JP3692995B2 - ハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法 - Google Patents

ハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の車輪近傍に設けられる電子デバイスと、車内側に設けられるコントローラ等とを接続するハーネスの配策構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などの車両1では、図6及び図7に示すようなものが知られている(マーチ整備要領書平成4年1月 日産自動車株式会社発行第BR−44頁参照)。
【0003】
この様な車両1では、車両の前部に設けられたエンジンルーム2の左,右両側部下方位置で、フロントサイドメンバ3及びホイールハウス4の外側には、サスペンション装置5が設けられていて、車輪軸6に設けられた車輪を転動可能となるように支持している。
【0004】
この車輪軸6近傍には、車輪の回転数を検出する電子デバイスとしての回転数センサ7が設けられている。この回転数センサ7は、ハーネス部材8を介して前記エンジンルーム2内のABSアクチュエタ9に接続されている。
【0005】
このハーネス部材8は、取付ブラケット10,11,12によって、前記ホイールハウス4の外側壁4a及び前記サスペンション装置5に、ボルト部材13…で固定されている。
【0006】
そして、前記外側壁4aのうち、車輪の内側方に位置する比較的低い箇所には、ハーネス挿通開口4bが開口形成されている。
【0007】
このハーネス挿通開口4bには、前記ハーネス部材8が挿通されると共に、グロメット14が嵌着されて、車外の泥が、このハーネス挿通開口4bからエンジンルーム2内に進入しないように構成されている。
【0008】
次に、この従来例の作用について説明する。
【0009】
このように構成された従来のものでは、前記回転数センサで検出された車輪の回転数は、前記ハーネス部材8を介して、前記エンジンルーム2内のABSアクチュエータ9に伝えられる。
【0010】
このABSアクチュエータ9では、車輪の回転数に応じて、種々の制御が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6及び図7に示す従来のハーネスの配策構造では、ホイールハウス4の外側壁4aのうち、車輪の内側方に位置する比較的低い箇所に、ハーネス挿通開口4bが形成されて前記ハーネス部材8が挿通されている。
【0012】
このため、このハーネス部材8を配策するためには、この比較的低い箇所に形成されたハーネス挿通開口4bに、車外側からエンジンルーム2側に向けて、ハーネス部材8を挿通させなければならず、車体の車幅方向外側と内側とに各々1人(合計2人)の作業者が必要とされる場合も有り、取付作業が煩雑となっていた。
【0013】
また、このハーネス部材8配策時、ハーネス部材8の端部に設けられるコネクタを、前記ハーネス挿通開口4bに挿通しなければならない。
【0014】
このため、コネクタが挿通可能な大きさの前記ハーネス挿通開口4bが車輪の内側方に位置する比較的低い箇所に形成されることとなり、このハーネス挿通開口4bの周縁にグロメット14を嵌着して閉塞し、車外の泥が、エンジンルーム2内に入らないようにしなければならないといった問題もあった。
【0015】
そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解消し、装着作業性が良好で部品点数の増大を抑制出来るハーネス部材の配策構造を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、エンジンルーム側面を構成するフードリッジインナパネルに、該エンジンルーム内側に膨出形成されることにより車外側が凹設されて車輪を覆うホイールハウス部を設け、該ホイールハウス部の車外側側面に沿わせてハーネス部材を配策し、前記フードリッジインナパネルと、該フードリッジインナパネル車外側に設けられるフェンダパネルとの間に架設されるフェンダプロテクタ部材には、前記車輪の上方位置で、前記ハーネス部材を車幅方向水平に挿通する横溝を設け、該ハーネス部材を前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙から上方に向けて延設することにより、該フードリッジインナパネルの上縁から前記エンジンルーム内に引き廻すハーネスの配策構造を特徴としている。
【0017】
このように構成された請求項1記載のものでは、前記ホイールハウス部の車外側側面に沿わせて配策された前記ハーネス部材が、前記横溝に車幅方向水平に挿通される。該横溝は、前記車輪の上方位置で、前記ハーネス部材を車幅方向水平に挿通するので、車輪の泥跳ね方向と一致する開口が無く、従来用いられていたグロメット等を用いなくても、車外の泥が侵入する虞が減少する。
【0018】
従って、部品点数の増大が抑制される。
【0019】
また、前記ハーネス部材は、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙から上方に向けて延設されて、該フードリッジインナパネルの上縁から前記エンジンルーム内に引き廻されるので、比較的高い位置で、前記エンジンルーム内の他のハーネス部材又は、電装品との結線作業が容易である。
