JP3690408B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は記録シート上の未定着トナー像を加熱および加圧して定着する定着装置に関し、特に画像の光沢を得るための塗工紙の定着を良好に行える定着装置に関する。
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像情報記録装置のロール対型あるいはベルト型の定着装置に適用できる。
従来、画像形成装置の記録シートとして、図14の左側に示すような普通紙(通常記録シート)が、入手しやすく安価なこともあって用いられて来た。しかしこの普通紙では繊維層Gが表面に出るため、表面の凹凸が大きい。しかも定着装置で溶融されたトナーが記録シートに浸透しやすく、定着後の光沢ムラが目立つ欠点がある。そのため、特に高画質・高光沢の画像が要求されるカラー複写機等においては、トナー画像表面を平滑に定着処理せねばならなかった。前記定着処理により、前記記録シートへのトナーの浸透が更に助長される。そして、凹凸を埋めるためにトナーが消費され、トナー補給を頻繁に行わねばならなかった。
この欠点を補うため、図14の右側に示すような繊維層G上に樹脂剤を含んだ塗工層Mをコーティングしたコート紙、アート紙などの塗工紙が用いられている。
これは比較的高価であるが表面に凹凸が少なく光沢があり、溶融トナーの浸透も少ないため定着後画像の光沢ムラが目立ち難く、トナーの消費、補充も少なくて済むので、特にカラー複写機等において使用されることが多い。
定着後のトナー画像表面が平滑になるように定着処理する定着装置としては、従来下記(J01)、(J02)等の技術が知られている。
(J01)図15に示す技術
図15のロール対型定着装置は、内部にヒーター01を有し、表面にトップコート層02aで被覆された比較的厚い耐熱弾性体の下地層02bを有する加熱定着ロール02と、トップコート層03aで被覆された比較的薄い耐熱弾性体の下地層03bを有する圧力ロール03を有している。前記加熱定着ロール02表面には、記録シートS上の未定着トナーIの加熱定着ロール02への転移を防止するため、オイル供給装置04からシリコンオイルが供給されている。
前記圧力ロール03および前記加熱定着ロール02の圧接部(定着ニップN)は、前記比較的厚い下地層02bが凹むため、カラー画像のように多量のトナーIが載った腰の弱い記録シートSでも、定着後加熱定着ロール02から容易に自然剥離させること(セルフストリッピング)が可能になっている。
(J02)図16に示す技術
図16は特開平5ー150679号等に示されているベルトニップ型定着装置である。図16の定着装置において、前記図15と同一の符号を付けた要素は図15の要素と同じである。図16A、図16Bでは、前記図15の圧力ロールの代りにエンドレスベルト06を加熱定着ロール02の下部表面に圧接させる圧力ロール07および圧力補助部材08(または08′)が使用されている。前記エンドレスベルト06および加熱定着ロール02の圧接により形成される定着ニップNにより、記録シートS上の未定着トナー像Iが熱と圧力とを受けて定着される。
このようなベルトニップ型の定着装置では、前記定着ニップNの長さだけ加熱される時間が増える。従って前記図15のようにエンドレスベルト06を使用しない場合に比べて記録シートSの搬送速度を増しても十分な加熱定着時間を確保することができ、逆に同じ搬送速度ならばより多量の熱を与えることができることになるので、カラー画像の定着に適している。
また、前記圧力ロール07はステンレス等の材料により前記加熱定着ロール02より堅くて小径のロールに形成されているので、この押圧力により加熱定着ロール01表面が歪み、セルフストリッピングが可能となっている。
(J03)定着速度を減速することにより加熱加圧時間を長くする技術
加熱、加圧時間を長くするために定着速度を減速する技術として、下記の技術が知られている。
(a)特開昭49ー73141号;記録紙の厚みに応じて定着速度を減速する技術。
(b)特開昭51ー78342号;単色モードと多色モードの切り替えに応じて定着速度を減速する技術。
(c)特開昭59ー188673号;OHPボタンなどにより2種の速度切替えを行う技術。
(d)特開昭60ー143370では記録紙の種類を検知して定着速度及び定着温度を制御する手段が、それぞれ提案されている。
(J04)定着ニップ幅を広げることにより加熱加圧時間を長くする技術
定着ニップNの領域を広げる技術としては、特開平2ー294579号、特開平4ー333083号、特開平4ー97187号、実開平2ー58269号がある。
特開平5ー150679号公報 特開昭49ー73141号公報 特開昭51ー78342号公報 特開昭59ー188673号公報 特開昭60ー143370号公報 特開平2ー294579号公報 特開平4ー333083号公報 特開平4ー97187号公報 実開平2ー58269号公報
(前記(J01)の問題点)
前記(J01)のロール対型定着装置では塗工紙を普通紙と同じ定着条件(加熱温度、加熱時間等)で定着すると、塗工紙上のトナー画像の乱れ(以下トナーブリスター)が発生し易いという問題点がある。さらに悪い状態では定着ニップN通過後に前記繊維層Gと塗工層Mが分離して塗工紙表面が水脹れ状になるペーパーブリスターが発生する問題がある。
(前記(J02)の問題点)
また、前記(J02)のベルトニップ型定着装置では、塗工紙を普通紙と同じ定着条件(加熱温度、加熱時間等)で定着しても、ペーパーブリスターは比較的発生し難いが、定着ニップN中の圧接力が急減するエンドレスベルトのみの領域(例えば押圧補助部材の下流側の領域)においてトナーブリスターが発生し易いという問題がある。
(前記(J03)の問題点)
前記定着速度を下げる方法として示されたいずれの技術も、塗工紙のペーパーブリスターあるいはトナーブリスターへの影響については述べられていない。またこれらの手段では、15gsm程度の多量の塗工層がコーティングされている両面塗工紙においては効果が得られない。
(前記(J04)の問題点)
前記定着ニップの領域を広げる方法として示されたいずれの技術も、比較的厚い記録紙を用いる場合の定着強度を確保する目的のものであり、必ずしも厚いとは限らない塗工紙には該当しない。
以上に説明したペーパーブリスターおよびトナーブリスターの発生機構を発明者は次のように考えた。すなわち、定着を受ける過程で加熱により記録紙内の空気の膨張や水分の蒸発が起こっており、通常の記録紙では繊維間の空隙を通ってこれらの空気や水分が逃げやすいが、塗工紙では樹脂を含む前記塗工層Mに遮られて逃げにくい。
特に前記ロール対型定着装置では定着ニップNにおける圧接力が比較的強く、且つ急激な加熱が行われるので、前記膨張空気や蒸発水分の逃げ場が無く、定着ニップNの出口で急膨張した空気により繊維層Gと塗工層Mが分離してしまう。
一方ベルトニップ型定着装置では圧力補助部材08、08′および圧力ロール07の圧力を普通紙の場合と同様の高圧に保持した場合、それらの間の領域で圧接力が急減する。この圧接力急減領域において記録紙内の空気や水分が出てくる。この時トナーは加熱定着ロールに押圧されていないので前記の空気や水分の撹乱によりトナー像の乱れが発生する。
前記不具合に対する従来の改善策は、記録紙の裏面に塗工層Mを設けないとか、通常15gsm程度の塗工量を、3gsm程度に減らすことであった。しかしこのような改善策では、塗工紙本来の前記利点を薄れさせたり両面複写に対応できなくなる等の欠点を含んでいた。
本発明者は前記塗工紙におけるブリスター発生を防止する研究を行った結果、普通紙の場合に比べて定着時間を長くして80msec以上の時間で加熱、加圧定着を行ったり、加圧力を低めに設定したり、予め予備加熱を行ったりすることにより、急激な加熱、加圧を行わずに加熱、加圧定着を行えば、塗工紙定着時の前記ブリスターの発生を防止できることを見出した。
本発明は前述の事情および検討結果に鑑み、下記(O01)の記載内容を課題とする。
(O01)普通紙の定着速度を低下させること無く、塗工紙のペーパーブリスターあるいはトナーブリスターの発生を防止すること。
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。カッコ内の符号が+記号で連結されたものは実施例の複数の要素を組み合わせたものが本発明の要素に対応することを示す。

なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
(本発明)
前記課題を解決するために、本発明の定着装置(F)は、下記の要件を備えたことを特徴とする、
(Y01)記録シート(S)の搬送路(29)に配置された加熱定着部材(41)および前記加熱定着部材(41)に圧接する圧接部材(51,71,71′)、
(Y02)前記加熱定着部材(41)および圧接部材(51,71,71′)の圧接領域により定着ニップ(N)を形成し、前記定着ニップ(N)を通過する前記記録シート(S)に付着した未定着トナー像(I)を定着する前記加熱定着部材(41)および前記圧接部材(51,71,71′)、
