JP3688570B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿式電子写真装置などと称される液体現像剤を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液体現像剤を用いた湿式電子写真装置は、乾式電子写真装置では実現できない利点を有しており、近年その価値が見直されつつある。即ち、サブミクロンサイズの極めて微細なトナーを用いることができるため高画質を実現できること、少量のトナー(固形分)で十分な画像濃度が得られるため経済的である上に印刷(例えばオフセット印刷)並みの質感を実現できること、比較的低温でトナーを用紙に定着できるため省エネルギーを実現できること、などが乾式に対する湿式電子写真の主な利点である。
【0003】
一方、従来の液体現像剤による湿式電子写真技術にはいくつかの本質的な問題点が含まれており、そのために長い間、乾式技術の独壇場を許してきた。これらの問題の一つとして、液体現像剤に含まれるキャリア溶媒の処理があった。通常、キャリア溶媒としては炭化水素系絶縁性溶媒、例えばエクソン社製のアイソパー(商品名)などが用いられるが、この溶媒は常温で、一部が気化し、僅かな溶媒臭を発することがあるため、オフィス等で使用するには不適当であると考えられていた。その結果、この技術は軽印刷機のような比較的大型のプリンタに適用され、限定された特殊用途にのみ用いられているのが実状であった。
【0004】
トナーを含有する液体現像剤を保持する現像装置には、画像記録媒体(潜像保持体)表面に形成された静電潜像にトナーを付着させるために現像ローラが設けられており、スリーブリングを介して画像記録媒体表面と一定の現像ギャップを保つよう構成されている。この現像ギャップにトナーを含む液体現像剤を供給しながら、現像ローラに現像バイアスを一定に印加することで、電気泳動の原理により静電潜像が現像される。
【0005】
安定した現像ギャップを維持するために、画像記録媒体にはスリーブリングとの接触点で、押圧方向に押圧力が付加される。現像装置はフルカラー画像を形成するための基本色であるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色分だけ設けられているから、それぞれの現像装置より押圧力が画像記録媒体に付加されることとなる。
【0006】
一方、画像記録媒体上に形成されたトナー画像は不必要な溶媒成分を除去する工程を経て、表面が弾性層にて構成され、一定の押圧力で画像記録媒体に接触する中間転写媒体表面に転写される。更に、中間転写媒体に転写された画像は中間転写媒体と加圧ローラによって狭持される用紙に転写される。
【0007】
中間転写媒体は十分な転写効率を得るために、大きな押圧力で画像記録媒体に押圧されるため、画像記録媒体にはその接触点において押圧方向に押圧ベクトルが付加される。画像記録媒体は回転可能なように、その中心部に設けた軸を、画像記録媒体と複数の現像装置を包含するカートリッジ壁面に軸受けにて保持する。
【0008】
この軸受け部分に中間転写媒体や現像装置などからの過大な押圧力が掛かった場合、軸受け部での摩擦力が過大となり、回転負荷が大きくなる。かような回転負荷がかかった画像記録媒体を平滑に回転駆動することは困難なことであり、画像記録媒体の速度変動を発生させる原因となる。画像記録媒体はその表面に画像が形成されるものであるから、速度変動などにより、平滑に回転しない場合、画像中に横スジ状の濃度むらが現れ、はなはだ品質の劣った画像が形成されることとなるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の液体現像技術を用いた電子写真装置においては、現像剤に含まれる溶媒の蒸気が機外に放出され、臭気等の問題を引き起こす場合があった。また、トナーを用紙に転写する際には、電界の作用で溶媒中をトナーが泳動するいわゆる電気泳動現象を利用していたため、転写後の用紙には多量の溶媒が付着し、ユーザの身体に直接触れたり、高濃度の溶媒蒸気となって人体に吸入されたりして、極端な場合には人体にアレルギー反応を引き起こす可能性があった。更に、液体現像剤の補給や、感光体若しくは潜像保持体の交換、機体内の清掃などのメンテナンス作業を行うにあたっては、溶媒蒸気の被曝は不可避で、この意味においても通常のオフィス等に湿式電子写真装置を設置することは極めて困難であった。また、中間転写媒体による圧力で、画像記録媒体に速度変動を生ぜしめるなどの問題もあった。その上、従来の湿式電子写真装置は大型で、デスクトップに収まるようなサイズではなく、また、価格も乾式の電子写真装置に比べて高価であった。
