JP3686984B2 - セラミックス製大型ローラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワイヤソー、ロールクラッシャ等の加工装置等の一部を構成し、外周部がセラミックスで形成されるセラミックス製大型ローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【従来の技術1】
図13に示す様にロールクラッシャは、2本の粉砕用ローラ1を近接して平行に配置し、該2本のローラ1を相反する方向に回転させ、ローラの回転の巻き込み側Uから被粉砕物Mを挿入すると、吐き出し側Dから被粉砕物Mが2本の粉砕用ローラ1により粉砕されて排出される。図14に示す様に粉砕用ローラ1は、セラミックス製である外周部2及びシャフト3とで構成され、通常外周部2とシャフト3は接合部4において接着剤等Sにより接着され、金属製のシャフト3によりクラッシャ本体に取り付けられている。
【0003】
【従来の技術2】
図15に示す様にワイヤソーは、ワイヤ5を張設した複数の多溝ローラ6を備えており、該ローラ6を回転させることにより、ワイヤ5を矢印A5方向に直線運動させ、砥粒をワイヤで被加工物7に押さえ付けることにより磁性体、水晶、セラミックス、シリコン等の被加工物7を切断する。
該多溝ローラ6において直径70mm以上、長さ150mmを越える大型ローラの場合、該ローラ6は、図16に示すように、外周部2を、例えば66ナイロンで形成し、金属製のシャフト3と接合部4を介して接着剤S等により接合され、図示しない加工装置本体に取り付けられている。
【0004】
近年被加工物の大型化が進み、例えばシリコンは、ウエハーの大径化に伴いシリコンのインゴットも8インチから12インチ化されてきている。これによりワイヤソーも大型化が進み、例えば該多溝ローラも直径200mm、長さ600mm、重量で60kgの様な所謂大型ローラが用いられる様になってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
加工装置等に取り付けられる直径70mm以上、長さ150mmを越える大型ローラ、例えば、ロールクラッシャ用ローラ、ワイヤソー用多溝ローラなどにおいて、外周部及び該外周部の支持部材であるシャフト等に異種の材料を使用、例えば、外周部にセラミックスを使用し、シャフトに鉄、アルミなどの金属を使用した場合、次の様な問題がある。
(1)ローラが重いので、剛性の大きな取り付け装置が必要となるとともに、ローラ交換の際等において、加工装置等に脱着するのに多くの時間と費用がかかる。
【0006】
(2)外周部は、接合部において接着剤等によりシャフトに固定されているが、セラミックス製外周部と金属製シャフトとでは、その線膨張率に大きな差異がある。そのため、運転時の発熱等で温度変化が生じることにより伸縮すると、両者の軸方向の位置関係がずれてしまい、加工物を精確に加工できないことがあるばかりでなく、接着剤等が剥がれてしまう。そうすると、外周部とシャフトの固定能力がなくなり、加工機械そのものが機能しなくなってしまう。
また、ローラの長さが長くなり、前記接合部が長くなればなる程その影響は著しい。そのため、複数の多溝ローラに伸張させたワイヤ間のピッチ精度が重要なワイヤソーなどでは、外周部とシャフトの位置ずれ等により加工精度の低下が発生する。
【0007】
(3)該ローラは、大きな慣性力を有しているので、ローラの起動、反転、停止及び高速回転時には、大きな駆動源が必要となり、経済的に不利である。
また、加工装置も全体として大型化し、重量が増加するとともに、大きな設置用スペースが必要となる。
【0008】
この発明は、上記事情に鑑み、セラミックス製大型ローラの剛性を確保しながら軽量化することを目的とする。他の目的は、セラミックス製外周部と支持部材とが互いに位置ずれ、剥離をおこさない様にすることである。
【0009】
この発明は、セラミック製外周部を備え、かつ、加工装置に装着されるセラミックス製ローラにおいて;該セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成されるとともに、補強手段を備えており、前記補強手段が、該セラミックス製外周部の内側に挿着接合された中空インサートであり、該中空インサートが、その中空部に円盤形状体を備えていることを特徴とするセラミックス製ローラ、である。
【0010】
この発明は、セラミックス製外周部を備え、かつ、支持部材を介して加工装置に装着されるセラミックス製ローラにおいて;該セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成され、該支持部材が、該セラミックス製外周部を貫通し、かつ、該外周部と接合するシャフトであり、該シャフトが、チタン又はチタン合金で形成されていることを特徴とするセラミックス製ローラ、である。