(Y03)前記定着ニップ(N)を通過する記録シー塗(S)が表面に塗工層(M)を有する塗工紙であるか普通紙であるかを判別する塗工紙判別手段(59)、
(Y04)前記塗工紙判別手段(59)が塗工紙であると判別した場合に前記記録シート(S)の前記定着ニップ(N)の通過時間を80msec以上に制御し、前記塗工紙判別手段(59)が普通紙であると判断した場合に普通紙の前記定着ニップ(N)の通過時間を80msec未満に制御するニップ通過時間制御手段(49+59+C;47+49+59+C;69)、
(Y05)前記塗工紙判別手段(59)が塗工紙であると判別した場合に前記記録シート(S)の加熱定着温度を普通紙の加熱定着温度以下で且つ160℃より低い値に制御する手段。
(用語の説明)
本明細書において、前記「加熱定着部材」は、加熱定着ロール、加熱定着ベルト等を意味する。また、前記「圧接部材」は「加熱定着部材」表面に直接接触するエンドレスベルト、圧力ロール、圧力補助ロール、圧力補助パッド等を意味する。
次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明する。
(本発明の作用)
前述の特徴を備えた本発明の前記定着装置(F)においては、記録シート(S)の搬送路(29)に加熱定着部材(41)および圧接部材(51,71,71′)が配置されている。前記圧接部材(51,71,71′)は前記加熱定着部材(41)に圧接し、その圧接領域により定着ニップ(N)を形成する。前記加熱定着部材(41)および前記圧接部材(51,71,71′)は、前記定着ニップ(N)を通過する前記記録シート(S)に付着した未定着トナー像(I)を定着する。
定着装置(F)は塗工紙判別手段(59)を有する。前記塗工紙判別手段(59)は前記定着ニップ(N)を通過する前記記録シート(S)が表面に塗工層(M)を有する塗工紙であるか普通紙であるかを判別する。
前記塗工紙判別手段(59)が前記定着ニップ(N)を通過する前記記録シート(S)が塗工紙であると判別した場合、ニップ通過時間制御手段(49+59+C;47+49+59+C;69)は、記録シート(S)の搬送速度を低下させたり定着ニップ(N)の幅を増加させる等の動作により、前記定着ニップ(N)を通過する前記記録シート(S)の通過時間を80msec以上に制御する。
また、前記塗工紙判別手段(59)が前記定着ニップ(N)を通過する前記記録シート(S)が普通紙であると判別した場合、ニップ通過時間制御手段(49+59+C;47+49+59+C;69)は、前記定着ニップ(N)を通過する前記記録シート(S)の通過時間を80msec未満に制御する。
これにより、定着ニップ(N)における定着時の記録シートSからの(単位時間当りの)急激な空気の膨張や水分の蒸発を抑制することができる。したがって、塗工紙のブリスター(ペーパーブリスター、トナーブリスター等)の発生を防止することができる。

前述の本発明の定着装置は、下記の効果を奏することができる。
(E01)塗工量が多い、あるいは両面塗工されている塗工紙においても、画像形成装置側においてペーパーブリスターおよびトナーブリスターを防止することができる。またこの結果、塗工紙の両面複写にも対応でき、記録シート表面の凹凸をトナーで埋める必要もなくなるのでトナ−消費量が少なくて済み、トナー補給を頻繁に行う必要もなくなる。この効果は特に高画質・高光沢の画像が要求されるカラー複写等において特に有用である。
(E02)定着時に塗工紙の急激な加熱、加圧を行わない場合、記録シートからの急激な空気の膨張や水分の蒸発を抑制することができるので、予備加熱装置の追設なくして前記ブリスター防止が実現できる。
(E03)予熱により定着前に前記記録シート内の空気や水分を放出する構成を採用した場合には、前記ブリスター防止が、加熱定着部材あるいは圧接部材の部分で特別の機構的手段を設けることなく実現できる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
本発明の定着装置(F)の実施の形態1は、前記本発明の定着装置(F)において下記の要件を備えたことを特徴とする、
(Y001)前記記録シート(S)のニップ通過速度を制御する手段(ニップ通過速度制御手段)により構成された前記ニップ通過時間制御手段(49+59+C)。
(実施の形態1の作用)
前述の構成を備えた本発明の定着装置(F)の実施の形態1では、前記塗工紙判別手段(59)が前記定着ニップ(N)を通過する記録シート(S)が塗工紙であると判別した場合、前記ニップ通過時間制御手段(ニップ通過速度制御手段)(49+59+C)は、前記定着ニップ(N)を通過する前記記録シート(S)の通過速度を低下させ、前記記録シート(S)の通過時間を80msec以上にする。これにより、ロール対型のように比較的簡単で定着ニップ(N)領域の狭い定着装置(F)においてもブリスターの発生を防止することができる。
(実施の形態2)
本発明の定着装置(F)の実施の形態2は、前記本発明または前記実施の形態1の定着装置において下記の要件を備えたことを特徴とする、
(Y002)前記加熱定着部材(41)の表面温度を検知する温度センサ(47)、
(Y003)前記塗工紙判別手段(59)が前記記録シート(S)を塗工紙であると判別した場合に、加熱定着部材表面温度を低下させる定着温度制御手段(47+59+C)。
(実施の形態2の作用)
前述の構成を備えた本発明の定着装置(F)の実施の形態2では、前記塗工紙判別手段(59)が前記記録シート(S)を塗工紙であると判別した場合に、前記定着温度制御手段(47+59+C)は、前記温度センサ(47)により検知される加熱定着部材の表面温度を低下させる。この表面温度の低下は、ヒータ等の加熱手段の発熱量を低下させることにより容易に行うことができる。
これにより、ロール対型のように比較的簡単で定着ニップ(N)領域の狭い定着装置(F)においてもブリスター防止効果を発揮することができる。かつ定着温度と定着速度を組み合わせて変えることにより、前記ブリスター防止効果をより広範囲の記録シート(S)と未定着トナー(I)の範囲に対し、確実に発揮することができる。
(実施の形態3)
本発明の定着装置(F)の実施の形態3は、前記本発明、前記実施の形態1または2のいずれかの定着装置において下記の要件を備えたことを特徴とする、
(Y004)前記定着ニップ(N)のニップ域を増大する手段(ニップ域増大手段)により構成された前記ニップ通過時間制御手段(69)。
(実施の形態3の作用)
前述の構成を備えた本発明の定着装置(F)の実施の形態3では、前記塗工紙判別手段(59)が前記記録シート(S)を塗工紙であると判別した場合に、前記ニップ通過時間制御手段(ニップ域増大手段)(69)は、前記定着ニップ(N)の幅(領域)を拡大し、前記記録シート(S)の通過時間を80msec以上にする。これにより、比較的高速で定着処理を行いながら、ブリスター防止効果を発揮することができる。
(実施例)
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以後の説明の理解を容易にするために、図面において互いに直交する矢印X,Y,Zの方向に直交座標軸X軸、Y軸、Z軸を定義し、矢印X方向を前方、矢印Y方向を左方、矢印Z方向を上方とする。この場合、X方向(前方)と逆向き(−X方向)は後方、Y方向(左方)と逆向き(−Y方向)は右方、Z方向(上方)と逆向き(−Z方向)は下方となる。
また、前方(X方向)及び後方(−X方向)を含めて前後方向又はX軸方向といい、左方(Y方向)及び右方(−Y方向)を含めて左右方向又はY軸方向といい、上方(Z方向)及び下方(−Z方向)を含めて上下方向又はZ軸方向ということにする。
さらに図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
(実施例1)
次に図1〜図3により、本発明の実施例1(実施の形態1の例)について説明する。図1は本発明による定着装置の実施例1を備えた画像形成装置全体の構成図である。
図1において、画像形成装置Uは、上面にプラテンガラス(透明な原稿台)A1を有する画像形成装置本体としてのデジタル式の複写機Aと、前記プラテンガラスA1上に着脱自在に装着される自動原稿搬送装置Bを備えている。
前記自動原稿搬送装置Bは、原稿給紙トレイTR1に収容された原稿を順次取出して、前記プラテンガラスA1上の複写位置に搬送し、複写済みの原稿を原稿排紙トレイTR2に排出するように構成されている。
前記複写機Aは、前記プラテンガラスA1の下方に順次配置された画像読取部としてのイメージインプットターミナルIIT(以下、IIT)、および画像記録用作動部としてのイメージアウトプットターミナルIOT(以下、IOT)を有している。
前記IITは、前記プラテンガラスA1の下方に露光走査光学系1を有している。前記露光走査光学系1は、フルレートキャリッジに搭載された原稿照明用の露光ランプ2および第1ミラー3を有している。また露光走査光学系1は、前記フルレートキャリッジの移動速度の1/2の速度で移動するハーフレートキャリッジに搭載された第2ミラー4および第3ミラー5を有しており、さらにIITのフレームに支持された結像レンズ6を有している。

