JP3691625B2 - 磁気共鳴観測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気共鳴観測装置、更に詳しくはNMR計測用コイルの向き検出部分に特徴のある磁気共鳴観測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、核磁気共鳴(以下、NMRと略記する)現象を利用した非侵襲的な人体の診断方法が発展してきた。例えば、前記NMR現象を利用した核磁気共鳴映像法(以下、MRIと略記する)では、人体を磁場中に置き、所定の周波数の高周波(磁場)を与え、人体内のスピンを持つ核を励起し、この励起した核からの所定の周波数のNMR信号を検出してコンピュータで処理することにより人体の断層像を得ている。このMRIによって得られる断層像は癌等の診断に対して極めて有用である。すなわち、一般に、癌細胞と正常細胞とから得られるNMR信号は、互いに緩和時間が異なることが知られており、この緩和時間を計測することにより癌か否かの診断が可能になる。
【0003】
従来より、内視鏡観察時において視覚的に異変箇所を発見した際に、この異変箇所が例えば悪性のものであるか否かをある程度判断したいという要望があるが、このような要望に対して、前記MRIを併用した場合には視覚的に異常と認められた箇所と断層像との対応づけが難しいという問題点がある。
【0004】
そこで、例えば特公平3−5174号公報に示されるように、体腔内に挿入される内視鏡の先端内にNMR計測用コイルを設けることで、異変箇所が例えば悪性のものであるか否かを判断できるNMR計測用アンテナ装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
内視鏡先端内のNMR計測用コイルによりNMR計測を行う場合、被検体をMRI装置によって生じる静磁場内に置き、被検体の体腔内に挿入したNMR計測用コイルにMRI装置より所定の周波数の高周波信号を送出し、NMR計測用コイルから被検体に高周波磁場を出力するが、正確なNMR計測を行うためには、NMR計測用コイルを静磁場の方向に直交させる必要がある。
【0006】
しかしながら、例えば特公平3−5174号公報のような従来技術では、術者がNMR計測用コイルの向きを検知することができず、術者の湾曲操作にのみ依存した状態でNMR計測用コイルの向きが決定されNMR計測が行われているため、所望のレベルのNMR信号が得られない、あるいはNMR計測に時間を要するといった問題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡単かつ確実に静磁場に対してNMR計測用コイルの向きを直交させることのできる磁気共鳴観測装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気共鳴観測装置は、体内に挿入可能な細管と、前記細管の先端に配置され少なくともNMR計測時の磁気共鳴信号を受信するNMR計測用アンテナを有する磁気共鳴信号受信手段と、静磁場を発生させる静磁場発生手段とを備えた磁気共鳴観測装置において、前記静磁場と光軸が直交し、かつ、体内を通過可能な波長のレーザ光を供給するレーザ光供給手段を備え、前記磁気共鳴信号受信手段の近傍に、前記磁気共鳴信号受信手段と平行に配置され、前記レーザ光を受光し光電変換信号を出力する光電変換手段を設けて構成される。
【0009】
本発明の磁気共鳴観測装置では、前記磁気共鳴信号受信手段の近傍に、前記磁気共鳴信号受信手段と平行に配置された前記光電変換手段が前記レーザ光を受光し前記光電変換信号を出力することで、静磁場とNMR計測用アンテナとの位置関係を術者に認識させることにより、簡単かつ確実に静磁場に対するNMR計測用アンテナ(NMR計測用コイル)の向きを術者がほぼ直交させることを可能とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0011】
