JP3690040B2 - 動力伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は異常時のトルクリミッターとしての機能および従動側機器のトルク変動吸収機能を併せ備えた動力伝達装置に関するもので、自動車用空調装置の冷凍サイクルの圧縮機駆動用動力伝達装置として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明者は先に、特開平8−135752号公報において、異常時のトルクリミッターとしての機能および従動側機器のトルク変動吸収機能を併せ備えた動力伝達装置を提案している。
この従来装置は、自動車のエンジン等の駆動源から動力が伝達されて回転する駆動側側回転部材と、圧縮機等の従動側機器に連結された従動側回転部材とを備えるとともに、この両回転部材の間を連結する連結機構を、弾性変形可能なゴム製の弾性部材、およびこの弾性部材を保持する保持部材にて構成して、駆動源からの回転力が所定値以内であるときは、弾性部材と保持部材とを回転方向に係止しながら圧着させることにより、弾性部材が保持部材に一体に保持されて、両回転部材の間を一体に連結する。
【0003】
これに対し、駆動源からの回転力が所定値以上に上昇する過負荷時には、弾性部材を変形させて、弾性部材表面と保持部材との間で滑りを発生させて、従動側回転部材と駆動側回転部材との間の連結を遮断させることができる。
このように、過負荷時には、弾性部材自身の変形により弾性部材と保持部材との一体保持関係が解除されることにより、駆動源と従動側機器との間の動力伝達を遮断して、過負荷時のトルクリミッター機能を発揮することにより、過負荷運転の継続による種々の機器の損傷を未然に防止できる。
【0004】
しかも、トルクリミッター機能を発揮するための機構を、ゴムからなる弾性部材と保持部材との組合せで構成しているから、ゴムの衝撃吸収特性を活用して、圧縮機等の従動側機器のトルク変動を吸収することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記従来装置の製品化に向けて実際に試作して種々な観点からトルクリミッター機能の評価を行ったところ、次のごとき問題が生じることが判明した。
すなわち、トルクリミッター機能の作動メカニズムとしては、過負荷時にゴムからなる弾性部材に大きな変形を生ぜしめ、これを起点として弾性部材表面と保持部材との間で滑りを発生させて弾性部材を磨耗させ、動力伝達を遮断するというものである。
【0006】
一方、装置全体の組付の簡略化を図るために、ゴム製弾性部材として略円筒状に一体に繋がったものを用い、この略円筒状の弾性部材を、その内周側およひ外周側に位置する2つの円筒状の保持部材の間に、非接着にて、挟み込み固定させる構成のものについて試作検討してみた。
その際、略円筒状の弾性部材の軸方向への移動を阻止するために、弾性部材の軸方向の端面を、上記2つの円筒状の保持部材にてほぼ全面的に支持する構成のものを試作してみた。この試作品のトルクリミッター作動特性を評価したところ、略円筒状の弾性部材と両保持部材との間の軸方向での接触面積が大きいため、弾性部材に対して大きなねじれ力が作用して、その結果、弾性部材の軸方向の端部が大きくねじれて両保持部材の間に噛み込むという現象が発生する場合があった。
【0007】
この噛み込み現象が発生すると、弾性部材のうち、内外周面に形成される凹凸係止形状からなるトルクリミッター作動部位の変形が抑制されて、トルクリミッター作動トルクが設定値よりも大きくなってしまうということが分かった。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、トルク変動吸収作用を持ったゴム製の弾性部材を用いた連結機構で、過負荷時のトルクリミッター機能を発揮する動力伝達装置において、弾性部材の噛み込み現象を防止して、所期の作動トルクにてトルクリミッター機能を良好に発揮できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記したように、弾性部材の噛み込み現象が略円筒状の弾性部材の軸方向の端面と両保持部材との間の接触面積が大きいことに起因している点に着目して、本発明では、略円筒状の弾性部材の軸方向の端面と両保持部材との間に、上記接触面積を低減するための空隙を確保することにより、上記目的を達成しようとするものである。