前記結像レンズ6は、前記プラテンガラスA1上の原稿から反射してさらに前
記第1,2,3ミラーで反射した原稿反射光をCCD(固体撮像装置)に収束させる機能を有している。前記CCDはその撮像面上に収束された原稿反射光を電気信号に変換する機能を有している。
またIITは、前記CCDで得られる電気信号を受けてデジタル画像データとして出力する画像データ出力部7、およびユーザーがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するユーザインターフェースUIを有している。前記ユーザインターフェースUIは記録シートSが塗工紙であることを指定入力する塗工紙判別手段としての塗工紙入力ボタン59(図示せず)のほか、画像形成装置Uの現在の設定状態に関する情報の表示等を行う表示部(図示せず)を有している。
前記IOTは、前記画像データ出力部7から出力される画像データをレーザ駆動信号に変換するレーザ駆動回路8、前記レーザ駆動回路8から出力されるレーザ駆動信号に応じて画像書込用のレーザビームLを出射するレーザ書込装置9を有している。
レーザ書込装置9から出射されるレーザビームLは、図1中時計方向に回転する像担持体11表面の移動経路に設定された潜像書込位置Q1において、前記像担持体11表面に入射するようになっている。
なお前記像担持体11の表面に沿って前記潜像書込位置Q1の回転方向上流側
に、帯電器12が配置されている。
前記像担持体11の表面に沿って前記潜像書込位置Q1の回転方向下流側には、前記像担持体11表面に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像ユニット13が配置されている。この現像ユニット13は赤色現像ユニット13aと黒色現像ユニット13bとを有する。前記現像ユニット13のさらに下流側に設定された転写位置Q2には、転写器14が配置されている。また転写器14のさらに回転方向下流側には、クリーナユニット16が配置されている。
前記転写器14の下方には、給紙トレイ21〜25が多段に配置されている。給紙トレイ23は両面コピーまたは多重コピー等の際に1回目のコピーが行われた記録シート(以下シート)Sを循環させて前記転写位置Q2に再送する時に使用される中間トレイである。
前記各給紙トレイ21〜25のシートSは第1シート搬送路26を通って前記転写位置Q2に搬送されるようになっている。転写位置Q2には前記転写器14が配置されており、そこを通過するシートSに像担持体11表面のトナー像を転写させるように構成されている。
前記転写位置Q2を通過した像担持体11表面は、表面に残留したトナーが前
記クリーナユニット16により回収された後、再び、前記帯電器12により一様に帯電されるようになっている。
前記第1シート搬送路26の終端には、前記転写位置Q2のシート搬送方向上流側に、搬送されて来たシートSを一旦停止させてから、前記転写位置Q2に搬入するためのレジゲート27およびレジロール28が配置されている。前記転写位置Q2でトナー像を転写されたシートSは、シート排出トレイTR3に接続する第2シート搬送路29を通って定着位置Q3に搬送される。
定着位置Q3には定着装置Fの加熱加圧要素が配置されており、定着位置Q3を通過するシートS上の未定着トナー像Iを加熱加圧により定着するように構成されている。前記第2シート搬送路29には、前記定着位置Q3の下流側に前記シート排出トレイTR3にシートを排出するための排出ローラ31が設けられている。
前記第2シート搬送路29には前記排出ローラ31の上流側に切替ゲート32が配置されている。切替ゲート32は、前記第2シート搬送路29上のシートSの搬送方向をシート循環路33または前記シート排出トレイTR3の方向に切り替える際に使用される。
シート循環路33は、シート反転路34および前記中間トレイ23に切替ゲート36を経由して接続されている。前記切替ゲート36は、両面コピーを行う場合にはシート循環路33のシートSをシート反転路34に向かわせ、多重コピーの場合には直接中間トレイ23に向かわせるようになっている。前記シート反転路34に設けられたシート状且つ櫛の歯状のマイラーゲート37は、通過するシートSが下方に搬送される際には弾性変形によりシートSの下方への移動を許し、マイラーゲート37を通過したシートSがスイッチバックして上方に搬送される場合には中間トレイ23の方向に誘導するように構成されている。
中間トレイ23に一旦収容されたシートSは、中間トレイ23から前記第1シート搬送路26により前記転写位置Q2に再搬送されるように構成されている。
次に前記定着装置Fについて説明する。
図2は本発明の実施例1におけるベルトニップ方式の定着装置の説明図で、図2Aは通常記録シートを定着する状態を示す図、図2Bは塗工紙を定着する状態を示す図である。図中シートはS、その上に転写された未定着トナー像はIで表わされている。
図2において、定着装置Fは、加熱定着部材としての加熱定着ロール41を有している。加熱定着ロール41のコア42は、外径46mm,内径42mmのアルミニウム円筒である。コア42の表面には、下地層43として硬度45°(JIS−A)のHTVシリコンゴムが厚さ2mmで直接被覆され、さらにその上にトップコート層44としてバイトンゴム(デュポン社の登録商標)が厚さ30μmでコートされている。下地層43とトップコート層44とから弾性体表面層(43+44)が構成されている。この加熱定着ロール41の外径寸法は次の値となる。
加熱定着ロール41の外径=50.06mm
加熱定着ロール41の加熱源であるハロゲンランプ46の出力は650wであり、温度センサ47の信号に基づいて(図示しない)温度コントローラがハロゲンランプ46の出力をフィードバック制御して加熱定着ロール41の表面が通常記録紙の定着時は160°Cに調整されるように構成されている。またその表面にはオイル供給装置48(図1参照)によって離型剤(粘度300csのアミノ変性シリコーンオイル)が供給されるようになっている。
前記加熱定着ロール41に圧接する圧接部材としてのエンドレスベルト51は、ポリイミドフィルムにより厚さ75μm、幅300mm、周長188mmに形成されている。このエンドレスベルト51は、ベルト支持ロール52、53、および押圧ロール54の周囲に98.06Nの張力で巻回されている。ベルト支持ロール52、53、および押圧ロール54はステンレスによって形成されており、その直径は、それぞれ18mm,18mm,23mmである。
前記ベルト支持ロール52,53および押圧ロール54は、それぞれ中央部の直径が端部の直径よりもわずかに大きくなるようにテーパ加工されており、これによって前記エンドレスベルト51の張力のためこれらのロールがたわんでも、エンドレスベルト51が平担になり波打ちすることなく、円滑に走行するようになっている。
これらのロールのうち前記押圧ロール54は、前記圧縮バネ56によってー定の押圧力(荷重)で前記加熱定着ロール41の中心に向けて押圧され、これにより前記エンドレスベルト51が加熱定着ロール41に圧接されている。この圧接構造については後で詳述する。
前記圧縮バネ56はその一端(図中下方端)が複写機A本体に固定されており、他端(上方端)が前記押圧ロール54の図示しない回転軸のベアリングホルダに固着されて押圧力を加えている。
図2Aにおいて通常の用紙を定着する場合、前記加熱定着ロール41へのエンドレスベルト51の巻付け角(ラップ角)は45°である。前記加熱定着ロール41の外径は、50.06mmであるので、前記加熱定着ロール41およびラップ角45°のエンドレスベルト51の圧接領域は(すなわち、定着が行われる場所となる定着ニップNの幅)は次の値となる。
N=50.06×3.14×45/360
=19.75(mm)
前記押圧ロール54はステンレス製で、前記加熱定着ロール41のトップコート層44よりもはるかに堅いので、押圧ロール54により加熱定着ロール41の前記弾性表面層(43+44)に向けて押圧されるエンドレスベルト51は加熱定着ロール41表面に食い込んだ状態となる。この状態は加熱定着ロール41に対してエンドレスベルト51が滑り難く、前記加熱定着ロール41の周速度と同じ速度で走行することが可能な状態である。
前記押圧ロール54により加熱定着ロール41に押圧されるエンドレスベルト51のニップ圧力P1は本実施例では次の値に設定されている。
P1=4kg/cm2
前記エンドレスベルト51がベルト支持ロール52,53および押圧ロール54の軸線方向に移動して、これらのロールから外れてしまうのを防止するため、ベルト支持ロール52はその軸の向きを調節可能に構成されている。すなわち、前記ベルト支持ロール52の軸(紙面手前端)を図2中の矢印で示した如く紙面内左右にわずかに変位可能に支持されている。
