻と立ち上がり時刻に対応してそれぞれ遅れ時間を伴って開始又は停止されるので、コマンドパルスCpがオン又はオフとなる時期を制御することによって、噴射タイミング及び期間を制御することが可能である。
【0008】
従来のコモンレール式燃料噴射システムにおいては、燃料噴射開始時期は、予め設定されたクランク角度(例えば、TDC)からの位相差をクランク角センサで算出し、所定の時期に燃料が噴射されるようにインジェクタ1の電磁アクチュエータ26への駆動電流を定めるコマンドパルスをコントローラ12が出力することによって制御されている。ところで、コマンドパルスの噴射開始指令時期からインジェクタ1が作動するまでの時間間隔、即ち、燃料の噴射遅れ時間は、どのインジェクタ1においても各作動部分の摩耗等を原因とするメカニカルなタイムラグによって次第に大きくなる傾向があり、目標噴射開始時期と実際の燃料噴射開始時期がずれることに起因して排気ガス中のスモークの悪化を招いていた。また、インジェクタ1の個体差により噴射遅れ時間が異なるので、各気筒における噴射開始時期が異なり各気筒相互の燃焼のバランスが崩れるのでエンジンの回転変動、騒音及び振動の原因を生じていた。
【0009】
コモンレール式燃料噴射システムが適用されたエンジンの燃料噴射装置において、特に、燃料の噴射開始時期を精度良く制御する方策の一つとして、以下の提案がなされている。この提案によれば、エンジンの運転状態に応じてコモンレールの圧力が制御されるが、コモンレールに設けられている圧力センサが検出した圧力データから、インジェクタからの燃料噴射に起因してコモンレール内のレール圧力が降下する降下開始時期を検出し、この時期に対して噴射ノズルからコモンレールへの圧力波の伝播時間を遡ることにより実際の燃料噴射の開始時期を算出し、この算出された燃料噴射の開始時期と燃料噴射の開始時期の目標値との差に基づいて、次回の燃料噴射時の目標噴射開始時期を補正している(特開平10−47137号公報参照)。
【0010】
インジェクタからの燃料噴射が開始されてからコモンレールに配設されている圧力センサがレール圧力の降下を検出するまでには、圧力変化がインジェクタから燃料を伝播して圧力センサに到達するまでのタイムラグ、即ち、圧力降下遅れがある。上記提案においては、圧力波の伝播遅れであるこの圧力降下遅れ時間を考慮して、実際の燃料噴射開始時期を推定し、推定した燃料噴射開始時期に基づいて目標噴射開始時期がフィードバック制御されている。この制御方式によれば、各気筒毎にリフトセンサを配設することなく、各気筒の開弁時期が計測され、燃料噴射開始時期の制御が行われる。
【0011】
このような、コモンレールの圧力降下から実際の燃料噴射開始時期を求める燃料噴射時期制御では、コモンレール内にはサプライポンプから送り出される燃料の圧送脈動や、気筒数に対応した数の各インジェクタから燃料噴射に起因した油撃に基づく圧力脈動が生じているのに対して、圧力センサはコモンレール内に1個のみ配設されており、且つ各インジェクタから圧力センサまでの圧力伝播距離も異なるので、各インジェクタからの燃料噴射に起因して生じる圧力降下開始時期にバラツキがある。
【0012】
また、分配型燃料噴射装置における燃料噴射開始時期検出装置が、特開平6−66193号公報に開示されている。この燃料噴射開始時期検出装置によれば、インジェクタに相当する各燃料噴射ノズルには、ポンプから各燃料噴射ノズルに圧送されてくる燃料の圧力を検出する圧力センサが設けられている。圧力センサが検出した燃料圧力のデータから燃料圧力の変化率が演算され、燃料圧力の変化率の演算結果に基づいて、燃料圧力が増加する過程でその燃料圧力の増加率が最初に正から負に変化する時点が、燃料噴射開始時期として求められている。
【0013】
上記の燃料噴射開始時期検出装置は、ポンプによって圧送され且つコモンレールに蓄圧状態に貯留された燃料がコモンレールから燃料供給管を通じて各インジェクタに供給されるコモンレール式の燃料噴射装置に適用されているのではなく、燃料がポンプから直接に個別の燃料管路を通じて各燃料噴射ノズルに分配される分配型燃料噴射装置に適用されている。上記の燃料噴射開始時期検出装置をコモンレール式の燃料噴射装置に適用した場合には、コモンレール式燃料噴射装置の特徴として、インジェクタの燃料噴射に関して低下した燃料圧力がポンプの送り出し圧力によって直ちに補給されるため、正確な燃料噴射時期を算出するための燃料の圧力変化が明確に表れ難いという現象がある。
【0014】