【0020】
更に、前記横溝が、前記車輪の上方位置で、前記ハーネス部材を車幅方向水平に挿通するので、従来の様に、比較的低い位置で、車外側からエンジンルーム側に向けて、ハーネス部材を挿通させる必要が無く、比較的高い位置でしかも少ない作業者で、容易に配策させることができる。
【0021】
そして、前記横溝から挿通された前記ハーネス部材は、前記フェンダプロテクタ部材よりも上方に位置する。このため、該ハーネス部材は、前記フェンダプロテクタ部材によって、前記車輪から保護されて車輪と干渉する虞がない。
【0022】
また、請求項2に記載されたものでは、前記ハーネス部材は、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙に配策される部分を前記フードリッジインナパネルの外側に装着している請求項1記載のハーネスの配策構造を特徴としている。
【0023】
このように構成された請求項2記載のものでは、前記ハーネス部材のうち、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙に配策される部分が、前記フードリッジインナパネルの外側に装着されているので、車両外側から、配策作業を行うことが出来る。
【0024】
更に、請求項3に記載されたものでは、前記横溝に対向する車体側部材には、損傷防止用折曲部が設けられている請求項1又は2記載のハーネスの配策構造を特徴としている。
【0025】
このように構成された請求項3記載のものでは、前記横溝に対向する車体側部材に、損傷防止用折曲部が設けられている。このため、前記横溝の開口断面積を小さく設定しても、前記ハーネス部材が、該車体側部材によって損傷する虞が減少する。
【0026】
従って、前記横溝の開口断面積を小さく設定して、更に車外の泥が侵入する虞を減少させることが出来る。
【0027】
また、請求項4に記載されたものでは、前記該ホイールハウス部の車外側側面に沿わせてハーネス部材を配策し、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙に配策される部分を前記フードリッジインナパネルの外側に装着した後、前記フェンダプロテクタ部材及びフェンダパネルを車体に装着する請求項1乃至3のうち少なくとも何れか一項記載のハーネスの配策構造に用いる組立方法を特徴としている。
【0028】
このように構成された請求項4記載のものでは、前記ホイールハウス部の車外側側面に沿わせてハーネス部材が配策され、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙に配策される部分が前記フードリッジインナパネルの外側に装着された後、前記フェンダプロテクタ部材の前記横溝に、前記ハーネス部材が水平に位置するように該フェンダプロテクタ部材が装着される。
【0029】
このため、ハーネス部材を全て、前記ホイールハウスの車外側側面及びフードリッジインナパネルの外側に、車幅方向外側から装着出来、配策作業性が良好である。
【0030】
また、前記ハーネス部材は、前記横溝に挿通されることなく、水平に位置されるので、該ハーネス部材の端部に設けられるコネクタの大きさに拘わらず、前記横溝の開口断面積を小さく設定して、更に、車外の泥が侵入する虞を減少させることが出来る。
【0031】
従って、コネクタ等の大きさの設計の自由度が向上する。
【0032】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の具体的な実施の形態1について、図示例と共に説明する。なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0033】
図1乃至図5は、この発明の実施の形態1のハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法を示すものである。なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0034】
まず、構成を説明すると、この実施の形態1の車両15では、エンジンルーム16の左,右側面を構成するフードリッジインナパネル17,17が設けられている。
【0035】
このフードリッジインナパネル17,17のエンジンルーム16側側面には、車体前後方向に沿って延設されるフロントサイドメンバ18,18が接続されていて、このフードリッジインナパネル17と、フロントサイドメンバ18との間に車両前後方向に沿って、閉断面部18aが延設形成されている。
【0036】
また、このフードリッジインナパネル17には、エンジンルーム16内側に膨出することにより、車外側が凹設形成されて車輪19を覆うホイールハウス部20が設けられている。
【0037】
このホイールハウス部20には、サスペンション装置の一部が収納されるストラットハウジング21が、更に、エンジンルーム16側で、上方に向けて膨出形成されることにより、車外側を凹状とする凹部21aを有して設けられている。