【0010】
本発明は、上述の如き従来の課題を解決するためになされたもので、一般オフィスや家庭でも安全に使用できる画像形成装置を提供することを目的とする。また、メンテナンスの際にも溶媒蒸気の飛散が無く、且つ保守が容易で、小型化、低価格化が可能な画像形成装置を提供することを目的とする。更に、画像記録媒体の速度変動を抑制して高画質の画像を出力できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明の特徴は、静電潜像を保持する潜像保持体と、該潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像にキャリア溶媒と固形成分とから構成される液体現像剤を付与して可視像を形成する現像手段と、該可視像からキャリア溶媒を除去する溶媒除去手段と、該可視像を像担持体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、少なくとも前記潜像保持体と前記現像手段と前記溶媒除去手段を密閉的に内包したカートリッジを具備し、前記カートリッジは、前記画像形成装置の本体に対して着脱可能で、且つ該カートリッジは前記本体に装着されていない状態においては前記液体現像剤が該カートリッジ内に密閉されるように構成されていることにある。
【0012】
請求項2の発明の特徴は、静電潜像を保持する潜像保持体と、該潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像にキャリア溶媒と固形成分とから構成される液体現像剤を付与して可視像を形成する現像手段と、該可視像からキャリア溶媒を除去する溶媒除去手段と、該可視像を像担持体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、少なくとも前記潜像保持体と前記現像手段と前記溶媒除去手段を密閉的に内包したカートリッジを具備し、前記カートリッジは、前記画像形成装置の本体に対して着脱可能で、且つ該カートリッジは前記本体に装着されていない状態においては前記液体現像剤が該カートリッジ内に密閉されるように構成されており、前記転写手段は、前記潜像保持体に接触する中間転写媒体と、該中間転写媒体に接触配置された加圧手段と、該加圧手段と前記中間転写媒体の間に前記像担持体を挟持する手段とから成り、前記カートリッジは、前記中間転写媒体を内包することにある。
【0013】
請求項3の発明のカートリッジは、複数の現像手段を内包し、且つ該複数の現像手段によって前記潜像保持体上に複数の異なる色の可視像を形成する手段と、該複数色の可視像を前記像担持体に転写してカラー画像を形成する手段を有することを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明の前記潜像形成手段は、前記潜像保持体の表面を帯電する帯電手段と、前記潜像保持体に画像変調された光ビームを照射する露光手段とから構成され、前記カートリッジが少なくとも前記帯電手段を内包することを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明の前記潜像保持体が、有機系の感光層を設けた感光体ドラムであることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、静電潜像を保持する潜像保持体と、該潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像にキャリア溶媒と固形成分とから構成される液体現像剤を付与し可視像を形成する現像手段と、該可視像からキャリア溶媒を除去する溶媒除去手段と、該可視像を像担持体に転写する転写手段を有する画像形成装置において、少なくとも前記潜像保持体と、前記現像手段と、前記溶媒除去手段が気密的に内包されたカートリッジを成し、該カートリッジは前記画像形成装置に対して着脱可能で、且つ該カートリッジは前記画像形成装置に装着されていない状態においては前記液体トナー組成物が該カートリッジ内に密閉されるように構成されていることを骨子とする画像形成装置で、これにより、安全で一般オフィスや家庭でも使用可能な画像形成装置が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の画像形成装置の第1の実施形態に係る構成を示した図である。本例は、トナー電子写真エンジンを、カートリッジ化した例である。
