JP3244376B2 - 磁気共鳴観測装置 - Google Patents

磁気共鳴観測装置

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JP3244376B2
JP3244376B2 JP04557294A JP4557294A JP3244376B2 JP 3244376 B2 JP3244376 B2 JP 3244376B2 JP 04557294 A JP04557294 A JP 04557294A JP 4557294 A JP4557294 A JP 4557294A JP 3244376 B2 JP3244376 B2 JP 3244376B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は患者の体内に挿入して体
内の磁気共鳴信号を受信し、患者の体内の磁気共鳴信号
画像を得る磁気共鳴観測装置に関する。
【0002】
【従来技術】近年、核磁気共鳴(以下、MRと記す)現
象を利用した非侵襲的な人体の診断方法が発展してき
た。例えば、前記MR現象を利用したMRイメージング
(以下、MRIと記す)装置では人体を静磁場中に置
き、所定の周波数の高周波(磁場)を与え、人体内のス
ピンを持つ核を励起し、この励起した核が元に戻る間に
生じた所定の周波数のMR信号を検出してコンピュータ
ーで処理することにより、人体の断層像を得ている。
【0003】このMRI装置によって得られる断層像は
癌等の異常細胞と正常細胞との識別等の診断に対して極
めて有用である。一般に、癌組織と正常細胞とから得ら
れるMR信号は互いに緩和時間が異なることが知られて
おり、この緩和時間を計測することにより、生体組織を
採取せずに癌か否かの診断が可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、消化器、特
に管腔臓器などの病変診断、例えば深達度診断を行なう
際には精細な画像を必要となる。しかしながら、従来の
MRI装置では患者の体外にMR信号受信用コイルが設
置されているので、この体外のMR信号受信用コイルで
管腔臓器などの患者の体内深部の精細な画像を得ること
は困難である。例えば、胃壁の診断などに患者の腹部体
表にMR信号受信用の表面コイルを置いてMR信号を受
信することなども行なわれているが、この場合には受信
信号のSN比が悪く、診断に十分な画像は得られない問
題がある。
【0005】これに対処するために、例えば特公平3−
5174号公報や特開平2−277440号公報に示さ
れるように患者の体内に挿入される挿入部の先端部にM
R信号を検出するMR信号受信用の高周波コイルを設け
た内視鏡(MR内視鏡)ないしプローブ等の挿入具が提
案されている。これらによれば、体内に挿入したコイル
によりMR信号を受信するので、SN比が良好な、精細
な画像を得ることができ、前述のような管腔臓器の病変
深達度診断に対して有効な、精細な画像が得られる。
【0006】ここで、MR内視鏡の挿入部内に組み込ま
れるMR信号受信用の高周波コイルの感度には方向性が
あるので、特定方向に対しては感度が高く、それ以外の
方向では感度が低くなる。そのため、MR内視鏡によっ
て磁気共鳴画像を観測するに当たっては、MR内視鏡に
組み込まれたMR信号受信用の高周波コイルの高感度方
向を観測すべき患部が存在する方向に合わせた状態で、
MR内視鏡を患者の体内に挿入する必要がある。
【0007】しかしながら、MR信号受信用の高周波コ
イルはMR内視鏡の挿入部の内部に配設されているの
で、MR内視鏡の挿入部の表面からはこの高周波コイル
の配設状態を直接的に確認することができない問題があ
る。そのため、従来のMR内視鏡では高周波コイルの感
度領域を直感的に把握することが難しいので、高周波コ
イルの高感度方向を観測すべき患部が存在する方向に正
確に合わせる作業が難しい問題がある。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、磁気共鳴画像を観測するに当たり、観
測すべき患部が存在する方向に高周波コイルの高感度方