【0038】
また、前記車輪19の上方位置では、前記フードリッジインナパネル17の外側面にフードリッジレインフォース22が、設けられていて、このフードリッジインナパネル17とフードリッジレインフォース22との間に車両前後方向に沿って、閉断面部23が延設形成されている。
【0039】
そして、前記ホイールハウス部20の車外側側面に沿わせてハーネス部材8が配策されている。
【0040】
この実施の形態1では、前記ハーネス部材8の中間部8aが、ストラットハウジング21の凹状部21aの車外側側面にハーネス固定用クリップ24,24を用いて固定されている。
【0041】
また、このハーネス部材8の下側中間部8bは、このホイールハウス部20のうち、ハーネス固定部材25を用いて前記フロントサイドメンバ18が設けられた部分の車外側側面に固定されている。
【0042】
更に、この実施の形態1のハーネス部材8の下端8cには、ハーネスコネクタ33が設けられていて、このハーネスコネクタ33を介して、前記ハーネス部材8が、車輪軸近傍に設けられて車輪の回転数を検出する電子デバイスとしての回転数センサ等に接続されている。
【0043】
また、前記フードリッジインナパネル17の車外側には、フェンダパネル26が設けられている。
【0044】
このフェンダパネル26と、前記フードリッジインナパネル17との間には、樹脂製のフェンダプロテクタ部材27が架設されている。
【0045】
このフェンダプロテクタ部材27は、前記ホイールハウス部20の凹状外側に沿って、半円弧状に形成されている。
【0046】
このフェンダプロテクタ部材27には、前記車輪19の上方位置で、前記ハーネス部材8のうち、前記中間部8aよりも車外側で、車外側中間部8dを車幅方向水平に挿通する横溝28が設けられている。
【0047】
この横溝28の対向する車体側部分では、図4に示すように、前記フードリッジインナパネル17の下端部17aと、フードリッジレインフォース22の下辺部22aとが、接合されている。
【0048】
そして、この接合部分よりも、更に、前記フードリッジレインフォース22の一部が下方に延設されると共に、車幅方向で内側に折曲されることにより、ハーネス部材8に対する損傷防止用屈曲部としての水平フランジ部22bが形成されている。
【0049】
そして、対向する車体側部分に設けられた水平フランジ部22bと、横溝28との間に、前記フェンダプロテクタ部材27の車幅方向内側辺が、略全長に渡り前記フードリッジインナパネル17に接続された状態で、前記ハーネス部材8が挿入可能となるように、側面視で、車両前後方向に長手方向を有するスリット状の開口部30が形成される。
【0050】
更に、この横溝28には、前記フェンダプロテクタ部材27の前記フードリッジインナパネル17との接合辺の一部に凹状に形成されて、前記ハーネス部材8の湾曲部8eを収納することにより、ハーネス部材8への車輪の下方からの干渉を防止するカバー凹部29が、車幅方向外側に連設形成されている。
【0051】
このカバー凹部29は、車幅方向に所定の幅aを有して、上方を開放すると共に、上面視略方形状に形成されて、前記ハーネス部材8の湾曲部8aが湾曲による反力で、下方に垂下するのを下側から支持することにより防止するように構成されている。
【0052】
また、この実施の形態1では、前記横溝28の位置が、前記カバー凹部29の底面29aの位置よりも高い位置となるように形成されている。
【0053】
更に、前記ハーネス部材8は、図1に示すように、この屈曲部8eから、前記フェンダパネル26と前記フードリッジインナパネル17及びフードリッジレインフォース22との間隙31から上方に向けて延設されている。このうち、前記間隙31内に位置するハーネス部材8の上側中間部8fは、クリップ部材32によって前記フードリッジインナパネル17の外側に位置する前記フードリッジレインフォース22の外側面22cに固定されている。
【0054】
そして、このハーネス部材8の上端8gは、このフードリッジインナパネル17の上縁17bから前記エンジンルーム16内に引き廻されて、先端に設けられたハーネスコネクタ34が、前記エンジンルーム16内のABSアクチュエタ等の制御装置に接続されている。
【0055】
次に、この実施の形態1の作用について説明する。
【0056】
このように構成された実施の形態1のハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法では、車体に、前記フェンダプロテクタ部材27及びフェンダパネル26が、装着される前に、前記ハーネスクリップ24,24及びハーネス固定部材25を用いて、前記ホイールハウス部20の車外側側面に沿わせてハーネス部材8が配策されると共に、前記フェンダパネル26と前記フードリッジインナパネル17との間隙31に、このハーネス部材8が、前記クリップ部材32を用いて前記フードリッジインナパネル17の外側に位置するフードリッジレインフォース22の外側面22cに装着される。
【0057】
このように、ハーネス部材8が、車幅方向外側から配策された後、前記フェンダプロテクタ部材27及びフェンダパネル26が車体に装着される。
【0058】