【0011】
この発明は、セラミックス製外周部を備え、かつ、支持部材を介して加工装置に装着されるセラミックス製ローラにおいて;該セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成され、該支持部材が、セラミックス製外周部の両端に接合される端部支持部材であることを特徴とするセラミックス製ローラ、である。
【0012】
この発明は、セラミックス製外周部を備え、かつ、支持部材を介して加工装置に装着されるセラミックス製ローラにおいて;該セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成され、かつ、補強手段を具備しており、該支持部材が、該セラミックス製外周部を貫通し、かつ、該外周部と接合するシャフトであり、該シャフトが、チタン又はチタン合金で形成されていることを特徴とするセラミックス製ローラ、である。
【0013】
【発明の実施の形態】
加工装置等、例えば、ワイヤソーやロールクラッシャ等の大型ローラの外周部をセラミックス製中空円筒状に形成するとともに、該外周部の強度を大きくするための補強手段を設ける。このローラは、例えば、直径200mm、長さ600mmの大型ローラである。
【0014】
この補強手段として、例えば、補強部材や強化肉厚部が採用される。補強部材材は、例えば、セラミックス製外周部の中空部に同芯状に形成された円盤形状体であり、該セラミックスと一体構造に形成される。強化肉厚部は、セラミックス製外周部の肉厚を十分な強度を持つ程度に厚く形成されており、その厚さは、均一に形成されるが、必ずしもその様に形成する必要はなく、例えば、外周部内面に網状の突出部を形成してもよい。また、該外周部の内側に中空インサートを挿入接合しセラミックス製外周部の強化を図ってもよい。この様に補強手段を設けることにより剛性があり、かつ、軽量のセラミックス製大型ローラを得ることができる。
【0015】
このセラミックス製ローラは、支持部材により加工装置などに装着されるが、この支持部材として、例えばシャフトや端部支持材が用いられる。このシャフトはセラミックス製外周部に挿着接合されるが、該シャフトの材料は、チタン、又は、チタン合金などのようなセラミックス製外周部の膨張率と略等しい膨張率のものが用いられる。この様な金属製支持部材を用いることにより、セラミックスと該支持部材は、温度変化による互いの位置ずれが発生せず、強力に固定される。
【0016】
また、支持部材として、端部支持材を用いた場合は、両者間の接合部の長さがローラの長さに比べ極めて短くなるので、膨張率に差異があって接合部における変位はほとんど無視できる程度となり、温度変化による接合部の位置ずれは生じない。そのため、この端部支持部材では、その材料として必ずしもセラミックス製外周部の膨張率と略等しい膨張率のものを使用する必要はない。
【0017】
【実施例1】
本発明の第1実施例を図1、図2により説明する。セラミックス製大型ローラLRにおいて、セラミックス製外周部2は中空円筒状に形成されている。このセラミックスとして、例えばアルミナ、ジルコニア等が用いられる。
【0018】
セラミックス製外周部2の内側に補強部材8が設けられている。この補強部材8は、セラミックス製外周部の剛性を強化するための補強手段であり、該セラミックス製外周部2と一体構造に形成された同芯状の円盤形状体である。補強部材8の数量、間隔、厚み、材質等はローラの長さやローラにかかる荷重によって適宣決定される。
【0019】
なお、補強手段として、前記円盤状体8を用いる代わりに、中空状のセラミックス製外周部2の肉厚を厚くして必要な強度を保持する強化肉厚部としてもよい。この強化肉厚部は種々なタイプがあるが、例えば、肉厚を均一に形成したもの、該外周部内面をハニカム構造するもの、などがある。
【0020】
補強部材8には、軽量化の為に1個ないし複数個の軽量化用穴9が空けられる。軽量化用穴9は、空けられない場合もあり、又、その形状、個数、貫通穴若しくは止め穴にするかは、適宣決定する。
【0021】
尚、セラミックス製外周部2と補強部材8は、一体の焼結体でもよいし、接着されたものでもよい。従って、セラミックス製外周部2と補強部材8が必ずしも同一の材質である必要はないが、互に異なる材質のものを用いて接着する場合には、補強部材8の材料は該外周部2と略等しい熱膨張率のもの、例えば、チタン、又は、チタン材料、を用いる。それは、両者2、8が温度変化により伸縮した場合に変位量の差異により接着部の位置ずれが発生しないようにするためである。
【0022】