【0009】
すなわち、請求項1記載の発明では、従動側回転部材(7、10)に連結された第1の保持部材(12)と、駆動側回転部材(1、2)に連結された第2の保持部材(13)と、この両保持部材(12、13)間に保持され、略円筒状に成形されたゴム製の弾性部材(15)とから構成される連結機構を備え、
この連結機構は、回転力が所定値以内であるとき、弾性部材(15)と両保持部材(12、13)とを回転方向に係止しながら圧着させることにより、弾性部材(15)が両保持部材(12、13)の間に一体に保持されて両回転部材(1、2)、(7、10)の間を一体に連結し、
これに対し、回転力が所定値以上に上昇する過負荷時には、弾性部材(15)の外周側および内周側のいずれか一方の面を変形させて、弾性部材(15)表面と両保持部材(12、13)のいずれか一方との間で滑りを発生させて、従動側回転部材(7、10)と駆動側回転部材(1、2)との間の連結を遮断するようになっており、
さらに、弾性部材(15)の軸方向の一端と第1の保持部材(12)との間、および弾性部材(15)の軸方向の他端と前記第2の保持部材(12)との間の少なくとも一方に、所定間隔の空隙(Y)を形成する間隔設定手段(15D、15G)を備えており、
この間隔設定手段は、前記弾性部材(15)の軸方向の一端面に一体成形された突起(15D、15G)であることを特徴としている。
【0010】
これによると、通常運転時にはゴムの衝撃吸収特性を活用して、圧縮機等の従動側機器(4)のトルク変動を良好に吸収することができるとともに、過負荷時には、弾性部材(15)自身の変形により駆動源と従動側機器(4)との間の動力伝達を遮断して、過負荷時のトルクリミッター機能を発揮できる。
しかも、過負荷時のトルクリミッター作動時に、間隔設定手段(15D、15G)による空隙(Y)の形成により、弾性部材(15)の軸方向端面と両保持部材(12、13)の少なくとも一方との間の接触面積を減らして、弾性部材(15)に加わるねじれ力を低減でき、弾性部材(15)のねじれ変形量を減少できる。そのため、空隙(Y)の容積にて弾性部材の軸方向へのねじれ変形分を吸収することが可能となる。
【0011】
この結果、弾性部材(15)が両保持部材(12、13)に対して圧着しているだけで、接着されていない構成であっても、弾性部材(15)の軸方向端部がねじれ変形して、両保持部材(12、13)の間に噛み込むという現象を確実に防止できる。これにより、トルクリミッター作動トルクが設定値よりも大きくなってしまうのを防止して、トルクリミッター機能を初期の設定値通りに良好に発揮できる。
【0012】
しかも、請求項1記載の発明では、間隔設定手段を、弾性部材(15)の軸方向の一端面に一体成形された突起(15D、15G)で構成している。これによれば、ゴムの一体成形で間隔設定手段を簡単に作ることができる。
そして、この間隔設定手段を構成する突起は、具体的には、請求項2に記載のように、弾性部材(15)の軸方向の一端面において円周方向の複数箇所に成形された円柱状の突起(15D)で構成したり、請求項3に記載のように弾性部材(15)の軸方向の一端面において円周方向に連続して成形されたビード状の突起(15G)で構成することができる。
【0013】
また、請求項4記載の発明では、従動側回転部材(7、10)に連結された第1の保持部材(12)と、駆動側回転部材(1、2)に連結された第2の保持部材(13)と、この両保持部材(12、13)間に保持され、略円筒状に成形されたゴム製の弾性部材(15)とから構成される連結機構を備え、
この連結機構は、回転力が所定値以内であるとき、弾性部材(15)と両保持部材(12、13)とを回転方向に係止しながら圧着させることにより、弾性部材(15)が両保持部材(12、13)の間に一体に保持されて両回転部材(1、2)、(7、10)の間を一体に連結し、