図1ないし図14は本発明の一実施の形態に係わり、図1はNMR計測用アンテナ装置を備えた軟性内視鏡の構成を示す構成図、図2は図1の変形例としてのNMR計測用アンテナ装置を備えた硬性内視鏡の構成を示す構成図、図3は図1の軟性内視鏡に設けられるNMR計測用アンテナ装置の構成を示す構成図、図4は図3の光電変換素子の構成を示す構成図、図5は図3のNMR計測用アンテナ装置の軟性内視鏡での配置を示す図、図6は図3のNMR計測用アンテナ装置の変形例の軟性内視鏡での配置を示す図、図7は図1の軟性内視鏡の湾曲機構を示す図、図8は図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第1の説明図、図9は図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第2の説明図、図10は図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第3の説明図、図11は図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第4の説明図、図12は図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説明する第1の説明図、図13は図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説明する第2の説明図、図14は図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説明する第3の説明図である。
【0012】
(構成)
本実施の形態のNMR計測用アンテナ装置を備えた内視鏡、例えば軟性内視鏡1は、図1に示すように、体腔内に挿入する軟性な挿入部2と、この挿入部2の基端に設けられ各種操作を行う操作部3と、操作部3の側方より延出し先端に図示しない光源装置に接続されるコネクタ4を備えたユニバーサルコード5と、ユニバーサルコード5より供給された照明光により得られた内視鏡像を挿入部2内に設けられたイメージガイド(図示せず)により伝送し内視鏡像を観察する操作部3に設けられた接眼部6とから構成される。
【0013】
軟性内視鏡1の挿入部2は、先端より先端硬質部7、後述するNMR計測用アンテナ装置を内蔵しバルーン8を装着する硬質なバルーン装着部9、湾曲可能な湾曲部10及び軟性な軟性細管11とからなり、操作部3には湾曲部10を湾曲させる湾曲操作ノブ12が設けられている。
【0014】
また、シリコンゴムあるいはラテックスからなる円筒状のバルーン8の内径は挿入部2のバルーン装着部9の外径より小さくなっていて、バルーン8の弾性によりバルーン装着部9に固定され、バルーン装着部9の側面に設けられた開口13に連通した挿入部2内に挿通されている図示しない送気管路からの送気によりバルーン8が膨張し体壁とバルーン装着部9とを所定の間隔に保ってNMR計測用アンテナ装置を押し当てて、正確なNMR計測を行うようになっている。
【0015】
なお、バルーン2を装着する内視鏡は、上記軟性内視鏡1に限らず、硬性内視鏡でもよい。すなわち、図2に示すように、体腔内に挿入する硬性な挿入部2aと、この挿入部の基端に設けられ各種操作を行う操作部3と、操作部3の側方より延出し先端に図示しない光源装置に接続されるコネクタ4を備えたユニバーサルコード5と、ユニバーサルコード5より供給された照明光により得られた内視鏡像を挿入部2a内に設けられたリレーレンズ(図示せず)により伝送し内視鏡像を観察する操作部3に設けられた接眼部6とから構成される硬性内視鏡5aでもよい。ここで、この挿入部2aは、先端より先端硬質部7、バルーン8を装着する硬質なバルーン装着部9、湾曲可能な湾曲部10及び硬性な硬性細管11aとからなり、操作部3には湾曲部10を湾曲させる湾曲操作ノブ12が設けられている。
【0016】
図3に示すように、バルーン装着部9に内蔵されるNMR計測用アンテナ装置21は、NMR計測用コイル22を形成し整合回路23及び後述するレーザ光を受光し光電変換する複数の光電変換セル24a(図4参照)よりなる光電変換素子24を備えた回路基板25からなり、この回路基板25では、励起した生体の核からの所定の周波数のNMR信号をNMR計測用コイル22で受信し整合回路23を介して同軸ケーブル26によりMRI装置(図示せず)に出力するようになっている。ここで、NMR計測用コイル22の送受信向き及び光電変換素子24の光入射向きは同軸ケーブル26の長手軸方向に対して直角になっている。
【0017】
