JP3695081B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンの排気浄化装置に関し、特に、ディーゼルエンジンにおける窒素酸化物の浄化に好適な排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のディーゼルエンジンにおける排気浄化装置として、HC吸着材に吸着させたHCを脱離させ、酸素過剰雰囲気でNOxを還元処理し得るNOx触媒に還元剤として供給することでNOx触媒雰囲気のHC/NOx比を高め、NOx浄化率の向上を図る構成のものが知られている(特開平4−27706号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の排気浄化装置によると、HC吸着材に吸着されたHCを使い切ってしまうと、NOx触媒雰囲気のHC/NOx比が低下してしまい、NOx転化率が低下するという問題があった。
例えば、HC吸着材からHCが脱離する運転条件が長く継続すると脱離が進んでHCの吸着量が低下し、その後に吸着量を十分に回復させる機会が得られないと、還元剤としてのHCの不足によってNOx触媒雰囲気のHC/NOx比が低下して、NOxの還元性能が低下してしまうことがあったものである。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、HC吸着材に還元剤としてのHCを必要に応じて積極的に吸着させることで、脱離条件下においてNOx触媒雰囲気のHC/NOx比が低下することを抑制でき、以て、NOx浄化性能を維持できる排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明は、酸素過剰状態で排気中のNOxを浄化し得るNOx触媒を備える一方、該NOx触媒の上流側に排気中のHCを吸着するHC吸着材を備え、前記HC吸着材から脱離したHCを下流側のNOx触媒に還元剤として供給する構成のエンジンの排気浄化装置において、前記HC吸着材がHCを吸着する条件のときであって、前記HC吸着材に対するHCの吸着量が規定量よりも少ないと判断されるときに、前記HC吸着材に流入する排気中のHC量を増加させる構成とした。
【0006】
かかる構成によると、HC吸着材は、低温状態ではHCを吸着し、高温(活性状態)ではHCを脱離するが、HCを吸着する条件であるときに所望の吸着量が得られていないときには、積極的に排気中のHC量を増加させて、HC吸着材に対するHC吸着量の確保を図る。そして、脱離条件になったときに、必要十分に吸着されているHCが脱離し、これが下流側のNOx触媒に還元剤として供給され、NOx触媒におけるNOx浄化率の向上が図られる。
【0007】
尚、HC吸着材は、HCの吸着性能のみを持つものであっても良いし、また、HCの吸着性能と共に触媒性能を有するHC吸着触媒であっても良い。
請求項2記載の発明は、図1に示すように構成される。
図1において、NOx触媒は、酸素過剰状態で排気中のNOxを浄化し得る触媒であり、HC吸着材は、NOx触媒の上流側に配置され排気中のHCを吸着するものであり、HC吸着材から脱離したHCを下流側のNOx触媒に還元剤として供給する構成である。
【0008】
一方、吸着・脱離条件判別手段は、前記HC吸着材の吸着・脱離条件を判別し、吸着量検出手段は、前記HC吸着材に対するHCの吸着量を検出する。
また、HC増加手段と、前記HC吸着材に流入する排気中のHC量を増加させるための手段である。
そして、HC増加制御手段は、前記吸着・脱離条件判別手段でHC吸着材の吸着条件が判別され、かつ、前記吸着量検出手段で検出されたHC吸着量が規定量よりも少ないときに、前記HC増加手段を作動させる。
【0009】
かかる構成によると、HC吸着材がHCを吸着する条件(低温状態,非活性状態)であることが検出され、かつ、そのときのHC吸着量が規定量よりも少ないと判断されるときには、HC増加手段を作動させることにより、HC吸着材に流入する排気中のHC量が増加し、以て、HC吸着材に対するHC吸着量の積極的な増加が図られる。
【0010】
請求項3記載の発明では、前記吸着・脱離条件判別手段がエンジンの運転条件から、前記HC吸着材の吸着・脱離条件を判別する構成とした。
かかる構成によると、例えばエンジン負荷,エンジン回転数等の運転条件から排気温度が推定されるので、HC吸着材が吸着を行う温度条件であるか、脱離を行う温度条件であるかを推定できることになる。
【0011】
請求項4記載の発明では、前記HC吸着材に流入する排気の温度を検出する排気温度検出手段を備え、前記吸着・脱離条件判別手段が前記排気温度検出手段の検出結果に基づいて、前記HC吸着材の吸着・脱離条件を判別する構成とした。かかる構成によると、HC吸着材に流入する排気の温度を直接的に検出することで、HC吸着材が吸着を行う温度条件であるか、脱離を行う温度条件であるかを判別する。
