JP3688675B2 - 荷物の車両固定構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷物の車両固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車椅子の車両固定構造に関する従来の技術として、車椅子の前後輪が載置される溝部を有し、溝部の前側に設けられた前側ホルダで前輪のリムを係止することで車椅子を車両側に固定するものがある(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−258945号公報
【0004】
しかし、上記公報の車椅子の車両固定構造では、構造が複雑であってコストが増大してしまうという問題があった。
【0005】
このため、車椅子の昇降時に傷付防止のためリヤバンパを覆うシート状部材を車椅子の搭載後に車椅子に被せてこれを覆い、その上に、中央が弱い張力のゴムネットとされその周囲を強い張力のゴムバンドで囲んでなる固定用ネットを被せて、車椅子を固定用ネットの付勢力で固定することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような固定用ネットを用いる場合には、コストの増大を抑制できるものの作業性が良くないという問題があった。つまり、傷付防止のためリヤバンパをシート状部材で覆って車椅子を搭載すると、次に、このシート状部材を車椅子に掛けた後に、固定用ネットをシート状部材に掛けて車両側に係止させることになり、作業数が多くなってしまうのである。
【0007】
また、車椅子に掛けられたシート状部材が固定用ネットを掛ける際にずれてしまうと、車椅子を良好に覆うことができないばかりか、不要な皺が生じて見栄えが悪くなってしまう。このため、このような事態が生じないようにシート状部材のずれを防止しつつ固定用ネットを取り付けなければならず、慎重な作業が必要で、この点でも作業効率が悪くなってしまう。
以上の点は、車椅子に限らず種々の荷物の固定において生じる問題である。
【0008】
したがって、本発明は、部品を統合化し、コストダウンを図り、作業効率を向上させることができる荷物の車両固定構造の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、荷物(例えば実施の形態における車椅子20)の昇降時にリヤバンパ(例えば実施の形態におけるリヤバンパ25)を被覆して保護するシート状部材(例えば実施の形態におけるシート状部材31)に弾性部材(例えば実施の形態におけるゴムバンド32)を一体的に設けてなりかつ車両フロア(例えば実施の形態における収納凹部17)側に一側の第1係止部(例えば実施の形態におけるファスナ部材42)において係止される固定用シート(例えば実施の形態における固定用シート30)を、後部座席(例えば実施の形態における3列目シート13)のシートバック(例えば実施の形態におけるシートバック53)に立てかけられた状態の前記荷物の前記シートバックに対し反対側に掛けかつ他側の第2係止部(例えば実施の形態におけるフック51)において前記シートバック側に係止させることで、前記荷物を前記弾性部材の付勢力で前記シートバックに押し付けて固定する構造で、前記シート状部材は、車両フロアに対し着脱自在の前記第1係止部が設けられかつ該第1係止部により前記車両フロアに係止された状態で前記荷物が載置される載置部(例えば実施の形態における載置部39)と、前記弾性部材が設けられて前記荷物を押さえる押さえ部(例えば実施の形態における押さえ部38)と、前記載置部の前記押さえ部とは反対に設けられる、前記シートバックの背面に対し着脱自在のシートバック保護部(例えば実施の形態におけるシートバック保護部40)とを備えることを特徴としている。
【0010】
これにより、一側の第1係止部で車両フロア側に係止された状態の固定用シートをリヤバンパに被せることで、主にそのシート状部材でリヤバンパの傷つきを防止する。この状態で、荷物を搭載する。次に、この固定用シートのシート状部材を後部座席のシートバックに立てかけられた状態の荷物のシートバックに対し反対側に掛けると、シート状部材に一体的に設けられた弾性部材も同時に荷物に掛けられることになり、この状態で他側の第2係止部をシートバック側に係止させることで、荷物をシート状部材で覆うと同時に弾性部材の付勢力でシートバックに押し付けて固定する。このように、荷物の昇降時にはリヤバンパを覆い荷物の固定時には荷物を覆うシート状部材に、荷物固定時に付勢力を発生させる弾性部材を一体的に設けているため、シート状部材と弾性部材とを一回の作業で荷物に掛けることができる。しかも、一体的に設けられたシート状部材と弾性部材とがずれることはなく、よって、作業を慎重に行わなくても荷物に良好にこれらを掛けることができる。