【0019】
画像形成装置は、装置本体12にカートリッジ9が着脱可能に収納されて構成されている。カートリッジ9の内部中央部には潜像保持体(感光体ドラム)1が取り付けられ、その周囲にスコロトロン帯電器2、露光用透明窓11、液体現像剤4−1〜4−4を収納した現像装置5−1〜5−4、溶媒除去装置6、中間転写ローラ7−1及びこの中間転写ローラ7−1を清掃する中間転写ローラクリーナ7−3が収納されている。また、装置本体12の筐体部の外部との連通部には図示されない溶媒除去フィルタが設置され、動作中に装置本体12の内部に漏れた溶媒蒸気をこのフィルタで吸収して、外部に漏れないようにしている。尚、以降、4は液体現像剤4−1〜4−4の総称、5は現像装置5−1〜5−4の総称として使用する場合がある。
【0020】
カートリッジ筐体の唯一の開口部10は、画像形成装置本体12側に設置されている加圧ローラ7−2との間に中間転写ローラ7−1がニップを形成する位置に存在する。装置本体12の内部に設置されていない状態のカートリッジ9においては、この開口部10が塞がれており、カートリッジ内部の現像液や溶媒蒸気がカートリッジ外に漏れ出さないように構成されている。中間転写ローラ7−1、加圧ローラ7−2、中間転写ローラクリーナ7−3は転写装置7を構成している。
【0021】
潜像保持体1は、導電性基体の上に有機系若しくはアモルファスシリコン系の感光層を設けた感光体ドラムである。この潜像保持体1は周知のコロナ帯電器若しくはスコロトロン帯電器若しくはブラシ帯電器若しくはローラ帯電器などで構成される帯電器2によって均一に帯電された後、透明窓11を通して入射される画像変調された光ビームによる露光3を受け、潜像保持体1表面に静電潜像が形成される。しかる後に、液体現像剤4−1を収納する現像装置5−1(ここでは現像装置5−1のみを使用する)によって静電潜像の可視像化(モノクロ)が行われる。静電潜像に付着した液体現像剤4−1は、溶媒除去装置6によってキャリア溶媒成分が除去され、乾燥若しくは乾燥に準ずる状態となって、転写装置7の近傍に至る。ここで、乾燥に準ずる状態とは固形成分に対して約30重量パーセント以下の溶媒成分を含む状態を意味する。このように処理された現像剤は転写装置7によって用紙8に転写されて排紙される。
【0022】
図2に上記した現像装置5の詳細を例示する。現像装置は、潜像保持体1に対して約50μmから250μmの間隙を介して対向配置され、潜像保持体1に液体現像剤4を供給する現像ローラ23と、この現像ローラ23に収納されている液体現像剤4を供給するトナー供給ローラ28を現像剤容器24内に収納して基本的に構成されているが、更に図示の如く、潜像保持体1上の溶媒成分を除去する絞りローラ25を具備すればより好ましい。
【0023】
絞りローラ25は、例えばステンレス等の剛体で構成し、潜像保持体1との間隙を20〜100μmの範囲に設置して潜像保持体1上の溶媒成分を絞り取る構成でも良いし、ゴムやスポンジ等の弾性体で構成して潜像保持体1に接触させて溶媒成分を絞る構成でも良い。現像ローラ23と絞りローラ25の外径は10mm乃至50mmが望ましく、これより小さい外径では潜像保持体1とのニップ幅が小さく現像・絞り時間が短くなるため高画質が得られず、50mmより大きい場合にはカートリッジが大型化し取り扱いに支障を来すため、好ましくない。また現像ローラ23と絞りローラ25の間は、非動作時に気密性を保持するためのパッキン26が、現像ローラ23と現像剤容器24との間にも非動作時に気密性を保持するためのパッキン27が設けられている。
【0024】
