JPH10262945A - 磁気共鳴観測装置 - Google Patents

磁気共鳴観測装置

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JPH10262945A
JPH10262945A JP9070060A JP7006097A JPH10262945A JP H10262945 A JPH10262945 A JP H10262945A JP 9070060 A JP9070060 A JP 9070060A JP 7006097 A JP7006097 A JP 7006097A JP H10262945 A JPH10262945 A JP H10262945A
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nmr
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ確実に静磁場に対してNMR計測用
コイルの向きを直交させる。 【解決手段】 NMR計測用アンテナ装置21は、NM
R計測用コイル22を形成し整合回路23及び後述する
レーザ光を受光し光電変換する複数の光電変換セルより
なる光電変換素子24を備えた回路基板25からなり、
この回路基板25では、励起した生体の核からの所定の
周波数のNMR信号をNMR計測用コイル22で受信し
整合回路23を介して同軸ケーブル26によりMRI装
置に出力するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気共鳴観測装置、
更に詳しくはNMR計測用コイルの向き検出部分に特徴
のある磁気共鳴観測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、核磁気共鳴(以下、NMRと略記
する)現象を利用した非侵襲的な人体の診断方法が発展
してきた。例えば、前記NMR現象を利用した核磁気共
鳴映像法(以下、MRIと略記する)では、人体を磁場
中に置き、所定の周波数の高周波(磁場)を与え、人体
内のスピンを持つ核を励起し、この励起した核からの所
定の周波数のNMR信号を検出してコンピュータで処理
することにより人体の断層像を得ている。このMRIに
よって得られる断層像は癌等の診断に対して極めて有用
である。すなわち、一般に、癌細胞と正常細胞とから得
られるNMR信号は、互いに緩和時間が異なることが知
られており、この緩和時間を計測することにより癌か否
かの診断が可能になる。
【0003】従来より、内視鏡観察時において視覚的に
異変箇所を発見した際に、この異変箇所が例えば悪性の
ものであるか否かをある程度判断したいという要望があ
るが、このような要望に対して、前記MRIを併用した
場合には視覚的に異常と認められた箇所と断層像との対
応づけが難しいという問題点がある。
【0004】そこで、例えば特公平3−5174号公報
に示されるように、体腔内に挿入される内視鏡の先端内
にNMR計測用コイルを設けることで、異変箇所が例え
ば悪性のものであるか否かを判断できるNMR計測用ア
ンテナ装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】内視鏡先端内のNMR
計測用コイルによりNMR計測を行う場合、被検体をM
RI装置によって生じる静磁場内に置き、被検体の体腔
内に挿入したNMR計測用コイルにMRI装置より所定
の周波数の高周波信号を送出し、NMR計測用コイルか
ら被検体に高周波磁場を出力するが、正確なNMR計測
を行うためには、NMR計測用コイルを静磁場の方向に
直交させる必要がある。
【0006】しかしながら、例えば特公平3−5174
号公報のような従来技術では、術者がNMR計測用コイ
ルの向きを検知することができず、術者の湾曲操作にの
み依存した状態でNMR計測用コイルの向きが決定され
NMR計測が行われているため、所望のレベルのNMR
信号が得られない、あるいはNMR計測に時間を要する
といった問題がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、簡単かつ確実に静磁場に対してNMR計測用コ
イルの向きを直交させることのできる磁気共鳴観測装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気共鳴観測装
置は、体内に挿入可能な細管と、前記細管の先端に配置
され少なくともNMR計測時の磁気共鳴信号を受信する
NMR計測用アンテナを有する磁気共鳴信号受信手段
と、静磁場を発生させる静磁場発生手段とを備えた磁気