補強部材8には、セラミックス製外周部2の支持部材であるシャフト3が通る貫通穴10が設けられる。通常は、この部分がセラミックス製外周部2とシャフト3の接合部4となり接着剤等により接合される。但し、これは、固定方法を限定するものではない。
【0023】
シャフト3は、セラミックス製外周部2と膨張率が略等しいチタン、又は、チタン合金で製作されている。したがって、加工装置の運転等によってセラミックス製大型ローラLRが温度変化した時、セラミックス製外周部2とシャフト3は略同一割合で同時に伸縮するので、接合部4の剥がれ、ずれが発生しない。
【0024】
この様に温度変化に伴う接合部の位置ずれを防止する手段として、シャフトにセラミックス製外周部の熱膨張率と略等しい熱膨張率を有する材料を用いることにより加工装置本来の性能が出せ、セラミックスの機能を十分に発揮することが出来る。尚、各素材の線膨張率(×10-6℃、20℃)は、例えば、次の通りである。
鉄=11.8 アルミニウム=23.1 チタン=8.6
チタン合金(Ti-6Al-4V)=8.8 アルミナ=7.1
ジルコニア=9.0 66ナイロン=90
【0025】
シャフト3の一端側には外周部に一体成形された位置決め部13である段が付いており、補強部材8と接触させることによりセラミックス製外周部2とシャフト3との長さ方向の位置決めを行う。これによりセラミックス製大型ローラを取り付ける装置とセラミックス製外周部2の位置関係を容易に、かつ、正確に取り付けることが出来る。但し、これは、位置決め方法を限定するものではない。
【0026】
【実施例2】
本発明の第2実施例を図3、4により説明する。セラミックス製大型ローラLRのセラミックス製外周部2は中空円筒状に形成されている。このセラミックスとして、例えば、アルミナ、ジルコニア等が用いられる。
【0027】
セラミックス製外周部2の内側に補強部材28が設けられている。この補強部材28は、セラミックス製外周部2の剛性を強化するための補強手段であり、該セラミックス製外周部2と一体構造に形成された同芯状の円盤形状である。補強部材28の数量、間隔、厚み、材質等はローラの長さLやローラにかかる荷重によって適宣決定される。
【0028】
尚、セラミックス製外周部2と補強部材28は、一体の焼結体でもよいし、接着されたものでもよい。従ってセラミックス製外周部2と補強部材28が必ずしも同一の材質である必要はないが、互に異なる材質のものを用いて接着する場合には、補強部材28の材料は該外周部2と略等しい熱膨張率のもの、例えば、チタン、又は、チタン材料、を用いる。それは、両者2、28が温度変化により伸縮した場合に変位量の差異により接着部の位置ずれが発生しないようにするためである。
【0029】
補強部材8には、軽量化の為の1個ないし複数個の軽量化用穴9が空けられる。穴は、空けられない場合もあり、又、その形状、個数、貫通穴若しくは止め穴にするかは、適宣決定する。
【0030】
セラミックス製外周部2の両端2aに外周部2の支持部材である端部支持部材11が設けられる。両端部支持部材11は同径に形成され、その内面外周部には長さL2の段部11Aがある。この段部11Aに前記外周部2の端部2aがはめ込まれ接合部24が形成される。この段部11Aの長さL2は必要に応じて適宜選択される。
なお、端部支持材11の外面中央には軸部11Bが突設されている。この端部支持部材11も補強部材28と同様に軽量化の為の穴9が設けられることがある。
【0031】
該端部支持部材11はセラミックス製外周部2とその端部2aでのみ接しその接合部24の長さL2がローラLRの長さLに比べて非常に短い為、加工装置の運転によって発生する温度変化によりセラミックス製外周部2が伸縮してもその影響を受けることが無い。この様に位置ずれ防止手段として両者2、11の接合部の長さを短くすることによって、膨張率の違う多種の素材に対応できる。むろん該端支持部材11をセラミックス製外周部2と熱膨張率が略等しいチタン、又は、チタン合金で形成される場合もある。
【0032】
該端支持部材11の位置決め部23をセラミックス製外周部2の端面2aにはめ込むと、自動的にセラミックス製外周部2とシャフト3との長さ方向の位置決めを行うことができる。これによりセラミックス製大型ローラを取り付ける装置とセラミックス製外周部2の位置関係を容易に、かつ、正確に取り付けることが出来る。
但し、これは、位置決め方法を限定するものではない。
【0033】
【実施例3】
本発明の第3実施例を図5、図6により説明する。セラミックス製大型ローラLRにおいて、セラミックス製外周部2は中空円筒状に形成されている。このセラミックスとして、例えば、アルミナ、ジルコニア等が用いられる。
【0034】