押圧ロール54よりもシートSの走行方向上流側に配置された補助的な押圧部材である補助パッド57は、幅10mmのステンレス支持体57aに厚さ2.5mmのシリコンスポンジ57b(シリコンゴムの発泡体)を被覆し、その上層部をエンドレスベルト51との接触抵抗を下げるためにガラス繊維にテフロン(登録商標)を含浸させたテフロン(登録商標)シート57cで被覆している。この補助パッド57もまた、圧縮バネ58によってエンドレスベルト51の内側から加熱定着ロール41の中心に向けて押圧されている。
前記補助パッド57により加熱定着ロール41に押圧されるエンドレスベルト51のニップ圧力P2は次の値に設定されている。
P2=4kg/cm2
前記加熱定着ロール41はステップモータ等を用いた駆動モータ49により周速度Vo=250mm/secで回転させられているので、加熱定着ロール41に圧接するエンドレスベルト51も速度Vo=250mm/secで走行させられるようになっている。前記加熱定着ロール41の周速度は、前記駆動モータ49の回転速度に応じて定まり、前記コントローラC内で発生させる前記駆動モータ49の駆動パルスから算出される。
前述のようにN=19.75mm、Vo=250mm/secの場合の、シートSのニップ通過時間tは次のようである。
t=N/Vo
=19.75/250=79msec
図3は本発明の実施例1におけるベルトニップ方式の定着装置のラップ幅可変機構の説明図である。
前記シートSが塗工紙であるとの検知信号は前記UI(ユーザインタフェース)の塗工紙入力ボタン59から複写機コントローラC(以下コントローラC)に入力されるようになっている。そして前記コントローラCは、前記エンドレスベルト51の前記加熱定着ロール41への巻き付け角度(すなわちラップ角)を増大して前記定着ニップNの幅を増すように、前記支持ロール53を図2Aの位置から図2Bの位置に上昇させるようになっている。
図3において、前記支持ロール52の軸52aおよび前記押圧ロール軸54aは、アーム61により一定の距離に保持されている。前記アーム61は、前記支持ロール軸52a回りに回動可能に支持されており、前記押圧ロール54の回転軸54aは前記圧縮バネ56により前記エンドレスベルト51を前記加熱定着ロール41表面に押圧するようになっている。
前記加熱定着ロール41表面のエンドレスベルト51のラップ幅(巻付き幅)を変化させるラップ幅可変機構62は、前記支持ロール軸52a回りに回動可能に支持されたアーム63を有している。
前記アーム63の先端には、長手方向にバネ収納溝63aが切られおり、その中に圧縮バネ64が収納されている。前記圧縮バネ64は前記支持ロール53の回転軸53aのベアリングホルダ53bを前記アーム63先端に向けてスライド自由に押圧するように配置されており、その押圧力が前記エンドレスベルト51の張力と釣り合っている。さらに前記アーム63上の前記支持ロール52近傍には、前記支持ロール52と同心円状の円弧に沿って形成された歯車66が固定されており、この円弧歯車66は小歯車67と噛み合っている。以上の符号63〜64,66〜67で示された要素により、本実施例1のラップ幅可変機構62(63〜64+66〜67)が構成されている。
前記小歯車67はラップ幅制御用のステップモータ68に連結されており、前記ステップモータ68は前記コントローラCに接続されている。そして前記UI(ユーザインタフェース)の塗工紙入力ボタン59が入力された場合、塗工紙検知信号がコントローラCに入力される。このコントローラCからの駆動指令により前記ステップモータ68が正逆回転すると、前記小歯車67も同様に正逆回転するようになっている。これにより前記小歯車67が例えば時計回り方向(図中矢印方向)に回転すると、前記ラップ幅可変機構62は、前記アーム63を反時計回り方向(図中矢印方向)に回動させて前記支持ロール53を上昇させ、ラップ角を増大させるようになっている。
この実施例1では、ラップ角は、普通紙の場合の45°から塗工紙の場合には12°(すなわち、約25%)増加させて57°に設定されるように構成されている。
すなわち、前記コントローラCは、シートSが塗工紙である場合の所要ラップ角57°とそれに対応する前記ステップモータ68を駆動する信号のテーブルを内蔵メモリに記憶させており、前記塗工紙検知信号を受けると前記テーブルから所要の駆動信号を読み出し、駆動回路D3を介して前記ステップモータ68に送信し駆動するようになっている。
このラップ角57°の場合の塗工紙のラップ幅(すなわちニップNの幅)は次の値となる。
N=50.06×3.14×57/360
=25.02(mm)
そして、N=25.02mm、Vo=250mm/secの場合の、シートSのニップ通過時間tは次のようである。
t=N/Vo
=25.02/250=0.1sec=100(msec)
以上、符号62,68, C,Tの要素から本発明の定着装置の実施例1のニップ通過時間制御手段(ニップ域増大手段)69(62+68+C+T)が構成されている。
(実施例1の作用)
次に前述の構成を備えた本発明の定着装置Fの実施例1の作用を説明する。
図1において、ユーザインターフェースUIから入力されたコピー指令信号に応じて、前記自動原稿搬送装置Bは、原稿給紙トレイTR1に収容された原稿を順次取出して、前記プラテンガラスA1上の複写位置に搬入する。
前記IITにおいては、その原稿を前記プラテンガラスA1の直下に配置された前記露光走査光学系1の原稿照明用の露光ランプ2で走行露光し、その反射光を第1ミラー3、第2ミラー4および第3ミラー5で反射し、結像レンズ6を通してCCD(固体撮像装置) に収束させる。前記CCDは、その撮像面上に収束された原稿反射光を電気信号に変換して出力し、それを受けた前記画像データ出力部7はデジタルな原稿画像データに変換して出力する。なお、前記自動原稿搬送装置Bは、複写済みの原稿を前記複写位置から取り出し前記原稿排紙トレイTR2に排出する。
前記IOTでは、上記の画像データを受け取ったレーザ駆動回路8がこれをレーザ駆動信号に変換し、前記レーザ書込装置9に送る。レーザ書込装置9はこの信号に応じて画像書込用のレーザビームLを、前記像担持体11表面上の前記潜像書込位置Q1に入射する。この像担持体11の表面は、前記帯電器12により予め一様に帯電されているが、前記レーザビームLの照射により原稿画像に対応する静電潜像が書き込まれる。
つぎに像担持体11の回転下流側に配置された前記現像ユニット13が、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像に現像する。その際必要に応じ赤色現像ユニット13aまたは黒色現像ユニット13bが切替え使用される。さらに下流側に設定された転写位置Q2では、転写器14が像担持体11上のトナー像を、前記レジロール27により搬入されたシートS上に静電的に付着させ転写する。像担持体11表面上の残留トナーは、さらに回転方向下流側のクリーナユニット16により掻き落とされる。
トナー像が転写された前記シートSは、前記第2シート搬送路29を通って定着位置Q3に搬送される。ここでは前記定着装置Fが、前記シートS上の未定着トナー像Iを定着し(詳細後述)、定着が終ると第2シート搬送路29を通して下流側に搬出する。このシートSを排出ローラ31がシート排出トレイTR3に排出する。
一方、前記ユーザインターフェースUIからのコピー指令信号に応じて前記給紙トレイ21〜25中の対応するトレイ(給紙トレイ23を除く)から前記シートSが取り出され、第1シート搬送路26を通ってその終端の前記レジゲート27に当接するまで搬送される。前記レジゲート27は一旦停止させた前記シートSを、前記像担持体11上のトナー像の到来と同期して通過させ、前記レジロール28により前記転写位置Q2へ送り込む。
前記片面1回複写の場合以外においては、前記第2シート搬送路29に配設されている切替ゲート32を切り替え、片面転写済みの前記シートSを下方のシート循環路33に搬送する。そしてさらに下方の切替ゲート36を作動させ、多重コピーの場合には前記シートSを直接中間トレイ23に搬送する。両面コピーの場合には下方のシート反転路34に一旦送り込んでスイッチバックさせ、前記マイラーゲート37により表裏反転させたシートSを中間トレイ23に送る。中間トレイ23では前記シートSを所定の位置に一旦停止させた後、前記第1シート搬送路26を通して前記転写位置Q2に再度搬送する。
次に図2および図3により前記定着装置Fの作用について説明する。
まず前記定着位置Q3に図2の右側から搬送されて来た前記シートSが塗工紙でない場合(通常の記録紙の場合)は、図2のエンドレスベルト51の上に移載され、駆動モータ49によりVo=250mm/secの周速で回転移動している前記加熱定着ロール41と前記エンドレスベルト51の圧接領域である前記ラップ角45°により定まるラップ幅(=19.75mm)の定着ニップNに送り込まれる。そこで、前記ニップN(=19.75mm)を通過する時間t=79msecの間に、前記表面温度160°Cの加熱定着ロール41の熱と、加熱定着ロール41と前記エンドレスベルト51とによる挟圧力とにより前記未定着トナーIが前記シートS上に定着される。