共鳴観測装置において、前記静磁場と光軸が直交し、か
つ、体内を通過可能な波長のレーザ光を供給するレーザ
光供給手段を備え、前記磁気共鳴信号受信手段の近傍
に、前記磁気共鳴信号受信手段と平行に配置され、前記
レーザ光を受光し光電変換信号を出力する光電変換手段
を設けて構成される。
【0009】本発明の磁気共鳴観測装置では、前記磁気
共鳴信号受信手段の近傍に、前記磁気共鳴信号受信手段
と平行に配置された前記光電変換手段が前記レーザ光を
受光し前記光電変換信号を出力することで、静磁場とN
MR計測用アンテナとの位置関係を術者に認識させるこ
とにより、簡単かつ確実に静磁場に対するNMR計測用
アンテナ(NMR計測用コイル)の向きを術者がほぼ直
交させることを可能とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について述べる。
【0011】図1ないし図14は本発明の一実施の形態
に係わり、図1はNMR計測用アンテナ装置を備えた軟
性内視鏡の構成を示す構成図、図2は図1の変形例とし
てのNMR計測用アンテナ装置を備えた硬性内視鏡の構
成を示す構成図、図3は図1の軟性内視鏡に設けられる
NMR計測用アンテナ装置の構成を示す構成図、図4は
図3の光電変換素子の構成を示す構成図、図5は図3の
NMR計測用アンテナ装置の軟性内視鏡での配置を示す
図、図6は図3のNMR計測用アンテナ装置の変形例の
軟性内視鏡での配置を示す図、図7は図1の軟性内視鏡
の湾曲機構を示す図、図8は図7の湾曲ワイヤを固定す
るワイヤ固定部材を説明する第1の説明図、図9は図7
の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第2
の説明図、図10は図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ
固定部材を説明する第3の説明図、図11は図7の湾曲
ワイヤを固定するワイヤ固定部材を説明する第4の説明
図、図12は図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を
説明する第1の説明図、図13は図3のNMR計測用ア
ンテナ装置の作用を説明する第2の説明図、図14は図
3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説明する第3の
説明図である。
【0012】(構成)本実施の形態のNMR計測用アン
テナ装置を備えた内視鏡、例えば軟性内視鏡1は、図1
に示すように、体腔内に挿入する軟性な挿入部2と、こ
の挿入部2の基端に設けられ各種操作を行う操作部3
と、操作部3の側方より延出し先端に図示しない光源装
置に接続されるコネクタ4を備えたユニバーサルコード
5と、ユニバーサルコード5より供給された照明光によ
り得られた内視鏡像を挿入部2内に設けられたイメージ
ガイド(図示せず)により伝送し内視鏡像を観察する操
作部3に設けられた接眼部6とから構成される。
【0013】軟性内視鏡1の挿入部2は、先端より先端
硬質部7、後述するNMR計測用アンテナ装置を内蔵し
バルーン8を装着する硬質なバルーン装着部9、湾曲可
能な湾曲部10及び軟性な軟性細管11とからなり、操
作部3には湾曲部10を湾曲させる湾曲操作ノブ12が
設けられている。
【0014】また、シリコンゴムあるいはラテックスか
らなる円筒状のバルーン8の内径は挿入部2のバルーン
装着部9の外径より小さくなっていて、バルーン8の弾
性によりバルーン装着部9に固定され、バルーン装着部
9の側面に設けられた開口13に連通した挿入部2内に
挿通されている図示しない送気管路からの送気によりバ
ルーン8が膨張し体壁とバルーン装着部9とを所定の間
隔に保ってNMR計測用アンテナ装置を押し当てて、正
確なNMR計測を行うようになっている。
【0015】なお、バルーン2を装着する内視鏡は、上
記軟性内視鏡1に限らず、硬性内視鏡でもよい。すなわ
ち、図2に示すように、体腔内に挿入する硬性な挿入部
2aと、この挿入部の基端に設けられ各種操作を行う操
作部3と、操作部3の側方より延出し先端に図示しない
光源装置に接続されるコネクタ4を備えたユニバーサル
コード5と、ユニバーサルコード5より供給された照明
光により得られた内視鏡像を挿入部2a内に設けられた
リレーレンズ(図示せず)により伝送し内視鏡像を観察
する操作部3に設けられた接眼部6とから構成される硬
性内視鏡5aでもよい。ここで、この挿入部2aは、先
端より先端硬質部7、バルーン8を装着する硬質なバル
ーン装着部9、湾曲可能な湾曲部10及び硬性な硬性細
管11aとからなり、操作部3には湾曲部10を湾曲さ
