JP3692418B2 - 半導体装置の誤動作防止回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体メモリのデータ破壊等を未然に防止するための半導体装置の誤動作防止回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
1チップマイクロコンピュータ等の半導体装置では、クロック入力として規格値以上の高周波信号を受け入れた時等に誤動作する場合がある。この誤動作によって内部に格納されているデータが破壊されたり、あるいは機密データが盗撮される等の不都合が発生する。このような不都合を未然に防止するための技術開発が進められている。
【0003】
誤動作防止回路の一例について図を用いて説明する。
図8は、従来技術の回路構成図である。
(a)は、誤動作防止回路のブロック図を、(b)は、コンデンサ111と抵抗112からなる高域通過回路の回路例を、(c)は、インバータ113からなる増幅回路の回路例を、それぞれ表している。従来の技術では、半導体装置の内部に図に示すような誤動作防止回路が専用に設けられている。
【0004】
図より、従来の誤動作防止回路は、クロック信号を受け入れると(b)に示す高域通過回路101で微分する。この微分されたトリガパルス出力を(c)に示す増幅回路102で増幅してデューティ比の小さいパルス列に変換する。CPU103が、このパルス列の繰り返し周期(T0)を測定し、T0が所定の値よりも小さいとき、即ち、クロック信号の周波数が所定の値を越えているときにCPUがリセットされ、誤動作が防止される構成を採用している。
【0005】
あるいは又、半導体装置の温度上昇によってCPUが誤動作しやすくなることに着目して、温度センサを用いて半導体装置の温度を測定し、半導体装置の温度が所定の温度を越えると冷却ファンを回転させて半導体装置を冷却させ、CPUの誤動作を防止する構成(例えば、特許文献1参照)等も公開されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−326125号公報(1頁要約)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の半導体装置の誤動作防止回路では、半導体装置は、クロック周波数が所定の値以上になると誤動作する筈であると想定してCPUがリセットされる。しかし、半導体装置が誤動作し始めるクロック周波数は、各装置毎に異なる筈である。従って、従来技術のようにクロック周波数が所定の値を越えると一律にCPUがリセットされるのでは装置間のバラツキを吸収するためにCPUをリセットするクロック周波数を必要以上に低く設定する必要があり好ましくない。
【0008】
又、半導体装置の内部に備えるメモリのアクセス時間等は、装置の個体温度等によっても大きく異なるため従来技術のようにクロック周波数のみに着目していたのでは誤動作を完全に防止することはできない。この個体温度の問題を解決するために上記特許文献1のように冷却装置を備えたのでは半導体装置が大型、且つ、高価になってしまうため好ましくない。
従来の技術には、以上のような解決すべき課題が残されていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
本発明は、メモリ内部の所定の位置に設けられ、クロック信号に同期するプリチャージ信号に同期して放電動作を停止する第1の不揮発性メモリセルと、前記第1の不揮発性メモリセルに接続されている第1のビットラインに前記プリチャージ信号に同期して一定電圧を印加すると共に該電圧印加の停止後の前記第1の不揮発性メモリセルの放電動作に伴う前記第1のビットラインの電圧低下を検出する第1のセンスアンプと、前記メモリ内部の所定位置に設けられ、前記プリチャージ信号に同期して放電動作を開始する第2の不揮発性メモリセルと、前記第2の不揮発性メモリセルに接続されている第2のビットラインに一定電圧を印加し、前記第2の不揮発性メモリセルの放電動作の停止に伴う前記第2のビットラインの電圧上昇を検出する第2のセンスアンプと、次のクロック信号を検出する時点で前記第1のセンスアンプの検出電圧が設定電圧より大きいと誤動作防止信号を出力すると共に前記第2のセンスアンプの検出電圧が設定電圧より小さいと前記誤動作防止信号を出力する動作判定部と、を含むことを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
【0010】
〈構成2〉
請求項1に記載の半導体装置の誤動作防止回路において、前記第1及び第2の不揮発性メモリセルは、前記半導体装置の内部において、前記第1及び第2のセンスアンプから最も離れた位置に設けられることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
【0011】
〈構成3〉
請求項1に記載の半導体装置の誤動作防止回路において、前記第1及び第2のビットラインには前記電圧の検出を所定の時間遅らせる遅延素子が挿入されることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
【0013】
〈構成4〉
請求項1記載の半導体装置の誤動作防止回路において、前記動作判定部は、前記誤動作防止信号を前記半導体装置の備えるCPU(Central Processing Unit)に入力することを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
【0014】
〈構成5〉
請求項1記載の半導体装置の誤動作防止回路において、前記第1及び第2の不揮発性メモリセル、前記第1及び第2のセンスアンプ、前記動作判定部は、同一半導体の内部に組み込まれていることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