これに対し、回転力が所定値以上に上昇する過負荷時には、弾性部材(15)の外周側および内周側のいずれか一方の面を変形させて、弾性部材(15)表面と両保持部材(12、13)のいずれか一方との間で滑りを発生させて、従動側回転部材(7、10)と駆動側回転部材(1、2)との間の連結を遮断するようになっており、
さらに、弾性部材(15)の軸方向の一端と第1の保持部材(12)との間、および弾性部材(15)の軸方向の他端と前記第2の保持部材(12)との間の少なくとも一方に、所定間隔の空隙(Y)を形成する間隔設定手段(15D、15G)を備えており、
この間隔設定手段は、両保持部材(12、13)の少なくとも一方において、弾性部材(15)の軸方向の端面に対向する部位に一体成形された突起であることを特徴としている。
このような構成であっても、請求項1と同様の作用効果を発揮できる。
そして、本発明は請求項5に記載のように、従動側機器として、自動車用空調装置の冷凍サイクルの圧縮機(4)を用いる動力伝達装置において好適に実施できる。
【0014】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1〜図6は本発明を自動車空調用圧縮機の動力伝達装置に適用した第1実施形態を示すものであり、図1、2において、1は駆動側プーリで、図示しないベルトを介して自動車エンジンから回転力を受けて回転するものである。このプーリ1は多重Vベルトが係合される多重V溝を持ったプーリ部1aが一体形成されており、鉄系金属で製作されている。
【0016】
2は円筒形状に形成された駆動側ロータで、鉄系金属で製作されており、その円筒外周面にプーリ1が溶接等の接合手段で一体に接合されている。本例では、駆動側プーリ1および駆動側ロータ2により駆動側回転部材を構成している。
上記ロータ2の内周部には、ベアリング3が配置され、このベアリング3によりロータ2は圧縮機(従動側機器)4のフロントハウジング5の円筒突出部5a上に回転自在に支持されている。
【0017】
6は圧縮機4の回転軸、7は第1のハブで、鉄系金属にてフランジ部7aを有する円筒状に形成されている。この第1のハブ7は回転軸6に対してスプライン結合により回り止めして結合されており、そして、ボルト8により押さえプレート9を介して第1のハブ7は回転軸6にねじ止め固定されている。押さえプレート9は第1のハブ7に溶接により接合されている。このようにして、第1のハブ7と回転軸6は一体に回転可能に結合されている。
【0018】
10は第2のハブで、鉄系金属にてリング状の板形状(図2参照)に形成されており、リベット11により複数箇所(例えば、4箇所)にて第1のハブ7のフランジ部7aに一体に結合されている。
12は略円筒状に形成された第1の保持部材で、本例では鉄系金属にて第2のハブ10の外周側をプレス加工により断面L字状に折り曲げることにより、第2のハブ10に一体成形してある。
【0019】
この第1の保持部材12の円筒形状はプーリ1、ロータ2および第1のハブ7と同心状に配置されており、その円筒状部分には、回転方向に交互に繰り返し形成された複数の凸部12Aと凹部12Bとから構成された花びら状の係止形状部(図2参照)が形成されている。
上記第1の保持部材12の内周側には、所定の間隔を介して同心状に略円筒状の第2の保持部材13が配置されている。この第2の保持部材13も鉄系金属をプレス加工して成形したものである。図3に示すように、この第2の保持部材13の円筒状部分には、回転方向に交互に繰り返し形成された複数の凸部13Aと凹部13Bとから構成された花びら状の係止形状部が形成されている。
【0020】
また、第2の保持部材13の円筒状部分の軸方向一端側(図1の右側)には外周側へ折り曲げられた外周折り曲げ部13Cが形成されている。この外周折り曲げ部13Cには、図3に示すようにリベット14が配置される複数箇所(本例では、4箇所)の部位においてプーリ1側へ膨出した膨出部13Dが一体成形されている。