インジェクタの燃料噴射に際して実際に作動する構成部品、例えばニードルにセンサを配設して、燃料噴射の開始時期と終了時期とを正確に検出することも考えられる。しかし、この方法は、気筒の数だけリフトセンサを配設する必要があり、直ちに燃料噴射装置としてのコスト上昇を招くので、現実的でない。また、電子制御式のコントローラにおいてセンサ入力部が気筒の数だけ増加するので、コントローラの入出力部には大幅な仕様変更が強いられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
コモンレール式燃料噴射システムにおいて、コモンレール内に圧力センサを設けた場合、圧力センサはコモンレール内に生じる様々な圧力変化ノイズを検出する。また、検出すべき圧力変動がコモンレールという一つの空間内で緩衝され、コモンレール内に配設された圧力センサでは、燃料噴射に関連した圧力の微妙な変化を検出することが困難である。そこで、各インジェクタからの燃料噴射毎に関連してコモンレールから燃料供給管を通じてインジェクタへ燃料が供給開始及び供給終了される時期に、燃料噴射に起因して生じる燃料圧力の大きな変化を捉えて、燃料噴射時期(燃料噴射開始時期、又は燃料噴射開始時期と燃料噴射終了時期)を明確に且つ精度良く算出し、更に燃料噴射時期又は燃料噴射期間を精度良く制御する点で解決すべき課題がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は、上記の課題を解決することであり、コモンレール式燃料噴射システムにおいて、圧力センサを配置する以外特別な装置や機器の追加や仕様の変更を招くことなく、燃料噴射に起因して生じる変化の大きい燃料圧力を検出し、検出された燃料圧力のデータを処理することで、インジェクタからの実際の燃料噴射開始時期、又は実際の燃料噴射開始時期と実際の燃料噴射終了時期とを正確に求め、更に実際の燃料噴射時期に基づいて求められる燃料噴射期間を目標の燃料噴射期間に一致させる制御をして、エンジンの運転状態に則した燃料噴射制御を行うことができるエンジンの燃料噴射装置を提供することである。
【0017】
この発明は、燃料ポンプによって送り出された燃料を蓄圧状態に貯留するコモンレール、前記コモンレールから燃料供給管を通じて供給される燃料を燃焼室に噴射するインジェクタ、前記コモンレールに接続された前記各燃料供給管の接続部に配設されてコモンレール出口圧力を検出する圧力センサ、前記インジェクタから燃料を噴射するための噴射指令信号を出力するコントローラを備え、前記コントローラは、前記コモンレール出口圧力の変化率が予め定められた閾値とクロスした時期から算出した実際の燃料噴射開始時期に基づいて前記噴射指令信号を制御することから成るエンジンの燃料噴射装置に関する。
【0018】
このエンジンの燃料噴射装置によれば、コントローラが出力する噴射指令信号のオンの時刻から、噴射開始遅れ時間の後に実際の燃料噴射が開始され、噴射指令信号のオフの時刻から噴射終了遅れ時間の後に実際の燃料噴射が終了する。燃料供給管のコモンレールに対する接続部に配設された圧力センサは、この期間の前後に渡ってコモンレールの出口における燃料圧力を検出する。圧力センサによって検出されたコモンレール出口圧力の変化率が予め定められた閾値とクロスした時期から、実際の燃料噴射開始時期が求められる。コントローラは、実際の燃料噴射開始時期に基づいて前記噴射指令信号を制御する。例えば、コントローラは、燃料噴射開始時期をエンジンの運転状態に応じて求められた目標値に一致する制御を行う。実際の燃料噴射開始時期は、コモンレール出口圧力の変化率が予め定められた閾値とクロスした時期と、閾値とクロスする時期までの遅れ時間とを考慮して求められる。
【0019】
前記コントローラは、前記コモンレール出口圧力の前記変化率が前記閾値とクロスした時期から、前記インジェクタから前記接続部まで油撃が伝播することを考慮した時間だけ遡った時期を、前記実際の燃料噴射開始時期として算出する。コモンレール出口圧力の変化は、インジェクタの先端に形成されている噴孔から燃料が噴射されることによる圧力降下の変化がインジェクタのノズル先端部から燃料供給管内の燃料を伝播して圧力センサ設置位置まで伝播することによって生じると考えられるので、コモンレール出口圧力の変化率から圧力変化が検出された時期から油撃が伝播することを考慮した時間だけ遡った時期が、燃料噴射時期として算出される。油撃伝播時間は、例えば、燃料供給管の長さや燃料の粘度等を考慮して予め求められている。
【0020】
