JP2007130695A - 平面研磨定盤 - Google Patents

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昭二 齋藤
Kazuhiko Toyoda
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Abstract

【課題】一般的な材料を用いつつ製造性・組立作業性も向上させることで大幅なコスト削減を実現するとともに、加工時であっても熱変形を生じさせずに加工平面の平面度をも向上させるような平面研磨定盤を提供する。
【解決手段】一本の帯板11が巻回されて平面視で渦巻状の研磨面が形成された略リング体である主体10を有するような平面研磨定盤1とした。この帯板11は、硬いラッピング用部材による帯板としてラッピング用の、または、柔らかいポリッシング用部材による帯板としてポリッシング用の平面研磨定盤1とすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、水晶、シリコン、ガラス、金属その他種々の材料の表面を研磨する平面研磨定盤に関する。
水晶、シリコンウエハ等を研磨する従来技術の平面研磨定盤は、石材、板材切出し、鋳鉄、鋳鋼を材料として一体に成型された構成が一般的である。図16は従来技術の平面研磨定盤の断面構成図である。図16で示す平面研磨定盤200は、鋳鉄、鋳鋼による一体成型の定盤であり、下定盤支持回転部201の上に配置されて駆動ピン202により一体に回転するように構成されている。
また、従来技術の他の平面研磨定盤として、例えば、特許文献1(特開平11−291160号公報,発明の名称「研磨定盤」)などが知られている。
特許文献1記載の研磨定盤は、ラッピングを念頭に置く定盤であり、円形状の取付板体の表面に、この取付板体とは別体の円柱形状の研磨用ビットを、取付ボルトを介して多数取り付けたものである。このような構成を採用することにより、取付板体の表面に溝部を縦横に加工するものに比べて、バリ等の発生がなく、すなわち研磨用ビットの素材である棒状体を、バリが無いように容易に精度良く加工することができるため、ビット部の形成が非常に容易となる、という利点がある。
従来技術の平面研磨定盤はこのようなものである。
特開平11−291160号公報(図1,図2)
さて、上記のような従来技術の平面研磨定盤は、以下のような問題があった。
(1)大きな径の平面研磨定盤の製造が困難であった。これは、平面研磨定盤の大型化につれて、石材、板材切出しでは材料の確保が困難となり、また、鋳鉄、鋳鋼では大型の鋳型の形成が困難であった。
(2)定盤は一体成型なので加工面の発熱で熱変形を起こし易かった。例えば、図17の平面研磨定盤の加工熱による変形の説明図で示すように、ワークと平面研磨定盤との接触箇所での摩擦により加工熱が発生し、研磨面では温度が高いが反対側の面(下側の面)では温度が低いままであるため、研磨面のみ熱膨張して平面研磨定盤が撓んでしまい、平面度が確保できないという問題もあった。
(3)大きな径の割合に厚みが少ないので自重による変形があった。例えば図18の平面研磨定盤の自重による変形の説明図で示すように、下定盤支持回転部201の二個の支持部203の間では、平面研磨定盤200は撓んでしまい、平面度が確保できないという問題もあった。
(4)石材や鋳鉄などの材料で成形されるため重く、加工時に広い場所を確保する必要があり、加工に手間も要するという問題があった。
(5)板材切出しや鋳鉄、鋳鋼による一体成型のため凹凸の表面の切削加工・研削加工が必要だった。
(6)鋳鉄、鋳鋼による一体成型は、鋳込み時の温度管理や鋳込み方法によっては均一な材質に製造することが難しかった。
また、特許文献1に記載の研磨定盤は、多数のビットを取付板体に取付ボルトにより取付けるものであるが、ビット数があまりに多いため製造が容易ではなかった。また、多数のビットで平面度を確保することが容易ではなく、この点でも製造が容易ではなかった。
そこで、この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、一般的な材料を用いつつ製造性・組立作業性も向上させることで大幅なコスト削減を実現するとともに、加工時であっても熱変形を生じさせずに平面研磨定盤の加工平面の平面度をも向上させるような平面研磨定盤を提供することにある。
本発明の請求項1に係る平面研磨定盤は、
一本の帯板が巻回されて平面視で渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る平面研磨定盤は、
請求項1に記載の平面研磨定盤において、
前記帯板は硬いラッピング用部材による帯板であり、ラッピングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る平面研磨定盤は、
請求項1に記載の平面研磨定盤において、
前記帯板は柔らかいポリッシング用部材による帯板であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る平面研磨定盤は、
二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る平面研磨定盤は、
請求項4に記載の平面研磨定盤において、
前記二以上の帯板は全て硬いラッピング用部材による帯板であり、ラッピングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る平面研磨定盤は、
請求項4に記載の平面研磨定盤において、
前記二以上の帯板は全て柔らかいポリッシング用部材による帯板であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る平面研磨定盤は、
請求項4に記載の平面研磨定盤において、
前記二以上の帯板は、硬いラッピング用部材による帯板と、このラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材による帯板と、の組み合わせであり、ラッピングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る平面研磨定盤は、
高さが異なる二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状に形成された略リング体を主体とするとともに、最高の帯板により研磨対象と接するような渦巻き状研磨面を形成し、他の低い帯板により渦巻き状溝を形成することを特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る平面研磨定盤は、
請求項8に記載の平面研磨定盤において、
前記最高の帯板は硬いラッピング用部材による帯板であり、また、他の低い帯板は充填用部材による帯板であり、ラッピングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る平面研磨定盤は、
請求項8に記載の平面研磨定盤において、
前記最高の帯板は柔らかいポリッシング用部材による帯板であり、また、他の低い帯板は充填用部材による帯板であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項11に係る平面研磨定盤は、
請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記二以上の帯板の厚さを相違させることを特徴とする。
また、本発明の請求項12に係る平面研磨定盤は、
請求項1〜請求項11の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記帯板は、複数の孔を備える部材であり、主体の重量を総体的に軽くしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項13に係る平面研磨定盤は、