【0012】
請求項5記載の発明では、前記吸着量検出手段が、エンジンの運転条件から前記HC吸着材における単位時間当たりの脱離量と吸着量とをそれぞれ演算して、前記HC吸着材におけるHC吸着量を検出する構成とした。
かかる構成によると、エンジン負荷,エンジン回転数などのエンジン運転条件からHC吸着材に対する吸着量及びHC吸着材からの脱離量がそれぞれに演算され、吸着条件においては前記演算された吸着量を積算し、また、脱離条件ではそれまでの吸着量から前記演算された脱離量を逐次減算することでそのときの吸着量(HC残量)を演算する。
【0013】
請求項6記載の発明では、前記吸着量検出手段が、エンジンの運転条件と前記HC吸着材の温度とから前記HC吸着材における単位時間当たりの脱離量と吸着量とをそれぞれ演算して、前記HC吸着材におけるHC吸着量を検出する構成とした。
かかる構成によると、エンジン運転条件と共にそのときのHC吸着材の温度に基づいて、吸着量,脱離量が演算されて、総吸着量,HC残量が演算される。
【0014】
請求項7記載の発明では、前記HC増加手段が、通常の燃料噴射とは別に燃料を噴射させることで、エンジンから排出されるHCを増加させる構成とした。
かかる構成によると、通常の燃焼のための燃料噴射とは別に、例えばディーゼルエンジンにおける掃気行程等において燃料を噴射させることで、エンジンから排出される未燃HCを増加させ、以て、HC吸着材に流入する排気中のHC量を増加させる。
【0015】
請求項8記載の発明では、前記HC増加手段が、燃料の噴射時期を遅角させることで、エンジンから排出されるHCを増加させる構成とした。
かかる構成によると、燃料の噴射時期を、燃焼に最適な通常の時期よりも遅角する(遅くする)ことで、エンジンから排出される未燃HCを増加させ、以て、HC吸着材に流入する排気中のHC量を増加させる。
【0016】
請求項9記載の発明では、燃焼室内に生成されるスワールの強さを調整するスワール制御弁を備え、前記HC増加手段が、前記スワール制御弁によってスワールを弱めることで、エンジンから排出されるHCを増加させる構成とした。
かかる構成によると、スワール制御弁によって調整されるスワールの強さを本来よりも弱めることで、燃焼室の内壁に付着する燃料量を多くして、未燃HCとして排出されるHC量を増加させる。
【0017】
請求項10記載の発明では、前記HC増加手段が、燃焼混合気の空気過剰率を低下させることで、エンジンから排出されるHCを増加させる構成とした。
かかる構成によると、燃焼混合気の空気過剰率を通常よりも強制的に低下させて燃焼を悪化させ、以て、未燃HCとしてエンジンから排出されるHC量を増加させる。
【0018】
請求項11記載の発明では、吸気絞り弁と排気還流装置とを備え、前記HC増加手段が、前記吸気絞り弁の開度と排気還流装置による排気還流量とを制御して、燃焼混合気の空気過剰率を低下させてエンジンから排出されるHCを増加させる構成とした。
かかる構成によると、例えば排気還流装置における排気還流量を減少させ、かつ、吸気絞り弁の開度を減少させることで、燃焼混合気の空気過剰率を低下させ、以て、未燃HCとしてエンジンから排出されるHC量を増加させる。
【0019】
請求項12記載の発明では、前記HC吸着材の劣化を診断する劣化診断手段と、該劣化診断手段でHC吸着材の劣化状態が判定されたときに、前記HC増加制御手段に代えて、前記吸着・脱離条件判別手段で脱離条件が判別されているときに前記HC増加手段を作動させる劣化時HC増加制御手段と、を設ける構成とした。
【0020】
かかる構成によると、HC吸着材が劣化してHCの吸着性能が低下していることが判別されると、吸着条件下でHCを増加させても所望の吸着を行わせることができず、かつ、脱離条件になっても所望量のHCを脱離させることができなくなるので、HC吸着材から脱離したHCをNOx触媒に供給する代わりに、HC増加手段によって増加させたHCを直接的にNOx触媒に供給して、NOx触媒における還元剤としてのHCの確保を図る。
【0021】
【発明の効果】
請求項1,2記載の発明によると、HC吸着材に吸着されるHC量が少ないときに、吸着量を積極的に増加させることができるので、HC吸着材から脱離してNOx触媒に還元剤として供給されるHC量を安定的に確保することができ、以て、NOx触媒におけるNOx浄化率を高く維持できるという効果がある。
【0022】
請求項3記載の発明によると、HC吸着材の脱離・吸着条件を、エンジンの運転条件から簡便に検知することができるという効果がある。請求項4記載の発明によると、HC吸着材に流入する排気の温度を直接的に検出することで、HC吸着材の脱離・吸着条件を精度良く検知できるという効果がある。
