JP3693233B2 - フラット回路体の接続構造 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラット回路体の接続構造に係り、例えばフラット回路体の導体部を端子に接続するフラット回路体の接続構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、フラットケーブル（以下「ＦＰＣ（flexible printed circuit）ケーブル」という）を接続するコネクタが、特開平9-22760号公報「携帯電話におけるＦＰＣと基板の接続構造」に提案されている。以下、ＦＰＣケーブル用接続コネクタを図５に基づいて説明する。
【０００３】
図５に示すように、携帯電話におけるＦＰＣと基板の接続構造60は、基板61の上面に保持ベース62を取り付け、保持ベース62に接触子63を取り付け、接触子63の両側に保持片64を形成し、ＦＰＣ65に接続パッド66を露出させ、接続パッド66の両側に係止孔67を形成したものである。
この接続構造60によれば、基板61の保持片64にＦＰＣ65の係止孔67を嵌め込むことにより、保持ベース62の接触子63にＦＰＣ65の接続パッド66を圧接する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報の接続構造60では、基板61の保持片64にＦＰＣ65の係止孔67を嵌め込むだけで接触子63に接続パッド66を接触させるので、例えばＦＰＣ65に外力がかかると、ＦＰＣ65に横ズレが生じ、接触子63と接続パッド66との接触が不十分になり導通不良になるという問題がある。
【０００５】
また、基板61の保持片64にＦＰＣ65の係止孔67を嵌め込むだけなので、特にＦＰＣ65の幅方向中央部を基板61側に対して十分に押し付けることができない。
このため、接触子63と接続パッド66との接触抵抗が不安定になるという問題がある。
【０００６】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、導通不良を防ぎ、かつ接触抵抗の安定を図ることができるフラット回路体の接続構造を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、請求項１に記載したように、フラット回路体の表面に設けられた導体部と、ハウジングに固定された端子とを接続するために、前記端子に対して前記導体部が接触した状態で前記フラット回路体が前記ハウジングに固定されるフラット回路体の接続構造であって、前記導体部の一部を厚み方向に貫通するように前記フラット回路体に設けられた貫通孔と、前記端子に設けられて前記フラット回路体の裏面に沿う案内部と、前記案内部に接続されて前記貫通孔に挿通可能な挿通部と、前記挿通部の先端側から前記導体部に向かって延びる押圧片とを有し、前記押圧片が前記フラット回路体を前記案内部に向かって押圧することにより、前記フラット回路体が前記ハウジングに固定されることを特徴としている。
【０００８】
ここで、フラット回路体は、一例として帯状のフラット部の裏面側に複数本の導体部を露出させたＦＦＣ（フレキシブルフラットケーブル）、その他にリボン電線（いわゆるフラットハーネス）やＦＰＣ（フレキシブルプリントサーキット）などが該当する。
【０００９】
このように構成されたフラット回路体の接続構造においては、フラット回路体の導体部に貫通孔を形成し、この貫通孔を端子の押圧片を通して挿通部に嵌め込む。そして、複数の導体部を各々の押圧片で押し付けてハウジングに固定する。
このため、例えばフラット回路体に外力がかかっても、フラット回路体に横ズレが発生することを防ぐ。
また、複数の導体部を個別に押圧片で押し付けるので、導体部と端子との接触抵抗の安定を図る。
【００１０】
また、本発明は、請求項２に記載したように、前記案内部から前記押圧片に向かって立ち上がるように切り起こし成形されたばね部を有し、前記フラット回路体が前記押圧片および前記ばね部間に挟持されることを特徴としている。
案内部にばね部を有することで、フラット回路体の導体部を押圧片とばね部とでより確実に挟持する。したがって、フラット回路体の横ズレや導通不良をより確実に防ぐ。
【００１１】
また、本発明は、請求項３に記載したように、前記ハウジングが前記案内部，前記挿通部および前記押圧片を覆う蓋部材を有していることを特徴としている。