半径の異なる筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状の研磨面が形成された略リング体を主体とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項14に係る平面研磨定盤は、
請求項13に記載の平面研磨定盤において、
前記筒状体は一体に形成された円筒であることを特徴とする。
また、本発明の請求項15に係る平面研磨定盤は、
請求項13に記載の平面研磨定盤において、
前記筒状体は一枚の帯板を筒状に形成したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項16に係る平面研磨定盤は、
請求項13に記載の平面研磨定盤において、
前記筒状体は円弧状の帯板を複数枚つなげて筒状に形成したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項17に係る平面研磨定盤は、
請求項13〜請求項16の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記複数の筒状体は全て硬いラッピング用部材による筒状体であり、ラッピングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項18に係る平面研磨定盤は、
請求項13〜請求項16の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記複数の筒状体は全て柔らかいポリッシング用部材による筒状体であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項19に係る平面研磨定盤は、
請求項13〜請求項16の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記複数の筒状体は、硬いラッピング用部材による筒状体と、このラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材による筒状体と、の組み合わせであり、ラッピングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項20に係る平面研磨定盤は、
半径の異なる筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状に形成された略リング体を主体とするとともに、筒状体の高さを異ならせ、最高の筒状体により研磨対象と接するような円状研磨面を形成し、他の低い筒状体により円状溝を形成することを特徴とする。
また、本発明の請求項21に係る平面研磨定盤は、
請求項20に記載の平面研磨定盤において、
前記筒状体は一体に形成された円筒であることを特徴とする。
また、本発明の請求項22に係る平面研磨定盤は、
請求項20に記載の平面研磨定盤において、
前記筒状体は一枚の帯板を筒状に形成したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項23に係る平面研磨定盤は、
請求項20に記載の平面研磨定盤において、
前記筒状体は円弧状の帯板を複数枚つなげて筒状に形成したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項24に係る平面研磨定盤は、
請求項20〜請求項23の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記最高の筒状体は硬いラッピング用部材による筒状体であり、また、他の低い筒状体は充填用部材による筒状体であり、ラッピングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項25に係る平面研磨定盤は、
請求項20〜請求項23の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記最高の筒状体は柔らかいポリッシング用部材による筒状体であり、また、他の低い筒状体は充填用部材による筒状体であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項26に係る平面研磨定盤は、
円弧状体を複数枚つなげて筒状に形成した筒状体を用い、半径を異ならせて複数の筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状の研磨面が形成された略リング体を主体とするとともに、同じ径の筒状体を構成する円弧状体の高さを異ならせ、最高の円弧状体により研磨面を形成し、他の低い円弧状体により溝を形成することを特徴とする。
また、本発明の請求項27に係る平面研磨定盤は、
請求項26に記載の平面研磨定盤において、
前記最高の円弧状体は硬いラッピング用部材による円弧状体であり、また、他の低い円弧状体は充填用部材による円弧状体であり、ラッピングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項28に係る平面研磨定盤は、
請求項26に記載の平面研磨定盤において、
前記最高の円弧状体は柔らかいポリッシング用部材による円弧状体であり、また、他の低い円弧状体は充填用部材による円弧状体であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする。
また、本発明の請求項29に係る平面研磨定盤は、
請求項13〜請求項28の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記二以上の筒状体の厚さを相違させることを特徴とする。
また、本発明の請求項30に係る平面研磨定盤は、
請求項13〜請求項29の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記筒状体は、複数の孔を備える部材であり、主体の重量を総体的に軽くしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項31に係る平面研磨定盤は、
請求項2,5,7,9,17,19,24,27の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記ラッピング用部材は、金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材、または、基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材であることを特徴とする。
また、本発明の請求項32に係る平面研磨定盤は、
請求項3,6,10,18,25,28の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記ポリッシング用部材はプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材であることを特徴とする。
また、本発明の請求項33に係る平面研磨定盤は、
請求項1,4,13,14,15,16の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記主体に貼付け又は締結されるラッピング用またはポリッシング用の研磨面を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項34に係る平面研磨定盤は、
請求項33に記載の平面研磨定盤において、
前記帯板または筒体は、複数の孔を備える部材であり、主体の重量を総体的に軽くしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項35に係る平面研磨定盤は、
請求項1〜請求項34の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
リング状のインナーリングと、
リング状のアウターリングと、
を備え、