向を合わせる作業を容易、かつ正確に行なうことができ
る磁気共鳴観測装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は体腔内に挿入さ
れる挿入部の先端側に磁気共鳴観測用の高周波コイルを
収容させる高周波コイル収容部を設けるとともに、前記
高周波コイルの配設状態を示す指標を前記高周波コイル
収容部の外周面に設けたものである。
【0010】
【作用】高周波コイル収容部の外周面を目視して指標の
位置を確認させることにより、高周波コイルの感度領域
を直感的に把握させ、磁気共鳴画像を観測するに当た
り、高周波コイル収容部の外周面の指標の位置を基準と
して観測すべき患部が存在する方向に高周波コイルの高
感度方向を合わせる作業を行なわせるようにしたもので
ある。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1(A)乃
至図4を参照して説明する。図1(A)は磁気共鳴観測
用のMR内視鏡1の概略構成を示すものである。このM
R内視鏡1には通常の内視鏡と同様に、患者の体内に挿
入される挿入部2と、この挿入部2の基端部に連結され
た手元側の操作部3と、この操作部3に一端が連結され
たユニバーサルコード4とが設けられている。
【0012】さらに、手元側の操作部3には接眼部5、
先端の湾曲角度を操作するアングル操作ノブ6、吸引ボ
タン7、送気・送水ボタン8、内視鏡用鉗子や処置具を
挿入する鉗子口9が設けられている。
【0013】また、挿入部2およびユニバーサルコード
4には可撓性の外装細管が配設されている。ここで、挿
入部2には長尺な可撓管部2Aと、最先端に配設された
先端硬性部10と、この先端硬性部10の向きを変更す
る湾曲部11と、これらの先端硬性部10と湾曲部11
との間に配設された硬性の高周波コイル収容部12とが
設けられている。さらに、先端硬性部10には対物レン
ズ13、ライトガイド14の光学系の他に、鉗子出口1
5が設けられている。
【0014】また、図2(A)はMR内視鏡1の挿入部
2の先端部分の内部構成を示すものである。なお、ここ
では先端硬性部10に組み込まれている光学系や、イメ
ージガイド、ライトガイド、鉗子チャンネル等の内視鏡
内蔵物等は省略されている。
【0015】すなわち、MR内視鏡1の挿入部2の先端
部分には先端側から光学系を有する先端硬性部10、次
に高周波コイル収容部12、次に湾曲部11の順で配置
されている。
【0016】さらに、高周波コイル収容部12にはこの
高周波コイル収容部12を構成する硬質の筒体16の内
部にMR信号受信(磁気共鳴観測)用のループ状の高周
波コイル17が収容されている。ここで、高周波コイル
17は例えばフレキシブル基板等の軟性の配線基板上に
MR信号受信用コイルが回路構成されたシート状のもの
である。
【0017】また、高周波コイル17は高周波コイル固
定部材18の外周面に例えば接着等の手段で固定されて
いる。この高周波コイル固定部材18の後端部には高周
波信号線固定部材20が固定されている。この高周波信
号線固定部材20には高周波コイル17の受信信号を伝
送する、例えば同軸ケーブル等の高周波信号線21の一
端部が接続されている。
【0018】さらに、高周波信号線21の他端部は湾曲
部11内から可撓管部2A内を通して操作部3側に延出
され、さらにユニバーサルコード4内を通して外部の図
示しないMRI装置の本体側に接続されている。なお、
高周波信号線21と高周波コイル17との接続はコネク
タ等の接続手段を用いて接続されるか、或いは半田付
け、圧着等により接続される。
【0019】また、図3は高周波コイル17のMR信号
受信感度の方向性を表わす感度曲線19を示すものであ
る。ここで、高周波コイル17はこの高周波コイル17
のループが作る窓に対面する方向(図3中で上下方向)
でMR信号受信感度が高く、それに直角な方向では感度
が低くなっている。
【0020】さらに、高周波コイル収容部12の筒体1
6の外周面には図4に示すように高周波コイル17の内
蔵位置に対応させてこの高周波コイル17の形状に相当
する枠状の指標41が設けられている。なお、指標41
の枠の内側は適宜の色に塗りつぶしてもよい。