せる湾曲操作ノブ12が設けられている。
【0016】図3に示すように、バルーン装着部9に内
蔵されるNMR計測用アンテナ装置21は、NMR計測
用コイル22を形成し整合回路23及び後述するレーザ
光を受光し光電変換する複数の光電変換セル24a(図
4参照)よりなる光電変換素子24を備えた回路基板2
5からなり、この回路基板25では、励起した生体の核
からの所定の周波数のNMR信号をNMR計測用コイル
22で受信し整合回路23を介して同軸ケーブル26に
よりMRI装置(図示せず)に出力するようになってい
る。ここで、NMR計測用コイル22の送受信向き及び
光電変換素子24の光入射向きは同軸ケーブル26の長
手軸方向に対して直角になっている。
【0017】また、回路基板25には光電変換素子24
からの光電変換信号を出力する信号ケーブル27が接続
されている。さらに回路基板25においては、光電変換
素子24の側面を覆うように光遮蔽部材28が設けら
れ、後述するように、入射するレーザ光が光電変換素子
24の受光面に対して垂直のとき光電変換素子24の出
力が最大になるように構成されている。
【0018】そして、NMR計測用アンテナ装置21
は、図5に示すように、レーザ光を入射する入射窓29
を光電変換素子24の受光面に対して垂直な側壁に設け
た前記バルーン装着部9内に配置される。なお、図5に
おいては前記バルーン装着部9内の内蔵物としてNMR
計測用アンテナ装置21とライトガイド30のみを図示
しているが、上述したように、イメージガイドや送気管
路、処置具を挿通する処置具チャンネル等が内蔵物とし
て配設されているが、ライトガイドを含めなくてもよ
い。
【0019】なお、図6に示すように、NMR計測用ア
ンテナ装置21においては、NMR計測用コイル22と
光電変換素子24とを分離して設けてもよい。このよう
に分離することで光電変換素子24での光電変換信号が
ノイズとしてNMR計測用コイル22に取り込まれるこ
とが防止できる。
【0020】ところで、湾曲部13は、図7に示すよう
に、複数の湾曲管31からなり、この複数の湾曲管31
を湾曲ワイヤ32を介して湾曲操作ノブ12に嵌合した
チェーン33に固定し湾曲操作ノブ12によりチェーン
33及び湾曲ワイヤ32を動かし湾曲操作する。通常の
内視鏡の場合、湾曲ワイヤは半田付けが可能なSUSワ
イヤとすることができるが、NMR計測下で使用する軟
性内視鏡1では、湾曲ワイヤ32は弱磁性ワイヤとして
例えばタングステンワイヤを用いる必要がある。しか
し、タングステンワイヤは半田付け、ロー付け等ができ
ないため、本実施の形態では、以下のようにタングステ
ンワイヤからなる湾曲ワイヤ32をチェーン33に固定
している。
【0021】すなわち、図8に示すように、湾曲ワイヤ
32を固定するワイヤ固定部材35は、ワイヤ固定部品
36と、ワイヤ固定受け部品37とからなり、ワイヤ固
定部品36は、長手軸方向の中心に湾曲ワイヤ32を挿
通する湾曲ワイヤ32の外径よりわずかに大きい内径の
中空孔(図9参照)が設けられ、先端には切り込みによ
りテーパ部38が形成され、側面外表には雄ネジ部39
が設けられている。また、ワイヤ固定部品36の頭部に
はすり割り(または平行な2面)は設けられ、このすり
割りにより雄ネジ部39を回転させるようになってい
る。
【0022】一方、ワイヤ固定受け部品37は、ワイヤ
固定部材35が内挿されるように中空構造になってお
り、内部にはワイヤ固定部品36の雄ネジ部39と螺合
する雌ネジ部40が形成され、この雄ネジ部39と雌ネ
ジ部40との螺合によりワイヤ固定部材35がワイヤ固
定受け部品37に内挿された際にワイヤ固定部品36の
テーパ部38が中心軸方向に狭まるようにワイヤ固定受
け部品37の先端にテーパ部41が設けられている。
【0023】つまり、ワイヤ固定部品36とワイヤ固定
受け部品37との装着時の図8のA−A線断面である図
9に示すように、ワイヤ固定部材35の中空孔42に湾
曲ワイヤ32を内挿しその基端側を接着剤43により固
定し、雄ネジ部39と雌ネジ部40の螺合によりワイヤ
固定部材35をワイヤ固定受け部品37に内挿すると、
テーパ部38、41によりワイヤ固定部品36のテーパ
部38が中心軸方向に狭まり、湾曲ワイヤ32がかしめ
られ固定される。
【0024】そして、図10(a)に示すように、この
状態のワイヤ固定部材35をクランプ部品44内に装着
し(図10(b)は図10(a)を上方から見た図)、
図11に示すように、クランプ部品44の基端側に設け
られたチェーン装着孔45にチェーン33を装着するこ
とで、タングステンワイヤからなる湾曲ワイヤ32をチ
ェーン33を強固に固定している。