【0015】
〈構成6〉
クロック信号に同期して動作するCPUに接続される半導体装置に設けられる誤動作防止回路であって、直列接続された複数のメモリセルトランジスタから成り、前記クロック信号に同期するプリチャージ信号の入力でオン状態からオフ状態に切り換わる判定用メモリセル部と、該判定用メモリセル部に接続されているビットラインと、前記プリチャージ信号の供給で前記判定用メモリセル部のオフ状態時に前記ビットラインに電圧を印加し、前記オン状態に戻った時の該ビットラインの電圧変動を示す検知信号を出力するセンスアンプと、次のプリチャージ信号の供給直前に前記検知信号で示す電圧が設定値と相違すると、前記CPUにリセット信号を出力する動作判定部と、を含むことを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
【0016】
〈構成7〉
請求項6記載の半導体装置の誤動作防止回路において、前記判定用メモリセル部は、前記ビットラインと接地電位との間に直列に接続された複数のメモリセルトランジスタから成り、少なくとも一つのメモリセルトランジスタが前記プリチャージ信号の入力でオフ制御され、残りのメモリセルトランジスタが常時オン制御されていることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
〈構成8〉
請求項6記載の半導体装置の誤動作防止回路において、前記判定用メモリセル部は、前記センスアンプから最も離れた位置に設けられることを特徴とすることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
〈構成9〉
請求項6記載の半導体装置の誤動作防止回路において、前記ビットラインに、電圧の検出を所定の時間遅らせる遅延素子が挿入されることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
【0017】
【発明の実施の形態】
上記従来の技術では、半導体装置の誤動作はクロック周波数が所定の値を越えたときに発生するものと推定し、量産した全ての装置について一律に誤動作の発生を推定するクロック周波数の値を定め、この値を越えるとCPUを自動的にリセットしてデータ破壊等の大事故が発生するのを防止していた。
【0018】
本発明では、半導体装置の誤動作は、クロック周波数のみならず装置の個体温度の上昇等によっても発生し、且つ、これら要因の誤動作発生に対する寄与率は、各装置毎に異なることを前提にする。更に、半導体装置の内部で最も誤動作しやすい部分は、メモリ部分であることを前提として対処する。メモリ部分はディジタル信号を受け入れて応答信号を出力するが、この応答信号の過渡特性が半導体装置の動作に大きく影響しているからである。
【0019】
以上の前提に基づいて、以下のように対処する。
即ち、プログラムを格納する他のメモリセルと同一の構成を有する誤動作検出用のメモリセル部を半導体装置の内部で最も誤動作し易い状態に配置する。このメモリセル部を監視して誤動作の発生を検出する動作判定部をも同一半導体装置の内部に配置する。動作判定部が誤動作発生を検出したときに、その初期段階でCPUをリセットし、半導体装置にデータ破壊等の大事故が発生するのを防止する。
【0020】
かかる対処によって、装置毎に実際に誤動作が発生したときにその初期段階でCPUをリセットしてしまう。従って、量産した装置全体のバラツキ等を考慮する必要が無くなるため半導体装置の可動範囲が広がる。又、上記メモリセル部や動作判定部は、他の部分と類似の回路構成なので特に製造プロセスを増加させることなく従来の製造プロセスそのままで製造することが可能でありコストアップに繋がることもない。
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて詳細に説明する。
【0021】
〈具体例1の構成〉
図1は、具体例1の回路図である。
図1より具体例1の誤動作防止回路は、判定用のメモリセル部1と、センスアンプ2と、動作判定部3とを備える。ここでは一例として半導体装置の内部にROM(Read Only Memory)が含まれている場合について説明する。
【0022】
メモリセル部1は、ROMの記憶素子として用いられるn0〜n11まで12個(一例)のNチャネル型トランジスタが集積されている部分である。この部分は、半導体装置の誤動作を防止するために半導体装置の内部に新たに設けられた部分ではあるが、プログラムを格納する他のメモリセルと全く同様に構成される。センスアンプ2から最も離れた位置に配置されることが望ましい。
【0023】
もし、半導体装置内部のレイアウトの都合によって最も離れた位置に配置することが困難であるときには、ビットライン中に遅延素子を配置して最も離れた位置に配置したのと等価な状態を作り出すことが望ましい。このセンスアンプ2から最も離れた部分に配置するのは、この状態でメモリセル部1が、最も誤動作し易くなるからである。この理由については後に動作の項で再度詳細に説明する。
【0024】
トランジスタn0とトランジスタn9のゲートには、プリチャージ信号(PRCB)が入力され、トランジスタn1〜トランジスタn8とトランジスタn10及びトランジスタn11のゲートには電源電圧(VDD)信号が印加される。即ち、トランジスタn0とトランジスタn9のゲートのみにプリチャージ信号(PRCB)が入力され、他のトランジスタのゲートには電源電圧(VDD)信号が印加されることになる。この信号印加の組み合わせは固定的なものではなく半導体装置の機種毎に変更しても良い。
【0025】