また、回路基板25には光電変換素子24からの光電変換信号を出力する信号ケーブル27が接続されている。さらに回路基板25においては、光電変換素子24の側面を覆うように光遮蔽部材28が設けられ、後述するように、入射するレーザ光が光電変換素子24の受光面に対して垂直のとき光電変換素子24の出力が最大になるように構成されている。
【0018】
そして、NMR計測用アンテナ装置21は、図5に示すように、レーザ光を入射する入射窓29を光電変換素子24の受光面に対して垂直な側壁に設けた前記バルーン装着部9内に配置される。なお、図5においては前記バルーン装着部9内の内蔵物としてNMR計測用アンテナ装置21とライトガイド30のみを図示しているが、上述したように、イメージガイドや送気管路、処置具を挿通する処置具チャンネル等が内蔵物として配設されているが、ライトガイドを含めなくてもよい。
【0019】
なお、図6に示すように、NMR計測用アンテナ装置21においては、NMR計測用コイル22と光電変換素子24とを分離して設けてもよい。このように分離することで光電変換素子24での光電変換信号がノイズとしてNMR計測用コイル22に取り込まれることが防止できる。
【0020】
ところで、湾曲部13は、図7に示すように、複数の湾曲管31からなり、この複数の湾曲管31を湾曲ワイヤ32を介して湾曲操作ノブ12に嵌合したチェーン33に固定し湾曲操作ノブ12によりチェーン33及び湾曲ワイヤ32を動かし湾曲操作する。通常の内視鏡の場合、湾曲ワイヤは半田付けが可能なSUSワイヤとすることができるが、NMR計測下で使用する軟性内視鏡1では、湾曲ワイヤ32は弱磁性ワイヤとして例えばタングステンワイヤを用いる必要がある。しかし、タングステンワイヤは半田付け、ロー付け等ができないため、本実施の形態では、以下のようにタングステンワイヤからなる湾曲ワイヤ32をチェーン33に固定している。
【0021】
すなわち、図8に示すように、湾曲ワイヤ32を固定するワイヤ固定部材35は、ワイヤ固定部品36と、ワイヤ固定受け部品37とからなり、ワイヤ固定部品36は、長手軸方向の中心に湾曲ワイヤ32を挿通する湾曲ワイヤ32の外径よりわずかに大きい内径の中空孔(図9参照)が設けられ、先端には切り込みによりテーパ部38が形成され、側面外表には雄ネジ部39が設けられている。また、ワイヤ固定部品36の頭部にはすり割り(または平行な2面)は設けられ、このすり割りにより雄ネジ部39を回転させるようになっている。
【0022】
一方、ワイヤ固定受け部品37は、ワイヤ固定部材35が内挿されるように中空構造になっており、内部にはワイヤ固定部品36の雄ネジ部39と螺合する雌ネジ部40が形成され、この雄ネジ部39と雌ネジ部40との螺合によりワイヤ固定部材35がワイヤ固定受け部品37に内挿された際にワイヤ固定部品36のテーパ部38が中心軸方向に狭まるようにワイヤ固定受け部品37の先端にテーパ部41が設けられている。
【0023】
つまり、ワイヤ固定部品36とワイヤ固定受け部品37との装着時の図8のA−A線断面である図9に示すように、ワイヤ固定部材35の中空孔42に湾曲ワイヤ32を内挿しその基端側を接着剤43により固定し、雄ネジ部39と雌ネジ部40の螺合によりワイヤ固定部材35をワイヤ固定受け部品37に内挿すると、テーパ部38、41によりワイヤ固定部品36のテーパ部38が中心軸方向に狭まり、湾曲ワイヤ32がかしめられ固定される。
【0024】
そして、図10(a)に示すように、この状態のワイヤ固定部材35をクランプ部品44内に装着し(図10(b)は図10(a)を上方から見た図)、図11に示すように、クランプ部品44の基端側に設けられたチェーン装着孔45にチェーン33を装着することで、タングステンワイヤからなる湾曲ワイヤ32をチェーン33を強固に固定している。
【0025】
(作用)
図12に示すように、MRI装置51では、被検体である患者52を図中x軸方向の静磁場に対して平行に置くと共に、この患者52に対して図中y軸及びz軸方向より体内組織を透過する例えば波長830nmのレーザ光をレーザ装置53、54より照射する(図13参照)。
【0026】
このような状態で、患者52の体腔内、例えば胃等に軟性内視鏡1の挿入部2を挿入することで、バルーン装着部9に内蔵されるNMR計測用アンテナ装置21の光電変換素子24にレーザ装置53、54からのレーザ光が照射されることになる。