【0021】次に、上記構成の作用について説明する。
MR内視鏡1の使用時には患者の体内にこのMR内視鏡
1の挿入部2が挿入される。この挿入部2の挿入作業時
には高周波コイル収容部12の外周面を目視して指標4
1の位置を確認することにより、高周波コイル収容部1
2の筒体16内に配設されている高周波コイル17の感
度領域を直感的に把握させることができる。そのため、
磁気共鳴画像を観測するに当たり、高周波コイル収容部
12の外周面の指標41の位置を基準として観測すべき
患部が存在する方向に高周波コイル17の高感度方向を
合わせる作業を簡単に行なわせることができる。
【0022】そして、MR信号受信用の高周波コイル1
7の高感度方向を観測すべき患部が存在する方向に合わ
せた状態で、MR内視鏡1の挿入部2が患者の体内に挿
入される。このとき、挿入部2の先端硬性部10に設け
られた光学系により内視鏡観察を行ないながら先端硬性
部10の後方の高周波コイル収容部12に内蔵されてい
る高周波コイル17が患者の体内の目的位置まで導入さ
れる。
【0023】さらに、目的位置まで到達した後、アング
ル操作ノブ6で操作することにより、湾曲部11を湾曲
変形させて高周波コイル17をMR診断に適した方向に
指向させる。
【0024】その後、高周波コイル収容部12内の高周
波コイル17が高周波信号線21を介して接続される図
示しないMRI装置により、患者の体腔内のMR診断画
像が撮像され、MR内視鏡1の光学系による光学画像と
MR画像とにより、目的部位の診断が行なわれる。
【0025】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、高周波コイル収容部12の筒体
16の外周面に高周波コイル17の内蔵位置に対応させ
てこの高周波コイル17の形状に相当する枠状の指標4
1を設けたので、高周波コイル収容部12の外周面を目
視して指標41の位置を確認することにより、高周波コ
イル収容部12の筒体16内に配設されている高周波コ
イル17の所在および向きが分かる。そのため、磁気共
鳴画像を観測するに当たり、観測すべき患部が存在する
方向に高周波コイル17の高感度方向を合わせる作業を
容易、かつ正確に行なうことができるので、観測すべき
患部が存在する方向に高周波コイル17の高感度方向を
合わせて、内視鏡1の挿入部2を患者体内に挿入する作
業を容易、かつ正確に行なうことができる。
【0026】なお、磁気共鳴画像の観測状態では、患者
の体は磁場発生装置の中に送り込まれており、内視鏡1
の操作は磁場発生装置の外側で行われる。このため、挿
入部2は相当な長さを持っており、その可撓性により高
周波コイル収容部12と操作部3との間は自由に捩れ
る。したがって、患者体内に内視鏡1の挿入部2を挿入
するに当たり、指標41によって予め高周波コイル17
の向きを確認することは内視鏡1の挿入部2を患者体内
に挿入したのち、磁気共鳴画像を観測する際に高周波コ
イル17の高感度方向を観測すべき患部が存在する方向
に合わせるうえで有効な手段となる。
【0027】さらに、高周波コイル収容部12の筒体1
6の外周面に設けられた枠状の指標41は高周波コイル
17の内蔵位置に対応させてこの高周波コイル17の形
状に相当する形状に形成されているので、使用者は指標
41を見ることにより直感的に感度領域を把握すること
ができる。ここで、磁気共鳴画像の感度領域は高周波コ
イル17の大きさに対応するので、使用者は指標41を
見ることにより直感的に高周波コイル17の感度領域を
把握し、観測しようとする部位に対してその内視鏡1が
適切かどうかを一目で判断できる。
【0028】また、指標41の構成物質として水の磁気
共鳴周波数とは明瞭に区別できる磁気共鳴周波数を持つ
特定の化学物質を用いるとともに、この物質の磁気共鳴
周波数に合わせて磁気共鳴画像の観測を行うことによ
り、指標41だけの画像を得ることができる。したがっ
て、この指標41の画像から患者の体内における高周波
コイル17の位置を確認することができるので、この指
標41の位置情報に基づいて高周波コイル17の位置を
精密に調節することにより、正しい位置決めによる磁気