シート状部材の載置部に荷物が載置されるため、荷物の車輪が汚れていても車両フロアが汚れてしまうことがない。しかも、第1係止部が車両フロアに対し着脱自在とされているため、固定用シートを車両フロアから取り外すことができ、汚れた固定用シートを容易に清掃することができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記シート状部材は、前記荷物への接触面(例えば実施の形態における裏面35)に滑り止め処理が施されていることを特徴としている。
【0012】
このように、シート状部材は荷物への接触面に滑り止め処理が施されているため、シート状部材で荷物の全体を滑ることなく押さえることができ、荷物を確実に固定することができる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記弾性部材は、X字状をなして前記シート状部材に設けられていることを特徴としている。
【0014】
このように、弾性部材はX字状をなしてシート状部材に設けられているため、荷物の中央部を抑えることができ、最小限の弾性部材で荷物を押さえることができる。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に係る発明において、前記シート状部材は前記弾性部材の伸び代分の弛みをもった状態で該弾性部材に縫いつけられていることを特徴としている。
【0016】
これにより、弾性部材をシート状部材に縫いつければ良いことから、伸び代を確保するために例えば弾性部材をシート状部材に形成したトンネル部に通す場合に比して、コストを大幅に低減することができる。
【0019】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に係る発明において、前記シート状部材には、前記リヤバンパを被覆する際に該リヤバンパとの間に介装される緩衝部材(例えば実施の形態における緩衝部材58)が設けられていることを特徴としている。
【0020】
これにより、荷物を昇降させる際に、固定用シートをリヤバンパに被せると、そのシート状部材に設けられた緩衝部材がリヤバンパとの間に介装されることになり、その結果、リヤバンパの傷つきを確実に防止する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の荷物の車両固定構造を図面を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態では、荷物として車椅子を固定する場合を例にとり説明するが、キャンプ用品等の他の種々の荷物を固定する場合に対しても適用可能である。
【0022】
図1は、本実施形態の車椅子の車両固定構造が適用される2ボックスタイプの福祉用の車両10を示している。この車両10は、前方から後方に向けて3列にわたって1列目シート11、2列目シート12および3列目シート(後部座席)13が配置されたシート配置構造となっている。
【0023】
そして、3列目シート13の直後位置は、荷室15とされており、荷室のフロア側には、図1に二点鎖線で示すように、3列目シート13を折り畳んだ状態で収納可能な収納凹部(車両フロア)17が形成されている。
【0024】
本実施形態において、車椅子(荷物)20は、図2に示すように、リヤゲート21を開くことで形成される車体後部の開口部22を介して荷室15に挿入され、3列目シート13が乗車可能な状態とされることで空間とされた収納凹部17に載置される。なお、収納凹部17を含む車両フロアは、フロアカーペット(内装材)で覆われている。
【0025】
ここで、リヤゲート21を開いて形成される開口部22の下端縁部に近接してリヤバンパ25が配置されている。そして、車椅子20の昇降時には、リヤバンパ25を被覆して保護する固定用シート30が用いられる。この固定用シート30は、さらに車椅子20の固定時に車椅子20を被覆しつつこれを固定する。