すなわち、まず前記加熱定着ロール41は中心部に配置された前記ハロゲンランプ46により加熱されて表面が一様に熱せられる。その表面温度は前記温度センサ47で検出され、前記コントローラCを経由してフィードバック制御を受けて160°Cに保たれている。また前記加熱定着ロール41の表面には上流側の前記オイル供給装置48(図1)からシリコンオイルの離型剤が供給され薄膜が形成されており、これが前記未定着トナーIの前記加熱定着ロール41への転移を抑制している。
前記加熱定着に必要な圧力は、前記エンドレスベルト51が98.06Nの張力で前記加熱定着ロール41まわりの巻付き角(ラップ角)45°で圧接していることによる定常的な圧力と、前記押圧ロール54および補助パッド57がエンドレスベルト51の内側面を押圧する押圧力により得られている。
次に図2、図3により、送り込まれるシートSが塗工紙の場合を説明する。前記UI(ユーザインターフェース)の塗工紙入力ボタン59が入力された場合、前記定着ニップNに搬入されるシートSが塗工紙であることの検知信号が前記コントローラCに送られる。前記コントローラCはこの入力を受けて、前記内蔵メモリに記憶させているテーブルから前記シートSが塗工紙である場合の所要ラップ幅に対応する前記ステップモータ68の駆動信号を読み出し、図示しない駆動回路を介して前記ステップモータ68に送信する。
この信号により前記ステップモータ68が所要角度回転し、それに結合されている前記ラップ幅可変機構62(63〜64+66〜67)の前記小歯車67が、図3に示すように時計回り方向(図中矢印方向)に回転すると、前記アーム63を反時計回り方向(図中矢印方向)に回動させ、前記支持ロール53を破線で示した通常の記録紙に対応する位置から実線の位置まで上昇させ、ラップ角を増大させるようになっている。
すなわち、通常の記録紙における前記エンドレスベルト51の前記加熱定着ロール41に対する圧接領域の右端点R1は、前記支持ロール53の上昇に伴いR2まで移動し、定着ニップNの幅をR0〜R1からR0〜R2までに増大させる。従って通常の記録紙の場合と同一速度で前記エンドレスベルト51が回動している場合には、前記定着ニップNの通過時間は(R0〜R2)/(R0〜R1)倍に増加する。
前述したように、定着ニップNの値およびニップ通過時間tは次のとおりである。
(普通紙の場合)
前記(R0〜R1)の定着ニップN=19.75mm
シートSの前記(R0〜R1)の定着ニップ通過時間t=79msec

(塗工紙の場合)
前記(R0〜R2)の定着ニップN=25.02mm
シートSの前記(R0〜R2)の定着ニップ通過時間t=100msec
これにより、前記シートSを前記定着ニップNを100sec(80msec以上)かけて通過させ、その間前記シートS中の空気や水分をゆっくりと加熱して、単位時間当たり少量ずつ塗工層Mを透過して漏出させることが可能になる。
なお、同時に前記加熱定着ロール41の表面温度は、通常の160°Cに比べて低下させた130°Cに制御されるので、前記空気や水分の漏出速度はさらに抑制される。
塗工紙入力ボタンからの入力が解除されると、前記コントローラCは通常の記録紙に対応する定着ニップNのラップ角45°が得られるように、前記ステップモータ68を駆動する信号をテーブルから読みだし、前述と逆の手順により前記ラップ角を塗工紙に対応する57°かち普通紙(通常記録シート)に対応する45°の状態に復帰させる。
以上が本実施例1のニップ通過時間制御手段(ニップ域増大手段)69(59+62+68+C+T)の作用である。
本実施例1における前記定着ニップNの幅の増大によるブリスター防止の関係を、発明者の実験結果(図4〜図5)から得られた知見により説明する。実験は、定着ロール温度(すなわち加熱定着部材表面温度)、加熱時間(すなわち前記定着ニップNの通過時間)、ニップ圧力(すなわちニップ押圧力)を変えてブリスター(ペーパーブリスター、トナーブリスター)の発生および定着可能温度の変化を調べたもので、シートSとしては90gsmおよび163gsmの両面塗工紙を用いている。図4は、90gsm両面塗工紙の場合のブリスター発生と定着温度、ニップ圧力、加熱時間の関係を示す図である。図5は、163gsm両面塗工紙の場合のブリスター発生と定着温度、ニップ圧力、加熱時間の関係を示す図である。
図4Aは補助パッド57によるニップ圧力が6kg/cm2であり、ニップ圧力が高くてブリスターの発生し易いケースを示す。
図4A中、最上部の右肩下がりの折れ線はペーパーブリスターの発生限界を示し、これより定着温度が高いとペーパーブリスターが発生することを示す。二番目の折れ線は同様にトナーブリスターの発生限界を示す。三番目(最下部)の折れ線は同様に最低定着可能温度、すなわちこれ以下の定着ロール温度では定着不良になることを示す。従って二番目の折れ線と最下部の折れ線の間が定着上、ブリスター防止上適当な領域となる。この領域を図中、使用可能領域と言う。以上の定義は図4〜図5とも同様である。
図4Aで、塗工紙の定着ロール温度を、普通紙と同様の160°Cとするとブリスターの発生無しに定着することは困難である。しかしながら、塗工紙の定着ロール温度を130°Cとすると、加熱時間80msec以下では前記使用可能領域は極めて狭いが、80msec以上(図中右方)に加熱時間を増すと、前記使用可能領域は上下にも拡大する。したがって、定着ロール温度が多少変化しても、定着温度および定着時間を常に使用可能領域内に保持することが容易である。
なお、図4、図5に示すように、ニップ圧力が2kg/cm2程度と小さい場合には、定着時間が80msec以下でもトナーブリスターの発生を避けることが比較的容易である。しかしながら、ニップ圧力が6kg/cm2程度と比較的大きい場合には、定着時間が80msec以下ではトナーブリスターの発生を避けることが困難になる。一般にニップ圧力が小さいとトナーブリスターは定着時間が短くても発生し難いが、ニップ圧力が大きくなるにしたがって、定着時間が短いとトナーブリスターが発生し易くなる。
そして、ニップ圧力がどのような場合であっても、定着時間を80msec以上にすると、トナーブリスターの発生を少なくすることができる。
本実施例1における前記加熱定着ロール41の表面周速250mm/sec、普通紙の場合(ラップ角45度)の前記定着ニップNの幅19.6mmに対して、前記ラップ角の可変機構を作動させて例えば前記定着ニップNの幅を約25%増すと、加熱時間は100msec(ラップ角57°)となり、前記図4Aに示す定着使用可能領域が広がる。
以上の関係は、図4B以降図5Bまでの他の塗工紙、ニップ圧力についても同様である。ただし図4A〜図5Bより判るように、前記使用可能領域における適当な位置(定着条件の組合わせ)は、それぞれ異なってくる。
(実施例2)
図6は本発明の実施例2におけるロール対型定着装置(大口径ロール対と小口径ロール対を併用の場合)の概略構成図である。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違している。
すなわち図6に示すように、加熱定着ロール41表面に接する圧接部材としての前記エンドレスベルト51と、ベルト支持ロール52、53、および押圧ロール54との代わりに、前記圧接部材として前記加熱定着ロール41と同径の圧力ロール71が配置され、下側から前記加熱定着ロール41表面に圧接されている。前記圧力ロール71の構成要素中のコア72、下地層73、トップコート層74の材料はそれぞれ前記加熱定着ロール41のコア42、下地層43、トップコート層44と同じであるが、下地層73の厚みは前記下地層43より薄く形成されている。これにより、前記圧力ロール71が前記加熱定着ロール41に弾性変形を与え、表面を少し凹ませて前記定着ニップNを形成し、セルフストリッピングが可能なようになっている。
また圧力ロール71には前記加熱定着ロール41の内部にあったハロゲンランプ46は配置されていない点も異なる。前記加熱定着ロール41および圧力ロール71の定着ニップNにおいて、前記シートS上の未定着トナーIが加熱、加圧されて定着される。なお、前記定着ニップNの幅は、前記加熱定着ロール41および圧力ロール71の直径あるいはその構成要素である下地層73の材料、厚さを選択することで調節可能である。
前記加熱定着ロール41の右方(−Y方向)には、前記シートSを前記定着ニップNに搬入するシート搬入装置78が配置されている。前記シート搬入装置78は、ベルト駆動ロール79およびベルト支持ロール81と、それらの回りに張架されたシート搬送ベルト82とから構成されている。ベルト駆動ロール79およびベルト支持ロール81はそれぞれ回転軸79aおよび81aの回りに反時計方向に回転し、前記シート搬送ベルト82上の前記シートSを、前記定着ニップNに向かって搬入するようになっている。なお前記回転軸79aは図示しない駆動装置により回転駆動されるように構成されている。
前記加熱定着ロール41、圧力ロール71、およびシート搬入装置78の組合わせにより大口径ロール定着部Wが構成されている。