主体の中央孔にインナーリングが、また、主体の外周にアウターリングが配置されることを特徴とする。
また、本発明の請求項36に係る平面研磨定盤は、
請求項35に記載の平面研磨定盤において、
前記インナーリングは径を拡径して外側に強制的に押し広げ、
前記アウターリングは径を縮径して内側に締め付けることを特徴とする。
また、本発明の請求項37に係る平面研磨定盤は、
請求項35または請求項36に記載の平面研磨定盤において、
前記インナーリングおよびアウターリングは、環状のリング体、または、ばね部材、バンド、ワイヤー若しくはテープを巻回して形成したリング体であることを特徴とする。
また、本発明の請求項38に係る平面研磨定盤は、
請求項35〜請求項37の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
インナーリングと主体とにより形成される隙間にこの隙間と略同一形状に形成した部材を充填し、
アウターリングと主体とにより形成される隙間にこの隙間と略同一形状に形成した部材を充填し、
隙間をなくしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項39に係る平面研磨定盤は、
請求項1〜請求項38の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記主体は、曲げられた部材の復元力により隣接する部材に押しつけて固定するとともに軸方向に滑りが起きる状態とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項40に係る平面研磨定盤は、
請求項1〜請求項38の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記主体は、隣接する部材間に接着層を形成して固定するとともに、柔らかい接着層により軸方向に滑りが起きる状態とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項41に係る平面研磨定盤は、
請求項1〜請求項40の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
前記主体は、貼付け又は締結される台座を備えることを特徴とする。
本発明によれば、一般的な材料を用いつつ製造性・組立作業性も向上させることで大幅なコスト低減実現するとともに、加工時であっても熱変形を生じさせずに加工平面の平面度をも向上させるような平面研磨定盤を提供することができる。
本発明の平面研磨定盤を実施するための最良の形態について説明する。まず、平面研磨定盤が設置される平面研磨装置について説明する。
図1は本形態の平面研磨定盤が設置される一例の平面研磨装置の断面構成図である。この平面研磨装置1000は、上定盤1、下定盤2、下定盤回転支持部3、駆動ピン4、インターナル回転部5、ワーク6、キャリア7、サンギア8、インターナルギア9を、備える。
上定盤1は、後述する平面研磨定盤であり、図示されていない駆動源により左右何れかの方向に回転又は停止できるようになされている。上定盤1の昇降は、上定盤1の上側に配置された上ラップ板昇降機構により行われ、上昇時にキャリア7内に研磨対象であるワーク6の設置が行われ、下降時には研磨が行われる。
下定盤2も、後述する平面研磨定盤であり、下定盤回転支持部3の上に配置されて駆動ピン4により一体に回転するように構成されている。
これら上定盤1、下定盤2については後述する。
これら上定盤1と下定盤2との間には、キャリア7が配置されている。キャリア7は、外周部が歯車状に形成された円状部材であり、複数個配置されるのが一般的である。このキャリア7は、研磨対象であるワーク6を保持する研磨加工治具であり、単数または複数個のワーク6を保持する。
これらキャリア7は内側にあるサンギア8と噛み合い、さらに外側にあるインターナルギア9とも噛み合っている。これらサンギア8とインターナルギア9とは図示されていない駆動源により予め定められた比率で回転する。
平面研磨装置1000はこのようなものである。
続いて、このような平面研磨装置1000に設置される上定盤1、下定盤2について説明する。なお、説明を簡単にするため、上定盤1、下定盤2を単に平面研磨定盤1であるものとして説明する。なお、説明上、下定盤を念頭においた平面研磨定盤であるものとして説明する。図2は本形態の平面研磨定盤の平面図、図3は本形態の平面研磨定盤の断面図である。
本形態の平面研磨定盤1は、図2で示すように、主体10、インナーリング20、アウターリング30を備えている。また、内側隙間40、外側隙間50、中央孔60が形成される。
主体10は、一本の帯板11が巻回され、図2で示すように、平面視で渦巻状の研磨面が形成された略リング体である。この帯板の材料によりラッピング用途かポリッシング用途かに分かれる。この点については後述する。
インナーリング20は、例えば、環状のリング体であり、例えば、金属(例えば引張り強度・圧縮強度に優れたステンレス)やカーボンなどにより形成されている。
アウターリング30も、例えば、環状のリング体であり、例えば、金属(例えばステンレス)やカーボンなどにより形成されている。
図2でも明らかなように、主体10の中央孔にインナーリング20が、また、主体10の外周にアウターリング30が配置される。
内側隙間40は、一本の帯板11の巻始めに形成される隙間であり、インナーリング20と主体10とにより形成される隙間である。図2で示すように上から見ると象牙形の隙間である。
外側隙間50は、一本の帯板11の巻終わりに形成される隙間であり、アウターリング30と主体10とにより形成される隙間である。図2で示すように上から見ると象牙形の隙間である。
なお、これら内側隙間40および外側隙間50は、図2では誇張してかかれており、実際は帯板の厚さは充分薄いため、小さい隙間である。
中央孔60は、インナーリング20の中央に形成されている孔であり、図3で示すように貫通孔である。
続いて本形態の平面研磨定盤1の製造方法について説明する。
インナーリング20に充分に薄い帯板11を巻き付けていき、所定の直径になったときに帯板を切断し、アウターリング30を嵌め込んで主体10を固定完成させる。平板から曲げられた帯板11の復元力により隣接する帯板11に押しつけて固定するとともに所定以上の力が加わると軸方向に滑りが起きる状態で巻き付けられる。この際、内側隙間40、外側隙間50が形成されるが僅かであり、実用上は偏芯もない。このようにして形成された主体10の研磨面を他の定盤により研磨して所定平面度まで形成して完成する。
続いて研磨面の平行度・平面度が高精度に保たれる点について図を参照しつつ説明する。図4は摩擦熱発生時の平面研磨定盤の研磨面を説明する説明図である。この図では、平面研磨装置1000に平面研磨定盤1が下定盤として設置された状態を図示している。
さて、研磨時の摩擦熱により主体10の研磨面の全面が温度上昇するが、熱による長さの変化は、半径方向では、帯板11の厚み(図4の左右の幅)に比例し、また、軸方向では帯板11の高さ(図4の上下の幅)に比例するため、半径方向(図4で左右方向)よりは軸方向(図4で上下方向)への長さの変化が大半を占める。このため、図4で示すように熱により上側へ伸びることとなる。この場合、研磨面の全面が同じ温度であることから全面でほぼ同じ高さとなるため、依然研磨面の平面度は高精度に保たれることとなる。
更に、図5の平面研磨定盤の支持状態説明図で示すように放射状の支持部3で支持したとき、従来技術(図17参照)でも説明したように通常の定盤では二個の支持部の間では下側に撓むという問題があったが、本形態では平面研磨定盤1では分離した帯板間に滑りが起きることによって、いわば二個の支持部3aの間を薄い帯板11単体で個々に支持しているというものであり、下側へ撓み難くしているため、大きな径であっても自重による変形を防止する。
このように、本発明の平面研磨定盤1では熱変形・撓みを防止する。