上記のように、現像装置5を1台のみ設置して、若しくは複数の現像装置5のうちの1台のみを使用してしてモノクロ画像を出力することもできるが、図1に示すように複数の現像装置5−1〜5−4を使用してカラー画像を出力することも可能である。この場合、第1の現像装置5−1によって潜像保持体上1に形成された可視像は、潜像保持体1の回転に伴って転写装置7へ向けて搬送されるが、転写装置7の作用を受けること無く、帯電器2に至る。具体的には、中間転写ローラ7−1を潜像保持体1から離間させておくことが望ましい。このようにして第1の可視像が形成された潜像保持体面に再び帯電を行い、露光3によって第二の画像情報を担持する光ビームを照射することで、第二の静電潜像を形成する。現像位置では、第二の現像装置5−2のみを動作させ、潜像保持体1上に第二の可視像を形成する。潜像保持体1には2色の現像剤による可視像が形成されている。同様にして、第3、第4の帯電・露光・現像を行えば、潜像保持体1上にフルカラーの可視像を形成できる。例えば、第1の現像をイエロー現像剤で、第2をマゼンタ現像剤で、第3をシアン現像剤で、第4をブラック現像剤で行えば、良好なフルカラー画像が得られる。このフルカラー画像に溶媒除去装置6を作用させ、可視像を適度に乾燥させたあと、転写装置7を作用させ、フルカラー画像を用紙8に転写する。
【0025】
転写装置7は、電界で転写するものであっても、圧力、若しくは熱と圧力の作用で転写するものであっても良いが、より高画質を得るためには非電界転写を用いることが望ましい。また、中間転写媒体は必須ではないが、多様な用紙への転写を実現するには適度な弾性を有する中間転写ローラ7−1に転写した後、加圧ローラ7−2との間に挟持した用紙8に転写する構成が望ましい。転写条件としては、例えばA4サイズの用紙に対応する転写装置においては、潜像保持体1に対する中間転写ローラ7−1の総荷重、及び中間転写ローラ7−1に対する加圧ローラ7−2の総荷重は、いずれも10kg乃至120kg、中間転写ローラ7−1及び加圧ローラ7−2の温度は室温乃至120℃の範囲が好適である。
【0026】
図3は図1に示した溶媒除去装置6の第1の実施例を示した図である。潜像保持体1上に形成された可視像32は固形成分と溶媒成分を含むが、これに対して空気流発生手段34により室温乃至150℃の範囲の空気流を発生し、これを吹き付けノズル33から潜像保持体1上に吹き付けることにより溶媒成分を蒸発させ、適度な乾燥状態を得る。このような空気流の発生は周知の技術手段で容易に実現できるので、ここでは空気流発生手段34の詳細は省略する。吹き付けノズル33の近傍には吸引ノズル35が設置されており、発生した溶媒蒸気を吸引回収する。ここで、空気流発生手段34と吹き付けノズル33は溶媒蒸発機構を構成している。
【0027】
吸引ノズル35には、溶媒液化装置36及びフィルタ装置37若しくはいずれか一方を介して吸引ファン(又はポンプ)38が接続されている。溶媒液化装置36としては、空冷フィン若しくはペルチェ素子等による冷却で液化する方法が例示される。フィルタ装置37としては、活性炭フィルタ等が使用可能である。液化した溶媒は廃溶媒容器39に収納して定期的に廃棄するか、現像装置5−1〜5−4へ循環して再利用する。ここで、上記吸引ノズル35、溶媒液化装置36、フィルタ装置37、吸引ファン(又はポンプ)38、廃溶媒容器39は溶媒回収機構を構成している。
【0028】
図4は図1に示した溶媒除去装置6の第2の実施例を示した図である。ここでは、上記の溶媒蒸発・回収機構の前段に、溶媒吸収装置41を設置して、前段で、この溶媒吸収装置41により潜像保持体1の表面の溶媒を吸収しておくため、後段で完全に溶媒を蒸発させることができる。溶媒吸収装置41は、例えば表面に発泡体や不織布などの液体吸収素材を有する吸収ローラ42を可視像43に接触させ、溶媒を直接吸収するものや、不図示のノズルを可視像に近接配置し、負圧によって溶媒を直接吸い取るなどの装置が例示される。これらの吸収ローラ42やノズルを用いる場合は、これらを導電性材料で構成し、トナー粒子の帯電極性と同極性の電圧を印加することで、可視像を乱すこと無く溶媒を除去できる。吸収ローラ42から溶媒を除去するには、他のローラ44を押圧して絞り取るか、負圧を利用して吸収ローラ42の表面から、若しくは内部を通して除去し、廃溶媒容器45に収納する。
【0029】
以上のようなカートリッジ化した液体トナー電子写真エンジンにおいては、溶媒除去装置6が溶媒吸収装置(溶媒回収機構)と溶媒乾燥装置(溶媒蒸発機構)で構成されているが、どちらか一方で溶媒を除去する構成でも良い。また、溶媒除去装置6はその全体がカートリッジ9内部に設置されていても良いし、それらの一部が設置されている構成でも良い。例えば、溶媒乾燥装置の一部をカートリッジ9内部に設置する際には、吹き付けノズル33と吸引ノズル35のみをカートリッジ9内に配置し、高価で耐久性の高いモータやポンプ34(又は38)等を本体装置12側に設置することで、低価格で省資源のカートリッジ9を実現できる。廃溶媒容器39をカートリッジ9内に設置すれば、カートリッジ9の廃棄とともに廃溶媒をも処分できるため、ユーザにとって扱いやすい装置となる。勿論、本体装置12側に廃溶媒容器39を設置し、ユーザが定期的に容器内の廃溶媒を廃棄する構成でも良い。この点は、図4に示した溶媒吸収装置41においても同様である。