前記コントローラは、連続する所定のサンプル数の圧力データを平均した移動平均値の変化率を前記コモンレール出口圧力の前記変化率として求め、前記変化率が燃料噴射の開始に対応して一度だけクロスする値を前記閾値として、前記所定のサンプル数に対応して設定している。サンプル数の多少によって、移動平均値の変化率の変動幅が大きく変わるので、閾値には、サンプル数の多少によって、各燃料噴射に対して前記変化率が燃料噴射の開始に対応してそれぞれ一度だけクロスする値と成るように設定される。
【0021】
前記コントローラは、前記エンジンの運転状態に基づいて前記インジェクタから燃料を噴射する目標噴射開始時期を求め、前記実際の燃料噴射開始時期が前記目標噴射開始時期と一致するように前記噴射指令信号の噴射開始指令時期を制御する。
【0022】
またこの発明は、燃料ポンプによって送り出された燃料を蓄圧状態に貯留するコモンレール、前記コモンレールから燃料供給管を通じて供給される燃料を燃焼室に噴射するインジェクタ、前記コモンレールに接続された前記各燃料供給管の接続部に配設されてコモンレール出口圧力を検出する圧力センサ、前記インジェクタから燃料を噴射するための噴射指令信号を出力するコントローラを備え、前記コントローラは、前記コモンレール出口圧力の変化率が予め定められた閾値とクロスした時期から算出した実際の燃料噴射開始時期と実際の燃料噴射終了時期とに基づいて前記噴射指令信号を制御することから成るエンジンの燃料噴射装置に関する。
【0023】
このエンジンの燃料噴射装置によれば、コントローラが出力する噴射指令信号のオンの時刻から、噴射開始遅れ時間の後に実際の燃料噴射が開始され、噴射指令信号のオフの時刻から噴射終了遅れ時間の後に実際の燃料噴射が終了する。燃料供給管のコモンレールに対する接続部に配設された圧力センサは、この期間の前後に渡ってコモンレールの出口における燃料圧力を検出する。圧力センサによって検出されたコモンレール出口圧力の変化率が予め定められた閾値とクロスした時期が、実際の燃料噴射開始時期と実際の燃料噴射終了時期として求められる。コントローラは、実際の燃料噴射開始時期と実際の燃料噴射終了時期とに基づいて前記噴射指令信号を制御する。例えば、コントローラは、燃料噴射期間をエンジンの運転状態に応じて求められた目標値に一致する制御を行う。また、実際の燃料噴射開始時期と実際の燃料噴射終了時期とは、燃料噴射の開始に伴う圧力降下時期と燃料噴射の終了に伴う圧力降下時期と各圧力降下時期までの遅れ時間とを考慮して求められる。
【0024】
前記コントローラは、前記コモンレール出口圧力の前記変化率が前記閾値とクロスした時期から、前記インジェクタから前記接続部まで油撃が伝播することを考慮した時間だけ遡った時期を、前記実際の燃料噴射開始時期及び前記実際の燃料噴射終了時期として算出する。コモンレール出口圧力の変化は、インジェクタの先端に形成されている噴孔から燃料が噴射されることによる圧力降下の変化がインジェクタのノズル先端部から燃料供給管内の燃料を伝播して圧力センサ設置位置まで伝播することによって生じると考えられるので、コモンレール出口圧力の変化率から圧力変化が検出された時期から油撃が伝播することを考慮した時間だけ遡った時期が、実際の燃料噴射時期として算出される。
【0025】
前記コントローラは、連続する所定のサンプル数の圧力データを平均した移動平均値の変化率を前記コモンレール出口圧力の前記変化率として求め、前記変化率が燃料噴射の開始と終了とに対応してそれぞれ一度だけクロスする値を前記閾値として、前記所定のサンプル数に対応して設定する。サンプル数の多少によって、移動平均値の変化率の変動幅が大きく変わる。従って、閾値には、各燃料噴射に対して前記変化率が燃料噴射の開始と終了とに対応してそれぞれ一度だけクロスする値と成るように、サンプル数の多少によって異なる値が設定される。
【0026】
