JP3694917B2 - 円筒状基材の位置決め方法及び装置 - Google Patents

円筒状基材の位置決め方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数の円筒状基材外周面上に処理液を連続的に塗布する際に、該円筒状基材を位置決めする方法及び装置に関し、特に、円筒状基材に感光液を塗布することにより、電子写真感光体を製造する際に、円筒状基材を正確に位置決めする方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真装置で使用される感光体である有機光導電体感光ドラムの製造においては、円筒形状のドラムに感光性の感光液(処理液)を塗布する。その塗布に当たっては、円筒ドラムの周面にスライドホッパーを所定位置に位置せしめ、両者間の間隙を周方向に関して一定に保持する調整作業が必要となる。この場合、所要の塗布層厚は極めて薄いため、円筒状ドラムが0.1mmずれても周方向に関し、円筒面全体としてみれば塗膜層の膜厚の大きな偏差要因となる。
【0003】
かかる塗膜層の膜厚偏差があると、円筒状ドラムの周方向で帯電量の変化、感度の不均一、残留電位の変化等の各種不具合が生じることは周知の事実である。従って、円筒状ドラムの正確な位置決めが極めて重要となる。
【0004】
従来、この種の円筒状ドラムの位置決め装置としては、例えば特開昭60−50537号公報に記載のように、支持部材に回転自在に設けた位置規制コロを円筒状ドラムの外周に接触させて設けたものがある。また、特開平3−280063号公報及び特開平4−73655号公報には、エアベアリングを使用した感光ドラムの位置決め装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のコロ接触式の従来の位置決め装置は、位置規制コロを直接円筒状ドラムに対して接触させながら位置決めするものであるので、円筒状ドラムに傷がついてしまうという難点があった。円筒状ドラムに傷がつくと、電子写真特性が悪化することは周知である。
【0006】
上記エアベアリング式の位置決め装置は、空気等の流体を吹付ノズルから吹き付けて位置決めを行うようにしたもので、円筒状ドラムの傷付きが防止でき、極めて有効である。
【0007】
しかし、図7(a)に示すように、複数の円筒状ドラム1A,1Bの端部を接して積み重ねて繋ぎ合わせた状態で移動させる場合、先の円筒状ドラム1Aが位置決め用吹付ノズル3から逃げて、次の円筒状ドラム1Bに移行するとき、先の円筒状ドラム1Aが外的要因により、水平方向に移動させる外力が作用したときには、図7(b)のように、たとえ次の円筒状ドラム1Bの位置決めを行うことができたとしても、先の円筒状ドラム1Aが水平方向に急にずれてしまうことがある。この移動現象が生じると、感光液の横段や液切れ塗布等となって現れる。
【0008】
本発明の主課題は円筒状ドラムに傷を付けることなく、円筒状ドラムの位置決めを行うとともに、円筒状ドラム相互間の繋ぎ部分における円筒状ドラムの位置ずれを防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1に記載の円筒状基材の位置決め方法は、複数の円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ね、下方から上方に垂直に押し上げながら、垂直塗布装置により前記円筒状基材外周面上に塗布液を連続的に塗布する際、塗布前または塗布後の位置で、前記円筒状基材外周面上に流体を吹き付ける吐出口を有する中空円筒状の吹き付け手段を、前記円筒状基材の同軸に配設してる位置決め手段により前記円筒状基材の位置決めを行う円筒状基材の位置決め方法において、前記円筒状基材表面に対向する吹き付け手段の複数の吐出口と前記吐出口に近接する複数の排気口との開口総面積比が、1:1〜1:300であり、前記吐出口と排気口とが前記位置決め手段に一体に組み込まれたものであって、前記吐出口と前記円筒状基材外周面との間隙が20μm〜250μmであるることを特徴とするものである。
【0010】