【0030】
図1におけるカートリッジ9の開口部10の密閉機構を、図5に示す。カートリッジ9内に設置されている中間転写ローラ7−1は、通常は潜像保持体1に接触しておらず、カラー画像が潜像保持体1上に形成された時点で接触して転写動作が行われるため、矢印54に沿って所定のタイミングで上下動を行うようにして不図示の機構で支持されている。即ち、転写動作を行う際には中間転写ローラ7−1は図中破線の位置に存在し、非動作時には実線で描かれた位置に存在する。非動作時の位置では、中間転写ローラ7−1はパッキン51に接触し、開口部10が塞がれ、カートリッジ9は密閉される。従って、カートリッジ9を装置本体12から取り出した場合にも、カートリッジ9は密閉状態にあり、内部の現像液や溶媒蒸気がカートリッジ9の外に漏れ出すことは無い。密閉の他の方法としては、開口部10にカバーを自動装着して密閉するなどの方法もとり得るが、いずれにしてもカートリッジ9が装置本体12に装着されていない状態において、開口部10が確実に密閉されることが重要である。
【0031】
図1において、溶媒除去装置6の一部をカートリッジ9内に設置し、残りの部分を装置本体12側に設置する場合は、両部分を接続するジョイントが必要になる。このジョイントも、カートリッジ9が装置本体12から取り外された時には、密閉状態を実現できるように開閉動作をしなければならないことは勿論であるが、このようなジョイントは周知の技術であるので、ここでは詳述しない。
【0032】
また、現像装置5の内部に存在する液体現像剤4を使い終えた状態において、カートリッジ9を交換するように構成する場合は、カートリッジ9の着脱の際に現像装置5から現像剤4が漏れ出ないように、ここにも密閉手段を設けることが望ましい。現像装置5においても、図2に示した現像剤容器24を装置本体12側に設置し、配管によってカートリッジ9内の現像装置5と接続する構成を選択できる。この場合にも、カートリッジ9内の配管と本体側の配管はジョイントで接続し、着脱の際には配管を自動的に塞ぐ構成とすれば、液漏れや溶媒蒸気漏れを防止できる。現像動作終了後にはカートリッジ9内の液体現像剤4が全て本体12側の現像剤容器24に収納されるようにすれば、カートリッジ9からの液漏れの心配は著しく軽減される。液体現像剤4は、現像剤容器24とともに交換するか、必要に応じて現像剤容器24に液体現像剤を注ぎ足すことで、メンテナンスフリーに近い操作性を実現できる。
【0033】
液体現像剤4と溶媒蒸気の密閉という目的を達成する為には、上記のカートリッジ9は、必ずしも取り外し可能なものでなくても良い(その意味においてはカートリッジという呼称は好ましくないが)。カートリッジ9に相当する部分を、少なくとも非画像形成時は密閉状態とし、画像形成時は必要な開口を確保しつつ溶媒除去装置6で溶媒蒸気を回収して機外に漏れ出ないように構成すれば、従来の環境問題を解決できる。この場合、液体現像剤4の補給は、カートリッジ9を取り外さずに外部から注入することで行うか、上記の例のように配管を介してカートリッジ9外に現像剤容器24を設置する場合には、この容器24をカートリッジとして交換するなどの方法が選択可能である。
【0034】
本実施形態によれば、カートリッジ9に現像装置5、溶媒除去装置6、中間転写ローラ7−1などの各種部品を密閉的に収納したため、現像剤に含まれる溶媒の蒸気が機外に放出されなくなり、一般オフィスや家庭でも安全に使用できる。また、メンテナンスの際にはカートリッジ9を交換すればよいため、溶媒蒸気の飛散が無く、且つ保守を容易とすることができ、メンテナンスフリーとすることもできる。更に、画像形成装置の主要部をカートリッジ化したことで、小型化、低価格化を図ることができ、高画質の印刷画像を高速に得ることができる。
【0035】
図6は、本発明の画像形成装置の第2の実施形態に係る構成を示した図であり、ベルト状感光体を使用した偏平のカートリッジ60の例を示したものである。但し、カートリッジ60と、矢印方向にベルト駆動ローラ62で駆動されるベルト状感光体である感光体ベルト61とベルト駆動ローラ62以外は、図1に示した第1の実施形態と同様の部分には同一の符号を付して説明し、説明を適宜省略する。
【0036】