【0021】
この膨出部13Dにはリベット14の挿入穴13Eが開けられており、この挿入穴13Eと同一円周上に位置する挿入穴1b(図1、5参照)がプーリ1にも設けられている。そして、この両挿入穴1b、13Eにリベット14を挿入してかしめることにより第2の保持部材13がプーリ1に一体に結合されている。
一方、15はゴム製の弾性部材で、上記した略円筒状に成形された第1の保持部材12の内周面と、第2の保持部材13の外周面との間に非接着で、圧着した状態にて保持されるものである。この弾性部材15は本例では、図4に示すとともに図2に細点を付して外形状を示すように、ゴムにて略円筒状に一体に連結された形状に成形されている。
【0022】
この弾性部材15にも第1、第2の保持部材12、13の前記係止形状部に対応した花びら状の係止形状部が形成されている。すなわち、弾性部材15の円筒円周面には、回転方向に交互に繰り返し形成された複数の凸部15Aと凹部15Bとから構成される花びら状の係止形状部が形成されている。
この弾性部材15の半径方向の厚さは第1、第2の保持部材12、13間の間隔より所定量大きく設定してあるので、弾性部材15は第1、第2の保持部材12、13の間に圧着するようにして嵌入されている。この嵌入状態では、図2に示すように弾性部材15の複数の凸部15A、凹部15Bと、第1、第2の保持部材12、13の複数の凸部12A、13A、凹部12B、13Bとが相互に嵌合し、係止されるので、弾性部材15と、第1、第2の保持部材12、13との間の回転方向の係止力を高めることができる。
【0023】
また、本例では、後で詳述するように、トルクリミッタ機能を発揮するとき、すなわち、圧縮機4のロック時のような過負荷時にプーリ1側からの回転力が所定値以上に上昇するときは、弾性部材15の外周側部位を変形させて、この弾性部材外周側の表面を第1保持部材12の内周面に対して滑動させ、プーリ1と第2のハブ10との間の連結を遮断するようにしてある。つまり、本例では、弾性部材15の外周側の凸部15Aがトルクリミッタ作動部位として構成されている。
【0024】
そこで、弾性部材15の外周側の凸部15Aの中間位置に凹形状からなる逃げ溝(凹状部)15Cを設けて、この逃げ溝15Cと第1の保持部材12の凸部12Aの内壁面との間に空隙X(図1、5参照)を形成している。このように、逃げ溝15Cによる空隙Xの形成によって、圧縮機4のロック時のような過負荷時に弾性部材15の凸部15Aの弾性変形が容易に行われるようにしてある。この逃げ溝15Cの寸法、形状の選択により、トルク伝達を遮断するときの作動トルクを容易に調整でき、設計上の自由度が増す。
【0025】
なお、上記弾性部材15のゴム材質としては、自動車の使用環境温度範囲(−30°C〜120°)に対して、トルク伝達およびトルク変動吸収の面で優れた特性を発揮するゴムを用いることが好ましく、具体的には、塩素化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴムがよい。
ところで、弾性部材15の軸方向の一端(図1の右端部)は第2の保持部材13の外周折り曲げ部13Cに当接しているが、弾性部材15の軸方向の他端(図1の左端部)には、円柱状の突起15Dを円周方向の複数箇所(図2の例では8箇所)に等間隔で一体成形し、この円柱状の突起15Dの頂部が第1の保持部材12の内周折り曲げ部12Cと当接するようにしてある。
【0026】
これにより、弾性部材15の軸方向両端を押さえて、弾性部材15の軸方向の位置決めをするとともに、円柱状の突起15Dの周囲に、弾性部材15の接触面積を低減するとともに、弾性部材15のねじれ変形を吸収する空隙Yを形成している。図5はこの円柱状の突起15Dを有する弾性部材15周辺を拡大図示しており、この円柱状の突起15Dは、弾性部材15の軸方向の一端面と第1の保持部材12の内周折り曲げ部12Cとの間に所定間隔の空隙Yを形成する間隔設定手段を構成している。
【0027】