【0025】(作用)図12に示すように、MRI装置
51では、被検体である患者52を図中x軸方向の静磁
場に対して平行に置くと共に、この患者52に対して図
中y軸及びz軸方向より体内組織を透過する例えば波長
830nmのレーザ光をレーザ装置53、54より照射
する(図13参照)。
【0026】このような状態で、患者52の体腔内、例
えば胃等に軟性内視鏡1の挿入部2を挿入することで、
バルーン装着部9に内蔵されるNMR計測用アンテナ装
置21の光電変換素子24にレーザ装置53、54から
のレーザ光が照射されることになる。
【0027】そして、光電変換素子24の側面を覆う光
遮蔽部材28により、図12に示すように、入射するレ
ーザ光が光電変換素子24の受光面に対して垂直のと
き、光電変換素子24がレーザ光を受ける受光面積S0
が最大となり(図14(a))、入射するレーザ光が光
電変換素子24の受光面に対して傾くとその受光面積S
1はS0>S1となり(図14(b))、さらにレーザ光
が光電変換素子24の受光面に対して傾くにつれその受
光面積S2はS1>S2となって(図14(c))、入射
するレーザ光が光電変換素子24の受光面に対して平行
になるとレーザ光を受ける受光面積Sは0となる(図1
4(d)))。
【0028】この結果、光電変換素子24からの光電変
換信号のレベルは、入射するレーザ光が光電変換素子2
4の受光面に対して垂直のときが最大となり、このとき
NMR計測用コイル22の送受信向きがx軸方向の静磁
場(図12参照)に対して直角な向きになる。
【0029】したがって、湾曲操作ノブ12を操作し湾
曲部13を湾曲させ、信号ケーブル27を介して光電変
換素子24からの光電変換信号を検知することで、光電
変換素子24からの光電変換信号のレベルが最大にする
ことで、NMR計測用コイル22の送受信向きを静磁場
に対して直角な向きに位置させる。
【0030】そして、上記状態で、NMR計測用コイル
22より所定の周波数の高周波磁場を送出して、励起し
た生体の核からの所定の周波数のNMR信号を再びNM
R計測用コイル22で受信し、このNMR信号を整合回
路23を介して同軸ケーブル26によりMRI装置51
へ送って演算処理することにより、断層像を得る。これ
により、内視鏡による光学的な観察とMRIによる断層
像の診断とを行うことができる。
【0031】ここで、MRIによる断層像の生成は、公
知の手段で行うことができる。すなわち、患者52(被
検体)をMRI装置51によって生じる静磁場内に置
き、被検体からのNMR信号をNMR計測用コイル22
で受信し、同軸ケーブル26を介してMRI装置51へ
送る。MRI装置51では、前記NMR信号を演算処理
することによって緩和時間等の情報(NMRパラメー
タ)を検出し、断層像を生成する。正常組織と癌等の異
常組織とでは得られるNMR信号の緩和時間が異なるた
め、断層像を基に粘膜下深部の異常部位を検出すること
ができる。
【0032】(効果)このように本実施の形態では、N
MR計測用コイル22の受信向きと同じ向きの入射方向
の受光面を有する光電変換素子24をNMR計測用コイ
ル22を形成した回路基板25上に設けているので、光
電変換素子24からの光電変換信号を信号ケーブル27
を介して検知し、その光電変換信号のレベルが最大にな
るように湾曲操作ノブ12を操作し湾曲部13を湾曲さ
せることで、確実にNMR計測用コイル22の送受信向
きを静磁場に対して直角な向きに位置させることがで
き、所望のレベルのNMR信号を得ることができ、安定
かつ迅速なNMR計測が可能となる。
【0033】ところで、近年、マイクロマシン技術の進
歩により、生体内にマイクロマシンを導入しこのマイク
ロマシンにより例えば病変部を切開あるいは臓器サンプ
ルの回収といったことを可能とする技術が種々提案され
ている。
【0034】しかしながら、生体内に導入したマイクロ
マシンに対して、活動に必要なエネルギを供給する必要
があるが、従来は例えば電池等により予めエネルギを備
えさせたり、磁気的エネルギを外部から供給したりして
いるが、電池等によるエネルギ供給はマイクロマシンに
求められる大きさが実現できないといった問題や、磁気
的エネルギの供給では単に機械的な運動エネルギの供給
にとどまるため、病変部を切開あるいは臓器サンプルの
回収等の高度な制御を行わせることができないといった
問題がある。
【0035】そこで、図15に示すように、可動部60
により自走するカプセル型手術装置である自走型マイク
ロマシン61の上面外表に光電変換素子24を設け、M
RI装置51のレーザ装置53、54から光電変換素子
24にレーザ光を照射する(図12参照)。これによ