又、トランジスタn0のソースはグランド電圧(VSS)に接続されトランジスタn0のドレインとトランジスタn1のソース、トランジスタn1ソースとトランジスタn2のドレイン、………以下同様にしてトランジスタn11までが横並びに接続されたトランジスタ列を構成する。このトランジスタ列の先端であるトランジスタn11のドレインがビットライン(BL)を介してセンスアンプ2に接続される。
【0026】
センスアンプ2は、ビットライン(BL)のレベル変動を検出する部分であり、通常のメモリに用いられるセンスアンプと全く同様である。Pチャネル型トランジスタp1とNチャネル型トランジスタn12とでインバータが構成されている。
【0027】
このインバータは、グランド電圧(VSS)と電源電圧(VDD)との間に配置され、その入力端子はビットライン(BL)に接続され、出力端子は動作判定部3に接続される。更に、入力端子(ビットラインと共通)にはPチャネル型トランジスタp0を介してプリチャージ信号(PRCB)が入力される。
【0028】
動作判定部3は、センスアンプ2の出力を受け入れてメモリセル部1の誤動作を検出する部分であり、通常上記他の構成部分と同様に同一半導体装置内に配置される。インバータ4とD型フリップフロップ5を備える。インバータ4はセンスアンプ2の出力信号を受け入れて、この出力信号の電圧レベルがインバータの閾値を越える時間帯のみハイレベルになるSAOUT信号に変換する部分である。
【0029】
D型フリップフロップ5はSAOUT信号とクロック信号とを受け入れてSAOUT信号をクロック信号の立ち下がりエッジでラッチしてHFCLK信号を出力する部分である。このHFCLK信号がハイレベルで後に続くCPU6に入力されるとCPU6はリセットされる。
【0030】
〈具体例1の動作〉
図2は、具体例1の回路に於ける正常時の波形である。
図の最上段から順番に、クロック信号波形(CLK)、プリチャージ信号波形(PRCB)、ビットライン変動波形(BL)、インバータ4の出力波形(SAOUT)、D型フリップフロップ5の出力波形(HFCLK)、時刻Tを、それぞれ表している。
時刻順に従って具体例1の回路の正常な動作について説明する。
【0031】
・時刻T1
クロック信号が立ち下がる。同時にプリチャージ信号(PRCB)がローレベル(以後Lレベルと記す)になる。従って、トランジスタp0(図1)がオンしてビットラインに電源電圧VDDが印加される。一方、時刻T1の直前の時刻までトランジスタn0〜トランジスタn11の全てがオン状態であり、且つ、トランジスタn0〜トランジスタn11からなるトランジスタ列の先端がグランド電圧VSSに接続され、アースされていたためビットラインが0電圧になっている。
【0032】
しかし、時刻T1でトランジスタn0とトランジスタn9のゲートにプリチャージ信号のローレベルが印加されてトランジスタn0とトランジスタn9はオフする。従って、トランジスタn0〜トランジスタn11からなるトランジスタ列は途中で切断されるため、ビットラインはオープン状態になる。その結果ビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて、ビットラインの電位は、電源電圧VDDに向かって上昇し始める。
【0033】
・時刻T2
ビットラインの電圧が上昇し、インバータ4(図1)の閾値を越えるとインバータ4(図1)の出力(SAOUT)は、ハイレベル(以後Hレベルと記す)まで一気に上昇する。
【0034】
・時刻T3
プリチャージ信号がHレベルに変化する。
従って、トランジスタp0はオフされ、且つトランジスタn0及びトランジスタn9は、オンされる。その結果、時刻T1から時刻T3の間にビットラインとグランド間の浮遊容量に蓄積された電荷は、ビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて放電を開始する。
【0035】
・時刻T4
ビットラインの電圧が下降し、インバータ4(図1)の閾値を下回るとインバータ4(図1)の出力(SAOUT)は、Lレベルまで一気に下降する。
【0036】
・時刻T5
ビットラインの電圧はグランド電圧VSSまで下降し、時刻T1の直前の状態に戻ってクロック信号の1周期(tPR1)の間にプリチャージの1周期を終了する。以後、同様の動作を繰り返す。その結果、D型フリップフロップ5(図1)はSAOUT信号をクロック信号の立ち下がりエッジでラッチしてもHFCLK信号はLレベルになるので後に続くCPU6がリセットされることはない。
【0037】
次に具体例1の回路の異状な動作について説明する。
図3は、具体例1の回路に於ける異状時の波形である。
図の最上段から順番に、クロック信号波形(CLK)、プリチャージ信号波形(PRCB)、ビットライン変動波形(BL)、インバータ4の出力波形(SAOUT)、D型フリップフロップ5の出力波形(HFCLK)、時刻Tを、それぞれ表している。
時刻T21までは正常に動作し、その後異状になったものと仮定して説明する。
【0038】
・時刻T21
クロック信号が立ち下がる。同時にプリチャージ信号(PRCB)がLレベルになる。従って、トランジスタp0(図1)がオンしてビットラインに電源電圧VDDが印加される。直前時刻までトランジスタn0〜トランジスタn11の全てがオン状態であり、且つ、トランジスタn0〜トランジスタn11からなるトランジスタ列の先端がグランド電圧VSSに接続され、アースされていたためビットラインは0電圧になっている。
【0039】
しかし、時刻T21でトランジスタn0とトランジスタn9のゲートにプリチャージ信号のLレベルが印加されてトランジスタn0とトランジスタn9はオフする。従って、トランジスタn0〜トランジスタn11からなるトランジスタ列は途中で切断され、ビットラインはオープン状態になる。その結果ビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて、ビットラインの電圧は、電源電圧VDDに向かって上昇し始める。