このような構成を採用したため、巻き付けにより製造が容易になるとともに、平面度・平行度も向上させることが可能である。
なお、この研磨面の任意位置に渦巻き状や同心円状の溝を形成したり、多数の円状、各状、格子状の穴を後加工により形成して、研磨屑を研磨面から除去する構成を採用しても良い。
平面研磨定盤1は基本的にはこのような構成を有している。
続いて、主体10は各種のバリエーションが可能であり、この点について説明する。
例えば、図1〜図5で示した平面研磨定盤1において、主体10を構成する帯板11は、例えば、硬いラッピング用部材による帯板11であり、主体10の渦巻き状の研磨面は充分硬いものとなり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられる。
このラッピング用部材としては、金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材を採用することができる。このラッピング用部材の金属のうち鉄系金属としては、例えば、鋼、ステンレス、ばね材、などが好適である。また、ラッピング用部材の金属のうち非鉄金属としては、例えば、銅,鉛,真鍮,アルミ、などが好適である。この場合、ラッピング用部材に応じて、帯板11が弾性により曲がる程度に充分な薄さを採用した帯板11としている。
また、他のラッピング用部材としては、基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材を採用することができる。図6はダイヤモンド砥粒が固定されるラッピング用部材を用いた主体の説明図である。帯板11は、基材111、ダイヤモンド砥粒112を備えるラッピング用部材を用いている。基材111は弾性を有する程度に充分薄い板状の部材であり、金属、紙、布、プラスチック、ゴム等である。この基材111にダイヤモンド砥粒112が固定されている。この場合、例えば図6で示すように中心軸方向にダイヤモンド砥粒が分布し、また、上側からみると渦巻き状にダイヤモンド砥粒が分布する。この場合の主体10の渦巻き状の研磨面はダイヤモンド砥粒により充分硬いものであり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられることとなる。
また、図1〜図5で示した平面研磨定盤において、主体10を構成する帯板11は、例えば、柔らかいポリッシング用部材による帯板11であり、主体10の渦巻き状の研磨面は充分柔らかいものとなり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられる。
このポリッシング用部材としては、弾性を有する程度に充分薄い板状のプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材を採用することができる。
このように平面研磨定盤1はラッピング用途・ポリッシング用途に用いることが可能である。
また、図1〜図6を用いて今まで説明した平面研磨定盤1の変形形態として、上記したインナーリング20およびアウターリング30を変更するものであり、インナーリング20は外径を拡げて外側に強制的に押し広げるようになされた部材とし、また、アウターリング30は内径を狭めて内側に締め付けるようになされた部材とするようにしても良い。これにより、主体10が崩れないような力が加わり、巻き付けを維持する。
また、図1〜図6で示した平面研磨定盤1の変形形態として、インナーリング20およびアウターリング30は、図2で示したような環状のリング体に代えて、ばね部材、バンド、ワイヤー若しくはテープを巻回して形成したリング体としても良い。特にアウターリング30では、巻き付け時に強固に巻回すことで内径を狭めて内側に締め付けるようになされた部材とすることができる。
また、図1〜図6で示した平面研磨定盤1の変形形態として、図2では内側隙間40および外側隙間50をそのままとしたが、主体を形成する帯板が薄くない場合には、内側隙間40および外側隙間50が大きくなるため、中心軸が少し偏芯するなどの影響があり、好ましくない。そこで、インナーリング20と主体10とにより形成される内側隙間40の中に、この内側隙間40と平面から見て略同一形状(象牙形状)に形成した部材を充填する。また、アウターリング30と主体10とにより形成される外側隙間50の中に、この外側隙間50と平面から見て略同一形状(象牙形状)に形成した部材を充填する。また、樹脂や半田のような固化する部材としても良い。これにより隙間をなくして、中心軸の偏芯を少なくするよう対処できる。特に帯板11がラッピング用部材の時には好ましい。なお、先端を尖り先として対処しても良い。
また、図1〜図6で示した平面研磨定盤1の変形形態として、図2ではインナーリング20と帯板11との間、隣接する二枚の帯板11の間、および、隣接する帯板とアウターリング30との間は、特に接着等しないで、部材の復元力により隣接する部材に押しつけて固定していた。しかしながら、復元力のみでは固定が弱い場合もあるため、インナーリング20とこれに隣接する帯板11との間、隣接する帯板11の間、および、帯板11とこれに隣接するアウターリング30との間、を接着剤で貼付けて接着層を形成した。また、柔らかい接着層により軸方向に滑りが起きる状態とすると良い。このような構成は特にプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料を帯板11とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。
また、今まで図1〜図6を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、帯板11は、図7の他の形態の帯板の説明図で示すように、複数の孔113を備える部材として、帯板11を巻き回した後で形成される主体10の重量を総体的に軽くするようにしても良い。このような構成は、特に帯板11が鉄系金属、非鉄金属のように重量がある帯板では特に有効に機能する。なお、プラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする帯板11にこのように孔を設けても良い。
また、今まで図1〜図6を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、今までのインナーリング20やアウターリング30の構造を変更することとし、図8の他の形態のインナーリング・アウターリングの説明図で示すように、インナーリング20は外周が凸曲面状に突出し、また、アウターリング30の内周が凹曲面状にへこむ構成を採用しても良い。この場合、主体10を形成する帯板11は滑りづらくなる。このような構成は特にポリッシング用部材であるプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料を帯板とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。また、ラッピング用部材である鉄系金属や非鉄金属でも滑りにくさを調整するために、このような構成を採用しても良い。なお、上記の凹凸を変更して、インナーリング20は外周が凹曲面状にへこみ、また、アウターリング30の内周が凸曲面状に突出する構成を採用しても良い。なお、図8で曲面は誇張して描かれているが、実際は少し湾曲させるだけで良い。また、凹曲面、凸曲面に代えて粗面や凹凸面を採用しても良い。
また、今まで図1〜図6を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、図9の主体における台座・研磨面の追加構成図で示すように、主体10、インナーリング20およびアウターリング30に貼付けあるいは締結される台座70を備えるようにしても良い。これにより主体10を下側で支持して一体化するため、平面度の確保に寄与する。