また、上記課題を解決する本発明の請求項に記載の円筒状基材の位置決め装置は、複数の円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ね、下方から上方に垂直に押し上げながら、垂直塗布装置により前記円筒状基材外周面上に塗布液を連続的に塗布する際、塗布前または塗布後の位置で、前記円筒状基材外周面上に流体を吹き付ける吐出口を有する中空円筒状の吹き付け手段を、前記円筒状基材の同軸に配設してる位置決め手段により前記円筒状基材の位置決めを行う円筒状基材の位置決め装置において、前記円筒状基材表面に対向する吹き付け手段の複数の吐出口と前記吐出口に近接する複数の排気口との総面積比が、1:1〜1:300であり、前記吐出口と排気口とが前記位置決め手段に一体に組み込まれたものであって、前記吐出口と前記円筒状基材外周面との間隙が20μm〜250μmであることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】
本発明では、円筒状基材の外周面に対して流体を吹き付けて、その流体量により円筒状基材の位置決めを行う。すなわち、円筒状基材の周囲から流体、例えばエアを吹き付けると、その吹き付け流体量圧力により、円筒状基材の位置が中立化し、これによって円筒状基材が所定位置に位置決めされる。しかも、円筒状基材に機械的接触することがないから、円筒状基材に傷を付けることが防止される。
【0012】
他方、位置決めに当たり、前記円筒状基材表面に対向する吹き付け手段の複数の吐出口と、該吐出口に近接する複数の排気口との総面積比が、1:1〜1:300、好ましくは、1:2〜1:200に設定することにより、円筒状基材の外周面に対して、複数の吐出口から実質的に連続して流体を吹き付けて位置決めを行い、吹き付け後の流体を排気口から装置外に排出するもので、複数の円筒状基材間の突き合わせ部分においても、両円筒状基材の位置決めを正確に行うことができる。このように円筒状基材を正確かつ円滑に保持、移動させることによって、塗布液の膜厚変動を押さえて、塗布性を向上させることができる。また、円筒状基材やコーターに傷を発生させることがなくなった。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の位置決め装置を含む環状の垂直塗布装置の全体を示す断面図である。該垂直塗布装置は、中心線Oに沿って垂直状に重ね合わせた円筒状基材(円筒状ドラム)1A,1Bに塗布液(感光液)2を塗布する垂直塗布装置10と、該垂直塗布装置10の下方に固設された円筒状基材位置決め装置20と、前記垂直塗布装置10の上方に設置された乾燥フード30と、前記位置決め装置20の下部に固定された支持装置40とから構成されている。
【0015】
垂直塗布装置10の内部には、円筒状基材1Aの外周を取り囲むように塗布液2を塗布する塗布ヘッド11、該塗布ヘッド11に隣接するテーパ状の塗布液流出口(塗布液スライド面)12、水平方向の幅狭の塗布液通路を形成する塗布液分配用スリット13、塗布液分配室14が形成されている。前記塗布液分配室14には塗布液供給パイプ16が接続され、図示しない圧送ポンプにより塗布液が供給される。
【0016】
上記垂直塗布装置10による塗布方法は、垂直塗布装置10を固定し、前記円筒状基材1Aを中心線Oに沿って矢示方向に上昇移動させながら円筒状基材1Aの上端部より塗布ヘッド11により塗布を行う。
【0017】
前記垂直塗布装置10には、圧送ポンプにより一定量の塗布液が安定して送り込まれ、塗布液供給パイプ16、塗布液分配室14、塗布液分配用スリット13、塗布液流出口12を経て、塗布ヘッド11に供給され、円筒状基材1Aの表面に塗布液が塗布され感光層が形成される。
【0018】
前記垂直塗布装置10の上部には、垂直に形成した乾燥フード30が固定されている。該乾燥フード30には多数の開口部31が形成されている。前記垂直塗布装置10により形成された円筒状基材上の感光層は、前記乾燥フード30内を通過しながら塗布された感光液2を徐々に乾燥させる。乾燥は前記開口部31より感光液に含まれる溶媒を外部に放出させることにより行なわれる。
【0019】
前記垂直塗布装置10の下部には、円筒状基材位置決め装置20が固定されている。図2(a)は図1における円筒状基材位置決め装置20のA−A断面図(給気部)、図2(b)はB−B断面図(排気部)である。
【0020】