【0040】
・時刻T22
ビットラインの電位が上昇し、インバータ4(図1)の閾値を越えるとインバータ4(図1)の出力(SAOUT)は、Hレベルまで一気に上昇する。
・時刻T23
ビットラインの電位が電源電圧VDDまで上昇する。
【0041】
・時刻T24
プリチャージ信号がHレベルに変化する。
従って、トランジスタp0はオフされ、且つトランジスタn0及びトランジスタn9は、オンされる。その結果、時刻T21から時刻T23の間にビットラインとグランド間の浮遊容量に蓄積された電荷は、ビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて放電を開始する。
【0042】
・時刻T25
ビットラインの電圧が下降し、本来ならばインバータ4(図1)の閾値を下まわりインバータ4(図1)の出力(SAOUT)は、Lレベルまで一気に下降している筈である。しかし、まだインバータ4(図1)の閾値を越える前にクロック信号が立ち下がる。同時にプリチャージ信号がLレベルに変化する。従って、トランジスタp0(図1)がオンしてビットラインに電源電圧VDDが印加される。
【0043】
直前時刻までトランジスタn0〜トランジスタn11の全てがオン状態であり、且つ、トランジスタn0〜トランジスタn11からなるトランジスタ列の先端がグランド電圧VSSに接続されていたため、本来ならばビットラインが0電圧になっている筈である。
【0044】
ここでは、異状状態が発生しているため0電圧まで降下していないが、時刻T25でトランジスタn0とトランジスタn9のゲートにプリチャージ信号のLレベルが印加されてトランジスタn0とトランジスタn9はオフする。従って、トランジスタn0〜トランジスタn11からなるトランジスタ列は途中で切断されることになる。即ち、ビットラインはオープン状態になる。その結果ビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて、ビットラインの電圧は、電源電圧VDDに向かって上昇し始める。
【0045】
・時刻T26
ビットラインの電位が電源電圧VDDまで上昇する。
・時刻T27
プリチャージ信号がHレベルに変化する。
従って、トランジスタp0はオフされ、且つトランジスタn0及びトランジスタn9は、オンされる。その結果、時刻T25から時刻T26の間にビットラインとグランド間の浮遊容量に蓄積された電荷は、ビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて放電を開始する。以後、同様の動作を繰り返す。
【0046】
従って、D型フリップフロップ5(図1)の出力(HFCLK)は時刻T25でHレベルに変化した後、そのままHハイレベルを維持し続ける。この信号が請求項中の誤動作防止信号である。その結果CPU6(図1)はリセット状態が続き動作停止する。
【0047】
ビットラインの電圧が、電源電圧VDDまで上昇した後1クロック周期(tRP)内にインバータ4(図1)の閾値を下回るまで下降しないために異状状態が発生している。この主な原因としては次の3つの要因等を挙げることができる。
【0048】
・要因1
クロック周波数が変化して高くなったなったためクロック周期(tPR2)が短くなりビットラインとグランド間の浮遊容量に蓄積された電荷が十分放電される前に次の周期が開始してしまう。
・要因2
装置の個体温度が上昇してビットラインとグランド間の浮遊容量が大きくなり蓄積される電荷量が大きくなっているため電荷が十分放電される前に次の周期が開始してしまう。
【0049】
以上の説明では、メモリセル部1(図1)の半導体装置内での配置位置については触れていない。メモリセル部1(図1)がセンスアンプ2(図1)から最も遠い位置に配置されるとビットラインが長くなるためビットラインとグランド間の浮遊容量及びビットラインの抵抗が共に大きくなる。その結果ビットライン変動波形(BL)の過渡応答が緩慢になり、上記異状状態が発生しやすくなる。従って、半導体装置を保護するための安全率が高くなる。
【0050】
これに反して、メモリセル部1(図1)がセンスアンプに隣接して配置された場合等に於いてはビットラインが短いためビットラインとグランド間の浮遊容量及びビットラインの抵抗が小さくなる。その結果ビットライン変動波形(BL)の過渡応答が急峻になり、上記異状状態が発生しにくくなる。これでは、メモリセル部1(図1)が半導体装置全体を防護することができなくなる。かかる場合にはビットライン中に簡単なパルス遅延素子を挿入して上記異状状態が発生し易い状態を作り出す必要がある。この遅延素子は抵抗と容量を用いて簡単に構成することができる。
【0051】
〈具体例1の効果〉
以上説明したように、誤動作し易い状態に構成したメモリセル部を半導体装置の内部に配置する。このメモリセル部を監視して誤動作の発生を検出する動作判定部をも同一半導体装置の内部に配置する。動作判定部が誤動作発生を検出したときに、その初期段階でCPUをリセットすることによって以下の効果を得る。
1、半導体装置のデータ破壊等の大事故が発生するのを防止することができる。
2、量産した装置全体のバラツキ等を考慮する必要が無くなるため半導体装置の可動範囲を広げることができる。
3、上記メモリセル部や動作判定部は、他の部分と類似の回路構成なので特に製造プロセスを増加させることなく従来の製造プロセスそのままで製造することが可能でありコストアップに繋がることもない、という効果を得る。
【0052】
〈具体例2の構成〉
具体例2では、本発明を不揮発性メモリを内蔵する半導体装置に適用する場合について説明する。
図4は、具体例2の回路図である。