【0026】
本実施形態の固定用シート30は、図3に示すように、車椅子20の昇降時にリヤバンパ25を被覆して保護するとともに車椅子20の固定時に車椅子20に被せられてこれを覆う不燃性の布製のシート状部材31に、ゴム等の弾性材料が内包された伸縮自在の帯状のゴムバンド(弾性部材)32を一体的に設けてなるものである。なお、シート状部材31は車椅子20に被せられてこれを覆う際に表となる表面34が、シート11〜13およびフロアカーペット等の色である車体内装色に適合する色調とされている。また、シート状部材31には、上記表面34とは反対の裏面(接触面)35の全面に滑り止め用のゴム(滑止材)36が溶着されて滑り止め処理が施されている。具体的に、シート状部材31は、ハードツイル・ダイナミック・ウレタン加工品等が使用される。
【0027】
シート状部材31は、長方形状をなしており、長さ方向において、一側の押さえ部38と、中間の載置部39と、他側のシートバック保護部40とを有している。
【0028】
載置部39には、表面34側に、面ファスナ41の一方のファスナ部材(第1係止部)42がシート状部材31の幅方向における両端側に縫いつけられており、図2に示すように、ファスナ部材42に対し繰り返し着脱自在な面ファスナ41の他方のファスナ部材43が、フロアカーペットのうち収納凹部17の底面を構成する底面部44の所定の位置に縫いつけられている。これにより、固定用シート30は、そのシート状部材31の一側のファスナ部材42によって収納凹部17の底面部44の面ファスナ43に係止される。なお、フロアカーペットの性状がファスナ部材42を繰り返し着脱自在なものであれば、底面部44のファスナ部材43を廃止してファスナ部材42を直接フロアカーペットの底面部44に係止するようにしても良い。
【0029】
押さえ部38は、図3に示すように、その載置部39に対し反対側かつ裏面35側に、ゴムバンド32が縫いつけられている。ゴムバンド32は、シート状部材31の長さ方向における押さえ部38側の端縁部に沿って配設される第1バンド部47と、この第1バンド部47の両端部からそれぞれシート状部材31の幅方向における端縁部に沿って載置部39の方向に所定長さ延在する一対の第2バンド部48と、第1バンド部47の各第2バンド部48との境界部分近傍から、それぞれ逆側の第2バンド部48の逆側の端部に向け延在することで互いにX字状をなす一対の中間バンド部49とを有している。すなわち、従来のようなゴムネットは設けられていない。なお、ゴムバンド32は、シート状部材31が二枚重ね構造である場合には、各構成体の間に挟み込んで縫製することも可能である。また、これら中間バンド部49は、シート状部材31の幅方向の全範囲に対してX字を一つのみ描くように形成されている。
【0030】
ここで、ゴムバンド32の、第1バンド部47、一対の第2バンド部48および一対の中間バンド部49を縫いつける際に、シート状部材31には、これら第1バンド部47、一対の第2バンド部48および一対の中間バンド部49のそれぞれの伸びを許容可能となるように、伸び代分の弛みをもたせて縫製されている。
【0031】
そして、一対の中間バンド部49は、それぞれ、押さえ部38の載置部39に対し反対側の両角部から外側に突出しており、これらの突出側の先端部には、それぞれ、フック(第2係止部)51が取り付けられている。
【0032】
シートバック保護部40には、表面34側に、ファスナ部材61が縫いつけられており、このファスナ部材61は、シートバック53の背面に対し繰り返し着脱自在とされている。なお、この場合は、シートバック53の背面の性状がファスナ部材61を繰り返し着脱自在なものであるため、ファスナ部材61を直接シートバック53に係止するようにしたが、シートバック53の背面の性状がファスナ部材61を繰り返し着脱不可である場合には、ファスナ部材61に対し繰り返し着脱自在なファスナ部材をシートバック53の背面に縫いつけても良い。
【0033】
3列目シート13のシートバック53には、図4に示すように、ヘッドレスト54が下部のポール55を挿通させることで取り付けられており、固定用シート30のフック51は、ヘッドレスト54のポール54の対応するものに着脱可能に係止される。
【0034】
