JP3687308B2 - シリカ添着カーボンブラック及びそれを用いたゴム組成物 - Google Patents

シリカ添着カーボンブラック及びそれを用いたゴム組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリカが添着されたカーボンブラック、並びにそのゴム組成物への適用に関する。
【0002】
【従来技術】
補強粒子を配合した加硫ゴム組成物が繰り返し変形を受けた際の発熱性の指標にtanδがある。例えばタイヤトレッドの転がり抵抗を減少させ低燃費にするには50〜70℃のtanδを小さくすれば良いことが知られている。一方、濡れた路面での制動特性などは0℃付近のtanδが大きいほうが良好となる。このtanδの温度依存性を改良する、すなわち50〜70℃のtanδを小さく、かつ0℃付近のtanδを大きくする方法として、充填材としてシリカを配合することが試みられている。例えば特開平3−252433号公報には溶液重合法SBRにシリカとシランカップリング材を配合することが記載されている。また特開平7−165991号公報にはシランカップリング材として特にシリカとゴムに反応することができる2官能性のものが優れていると記載されている。
【0003】
これは、シラノール基を表面に有する粒子、例えばシリカ粒子は、ビス(トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルファンなどのシランカップリング剤と共にジエン系ゴムに練り込み、加硫した際に、カップリング剤を介して粒子とゴムが化学的に結合することが知られており、これにより粒子配合加硫ゴム組成物の60℃付近のtanδが低くなり、また耐磨耗性が向上するなどの物性の向上が見られるものと考えられる。
【0004】
しかしながら、シリカを充填材として配合した場合、tanδの温度依存性を改良することはできるが、シリカ充填材は自己凝集力が強いためゴム中へ分散しづらく、加工性が劣るといった問題がある。また高価なシリンカッブリング剤をシリカに対して通常5〜15%も添加する必要があるためコンパウンドコストが上がるという問題もある。
【0005】
また、カーボンブラックにシリカ充填材を配合することなく上記のような硫黄原子を有するシランカップリング剤を配合すると、粒子配合ゴム組成物の60℃付近のtanδがかなり低減されるケースがある。しかし低温域(−10〜0℃)、低歪下(0.1〜1%)での複素弾性率(E*)や動的弾性率(E’)が高いため制動特性が低下するといった欠点がある。
【0006】
一方、ゴム組成物に配合されるカーボンブラックをシリカ、あるいはシランで表面処理することが提案されている。例えば特開昭53−100190号公報や特開昭61−291659号公報には、溶剤もしくは水に溶解させたシリコンの有機化合物または有機金属化合物をカーボンブラックに混合し乾燥させる方法が記載され、具体的にはシリコン化合物としてジメチルポリシロキサンやシリコンオイルが用いられている。また、特開昭56−125249号公報には溶剤に溶解させたシランカップリング剤を表面に被覆したカーボンブラックが記載されている。特開昭63−635755号公報にはカーボンブラックを水中に分散させ、珪酸ナトリウムを硫酸で中和させることにより、カーボンブラック表面に無定形シリカを沈積させる方法が提案されている。しかしこれらの方法はいずれも溶剤の除去や回収、あるいは中和操作などプロセス面、経済面から工業化に適しているとは言い難い。また特開平4−233976号公報には特定の有機ケイ素化合物(具体的には特定構造の硫黄含有シランカップリング剤)でカーボンブラックを化学的に変性することが提案されている。しかしこの方法も抽出操作や変性するための後処理などのプロセス的・経済的な問題がある。しかも、これらカーボンブラックをシリカ、シラン等の表面処理剤で処理する方法では、表面処理剤が全てのカーボンブラック表面に十分に均一に付着しないことも予想される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記課題に鑑み、シリカ並の粘弾性特性(tanδの温度依存性)を有し、且つシリカの難分散性、難加工性をカーボンブラック並に改良した補強粒子、およびこれを配合してなるゴム組成物を提供すべく、カーボンブラック表面にシリカを添着する方法について鋭意検討した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