前記コントローラは、前記エンジンの運転状態に基づいて前記インジェクタから燃料を噴射する目標噴射期間を求め、前記実際の燃料噴射開始時期から前記実際の燃料噴射終了時期までの期間を実際の燃料噴射期間として求め、前記実際の燃料噴射期間が前記目標噴射期間に一致するように前記噴射指令信号の噴射指令期間を制御する。この場合、前記コントローラは、前回の燃料噴射における前記目標噴射期間と前記実際の燃料噴射期間とに基づいて求められた補正項によって今回の燃料噴射において求められた前記噴射指令信号の噴射指令期間を補正して最終目標噴射指令期間を求める。噴射指令信号は、最終目標噴射指令期間を噴射指令期間として出力される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明によるエンジンの燃料噴射装置の実施例を説明する。この発明によるエンジンの燃料噴射装置に用いられるインジェクタについては、図6に示したインジェクタをそのまま用いることができるので、実施例の説明において再度の詳細な説明を省略する。図1はこの発明によるエンジンの燃料噴射装置が適用されるコモンレール式燃料噴射システムの概略を示すシステム図であり、図2は図1に示されたエンジンの燃料噴射装置において、コモンレールの出口圧力を検出する圧力センサが配置されているコモンレールと燃料供給管の接続部を示す断面図であり、図3は燃焼サイクルの圧縮上死点前の一定期間に渡って変化する、コマンドパルスCp、圧力センサが検出したコモンレールの出口圧力Peとその変化率Dp、及びインジェクタから燃焼室への燃料を噴射する燃料噴射率qを示すグラフである。
【0028】
図1に示すコモンレール式燃料噴射システムは、各燃料供給管3のコモンレール2に対する接続部18にコモンレール2の出口圧力を検出する圧力センサ15を配置した点を除き、図5に示したコモンレール式燃料噴射システムと同様の構成を有しているので、共通する構成については重複する説明を省略する。各圧力センサ15が検出したコモンレール2の出口圧力Peについての検出信号は、それぞれコントローラ12に入力される。
【0029】
図2に示すように、圧力センサ15は、燃料供給管3のコモンレール2に対する接続部18に取り付けられている。圧力センサ15においては、領域Bにおける燃料圧力を取り入れることができるように、受圧面16が通路17を通じて領域Bに臨んでいる。例えば、インジェクタ1から燃料が噴射されてコモンレール2内に貯留されていた燃料が燃料供給管3を通じてインジェクタ1に向かって流れようとすると、コモンレール2の出口において、即ち、コモンレール2から各燃料供給管3に流れ込む部分において燃料通路断面積は急激な変化をする。燃料の流れは、コモンレール2から燃料供給管3へ通路の壁面に沿って滑らかに形成されず、実際に燃料の流れが存在する部分は燃料供給管3の管径よりも小さくなって、所謂、縮流Aとなる。各燃料噴射に関連して最初に縮流Aが生じる時には、縮流Aの外側で且つ燃料供給管3の内側の領域Bに燃料圧力の大幅な低下を生じることが観測される。燃料噴射終了時期については、燃料噴射開始時期ほど明確に表れないが、燃料圧力の比較的大きな低下を生じることが観測される。
【0030】
図3のグラフに示すように、エンジン回転数とアクセル操作量等のエンジンの運転状態から、予め作成されているマップに基づいて、例えば、上死点前に遡るべき指令値ΔTbを求めることにより目標噴射開始時期tb が設定される。コマンドパルスCpが立ち下がる(コマンドパルスCpがオン)噴射開始指令時期t0 から実際の燃料噴射開始時期t1 までの噴射開始遅れ時間Δt1 、及びコマンドパルスCpが立ち上がる(コマンドパルスCpがオフ)噴射終了指令時期t3 から実際の燃料噴射終了時期t4 までの噴射終了遅れ時間Δt4 は、通常、インジェクタ1毎に異なる値を示す。
【0031】
圧力センサ15によって、コモンレール2の出口圧力Peが逐次検出されている。圧力センサ15が検出した出口圧力Peのデータから、その変化率Dpを算出し、変化率Dpを予め設定した閾値Dsと比較することによって、出口圧力Peの第1圧力降下時期t2 及び第2圧力降下時期t5 が求められる。圧力検出値についてはそのまま用いてもよいが、ノイズを含んでいるのが常であるので、例えば、連続するサンプリング値の移動平均を取ってノイズの影響を少なくすることが好ましい。移動平均値はサンプリング数を多くするほど一般にはノイズの影響が少ない値となるが、算出した移動平均を用いた制御は応答性が悪化する傾向にあるので、サンプリング数としては、例えば5,10,15程度の数が採用される。第1圧力降下時期t2 は実際の燃料噴射開始時期t1 に対応しており、第2圧力降下時期t5 は実際の燃料噴射終了時期t4 にそれぞれ対応している。
【0032】
移動平均を取ることでノイズの影響がある程度取り除かれた出口圧力Peと、隣接する時刻における移動平均データとに対して差分処理を施すことにより、出口圧力Peの微分値が、変化率Dpとして算出される。図3には、移動平均を取るための出口圧力Peのサンプルデータ個数を5,10,15としたときの出口圧力Peの変化率Dpが、それぞれ、一点鎖線、破線、又は実線で描かれている。図示されているように、移動平均を取るサンプル数が少ない程、出口圧力Peの変化率Dpの変動も顕著に表れる。