ここで、円柱状の突起15Dの配設位置は、図2、4に示すように、弾性部材15のうち凹部15Bの形成部位に対応して設けられている。また、円柱状の突起15Dの具体的設計例として、その高さは1mm程度で、外径は4mm程度である。
なお、10Aは第2のハブ10の補強用リブである。
【0028】
次に、本実施形態における組付方法を説明すると、まず最初に、プーリ1、ロータ2、ベアリング3および第2の保持部材13からなる組付体を圧縮機4のフロントハウジング5に組付ける。次に、第2の保持部材13上に円筒状の弾性部材15を組み付ける。次に、この弾性部材15および圧縮機4の回転軸6に対して、第1のハブ7、および第2のハブ10、これと一体の第1の保持部材12からなる組付体を組付け、最後にボルト8の締めつけ作業を行えばよい。
【0029】
以上の組付を完了することにより、第1、第2の保持部材12、13の間(換言すれば、プーリ1、ロータ2側と、ハブ7、10側との間)を弾性部材15を介して一体に連結することができる。
図6は自動車エンジンによる補機駆動系統を示すもので、20は自動車エンジンのクランクプーリであり、このクランクプーリ20の回転をベルト21を介して、圧縮機用動力伝達装置のプーリ1に伝達するようになっている。22はエンジン冷却装置の冷却水循環用ウォータポンプの駆動用プーリ、23はバッテリ充電用発電機(オルタネータ)の駆動用プーリ、24はパワーステアリング装置の油圧ポンプの駆動用プーリであり、これらのプーリ22〜24も圧縮機駆動用プーリ1とともにベルト21により回転力を受けて回転する。
【0030】
25、26、27はベルト21に所定の張力を与えるためのアイドルプーリである。
なお、図1では圧縮機4の具体的的構造の図示を省略しているが、圧縮機4は一般に連続可変容量タイプとして知られているもので、例えば斜板型、ワッブル型のように往復動ピストンのストロークをピストン駆動機構の斜板の傾斜角度を変化させて、圧縮機吐出容量を0%〜100%の間で連続的に可変するものである。
【0031】
このような連続可変容量タイプの圧縮機4を使用することにより、圧縮機4に動力の伝達を断続するための電磁クラッチを装備する必要がなくなる。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。
まず、圧縮機4の正常運転時について述べると、自動車エンジンのクランクプーリ20の回転はベルト21によりプーリ1に伝達され、このプーリ1と一体にロータ2および第2の保持部材13が回転する。
【0032】
そして、弾性部材15が第1、第2の保持部材12、13の間において半径方向に圧縮され、第1、第2の保持部材12、13に圧着することにより、第1、第2の保持部材12、13間が弾性部材15を介して一体に連結されている。その結果、圧縮機4の正常運転時には、プーリ1、ロータ2の回転が、第2の保持部材13から、弾性部材15、および第1の保持部材12を経てハブ10、7に伝達され、圧縮機4の回転軸6を回転させることができる。つまり、プーリ1の回転が圧縮機4の回転軸6に伝達され、圧縮機4が作動する。
【0033】
ここで、圧縮機4の正常運転時には、ゴム製の弾性部材15は圧縮機4の作動による捩じり振動を吸収しているため、通常20Nm程度の負荷トルクが弾性部材15に作用しているが、その際、弾性部材15は上記程度の負荷トルクでは小変形を起こすのみであり、第1、第2の保持部材12、13間の連結状態は維持される。
【0034】
従って、駆動側プーリ1から圧縮機4の回転軸6への動力伝達に支障はない。しかも、圧縮機4への動力伝達系にゴム製の弾性部材15を介在することにより、圧縮機4の正常運転時におけるトルク変動吸収効果を良好に発揮でき、その結果、圧縮機振動の低減等の効果を発揮でき、圧縮機周囲の環境への騒音低減を図ることができる。
【0035】
一方、圧縮機4がロックすると、過大な負荷トルクが第1の保持部材12、弾性部材15、および第2の保持部材13からなる連結機構に加わり、負荷トルクが予め設定した所定値(トルクリミッター作動トルク:例えば、70Nm)に到達すると、弾性部材15が所定量以上の大きな変形を起こす。この際、弾性部材15において、その外周側の面には、変形を容易にする逃げ溝15Cが形成してあるので、弾性部材15の外周側の凸部15Aが逃げ溝15Cによる空隙Xを埋めるように大きく変形する。