その結果、シリカ成分をカーボンブラックに添着することによりカーボンブラックをゴム成分と配合した際の制動特性の向上を図る場合、シリカ添着量と共に、カーボンブラック表面の官能基、特にOH基、中でもシラノール基の量が重要な影響を及ぼすことを見いだした。さらに、特定のケイ素含有化合物を用いてカーボンブラックの表面処理を行うことにより、効率的且つ効果的にシラノール基をカーボンブラック表面に存在させることができること、しかもこのようにしてシリカが添着されたカーボンブラックを配合したゴム組成物は、優れた特性を発揮することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、カーボンブラックを、全ての有機基が酸素を介してケイ素と結合しているケイ素含有化合物と水の存在下で接触させることにより表面処理したシリカ添着カーボンブラックであって、シリカ添着量が10重量%以下、OH基が0.6個/nm2 以上であることを特徴とするシリカ添着カーボンブラックに存する。また、本発明は、該シリカ添着カーボンブラックが配合されてなることを特徴とするカーボンブラック含有ゴム組成物に存する。
かかる本発明のカーボンブラックは、表面にシラノール基が多数導入されており、シリカ粒子等シラノール基を有する粒子の配合によって試みられていた、加硫ゴム組成物の60℃付近でのtanδの低下、耐磨耗性の向上等の物性の向上を、シリカ等の粒子を配合することなく達成することができる。
【0010】
しかも、硫黄原子を有するシランカップリング剤を配合した場合のような低温域(−10〜0℃)、低歪下(0.1〜1%)での複素弾性率(E*)や動的弾性率(E’)が高いため制動特性が低下するといった欠点も解消することが可能である。
しかも本発明のシリカ添着カーボンブラックによれば、シリカの欠点である難分散性、難加工性をカーボンブラック並に改良することが可能となる。したがって、本発明により、シリカとカーボンブラックの長所を併せ持った補強粒子、即ちシリカ並の粘弾性特性(tanδの温度依存性)を有し、且つシリカの難分散性、難加工性をカーボンブラック並に改良した補強粒子と、それを配合してなるゴム組成物を提供することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明でシリカが添着される原料としてのカーボンブラックは特に限定されないが、ゴムに配合する場合にはゴム工業において用いることができるものとして公知である種々のタイプ、例えばファーネスブラック(ASTMD1765による分類)、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等が好適である。これら原料カーボンブラックを製造するには、例えばファーネスブラックの場合は高温ガス流中に高芳香族重質油を導入し、この重質油の不完全燃焼又は熱分解により得ることができる。
【0012】
本発明のシリカ添着カーボンブラックのシリカ添着量は、10重量%以下、好ましくは6重量%以下、さらに好ましくは5〜2重量%である。
シリカ添着量が10重量%を超えると、ゴムに配合した際の分散特性が大幅に悪化する。
次に、本発明のシリカ添着カーボンブラックは、OH基の含有量が、0.6個/nm2以上、特に好ましくは0.8個/nm2以上である。OH基の測定は、以下の方法により行い、求めたものである。
【0013】
試料カーボンブラック2gを試料容器に精秤し、希塩酸約100mlを加え撹拌し、ph3.0〜3.5となるように調整する。
さらに、塩化ナトリウム30gを加え、全量を約150mlとなるようにする。その後、0.100N水酸化ナトリウム水溶液を加え、pH4.0にあわせる。メトローム社製自動滴定装置(E536+655ドジマット)を用いて、0.100N水酸化ナトリウム水溶液にて滴定を行いpH9.0までの滴定量を記録紙から読みとる。滴定量から以下の計算式に基づいてOH基量を計算する。
【0014】
【数2】
滴定量/1000ml×0.1N×アボガトロ数/(窒素比表面積×採取量)=単位nm2あたりのOH基の個数
また、OH基のうちのシラノール基の量は、好ましくは0.3個/nm2以上、特に好ましくは0.6個/nm2以上とする。
【0015】
シラノール基の量は、シリカを添着する前のカーボンブラックについて予めOH基の量を上記の方法により測定しておき、シリカ添着後に測定したOH基の量から差し引くことにより求めることができる。
特に好ましくは、OH基が5.5×1019個/g以上とする。単位g当たりのOH基数は、上記の滴定方法及び求めた値、及び用いたカーボンブラックの比表面積とから計算することができる。また特に好ましくは、シリカ添着量をa重量%、シラノール基量がb個/nm2としたとき、これらa及びbが、以下の関係を満たしたものとする。
【0016】
【数3】
a≦10、b≧0.3、 b/a≦0.1
この範囲において、ゴム成分と配合した際に、非常に優れた特性を発揮する。
以上説明した本発明のカーボンブラックは、カーボンブラックを特定ケイ素化合物と接触させて表面処理することにより得ることができる。すなわち、全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているケイ素化合物と接触するのである。
【0017】
このようなケイ素化合物としては代表的に全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサンが挙げられ、全ての有機基が酸素を介してケイ素と結合しているシラン及び/又はシロキサンとは、SiにOを介して水素、アルキル基、ビニル基、フェニル基又はその他の官能基が結合しているシラン、及び/又は(Si−O)nを主鎖とし(主鎖は枝分かれしたり、環を形成していてもよい。)、SiにOを介して水素、アルキル基、ビニル基、フェニル基又はその他の官能基が結合しているポリシロキサンをいう。