図4より具体例2の半導体装置の誤動作防止回路は、メモリセル部16、17と、センスアンプ18、19と、動作判定部11とを備える。ここでは一例として半導体装置の内部にEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)が含まれている場合について説明する。
【0053】
メモリセル部16は、ライトデータを格納する部分であり、半導体装置の誤動作を検出するために半導体装置の内部に新たに設けられた部分ではあるが、プログラムを格納する他のメモリセルと全く同様に構成される。センスアンプ18から最も離れた位置に配置されることが望ましい。もし、半導体装置内部のレイアウトの都合によって最も離れた位置に配置することが困難であるときには、ビットライン中に遅延素子を配置して最も離れた位置に配置したのと等価な状態を作り出すことが望ましい。このセンスアンプ18から最も離れた部分に配置するのは、この状態でメモリセル部16が、最も誤動作し易くなるからである。
【0054】
メモリセル部16は、トランジスタnh0とトランジスタnm0とを備える。トランジスタnh0は高耐圧のNチャネルトランジスタである。トランジスタnm0はフローティングトンネルオキサイド型のEEPROMメモリセルであり、ゲートをLレベル、ドレインを高電圧レベルにして一定時間保持したときライト状態になり、逆にゲートを高電圧レベル、ドレインをLレベルにしたとき消去状態になる。
【0055】
トランジスタnh0のドレインには高電圧又はLレベルの信号が印加される。又、このドレインは、ビットラインBL10に接続されている。このトランジスタnh0のソースはトランジスタnm0のドレインと接続されている。トランジスタnm0のソースはグランド電圧(VSS)に接続されている。又トランジスタnh0のゲートにはSGCNT信号が入力されトランジスタnm0のゲートにはCGCNT信号が入力される。
【0056】
メモリセル部17は、消去データを格納する部分であり、半導体装置の誤動作を検出するために半導体装置の内部に新たに設けられた部分ではあるが、他のメモリセルと全く同様に構成される。センスアンプ19から最も離れた位置に配置されることが望ましい。もし、半導体装置内部のレイアウトの都合によって最も離れた位置に配置することが困難であるときには、ビットライン中に遅延素子を配置して最も離れた位置に配置したのと等価な状態を作り出すことが望ましい。このセンスアンプ19から最も離れた部分に配置するのは、この状態でメモリセル部17が、最も誤動作し易くなるからである。
【0057】
メモリセル部17は、トランジスタnh1とトランジスタnm1とを備える。トランジスタnh1は高耐圧のNチャネルトランジスタである。トランジスタnm1はフローティングトンネルオキサイド型のEEPROMメモリセルであり、ゲートをLレベル、ドレインを高電圧レベルにして一定時間保持したときライト状態になり、逆にゲートを高電圧レベル、ドレインをLレベルにしたとき消去状態になる。
【0058】
トランジスタnh1のドレインには高電圧又はLレベルの信号が印加される。又、そのドレインは、ビットラインBL11に接続されている。このトランジスタnh1のソースはトランジスタnm1のドレインと接続されている。トランジスタnm1のソースはグランド電圧(VSS)に接続されている。又トランジスタnh1のゲートにはSGCNT信号が入力されトランジスタnm1のゲートにはCGCNT信号が入力される。
【0059】
センスアンプ18は、ビットラインBL10のレベル変動を検出する部分であり、通常のメモリに用いられるセンスアンプと全く同様である。電源電圧レベルのPチャネルトランジスタp0とプルアップ抵抗R0とシュミットトリガ型のインバータ21とを備える。トランジスタp0のドレインには電源電圧(VDD)の1/2が印加され、そのソースはビットラインBL10に接続される。プルアップ抵抗R0は、ビットラインBL10を電源電圧VDDにプルアップしている。又インバータ21は、ビットラインBL10の電圧変動を増幅し、この出力信号の電圧レベルがインバータの閾値を越える時間帯のみハイレベルになるSAOUT信号に変換する部分である。
【0060】
センスアンプ19は、ビットラインBL11のレベル変動を検出する部分であり、通常のメモリに用いられるセンスアンプと全く同様である。電源電圧レベルのPチャネルトランジスタp1とプルアップ抵抗R1とシュミットトリガ型のインバータ22とを備える。トランジスタp1のドレインには電源電圧(VDD)の1/2が印加され、そのソースはビットラインBL11に接続される。プルアップ抵抗R1は、ビットラインBL11を電源電圧VDDにプルアップしている。又インバータ22は、ビットラインBL11の電圧変動を増幅し、この出力信号の電圧レベルがインバータの閾値を越える時間帯のみハイレベルになるSAOUT1信号に変換する部分である。
【0061】
動作判定部11は、センスアンプ18及びセンスアンプ19の出力を受け入れてメモリセル部16及びメモリセル部17の誤動作を検出する部分であり、通常上記他の構成部分と同様に同一半導体装置内に配置される。インバータ12と、ノアゲート13と、インバータ14と、D型フリップフロップ15とを備える。インバータ12はセンスアンプ18の出力信号を受け入れて反転し、SAOUT0としてノアゲート13の一方の入力端子に転送する。
【0062】
ノアゲート13は、一方の入力端子に、SAOUT0を、他方の入力端子にセンスアンプ18の出力信号であるSAOUT1を、それぞれ受け入れてノア演算して出力する。インバータ14は、ノアゲート13の出力を反転してD型フリップフロップ15へ転送する。
D型フリップフロップ15はインバータ14の出力信号とクロック信号とを受け入れてインバータ14の出力信号をクロック信号の立ち下がりエッジでラッチしてHFCLK信号を出力する部分である。このHFCLK信号がHレベルで後に続くCPU6に入力されるとCPU6はリセットされる。