本実施例2においては、前述した大口径ロール定着部Wと同様に構成された、比較的小型の小口径ロール定着部W′がもう1組、上方に配置されている。前記小口径ロール定着部W′の符号41′、71′および78′で示した要素は、それぞれ前記加熱定着ロール41、圧力ロール71、およびシート搬入装置78に対応している。ただし、前記加熱定着ロール41′と圧力ロール71′の断面寸法は前記加熱定着ロール41および圧力ロール71に比べ、小型になっている。
従って前記小口径ロール定着部W′の加熱定着ロール41′と圧力ロール71′の間で形成される定着ニップN′の幅も、前記大口径ロール定着部Wにおける定着ニップNの幅に比べ小さくなっている。また前記定着ニップN′の幅も、前記定着ニップNにおけると同様に調節可能である。
なお、この実施例2の定着ニップN,N′の幅、ニップ圧P,P′、定着温度T,T′は次のとおりであり、定着温度T,T′は同じである。
N=8mm
ニップ圧力P=6kg/cm2
定着温度T=130°C
N′=4mm
ニップ圧力P′=6kg/cm2
定着温度T′=160°C
前記大口径ロール定着部Wおよび小口径ロール定着部W′のベルト支持ロール81および81′の上流側には、ベルト式の可動式シート搬送装置83が配置されており、シート搬送装置83の下流側のベルト支持ロール84は、アーム85により支持されており、ソレノイド86により前記アーム85の下流端と共に上下に位置調節可能に構成されている。そして、ベルト支持ロール84が上方に移動した状態(前記ソレノイド86がオフの状態)ではシート搬送装置83により搬送されたシートは、小口径ロール定着部W′に搬送され、ベルト支持ロール84が下方に移動した状態(ソレノイド86がオンの状態)ではシートSは、大口径ロール定着部Wに搬送されるように構成されている。
なお本実施例2では前記シート搬入装置78および78′はそれぞれ前記第2搬送路29の一部を構成している。
前記UI(ユーザインタフェース)の塗工紙入力ボタン59からの塗工紙検知信号は前記コントローラCに入力されるようになっている。これを受けた前記コントローラCからの駆動信号により前記ソレノイド86に通電されるようになっている。そして前記ソレノイド86のオン、オフ作動により、前記ベルト式の可動式シート搬送装置83のベルト支持ロール84の上下位置を調節するように構成されている。
以上、符号59,83〜86,W,W′,C等の要素から本発明の定着装置の実施例2のニップ通過時間制御手段(ニップ域増大手段)69(59+83〜86+C+W+W′)が構成されている。
(実施例2の作用)
次に前述の構成を備えた本発明の定着装置の実施例2の作用を説明する。
本実施例2の作用は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様である。
図6において、右方の前記可動式シート搬送装置83から送られて来た前記シートSが通常の記録紙の場合は、現在図示されているように上方の前記シート搬送ベルト82′を経て前記小口径ロール定着部W′の前記定着ニップN′に送り込まれ、駆動モータ49′により200mm/secの周速で回転している前記加熱定着ロール41′とこれに圧接している前記圧力ロール71′とにより加熱、加圧されて前記未定着トナーIが前記シートS上に定着される。定着を終えた前記シートSは(図示しない)左方下流へ送り出される。
この場合のニップ通過時間すなわち定着時間t′および定着温度T′は次のようである。
t′=4mm/200mm/sec
=20msec
T′=160°C
つぎに塗工紙の場合を説明する。前記UI(ユーザインターフェース)の塗工紙入力ボタン59から塗工紙検知信号が入力されると、その検知信号が前記コントローラCに送られる。前記コントローラCはこの入力を受けて、駆動指令を出力し、駆動回路D4を介して前記ソレノイド86に通電させる。通電された前記ソレノイド86は、前記ベルト支持ロール84を下方に移動させる。
前記ベルト支持ロール84の下降により、前記可動式シート搬送装置83からの前記シートSは、今度は下方の前記シート搬送ベルト82を経て前記大口径ロール定着部Wの前記定着ニップNに送り込まれ、周速度100mm/secの前記加熱定着ロール41と圧力ロール71とにより加熱、加圧されて定着される。 この場合のニップ通過時間すなわち定着時間tおよび定着温度Tは次のようである。
t=8mm/100mm/sec
=80msec
T=130°C
定着ニップN通過後、シートSは、前記小口径ロール定着部W′におけると同様にして排出される。これにより、前記小口径ロール定着部W′におけるよりも低い定着温度130°Cおよび長い定着時間80msec定着されることになる。
前記塗工紙入力ボタン59からの前記塗工紙検知信号が解除されると、前記ソレノイド86がオフとされ、前記ベルト支持ロール84が上昇して前記可動式シート搬送装置83からの前記シートSは、上方の前記シート搬送ベルト82′を経て前記小口径ロール定着部W′の前記定着ニップN′に送り込まれ、普通紙に対応する短い時間の加熱を受けるようになる。
以上が本実施例2のニップ通過時間制御手段(ニップ域増大手段)69(59+83〜86+C+W+W′)の作用である。
(実施例3)
次に図7、図8により、本発明の実施例3について説明する。図7は本発明の実施例3の定着装置の全体説明図である。図8は同実施例3における定着装置の定着速度制御を示すフローチャートである。
なお、この実施例3は、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
すなわち、本実施例3の定着装置Fでは、前記実施例1のエンドレスベルト51、このエンドレスベルト51を加熱定着ロール41に圧接するための要素52〜58、ラップ幅可変機構62の代わりに、圧力ロール71が設けられている。そして、ニップ通過時間制御は前記加熱定着ロール41の駆動モータ49の回転速度を制御するニップ通過速度制御により行う構成となっている。
シートSが普通紙であるか、塗工紙であるかによって、制御パラメータは次のように設定されている。なお、ニップ圧PおよびニップNの幅は普通紙および塗工紙の場合で変らない。
(普通紙の場合)
ニップ圧力P=6kg/cm2
N=8mm
加熱定着ロール41の周速度Vo=250mm/sec
定着温度T=160°C
(塗工紙の場合)
ニップ圧力P=6kg/cm2
N=8mm
加熱定着ロール41の周速度Vo=100mm/sec
定着温度T=130°C
前述のようにパラメータを設定した場合、ニップ通過時間tは次のようになる。
(普通紙の場合)
t=(8mm)/(250mm/sec)
=32msec
(塗工紙の場合)
t=(8mm)/(100mm/sec)
=80msec
前記塗工紙入力ボタン59からの塗工紙検知信号は前記コントローラCに入力されるようになっている。前記コントローラCには、図8に示すフローチャートを実行するプログラムが組み込まれている。前記図8のフローチャートには判別ステップST1があり、通常の記録紙の場合は通常の定着ロール温度および定着速度で定着するステップST2,ST3が作動し、塗工紙の場合は低い定着ロール温度および低い定着速度で定着するステップST4,ST5が作動するようになっている。
(実施例3の作用)
次に図7、図8により、前述の構成を備えた本発明の定着装置の実施例3の作用を説明する。
図8のステップST1において、定着用紙が塗工紙であるか否か判断される。この判断は前記UI(ユーザインターフェース)の塗工紙入力ボタン59が入力されているか否かにより判断される。ノー(N)の場合は普通紙であるので、ステップST2において、定着温度T=160°C、加熱定着ロール41の周速度Vo=250mm/sec、となるように、前記ハロゲンランプ46および駆動モータ49を作動させる。
前記UI(ユーザインターフェース)の塗工紙入力ボタン59が入力されると、ステップST1においてイエス(Y)となる。この場合は、ステップST3に移る。
ステップST3において、加熱温度(定着ロールの表面温度)の制御値を130°Cに設定する。次にステップST4に移る。
ステップST4において、定着速度(加熱定着ロール41の周速度)Voの設定値を100mm/secに設定する。
これにより、塗工紙に適当な定着条件領域での定着処理が行われる。
以上が本実施例3における前記定着温度制御手段47+59+Cおよびニップ通過時間制御手段(ニップ通過速度制御手段)49+59+Cの作用である。
(実施例4)
図9は本発明の実施例4の定着装置の全体説明図である。なお、この実施例4おける定着装置の定着速度制御は、前記実施例3の図8に示すフローチャートと同じ処理を行う。
なお、この実施例4は、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例4は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
すなわち、本実施例4の定着装置Fでは、前記実施例1のラップ幅可変機構62が省略されている。したがって、この実施例4では、定着用紙が塗工紙である場合にラップ幅を変更して定着時間を延ばすことができないので、加熱定着ロール41の回転速度を低下させて定着時間を延ばすように構成されている。