従って、ハーネス部材8を全て、車両側方の外側から装着出来、配策作業性が良好である。
【0059】
また、前記ホイールハウス部20の車外側側面に沿わせて配策された前記ハーネス部材8が、前記横溝28に車幅方向水平に挿通される。この横溝28は、前記車輪19の上方位置で、前記ハーネス部材8の車外側中間部8dを車幅方向水平に挿通するので、車輪19の泥跳ね方向と一致する開口が無く、従来用いられていたグロメット等を用いなくても、車外の泥が侵入する虞が減少する。従って、部品点数の増大が抑制される。
【0060】
そして、前記ハーネス部材8は、前記湾曲部8eから前記フェンダパネル26と、前記フードリッジインナパネル17の車外側に設けられるフードリッジレインフォース22の外側面22cとの間の間隙31を通り、上方に向けて延設されて、前記フードリッジインナパネル17の上縁17bから前記エンジンルーム16内に引き廻されるので、比較的高い位置で、前記エンジンルーム16内の他のハーネス部材又は、ABSアクチュエータ等の電装品との結線作業を行うことが出来る。このため、結線作業が容易である。
【0061】
更に、前記横溝28によって形成される開口部30が、前記車輪19の上方位置で、前記ハーネス部材8の車外側中間部8dを車幅方向水平に挿通するので、従来の様に、比較的低い位置で、車外側からエンジンルーム側に向けて、ハーネス部材8を、前記ホイールハウス部20に挿通させる必要が無く、比較的高い位置でしかも少ない作業者で、容易に配策させることができる。
【0062】
そして、前記横溝28から挿通された前記ハーネス部材8の湾曲部8eは、前記フェンダプロテクタ部材27のカバー凹部29よりも上方に位置する。このため、このハーネス部材8の湾曲部8eは、前記フェンダプロテクタ部材27によって、前記車輪19から保護されて車輪19と干渉する虞がない。
【0063】
また、前記開口部30では、横溝28に対向するフードリッジレインフォース22に、水平フランジ部22bが設けられている。このため、前記横溝28の開口断面積を小さく設定しても、前記ハーネス部材8が、フードリッジレインフォース22の下縁部によって損傷する虞が減少する。
【0064】
従って、前記横溝28の開口断面積を小さく設定して、更に車外の泥が侵入する虞を減少させることが出来る。例え、ごく少量の泥が侵入したとしても、前記フェンダプロテクタ部材27に設けられたカバー凹部24が泥だまりとして機能する。
【0065】
また、前記フェンダプロテクタ部材27を車外側から前記フードリッジインナパネル17及びフェンダパネル26との間に架設する際、前記横溝28が、前記ハーネス部材8の車外側中間部8dを覆うように、前記水平フランジ部22bに対向させて装着する。
【0066】
この車外側中間部8dは、フェンダプロテクタ部材27を装着した状態で、前記横溝28及び前記水平フランジ部22b間に形成される開口部30内に位置する。
【0067】
このように、この実施の形態1では、前記横溝28によって形成される開口部30に、ハーネス部材8の上,下両端8c,8gに設けられるハーネスコネクタ33,34の何れも挿通されなくても、この開口部30内に、あたかも挿通したかのようにハーネス部材8の車外側中間部8dを、水平に位置させることが出来る。従って、ハーネスコネクタ33,34の大きさに拘わらず、前記開口部30の断面積を小さく設定して、更に、車外の泥が侵入する虞を減少させることが出来、ハーネスコネクタ33,34等の大きさの設計の自由度が向上する。
【0068】
更に、この実施の形態1では、前記ハーネス部材8の中間部8aが、ストラットハウジング21の凹状部21aの車外側側面にハーネス固定用クリップ24,24を用いて固定されている。
【0069】
このため、ホイールハウス部20の外側面に前記ハーネス部材8を固定する場合に比して、更に、車輪19と干渉する虞が減少する。
【0070】
【発明の効果】
以上、上述してきたように、請求項1記載のものでは、前記ホイールハウス部の車外側側面に沿わせて配策された前記ハーネス部材が、前記横溝に車幅方向水平に挿通される。該横溝は、前記車輪の上方位置で、前記ハーネス部材を車幅方向水平に挿通するので、車輪の泥跳ね方向と一致する開口が無く、従来用いられていたグロメット等を用いなくても、車外の泥が侵入する虞が減少する。従って、部品点数の増大が抑制される。
【0071】
また、前記ハーネス部材は、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙から上方に向けて延設されて、該フードリッジインナパネルの上縁から前記エンジンルーム内に引き廻されるので、比較的高い位置で、前記エンジンルーム内の他のハーネス部材又は、電装品との結線作業が容易である。
【0072】
更に、前記横溝が、前記車輪の上方位置で、前記ハーネス部材を車幅方向水平に挿通するので、従来の様に、比較的低い位置で、車外側からエンジンルーム側に向けて、ハーネス部材を挿通させる必要が無く、比較的高い位置でしかも少ない作業者で、容易に配策させることができる。
【0073】
そして、前記横溝から挿通された前記ハーネス部材は、前記フェンダプロテクタ部材よりも上方に位置する。このため、該ハーネス部材は、前記フェンダプロテクタ部材によって、前記車輪から保護されて車輪と干渉する虞がない。