前記円筒状基材の位置決め装置20は、外筒部材21と、該外筒部材21の内部に固定された内筒部材22とから構成されている。外筒部材21と内筒部材22には、両部材を貫通する複数の給気口23と、複数の排気口26が穿設されている。該複数の給気口23は、図示しない給気ポンプに接続され、空気等の流体が圧送される。
【0021】
図1及び図2(a)に示すように、前記外筒部材21には、給気口23が水平方向に4個の放射状に配置され、さらに垂直方向に複数段(図示5段)配列されている。該外筒部材21の内周面には水平溝24が穿設されていて、前記内筒部材22の外周面との間に水平流路を形成し、前記水平方向に放射状に配置された4個の給気口23に連通している。前記内筒部材22には、水平方向に12個の吐出口25を有する穴が貫通している。該吐出口25は前記円筒状基材1の外周面と間隙Gを保って対向している。該間隙Gは、20μm〜3mm、好ましくは30μm〜2mmである。この間隙Gが20μmより小さいと、円筒状基材1の僅かな振れで内筒部材22に接触して円筒状基材1を傷つけやすい。また、間隙Gが3mmより大であると、円筒状基材1の位置決め精度が低下する。前記吐出口25は直径0.01〜1.0mmの小口径のノズルであり、好ましくは0.05〜0.5mmが良い。
【0022】
図1及び図2(b)に示すように、前記外筒部材21及び内筒部材22を貫通して、排気口26が水平方向に4個の放射状に配置され、さらに垂直方向に複数段(図示5段)配列されている。該排気口26は垂直方向に前記給気口23と交互に配列されている。内筒部材22の内周面には、垂直溝27が穿設されていて、前記複数段の排気口26を連通している。
【0023】
前記内筒部材22の下部の内周面は、入り口側が広がったテーパー面28になっている。このテーパー面28は、例えば軸方向の長さが50mmで、片側傾斜角が0.5mmの円錐面である。このテーパー面28を設けることにより、円筒状基材1が内筒部材22に進入するとき、円筒状基材1の先端部が内筒部材22の内周面に接触することを防止している。
【0024】
前記給気ポンプから圧送された流体は、複数の給気口23から外筒部材23内に導入されて、水平溝24を介して複数の吐出口25から吐出され、前記円筒状基材1A(1B)の外周面と均一な流体膜層を形成する。吐出後の流体は垂直溝27を経て複数の排気口26から装置外に排出される。
前記吐出口25の開口直径は0.01〜1mm、好ましくは0.05〜0.5mm、例えば0.2〜0.5mmの円形に形成されている。排気口26の開口直径は1.0〜10mm、好ましくは2.0〜8.0mm、例えば3〜5mmの円形に形成されている。そして前記吐出口25及び排気口26とは、前記位置決め手段20の最内面を形成する部材(内筒部材22)の円筒状基材1の外周面に対向する側に、一体に組み込まれている。
【0025】
前記円筒状基材表面に対向する吹き付け手段の複数の吐出口25と、該吐出口25に近接する複数の排気口26との開口総面積比(S比)が、1:1ないし1:300に設定した。吐出口25と排気口26との開口総面積比(S比)が1:1より大きいときには、吹き付け手段の外部に流体が漏れ出るため、塗布された液膜を振動させたりして、塗布性に悪影響を与える。また、開口総面積比(S比)が1:300より小さいときには、排気による流体に好ましくない流れが生じ、前記液膜生成を不安定にしたり、位置決め機能を低下させたりする。このため好ましくは、1:2ないし1:200が良い。
【0026】
前記吹き付け手段内に穿設された複数の前記吐出口25及び排気口26の配置密度は、吹き付け手段の軸方向において、同じか好ましくは上方になる程大きくなるのが良い。
【0027】
なお、図1に示す位置決め装置20は、1組のユニットであるが、2組以上のユニットを上下方向に連続接続しても良い。
【0028】
前記給気口23に供給される流体は、空気、不活性ガス例えば窒素ガスが良い。そして該流体は、JIS規格でクラス100以上の清浄な気体が良い。
【0029】
なお、本発明の位置決め装置に接続される垂直塗布装置としては、スライドホッパー型、押し出し型、リングコーター、スプレー塗布等の各種装置が用いられる。
【0030】
[実施例]
次に、具体的な実施例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0031】