【0018】
好ましくは、SiにC1〜4のアルコキシ基が結合している、テトラアルコキシシラン及び/又はポリアルコキシシロキサンが用いられる。後者は前者の低縮合物として容易に得ることができる。後者として例えば、以下の一般式(A)で表されるものが挙げられる。
【0019】
【数4】
(RO)3−Si−O−[Si(OR)n−O(3-n)mR (A)
ここでn=1又は2、mは0以上の整数、Rは互いに相異なっていてもよいX1〜4のアルキル基である。アルキル基が水素で置換されていてもよい。
特にR=CH3−のものとして、テトラメトキシシランの低縮合物であるオリゴマーがあり、三菱化学(株)製「MKCシリケートMS51」が、含有するモノノマー(すなわちテトラメトキシシラン)の量が1重量%以下と少なく、このため品質安定性に優れ、しかもモノマーによる毒性が少なく使用上安全であるので好ましい。本発明においては、これら全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサンをそのまま用いることもできるが、これに水及び加水分解触媒等を添加して、加水分解したり、加水分解したものを更に縮合した加水分解縮合物を用いてもよい。
【0020】
加水分解縮合物として、例えば上記テトラメトキシシランのオリゴマーをアルコール中で加水分解縮合した「MKCシリケートMS51SG1」(三菱化学(株)製)が挙げられる。このものは、加水分解によりシラノール基が多数生成しており、好ましく用いられる。
これらテトラアルコキシシラン及び/又はポリアルコキシポリシロキサンは、多数のアルコキシ基を有するため、カーボンブラックへの付着、シラノール基の生成に極めて優れ、得られる表面処理カーボンブラック及びこれを配合してなるゴム組成物の特性を大きく向上していることが考えられる。
【0021】
なお、これら全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合してるシラン及び/又はポリシロキサンにシランカップリング剤等他の有機成分を配合したものを、カーボンブラックと接触させても構わない。この場合、他の有機成分は、全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサン100重量部に対して50重量部以下、好ましくは20重量部以下である。有機成分としては、各種シランカップリング剤の他、各種樹脂成分等が挙げられ、必要に応じて適宜選択して、上記シラン及び/又はポリシロキサンに配合すればよい。
【0022】
全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサンによるカーボンブラックの表面処理は、これらのケイ素化合物をカーボンブラックと接触させることにより行われる。接触時の温度は200℃以下とするのが好ましい。200℃を超えると全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサンの蒸発(ガス化)が促進され、例えばスプレー時の付着歩留まりが低下する等の問題が生ずる。
【0023】
全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサンの使用量は、カーボンブラックのシリカ添着量が上記の範囲内となるべく選択し、一般には、カーボンブラック100重量部に対して通常0.1〜50重量部である。さらに好ましくは0.2〜30重量部である。この使用量が少なすぎるとtanδの温度依存性の改良効果が少なく、逆に多すぎると混練中の分散加工性が悪化し、またコスト高になる。
【0024】
この全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサンとカーボンブラックとの接触は、上述のようにこれらが互いに接触しうる態様であれば特に制限されず、例えば一方を他方に添加することにより容易に接触させることができる。特にカーボンブラックの造粒工程においてこれらを接触させるのが好ましい。即ち未造粒カーボンブラックに全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサンを添加した後、あるいは添加しながら造粒することにより、均一に且つ簡便にシリカ源をカーボンブラック表面に付着させることができる。造粒工程は湿式造粒が好適である。未造粒カーボンブラックと同量程度の造粒水中に全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合しているシラン及び/又はポリシロキサンをノニオン系界面活性剤等で造粒水中に乳化分散させ、添加する方法が用いられる。このように「水の存在下」で接触を行うことにより、次工程である乾燥工程で、酸素を介してケイ素に結合した有機基の加水分解が促進されシラノール基が多数生成する。