【0074】
また、請求項2に記載されたものでは、前記ハーネス部材のうち、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙に配策される部分が、前記フードリッジインナパネルの外側に装着されているので、車両外側から、配策作業を行うことが出来る。
【0075】
更に、請求項3に記載されたものでは、前記横溝に対向する車体側部材に、損傷防止用折曲部が設けられている。このため、前記横溝の開口断面積を小さく設定しても、前記ハーネス部材が、該車体側部材によって損傷する虞が減少する。
【0076】
従って、前記横溝の開口断面積を小さく設定して、更に車外の泥が侵入する虞を減少させることが出来る。
【0077】
また、請求項4に記載されたものでは、前記ホイールハウス部の車外側側面に沿わせてハーネス部材が配策され、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙に配策される部分が前記フードリッジインナパネルの外側に装着された後、前記フェンダプロテクタ部材の前記横溝に、前記ハーネス部材が水平に位置するように該フェンダプロテクタ部材が装着される。
【0078】
このため、ハーネス部材を全て、前記ホイールハウスの車外側側面及びフードリッジインナパネルの外側に、車幅方向外側から装着出来、配策作業性が良好である。
【0079】
また、前記ハーネス部材は、前記横溝に挿通されることなく、水平に位置されるので、該ハーネス部材の端部に設けられるコネクタの大きさに拘わらず、前記横溝の開口断面積を小さく設定して、更に、車外の泥が侵入する虞を減少させることが出来る。
【0080】
従って、コネクタの大きさの設計の自由度が向上する、という実用上有益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法で、図2中A−A線に沿った位置で、図3中B−B線に沿った位置に相当する部分での要部の断面図である。
【図2】実施の形態1のハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法で、フェンダパネルを外した状態で全体の構成を説明する車両の前輪近傍の側面図である。
【図3】実施の形態1のハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法で、車両の斜視図である。
【図4】実施の形態1のハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法を示し、要部の拡大断面図である。
【図5】実施の形態1のハーネスの配策構造及び該ハーネスの配策構造に用いる組立方法を示し、図1中C−C線に沿った位置での断面図である。
【図6】従来例のハーネスの配策構造を示し、車輪を外した状態での車両前部の一部断面斜視図である。
【図7】従来例のハーネスの配策構造を示し、車輪を外した状態での車両前部の側面図である。
【符号の説明】
8 ハーネス部材
16 エンジンルーム
17 フードリッジインナパネル
19 車輪
22 フードリッジレインフォース(車体側部材)
22b 水平フランジ部(損傷防止用屈曲部)
26 フェンダパネル
27 フェンダプロテクタ部材
28 横溝
31 間隙

Claims (4)

  1. エンジンルーム側面を構成するフードリッジインナパネルに、該エンジンルーム内側に膨出形成されることにより車外側が凹設されて車輪を覆うホイールハウス部を設け、該ホイールハウス部の車外側側面に沿わせてハーネス部材を配策し、前記フードリッジインナパネルと、該フードリッジインナパネルの車外側に設けられるフェンダパネルとの間に架設されるフェンダプロテクタ部材には、前記車輪の上方位置で、前記ハーネス部材を車幅方向水平に挿通する横溝を設け、該ハーネス部材を前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙から上方に向けて延設することにより、該フードリッジインナパネルの上縁から前記エンジンルーム内に引き廻すことを特徴とするハーネスの配策構造。
  2. 前記ハーネス部材は、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙に配策される部分を前記フードリッジインナパネルの外側に装着していることを特徴とする請求項1記載のハーネスの配策構造。
  3. 前記横溝に対向する車体側部材には、損傷防止用折曲部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のハーネスの配策構造。
  4. 前記該ホイールハウス部の車外側側面に沿わせてハーネス部材を配策し、前記フェンダパネルと前記フードリッジインナパネルとの間隙に配策される部分を前記フードリッジインナパネルの外側に装着した後、前記フェンダプロテクタ部材及びフェンダパネルを車体に装着することを特徴とする請求項1乃至3のうち少なくとも何れか一項記載のハーネスの配策構造に用いる組立方法。
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