【0033】
出口圧力Peの移動平均及びその変化率Dpを算出するため、出口圧力Peに関する大量のデータ量を短い処理時間に処理することができるDSP(Digital Signal Processor)がCPUと並列処理可能に配設されている。DSPによる出口圧力Peのデータのバッファリングは、インジェクタ1のコマンドパルスCpのオン(立ち下がり)を検出した時(事実上t0 )に開始され、その後、例えば、100KHz周期(10μsec毎)でサンプリングされて、コントローラ12内のメモリに蓄積され、出口圧力Peの充分な回復が確認されるまでの間、実行される。
【0034】
図3に示すグラフにおいて、各気筒について、上死点前の時刻t0 においてコマンドパルスCpが立ち下がる(オン)ことによって噴射指令信号が出力され、コントローラ12からインジェクタ1に対して燃料噴射を行わせる駆動信号が送られる。インジェクタ1に備わる電磁アクチュエータ26のソレノイド28には駆動電流が流れ、バランスチャンバ30内の作動流体の圧力が解放されて、針弁24がリフトし、インジェクタ1の先端に形成されている噴孔25から燃料が噴射される。実際の燃料噴射は、燃料噴射率qが立ち上がることから分かるように、噴射開始指令時期t0 から噴射開始遅れ時間Δt1 後の時刻t1 (燃料噴射開始時期)に開始され、コマンドパルスCpのパルス幅Pwに応じて、噴射終了遅れ時間Δt4 後の時刻t4 (燃料噴射終了時期)まで燃料噴射期間ΔTi に渡って行われる。圧力センサ15が検出するコモンレール2の出口圧力Peは、インジェクタ1からの燃料噴射が開始されても直ちに低下を示さず、第1圧力降下時期時刻t2 で降下し始め、その後、燃料噴射の進行と共に上昇と下降とを繰り返しながら全体として次第に降下する。噴射開始遅れ時間Δt1 と噴射終了遅れ時間Δt4 とを定めるパラメータは、それぞれ第1圧力降下時期t2 又は第2圧力降下時期t5 それ自体の値(圧力降下時期t2 , 5 が遅いほど、噴射遅れ時間Δt1 ,Δt4 も大きい傾向にある)、レール圧力Prの大きさ(圧力伝播速度の影響)等である。
【0035】
燃料噴射の開始に伴って生じるコモンレール2の出口における縮流Aが最も大規模であり、また、燃料噴射終了に伴って生じるコモンレール2の出口における圧力降下も比較的大きい。即ち、1回の燃料噴射に関連して、出口圧力Peの変化率Dpの極小値のうち、最も小さい極小値(最小値)が燃料噴射の開始に対応した値であり、その次に小さい極小値が燃料噴射の終了に対応した値であることがわかる。図3に示す例では、サンプルデータ個数5に対して閾値Dsが設定されている。出口圧力Peの変化率Dpがグラフ上で閾値Dsとクロスした時刻、即ち、変化率Dpは燃料噴射の開始に伴って始めに大きく下振れするので、変化率Dpが負の値として予め定められている閾値Dsを初めて下回る時刻が、燃料噴射の開始に対応した第1圧力降下時期t2 として求められる。出口圧力Peの変化率Dpが次に閾値Dsを下回る時刻が、燃料噴射終了に対応した第2圧力降下時期t5 として求められる。なお、閾値Dsは、出口圧力Peの変化率Dpの最小の及びその次に小さい極小値を検出することができるように、移動平均を求めるためのサンプル数が少ないほど、変化率Dpが大きな負の値に設定されている。
【0036】
レール圧力Prそれ自体も、エンジンの運転状態に対応してコントローラ12が予め作成されているマップ等のデータに基づいて算出された目標レール圧力に一致するように、燃料ポンプ8と流量制御弁14とが制御される。コモンレール2のレール圧力Prの圧力は、燃料供給管3のコモンレール2への接続部18に配設された圧力センサ15が検出した出口圧力Peを用いて制御してもよいが、本発明の実施例においては、レール圧力Prは、コモンレール2に専用に配設された圧力センサ13が検出した圧力データに基づいて制御されている。
【0037】
噴射開始に関連した、実際の燃料噴射開始時期t1 から第1圧力降下時期t2 までの第1圧力降下遅れ時間Δts 、及び噴射終了に関連した、実際の燃料噴射終了時期t4 から第2圧力降下時期t5 までの第2圧力降下遅れ時間Δte (実質的にΔts に同じ)が、それぞれインジェクタ1から圧力センサ15が配設されているコモンレール2の出口近傍までの経路を燃料の油撃が伝播することを考慮した時間として求められる。このようにして求められた実際の燃料噴射開始時期t1 をエンジンの運転状態から求められた目標燃料噴射開始時期tb と比較し、両者の時間差に基づいて実際の燃料噴射開始時期t1 が目標燃料噴射開始時期tb と一致するようにコマンドパルスCpの立ち下がり時刻t0 が決定される。