蓋部材で案内部，挿通部および押圧片を覆うことで端子を保護する。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図１に示すように、第１実施形態であるフラット回路体の接続構造10は、フラット回路体12の表面に設けられた導体部13と、ハウジング20に固定された端子30とを接続するために、前記端子30に対して前記導体部13が接触した状態で前記フラット回路体12が前記ハウジング20に固定されるものであって、前記導体部13の一部を厚み方向に貫通するように前記フラット回路体12に設けられた貫通孔14と、前記端子30に設けられて前記フラット回路体12の裏面15に沿う案内部32と、前記案内部32に接続されて前記貫通孔14に挿通可能な挿通部34と、前記挿通部34の先端側から前記導体部13に向かって延びる押圧片35とを有し、前記押圧片35が前記フラット回路体12を前記案内部32に向かって押圧することにより、前記フラット回路体12が前記ハウジング20に固定されるものである。
【００１３】
フラット回路体12は、一例として帯状のフラット部の裏面側に複数本の導体部13を露出させたＦＦＣ（フレキシブルフラットケーブル）を示すが、これに限るものではなく、その他にリボン電線（いわゆるフラットハーネス）やＦＰＣ（フレキシブルプリントサーキット）などが該当する。
【００１４】
ハウジング20は、仕切プレート22で上下に区分けし、区分けした上下に画壁23で複数の収納部25を形成し、複数の収納部25に端子30の雌端子部31を受入れ、端子30の案内部32，挿通部34および押圧片35を覆う蓋部材28を有している。
なお、蓋部材28は、ハウジング20の左右の側壁26に嵌め込むことでハウジング20の開口を覆い、かつフラット回路体12を押圧する突条部29を備える。
【００１５】
図２に示す端子30は、金属板を折り曲げることにより形成した部材である。この端子30は、前記案内部32，挿通部34および押圧片35を有するとともに、案内部32から押圧片35に向かって立ち上がるように切り起こし成形されたばね部37を有し、フラット回路体12の導体部13を押圧片35およびばね部37間に挟持する。
また、端子30は、図示しない雄端子に接続する雌端子部31を案内部32の後端部に備える。
【００１６】
以上に述べたフラット回路体の接続構造10の作用を図１、図３および図４に基づいて説明する。
先ず、図１に示すハウジング20の収納部25に端子35の雌端子部31を矢印のように差し込み、図３に示すように端子30の案内部32，挿通部34，押圧片35およびばね部37をハウジング20の開口部に配置する。
次に、ハウジング20の開口部の上方にフラット回路体12を配置し、導体部13を上向きにセットする。
【００１７】
次いで、フラット回路体12を矢印の方向に下降させて、導体部13の貫通孔14を一対の押圧片35を通すことによりフラット回路体12を挿通部34に嵌め込む。これにより、複数の導体部13を個別に押圧片35で押し付けてハウジング20に固定する。このとき、案内部32のばね部37でもフラット回路体を押圧する。
【００１８】
このため、例えばフラット回路体12に外力がかかっても、フラット回路体12に横ズレが発生することを防ぐ。したがって、導通部13と端子30とを確実に接触させた状態を保つので導通不良を防ぐことができる。
また、複数の導体部13を個別に押圧片35で押し付けるので、導体部13と端子30との接触抵抗の安定を図ることができる。
【００１９】
次に、蓋部材28を矢印の方向に下降させて、図４に示すようにハウジング20の開口部を塞ぐ。これにより、端子30の案内部32，挿通部34，押圧片35およびばね部37を蓋部材28で覆い、端子30を保護する。
また、蓋部材28でハウジング20の開口部を塞ぐことで、蓋部材28の突条部29でフラット回路体12の導体部13を押圧する。このため、万一複数の導体部13のなかに貫通孔14が押圧片35を通過していないものがあっても、蓋部材28の突条部29でフラット回路体12を押圧することで、全ての貫通孔14を挿通部34に嵌め込むことができる。
【００２０】
なお、本発明のフラット回路体の接続構造は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形，改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態は、端子を金属板を折り曲げて形成した例について説明したが、端子をその他の方法で形成してもよい。
また、端子を雌端子として説明したが、雄端子としてもよい。
【００２１】
さらに、フラット回路体の導体部を上方に向けて端子に接続する例を説明したが、フラット回路体の導体部を下向きにして端子に接続することも可能である。
また、２枚のフラット回路体を導体部を外向きにして重ね合わせ、この状態で端子に接続することも可能である。
【００２２】
また、前述した実施形態は、ハウジングをフラット回路体の端部に固定していたが、本発明は、図３および図４において二点鎖線で示すように、ハウジングをフラット回路体における長手方向任意位置に固定してもよい。
このような形態によれば、本発明のフラット回路体用コネクタをフラット回路体の分岐コネクタとして使用できる。