【0023】
請求項5記載の発明によると、エンジン運転条件によるHCの吸着量及び脱離量の違いを考慮して、HC吸着材に対する吸着量(HC残量)を精度良く推定できるという効果がある。
請求項6記載の発明によると、エンジン運転条件及びHC吸着材の温度によるHCの吸着量及び脱離量の違いを考慮して、HC吸着材に対する吸着量(HC残量)を一層精度良く推定できるという効果がある。
【0024】
請求項7記載の発明によると、通常の燃料噴射とは別に行わせる燃料噴射によってエンジンから排出される未燃HCを増加させ、HC吸着材にHCを積極的に吸着させることができるという効果がある。
請求項8記載の発明によると、燃料噴射時期を通常よりも遅角させることによってエンジンから排出される未燃HCを増加させ、HC吸着材にHCを積極的に吸着させることができるという効果がある。
【0025】
請求項9記載の発明によると、スワールの強さを強制的に弱くすることで、燃焼室の内壁に付着する燃料を増加させ、以て、エンジンから排出される未燃HCを増加させ、HC吸着材にHCを積極的に吸着させることができるという効果がある。
請求項10記載の発明によると、燃焼混合気の空気過剰率を強制的に低下させて燃焼性を悪化させることにより、エンジンから排出される未燃HCを増加させ、HC吸着材にHCを積極的に吸着させることができるという効果がある。
【0026】
請求項11記載の発明によると、吸気絞り弁の開度及び排気還流量の制御によって燃焼混合気の空気過剰率を強制的に低下させることができ、以て、エンジンから排出される未燃HCを増加させてHC吸着材にHCを積極的に吸着させることができるという効果がある。
請求項12記載の発明によると、HC吸着材が劣化してHCの吸着性能が低下しても、HC吸着材から脱離されるHCの代わりに、直接的にNOx触媒に対して還元剤としてのHCを供給することができ、NOx触媒におけるNOx浄化性能を維持できるという効果がある。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図2は、第1の実施の形態を示すエンジンのシステム構成図である。
この図2において、ディーゼルエンジン101には、排気浄化装置として、排気通路中102に位置する触媒ケース203に介装されたHC吸着触媒201とNOx触媒202とを備える。
【0028】
また、エンジン101には、燃料噴射装置として任意の時期に燃料を噴射可能であるコモンレール式燃料噴射装置107が備えられており、マイクロコンピュータを内蔵するエンジンコントロールユニット(エンジンC/U)106 は、図示しないエンジン回転センサ,アクセル開度センサからのエンジン回転信号,アクセル開度信号等に基づいて、前記コモンレール式燃料噴射装置107による燃料噴射量,噴射時期を制御する。
【0029】
尚、燃料噴射装置としてユニットインジェクタを備える構成であっても良い。前記HC吸着触媒201(HC吸着材)は、図3に示すように、低温時には排気中のHCを吸着し、所定温度T’(吸着触媒の固有値)を越えると吸着していたHCの脱離を開始する特性を有する。そして、高温時(HC吸着触媒の活性状態)において、前記HC吸着触媒201から脱離されたHCが、下流側のNOx触媒202に還元剤として供給されることで、NOx触媒202の雰囲気におけるHC/NOx比が増大し、NOx触媒202におけるNOxの転化効率の向上が図られる。
【0030】
但し、HC吸着触媒201におけるHCの吸着量が少なく、下流側のNOx触媒202に脱離供給されるHC量が少なくなると、NOx触媒202の雰囲気におけるHC/NOx比が低下し、NOxの還元処理性能が低下することになってしまう。
そこで、本発明では、HC吸着触媒201においてHC吸着可能な温度域(低負荷運転領域)で、吸着HC量が少ないと判断される場合に、HC増加手段によってエンジン101から排出されるHC量を増やして、前記HC吸着触媒201に対して積極的にHCを吸着させる。
【0031】
ここで、前記HC増加手段として、主噴射(通常の燃料噴射)とは別に、掃気行程中,主噴射後の下死点近傍若しくは主噴射直後から360 °ATDCの間にコモンレール式燃料噴射装置107から燃料を噴射させる構成として、エンジン101から排出されるHC量を増やして、前記HC吸着触媒201に対して積極的にHCを吸着させる(HC増加制御手段)。
【0032】
前記HC吸着触媒201に対するHC吸着量は、図4に示す単位時間当たりのHC脱離量の特性を示すマップと、図5に示す単位時間当たりのHC吸着量の特性を示すマップとからエンジンの運転条件に基づいて推定演算される。