図3に示すように、押さえ部38のゴムバンド32よりも載置部39側には、表面34側の所定位置に、例えば、高密度発泡スチロール、ウレタンスポンジ等の発泡材、あるいは空気袋等からなる緩衝部材58が縫いつけられている。なお、緩衝部材58は、シート状部材31が二枚重ね構造である場合には、各構成体の間に挟み込むことが可能である。
【0035】
そして、図4に示すように、ファスナ部材42を収納凹部17の底面部44のファスナ部材43に装着することで固定用シート30を収納凹部17に係止させると、固定用シート30は載置部39が収納凹部17の底面部44に沿う状態となり、しかも載置部39は、滑り止めゴム36が溶着された裏面35側が上側に露出する。一方で、固定用シート30のシートバック保護部40のファスナ部材61をシートバック53の背面に係止させる。
【0036】
この状態で、図4および図5に示すように、固定用シート30の押さえ部38をリヤゲート21側の開口部22から外に出すと、固定用シート30はリヤバンパ25に被せられることになり、主にそのシート状部材31でリヤバンパ25を覆う。このとき、押さえ部38は、滑り止めゴム36が溶着された裏面35側が外側に露出する。
【0037】
次に、車椅子20を両車輪60が近接するように折り畳み(図2参照)、開口部22を介して外から荷室15内に挿入する。すると、シート状部材31はリヤバンパ25に被せられることで車椅子20がぶつかった場合のリヤバンパ25の傷つきを防止することになり、さらに緩衝部材58がリヤバンパ25とシート状部材31との間に介在する状態となって車椅子20がぶつかった場合のリヤバンパ25の傷つきをさらに確実に防止することになる。
【0038】
続いて、荷室15内に挿入した車椅子20を車輪60の軸線方向が車体前後方向に向く姿勢で収納凹部17の底面部44に載置させるとともに、3列目シート13のシートバック53に立てかける。このとき、収納凹部17の底面部44には、固定用シート30がその載置部39を係止させており、この載置部39の上側に露出している滑り止めゴム36が溶着された裏面35上に車椅子20が載置される。
【0039】
次に、図2および図6に示すように、固定用シート30の押さえ部38側を、ファスナ部材42で収納凹部17の底面部44に係止された載置部39側を中心に回転させるようにして、押さえ部38を車椅子20のシートバック53に対し反対側に掛ける。すると、固定用シート30は、シート状部材31とともにこのシート状部材31と一体的に設けられたゴムバンド32も同時に車椅子20に掛けられることになる。そして、固定用シート30のフック51を引き、ゴムバンド32を引き伸ばしつつフック51をシートバック53側のヘッドレスト54のポール55に係止させる。これにより、車椅子20がゴムバンド32の付勢力でシートバック53に押し付けられて固定されることになる。このとき、固定用シート30は、ゴムバンド32が設けられておらずしかも車両の内装色に適合した色調のシート状部材31の表面34が外側に露出する状態となる。
【0040】
以上に述べた本実施形態によれば、車椅子20の昇降時にはリヤバンパ25を覆い車椅子20の固定時には車椅子20を覆うシート状部材31に、車椅子20の固定時に付勢力を発生させて車椅子20を押さえるゴムバンド32を一体的に設けた固定用シート30を用いているため、シート状部材31とゴムバンド32とを一回の作業で車椅子20に掛けることができる。しかも、一体的に設けられたシート状部材31とゴムバンド32とがずれることはなく、よって、作業を慎重に行わなくても車椅子20に良好にこれらを掛けることができる。したがって、車椅子20の固定作業の作業効率を向上させることができる。
【0041】
また、シート状部材31は、車椅子20への接触面となる裏面35に滑り止めゴム36による滑り止め処理が施されているため、シート状部材31で車椅子20の全体を滑ることなく押さえることができ、車椅子20を確実に固定することができる。
【0042】
加えて、ゴムバンド32はX字状をなしてシート状部材31に設けられているため、車椅子20の中央部を抑えることができ、最小限のゴムバンド32で車椅子20を押さえることができる。
【0043】
また、固定用シート30は、そのシート状部材31がゴムバンド32の伸び代分の弛みをもった状態でゴムバンド32に縫いつけられていることから、ゴムバンド32をシート状部材31に縫いつけるだけで良く、その結果、伸び代を確保するために例えばゴムバンド32をシート状部材31に形成したトンネル部に通す構造を採用する場合等に比して、コストを大幅に低減することができる。