【0025】
造粒後、乾燥工程を経るが、乾燥工程での残存水分は5重量%以下までとすることが好ましい。乾燥工程は、水分の存在下でドライヤー等の装置を用いて行うことができる。この際、酸素を介してケイ素に結合した有機基の一部が加水分解され、シラノール基が生成するものと考えられる。
本発明のカーボンブラックは、特に限定されないが、窒素比表面積が20〜300m2/g、DBPが50〜250cc/100gであることが好ましい。
【0026】
このような本発明の製造方法により、水ガラスでの処理等におけるような煩雑な操作を必要とすることもなく、簡便にシリカの付着したカーボンブラックを製造することができる。また、本発明のカーボンブラックによればシリカ成分の実質的に全量をカーボンブラックの表面に、しかも微細な領域として均一に存在させることがてきるので、少量で大きな効果を発揮するシリカ付着カーボンブラックを得ることができるのである。また、品質のコントロールも容易である。また、本発明により、シリカ成分の仕込量のほぼ全量、すなわち80重量%以上、90重量%以上を、カーボンブラックに付着させることも可能であり、歩留まりが大変良好である。
【0027】
尚、カーボンブラックへシリカ成分を添着させる方法として、例えば水ガラスやコロイダルシリカによる処理も考えられるが、これらの処理では中和等の煩雑な操作を要する上、上述の特定のシラン、あるいはポリシロキサンを用いた場合とは異なり、本発明のカーボンブラックの如く、最も好適なシリカ添着量において多数のシラノール基を付加せしめることは困難である。この理由は完全には明らかではないが、電子顕微鏡写真により観察すると、カーボンブラックへのシリカ成分の付着状態が異なっているようであること、及びコロイダルシリカが元来有しているOH基等の官能基は、上述のシラン又はポリシロキサンが加水分解することにより生じうるOH基に比べるとオーダー的にも格段に少なく、カーボンブラックとの反応性にも乏しいことが考えられる。また、通常オルガノポリシロキサンと称されるような、アルキル基、フェニル基等の有機基がケイ素に直接結合している化合物や各種の有機基がケイ素に直接結合している化合物であるシランカップリング剤では、本発明の製造方法において用いられる特定のシランあるいはポリシロキサンとは異なり、ケイ素に結合している基として加水分解により容易にOH基を生じうる官能基を多数有しているのではない。したがって、本発明の製造方法における場合とは異なり、カーボンブラックの処理に用いても簡易な造粒工程によりシリカ成分を付着させうるものではなく、さらにシリカ付着量に対する割合として非常に多数のシラノール基が付加された本発明のカーボンブラックを得ることは到底できないものと考えられる。
【0028】
このように、本発明の製造方法により得られる本発明のシリカ添着カーボンブラックは、従来技術により得られる表面処理カーボンブラックとは大きく異なった優れた特性を有するものである。
以上説明した本発明の製造方法により本発明のシリカ添着カーボンブラックを製造すれば、シリカ成分のほぼ全量を、カーボンブラックの表面に存在させることができる。また、ゴム等への配合等に際しては、ビヒクルとの馴染みにも優れたものとすることができる。
【0029】
ゴムへの配合量は、通常ゴム成分100重量部に対して10〜200重量部、好ましくは20〜150重量部である。
本発明のゴム組成物に使用されるゴム成分は、特に制限されないが架橋可能なゴムであることが好ましい。さらに好ましくは硫黄加硫可能なジエン系ゴムである。ゴムは単独でも、また2種以上をブレンドして用いてもよい。
【0030】
本発明のゴム組成物には、本発明のカーボンブラックの他に、通常のカーボンブラックやシリカを併用してもよい。しかしその配合量は上記シリカ添着カーボンブラックの5倍を超えないことが望ましい。
また本発明のゴム組成物には、シランカップリング剤が配合されることが好ましい。シランカップリング剤としては従来用いられているものを任意に配合できるが、特にシラノール基及びゴム系重合体と反応できる少なくとも2官能性のものが好ましい。具体的には、ビス(3−トラエトキシシリルプロビル)−テトラサルファイドやメルカプトプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。これは本発明のシリカ添着カーボンブラック表面のシラノール基が、混練時にシラノカップリング剤のアルコキシ部分と反応及び結合し、サルファイド部分は加硫反応においてゴム系重合体と反応することができるからである。この場合、本発明のカーボンブラックを用いることにより、シランカップリング剤の配合量は通常のシリカ配合に比べて少なくて済む。即ち、通常のシリカ配合は高価なシランカップリング剤を、シリカ100重量部に対して普通、5〜15重量部添加する必要があるためコンパウンドコストが上がるという問題があるが、本発明のカーボンブラックを用いれば、シランカップリング剤の配合量は、本発明のカーボンブラックに対してシリカ添着量にもよるが1〜10重量部で十分である。これはカーボンブラック表面に存在するシラノール基のトータル量が通常のシリカ粒子表面のシラノール基よりも少ないことに起因していると考えられ、反応するのに十分なシランカップリング剤量でよいことを意味している。よって本発明によるとシリカ系配合に比べ、コンパウンドコストも安価となるというメリットもある。