この場合も、カートリッジ60に内蔵された感光体(潜像保持体)ベルト61の周囲に各種部品が密閉的に配置され、図示されない装置本体にカートリッジ60が着脱されるようになっていて、上記した第1の実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0037】
特に、感光体ベルト61に対向して現像装置5−1〜5−4を全てカートリッジ60の底面に並列配置している。このため、現像剤4−1〜4−4の漏洩の防止を同一形状の現像装置5−1〜5−4を用いて容易にできるため、量産性に富むと共に、デッドスペースが少なく小型化に適しているなどの利点がある。但し、ベルト状にする感光体としてアモルファスシリコン感光体を用いることは困難で、柔軟性のある有機感光体を用いることが望ましい。
【0038】
図7は、本発明の画像形成装置の第3の実施形態に係る構成を示した図である。
【0039】
本例は、潜像保持体(感光体ドラム)71の周囲に、帯電器72−1〜72−4、現像装置74−1〜74−4を1セットずつ合計4セット配置し、更に、中間転写ローラ7−1、加圧ローラ7−2が配置されている。また、各色で画像変調された光ビームが露光73−1〜73−4となって前記セット対応で入射されるようになっている。
【0040】
本実施形態では、潜像保持体71が1回転する間に、潜像保持体面に4色の画像形成をパラレルに行うことでフルカラー画像を得て、カラー印刷を高速で行うことができる。他の作用・効果は図1に示した第1の実施形態と同様である。
【0041】
ここでは、装置の大型化を抑制する為、現像装置74−1〜74−4内には絞りローラを設置せず、溶媒除去ローラ75のみで現像を行う。この溶媒除去ローラ75をウレタンフォームのような発泡体で構成し、これを潜像保持体71に押し当てることで、フォームに沁みこませた液体現像剤を潜像保持体71に供給すると同時に、離れ際に不要な溶媒を潜像保持体面から吸収することができる。
【0042】
図8は、本発明の画像形成装置の第4の実施形態に係る構成を示した図である。
【0043】
本例の画像形成装置も、図示されない画像形成装置本体に着脱可能にカートリッジ80が装着されて構成されている。カートリッジ80の内部中央部には潜像保持体(感光体ドラム)81が取り付けられ、その周囲にクリーナ88、スコロトロン帯電器82、現像装置84−1〜84−4、中間転写ローラ86等が密閉的に収納されている。カートリッジ筐体の唯一の開口部を通して図示されない装置本体側に設置されている加圧ローラ87との間に中間転写ローラ86がニップを形成する位置に存在する。また、図示されない透明窓を通して画像変調された光ビーム83が潜像保持体81面に入射される。
【0044】
本実施形態では、中間転写ローラ86の潜像保持体81に対する押圧ベクトルと、複数の現像装置84−1〜84−4による押圧ベクトルの合ベクトルが互いに逆方向となるように構成した。これによって、中間転写ローラ86の押圧力と現像装置84−1〜84−4の押圧力の合力が互いに打ち消しあう方向となり、ひいては潜像保持体81の軸受けにかかる押圧力が緩和されて、摩擦負荷を極めて小さくすることが可能となる。それ故、機械的な構成にて、潜像保持体81を平滑に回転でき、速度変動を抑制できるため、形成される画像を高品質なものとすることができる。
【0045】
更に、軸受けにかかる負荷が小さくなるため、軸受けを保持するフレーム部の剛性を高める必要がなくなるため、カートリッジ80のフレームの肉厚を削減することが可能となって、軽量なカートリッジ80を構成することが可能となる。他の効果は図1に示した第1の実施形態と同様である。
【0046】
尚、本発明は上記実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲において、具体的な構成、機能、作用、効果において、他の種々の形態によっても実施することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の画像形成装置によれば、トナー電子写真エンジンを密閉的にカートリッジ化することにより、湿式現像剤を用いた画像形成装置の安全性に関わる問題を解決し、一般オフィスや家庭でも安全に使用できる画像形成装置が得られる。また、メンテナンスの際にも溶媒蒸気の飛散が無く、且つ保守が容易で、小型化・低価格化が可能な画像形成装置を実現できる。更に、画像記録媒体の速度変動を抑制して高画質の画像を出力できる画像形成装置が得られるなど、多大の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の第1の実施形態に係る構成を示した図である。