即ち、吸着領域においては、前記HC吸着量マップから吸入空気量Q(エンジン負荷を代表する値)とエンジン回転数Neとに基づき検索される吸着量a1を積算し、脱離領域においては、前記HC脱離量マップから吸入空気量Q(エンジン負荷)と回転数Neとに基づき検索される脱離量d1をそれまでの吸着量から順次減算することで、残りの吸着量を演算する(吸着量検出手段)。
【0033】
そして、吸着量が所定量a0より少ない場合には、吸着領域でHC増加手段によってHC吸着触媒201へHCを積極的に供給することで吸着量の積極的な増大を図り、吸着領域から脱離領域に移行したときの脱離量を確保して、NOx触媒202の雰囲気におけるHC/NOx比を増大させる。
一方、吸着量が所定量a0より多い場合及び吸着量が前記HC増加手段の動作によって所定量a0に達したときには、必要十分なHC/NOx比を確保できるHC脱離量が得られるものと判断して、HC増加手段を動作させることによるHC吸着触媒201への積極的なHCの供給は行わない。
【0034】
上記第1の実施の形態におけるHC吸着制御の様子を図6のフローチャートに従って説明する。
S1では、エンジン101の運転条件(吸入空気量Q,エンジン回転数Ne)を読み込む。
S2(吸着・脱離条件検出手段)では、エンジン101の運転条件が、HC吸着触媒201におけるHCの吸着が行われる領域(吸着領域)か、吸着していたHCの脱離を行う領域(脱離領域)かを判定する。
【0035】
脱離領域の場合には、S3へ進み、図4に示すHC脱離マップから運転状態に応じた単位時間当たりのHC脱離量d1を算出する。
S4では、総吸着量(総堆積量)aから前記S13で求めた脱離量d1を減算することで、HC吸着触媒201におけるHC吸着量(残量)を算出する。
S5では、総吸着量aから脱離量d1を減算した結果が0を越えているか否かを判別し、前記減算結果が0以下になった場合には、S6へ進んで、総吸着量aを0として、総吸着量aがマイナスの値に算出されることを回避する。
【0036】
一方、S2で、吸着領域であると判定されたときには、S7へ進む。S7では、総吸着量aが吸着規定量a0以上であるか否かを判定する。総吸着量aが吸着規定量a0以上であるときには、S8へ進んで、HC増加手段を停止させる。また、総吸着量aが吸着規定量a0未満であるときには、S9へ進み、HC増加手段を作動させる(HC増加制御手段)。
【0037】
S10では、図5に示す単位時間当たりのHC吸着量マップから吸着量alを検出し、これを総吸着量aに順次加算することで、総吸着量aを増大更新させる。
尚、上記S3〜S6,S10の部分が吸着量検出手段に相当する。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0038】
第2の実施の形態におけるシステム構成は、図2に示される第1の実施の形態と同一であり、図2を参照しつつ第2の実施の形態を以下に説明する。
触媒は熱慣性を有することから、高温→低温または低温→高温に雰囲気温度(排気温度)が変わっても、HC吸着触媒201の温度が雰囲気温度の変化に瞬時に追従して、雰囲気温度に対応する吸着脱離特性を示すようになるわけではないので、安定した定常状態においてはエンジンの運転条件からHCの吸着・脱離量を精度良く推定できるが、過渡的には誤差を生じることになってしまう。
【0039】
そこで、第2の実施の形態では、エンジン101の運転状態から排気温度を演算し、該排気温度の履歴からHC吸着触媒201の温度を演算する。そして、前記演算された触媒201の温度とエンジン回転数Neとに基づいてHCの吸着脱離係数を図7,図8に示すマップから読み取り、その係数と図4,図5のHC吸着・脱離量マップから求められる吸着・脱離量とから触媒201へのHC吸着量を演算する。
【0040】
図9のフローチャートに従って、上記構成の第2の実施形態を詳述する。
S21では、エンジン101の運転条件(吸入空気量Q,エンジン回転数Ne)を読み込む。
S22では、エンジン101の運転条件から排気温度を演算し、該排気温度,単位時間当たりの排気流量(吸入空気量相当),触媒の表面積及び熱伝導係数からHC吸着触媒201の温度を演算する。
【0041】
S23では、S22で演算したHC吸着触媒201の温度から吸着領域か脱離領域かを判定する。
S23で脱離領域であると判定されたときには、S24へ進み、図4に示すエンジン運転条件(吸入空気量,エンジン回転数)に応じたHC脱離マップと図7に示す触媒温度とエンジン回転数とに応じたHC脱離係数マップとに基づいて、運転状態と触媒温度に応じた単位時間当たりのHC脱離量d1を算出する。具体的には、図4のHC脱離マップから検索したエンジン運転条件に応じたHC脱離量に、図7のHC脱離係数マップから検索した触媒温度に応じたHC脱離係数を乗算して、HC脱離量d1を算出する。
【0042】