実施例1
(実施例及び比較例)
導電性支持体(円筒状基材)1としては鏡面加工を施した直径80mm、高さ355mmのアルミニウムドラム支持体を用いた。
【0032】
前記導電性支持体1上に下記の如く塗布液組成物UCL−1(3.0W/V%ポリマー濃度)を調製し、図1に記載の如くのスライドホッパー型塗布装置10を用いて塗布した。図3は前記塗布装置10と位置決め装置20の模式断面図、図4は位置決め装置20の一部破断斜視図である。この実施例では、上記塗布装置10の直前に図3に示す位置決め装置20(長さH=200mm、H1〜H4=各50mm、吐出口径0.3mm、排気口径2.0mm)を吐出装置と排気装置とを交互に積み重ねた構成となし、表1に記載の如くの吐出口/排気口総面積比(S比)で設置し、塗布ドラムNo.1−1〜No.1−5を得た。なお、円筒状基材1の移動速度は20mm/sec、コーター(塗布ヘッド)11と円筒状基材1間ギャップは100μmで行った。結果を表1に示す。
【0033】
・UCL−1塗布液組成物
共重合ナイロン樹脂(CM−8000 東レ社製)
メタノール/n−ブタノール=10/1(Vol比)
【0034】
【表1】
Figure 0003694917
【0035】
表1に示す如く円筒状基材1やコーター11に損傷を与えず、膜厚変動が少なくまた塗布欠陥も生じない。
【0036】
実施例2
(実施例及び比較例)
導電性支持体(円筒状基材)1としては実施例1と同じアルミニウムドラム支持体を用いた。
【0037】
前記導電性支持体1上に下記の如く塗布液組成物CGL−2(3.0W/V%固形分濃度)を分散調製し、図1に記載の如くのスライドホッパー型塗布装置10を用いて塗布した。この際、上記塗布装置10の直前に図5に示す位置決め装置(長さH=240mm、H1〜4=各60mm、吐出口径0.1mm、排気口径5.0mm、但し吐出口25の単位面積当たりの個数すなわち密度はH4の部分の方がH2の部分よりも10%増しとし、排気口26も同様にH3の部分をH1よりも10%増しとした。)を表2に記載の如くのS比で設置し、塗布ドラムNo.2−1〜No.2−6を得た。なお円筒状基材1の移動速度は30mm/sec、コーター11・円筒状基材1間ギャップは100μmで行った。
【0038】
・CGL−2塗布液組成物
ペリレン顔料(CGM−4)
ブチラール樹脂(エスレックBX−L 積水化学社製)
メチルエチルケトン
上記塗布液組成物(固形分については固形分重量比CGM−2:BX−L=2:1に固定)をサンドミルを用いて20時間分散したもの。
【0039】
【化1】
Figure 0003694917
【0040】
【表2】
Figure 0003694917
【0041】
表2に示す如くドラムやコーターに損傷を与えず、膜厚変動が少なくまた色ムラや塗布欠陥も生じない。
【0042】
実施例3
(実施例)
導電性支持体(円筒状基材)1としては実施例1と同じアルミニウムドラム支持体を用いた。
【0043】
前記導電性支持体1上に下記の如く塗布液組成物CTL−1(35W/V%固形分濃度)を調製し、図1に記載の如くのスライドホッパー型塗布装置10を用いて塗布した。この際、上記塗布装置10の直前に図6に示す位置決め装置20(長さH=250mm、吐出口径0.3mm、排気口径10mm)を表3に記載の如くのS比で設置し、塗布ドラムNo.3−1〜No.3−4を得た。なお、円筒状基材1の移動速度は5mm/sec、コーター11と円筒状基材1間ギャップは250μmで行った。結果を表3に示す。
【0044】
・CTL−1塗布液組成物
CTM−1
ポリカーボネート(Z−200 三菱瓦斯化学社製)
1,2−ジクロロエタン
固形分については固形分重量比CTM−1:Z−200=0.89:1に固定
【0045】
【化2】
Figure 0003694917
【0046】
【表3】
Figure 0003694917
【0047】
表3に示す如く位置決め精度が高く、傷、塗布ムラも無く塗布性が良好であった。
【0048】