【図2】図1に示した現像装置の詳細例を示した図である。
【図3】図1に示した溶媒除去装置の第1の実施例を示した図である。
【図4】図1に示した溶媒除去装置の第2の実施例を示した図である。
【図5】図1に示したカートリッジの開口部の密閉機構を示した図である。
【図6】本発明の画像形成装置の第2の実施形態に係る構成を示した図である。
【図7】本発明の画像形成装置の第3の実施形態に係る構成を示した図である。
【図8】本発明の画像形成装置の第4の実施形態に係る構成を示した図である。
【符号の説明】
1、71、81 潜像保持体
2、72−1〜72−4、82 帯電器
3、73−1〜73−4、83 露光(光ビーム)
4−1〜4−3 液体現像剤
5−1〜5−4、74−1〜74−4、84−1〜84−4 現像装置
6 溶媒除去装置
7、85 転写装置
7−1、86 中間転写ローラ
7−2、87 加圧ローラ
7−3 中間転写ローラクリーナ
8、89 用紙
9、60、80 カートリッジ
10 開口部
11 透明窓
12 装置本体
41 溶媒吸収装置
61 感光体ベルト
62 ベルト駆動ローラ
75 溶媒除去ローラ
88 クリーナ

Claims (5)

  1. 静電潜像を保持する潜像保持体と、該潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像にキャリア溶媒と固形成分とから構成される液体現像剤を付与して可視像を形成する現像手段と、該可視像からキャリア溶媒を除去する溶媒除去手段と、該可視像を像担持体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、
    少なくとも前記潜像保持体と前記現像手段と前記溶媒除去手段を密閉的に内包したカートリッジを具備し、前記カートリッジは、前記画像形成装置の本体に対して着脱可能で、且つ該カートリッジは前記本体に装着されていない状態においては前記液体現像剤が該カートリッジ内に密閉されるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 静電潜像を保持する潜像保持体と、該潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像にキャリア溶媒と固形成分とから構成される液体現像剤を付与して可視像を形成する現像手段と、該可視像からキャリア溶媒を除去する溶媒除去手段と、該可視像を像担持体に転写する転写手段とを有する画像形成装置において、
    少なくとも前記潜像保持体と前記現像手段と前記溶媒除去手段を密閉的に内包したカートリッジを具備し、前記カートリッジは、前記画像形成装置の本体に対して着脱可能で、且つ該カートリッジは前記本体に装着されていない状態においては前記液体現像剤が該カートリッジ内に密閉されるように構成されており、前記転写手段は、前記潜像保持体に接触する中間転写媒体と、該中間転写媒体に接触配置された加圧手段と、該加圧手段と前記中間転写媒体の間に前記像担持体を挟持する手段とから成り、前記カートリッジは、前記中間転写媒体を内包することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記カートリッジは、複数の現像手段を内包し、且つ該複数の現像手段によって前記潜像保持体上に複数の異なる色の可視像を形成する手段と、該複数色の可視像を前記像担持体に転写してカラー画像を形成する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記潜像形成手段は、前記潜像保持体の表面を帯電する帯電手段と、前記潜像保持体に画像変調された光ビームを照射する露光手段とから構成され、前記カートリッジが少なくとも前記帯電手段を内包することを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記潜像保持体が、有機系の感光層を設けた感光体ドラムであることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の画像形成装置。
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