S25では、総HC吸着量(総HC堆積量)aから前記演算されたHC脱離量d1を減算して、HC吸着触媒201のHC吸着量(残量)を演算する。
S26では、総吸着量aから脱離量d1を減算した結果が0を越えているか否かを判別し、前記減算結果が0以下になった場合には、S27へ進んで、総吸着量aを0として、総吸着量aがマイナスの値に算出されることを回避する。
【0043】
一方、S23で、吸着領域であると判定されたときには、S28へ進む。
S28では、総吸着量aが吸着規定量a0以上であるか否かを判定する。
総吸着量aが吸着規定量a0以上であるときには、S29へ進んで、HC増加手段(掃気行程等における燃料噴射)を停止させる。
また、総吸着量aが吸着規定量a0未満であるときには、S30へ進み、HC増加手段を作動させる。
【0044】
S31では、図5に示すエンジン運転条件(吸入空気量,エンジン回転数)に応じたHC吸着マップと図8に示す触媒温度とエンジン回転数とに応じたHC吸着係数マップとに基づいて、運転状態と実際の触媒温度に応じた単位時間当たりのHC吸着量a1を算出し、これを総吸着量aに加算する。前記吸着量a1の算出は、具体的には、図5のHC吸着マップから検索したエンジン運転条件に応じたHC吸着量に、図8のHC吸着係数マップから検索した触媒温度に応じたHC吸着係数を乗算して行われる。
【0045】
図10は、第3の実施の形態におけるシステム構成を示す図であり、第1,第2の実施の形態に共通である図2に示したシステム構成に対して、HC吸着触媒201の上流側に排気温度検出手段としての温度センサ103を設けてある点のみが異なる。
そして、第2の実施の形態においては、排気温度をエンジンの運転条件から推定演算する構成としたが、第3の実施の形態では、前記温度センサ103によって直接的に排気温度を検出する構成としてあり、これにより、触媒入口の排気温度を正確に測定することができ、以て、外気温の影響等を受けずに触媒温度を推定してHC吸着・脱離量を精度良く演算できる。
【0046】
次に、図11のフローチャートに従って、上記構成の第3の実施形態を詳述する。
S41では、エンジン101の運転条件を読み込む。
S42では、前記温度センサ103で検出された排気温度,単位時間当たりの排気流量,触媒の表面積及び熱伝導係数からHC吸着触媒201の温度を演算する。
【0047】
S43では、S42で演算したHC吸着触媒201の温度から吸着領域か脱離領域かを判定する。
S43で脱離領域であると判定されたときには、S44へ進み、前記S24と同様にして、単位時間当たりのHC脱離量d1を算出する。
S45では、それまでの総吸着量aと前記HC脱離量d1とからHC吸着触媒201のHC吸着量(残量)を演算する。
【0048】
S46,S47では、総吸着量aがマイナスの値に算出されることを回避するための処理を行う。
一方、S43で、吸着領域であると判定されたときには、S48へ進む。
S48では、総吸着量aが吸着規定量a0以上であるか否かを判定する。
総吸着量aが吸着規定量a0以上であるときには、S49へ進んで、HC増加手段(掃気行程等における燃料噴射)を停止させる。
【0049】
また、総吸着量aが吸着規定量a0未満であるときには、S50へ進み、HC増加手段を作動させる。
S51では、前記S31と同様に、HC吸着量a1を算出し、これを総吸着量aに加算して、総吸着量aを更新する。
図12は、第4の実施の形態におけるシステム構成を示す図であり、図10に示される第3の実施の形態のシステム構成に対して、HC吸着触媒201の下流側にも排気温度検出手段としての温度センサ104を設けてある点のみが異なる。
【0050】
かかる構成によると、触媒201の入口温度及び出口温度をそれぞれに測定することができ、触媒出入口温度からより高精度に触媒の活性(脱離状態)を判定することが可能となる。
HC触媒201の出入口温度は、触媒の活性状態においては出口温度が入口温度を上回るが、図13に示すように、劣化により活性が低下すると入口と出口の排気温度の差ΔTが小さくなる。
【0051】
そこで、図14に示すように、各運転状態において前記温度差ΔTの基準値を設定し、この基準値を実際の温度差ΔTが下回った場合には、触媒が劣化していると判定することができる。
そして、前記HC吸着触媒201が劣化してHCの吸着性能が低下していると推定されるときには、脱離条件においてHC増加手段によってNOx触媒202へ還元剤HCを供給することで、吸着触媒201が劣化の後もNOx触媒202のNOx浄化性能を維持することが可能となる。
【0052】
図15は、第4の実施の形態の制御内容を示すフローチャートである。
S6lでは、エンジン101の運転条件(吸入空気量Q,エンジン回転数Ne)を読み込む。