セラミックス製外周部2の内側には同心状の中空インサート32が設けられている。該中空インサート32は、セラミックス製外周部2の剛性を強化するための補強手段であり、中空円筒形状に形成されており、その外側接合部35を介してセラミックス製外周部2に接着剤等により接合されている。
【0035】
該中空インサート32の中空部32aには、該中空インサート32と一体構造の補強部材、例えば、円盤形状体38が設けられている。この補強部材38は前記中空インサート32とともに補強手段をなすものである。
この補強部材38の数量、間隔、厚み、材質等はローラの長さやローラにかかる荷重によって適宣決定される。
尚、中空インサート32と補強部材38は、同一部材から切り出されたものでも良いし、溶接、接着、ねじ込みなどの手段により一体構造化されても良い。
又、中空インサート32と補強部材38が必ずしも同一の材質である必要はない。
【0036】
補強部材38には、軽量化の為の1個ないし複数個の軽量化用穴9が空けられる。軽量化用穴9は、空けられない場合もあり又、その形状、個数、貫通穴若しくは止め穴にするかは、適宣決定する。
【0037】
中空インサート32は、セラミックス製外周部2と膨張率が略等しいチタン、又は、チタン合金で製作されている。したがって、加工装置の運転等によってセラミックス製大型ローラLRは、温度変化するが、セラミックス製外周部2と中空インサート32は略同一割合で同時に伸縮するので接合部の剥がれ、ずれが発生しない。
【0038】
補強部材38には、シャフト3が通る貫通穴10が設けられ、通常は、この部分がシャフト3との接合部34となり接着材,ねじ等により接合される。
但し、これは、固定方法を限定するものではない。
【0039】
シャフト3は、セラミックス製外周部2及び中空インサート32との接合部34長さL4がローラLRの長さLに比べ非常に短い為、加工装置の運転によって発生する温度変化によりセラミックス製外周部2が伸縮してもその影響を受けることが少ない。よって、膨張率の違う多種の素材をシャフト3に用いることが可能である。
又、セラミックス製大型ローラを取り付ける装置の取り付け部分の熱変化による伸縮は、該シャフト3に適当な素材を選択することにより、シャフト3が熱膨張の干渉材となり装置取り付け部の伸縮を吸収することも可能である。
【0040】
シャフト3には一体構造に形成された位置決め部33である段が付いており、補強部材38と接触させることによりセラミックス製外周部2とシャフト3との長さ方向の位置決めを行う。これによりセラミックス製大型ローラを取り付ける装置とセラミックス製外周部2の位置関係を容易に正確に取り付けることが出来る。但し、これは、位置決め方法を限定するものではない。
【0041】
【実施例4】
本発明の第4実施例を図7、図8により説明する。セラミックス製大型ローラLRにおいて、セラミックス製外周部2は中空円筒状に形成されている。このセラミックスとして、アルミナ、ジルコニア等が用いられる。
【0042】
セラミックス製外周部2の内側には、中空円筒状に形成された長さL4の中空インサート42が設けられている。中空インサート42は、該外周部2の剛性を強化するための補強手段であり、外側接合部44を介してセラミックス製外周部2に接着剤等により接合されている。
【0043】
該中空インサート42の中空部42aには、中空インサート42と一体構造に形成された補強部材、例えば、円盤形状体48が設けられている。この補強部材48は前記中空インサート42とともに補強手段をなすものである。
円盤形状体48の数量、間隔、厚み等はローラの長さやローラにかかる荷重によって適宣決定される。
尚、中空インサート42と補強部材48は、同一部材から切り出されたものでも良いし、溶接、接着、ねじ込みなどの手段により一体構造化されても良い。又、中空インサート42と補強部材48が必ず同一の材質である必要はない。
【0044】
円盤形状体48には、円周状に軽量化の為の複数個の軽量化用穴9が空けられる。軽量化用穴9は、空けられない場合もあり又、その形状、個数、貫通穴若しくは止め穴にするかは、適宣決定する。
【0045】
なお、中空インサート42の剛性が大きい場合には、補強手段として十分な機能を果たすことになるので、図9、図10に示すように、中空インサート42の補強部材48を省略することができる。この場合、中空インサート42は密度4.4〜4.5g/cm3のチタン、又は、チタン合金により肉厚に形成される。
この様に、通常より肉厚を厚くして剛性を高めるとともに、軽量化を図ることができる。
【0046】
中空インサート42は、セラミックス製外周部2と膨張率が略等しいチタン、又は、チタン合金で製作されているので、加工装置の運転等によってセラミックス製大型ローラは、温度変化するが、セラミックス製外周部2と中空インサート42は略同一割合で同時に伸縮するので外側接合部44aの剥がれ、ずれが発生しない。
【0047】