【0038】
図1に示す例では、実際の燃料噴射開始時期t1 から噴射開始遅れ時間Δt1 を遡った時期が噴射指令信号(コマンドパルスCp)の噴射開始指令時期t0 として求められ、実際の燃料噴射終了時期t4 から噴射終了遅れ時間Δt4 を遡った時期が噴射指令信号(コマンドパルスCp)の立ち上がり(オフ)噴射終了指令時期t3 として求められる。燃料噴射の開始に関しては、例えば、補正前の噴射開始指令時期t0 に対して(t1 −tb )の時間間隔の全部又は一部からなる補正項に基づいて早めた時期が、次回の燃料噴射におけるコマンドパルスCpの最終的な立ち下がり(オン)噴射開始指令時期t0 として決定される。コントローラ12は、このようにして決定された噴射開始指令時期にコマンドパルスCpを出力し、このコマンドパルスCpに基づいて目標燃料噴射開始時期tb に燃料を噴射すべく、インジェクタ1の電磁アクチュエータ26のソレノイド28に駆動電流を供給し、燃料噴射開始時期のフィードバック制御を行う。
【0039】
コモンレール式燃料噴射装置の上記実施例の作動を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。図4は、この発明によるコモンレール式燃料噴射装置の実施例において、コマンドパルスのパルス幅を求めるフロー部分(左側)と、コマンドパルスのパルス幅の補正項を求めるフロー部分(右側)とから成るフローチャートである。コマンドパルスのパルス幅を求めるフロー部分は、燃焼サイクル毎に且つ各インジェクタ1毎に処理が実行される。このフロー部分では、エンジンの運転状態であるエンジン回転数Neとアクセルペダル踏込み量Acとから目標燃料噴射量Qtが決められ(ステップ1)、目標燃料噴射量Qtと検出した実際のレール圧力Prとから目標燃料噴射期間を求め、目標燃料噴射期間に対応したコマンドパルスCpの目標パルス幅Pwtが決められる(ステップ2)。ステップ1及び2は、予め用意されているそれぞれのマップデータを用いて実行される。ステップ2において決められたコマンドパルスCpの目標パルス幅Pwtは後述する補正項により補正されて、修正パルス幅Pwaが求められ(ステップ3)、コマンドパルスの立ち下がり時期t0 と立ち上がり時期t3 との期間が最終目標パルス幅Pwaとして設定される(ステップ4)。
【0040】
図4のコマンドパルスのパルス幅の補正項を求めるフロー部分も、燃焼サイクル毎に且つ各インジェクタ1毎であって、更に左側のフロー部分に対応して処理が実行される。パルス幅の補正項を求めるフロー部分において、コモンレール2に対する燃料供給管3の接続部19に配設された圧力センサ15が検出するコモンレールの出口圧力Peが検出され(ステップ10)、検出した出口圧力Peを算術処理して出口圧力Peの変化率Dpが求められ(ステップ11)、出口圧力Peの変化率Dpが予め決められた所定の閾値Dsと比較されて、燃料噴射の開始に対応した第1圧力降下時期t2 と燃料噴射の終了に対応した第2圧力降下時期t5 とが求められ(ステップ12)、第1及び第2の圧力降下時期t2 ,t5 とから各遅れ時間Δts ,Δte を考慮して求められた実際の燃料噴射開始時期t1 と実際の燃料噴射終了時期t4 との間の期間が実際の燃料噴射期間Ti として求められ(ステップ13)、次回の燃料噴射においてステップ3で最終目標パルス幅Pwaを求めるため、今回の燃料噴射においてコントローラがエンジンの運転状態に応じて既に算出していた目標噴射期間とステップ13において求められた実際の燃料噴射期間Ti とに基づいて、コマンドパルスCpの目標パルス幅Pwtを補正する補正項が求められる(ステップ14)。補正項としては、例えば、前回の燃料噴射における、目標噴射期間と実際の燃料噴射期間Ti との噴射期間偏差ΔTi の全部又は一部とした補正定数、或いは実際の燃料噴射期間Ti に対する目標噴射期間の比としての補正係数が考えられる。このようにして、次回の燃料噴射における燃料噴射期間のフィードバック制御が行われる。
【0041】