S62では触媒劣化フラグを判別することで、HC吸着触媒201の劣化状況を判定する。
【0053】
前記触媒劣化フラグがOFFで触媒劣化が発生していないときには、S63へ進み、温度センサ103からHC吸着触媒201の入口排気温度Tを検出し、その温度TがHC脱離開始温度T1より高いか否かを判定する。
入口排気温度TがHC脱離開始温度T1より高い場合には、S64へ進み、入口排気温度T=触媒温度と見做して、図4に示すエンジン運転状態に応じたHC脱離マップと図7に示す触媒温度に応じたHC脱離係数マップとを参照して、エンジンの運転状態とHC吸着触媒201の温度に応じた単位時間当たりのHC脱離量を算出する。
【0054】
尚、前記入口排気温度T,排気流量,触媒の表面積及び熱伝導係数から触媒温度を演算させても良い。
S65では、前記S64で演算された脱離量をそれまでの総吸着量aから減算する。
S66では、上記減算処理の結果としての総吸着量aが0を越えているか否かを判別し、0以下になっているときには、S67で総吸着量aを0にリセットする。
【0055】
S68では、HC吸着触媒201にHC吸着が無い状態で、触媒出入口温度から触媒201の劣化を判定する。図12に示すように触媒出口温度は活性温度T2を超えると入口温度より高くなるが、劣化が進むと前記出入口温度の差が小さくなるので、吸着HCの影響の無い状儀でこの出入口温度の差△Tから触媒の劣化を判定する(劣化診断手段)。
【0056】
具体的には、図14に示すマップから検索されるエンジンの運転条件に応じた基準温度差ΔTと、センサ103,104で実測した△Tとを比較し、実測値が基準値を下回るときには、HC吸着触媒201が劣化したと判定し、S69で触媒劣化フラグをセットする。
S63でHC吸着触媒201の入口排気温度TがHC脱離開始温度T1より低いと判定されたとき、即ち、吸着領域であるときには、S70へ進み、HC吸着触媒201のHC吸着量aが吸着規定量a0以上であるか否かを判別する。
【0057】
HC吸着量aが吸着規定量a0以上であるときには、S71でHC増加手段を停止する。
一方、HC吸着量aが吸着規定量a0以上であるときには、S72で、掃気行程中に燃料噴射を行わせることでHC吸着触媒201にHCを供給するHC増加手段を作動させる。
【0058】
S73では、図5に示す単位時間当たりのHC吸着量マップと図8に示す触媒温度に応じた吸着係数マップを参照して、エンジンの運転状態と触媒温度とに応じた吸着量a1を算出して、該吸着量a1に基づいて総吸着量aを増大更新する。
また、S62で触媒劣化フラグがonでHC吸着触媒201の劣化が判定されている状態であるときには、S74へ進み、温度センサ103で検出される触媒入口温度Tが脱離開始温度T1以上であるか否かを判別する。
【0059】
そして、脱離開始温度T1以上であるときには、S75へ進んで、HC増加手段を作動させ(劣化時HC増加制御手段)、脱離開始温度T1未満であるときには、S76へ進んで、前記HC増加手段(掃気行程等における燃料噴射)を停止させる。
即ち、HC吸着触媒201の劣化によってHCの吸着・脱離性能が低下すると、正常状態であればHCの脱離が行われる条件下であっても、必要十分なHCをNOx触媒202に対して還元剤として供給することができなくなるので、劣化時には、HC吸着触媒201から脱離したHCを供給する代わりに、HC増加手段によってエンジンから排出されるHCを直接NOx触媒202に供給して、NOx触媒202におけるHC/NOx比の増大を図る。
【0060】
図16は、本発明の第5の実施の形態におけるシステム構成を示す図であり、本実施の形態では、HC増加手段として、通常の噴射時期を遅角させることでエンジンから排出されるHCを増加させ、以て、HC吸着触媒201に対して積極的にHCを吸着させることを特徴とするが、噴射時期の遅角によるHC増加は、コモンレール式燃料噴射装置の他、分配型燃料噴射装置でも実施可能であるため、図16には、燃料噴射装置107として分配型燃料噴射装置を示してある。
【0061】
第5の実施の形態は、第1〜第4の実施の形態に示した主噴射とは別に掃気行程等において燃料を噴射させるHC増加手段に対して、噴射時期の遅角をHC増加手段とする点のみが異なり、第1〜第4の実施の形態のいずれにも適用可能である。
例えば、第1の実施の形態に適用した場合には、図6のフローチャートにおいて、S7でHC吸着量aが規定量a0未満であると判別され、S9へ進むと、噴射時期を遅角させることで、エンジン101から排出されるHC量を増大させ、HC吸着触媒201に吸着されるHCの積極的な増大を図る。そして、HC吸着量aが規定量a0以上になると、S8へ進んで、前記噴射時期の遅角を停止し、通常の噴射時期での噴射に復帰させる。
【0062】