り、生体内に導入した自走型マイクロマシン61は、図
16に示すように、光電変換素子24によりレーザ装置
53、54からレーザ光を光電変換することで、光エネ
ルギから電気エネルギを得、リンク部62により可動自
在に結合された剛体部63の先端に設けられた把持部6
4による病変部を切開あるいは臓器サンプルの回収等の
高度な制御が可能となる。
【0036】なお、図17に示すように、自走型マイク
ロマシン61の上面外表に光電変換素子24の他にMR
I造影剤65を設けても良く、これにより、MRI装置
51の外部NMR計測用コイル66により自走型マイク
ロマシン61の位置を検知することが可能となる。
【0037】一方、本実施の形態のように、MRI装置
51による断層像によって異変箇所が例えば悪性のもの
であるか否かをある程度判断できるが、正確に判断する
ためには異変箇所の組織を回収し組織分析を行う必要が
ある。
【0038】そこで、次に組織回収に適したNMR計測
用内視鏡について説明する。図18に示すように、組織
回収に適したNMR計測用内視鏡71は、同軸ケーブル
26に接続されたNMR計測用コイル22を内部に備え
た先端チップ72を蝶番73を介して湾曲部13の先端
側に蝶番73を中心に回転自在に取り付けられている。
この先端チップ72の蝶番73の前方には挿入部2のシ
ース74内を挿通しているワイヤ75の先端が強固に固
定されている。このワイヤ75の操作により先端チップ
72を蝶番73を中心に回転させることができる。
【0039】挿入部2内に設けられている処置具チャン
ネル75は、先端チップ72と湾曲部の接続端面が密閉
している状態では、先端チップ72に設けられた側方チ
ャンネル76に連通しており、食道や十二指腸等の狭い
管腔臓器77においては、処置具チャンネル75内を挿
通した細長な中空針78を側方チャンネル76によりそ
の先端を側方に導き、NMR計測用コイル22により得
られた断層像に基づく管腔臓器77の体壁内の病変部7
9に中空針78の先端を突き刺し、中空針78の先端よ
り病変部79の組織を吸引して回収する。
【0040】また、図19に示すように、胃等のように
広くでかつ体壁が硬い管腔臓器81では、ワイヤ75を
操作し、先端チップ72を蝶番73を中心に回転させL
字形状にする。これにより処置具チャンネル75内を挿
通した細長な中空針78を湾曲部13より突出させ、N
MR計測用コイル22により得られた断層像に基づく管
腔臓器81の体壁内の病変部79に中空針78の先端を
突き刺し、中空針78の先端より病変部79の組織を吸
引して回収する。
【0041】図18及び図19に示したNMR計測用内
視鏡71では、狭い管腔臓器77においては先端チップ
72に設けられた側方チャンネル76により簡単にNM
R計測用コイル22により得られた断層像に基づく管腔
臓器77の体壁内の病変部79に中空針78の先端を突
き刺し、また広くでかつ体壁が硬い管腔臓器81におい
てはワイヤ75を操作し先端チップ72を蝶番73を中
心に回転させ中空針78を湾曲部13より突出させてN
MR計測用コイル22により得られた断層像に基づく管
腔臓器81の体壁内の病変部79に中空針78の先端を
突き刺すことができるので、簡単な操作により確実に病
変部の組織を回収することができる。
【0042】[付記] (付記項1) 体内に挿入可能な細管と、前記細管の先
端に配置され少なくともNMR計測時の磁気共鳴信号を
受信するNMR計測用アンテナを有する磁気共鳴信号受
信手段と、静磁場を発生させる静磁場発生手段とを備え
た磁気共鳴観測装置において、前記静磁場と光軸が直交
し、かつ、体内を通過可能な波長のレーザ光を供給する
レーザ光供給手段を備え、前記磁気共鳴信号受信手段の
近傍に、前記磁気共鳴信号受信手段と平行に配置され、
前記レーザ光を受光し光電変換信号を出力する光電変換
手段を設けたことを特徴とする磁気共鳴観測装置。
【0043】(付記項2) 前記光電変換手段は、前記
レーザ光を入射する窓部を有することを特徴とする付記
項1に記載の磁気共鳴観測装置。
【0044】(付記項3) 前記光電変換手段は、周囲
に前記レーザ光を受光する受光面に対して直交する光遮
蔽手段を有することを特徴とする付記項2に記載の磁気
共鳴観測装置。
【0045】(付記項4) 磁気共鳴観測装置と併用可
能で、体内に導入可能なマイクロマシンにおいて、体内
を通過可能な波長のレーザ光を受光し光電変換信号を出
力する光電変換手段を備えたことを特徴とするマイクロ
マシン。
【0046】(付記項5) 先端部を湾曲させるワイヤ
を固定するワイヤ固定手段を有する医療用プローブにお
いて、前記ワイヤ固定手段がすり割りまたは平行な2面