コモンレール式燃料噴射システムでは、一般には図2に示すようにインジェクタ1は複数個設けられており、コントローラ12は、インジェクタ1毎に実際の燃料噴射開始時期t1 と実際の燃料噴射終了時期t4 を求め、実際の燃料噴射開始時期t1 及び実際の燃料噴射終了時期t4 からそれぞれ噴射開始遅れ時間Δt1 又は噴射終了遅れ時間Δt4 を遡った時期をコマンドパルスCpの指令時期、即ち、オン又はオフの時期として決定している。この発明によるエンジンの燃料噴射装置は、特に、ディーゼルエンジンのコモンレール式燃料噴射システムに好適であるが、直接噴射式のガソリンエンジン等の同様の構造を有する他の燃料噴射システムにも適用可能であることは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】
この発明によるエンジンの燃料噴射装置は、上記のように構成されているので、次のような効果を奏する。即ち、この発明によるエンジンの燃料噴射装置によれば、コントローラが出力する噴射指令信号のオン又はオフの時刻から、噴射開始遅れ時間又は噴射終了遅れ時間の後に実際の燃料噴射が開始又は終了され、更に燃料供給管のコモンレールに対する接続部に配設された圧力センサが圧力変化を検出する。圧力センサによって検出されたコモンレール出口圧力の変化率が予め定められた閾値とクロスした時期が燃料噴射の開始又は開始と終了とに伴う圧力降下時期として求められる。各圧力降下時期から遅れ時間を考慮して求めた実際の燃料噴射開始時期、又は燃料噴射期間としての実際の燃料噴射開始時期と実際の燃料噴射終了時期との間と期間が目標燃料噴射期間に対応するように、コントローラから出力されるインジェクタへの噴射指令信号が制御される。従って、コモンレール式燃料噴射システムにおいて、特別な装置や機器の追加、及び仕様の変更を招くことなく、インジェクタからの実際の燃料の噴射開始時期又は燃料噴射期間とを正確に定めることができる。
【0043】
エンジンの運転状態に応じて求められた目標噴射開始時期と目標噴射期間とで燃料が噴射されるようにインジェクタの作動をフィードバック制御する場合には、常に精度良く目標噴射開始時期に燃料の噴射を開始し、目標噴射期間に渡って実際の燃料噴射を行うことができる。また、インジェクタごとの噴射遅れ時間のバラツキや、同じインジェクタであってもメカニカルな遅れや径年変化により、エンジン毎は勿論のこと、同じエンジンでも各気筒において順次行われる燃焼時期の乱れによって、スモークの発生等の排気ガス性能の悪化やエンジンの騒音や振動が生じていたが、各インジェクタにおける燃料噴射は、常に、コマンドパルスの立ち下がり時刻、目標噴射時期、及びコモンレールの出口圧力の降下時期から遡って求められる実際の燃料噴射開始時期とが判明しているので、常に、実際の燃料噴射時期が目標噴射時期に一致するようにコマンドパルスのオン・オフ時刻が決定される。燃料噴射はエンジンの運転状態に基づいて定められる最適な目標噴射時期に行われ、エンジンの排気ガス性能の悪化及びエンジンの騒音や振動を防止することができる。更に、燃料噴射開始時期の決定のために、針弁のリフトを検出するリフトセンサは必要でなく、圧力センサを利用して検出データを処理することで、燃料噴射開始時期が適正に補正されるので、装置のコストの抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による燃料噴射装置が適用されたコモンレール式燃料噴射システムを示す概略図である。
【図2】図1に示すコモンレール式燃料噴射システムにおけるコモンレールと燃料供給管との接続部を示す拡大断面図である。
【図3】この発明による燃料噴射装置における噴射指令信号、燃料噴射率、及びコモンレール出口圧力の時間の経過に伴う変化を説明するグラフである。
【図4】この発明による燃料噴射装置における燃料噴射の制御手順を示すフローチャートである。
【図5】従来のコモンレール式燃料噴射システムを示す概略図である。
【図6】図5に示すコモンレール式燃料噴射システムに用いられるインジェクタの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 インジェクタ
2 コモンレール
8 燃料ポンプ
12 コントローラ
13 圧力センサ
15 圧力センサ
24 針弁
25 噴孔
Pe コモンレールの出口圧力
Dp コモンレールの出口圧力の変化率
Ds 閾値
q 燃料噴射率
b 目標噴射開始時期
0 噴射指令信号の噴射開始指令時期
1 実際の燃料噴射開始時期
2 第1圧力降下時期
3 噴射指令信号の噴射終了指令時期
4 実際の燃料噴射終了時期
5 第2圧力降下時期
Δt1 噴射開始遅れ時間