【0027】
そして、光電変換素子24の側面を覆う光遮蔽部材28により、図12に示すように、入射するレーザ光が光電変換素子24の受光面に対して垂直のとき、光電変換素子24がレーザ光を受ける受光面積S0が最大となり(図14(a))、入射するレーザ光が光電変換素子24の受光面に対して傾くとその受光面積S1はS0>S1となり(図14(b))、さらにレーザ光が光電変換素子24の受光面に対して傾くにつれその受光面積S2はS1>S2となって(図14(c))、入射するレーザ光が光電変換素子24の受光面に対して平行になるとレーザ光を受ける受光面積Sは0となる(図14(d)))。
【0028】
この結果、光電変換素子24からの光電変換信号のレベルは、入射するレーザ光が光電変換素子24の受光面に対して垂直のときが最大となり、このときNMR計測用コイル22の送受信向きがx軸方向の静磁場(図12参照)に対して直角な向きになる。
【0029】
したがって、湾曲操作ノブ12を操作し湾曲部13を湾曲させ、信号ケーブル27を介して光電変換素子24からの光電変換信号を検知することで、光電変換素子24からの光電変換信号のレベルが最大にすることで、NMR計測用コイル22の送受信向きを静磁場に対して直角な向きに位置させる。
【0030】
そして、上記状態で、NMR計測用コイル22より所定の周波数の高周波磁場を送出して、励起した生体の核からの所定の周波数のNMR信号を再びNMR計測用コイル22で受信し、このNMR信号を整合回路23を介して同軸ケーブル26によりMRI装置51へ送って演算処理することにより、断層像を得る。これにより、内視鏡による光学的な観察とMRIによる断層像の診断とを行うことができる。
【0031】
ここで、MRIによる断層像の生成は、公知の手段で行うことができる。すなわち、患者52(被検体)をMRI装置51によって生じる静磁場内に置き、被検体からのNMR信号をNMR計測用コイル22で受信し、同軸ケーブル26を介してMRI装置51へ送る。MRI装置51では、前記NMR信号を演算処理することによって緩和時間等の情報(NMRパラメータ)を検出し、断層像を生成する。正常組織と癌等の異常組織とでは得られるNMR信号の緩和時間が異なるため、断層像を基に粘膜下深部の異常部位を検出することができる。
【0032】
(効果)
このように本実施の形態では、NMR計測用コイル22の受信向きと同じ向きの入射方向の受光面を有する光電変換素子24をNMR計測用コイル22を形成した回路基板25上に設けているので、光電変換素子24からの光電変換信号を信号ケーブル27を介して検知し、その光電変換信号のレベルが最大になるように湾曲操作ノブ12を操作し湾曲部13を湾曲させることで、確実にNMR計測用コイル22の送受信向きを静磁場に対して直角な向きに位置させることができ、所望のレベルのNMR信号を得ることができ、安定かつ迅速なNMR計測が可能となる。
【0033】
ところで、近年、マイクロマシン技術の進歩により、生体内にマイクロマシンを導入しこのマイクロマシンにより例えば病変部を切開あるいは臓器サンプルの回収といったことを可能とする技術が種々提案されている。
【0034】
しかしながら、生体内に導入したマイクロマシンに対して、活動に必要なエネルギを供給する必要があるが、従来は例えば電池等により予めエネルギを備えさせたり、磁気的エネルギを外部から供給したりしているが、電池等によるエネルギ供給はマイクロマシンに求められる大きさが実現できないといった問題や、磁気的エネルギの供給では単に機械的な運動エネルギの供給にとどまるため、病変部を切開あるいは臓器サンプルの回収等の高度な制御を行わせることができないといった問題がある。
【0035】
そこで、図15に示すように、可動部60により自走するカプセル型手術装置である自走型マイクロマシン61の上面外表に光電変換素子24を設け、MRI装置51のレーザ装置53、54から光電変換素子24にレーザ光を照射する(図12参照)。これにより、生体内に導入した自走型マイクロマシン61は、図16に示すように、光電変換素子24によりレーザ装置53、54からレーザ光を光電変換することで、光エネルギから電気エネルギを得、リンク部62により可動自在に結合された剛体部63の先端に設けられた把持部64による病変部を切開あるいは臓器サンプルの回収等の高度な制御が可能となる。