その他、前述した実施形態において例示したフラット回路体，ハウジングおよび端子などの材質，形状，寸法，形態，数，配置箇所などは本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【００２３】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、請求項１に記載したように、フラット回路体の導体部に形成された貫通孔を挿通部に嵌め込み、複数の導体部を各々の押圧片で押し付けてハウジングに固定するため、例えばフラット回路体に外力が加わっても、フラット回路体に横ズレが生じない。
従って、導通部と端子とを確実に接触させた状態を保つので導通不良を防止できるとともに、導体部と端子との接触抵抗が安定して得られる。
【００２４】
また、本発明によれば、請求項２に記載したように、案内部にばね部を有することため、フラット回路体の導体部を押圧片とばね部とでより確実に挟持でき、これにより、フラット回路体の横ズレや導通不良をより確実に防止できる。
【００２５】
また、本発明によれば、請求項３に記載したように、ハウジングは、案内部，挿通部および押圧片を覆う蓋部材を有する。したがって、蓋部材で案内部，挿通部および押圧片を覆うことで、端子を保護し、品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る実施形態の分解斜視図である。
【図２】本発明に係る実施形態の端子を示す斜視図である。
【図３】本発明に係る実施形態の作用を説明した断面図である。
【図４】本発明に係る実施形態の作用を説明した断面図である。
【図５】従来のＦＰＣと基板の接続構造を示した斜視図である。
【符号の説明】
10 フラット回路体の接続構造
12 フラット回路体
13 導体部
14 貫通孔
15 裏面
28 蓋部材
30 端子
32 案内部
34 挿通部
35 押圧片
37 ばね部
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラット回路体の接続構造に係り、例えばフラット回路体の導体部を端子に接続するフラット回路体の接続構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、フラットケーブル（以下「ＦＰＣ（flexible printed circuit）ケーブル」という）を接続するコネクタが、特開平9-22760号公報「携帯電話におけるＦＰＣと基板の接続構造」に提案されている。以下、ＦＰＣケーブル用接続コネクタを図５に基づいて説明する。
【０００３】
図５に示すように、携帯電話におけるＦＰＣと基板の接続構造60は、基板61の上面に保持ベース62を取り付け、保持ベース62に接触子63を取り付け、接触子63の両側に保持片64を形成し、ＦＰＣ65に接続パッド66を露出させ、接続パッド66の両側に係止孔67を形成したものである。
この接続構造60によれば、基板61の保持片64にＦＰＣ65の係止孔67を嵌め込むことにより、保持ベース62の接触子63にＦＰＣ65の接続パッド66を圧接する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報の接続構造60では、基板61の保持片64にＦＰＣ65の係止孔67を嵌め込むだけで接触子63に接続パッド66を接触させるので、例えばＦＰＣ65に外力がかかると、ＦＰＣ65に横ズレが生じ、接触子63と接続パッド66との接触が不十分になり導通不良になるという問題がある。
【０００５】
また、基板61の保持片64にＦＰＣ65の係止孔67を嵌め込むだけなので、特にＦＰＣ65の幅方向中央部を基板61側に対して十分に押し付けることができない。
このため、接触子63と接続パッド66との接触抵抗が不安定になるという問題がある。
【０００６】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、導通不良を防ぎ、かつ接触抵抗の安定を図ることができるフラット回路体の接続構造を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、請求項１に記載したように、フラット回路体の表面に設けられた導体部と、ハウジングに固定された端子とを接続するために、前記端子に対して前記導体部が接触した状態で前記フラット回路体が前記ハウジングに固定されるフラット回路体の接続構造であって、前記導体部の一部を厚み方向に貫通するように前記フラット回路体に設けられた貫通孔と、前記端子に設けられて前記フラット回路体の裏面に沿う案内部と、前記案内部に接続されて前記貫通孔に挿通可能な挿通部と、前記挿通部の先端側から前記導体部に向かって延びる押圧片とを有し、前記押圧片が前記フラット回路体を前記案内部に向かって押圧することにより、前記フラット回路体が前記ハウジングに固定されることを特徴としている。
【０００８】