Δt4 噴射終了遅れ時間
Δts 第1圧力降下遅れ時間
Δte 第2圧力降下遅れ時間

Claims (9)

  1. 燃料ポンプによって送り出された燃料を蓄圧状態に貯留するコモンレール、前記コモンレールから燃料供給管を通じて供給される燃料を燃焼室に噴射するインジェクタ、前記コモンレールに接続された前記各燃料供給管の接続部に配設されてコモンレール出口圧力を検出する圧力センサ、前記インジェクタから燃料を噴射するための噴射指令信号を出力するコントローラを備え、前記コントローラは、前記コモンレール出口圧力の変化率が予め定められた閾値とクロスした時期から算出した実際の燃料噴射開始時期に基づいて前記噴射指令信号を制御することから成るエンジンの燃料噴射装置。
  2. 前記コントローラは、前記コモンレール出口圧力の前記変化率が前記閾値とクロスした時期から、前記インジェクタから前記接続部まで油撃が伝播することを考慮した時間だけ遡った時期を、前記実際の燃料噴射開始時期として算出することから成る請求項1に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  3. 前記コントローラは、連続する所定のサンプル数の圧力データを平均した移動平均値の変化率を前記コモンレール出口圧力の前記変化率として算出し、前記変化率が燃料噴射の開始に対応して一度だけクロスする値を前記閾値として、前記所定のサンプル数に対応して設定することから成る請求項1又は2に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  4. 前記コントローラは、前記エンジンの運転状態に基づいて前記インジェクタから燃料を噴射する目標噴射開始時期を求め、前記実際の燃料噴射開始時期が前記目標噴射開始時期と一致するように前記噴射指令信号の噴射開始指令時期を制御することから成る請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  5. 燃料ポンプによって送り出された燃料を蓄圧状態に貯留するコモンレール、前記コモンレールから燃料供給管を通じて供給される燃料を燃焼室に噴射するインジェクタ、前記コモンレールに接続された前記各燃料供給管の接続部に配設されてコモンレール出口圧力を検出する圧力センサ、前記インジェクタから燃料を噴射するための噴射指令信号を出力するコントローラを備え、前記コントローラは、前記コモンレール出口圧力の変化率が予め定められた閾値とクロスした時期から算出した実際の燃料噴射開始時期と実際の燃料噴射終了時期とに基づいて前記噴射指令信号を制御することから成るエンジンの燃料噴射装置。
  6. 前記コントローラは、前記コモンレール出口圧力の前記変化率が前記閾値とクロスした時期から、前記インジェクタから前記接続部まで油撃が伝播することを考慮した時間だけ遡った時期を、前記実際の燃料噴射開始時期と前記実際の燃料噴射終了時期として算出することから成る請求項5に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  7. 前記コントローラは、連続する所定のサンプル数の圧力データを平均した移動平均値の変化率を前記コモンレール出口圧力の前記変化率として求め、前記変化率が燃料噴射の開始と終了とに対応してそれぞれ一度だけクロスする値を前記閾値として、前記所定のサンプル数に対応して設定することから成る請求項5又は6に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  8. 前記コントローラは、前記エンジンの運転状態に基づいて前記インジェクタから燃料を噴射する目標噴射期間を求め、前記実際の燃料噴射開始時期から前記実際の燃料噴射終了時期までの期間を実際の燃料噴射期間として求め、前記実際の燃料噴射期間が前記目標噴射期間に一致するように前記噴射指令信号の噴射指令期間を制御することから成る請求項5〜7のいずれか1項に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  9. 前記コントローラは、前回の燃料噴射における前記目標噴射期間と前記実際の燃料噴射期間とに基づいて求められた補正項によって今回の燃料噴射において求められた前記噴射指令信号の噴射指令期間を補正して最終目標噴射指令期間を求めることから成る請求項8に記載のエンジンの燃料噴射装置。
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