【0063】
〈具体例2の動作〉
本具体例では一例として半導体装置の内部にEEPROMが含まれている。EEPROMに書き込みする場合には通常内蔵タイマ等で時間設定がなされるので誤動作は発生しにくい。そこで、ここでは、読み出し時の動作のみについて説明する。
尚、読み出し時には制御信号BUSY(図4)によって高耐圧のNチャネルトランジスタnh8とnh9(共に図4)はオンされ、制御信号SGCNTによって、トランジスタnh0とnh1(共に図4)はオンされている。又、予めトランジスタnm0はオン(書き込み状態)にnm1はオフ(消去状態)に設定されいる。
【0064】
図5は、具体例2の回路に於ける正常時の波形である。
図の最上段から順番に、クロック信号波形(CLK)、プリチャージ信号波形(PRCB)、ビットライン変動波形(BL−10)、インバータ12の出力波形(SAOUT0)、ビットライン変動波形(BL−11)、インバータ22の出力波形(SAOUT1)、D型フリップフロップ5の出力波形(HFCLK)、時刻Tを、それぞれ表している。
時刻順に従って具体例1の回路の正常な動作について説明する。
【0065】
・時刻T31
クロック信号が立ち下がる。同時にプリチャージ信号(PRCB)がLレベルになる。従って、トランジスタp0(図4)とトランジスタp1(図4)がオンしてビットラインBL0とビットラインBL1に電源電圧VDDの1/2が印加される。直前時刻までは、トランジスタnh0及びトランジスタnm0(共に図4)がオン状態なのでトランジスタnm0のソースがグランド電圧VSSに接続され、アースされていたためビットラインBL−10は0電圧である。又、直前時刻までは、トランジスタnh1(図4)はオン、トランジスタnm1(図4)がオフ状態なのでビットラインBL−11はプルアップ抵抗R1を介して電源電圧VDDにプルアップされている。
【0066】
そこで、時刻T31でビットラインBL10の電圧は、電源電圧(VDD)の1/2に向かって、ビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて上昇し始める。
又、ビットラインBL−11の電圧は、電源電圧(VDD)の1/2に向かってビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて下降し始める。
【0067】
・時刻T32
ビットラインBL−10の電圧が上昇し、インバータ21(図4)の閾値を越えるとインバータ12(図4)の出力SAOUT0は、Hレベルまで一気に上昇する。
又、ビットラインBL−11の電圧が下降し、インバータ22(図4)の閾値を下回るとインバータ22の出力SAOUT1は、Hレベルまで一気に上昇する。
【0068】
・時刻T33
プリチャージ信号がHレベルに変化する。
従って、トランジスタp0、トランジスタp1はオフされる。その結果、ビットラインBL−10とグランド間の浮遊容量に時刻T1から時刻T3の間に蓄積された電荷は、ビットラインBL−10の抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて放電が開始される。
又、ビットラインBL−11とグランド間の浮遊容量には、ビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて充電が開始される。
【0069】
・時刻T34
ビットラインBL−10の電圧が下降し、インバータ21(図4)の閾値を下回るとインバータ12(図4)の出力(SAOUT0)は、Lレベルまで一気に下降する。
又、ビットラインBL−11の電圧が上昇し、インバータ22(図4)の閾値を越えるとインバータ22(図4)の出力(SAOUT1)は、Lレベルまで一気に下降する。
【0070】
・時刻T35
ビットラインBL−10の電圧はグランド電圧VSSまで下降し、ビットラインBL−11の電圧も電源電圧(VDD)まで上昇し、時刻T31の直前の状態に戻ってクロック信号の1周期(tPR3)の間にプリチャージの1周期を終了する。以後、同様の動作を繰り返す。その結果、D型フリップフロップ15(図4)インバータ14(図4)の出力をクロック信号の立ち下がりエッジでラッチしてもHFCLK信号はLレベルになるので後に続くCPU6がリセットされることはない。
【0071】
次に具体例2の回路の異状な動作について説明する。
図6は、具体例2の回路に於ける異状時の波形である。
図の最上段から順番に、クロック信号波形(CLK)、プリチャージ信号波形(PRCB)、ビットライン変動波形(BL−10)、インバータ12の出力波形(SAOUT0)、ビットライン変動波形(BL−11)、インバータ22の出力波形(SAOUT1)、D型フリップフロップ5の出力波形(HFCLK)、時刻Tを、それぞれ表している。時刻T41までは正常に動作し、その後異状になったものと仮定して説明する。
時刻順に従って具体例2の回路の異状時の動作について説明する。
【0072】
・時刻T41
クロック信号が立ち下がる。同時にプリチャージ信号(PRCB)がLレベルになる。従って、トランジスタp0(図4)とトランジスタp1(図4)がオンしてビットラインBL0とビットラインBL1に電源電圧VDDの1/2が印加される。直前時刻まではトランジスタnh0及びトランジスタnm0(共に図4)がオン状態なので、トランジスタnm0のソースがグランド電圧VSSに接続され、アースされていたためビットラインBL−10は0電圧である。又、直前時刻まではトランジスタnh1(図4)はオン、トランジスタnm1(図4)がオフ状態なので、ビットラインBL−11はプルアップ抵抗R1を介して電源電圧VDDにプルアップされている。