【0036】
これにより、弾性部材15の外周側の面と第1の保持部材12との係止状態が解除され、弾性部材15の外周側の面が第1の保持部材12の内周面に対して滑りを起こす。この結果、第1の保持部材12と弾性部材15との間の連結状態が遮断されるので、圧縮機4への動力伝達が遮断される。
ここで、圧縮機4が焼きつき等の重大故障による継続的なロックを生じた場合には、弾性部材15が磨耗、破損して、圧縮機4への動力伝達が完全に遮断され、トルクリミッターの機能を果たす。そのため、図5に示すエンジンの補機駆動システムにおいて、ベルト21の損傷や圧縮機以外の他の補機(22、23、24)の作動不能といった重大故障の発生を未然に防止できる。
【0037】
ところで、弾性部材15の軸方向の一端(図1の左端部)に円柱状の突起15Dを一体成形して、円柱状の突起15Dの周囲に所定間隔の空隙Yを形成している。これにより、上記したトルクリミッター機能をより一層適切に行うことができる。
以下、この点について、本発明者が試作検討した従来装置との対比により詳述する。図7はこの従来装置の試作品を示すもので、前述の図5に対応する図であり、図7の試作品では、弾性部材15には突起15Dを形成していないので、弾性部材15の軸方向の両端はいずれも第1の保持部材12の内周折り曲げ部12Cおよび第2の保持部材13の外周折り曲げ部13Cに当接している。
【0038】
従って、この試作品では弾性部材15の軸方向の両端面が広い面積でもって両保持部材12、13に当接している。そのため、過負荷時に弾性部材15が図8の実線形状から破線形状に変形して、トルクリミッター機能を果たそうとするときに次のような現象が発生する。すなわち、略円筒状の弾性部材15と両保持部材12、13との間の軸方向での接触面積が大きいため、弾性部材15に対して大きなねじれ力が作用する。この際、弾性部材15が非接着にて両保持部材12、13間に保持されているので、弾性部材15の軸方向の端部が図9の15E、15Fに示すように大きくねじれて、第1の保持部材12が前方(矢印Z方向)へ破線で示すように押される。
【0039】
その結果、上記弾性部材15のねじれ変形部15E、15Fが両保持部材12、13の間に噛み込むという現象が発生する場合があった。この噛み込み現象が発生すると、弾性部材15のうち、外周面に形成される凹凸係止形状(15A、15B)からなるトルクリミッター作動部位の変形が抑制されて、トルクリミッター作動トルクが設定値よりも大きくなってしまう。
【0040】
これに対して、本実施形態によると、弾性部材15の軸方向の一端(図1の左端部)に円柱状の突起15Dを一体成形して、円柱状の突起15Dの周囲に空隙Yを形成しているため、弾性部材15の軸方向の左側端面と第1の保持部材12との間の軸方向での接触面積を著しく低減できる。従って、弾性部材15の軸方向の左側端部に作用するねじれ力を大幅に低減でき、弾性部材15のねじれ変形を減少できる。そのため、上記空隙Yの容積内において、弾性部材15のねじれ変形を吸収することが可能となる。
【0041】
その結果、弾性部材15の軸方向端部が図9の15E、15F部のように大きくねじれて、両保持部材12、13の間に噛み込むという現象が発生しない。これにより、過負荷時には、弾性部材15の外周面に形成される凹凸係止形状(15A、15B)からなるトルクリミッター作動部位を初期の設計通り変形させて、予め設定した作動トルクにてトルクリミッター機能を適切に果たすことができる。
【0042】
(第2実施形態)
図10は第2実施形態を示すものであり、第1実施形態では、弾性部材15の軸方向の一端に円柱状の突起15Dを所定間隔おいて複数一体成形しているが、第2実施形態では、弾性部材15の軸方向の一端に円周方向に連続してビード状(堤状)の突起15Gを一体成形し、このビード状の突起15Gの頂部が第1の保持部材12の内周折り曲げ部12Cと当接するようにしたものである。