本発明の感光体をUCL/CGL/CTLと3層に逐次重層したOPC感光体を作製し実写したところ、濃淡ムラ、カブリムラや画像欠陥(黒ポチ、白ポチ、スジ故障、キズ故障)がなく良好であった。またコーターを損傷することもなかった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の塗布装置に備えた円筒状基材の位置決め方法及び装置により、以下の優れた効果が得られた。
【0050】
(1)円筒状基材上に塗布された感光膜厚の変動が極めて微小となった。
【0051】
(2)円筒状基材への塗布液の塗布性が良好になった。
【0052】
(3)円筒状基材の表面の傷発生が解消された。
【0053】
(4)塗布装置の塗布液吐出部(コーター)を損傷させることがない。
(5)円筒状基材の位置決め精度が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置決め装置と塗布装置の縦断面図。
【図2】上記塗布装置のA−A断面図及びB−B断面図。
【図3】塗布装置と位置決め装置の模式断面図。
【図4】位置決め装置の一部破断斜視図。
【図5】位置決め装置の他の実施例を示す模式断面図。
【図6】位置決め装置のさらに他の実施例を示す模式断面図。
【図7】円筒状基材を積み重ねて搬送する状態を説明する模式図。
【符号の説明】
1,1A,1B 円筒状基材(円筒状ドラム、導電性支持体)
2 処理面(感光液面)
10 垂直塗布装置(スライドホッパー型塗布装置)
11 塗布ヘッド(コーター)
20 位置決め装置(位置決め手段)
21 外筒部材
22 内筒部材
23 給気口
25 吐出口
26 排気口
G ギャップ(間隙)
H,H1,H2,H3,H4 位置決め装置の軸方向長さ

Claims (7)

  1. 複数の円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ね、下方から上方に垂直に押し上げながら、垂直塗布装置により前記円筒状基材外周面上に塗布液を連続的に塗布する工程において、塗布前または塗布後の位置で前記円筒状基材外周面上に流体を吹き付ける吐出口を有する中空円筒状の吹き付け手段を前記円筒状基材の同軸に配設してる位置決め手段により前記円筒状基材の位置決めを行う円筒状基材の位置決め方法において、
    前記円筒状基材表面に対向する吹き付け手段の複数の吐出口と前記吐出口に近接する複数の排気口との総面積比が、1:1〜1:300であり、
    前記吐出口と排気口とは前記位置決め手段に一体に組み込まれたものであって、
    前記吐出口と前記円筒状基材外周面との間隙が20μm〜250μmであることを特徴とする円筒状基材の位置決め方法。
  2. 前記垂直塗布装置がスライドホッパー型塗布装置であることを特徴とする請求項1記載の円筒状基材の位置決め方法。
  3. 前記吐出口と排気口の開口部が円形であることを特徴とする請求項1記載の円筒状基材の位置決め方法。
  4. 前記吐出口の開口部の直径が1.0mm以下であることを特徴とする請求項3に記載の円筒状基材の位置決め方法。
  5. 前記排気口の開口部の直径が1mm以上であることを特徴とする請求項3に記載の円筒状基材の位置決め方法。
  6. 前記吐出口あるいは排気口の単位面積当たりの配置個数が、吹き付け手段の軸方向で変化するように配列されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の円筒状基材の位置決め方法。
  7. 複数の円筒状基材の筒軸を合わせて積み重ね、下方から上方に垂直に押し上げながら、垂直塗布装置により前記円筒状基材外周面上に塗布液を連続的に塗布する工程において、塗布前または塗布後の位置で前記円筒状基材外周面上に流体を吹き付ける吐出口を有する中空円筒状の吹き付け手段を、前記円筒状基材の同軸に配設して成る位置決め手段により前記円筒状基材の位置決めを行う円筒状基材の位置決め装置において、
    前記円筒状基材表面に対向する吹き付け手段の複数の吐出口と前記吐出口に近接する複数の排気口との総面積比が、1:1〜1:300であり、
    前記吐出口と排気口とは前記位置決め手段に一体に組み込まれたものであって、
    前記吐出口と前記円筒状基材外周面との間隙が20μm〜250μmであることを特徴とする円筒状基材の位置決め装置。
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