【0073】
そこで、時刻T41でビットラインBL10の電圧は、電源電圧(VDD)の1/2に向かって、ビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて上昇し始める。
又、ビットラインBL−11の電圧は、電源電圧(VDD)の1/2に向かってビットラインの抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて下降し始める。
【0074】
・時刻T42
ビットラインBL−10の電圧が上昇し、インバータ21(図4)の閾値を越えるとインバータ12(図4)の出力SAOUT0は、Hレベルまで一気に上昇する。
又、ビットラインBL−11の電圧が下降し、インバータ22(図4)の閾値を下回るとインバータ22の出力SAOUT1は、Hレベルまで一気に上昇する。
【0075】
・時刻T43
プリチャージ信号がHレベルに変化する。
従って、トランジスタp0、トランジスタp1はオフされる。その結果、ビットラインBL−10とグランド間の浮遊容量に時刻T1から時刻T3の間に蓄積された電荷は、ビットラインBL−10の抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて放電が開始される。
又、ビットラインBL−11とグランド間の浮遊容量には、ビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて充電が開始される。
【0076】
・時刻T44
ビットラインBL−10の電圧が下降し、本来ならばインバータ21(図4)の閾値を下まわりインバータ21の出力は、Lレベルまで一気に下降している筈である。しかし、まだインバータ21の閾値を下回る前にクロック信号が立ち下がる。同時にプリチャージ信号がLレベルに変化する。その結果ビットラインBL−10の抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて、ビットラインBL−10の電圧は、電源電圧VDD1/2に向かって上昇し始める。
【0077】
又、ビットラインBL−11の電位が上昇し、本来ならばインバータ22(図4)の閾値を越えインバータ22の出力は、Lレベルまで一気に下降している筈である。しかし、まだインバータ22の閾値を越える前にクロック信号が立ち下がる。同時にプリチャージ信号がLレベルに変化する。その結果ビットラインBL−11の抵抗分、及びビットラインとグランド間の浮遊容量に依存する過渡応答に基づいて、ビットラインBL−11の電圧は、電源電圧VDD1/2に向かって下降し始める。
【0078】
以下、同様の動作を繰り返す。従って、D型フリップフロップ5(図1)の出力(HFCLK)は時刻T44でHレベルに変化した後、そのままHハイレベルを維持し続ける。その結果CPU6(図1)はリセット状態が続き動作停止する。
【0079】
上記異状状態の主な原因としては具体例1と同様に次の3つの要因等を挙げることができる。
・要因1
クロック周波数が変化して高くなったためクロック周期(tPR2)が短くなりビットラインとグランド間の浮遊容量に蓄積された電荷が十分放電される前に、あるいは又、浮遊容量に電荷が十分充電される前に、次の周期が開始してしまう。
【0080】
・要因2
装置の個体温度が上昇してビットラインとグランド間の浮遊容量が大きくなり蓄積される電荷量が大きくなっているため電荷が十分放電される前に、あるいは又、浮遊容量に電荷が十分充電される前に、次の周期が開始してしまう。
【0081】
メモリセル部の半導体装置内での配置位置についても具体例1と同様にメモリセル部がセンスアンプから最も遠い位置に配置されることが好ましい。
更に、メモリセル部がセンスアンプ隣接して配置された場合等に於いてはビットライン中に簡単なパルス遅延素子を挿入することが好ましいことも具体例1と同様である。
【0082】
尚、以上の説明では、半導体装置に内蔵されるメモリをEEPROMに限定して説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない、即ち、不揮発性メモリであればEEPROMに限らずフラッシュメモリ等であっても良い。
【0083】
〈具体例2の効果〉
以上説明したように、具体例2によれば、具体例1の効果に加えて、本発明を不揮発性メモリを内蔵する半導体装置に対しても適用できるという効果を有する。
【0084】
〈具体例3〉
具体例3では、ROM及び不揮発性メモリを内蔵する半導体装置に適用した場合について説明する。
図7は、具体例3の構成のブロック図である。
図7より具体例3の半導体装置の誤動作防止回路は、具体例1の回路31と具体例2の回路32と、ノアゲート33と、インバータ34と、CPU35とを備える。
【0085】
具体例1の回路31は、上記具体例1で説明したメモリセル部1と、センスアンプ2と、動作判定部3とを含む具体例1の誤動作防止回路である。
具体例2の回路32は、上記具体例2で説明したメモリセル部16及び17と、センスアンプ18及び19と、動作判定部11とを含む具体例2の誤動作防止回路である。
【0086】
既に説明したように、ROMを内蔵する具体例1の回路31は、正常動作時には、LレベルのHFCLKA信号を出力する。同様に不揮発性メモリを内蔵する具体例2の回路32も、正常動作時には、LレベルのHFCLKB信号を出力する。従って、CPU35のリセット入力はLレベルになりリセットされない。
一方、異状時には、HFCLKA信号及びHFCLKB信号の少なくとも1つの信号がHレベルになる。従って、CPUのリセット入力はHレベルになりリセットされる。その結果、プログラム暴走等の大事故が発生するのを防止することができる。
【0087】