図9のS28〜S30、図11のS48〜S50、図15のS70〜S72においても同様に噴射時期の遅角制御をHC増加手段として用いることができる。図17は、本発明の第6の実施の形態を示すシステム構成図であり、この図17に示すシステム構成では、吸気ポート中にアクチュエータによって開閉駆動されるスワール制御弁108を備えた構成となっており、このスワール制御弁108の制御によってHC増加手段を実現することを特徴とする。
【0063】
即ち、本来、前記スワール制御弁108によって強いスワールを発生させるべき低負荷,低回転領域と重なる吸着領域において、HC吸着触媒201に対するHCの吸着量が規定量よりも少ないと判断されたときには、スワールを強制的に弱める(スワール制御弁108の開度を増大させる)ことで燃焼室(キヤビテイ)内の流動を弱めて、燃焼室内壁に噴射ノズルから噴射された燃料を付着させ未燃HCとして排出させる。
【0064】
この第6の実施の形態も、第1〜第4の実施の形態のいずれに対しても適用可能であり、例えば、第1の実施の形態に適用した場合には、図6のフローチャートにおいて、S7でHC吸着量aが規定量a0未満であると判別され、S9へ進むと、スワール制御弁108の開度を通常よりも開けることでスワールを弱め、エンジンからのHC排出量を増大させる。そして、HC吸着量aが規定量a0以上になると、S8へ進んで、前記スワールを弱める制御を停止し、通常の開度にスワール制御弁108を制御する。
【0065】
図9のS28〜S30、図11のS48〜S50、図15のS70〜S72においても同様にスワールを弱める制御をHC増加手段として用いることができる。
図18は、本発明の第7の実施の形態を示すシステム構成図であり、この図18に示すシステム構成では、排気通路102とインテークマニホールドとを連通させるEGR通路109と、該EGR通路109に介装されアクチュエータで開閉駆動されるEGR弁110とから構成される排気還流装置を備えると共に、インテークマニホールドとエアクリーナ111との間にアクチュエータで開閉駆動される吸気絞り弁105を設けてある。
【0066】
そして、それぞれアクチュエータによって開閉駆動される前記EGR弁110,吸気絞り弁105の開度を制御することで、HC増加手段を実現するものであり、具体的には、吸着領域(低負荷領域)で、吸気絞り弁105と同時にEGR弁110を少し閉じることで空気過剰率を低下させて燃焼を悪化させ、未燃HCを増加させるものである。
【0067】
この第7の実施の形態も、第1〜第4の実施の形態のいずれに対しても適用可能であり、例えば、第1の実施の形態に適用した場合には、図6のフローチャートにおいて、S7でHC吸着量aが規定量a0未満であると判別され、S9へ進むと、吸気絞り弁105と同時にEGR弁110を少し閉じることで空気過剰率を低下させて燃焼を悪化させ、未燃HCを増加させ、HC吸着触媒201に対して積極的にHCを吸着させる。そして、HC吸着量aが規定量a0以上になると、S8へ進んで、前記EGR弁110,吸気絞り弁105の開度制御を停止する(絞っていた開度を開ける)。
【0068】
図9のS28〜S30、図11のS48〜S50、図15のS70〜S72においても同様に吸気絞り弁105,EGR弁110を閉じることで燃焼を悪化させて未燃HCを増加させる制御をHC増加手段として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2記載の発明に係る排気浄化装置の構成ブロック図。
【図2】第1の実施形態におけるシステム構成図。
【図3】HC吸着触媒のHC脱離特性を示す図。
【図4】エンジンの運転条件に応じて脱離量を記憶したHC脱離量検出マップを示す図。
【図5】エンジンの運転条件に応じて吸着量を記憶したHC吸着量検出マップを示す図。
【図6】第1の実施形態の制御内容を示すフローチャート。
【図7】エンジン回転数Neと触媒入口温度とに応じてHC脱離係数を記憶したHC脱離係数マップを示す図。
【図8】エンジン回転数Neと触媒入口温度とに応じてHC吸着係数を記憶したHC吸着係数マップを示す図。
【図9】第2の実施形態の制御内容を示すフローチャート。
【図10】第3の実施形態におけるシステム構成図。
【図11】第3の実施形態の制御内容を示すフローチャート。
【図12】第4の実施形態におけるシステム構成図。
【図13】触媒劣化と触媒出入口温度の差△Tの関係を示した図。
【図14】触媒出入口温度の差△Tの基準値を記憶したマップを示す図。
【図15】第4の実施形態の制御内容を示すフローチャート。
【図16】第5の実施形態を示すシステム構成図。
【図17】第6の実施形態を示すシステム構成図。
【図18】第7の実施形態を示すシステム構成図。
【符号の説明】
101 エンジン
102 排気通路
103 ,104 温度センサ