を有するヘッド部と、中央部外周に設けられた雄ねじ部
と、中心軸周りに形成された前記ワイヤを挿通する中空
部と、前記ヘッド部に対して他端側の中空部の内面に形
成された第1のテーパ部とからなる第1の部品と前記第
1の部品の前記雄ねじ部と螺合し前記第1の部品を内挿
する雌ねじ部と、前記第1のテーパ部を前記中心軸方向
に押圧変形させる第2のテーパ部からなる第2の部品と
から構成されることを特徴とする医療用プローブ。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明の磁気共鳴観
測装置によれば、磁気共鳴信号受信手段の近傍に、磁気
共鳴信号受信手段と平行に配置された光電変換手段がレ
ーザ光を受光し光電変換信号を出力するので、静磁場と
NMR計測用アンテナとの位置関係を術者に認識させる
ことができ、簡単かつ確実に静磁場に対するNMR計測
用アンテナ(NMR計測用コイル)の向きを術者がほぼ
直交させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るNMR計測用アン
テナ装置を備えた軟性内視鏡の構成を示す構成図
【図2】図1の変形例としてのNMR計測用アンテナ装
置を備えた硬性内視鏡の構成を示す構成図
【図3】図1の軟性内視鏡に設けられるNMR計測用ア
ンテナ装置の構成を示す構成図
【図4】図3の光電変換素子の構成を示す構成図
【図5】図3のNMR計測用アンテナ装置の軟性内視鏡
での配置を示す図
【図6】図3のNMR計測用アンテナ装置の変形例の軟
性内視鏡での配置を示す図
【図7】図1の軟性内視鏡の湾曲機構を示す図
【図8】図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を
説明する第1の説明図
【図9】図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材を
説明する第2の説明図
【図10】図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材
を説明する第3の説明図
【図11】図7の湾曲ワイヤを固定するワイヤ固定部材
を説明する第4の説明図
【図12】図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説
明する第1の説明図
【図13】図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説
明する第2の説明図
【図14】図3のNMR計測用アンテナ装置の作用を説
明する第3の説明図
【図15】自走するカプセル型手術装置である自走型マ
イクロマシンの構成を示す構成図
【図16】図15の自走型マイクロマシンの作用を説明
する説明図
【図17】図15の自走型マイクロマシンの変形例を示
す図
【図18】組織回収に適したNMR計測用内視鏡の構成
を示す構成図
【図19】図18のNMR計測用内視鏡の作用を説明す
る説明図
【符号の説明】
1…軟性内視鏡 2…挿入部 3…操作部 4…コネクタ 5…ユニバーサルコード 6…接眼部 7…先端硬質部 8…バルーン 9…バルーン装着部 10…湾曲部 11…軟性細管 12…湾曲操作ノブ 21…NMR計測用アンテナ装置 22…NMR計測用コイル 23…整合回路 24…光電変換素子 25…回路基板 26…同軸ケーブル 27…信号ケーブル 28…光遮蔽部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体内に挿入可能な細管と、前記細管の先
    端に配置され少なくともNMR計測時の磁気共鳴信号を
    受信するNMR計測用アンテナを有する磁気共鳴信号受
    信手段と、静磁場を発生させる静磁場発生手段とを備え
    た磁気共鳴観測装置において、 前記静磁場と光軸が直交し、かつ、体内を通過可能な波
    長のレーザ光を供給するレーザ光供給手段を備え、 前記磁気共鳴信号受信手段の近傍に、前記磁気共鳴信号
    受信手段と平行に配置され、前記レーザ光を受光し光電
    変換信号を出力する光電変換手段を設けたことを特徴と
    する磁気共鳴観測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005030114A1 (ja) * 2003-09-29 2005-04-07 Olympus Corporation カプセル投薬システム、カプセル投薬システムを用いる投薬方法、カプセル投薬システムの制御方法
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