また、今まで図1〜図6を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、主体10、インナーリング20およびアウターリング30に貼付けあるいは締結される研磨面80を備えるようにしても良い。この場合主体10は、ラッピング用部材(金属)の帯板を巻き回したり、また、ポリッシング用部材(紙、布、ゴム、プラスチック)の帯板を巻き回しても良く、選択の幅が拡がる。これにより主体10を一体化するとともに、研磨面80は石材など研磨の事情に応じた材質を採用でき平面度の確保とともに平面研磨定盤1の軽量化にも寄与する。
このような平面研磨定盤1を上定盤1や下定盤2として用いる場合、上定盤1が左回りの時は主体10が右巻きであると巻きが緩むような力を受けることから主体10の巻き方向を左巻きにし、また、下定盤2が右回りの時は同様に主体10を右巻きにすることが好ましい。
続いて他の形態について説明する。先の形態では、特に一本の帯板が巻回されて平面視で渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体とするものであった。本形態では、二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体とするものである。
図10は、他の形態の平面研磨定盤の平面図である。図10で示すように、二枚の帯板11からなる主体10、インナーリング20、アウターリング30を備えている。また、二個の内側隙間40、二個の外側隙間50、中央孔60が形成される。これら構成は先に説明した構成と同じであり、僅かに主体10のみが相違するものである。ここでは主体10を重点的に説明するものとし、他の構成は同じであるものとして重複する説明を省略する。
図10で示すように二枚の帯板11が巻回されて平面視で多重渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体10とするものである。この帯板11では180度異なる位置から巻き始めとして巻き回される。
続いて本形態の平面研磨定盤1の製造方法について説明する。
インナーリング20に充分に薄い二枚の帯板11を、180度異なる位置を巻き始めとしてそれぞれ巻き付けていき、所定の直径になったときにそれぞれの帯板11を切断し、アウターリング30を嵌め込んで主体10を固定し、完成させる。平板から曲げられた帯板の復元力により隣接する帯板に押しつけて固定するとともに軸方向に滑りが起きる状態で巻き付けられる。この際、二個の内側隙間40、二個の外側隙間50が形成されるが僅かであり、実用上は偏芯もない。このようにして形成された主体10の研磨面を他の定盤により研磨して所定平面度まで形成して完成する。
このような平面研磨定盤1でも先の形態で説明したような熱膨張・撓みを抑制する効果を奏しうるものである。
続いて、主体10は各種のバリエーションが可能であり、この点について説明する。
例えば、図10で示した平面研磨定盤1において、主体10を構成する二枚の帯板11は、例えば、何れも硬いラッピング用部材による帯板11であり、主体10の多重渦巻状の研磨面は充分硬いものとなり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられる。
このラッピング用部材としては、金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材を採用することができる。鉄系金属としては、例えば、鋼、ステンレス、ばね材、などであり、非鉄金属としては、例えば、銅,鉛,真鍮,アルミ、などを採用している。主体10を構成する二枚の帯板は、例えば共にばね材の帯板、共にステンレスの帯板、共にアルミの帯板というように同種の組み合わせや、ばね材とステンレス、ばね材と真鍮というような異種の組み合わせでも良い。
また、他のラッピング用部材としては、基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材を採用することができる。さらにこれら帯板11の厚さを相違させるようにしても良い。
また、図10で示した平面研磨定盤において、主体10を構成する帯板11は、例えば、柔らかいポリッシング用部材による帯板11であり、主体10の多重渦巻き状の研磨面は充分柔らかいものとなり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられる。主体10を構成する二枚の帯板11は、弾性を有する程度に充分薄い板状のプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材を採用している。例えば共にプラスチックの帯板、共にゴムの帯板、共にポリッシング用シートの帯板、共に紙の帯板、共に布の帯板というように同種の組み合わせや、プラスチックとゴムというような異種の組み合わせでも良い。さらにこれら帯板11の厚さを相違させるようにしても良い。
また、二枚の帯板11は、一方が硬いラッピング用部材による帯板11であり、他方がこのラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材による帯板11と、の組み合わせとすることで、主体10の多重渦巻き状の研磨面は充分硬いものとなり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられる。ラッピング用部材として金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材や基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材とする。そして他はラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材とし、弾性を有する程度に充分薄い板状のプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材を採用している。この場合の主体10の多重渦巻き状の研磨面は金属やダイヤモンドの帯板11により充分硬いものであり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられることとなる。さらにこれら帯板11の厚さを相違させるようにしても良い。
また、図10を用いて今まで説明した平面研磨定盤1の変形形態として、上記したインナーリング20およびアウターリング30を変更するものであり、インナーリング20は外径を拡げて外側に強制的に押し広げるようになされた部材とし、また、アウターリング30は内径を狭めて内側に締め付けるようになされた部材とするようにしても良い。これにより、主体10が崩れないような力が加わり、巻き付けを維持する。
また、図10で示した平面研磨定盤1の変形形態として、インナーリング20およびアウターリング30は、図10で示したような環状のリング体に代えて、ばね部材、バンド、ワイヤー若しくはテープを巻回して形成したリング体としても良い。特にアウターリング30では、巻き付け時に強固に巻回すことで内径を狭めて内側に締め付けるようになされた部材とすることができる。
また、図10で示した平面研磨定盤1の変形形態として、内側隙間40および外側隙間50をそのままとしたが、主体10を形成する帯板11が薄くない場合には、内側隙間40および外側隙間50が大きくなるため、中心軸が少し偏芯するなどの影響があり、好ましくない。そこで、インナーリング20と主体10とにより形成される内側隙間40の中に、平面から見てこの内側隙間40と略同一形状(象牙形状)に形成した部材を充填する。また、アウターリング30と主体10とにより形成される外側隙間50の中に、平面から見てこの外側隙間50と略同一形状(象牙形状)に形成した部材を充填する。また、樹脂や半田のような固化する部材としても良い。これにより隙間をなくして、中心軸の偏芯を少なくするように対処できる。特に帯板がラッピング用部材の時には好ましい。なお、先端を尖り先として対処しても良い。