【0043】
このようにしても、第1実施形態と同じ作用効果を発揮できる。なお、ビード状の突起15Gの具体的設計例として、高さは1mm程度で、幅は4mm程度である。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、弾性部材15の軸方向の端面のうち、第1の保持部材12の内周折り曲げ部12Cに対向する左側端面に突起15D、15Gを形成しているが、この突起15D、15Gを第2の保持部材13の外周折り曲げ部13Cに対向する、弾性部材15の右側端面に形成してもよい。
【0044】
また、弾性部材15の軸方向の左右の端面に両方とも突起15D、15Gを形成してもよい。
また、弾性部材15の軸方向の左右の端面に突起15D、15Gを形成せず、その代わりに、第1の保持部材12の内周折り曲げ部12Cおよび第2の保持部材13の外周折り曲げ部13Cのいずれか一方または両方に、弾性部材15の軸方向の左右の端面に向かって突出する突起を形成して、この突起により所定間隔の空隙Yを形成してもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、弾性部材15の外周側と、弾性部材15の外周側に位置する第1の保持部材12との係止形状部にてトルクリミッター作動部位を構成しているが、これとは逆に、弾性部材15の内周側と、弾性部材15の内周側に位置する第2の保持部材13との係止形状部にてトルクリミッター作動部位を構成することもできる。
【0046】
また、上記した実施形態では、プーリー1側の第2の保持部材13を弾性部材15の内周側に配置し、ハブ7、10側の第1の保持部材12を弾性部材15の外周側に配置しているが、これとは逆に、プーリー1側の第2の保持部材13を弾性部材15の外周側に配置し、ハブ7、10側の第1の保持部材12を弾性部材15の内周側に配置することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1の半切断正面図である。
【図3】(a)は第1実施形態における第2の保持部材13単体の正面図、(b)は(a)のA−O−A断面図である。
【図4】第1実施形態におけるゴム製弾性部材単体の正面図である。
【図5】図1の要部拡大断面図である。
【図6】本発明を適用する自動車用エンジンの補機駆動系統図である。
【図7】従来装置に基づいて試作した試作品の要部拡大断面図である。
【図8】図7の試作品におけるゴム製弾性部材の変形を説明する説明図である。
【図9】図7の試作品におけるゴム製弾性部材の変形を説明する要部拡大断面図である。
【図10】(a)は本発明の第2実施形態を示すゴム製弾性部材の部分正面図、(b)は(a)の断面図である。
【符号の説明】
1、2…プーリ、ロータ(駆動側回転部材)、4…圧縮機、6…回転軸、7、10…第1、第2のハブ(従動側回転部材)、12、13…第1、第2の保持部材、15…弾性部材、15D…突起。Y…空隙。
Claims (5)
- 回転駆動源からの回転力を受けて回転する駆動側回転部材(1、2)と、
従動側機器(4)の回転軸(6)に連結された従動側回転部材(7、10)と、
前記両回転部材(1、2)、(7、10)の間を連結するように配設され、弾性変形可能なゴム製の弾性部材(15)、およびこの弾性部材(15)を保持する保持部材(12、13)からなる連結機構とを備え、
前記弾性部材(15)は、略円筒状に成形され、前記従動側回転部材(7、10)および前記駆動側回転部材(1、2)と同心状に配設されており、
前記保持部材は、前記従動側回転部材(7、10)と連結された第1の保持部材(12)と、前記駆動側回転部材(1、2)と連結された第2の保持部材(13)とから構成されており、
前記第1の保持部材(12)は、前記弾性部材(15)の外周側および内周側のいずれか一方の面を保持し、前記第2の保持部材(13)は、前記弾性部材(15)の外周側および内周側の他方の面を保持し、