すなわち、ニップ通過時間制御は前記加熱定着ロール41の駆動モータ49の回転速度を制御するニップ通過速度制御により行う構成となっている。
この実施例4では、シートSが普通紙であるか、塗工紙であるかによって、制御パラメータは次のように設定されている。なお、ニップ圧PおよびNは普通紙および塗工紙の場合で変らない。
(普通紙の場合)
ニップ圧P=6kg/cm2
N=19.75mm
加熱定着ロール41の周速度Vo=250mm/sec
定着温度T=160°C
(塗工紙の場合)
ニップ圧P=6kg/cm2
N=19.75mm
加熱定着ロール41の周速度Vo=200mm/sec

定着温度T=130°C
前述のようにパラメータを設定した場合、ニップ通過時間tは次のようになる。
(普通紙の場合)
t=(19.75mm)/(250mm/sec)
=79msec
(塗工紙の場合)
t=(19.75mm)/(200mm/sec)
=98.75msec
前記塗工紙入力ボタン59からの塗工紙検知信号は前記コントローラCに入力されるようになっている。前記コントローラCには、図8に示すフローチャートを実行するプログラムが組み込まれている。前記プログラムには判別ステップST1があり、通常の記録紙の場合は通常の定着ロール温度160°Cおよび定着速度250mm/secで定着するステップST2,ST3が作動し、塗工紙の場合は低い定着ロール温度130°Cおよび低い定着速度200mm/secで定着するステップST4,ST5が作動するようになっている。
したがって、本実施例4は、前記実施例3と同様の作用を奏する。
(実施例5)
次に図10により、本発明の実施例5について説明する。図10は、本発明の実施例5における予備加熱装置の概略図である。
なお、この実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例5は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
この実施例5は前記実施例1のラップ幅可変機構が省略されている。そして、前記定着装置Fの上流側の前記第2搬送路29上方に、予備加熱装置87が配置されている。
前記予備加熱装置87は、上部を覆うハウジング88とその下方直近に多少間隔を開けて取り付けられたヒーター89とから構成されている。前記ヒーター89は前記第2搬送路29の搬送方向に直交して複数本配設されており、前記コントローラCからの信号により所定の入力電力でオン・オフされるようになっている。これにより、前記第2搬送路29上を搬送されてくる前記シートSが塗工紙である場合には前記シートSを予備加熱するように構成されている。また前記ハウジング88の下面は反射性の金属面で被覆され、前記ヒーター89の熱を効率良く反射し前記シートS表面をむらなく予熱できるような形状に形成されている。
さらに前記コントローラCは、前記実施例2の前記プログラムおよびテーブルに代わる簡単なプログラムを有しいる。前記簡単なプログラムには前記塗工紙入力ボタン59から塗工紙検知信号を受けた場合に、前記予備加熱装置87に搬送されて来る前記シートSを60°C以上に予備加熱するために必要な、前記ヒーター89の作動タイミング、作動時間およびヒーター入力電力のデータが記憶されている。そして前記簡単なプログラムは、前記塗工紙検知信号を受けた場合に、前記データを取り出し、前記ヒーター89の作動信号に変換して前記予備加熱装置87に送信するようになっている。
以上の符号59,87,Cの要素から、本発明の定着装置の実施例5の予備加熱手段(59+87+C)が構成されている。
(実施例5の作用)
次に前述の構成を備えた本発明の定着装置の実施例5の作用を説明する。
本実施例5の作用は、下記の点で前記実施例2と相違しているが、他の点では前記実施例2と同様である。
前記UI(ユーザインターフェース)の塗工紙入力ボタン59が入力されて、塗工紙検知信号が前記コントローラCに送られと、前記コントローラCは、前記ヒーター89をオンにし、所定の加熱温度で所定時間加熱して前記第2搬送路29上を搬送されてくる前記シートSを60°C以上に予備加熱する。
定着用紙が普通紙の場合は、前記ヒータ89はオフのままである。
以上が本実施例5の予備加熱手段(59+87+C)の作用である。
これにより、予備加熱による塗工紙中の空気および水分の定着前放出が行われる。
なお、本実施例5における前記予備加熱によるブリスター防止の関係について発明者の実験結果から得られた知見は図11に示すとおりである。すなわち塗工量が90gsmおよび163gsmの2種類の塗工紙につき、定着前の予備加熱温度を20°C〜90°Cの間で変化させ、トナーブリスターの発生状況を観測した結果、60°C以上の予備加熱をした場合にはトナーブリスターの発生が防止されることが判明した。前述の知見に基づき、本実施例5における予備加熱温度を60°C以上に設定した。
(実施例6)
次に図12および図13により、本発明の実施例6について説明する。図12は、本発明の実施例6におけるニップ押圧力制御手段の全体構成図である。図13は、本発明の実施例6におけるニップ押圧力制御手段の細部説明図であり、図13Aは圧力ロール支持装置の構成、図13Bはパッド支持装置の構成を示す。
なお、この実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図12において、前記押圧ロール54は、押圧ロール支持装置91によって調整された押圧力で前記加熱定着ロール41の中心に向けて押圧され、これにより前記エンドレスベルト51が前記加熱定着ロール41に圧接されている。前記補助パッド57もまた、パッド支持装置92によって前記エンドレスベルト51の内側から前記加熱定着ロール41の中心に向けて押圧されている。
図13Aにおいて、前記押圧ロール支持装置91の外側は金属製のシリンダ93と厚めの底板94から構成されており、底板94はシリンダ93の内筒面に切られたネジにねじ込まれ固定されるようになっている。シリンダ93内部には上方に圧縮バネ96、下方にバネ受ピストン97が収納されている。前記シリンダ93の上部にはスライダ101がスライド可能に支持されている。前記スライダ101は前記押圧ロール54の回転軸54aを回転自在に支えるベアリングケース102に連結ボルト103を用いて連結されている。
前記バネ受ピストン97下面には前記底板94の貫通孔94aを貫通して下方に延びるピストンロッド98が連結されている。ピストンロッド98下端には被押圧プレート99が固定されている。
前記被押圧プレート99下面は偏心カム104に支持されている。偏心カム104はステップモータ106により偏心軸104a回りに回転駆動されるようになっている。ステップモータ106は、図12に示すようにコントローラCに接続された駆動回路107により駆動されるようになっている。前記符号93〜103で示された要素から前記押圧ロール支持装置91が構成されている。なお前記押圧ロール支持装置91は、複写機A内の前後(X方向)両端部にそれぞれ配置されている。
図13Bにおける前記補助パッド57に対する前記パッド支持装置92も、前記押圧ロール54に対する押圧ロール支持装置91と同様に構成され配置されている。すなわち、前記パッド支持装置92も、前記図13Aに示す符号93〜103で示された要素に対応する要素93′〜103′により構成されている。前記要素93′〜103′のうち、パッド連結部材102′のみが前記ベアリングケース102と異なっているが他の要素93′〜101′および103′は、前記要素93〜101および103と同様に構成されている。
また、前記パッド支持装置92の偏心カム104′を駆動するステップモータ106′はコントローラCに接続された駆動回路107′により駆動されるようになっている。
なお本実施例6においては、図13Aに示すスライダ101は、シリンダ93内でスライド可能であると同時に回転可能に収容されている。しかしながら、前記スライダ101は前後(X方向)一対配置されており、前後に延びる圧力ロール軸54で連結されているので、シリンダ93内で回転することはない。なお、シリンダ93内でのスライダ101の回転を確実に防止するためには、シリンダ93およびスライダ101に、軸方向に沿うガイド溝および前記ガイド溝にスライド自在且つ回転不能に係合する複数の被ガイドピンを設けることも可能である。
図12において、前記ユーザーインターフェースUI上の塗工紙入力ボタン59からの塗工紙検知信号は前記複写機Aの前記コントローラCに入力されるようになっている。また前記温度センサ47からの温度検出信号も前記コントローラCに入力されるようになっている。
コントローラCは各種(gsm)の塗工紙に対応する前記押圧ロール支持装置91およびパッド支持装置92の適当な押圧力の値(ニップ域の圧力2kg/cm2以下、後述)を発生するための前記ステップモータ106,106′の回転位置データのテーブルを記憶したメモリを有している。このテーブルから読み出した前記回転位置に達するまで前記ステップモータ106,106′を回転させることにより、所定の押圧力を発生することが可能になっている。