また、図10で示した平面研磨定盤1の変形形態として、インナーリング20と帯板11との間、隣接する二枚の帯板11の間、および、隣接する帯板11とアウターリング30との間は、特に接着等しないで、部材の復元力により隣接する部材に押しつけて固定していた。しかしながら、復元力のみでは弱い場合もあるため、インナーリング20とこれに隣接する帯板11との間、隣接する帯板11の間、および、帯板11とこれに隣接するアウターリング30との間、を接着剤で貼付けて接着層を形成した。また、柔らかい接着層により軸方向に滑りが起きる状態とすると良い。このような構成は特にプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料を帯板11とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。
また、今まで図10を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、帯板11は、図7のように、複数の孔113を備える部材として、帯板11を巻き回した後で形成される主体10の重量を総体的に軽くするようにしても良い。このような構成は、特に帯板11が鉄系金属、非鉄金属のように重量がある帯板では特に有効に機能する。なお、プラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする帯板11にこのように構成しても良い。
また、今まで図10を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、今までのインナーリング20やアウターリング30の構造を変更することとし、図8で示したように、インナーリング20は外周が凸曲面状に突出し、また、アウターリング30の内周が凹曲面状にへこむ構成を採用しても良い。この場合、主体10を形成する帯板11は滑りづらくなる。このような構成は特にポリッシング用部材であるプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料を帯板とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。また、ラッピング用部材である鉄系金属や非鉄金属でも滑りにくさを調整するために、このような構成を採用しても良い。なお、上記の凹凸を変更して、インナーリング20は外周が凹曲面状にへこみ、また、アウターリング30の内周が凸曲面状に突出する構成を採用しても良い。なお、図8で曲面は誇張して描かれているが、実際は少し湾曲させるだけで良い。また、凹曲面、凸曲面に代えて粗面や凹凸面を採用しても良い。
また、今まで図10を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、図9で示すように、主体10、インナーリング20およびアウターリング30に貼付けあるいは締結される台座70を備えるようにしても良い。これにより主体10を下側で支持して一体化するため、平面度の確保に寄与する。
また、今まで図10を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、主体10、インナーリング20およびアウターリング30に貼付けあるいは締結される研磨面80を備えるようにしても良い。この場合主体10は、ラッピング用部材(金属)の帯板を巻き回したり、また、ポリッシング用部材(紙、布、ゴム、プラスチック)の帯板を巻き回しても良く、選択の幅が拡がる。これにより主体10を一体化するとともに、研磨面80は石材など研磨の事情に応じた材質を採用でき平面度の確保とともに平面研磨定盤1の軽量化にも寄与する。
また、今まで図10を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、図11の他の形態の平面研磨定盤の平面図で示すように充分薄い帯板を採用するようにしても良い。なお製造方法は二枚の帯板を巻回する製造方法と同じであり、重複する説明を省略する。この場合、巻き数が多くなるが、帯板が曲がりやすくなり、隙間等なく巻き付けることができる。また、内側隙間40および外側隙間50は、図2では誇張してかかれており、実際は帯板の厚さをさらに充分薄くしたため、充分に小さい隙間となり、実用上無視できるものとなる。
また、今まで図10を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、図12の他の形態の平面研磨定盤の平面図で示すように三枚の帯板を採用するようにしても良い。なお、製造方法は、三枚の帯板巻き始めが120°異なる位置で巻き始める以外は二枚の帯板を巻回する製造方法とほぼ同じであり、重複する説明を省略する。この場合、三枚の帯板11は全て硬いラッピング用部材による帯板とすれば、ラッピングに用いる平面研磨定盤1とすることができる。また、三枚の帯板11は全て柔らかいポリッシング用部材による帯板とすれば、ポリッシングに用いる平面研磨定盤1とすることができる。また、三枚の帯板11のうち、一枚(または二枚)の帯板を硬いラッピング用部材による帯板11とし、二枚(または一枚)の帯板をラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材による帯板11と、の組み合わせとしても、ラッピングに用いる平面研磨定盤1とすることができる。
また、今まで図10を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、図示しないがn枚の帯板を採用するようにしても良い。なお、製造方法は、n枚の帯板11を巻き始め360°/n異なる位置で巻き始める以外は二枚の帯板11を巻回する製造方法とほぼ同じであり、重複する説明を省略する。この場合、n枚の帯板11は全て硬いラッピング用部材による帯板11とすれば、ラッピングに用いる平面研磨定盤1とすることができる。また、n枚の帯板11は全て柔らかいポリッシング用部材による帯板11とすれば、ポリッシングに用いる平面研磨定盤1とすることができる。また、n枚の帯板11のうち、m枚の帯板を硬いラッピング用部材による帯板11とし、(n−m)枚の帯板11をラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材による帯板11と、の組み合わせとしても、ラッピングに用いる平面研磨定盤1とすることができる。
このような平面研磨定盤1を上定盤1や下定盤2として用いる場合、上定盤1が左回りの時は右巻きにすると巻きが緩むような力を受けることから主体10の巻き方向を左巻きにし、また、下定盤2が右回りの時は同様に主体10の巻き方向を右巻きにすることが好ましい。
続いて他の形態について説明する。先の形態では、二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体とするものであったが、本形態では更にこれら帯板は高さを異ならせ、最高の帯板により研磨対象との渦巻き状研磨面を形成し、他の低い帯板により渦巻き状溝を形成するようにしたものである。なお構成自体は図10〜図12で示した構成と同じであり、帯板の高さに高低がある点のみが相違する。以下相違点を説明するとともに重複する説明を省略する。製造方法は二以上の帯板を巻回する製造方法とほぼ同じであり、重複する説明を省略する。
図13は、他の形態の平面研磨定盤の断面図である。図13でも示すように、帯板11は高さを異ならせて最高の帯板11と最低の帯板11とを巻き回しているため、最高の帯板11により研磨対象との渦巻き状研磨面114を形成し、他の低い帯板により渦巻き状溝115を形成するような主体10としたものである。
この主体10は帯板11の材料により各種のバリエーションが可能であり、この点について説明する。