共鳴画像観測を行なうことができる。
【0029】なお、指標41用の上記特定の化学物質と
して、例えば、水とは磁気共鳴周波数が−4.7ppm
異なるテトラメチルシラン(TMS,化学式:(CH
34Si)を用いるのが効果的である。また、指標4
1の形成法としては、例えば印刷、立体成型、地色の濃
淡、色相の変化等いずれの方法によってもよい。
【0030】また、図5は高周波コイル収容部12の筒
体16の外周面に設けられる指標の第1の変形例を示す
ものである。これは、上記実施例の枠状の指標41の枠
内に筒体16の周方向に沿って延設された目盛線42を
この筒体16の軸心方向に等間隔で複数並設したもので
ある。ここで、隣接する目盛線42,42間の間隔であ
る目盛の刻みは例えば1cmとするが、必要に応じて適宜
に定めてよい。これによって高周波コイル17の実寸法
が分かり感度領域の把握が一層容易になる。
【0031】また、高周波コイル17のコイル先端から
コイル中心までの距離が予め分かるので、それを覚えて
おいて、磁気画像観測時に、内視鏡1の挿入部2の進退
の距離を加減調整することにより、目視確認した患部に
高周波コイル17のコイル中心を正しく合わせることが
できる。ここで、高周波コイル17のコイル中心の法線
方向は感度が最高になる方向であるから、これによって
所望の患部に高周波コイル17の感度中心を合わせるこ
とができる。
【0032】また、図6は高周波コイル収容部12の筒
体16の外周面に設けられる指標の第2の変形例を示す
ものである。これは、上記実施例の枠状の指標41の枠
内に高周波コイル17の感度中心を示す十文字形状の感
度中心表示線43を設けたものである。これによって高
周波コイル17の感度中心を一層明瞭に認識することが
できる。
【0033】また、図7は高周波コイル収容部12の筒
体16の外周面に設けられる指標の第3の変形例を示す
ものである。これは、上記第1の変形例および第2の変
形例を組み合わせたもので、上記実施例の枠状の指標4
1の枠内に筒体16の周方向に沿って延設された目盛線
42をこの筒体16の軸心方向に等間隔で複数並設する
とともに、高周波コイル17の感度中心を示す十文字形
状の感度中心表示線43を設けたものである。
【0034】また、図8は高周波コイル収容部12の筒
体16の外周面に設けられる指標の第4の変形例を示す
ものである。これは、上記実施例の筒体16の内部に互
いに高感度方向の向きが異なる3つの高周波コイル17
を配設するとともに、筒体16の外周面にその内部に配
置された3つの高周波コイル17にそれぞれ対応させた
3つの指標44,45,46を設けたものである。ここ
で、3つの指標44,45,46は色相、濃淡、成型態
様等をそれぞれ違えることにより、相互に区別できるよ
うになっている。また、これらの指標44,45,46
にさらに目盛線42および十文字形状の感度中心表示線
43を追加してもよいことは勿論である。
【0035】また、図9(A)〜(C)は高周波コイル
収容部12の指標のさらに別の変形例を示すものであ
る。図9(A)は高周波コイル収容部12の筒体16の
外周面に高周波コイル17の中心位置を示す中心位置指
標31を設け、使用者が高周波コイル収容部12を目視
することにより、高周波コイル17がどの位置に内蔵さ
れているかが容易に把握できるようにしたものである。
この中心位置指標31は高周波コイル17が固定されて
いる部分の真上に対応する位置に表示されている。
【0036】さらに、図9(B)は高周波コイル収容部
12の筒体16の外周面に高周波コイル17の幅位置を
示す幅位置指標32を設けたもの、図9(C)は高周波
コイル収容部12の筒体16の外周面に高周波コイル1
7の後端位置を示す後端位置指標33を設けたものであ
る。なお、先端硬性部10に高周波コイル17の先端位
置指標を設けてもよい。
【0037】したがって、上記構成のものにあっては幅
位置指標32、後端位置指標33および先端位置指標を
総合して高周波コイル17の大きさを知ることができ
る。なお、これらの指標は視覚的に認知できるものであ
ればいかなる手段、構成によるものでもかまわない。
【0038】また、図10および図11(A),(B)