【0036】
なお、図17に示すように、自走型マイクロマシン61の上面外表に光電変換素子24の他にMRI造影剤65を設けても良く、これにより、MRI装置51の外部NMR計測用コイル66により自走型マイクロマシン61の位置を検知することが可能となる。
【0037】
一方、本実施の形態のように、MRI装置51による断層像によって異変箇所が例えば悪性のものであるか否かをある程度判断できるが、正確に判断するためには異変箇所の組織を回収し組織分析を行う必要がある。
【0038】
そこで、次に組織回収に適したNMR計測用内視鏡について説明する。図18に示すように、組織回収に適したNMR計測用内視鏡71は、同軸ケーブル26に接続されたNMR計測用コイル22を内部に備えた先端チップ72を蝶番73を介して湾曲部13の先端側に蝶番73を中心に回転自在に取り付けられている。この先端チップ72の蝶番73の前方には挿入部2のシース74内を挿通しているワイヤ75の先端が強固に固定されている。このワイヤ75の操作により先端チップ72を蝶番73を中心に回転させることができる。
【0039】
挿入部2内に設けられている処置具チャンネル75は、先端チップ72と湾曲部の接続端面が密閉している状態では、先端チップ72に設けられた側方チャンネル76に連通しており、食道や十二指腸等の狭い管腔臓器77においては、処置具チャンネル75内を挿通した細長な中空針78を側方チャンネル76によりその先端を側方に導き、NMR計測用コイル22により得られた断層像に基づく管腔臓器77の体壁内の病変部79に中空針78の先端を突き刺し、中空針78の先端より病変部79の組織を吸引して回収する。
【0040】
また、図19に示すように、胃等のように広くでかつ体壁が硬い管腔臓器81では、ワイヤ75を操作し、先端チップ72を蝶番73を中心に回転させL字形状にする。これにより処置具チャンネル75内を挿通した細長な中空針78を湾曲部13より突出させ、NMR計測用コイル22により得られた断層像に基づく管腔臓器81の体壁内の病変部79に中空針78の先端を突き刺し、中空針78の先端より病変部79の組織を吸引して回収する。
【0041】
図18及び図19に示したNMR計測用内視鏡71では、狭い管腔臓器77においては先端チップ72に設けられた側方チャンネル76により簡単にNMR計測用コイル22により得られた断層像に基づく管腔臓器77の体壁内の病変部79に中空針78の先端を突き刺し、また広くでかつ体壁が硬い管腔臓器81においてはワイヤ75を操作し先端チップ72を蝶番73を中心に回転させ中空針78を湾曲部13より突出させてNMR計測用コイル22により得られた断層像に基づく管腔臓器81の体壁内の病変部79に中空針78の先端を突き刺すことができるので、簡単な操作により確実に病変部の組織を回収することができる。
【0042】
[付記]
(付記項1) 体内に挿入可能な細管と、前記細管の先端に配置され少なくともNMR計測時の磁気共鳴信号を受信するNMR計測用アンテナを有する磁気共鳴信号受信手段と、静磁場を発生させる静磁場発生手段とを備えた磁気共鳴観測装置において、
前記静磁場と光軸が直交し、かつ、体内を通過可能な波長のレーザ光を供給するレーザ光供給手段を備え、
前記磁気共鳴信号受信手段の近傍に、前記磁気共鳴信号受信手段と平行に配置され、前記レーザ光を受光し光電変換信号を出力する光電変換手段を設けた
ことを特徴とする磁気共鳴観測装置。
【0043】
(付記項2) 前記光電変換手段は、前記レーザ光を入射する窓部を有する
ことを特徴とする付記項1に記載の磁気共鳴観測装置。
【0044】
(付記項3) 前記光電変換手段は、周囲に前記レーザ光を受光する受光面に対して直交する光遮蔽手段を有する
ことを特徴とする付記項2に記載の磁気共鳴観測装置。
【0045】
(付記項4) 磁気共鳴観測装置と併用可能で、体内に導入可能なマイクロマシンにおいて、
体内を通過可能な波長のレーザ光を受光し光電変換信号を出力する光電変換手段を備えたことを特徴とするマイクロマシン。
【0046】
(付記項5) 先端部を湾曲させるワイヤを固定するワイヤ固定手段を有する医療用プローブにおいて、