以上説明した例ではマスクROMと不揮発性メモリの2つだけを含む半導体装置の場合のみについて示してしているが、本発明は、この例に限定されるものではない。即ち、他の方式、他の種類のメモリを含む場合も同様に対処することができる。かかる場合にはノアゲートの入力を増やすことによって容易に対処することができる。
【0088】
〈具体例3の効果〉
以上説明したように、具体例3によれば、具体例1及び具体例2の効果に加えて、本発明をROM及び不揮発性メモリの両方を内蔵する半導体装置に対しても適用できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例1の回路図である。
【図2】具体例1の回路に於ける正常時の波形である。
【図3】具体例1の回路に於ける異状時の波形である。
【図4】具体例2の回路図である。
【図5】具体例2の回路に於ける正常時の波形である。
【図6】具体例2の回路に於ける異状時の波形である。
【図7】具体例3の構成のブロック図である。
【図8】従来技術の回路構成図である。
【符号の説明】
1 メモリセル部
2 センスアンプ
3 動作判定部
4 インバータ
5 D型フリップフロップ
6 CPU
VDD 電源電圧
VSS グランド電圧
n0〜n12 Nチャネルタイプのトランジスタ
p0〜p1 Pチャネルタイプのトランジスタ
Claims (9)
- メモリ内部の所定の位置に設けられ、クロック信号に同期するプリチャージ信号に同期して放電動作を停止する第1の不揮発性メモリセルと、
前記第1の不揮発性メモリセルに接続されている第1のビットラインに前記プリチャージ信号に同期して一定電圧を印加すると共に該電圧印加の停止後の前記第1の不揮発性メモリセルの放電動作に伴う前記第1のビットラインの電圧低下を検出する第1のセンスアンプと、
前記メモリ内部の所定位置に設けられ、前記プリチャージ信号に同期して放電動作を開始する第2の不揮発性メモリセルと、
前記第2の不揮発性メモリセルに接続されている第2のビットラインに一定電圧を印加し、前記第2の不揮発性メモリセルの放電動作の停止に伴う前記第2のビットラインの電圧上昇を検出する第2のセンスアンプと、
次のクロック信号を検出する時点で前記第1のセンスアンプの検出電圧が設定電圧より大きいと誤動作防止信号を出力すると共に前記第2のセンスアンプの検出電圧が設定電圧より小さいと前記誤動作防止信号を出力する動作判定部と、
を含むことを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。 - 請求項1に記載の半導体装置の誤動作防止回路において、
前記第1及び第2の不揮発性メモリセルは、
前記半導体装置の内部において、前記第1及び第2のセンスアンプから最も離れた位置に設けられることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。 - 請求項1に記載の半導体装置の誤動作防止回路において、
前記第1及び第2のビットラインには前記電圧の検出を所定の時間遅らせる遅延素子が挿入されることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。 - 請求項1記載の半導体装置の誤動作防止回路において、
前記動作判定部は、前記誤動作防止信号を前記半導体装置の備えるCPU(Central Processing Unit)に入力することを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。 - 請求項1記載の半導体装置の誤動作防止回路において、
前記第1及び第2の不揮発性メモリセル、前記第1及び第2のセンスアンプ、前記動作判定部は、同一半導体の内部に組み込まれていることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。 - クロック信号に同期して動作するCPUに接続される半導体装置に設けられる誤動作防止回路であって、
直列接続された複数のメモリセルトランジスタから成り、前記クロック信号に同期するプリチャージ信号の入力でオン状態からオフ状態に切り換わる判定用メモリセル部と、
該判定用メモリセル部に接続されているビットラインと、
前記プリチャージ信号の供給で前記判定用メモリセル部のオフ状態時に前記ビットラインに電圧を印加し、前記オン状態に戻った時の該ビットラインの電圧変動を示す検知信号を出力するセンスアンプと、
次のプリチャージ信号の供給直前に前記検知信号で示す電圧が設定値と相違すると、前記CPUにリセット信号を出力する動作判定部と、
を含むことを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。 - 請求項6記載の半導体装置の誤動作防止回路において、
前記判定用メモリセル部は、前記ビットラインと接地電位との間に直列に接続された複数のメモリセルトランジスタから成り、少なくとも一つのメモリセルトランジスタが前記プリチャージ信号の入力でオフ制御され、残りのメモリセルトランジスタが常時オン制御されていることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。 - 請求項6記載の半導体装置の誤動作防止回路において、
前記判定用メモリセル部は、前記センスアンプから最も離れた位置に設けられることを特徴とすることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。 - 請求項6記載の半導体装置の誤動作防止回路において、
前記ビットラインに、電圧の検出を所定の時間遅らせる遅延素子が挿入されることを特徴とする半導体装置の誤動作防止回路。
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