例えば、図10,図13で示した平面研磨定盤1において、主体10を構成する二枚の帯板11は、例えば、最高の帯板11は硬いラッピング用部材による帯板11であり、また、他の低い帯板11は充填用部材による帯板11であり、主体10の渦巻状研磨面は充分硬いものとなり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられる。
このラッピング用部材としては、金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材を採用することができる。鉄系金属としては、例えば、鋼、ステンレス、ばね材、などであり、非鉄金属としては、例えば、銅,鉛,真鍮,アルミ、などを採用している。また、他のラッピング用部材としては、基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材を採用することができる。また、充填用部材としては、溝を形成出来る物(ラッピング用部材・ポリッシング用部材でも良い)であれば良く、金属、非鉄金属、プラスッチック、ゴム、紙または布を材料とする部材である。
この場合の主体10の最高の帯板11による渦巻き状研磨面は充分硬いものであり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられることとなる。また、他の低い帯板11により渦巻き状溝が形成されており、この渦巻き状溝を通って研磨屑などを排出する。また、これら二枚の帯板11は厚さが異なるようにしても良い。
また、図10,図13で示した平面研磨定盤において、主体10を構成する最高の帯板11は柔らかいポリッシング用部材による帯板であり、また、他の低い帯板11は充填用部材による帯板であり、主体10の渦巻き状研磨面114は充分柔らかいものとなり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられる。
ポリッシング用部材としては、弾性を有する程度に充分薄い板状のプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材を採用している。また、充填用部材としては、溝を形成出来る物(ラッピング用部材・ポリッシング用部材でも良い)であれば良く、金属、非鉄金属、プラスッチック、ゴム、紙または布を材料とする部材である。
この場合の主体10の最高の帯板11による渦巻き状研磨面をは充分柔らかいものであり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられることとなる。また、他の低い帯板11により渦巻き状溝が形成されており、この渦巻き状溝を通って研磨屑などを排出する。また、これら二枚の帯板11は厚さが異なるようにしても良い。
また、図13で示した平面研磨定盤1の変形形態として、インナーリング20と帯板11との間、隣接する二枚の帯板11の間、および、隣接する帯板11とアウターリング30の間は、特に接着等しないで、部材の復元力により隣接する部材に押しつけて固定していた。しかしながら、復元力のみでは弱い場合もあるため、インナーリング20とこれに隣接する帯板11との間、隣接する帯板11の間、および、帯板11とこれに隣接するアウターリング30との間、を接着剤で貼付けて接着層を形成した。また、柔らかい接着層により軸方向に滑りが起きる状態とすると良い。このような構成は特にプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料を帯板11とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。
また、今まで図10を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、帯板11は、図7の他の形態の帯板の説明図で示すように、複数の孔113を備える部材として、帯板11を巻き回した後で形成される主体10の重量を総体的に軽くするようにしても良い。このような構成は、特に帯板11が鉄系金属、非鉄金属のように重量がある帯板では特に有効に機能する。なお、プラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする帯板11にこのように構成しても良い。
また、今まで図10,図13を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、図12で示すように三枚の帯板を採用するようにしても良い。なお、製造方法は、三枚の帯板巻き始めが120°異なる位置で巻き始める以外は二枚の帯板を巻回する製造方法とほぼ同じであり、重複する説明を省略する。この場合、最高の帯板を一枚(又は二枚)巻き回しこれら帯板を硬いラッピング用部材による帯板とすれば、ラッピングに用いる平面研磨定盤とすることができる。また、最高の帯板を一枚(又は二枚)巻き回しこれら帯板を柔らかいポリッシング用部材による帯板とすれば、ポリッシングに用いる平面研磨定盤とすることができる。
また、今まで図10,図13を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、図示しないがn枚の帯板を採用するようにしても良い。なお、製造方法は、n枚の帯板ならば巻き始め360°/n異なる位置で巻き始める以外は二枚の帯板を巻回する製造方法とほぼ同じであり、重複する説明を省略する。この場合、n枚のうち最高の帯板をm枚巻き回しこれら帯板を全て硬いラッピング用部材による帯板とすれば、ラッピングに用いる平面研磨定盤とすることができる。また、n枚のうち最高の帯板をm枚巻き回しこれら帯板を柔らかいポリッシング用部材による帯板とすれば、ポリッシングに用いる平面研磨定盤とすることができる。
このような平面研磨定盤1を上定盤1や下定盤2として用いる場合、上定盤1が左回りの時は右巻きにすると巻きが緩むような力を受けることから主体10の巻き方向を左巻きにし、また、下定盤2が右回りの時は同様に主体10の巻き方向を右巻きにすることが好ましい。
なお、主体10以外のインナーリング20・アウターリング30についての変形形態は先に図10〜図13を用いて説明した二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体とする平面研磨定盤1と同様の形態の適用が可能であり、重複する説明を省略する。
このような平面研磨定盤1では溝の形成も容易にしており、製造コストの低減に寄与する。
続いて他の形態について説明する。先の形態では、高さが異なる二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状に形成された略リング体を主体とするものであったが、本形態では半径の異なる筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状に形成された略リング体を主体とするというものである。以下、図を参照しつつ説明する。図14は他の形態の平面研磨定盤の平面図である。
本形態の平面研磨定盤1は、図14で示すように、主体10、インナーリング20、アウターリング30を備えている。また中央孔60が形成される。構造上、先の形態のような隙間はないこととなる。
主体10は、多数の筒状体12を同心円上に嵌め込んで形成する。この筒状体12は、図14で示すように、一体に形成された円筒を径を異ならせて多数準備し、これら円筒を多重にして主体10を形成するというものである。なお、一体の円筒のみならず、一枚の帯板で一つの筒状体12を造ったり、または、円弧状の帯板を複数枚つなげて筒状体12を形成するようにしても良い。さらにこれら筒状体12を併用しても良い。なお、インナーリング20やアウターリング30は先で説明した構成と同じであり、重複する説明を省略する。
続いて本形態の平面研磨定盤1の製造方法について説明する。一体に形成された筒状体12である場合、インナーリング20を中心に筒状体12を嵌め込んでいき、最後にアウターリング30を嵌め込んで主体10を固定完成させる。