ここで、フラット回路体は、一例として帯状のフラット部の裏面側に複数本の導体部を露出させたＦＦＣ（フレキシブルフラットケーブル）、その他にリボン電線（いわゆるフラットハーネス）やＦＰＣ（フレキシブルプリントサーキット）などが該当する。
【０００９】
このように構成されたフラット回路体の接続構造においては、フラット回路体の導体部に貫通孔を形成し、この貫通孔を端子の押圧片を通して挿通部に嵌め込む。そして、複数の導体部を各々の押圧片で押し付けてハウジングに固定する。
このため、例えばフラット回路体に外力がかかっても、フラット回路体に横ズレが発生することを防ぐ。
また、複数の導体部を個別に押圧片で押し付けるので、導体部と端子との接触抵抗の安定を図る。
【００１０】
また、本発明は、請求項２に記載したように、前記案内部から前記押圧片に向かって立ち上がるように切り起こし成形されたばね部を有し、前記フラット回路体が前記押圧片および前記ばね部間に挟持されることを特徴としている。
案内部にばね部を有することで、フラット回路体の導体部を押圧片とばね部とでより確実に挟持する。したがって、フラット回路体の横ズレや導通不良をより確実に防ぐ。
【００１１】
また、本発明は、請求項３に記載したように、前記ハウジングが前記案内部，前記挿通部および前記押圧片を覆う蓋部材を有していることを特徴としている。
蓋部材で案内部，挿通部および押圧片を覆うことで端子を保護する。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図１に示すように、第１実施形態であるフラット回路体の接続構造10は、フラット回路体12の表面に設けられた導体部13と、ハウジング20に固定された端子30とを接続するために、前記端子30に対して前記導体部13が接触した状態で前記フラット回路体12が前記ハウジング20に固定されるものであって、前記導体部13の一部を厚み方向に貫通するように前記フラット回路体12に設けられた貫通孔14と、前記端子30に設けられて前記フラット回路体12の裏面15に沿う案内部32と、前記案内部32に接続されて前記貫通孔14に挿通可能な挿通部34と、前記挿通部34の先端側から前記導体部13に向かって延びる押圧片35とを有し、前記押圧片35が前記フラット回路体12を前記案内部32に向かって押圧することにより、前記フラット回路体12が前記ハウジング20に固定されるものである。
【００１３】
フラット回路体12は、一例として帯状のフラット部の裏面側に複数本の導体部13を露出させたＦＦＣ（フレキシブルフラットケーブル）を示すが、これに限るものではなく、その他にリボン電線（いわゆるフラットハーネス）やＦＰＣ（フレキシブルプリントサーキット）などが該当する。
【００１４】
ハウジング20は、仕切プレート22で上下に区分けし、区分けした上下に画壁23で複数の収納部25を形成し、複数の収納部25に端子30の雌端子部31を受入れ、端子30の案内部32，挿通部34および押圧片35を覆う蓋部材28を有している。
なお、蓋部材28は、ハウジング20の左右の側壁26に嵌め込むことでハウジング20の開口を覆い、かつフラット回路体12を押圧する突条部29を備える。
【００１５】
図２に示す端子30は、金属板を折り曲げることにより形成した部材である。この端子30は、前記案内部32，挿通部34および押圧片35を有するとともに、案内部32から押圧片35に向かって立ち上がるように切り起こし成形されたばね部37を有し、フラット回路体12の導体部13を押圧片35およびばね部37間に挟持する。
また、端子30は、図示しない雄端子に接続する雌端子部31を案内部32の後端部に備える。
【００１６】
以上に述べたフラット回路体の接続構造10の作用を図１、図３および図４に基づいて説明する。
先ず、図１に示すハウジング20の収納部25に端子35の雌端子部31を矢印のように差し込み、図３に示すように端子30の案内部32，挿通部34，押圧片35およびばね部37をハウジング20の開口部に配置する。
次に、ハウジング20の開口部の上方にフラット回路体12を配置し、導体部13を上向きにセットする。
【００１７】
次いで、フラット回路体12を矢印の方向に下降させて、導体部13の貫通孔14を一対の押圧片35を通すことによりフラット回路体12を挿通部34に嵌め込む。これにより、複数の導体部13を個別に押圧片35で押し付けてハウジング20に固定する。このとき、案内部32のばね部37でもフラット回路体を押圧する。
【００１８】
このため、例えばフラット回路体12に外力がかかっても、フラット回路体12に横ズレが発生することを防ぐ。したがって、導通部13と端子30とを確実に接触させた状態を保つので導通不良を防ぐことができる。
また、複数の導体部13を個別に押圧片35で押し付けるので、導体部13と端子30との接触抵抗の安定を図ることができる。
【００１９】