は本発明の第2の実施例を示すものである。図10は磁
気共鳴観測装置全体の概略構成を示すもので、51はM
RI装置、52はこのMRI装置51に設けられたMR
信号受信装置である。
【0039】さらに、患者53の体内に挿入される磁気
共鳴観測用のMR内視鏡54の挿入部55の先端部には
図11(A),(B)に示すMR信号受信用の高周波コ
イル56が設けられている。この高周波コイル56には
インピーダンス整合回路57を介して例えば同軸ケーブ
ルのような信号伝送線58が接続されている。この信号
伝送線58は前段増幅器59を介してMR信号受信装置
52に接続されている。また、MR内視鏡54のユニバ
ーサルコード60は内視鏡用の光源装置61に接続され
ている。
【0040】そして、高周波コイル56で受信されたM
R信号はインピーダンス整合回路57によって高周波コ
イル56と信号伝送線58とのインピーダンスが整合さ
れた状態で信号伝送線58によって前段増幅器59を介
してMR信号受信装置52に伝送されるようになってい
る。
【0041】また、MR内視鏡54の挿入部55におけ
る高周波コイル56を収容する高周波コイル収容部62
の内部にはこの高周波コイル収容部62の外部側に対し
て高周波コイル56を電気的に絶縁・分離する充填材6
3が注入されている。この充填材63は高周波コイル5
6全体を覆う状態で高周波コイル収容部62の内部に充
填されている。さらに、この高周波コイル収容部62内
の充填材63の基端部側は信号伝送線58の先端部を覆
う位置まで延出されている。なお、高周波コイル収容部
62の外周面には前記実施例で示すような高周波コイル
56の配設状態を示す指標が設けられている。
【0042】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、MR内視鏡54の挿入部55に
おける高周波コイル収容部62の内部にこの高周波コイ
ル収容部62の外部側に対して高周波コイル56を電気
的に絶縁・分離する充填材63を注入したので、高周波
コイル56が収容される高周波コイル収容部62に触れ
る患者53と、高周波コイル収容部62内の高周波コイ
ル56との間を高周波コイル収容部62の外装材および
充填材63により、二重に絶縁することができる。その
ため、従来に比べて患者53と、高周波コイル収容部6
2内の高周波コイル56との間の電気的絶縁性を強化さ
せることができる。
【0043】なお、例えば同軸ケーブルで構成されてい
る信号伝送線58の通電部分の周囲にはケーブルのシー
ルド線が保護接地されているので、信号伝送線58が内
蔵される挿入部55はこの挿入部55の外装チューブに
よる基礎絶縁だけでも患者53の電気的安全性が充分に
確保される。
【0044】かくして、本実施例によれば高周波コイル
収容部62内の高周波コイル56、インピーダンス整合
回路57、およびこの整合回路57と信号伝送線58と
の接続部分を高周波コイル収容部62の外装材および充
填材63により、二重に絶縁することができるので、従
来に比べて患者53と、高周波コイル収容部62内の高
周波コイル56との間の電気的絶縁性を一層強化させる
ことができる。そのため、高周波コイル収容部62の外
装材の破損のような単一故障状態においても患者53が
高周波コイル収容部62内の導通状態の電気回路に触れ
ることを防止することができるので、患者53には漏れ
電流が流れるおそれがない。したがって、MR信号受信
用の高周波コイル56の構成上の条件により、患者53
の体内に挿入されるMR内視鏡54の挿入部55の内部
の電気回路を電気的に絶縁分離できない場合であって
も、患者53の電気的安全性を確保できる効果が得られ
る。
【0045】また、本実施例によれば、充填材63を高
周波コイル収容部62の内部に注入したことにより、高
周波コイル56の質量を増加させることができる。その
ため、高周波コイル56の質量が小さい場合や、高周波
コイル56そのものが剛体に固定されていない場合に、
MRIスキャン中に発生される傾斜磁場により高周波コ
イル56が振動する際の上記高周波コイル56の振動を
小さくすることができる。その結果、高周波コイル56