105 吸気絞り弁
106 エンジンコントロールユニット
107 燃料噴射装置
108 スワール制御弁
109 EGRバルブ
110 EGR通路
111 エアクリーナ
201 HC吸着触媒
202 NOx触媒
203 触媒ケース
Claims (12)
- 酸素過剰状態で排気中のNOxを浄化し得るNOx触媒を備える一方、該NOx触媒の上流側に排気中のHCを吸着するHC吸着材を備え、前記HC吸着材から脱離したHCを下流側のNOx触媒に還元剤として供給する構成のエンジンの排気浄化装置において、
前記HC吸着材がHCを吸着する条件のときであって、前記HC吸着材に対するHCの吸着量が規定量よりも少ないと判断されるときに、前記HC吸着材に流入する排気中のHC量を増加させることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - 酸素過剰状態で排気中のNOxを浄化し得るNOx触媒と、該NOx触媒の上流側に配置され排気中のHCを吸着するHC吸着材とを備え、前記HC吸着材から脱離したHCを下流側のNOx触媒に還元剤として供給する構成のエンジンの排気浄化装置において、
前記HC吸着材の吸着・脱離条件を判別する吸着・脱離条件判別手段と、
前記HC吸着材に対するHCの吸着量を検出する吸着量検出手段と、
前記HC吸着材に流入する排気中のHC量を増加させるHC増加手段と、
前記吸着・脱離条件判別手段でHC吸着材の吸着条件が判別され、かつ、前記吸着量検出手段で検出されたHC吸着量が規定量よりも少ないときに、前記HC増加手段を作動させるHC増加制御手段と、
を設けたことを特徴とするエンジンの排気浄化装置。 - 前記吸着・脱離条件判別手段がエンジンの運転条件から、前記HC吸着材の吸着・脱離条件を判別することを特徴とする請求項2記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記HC吸着材に流入する排気の温度を検出する排気温度検出手段を備え、前記吸着・脱離条件判別手段が前記排気温度検出手段の検出結果に基づいて、前記HC吸着材の吸着・脱離条件を判別することを特徴とする請求項2記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記吸着量検出手段が、エンジンの運転条件から前記HC吸着材における単位時間当たりの脱離量と吸着量とをそれぞれ演算して、前記HC吸着材におけるHC吸着量を検出することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記吸着量検出手段が、エンジンの運転条件と前記HC吸着材の温度とから前記HC吸着材における単位時間当たりの脱離量と吸着量とをそれぞれ演算して、前記HC吸着材におけるHC吸着量を検出することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記HC増加手段が、通常の燃料噴射とは別に燃料を噴射させることで、エンジンから排出されるHCを増加させることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記HC増加手段が、燃料の噴射時期を遅角させることで、エンジンから排出されるHCを増加させることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 燃焼室内に生成されるスワールの強さを調整するスワール制御弁を備え、
前記HC増加手段が、前記スワール制御弁によってスワールを弱めることで、エンジンから排出されるHCを増加させることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。 - 前記HC増加手段が、燃焼混合気の空気過剰率を低下させることで、エンジンから排出されるHCを増加させることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
- 吸気絞り弁と排気還流装置とを備え、前記HC増加手段が、前記吸気絞り弁の開度と排気還流装置による排気還流量とを制御して、燃焼混合気の空気過剰率を低下させてエンジンから排出されるHCを増加させることを特徴とする請求項10記載のエンジンの排気浄化装置。
- 前記HC吸着材の劣化を診断する劣化診断手段と、
該劣化診断手段でHC吸着材の劣化状態が判定されたときに、前記HC増加制御手段に代えて、前記吸着・脱離条件判別手段で脱離条件が判別されているときに前記HC増加手段を作動させる劣化時HC増加制御手段と、
を設けたことを特徴とする請求項2〜11のいずれか1つに記載のエンジンの排気浄化装置。
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