次に、蓋部材28を矢印の方向に下降させて、図４に示すようにハウジング20の開口部を塞ぐ。これにより、端子30の案内部32，挿通部34，押圧片35およびばね部37を蓋部材28で覆い、端子30を保護する。
また、蓋部材28でハウジング20の開口部を塞ぐことで、蓋部材28の突条部29でフラット回路体12の導体部13を押圧する。このため、万一複数の導体部13のなかに貫通孔14が押圧片35を通過していないものがあっても、蓋部材28の突条部29でフラット回路体12を押圧することで、全ての貫通孔14を挿通部34に嵌め込むことができる。
【００２０】
なお、本発明のフラット回路体の接続構造は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形，改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態は、端子を金属板を折り曲げて形成した例について説明したが、端子をその他の方法で形成してもよい。
また、端子を雌端子として説明したが、雄端子としてもよい。
【００２１】
さらに、フラット回路体の導体部を上方に向けて端子に接続する例を説明したが、フラット回路体の導体部を下向きにして端子に接続することも可能である。
また、２枚のフラット回路体を導体部を外向きにして重ね合わせ、この状態で端子に接続することも可能である。
【００２２】
また、前述した実施形態は、ハウジングをフラット回路体の端部に固定していたが、本発明は、図３および図４において二点鎖線で示すように、ハウジングをフラット回路体における長手方向任意位置に固定してもよい。
このような形態によれば、本発明のフラット回路体用コネクタをフラット回路体の分岐コネクタとして使用できる。
その他、前述した実施形態において例示したフラット回路体，ハウジングおよび端子などの材質，形状，寸法，形態，数，配置箇所などは本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【００２３】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、請求項１に記載したように、フラット回路体の導体部に形成された貫通孔を挿通部に嵌め込み、複数の導体部を各々の押圧片で押し付けてハウジングに固定するため、例えばフラット回路体に外力が加わっても、フラット回路体に横ズレが生じない。
従って、導通部と端子とを確実に接触させた状態を保つので導通不良を防止できるとともに、導体部と端子との接触抵抗が安定して得られる。
【００２４】
また、本発明によれば、請求項２に記載したように、案内部にばね部を有することため、フラット回路体の導体部を押圧片とばね部とでより確実に挟持でき、これにより、フラット回路体の横ズレや導通不良をより確実に防止できる。
【００２５】
また、本発明によれば、請求項３に記載したように、ハウジングは、案内部，挿通部および押圧片を覆う蓋部材を有する。したがって、蓋部材で案内部，挿通部および押圧片を覆うことで、端子を保護し、品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る実施形態の分解斜視図である。
【図２】本発明に係る実施形態の端子を示す斜視図である。
【図３】本発明に係る実施形態の作用を説明した断面図である。
【図４】本発明に係る実施形態の作用を説明した断面図である。
【図５】従来のＦＰＣと基板の接続構造を示した斜視図である。
【符号の説明】
10 フラット回路体の接続構造
12 フラット回路体
13 導体部
14 貫通孔
15 裏面
28 蓋部材
30 端子
32 案内部
34 挿通部
35 押圧片
37 ばね部
Claims (3)
- フラット回路体の表面に設けられた導体部と、ハウジングに固定された端子とを接続するために、
前記端子に対して前記導体部が接触した状態で前記フラット回路体が前記ハウジングに固定されるフラット回路体の接続構造であって、
前記導体部の一部を厚み方向に貫通するように前記フラット回路体に設けられた貫通孔と、前記端子に設けられて前記フラット回路体の裏面に沿う案内部と、前記案内部に接続されて前記貫通孔に挿通可能な挿通部と、前記挿通部の先端側から前記導体部に向かって延びる押圧片とを有し、
前記押圧片が前記フラット回路体を前記案内部に向かって押圧することにより、前記フラット回路体が前記ハウジングに固定されることを特徴とするフラット回路体の接続構造。 - 前記案内部から前記押圧片に向かって立ち上がるように切り起こし成形されたばね部を有し、前記フラット回路体が前記押圧片および前記ばね部間に挟持されることを特徴とする請求項１に記載したフラット回路体の接続構造。
- 前記ハウジングが前記案内部，前記挿通部および前記押圧片を覆う蓋部材を有していることを特徴とする請求項１に記載したフラット回路体の接続構造。
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