セラミックス製外周部2、中空インサート42の両端に該セラミックス製外周部2及び該中空インサート42の支持部材である端部支持部材41が設けられる。この端部支持部材41は厚さL5に形成され、両端部支持材の直径は互いに異なる。該直径の大きな端部支持部材41は中空インサート42及びセラミックス製外周部2の一方の端面42n、2aに接着され、直径の小さな他の端部支持材41は、該外周部2の他方の端部に挿入され、中空インサート42の他方の端面42mに接合される。該端部支持部材41も円盤形状体(補強部材)48と同様に軽量化の為の穴が設けられることがある。勿論両側共、同一形状の支持材を使用することもある。
【0048】
該端部支持部材41はセラミックス製外周部2及び中空インサート42に接する接合部44の長さが非常に短い為、加工装置の運転によって発生する温度変化によりセラミックス製外周部2及び中空インサート42が伸縮してもその影響を受けることが無い。よって、膨張率の違う多種の素材に対応できる。むろん該端部支持部材41にチタン又はチタン合金を使用する場合もある。
【0049】
端部支持部材41の位置決め部43とセラミックス製外周部2及び中空インサート42の端部を接合させ、セラミックス製外周部2及び中空インサート42と軸部11Bとの長さ方向の位置決めを行う。これによりセラミックス製大型ローラを取り付ける装置とセラミックス製外周部2及び中空インサートの位置関係を容易に正確に取り付けることが出来る。但し、これは、位置決め方法を限定するものではない。
【0050】
【実施例5】
本発明の第5実施例を図11、図12により説明する。セラミックス製大型ローラLRにおいて、セラミックス製外周部2は中空円筒状に形成されている。このセラミックスとして、アルミナ、ジルコニア等が用いられる。
【0051】
セラミックス製外周部2の内側に補強部材58が設けられている。この補強部材58は、シャフト53と一体構造に形成された同芯状の円盤形状体である。補強部材58の数量、間隔、厚み等はローラの長さやローラにかかる荷重によって適宣決定される。尚、シャフト53と補強部材58は、同一部材から切り出されたものでも良いし、溶接、接着、ねじ込みなどの手段により一体構造化されても良い。
又、シャフト53と補強部材58が必ず同一の材質である必要はない。
【0052】
補強部材58には、軽量化の為の1個ないしは、複数個の軽量化用穴9が空けられる。軽量化用穴9は、空けられない場合もあり又、その形状、個数、貫通穴若しくは止め穴にするかは、適宣決定する。
【0053】
シャフト3は、セラミックス製外周部2と膨張率が略等しいチタン、チタン合金で製作されている。したがって、加工装置の運転等によってセラミックス製大型ローラは、温度変化するが、セラミックス製外周部2とシャフト53は略同一割合で同時に伸縮するので接合部の剥がれ、ずれが発生しない。このことにより加工装置本来の性能が出せ、セラミックスの機能を十分に発揮することが出来る。
【0054】
シャフト53と一体構造に成形された補強部材58の外周部に位置決め部53Bである段が付いており、セラミックス製外周部2と接触させることによりセラミックス製外周部2とシャフト53との長さ方向の位置決めを行う。これによりセラミックス製大型ローラを取り付ける装置とセラミックス製外周部2の位置関係を容易に正確に取り付けることが出来る。但しこれは、位置決め方法を限定するものではない。
【0055】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成したので、次のような顕著な効果を奏する。
(1)セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成され、かつ、補強手段を具備しているので、軽量化及び剛性の強化を図ることができる。
そのため、ローラの着脱作業が容易となるとともに、高速回転用のローラとしても利用することができる。また、従来例に比べ、ローラは軽くなるので、慣性力も小さく、駆動源の消費エネルギも大幅に減少する。
【0056】
(2)セラミックス製外周部と接合するローラの支持部材が、該外周部の膨張率と略等しい膨張率の材料で形成されているので、温度変化により両者が伸縮しても略同じ割合で同時に伸縮する。そのため、接合部は常に強力に接合された状態を維することができるので、接合部の剥離、位置ずれなどの問題は発生しない。
【0057】
(3)端部支持部材が、セラミックス製外周部の端部と接合するので、両者の軸方向の接合部の長さは極めて短い。そのため、温度変化により両者が伸縮しても接合部はほとんどその影響を受けることなく、常に強力に接合された状態を維持することができる。そのため、接合部の剥離、位置ずれなどの問題は発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示すセラミックス製大型ローラの断面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】第2実施例を示すセラミックス製大型ローラの断面図である。