【0044】
さらに、固定用シート30は、そのシート状部材31の載置部39に車椅子20が載置されるため、車椅子20の車輪60が汚れていても収納凹部17が汚れてしまうことがない。しかも、ファスナ部材42が収納凹部17の底面部44のファスナ部材43に対し着脱自在とされているため、固定用シート30を収納凹部17から取り外すことができ、汚れた固定用シート30を容易に清掃することができる。その上、シート状部材31の車椅子20に接触する裏面35側には、滑り止めゴム36が全面的に溶着されているため、固定用シート30の汚れをさらに容易に清掃することができる。
【0045】
また、固定用シート30は、シートバック保護部40がシートバック53を保護するため、車椅子20の車輪60が汚れていてもシートバック53が汚れてしまうことがない。
【0046】
加えて、車椅子20を載置させる載置部39の裏面35側に滑り止めゴム36が溶着されているため、載置された車椅子20の下部が滑るのを防止でき、その結果、車椅子20を確実に固定することができる。
【0047】
また、車椅子20を昇降させる際に、固定用シート30をリヤバンパ25に被せると、そのシート状部材31に設けられた緩衝部材58がリヤバンパ25との間に介装されることになり、その結果、リヤバンパ25の傷つきを確実に防止する。
【0048】
さらに、車椅子20を固定した状態で、固定用シート30は、ゴムバンド32が設けられておらずしかも車両の内装色に適合した色調のシート状部材31の表面34が外側に露出する状態となるため、車椅子20を良好に覆うとともに覆っていること自体も目立たなくなる。
【0049】
加えて、市場流通性が良く縫製等の加工性も良い布製のシート状部材31を用いるため、コストを低減することができる。また、色調面での意匠選択の幅が広くなるとともに、形状やサイズも任意に設定することができ、形状や大きさの面での選択の幅も広くなる。
【0050】
さらに、ゴムバンド32がX字状をなす中間バンド部49を有しているため、シート状部材31を確実に車椅子20に密着させることができ、その結果、車椅子20を確実に固定することができる。
【0051】
なお、上記固定用シート30で車椅子20に換えて他の荷物を固定することも勿論可能である。
【0052】
また、上記においては、一対の中間バンド部49が、第1バンド部47の各第2バンド部48との境界部分近傍から、それぞれ逆側の第2バンド部48の逆側の端部に向け延在することで互いにX字状をなす場合を例にとり説明したが、一対の中間バンド部49が、第1バンド部47の各第2バンド部48との境界部分近傍から延出し、図7に示すように互いの中間部分を掛け合って、それぞれ延出開始側の第2バンド部48の逆側の端部に向け延在することで互いにX字状をなすようにしても良い。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、一側の第1係止部で車両フロア側に係止された状態の固定用シートをリヤバンパに被せることで、主にそのシート状部材でリヤバンパの傷つきを防止する。この状態で、車椅子を搭載する。次に、この固定用シートのシート状部材を後部座席のシートバックに立てかけられた状態の車椅子のシートバックに対し反対側に掛けると、シート状部材に一体的に設けられた弾性部材も同時に車椅子に掛けられることになり、この状態で他側の第2係止部をシートバック側に係止させることで、車椅子をシート状部材で覆うと同時に弾性部材の付勢力でシートバックに押し付けて固定する。このように、車椅子の昇降時にはリヤバンパを覆い車椅子の固定時には車椅子を覆うシート状部材に、車椅子固定時に付勢力を発生させる弾性部材を一体的に設けているため、シート状部材と弾性部材とを一回の作業で車椅子に掛けることができる。しかも、一体的に設けられたシート状部材と弾性部材とがずれることはなく、よって、作業を慎重に行わなくても車椅子に良好にこれらを掛けることができる。したがって、車椅子の固定作業の作業効率を向上させることができる。
シート状部材の載置部に車椅子が載置されるため、車椅子の車輪が汚れていても車両フロアが汚れてしまうことがない。しかも、第1係止部が車両フロアに対し着脱自在とされているため、固定用シートを車両フロアから取り外すことができ、汚れた固定用シートを容易に清掃することができる。