前記ワイヤ固定手段が
すり割りまたは平行な2面を有するヘッド部と、中央部外周に設けられた雄ねじ部と、中心軸周りに形成された前記ワイヤを挿通する中空部と、前記ヘッド部に対して他端側の中空部の内面に形成された第1のテーパ部とからなる第1の部品と
前記第1の部品の前記雄ねじ部と螺合し前記第1の部品を内挿する雌ねじ部と、前記第1のテーパ部を前記中心軸方向に押圧変形させる第2のテーパ部からなる第2の部品とから構成される
ことを特徴とする医療用プローブ。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の磁気共鳴観測装置によれば、磁気共鳴信号受信手段の近傍に、磁気共鳴信号受信手段と平行に配置された光電変換手段がレーザ光を受光し光電変換信号を出力するので、静磁場とNMR計測用アンテナとの位置関係を術者に認識させることができ、簡単かつ確実に静磁場に対するNMR計測用アンテナ(NMR計測用コイル)の向きを術者がほぼ直交させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るNMR計測用アンテナ装置を備えた軟性内視鏡の構成を示す構成図
【図2】図1の変形例としてのNMR計測用アンテナ装置を備えた硬性内視鏡の構成を示す構成図
【図3】図1の軟性内視鏡に設けられるNMR計測用アンテナ装置の構成を示す構成図
【図4】図3の光電変換素子の構成を示す構成図
【図5】図3のNMR計測用アンテナ装置の軟性内視鏡での配置を示す図
【図6】図3のNMR計測用アンテナ装置の変形例の軟性内視鏡での配置を示す図
【図7】図1の軟性内視鏡の湾曲機構を示す図
【図8】図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第1の説明図
【図9】図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第2の説明図
【図10】図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第3の説明図
【図11】図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第4の説明図
【図12】図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説明する第1の説明図
【図13】図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説明する第2の説明図
【図14】図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説明する第3の説明図
【図15】自走するカプセル型手術装置である自走型マイクロマシンの構成を示す構成図
【図16】図15の自走型マイクロマシンの作用を説明する説明図
【図17】図15の自走型マイクロマシンの変形例を示す図
【図18】組織回収に適したNMR計測用内視鏡の構成を示す構成図
【図19】図18のNMR計測用内視鏡の作用を説明する説明図
【符号の説明】
1…軟性内視鏡
2…挿入部
3…操作部
4…コネクタ
5…ユニバーサルコード
6…接眼部
7…先端硬質部
8…バルーン
9…バルーン装着部
10…湾曲部
11…軟性細管
12…湾曲操作ノブ
21…NMR計測用アンテナ装置
22…NMR計測用コイル
23…整合回路
24…光電変換素子
25…回路基板
26…同軸ケーブル
27…信号ケーブル
28…光遮蔽部材

Claims (1)

  1. 体内に挿入可能な細管と、前記細管の先端に配置され少なくともNMR計測時の磁気共鳴信号を受信するNMR計測用アンテナを有する磁気共鳴信号受信手段と、静磁場を発生させる静磁場発生手段とを備えた磁気共鳴観測装置において、
    前記静磁場と光軸が直交し、かつ、体内を通過可能な波長のレーザ光を供給するレーザ光供給手段を備え、
    前記磁気共鳴信号受信手段の近傍に、前記磁気共鳴信号受信手段と平行に配置され、前記レーザ光を受光し光電変換信号を出力する光電変換手段を設けた
    ことを特徴とする磁気共鳴観測装置。
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