【図4】図3の右側面図である。
【図5】第3実施例を示すセラミックス製大型ローラの断面図である。
【図6】図5の右側面図である。
【図7】第4実施例を示すセラミックス製大型ローラの断面図である。
【図8】図7の右側面図である。
【図9】円盤形状体を省略した場合の状態をを示す断面図である。
【図10】図9の右側面図である。
【図11】第5実施例を示すセラミックス製大型ローラの断面図である。
【図12】図11の右側面図である。
【図13】従来例を示す図で、ロールクラッシャのローラの配置の斜視図である。
【図14】図13のXIV−XIV線断面図である。
【図15】従来例を示す図で、ワイヤソーの概念図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図である。
【符号の説明】
2 セラミックス製外周部
3 シャフト
4 接合部
8 補強部材
9 軽量化用穴
10 貫通穴
11 端部支持部材
12 中空インサート
13 位置決め部

Claims (13)

  1. セラミック製外周部を備え、かつ、加工装置に装着されるセラミックス製ローラにおいて;
    該セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成されるとともに、補強手段を備えており、
    前記補強手段が、該セラミックス製外周部の内側に挿着接合された中空インサートであり、
    該中空インサートが、その中空部に円盤形状体を備えていることを特徴とするセラミックス製ローラ。
  2. 該円盤形状体が、複数の軽量化用穴を備えていることを特徴とする請求項1記載のセラミックス製ローラ。
  3. 該円盤形状体が、シャフトと接合する貫通穴を備えていることを特徴とする請求項1記載のセラミックス製ローラ。
  4. セラミックス製外周部を備え、かつ、支持部材を介して加工装置に装着されるセラミックス製ローラにおいて;
    該セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成され、
    該支持部材が、該セラミックス製外周部を貫通し、かつ、該外周部と接合するシャフトであり、
    該シャフトが、チタン又はチタン合金で形成されていることを特徴とするセラミックス製ローラ。
  5. セラミックス製外周部を備え、かつ、支持部材を介して加工装置に装着されるセラミックス製ローラにおいて;
    該セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成され、
    該支持部材が、セラミックス製外周部の両端に接合される端部支持部材であることを特徴とするセラミックス製ローラ。
  6. 端部支持部材が、同径の一対の円盤状体から構成されていることを特徴とする請求項5記載のセラミックス製ローラ。
  7. 端部支持部材が、セラミックス製外周部の端部と係合する段状の位置決め部を備えていることを特徴とする請求項5記載のセラミックス製ローラ。
  8. 端部支持部材が、互いに径の異なる一対の円盤状体から構成されていることを特徴とする請求項5記載のセラミックス製ローラ。
  9. 一方の端部支持部材が、セラミックス製外周部の一方の端面に接合され、前記端部支持部材より径の小さい他方の端部支持部材が、セラミックス製外周部の他方の端部内側に挿着接合されていることを特徴とする請求項8記載のセラミックス製ローラ。
  10. 端部支持部材が、軽量化用穴を備えていることを特徴とする請求項5,6,7,8,又は、9記載のセラミックス製ローラ。
  11. 端部支持部材が、チタン又はチタン合金で形成されていることを特徴とする請求項5,6,7,8,9,又は、10記載のセラミックス製ローラ。
  12. セラミックス製外周部を備え、かつ、支持部材を介して加工装置に装着されるセラミックス製ローラにおいて;
    該セラミックス製外周部が、中空円筒状に形成され、かつ、補強手段を具備しており、
    該支持部材が、該セラミックス製外周部を貫通し、かつ、該外周部と接合するシャフトであり、
    該シャフトが、チタン又はチタン合金で形成されていることを特徴とするセラミックス製ローラ。
  13. 中空インサートが、チタン又はチタン合金で形成されていることを特徴とする請求項記載のセラミックス製ローラ。
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