【0054】
請求項2に係る発明によれば、シート状部材は荷物への接触面に滑り止め処理が施されているため、シート状部材で荷物の全体を滑ることなく押さえることができ、荷物を確実に固定することができる。
【0055】
請求項3に係る発明によれば、弾性部材はX字状をなしてシート状部材に設けられているため、荷物の中央部を抑えることができ、最小限の弾性部材で荷物を押さえることができる。
【0056】
請求項4に係る発明によれば、弾性部材をシート状部材に縫いつければ良いことから、伸び代を確保するために例えば弾性部材をシート状部材に形成したトンネル部に通す場合に比して、コストを大幅に低減することができる。
【0058】
請求項5に係る発明によれば、車椅子を昇降させる際に、固定用シートをリヤバンパに被せると、そのシート状部材に設けられた緩衝部材がリヤバンパとの間に介装されることになり、その結果、リヤバンパの傷つきを確実に防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の荷物の車両固定構造が適用される車両を概略的に示す側断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態の荷物の車両固定構造を示す側断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態の荷物の車両固定構造に用いられる固定用シートを示すもので(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】 本発明の一実施形態の荷物の車両固定構造における車椅子固定前の状態を示す側断面図である。
【図5】 本発明の一実施形態の荷物の車両固定構造における車椅子固定前の状態を示す後方から見た斜視図である。
【図6】 本発明の一実施形態の荷物の車両固定構造における車椅子固定後の状態を示す後方から見た斜視図である。
【図7】 本発明の一実施形態の荷物の車両固定構造に用いられる固定用シートの中間バンド部の交差部分を示す正面図である。
【符号の説明】
13 3列目シート(後部座席)
17 収納凹部(車両フロア)
31 シート状部材
20 車椅子(荷物)
25 リヤバンパ
30 固定用シート
32 ゴムバンド(弾性部材)
35 裏面(接触面)
38 押さえ部
39 載置部
42 ファスナ部材(第1係止部)
51 フック(第2係止部)
53 シートバック
58 緩衝部材

Claims (5)

  1. 荷物の昇降時にリヤバンパを被覆して保護するシート状部材に弾性部材を一体的に設けてなりかつ車両フロア側に一側の第1係止部において係止される固定用シートを、後部座席のシートバックに立てかけられた状態の前記荷物の前記シートバックに対し反対側に掛けかつ他側の第2係止部において前記シートバック側に係止させることで、前記荷物を前記弾性部材の付勢力で前記シートバックに押し付けて固定する構造で、
    前記シート状部材は、車両フロアに対し着脱自在の前記第1係止部が設けられかつ該第1係止部により前記車両フロアに係止された状態で前記荷物が載置される載置部と、前記弾性部材が設けられて前記荷物を押さえる押さえ部と、前記載置部の前記押さえ部とは反対に設けられる、前記シートバックの背面に対し着脱自在のシートバック保護部とを備えることを特徴とする荷物の車両固定構造。
  2. 前記シート状部材は、前記荷物への接触面に滑り止め処理が施されていることを特徴とする請求項1記載の荷物の車両固定構造。
  3. 前記弾性部材は、X字状をなして前記シート状部材に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の荷物の車両固定構造。
  4. 前記シート状部材は前記弾性部材の伸び代分の弛みをもった状態で該弾性部材に縫いつけられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の荷物の車両固定構造。
  5. 前記シート状部材には、前記リヤバンパを被覆する際に該リヤバンパとの間に介装される緩衝部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の荷物の車両固定構造。
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