前述の符号59,104,106,107,Cで示された要素によりロール押圧力調整装置Jが構成されている。同様に符号59,104′,106′,107′,Cで示された要素によりパッド押圧力調整装置J′が構成されている。そして符号91,92,J,J′の要素から、本発明の定着装置の実施例6のニップ押圧力制御手段K(91+92+J+J′)が構成されている。
この実施例6では、シートSが普通紙であるか、塗工紙であるかによって、制御パラメータは次のように設定されている。なお、Nは普通紙および塗工紙の場合で変らない。
(普通紙の場合)
N=19.75mm
押圧ロール54のニップ圧P1=4kg/cm2
補助パッド57のニップ圧P2=3kg/cm2
加熱定着ロール41の周速度Vo=250mm/sec
定着温度T=160°C
(塗工紙の場合)
N=19.75mm
押圧ロール54のニップ圧P1=4kg/cm2
補助パッド57のニップ圧P2=2kg/cm2
加熱定着ロール41の周速度Vo=200mm/sec
定着温度T=130°C
前述のようにパラメータを設定した場合、ニップ通過時間tは次のようになる。
(普通紙の場合)
t=(19.75mm)/(250mm/sec)
=79msec
(塗工紙の場合)
t=(19.75mm)/(200mm/sec)
=98.75msec
なお、本実施例6の前記ニップ押圧力制御手段K(91+92+J+J′)は前記押圧ロール54側および補助パッド57側の両方の押圧力を調整可能に構成されているが、ほずれか一方のみにより押圧力を調節するように構成することが可能である。
(実施例6の作用)
次に前述の構成を備えた本発明の定着装置の実施例6の作用を説明する。
図12において、定着用紙が普通紙である場合には、前記ステップモータ106,106′の回転位置は、前記偏心カム104,104′がその上方に載置されている前記被押圧プレート99,99′を上昇させて、押圧ロール54のニップ圧P1=4kg/cm2、補助パッド57のニップ圧P2=3kg/cm2となるように保持される。
前記UI(ユーザインターフェース)の塗工紙入力ボタン59が入力されると、塗工紙検知信号が前記コントローラCに送られる。前記コントローラCはこの入力を受けて、内蔵するメモリのテーブルに記憶されている前記ステップモータ106,106′の回転位置データに応じた回転位置に到達するまでの前記ステップモータ106,106′を回転させる。そして、前記ステップモータ106,106′はそれぞれ所定位置まで回転し、連結されている前記偏心カム104,104′も所定位置まで回転させる。これにより前記偏心カム104,104′は上方に載置されている前記被押圧プレート99,99′を下降させ、前記圧縮バネ96,96′の圧縮を減少させる。
その結果、前記押圧ロール54および補助パッド57に対する押圧力は減少し、押圧ロール54のニップ圧P1=4kg/cm2、補助パッド57のニップ圧P2=2kg/cm2となるように保持される。
これにより、搬入される前記塗工紙におけるブリスターの発生を防ぎかつ良好な定着性能を保持し得る使用可能領域内で、適当な定着条件の位置を占めることができる。
つぎに前記塗工紙入力ボタン59がオフとされ、塗工紙検知データの入力が解除された場合には、前記処理プログラムのテーブルから一般記録紙に対応する前記ステップモータ106,106′の適当な回転位置データを読み出し、前述の手順と同様にしてニップ域に対する押圧力を普通紙(通常記録シート)の状態に復帰させる。
前記図4〜図5から分かるように、前記ニップ圧を低下させることにより、ブリスターが発生し難くなる。したがって、定着用紙が塗工紙の場合に定着時間を長くし、且つニップ圧を低下させる本実施例6は、塗工紙のブリスター発生を減少させることができる。
以上が本実施例6のニップ押圧力制御手段K(91+92+J+J′)の作用である。
なお、本実施例6において、塗工紙の塗工量に応じて塗工紙入力ボタン59を2個設け、前記塗工量に応じて、前記ニップ圧P1およびP2の設定圧力を異ならせておくことが可能である。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
(H01)実施例5で示した非接触方式予備加熱手段の代わりに、記録シートを搬送するエンドレスベルトの裏面(内側)から接触して加熱する加熱ロールまたは加熱プレートを使用したり、記録シートの裏面に直接接触して加熱する加熱搬送ロール(搬送ロールにヒーターを組み込んだ装置)を使用したりすることが可能である。さらにまた、記録シート含水防止ヒータを給紙トレイ部に設けることも可能である。
(H02)塗工紙判別手段は、実施例1で示したユーザインタフェースに設けた塗工紙入力ボタンの代わりに、表面光沢検知、あるいは表面粗さ検知などの自動判別装置を使用することが可能である。
(H05)定着装置の駆動形式は、全実施例を通して加熱定着ロールをモータで駆動する形式で説明したが、これに代えて加熱定着ロール下方の圧力ロールを駆動する形式(ロール対型、ベルトーニップ型の場合)、あるいはエンドレスベルト支持ロールの何れかをモータ駆動する形式(ベルトーニップ型、ベルトーベルト型の場合)を採用することが可能である。
(H06)オイル供給装置48は他の剥離剤塗布装置に代えたり、省略したりすることが可能である。
図1は本発明による定着装置の実施例1を備えた画像処理装置全体の構成図である。 図2は本発明の実施例1におけるベルトニップ方式の定着装置の説明図で、図2Aは通常記録シートを定着する状態を示す図、図2Bは塗工紙を定着する状態を示す図である。 図3は、本発明の実施例1におけるベルトニップ方式の定着装置のラップ幅可変機構の説明図である。 図4は、塗工紙のブリスター発生と定着温度、ニップ圧力、加熱時間の関係を示す図である(90gsm両面塗工紙の場合)。 図5は、塗工紙のブリスター発生と定着温度、ニップ圧力、加熱時間の関係を示す図である(163gsm両面塗工紙の場合)。 図6は本発明の実施例2におけるロール対型定着装置(大口径ロール対と小口径ロール対を併用の場合)の説明図である。 図7は、本発明の実施例3における定着装置の全体説明図である。 図8は、本発明の実施例3における定着装置の速度制御を示すフローチャートである。 図9は、本発明の実施例4における定着装置の全体説明図である。 図10は、本発明の実施例5における予備加熱装置の概略図である。 図11は実施例5の作用説明図で、塗工紙のブリスター発生と予備加熱温度の関係を示す図である。 図12は、本発明の実施例6におけるニップ押圧力制御手段の全体構成図である。 図13は、本発明の実施例6におけるニップ押圧力制御手段の細部説明図であり、図13Aは圧力ロール支持装置の構成、図13Bはパッド支持装置の構成を示す。 図14は、記録シートの説明図であり、通常の記録シート(普通紙)の断面図および塗工紙の断面図を示す図である。 図15は、従来のロール対型定着装置の概略構成図である。 図16は、従来のベルトニップ方式定着装置の概略構成図であり、図16Aは圧力補助部材として圧力補助ロールを使用の場合、図16Bは圧力補助パッドを使用の場合を示す。
符号の説明
C…コントローラ、F…定着装置、I…未定着トナー像、M…塗工層、N…定着ニップ、S…記録シート(シート)、
29…搬送路(第2シート搬送路)、41…加熱定着部材(加熱定着ロール)、47…温度センサ、49…駆動モータ、51…エンドレスベルト、54…圧接部材(圧力ロール)、57…圧接部材(圧力補助パッド)、59…塗工紙判別手段(塗工紙入力ボタン)、71…圧力ロール
K(91+92+J+J′)…ニップ押圧力制御手段、
(49+59+C;47+49+59+C)…ニップ通過時間制御手段(ニップ通過速度制御手段)、
(59+87+C)…予備加熱手段
69(59+62+68+C+T;59+84+86+C+W+W′)…ニップ通過時間制御手段(ニップ域増大手段)、

Claims (1)

  1. 下記の要件を備えたことを特徴とする定着装置、
    (Y01)記録シートの搬送路に配置された加熱定着部材および前記加熱定着部材に圧接する圧接部材、
    (Y02)前記加熱定着部材および圧接部材の圧接領域により定着ニップを形成し、前記定着ニップを通過する前記記録用紙に付着した未定着トナー像を定着する前記加熱定着部材および前記圧接部材、
    (Y03)前記定着ニップを通過する記録シートが表面に塗工層を有する塗工紙であるか普通紙であるかを判別する塗工紙判別手段、
    (Y04)前記塗工紙判別手段が塗工紙であると判別した場合に前記記録シート(S)の前記定着ニップの通過時間を80msec以上に制御し、前記塗工紙判別手段が普通紙であると判断した場合に普通紙の前記定着ニップの通過時間を80msec未満に制御するニップ通過時間制御手段、
    (Y05)前記塗工紙判別手段が塗工紙であると判別した場合に前記記録シート(S)の加熱定着温度を普通紙の加熱定着温度以下で且つ160℃より低い値に制御する定着温度制御手段。
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