の振動によるMR画像上のアーチファクトが低減される
という効果も得ることができる。
【0046】また、図12および図13は本発明の第2
の実施例の変形例を示すものである。すなわち、本変形
例では図12に示すように第2の実施例の高周波コイル
56と信号伝送線58との間のインピーダンス整合回路
57中に静電容量71を直列に接続し、MRIシステム
構成上、信号伝送線58に直流のバイアス電圧が印加さ
れる場合に、その直流電圧を整合回路57中の直列静電
容量71により遮断させるようにしている。
【0047】さらに、図13に示すように整合回路57
全体および信号伝送線58における整合回路57との接
続部分は例えば樹脂系接着剤等の絶縁体72によって覆
われた後に、さらにその上を充填材73が覆っている構
造となっている。
【0048】そこで、上記構成のものにあってはMRI
システム構成上、信号伝送線58に直流のバイアス電圧
が印加される場合、その直流電圧は整合回路57中に直
列に接続された静電容量71により遮断される。そのた
め、高周波コイル56は直流的に通電が遮断された状態
で保持される。
【0049】また、高周波コイル56はその開口面積が
比較的小さいので、MR信号受信時にこの高周波コイル
56に励起されるパルス状高周波電圧の振幅は極めて低
くなる。そのため、仮に高周波コイル56に患者53が
直接触れたとしても、患者53には電気安全性の面で無
視できる程度の極めて微小な漏れ電流しか流れない。
【0050】したがって、この高周波コイル56の部分
は通電が略遮断された状態で保持させることができるの
で、この高周波コイル56の部分の絶縁性を格別に強化
する必要がない。そのため、絶縁性を強化する部分は電
気的に導通状態で保持される整合回路57全体および信
号伝送線58における整合回路57との接続部分のみと
なるので、第2の実施例に比べて絶縁性を強化する範囲
を少なくすることができる。
【0051】また、電気的に導通状態で保持される整合
回路57全体および信号伝送線58における整合回路5
7との接続部分には樹脂系接着剤等の絶縁体72によっ
て覆われた後に、さらにその上を充填材73が覆う絶縁
構造が構成されているので、電気的に導通状態で保持さ
れる整合回路57全体および信号伝送線58における整
合回路57との接続部分を樹脂系接着剤等の絶縁体72
および充填材73により、患者53に対して二重に絶縁
することができる。そのため、第2の実施例と同様に高
周波コイル収容部62の外装材の破損のような単一故障
状態においても患者53が高周波コイル収容部62内の
導通状態の電気回路に触れることを防止することができ
るので、患者53に漏れ電流が流れるおそれがなく、M
R信号受信用の高周波コイル56の構成上の条件によ
り、患者53の体内に挿入されるMR内視鏡54の挿入
部55の内部の電気回路を電気的に絶縁分離できない場
合であっても、患者53の電気的安全性を確保できる効
果が得られる。
【0052】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形実施できることは勿論である。次に、本発明の他の特
徴的な技術事項を下記の通り付記する。
【0053】記 (付記項1) 体腔内に挿入される挿入部に磁気共鳴信
号を受信する高周波コイルが内蔵された磁気共鳴観測装
置において、前記高周波コイルを収容する高周波コイル
収容部の外部側に対して前記高周波コイルを電気的に絶
縁・分離する充填材を前記高周波コイル収容部内に注入
したことを特徴とする磁気共鳴観測装置。
【0054】(付記項1の従来技術)生体内に挿入され
るプローブや、内視鏡の挿入部等の可撓性の細管内に設
けられた磁気共鳴観測用の高周波コイルは、格別に電気
的に絶縁・分離されていないので、万が一プローブや、
内視鏡の外被が破れ、粘液などにより、高周波コイルと
生体粘膜との間が電気的に導通された場合には患者に漏
れ電流が流れるおそれがある。したがって、従来の磁気
共鳴観測用高周波コイルを内蔵した内視鏡や、プローブ
では高周波コイル、インピーダンス整合回路や、ケーブ
ルを含む部分が電気的に導通状態で保持されているため