前記連結機構は、前記回転力が所定値以内であるとき、前記弾性部材(15)と前記両保持部材(12、13)とを回転方向に係止しながら圧着させることにより、前記弾性部材(15)が前記両保持部材(12、13)の間に一体に保持されて前記両回転部材(1、2)、(7、10)の間を一体に連結し、
前記回転力が所定値以上に上昇する過負荷時には、前記弾性部材(15)の外周側および内周側のいずれか一方の面を変形させて、前記弾性部材(15)表面と前記両保持部材(12、13)のいずれか一方との間で滑りを発生させて、前記従動側回転部材(7、10)と前記駆動側回転部材(1、2)との間の連結を遮断するようになっており、
さらに、前記弾性部材(15)の軸方向の一端と前記第1の保持部材(12)との間、および前記弾性部材(15)の軸方向の他端と前記第2の保持部材(12)との間の少なくとも一方に、所定間隔の空隙(Y)を形成する間隔設定手段(15D、15G)を備えており、
前記間隔設定手段は、前記弾性部材(15)の軸方向の一端面に一体成形された突起(15D、15G)であることを特徴とする動力伝達装置。 - 前記突起は前記弾性部材(15)の軸方向の一端面において円周方向の複数箇所に成形された円柱状の突起(15D)からなることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
- 前記突起は前記弾性部材(15)の軸方向の一端面において円周方向に連続して成形されたビード状の突起(15G)からなることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
- 回転駆動源からの回転力を受けて回転する駆動側回転部材(1、2)と、
従動側機器(4)の回転軸(6)に連結された従動側回転部材(7、10)と、
前記両回転部材(1、2)、(7、10)の間を連結するように配設され、弾性変形可能なゴム製の弾性部材(15)、およびこの弾性部材(15)を保持する保持部材(12、13)からなる連結機構とを備え、
前記弾性部材(15)は、略円筒状に成形され、前記従動側回転部材(7、10)および前記駆動側回転部材(1、2)と同心状に配設されており、
前記保持部材は、前記従動側回転部材(7、10)と連結された第1の保持部材(12)と、前記駆動側回転部材(1、2)と連結された第2の保持部材(13)とから構成されており、
前記第1の保持部材(12)は、前記弾性部材(15)の外周側および内周側のいずれか一方の面を保持し、前記第2の保持部材(13)は、前記弾性部材(15)の外周側および内周側の他方の面を保持し、
前記連結機構は、前記回転力が所定値以内であるとき、前記弾性部材(15)と前記両 保持部材(12、13)とを回転方向に係止しながら圧着させることにより、前記弾性部材(15)が前記両保持部材(12、13)の間に一体に保持されて前記両回転部材(1、2)、(7、10)の間を一体に連結し、
前記回転力が所定値以上に上昇する過負荷時には、前記弾性部材(15)の外周側および内周側のいずれか一方の面を変形させて、前記弾性部材(15)表面と前記両保持部材(12、13)のいずれか一方との間で滑りを発生させて、前記従動側回転部材(7、10)と前記駆動側回転部材(1、2)との間の連結を遮断するようになっており、
さらに、前記弾性部材(15)の軸方向の一端と前記第1の保持部材(12)との間、および前記弾性部材(15)の軸方向の他端と前記第2の保持部材(12)との間の少なくとも一方に、所定間隔の空隙(Y)を形成する間隔設定手段(15D、15G)を備えており、
前記間隔設定手段は、前記両保持部材(12、13)の少なくとも一方において、前記弾性部材(15)の軸方向の端面に対向する部位に一体成形された突起であることを特徴とする動力伝達装置。 - 前記従動側機器は自動車用空調装置の冷凍サイクルの圧縮機(4)であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
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