【0031】
本発明のカーボンブラックを配合したゴム組成物はタイヤトレッド、アンダートレッド、サイドトレッド等のタイヤ用途ゆ防振ゴムやベルト等の一般ゴム部材に好適に提供される。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
(実施例1)
カーボンブラックとして「N339」(「DIABLACK-N339」:三菱化学(株)製)の未造粒品1000gをラボ造粒装置に入れる。全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合したポリシロキサンとして、テトラメトキシランの低縮合物であるオリゴマー(商品名:「MKCシリケートMS51」)の所定量をノニオン系界面活性剤で乳化し、水と共に上記カーボンブラックに加える。
【0033】
ラボ造粒装置の蓋を閉め、60℃で1分間高速撹拌する。こうして得られた造粒物をドライヤーで乾燥させ、実施例1、2のシリカ添着カーボンブラックを得た。
(比較例1)
全ての有機基が酸素を介してケイ素に結合したポリシロキサンとノニオン系界面活性剤の代わりに、コロイダルシリカ(商品名:スノーテックス30:日産化学工業(株)製)を用いた以外は実施例と同様な操作を行い、比較例1のシリカ添着カーボンブラックを得た。
(比較例2)
また、カーボンブラックの5重量%水スラリーを90℃に加温した後、希釈した珪酸ナトリウムを添加しつつpH5〜10に希硫酸及び水酸化ナトリウム水溶液で維持しながらシリカをカーボン表面に沈積させ、その後pHを6にして6時間放置し、濾過、水洗、乾燥することにより比較例2のシリカ添着カーボンブラックを得た。
(シリカ添着カーボンブラックのシリカ含有量、及びコロイダル特性の測定)
シリカ添着カーボンブラックをJIS K6221の灰分測定法に準拠し750℃で灰化して灰分量を求めた。この灰分量から、シリカが添着されていないカーボンブラック灰分量を差し引いた量をシリカ含有量とみなした。また、窒素比表面積の測定はASTM D3037に準拠して行った。
実施例、及び比較例のシリカ添着カーボンブラックの性状は表−1にまとめた。
【表1】
Figure 0003687308
(シリカ添着カーボンブラック含有ゴム組成物の調製、及びゴム物性の測定)
表−2に示す各成分を、常法に従ってバンバリーミキサー及びオープンロールミキサーで混合混練してゴム組成物を調製した。これらのゴム組成物を160℃でプレス加硫し加硫ゴム試験片を作成した。以下の試験方法で各種試験を行い、その物性を測定した。
(1)E*、tanδ:動的粘弾性特性であるE*、tanδは、(株)レオロジ製「DVEレオスペクトラー」を用い、次の条件で測定した。
【0034】
*:静的歪み10%、動的歪み(振幅)2%、周波数10Hz、測定温度0℃
tanδ:静的歪み10%、動的歪み(振幅)2%、周波数10Hz、測定温度0℃と60℃の2レベル
(2)耐摩耗性:ランボーン摩耗試験機を用い、次の条件で測定した。
試験片:厚さ10mm、外径44mm、試験荷重4kg、砥石と試験片のスリップ率45%、測定温度25℃
【表2】
Figure 0003687308
ゴム物性の測定結果を表−3に示す。表−3から明らかなように本発明のシリカ添着カーボンブラックは比較例に比べ、低温域(0℃)でのtanδが高く、高温域のtanδが低い。即ち、このゴム組成物をタイヤトレッド等に用いた場合、濡れた路面での制動性等が向上し、且つ転がり抵抗性が低減されたタイヤとなる。また耐摩耗性も良好である。
【表3】
Figure 0003687308
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、カーボンブラック表面のOH基、中でもシラノール基が多く、さらにシリカ含有量当たりのシラノール基が多いカーボンブラックを用いることにより、カーボンブラックをゴム成分と配合した際の制動特性、及び低燃費の向上したトレッド組成物が得られる。

Claims (3)

  1. カーボンブラックを、全ての有機基が酸素を介してケイ素と結合しているケイ素含有化合物と水の存在下で接触させることにより表面処理したシリカ添着カーボンブラックであって、シリカ添着量が10重量%以下、OH基が0.6個/nm2 以上であることを特徴とするシリカ添着カーボンブラック。
  2. ラノール基含有量が0.3個/nm2 以上である請求項1に記載のシリカ添着カーボンブラック。
  3. 請求項1又は2に記載のシリカ添着カーボンブラックが配合されてなることを特徴とするカーボンブラック含有ゴム組成物
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