に、挿入される患者の電気的安全を確保することが難し
い問題がある。
【0055】(付記項1の目的)生体内に挿入される挿
入部に高周波コイルが配設されていても、患者の電気的
安全性が確保でき、安全性が高い磁気共鳴観測装置を提
供することにある。
【0056】(付記項1の効果)付記項1によればMR
信号受信用高周波コイルの構成上の条件により、患者に
挿入される挿入部の内部の電気回路を電気的に絶縁分離
できなくとも、高周波コイル収容部に注入された充填材
によって患者の電気的安全性を確保できる効果を得るこ
とができる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば体腔内に挿入される挿入
部の先端側に磁気共鳴観測用の高周波コイルを収容させ
る高周波コイル収容部を設けるとともに、高周波コイル
の配設状態を示す指標を高周波コイル収容部の外周面に
設けたので、磁気共鳴画像を観測するに当たり、観測す
べき患部が存在する方向に高周波コイルの高感度方向を
合わせる作業を容易、かつ正確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示すもので、(A)
はMR内視鏡の概略構成図、(B)は高周波コイル収容
部の横断面図、(C)は高周波コイル収容部の分解斜視
図。
【図2】 (A)はMR内視鏡の挿入部の先端部を示す
縦断面図、(B)は(A)のL1 −L1 線断面図、
(C)は(A)のL2 −L2 線断面図、(D)は(A)
のL3 −L3 線断面図。
【図3】 高周波コイルのMR信号受信感度の方向性を
表わす感度曲線を示す概略構成図。
【図4】 高周波コイル収容部の外周面の指標の表示状
態を示す斜視図。の変形例を示す斜視図。
【図5】 高周波コイル収容部の外周面の指標の第1の
変形例を示す斜視図。
【図6】 高周波コイル収容部の外周面の指標の第2の
変形例を示す斜視図。
【図7】 高周波コイル収容部の外周面の指標の第3の
変形例を示す斜視図。
【図8】 高周波コイル収容部の外周面の指標の第4の
変形例を示す斜視図。
【図9】 高周波コイル収容部の外周面の指標のさらに
別の変形例を示すもので、(A)は高周波コイルの中心
位置を表わす中心位置指標を示す平面図、(B)は高周
波コイルの幅位置を表わす幅位置指標を示す平面図、
(C)は高周波コイルの後端位置を表わす後端位置指標
を示す平面図。
【図10】 本発明の第2の実施例の磁気共鳴観測装置
全体の概略構成図。
【図11】 (A)はMR内視鏡の挿入部の先端部に内
蔵されたMR信号受信用高周波コイルの配設状態を示す
斜視図、(B)は同横断面図。
【図12】 高周波コイルの接続回路を示す概略構成
図。
【図13】 整合回路と信号伝送線との接続部分の概略
構成を示す斜視図。
【符号の説明】
2,55…挿入部、12,62…高周波コイル収容部、
17,56…高周波コイル、41,44,45…指標。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森谷 浩人 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 横河メディカルシステム株式会社内 (72)発明者 佐藤 健志 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 横河メディカルシステム株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−293094(JP,A) 特開 平2−277440(JP,A) 特開 平5−56950(JP,A) 特公 平3−5174(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内に挿入される挿入部の先端側に磁
    気共鳴観測用の高周波コイルを収容させる高周波コイル
    収容部を設けるとともに、前記高周波コイルの配設状態
    を示す指標を前記高周波コイル収容部の外周面に設けた
    ことを特徴とする磁気共鳴観測装置。
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