また、筒状体12は一枚の帯板を筒状に形成したものである場合、インナーリング20に充分に薄い帯板を巻き付けていき、筒状になったならばその上側から帯板を巻き付けて下側の帯板を固定し、以下同様の作業を繰り返して所定の大きさになったときにアウターリング30を嵌め込んで主体10を固定完成させる。
また、筒状体12が円弧状の帯板を複数枚つなげて筒状に形成したものである場合、インナーリング20に充分に薄い円弧状体を置いていき、筒状体となったならばその上側から円弧状体を置いて下側の筒状体12を固定し、以下同様の作業を繰り返して所定の大きさになったときにアウターリング30を嵌め込んで主体10を固定完成させる。
これらは、軸方向に滑りが起きる状態で巻き付けられる。このようにして形成された主体10の研磨面を他の定盤により研磨して所定平面度まで形成して完成する。このような平面研磨定盤1でも、先に説明したようなメカニズムで熱変形・撓みが防止され、研磨面の平行度・平面度が高精度に保たれる。
このような構成を採用したため、製造が容易になるとともに、平面度・平行度も向上させることが可能である。
なお、この研磨面に渦巻き状や同心円状の溝を形成したり、多数の円状、各状、格子状の穴を後加工により形成して、研磨屑を研磨面から除去する構成を採用しても良い。
平面研磨定盤1は基本的にはこのような構成を有している。
この主体10は各種のバリエーションが可能であり、この点について説明する。
例えば、図14で示した平面研磨定盤において、主体10を構成する筒状体(円弧状体)は、例えば、硬いラッピング用部材による筒状体12とすれば、主体10の同心円状の研磨面は充分硬いものとなり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられる。
このラッピング用部材としては、金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材を採用することができる。このラッピング用部材の金属のうち鉄系金属としては、例えば、鋼、ステンレス、ばね材、などが好適である。また、ラッピング用部材の金属のうち非鉄金属としては、例えば、銅,鉛,真鍮,アルミ、などが好適である。この場合、ラッピング用部材に応じて、筒状体12が弾性により曲がる程度に充分な薄さを採用した筒状体12としている。
また、このラッピング用部材としては、基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材を採用することができる。この場合の主体10の同心円状の研磨面はダイヤモンド砥粒により充分硬いものであり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられることとなる。
また、図14で示した平面研磨定盤において、主体10を構成する筒状体12は、例えば、柔らかいポリッシング用部材による筒状体12であり、主体10の同心円状の研磨面は充分柔らかいものとなり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられる。
このポリッシング用部材としては、弾性を有する程度に充分薄い板状のプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材を採用することができる。
このように平面研磨定盤1はラッピング用途・ポリッシング用途に用いることが可能である。
また、複数の筒状体は硬いラッピング用部材による筒状体12と、このラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材による筒状体12と、の組み合わせとすることで、主体10の同心円状の研磨面は充分硬いものとなり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられる。ラッピング用部材として金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材や基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材とする。そしてラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材として、弾性を有する程度に充分薄い板状のプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材を採用している。この場合の主体10の同心円状の研磨面は金属やダイヤモンドの筒状体により充分硬いものであり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられることとなる。さらにこれら筒状体12の厚さを相違させるようにしても良い。
また、図14を用いて今まで説明した平面研磨定盤1の変形形態として、上記したインナーリング20およびアウターリング30を変更するものであり、インナーリング20は外径を拡げて外側に強制的に押し広げるようになされた部材とし、また、アウターリング30は内径を狭めて内側に締め付けるようになされた部材とするようにしても良い。これにより、主体10が崩れないような力が加わり、巻き付けを維持する。
また、図14で示した平面研磨定盤1の変形形態として、インナーリング20およびアウターリング30は、図2で示したような環状のリング体に代えて、ばね部材、バンド、ワイヤー若しくはテープを巻回して形成したリング体としても良い。特にアウターリング30では、巻き付け時に強固に巻回すことで内径を狭めて内側に締め付けるようになされた部材とすることができる。
また、図14で示した平面研磨定盤1の変形形態として、図14ではインナーリング20と筒状板12との間、隣接する筒状体12の間、および、隣接する筒状体12とアウターリング30との間は、特に接着等しないで、部材の復元力・摩擦抵抗力等により隣接する部材に固定していた。しかしながら、復元力・摩擦抵抗力等のみでは弱い場合もあるため、インナーリング20とこれに隣接する筒状体12との間、隣接する筒状体12の間、および、筒状体12とこれに隣接するアウターリング30との間、を接着剤で貼付けて接着層を形成した。このような構成は特にプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布が材料の筒状体12とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。
また、今まで図14を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、筒状体12は、複数の孔113を備える部材として、筒状体12を巻き回した後で形成される主体10の重量を総体的に軽くするようにしても良い。このような構成は、特に筒状体12が鉄系金属、非鉄金属のように重量がある筒状体12では特に有効に機能する。なお、プラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする筒状体12にこのように構成しても良い。
また、今まで図14を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、今までのインナーリング20やアウターリング30の構造を変更することとし、インナーリング20は外周が凸曲面状に突出し、また、アウターリング30の内周が凹曲面状にへこむ構成を採用しても良い。この場合、主体10を形成する筒状体12は滑りづらくなる。このような構成は特にポリッシング用部材であるプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布が材料の筒状体12とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。また、ラッピング用部材である鉄系金属や非鉄金属でも滑りにくさを調整するために、このような構成を採用しても良い。なお、上記の凹凸を変更して、インナーリング20は外周が凹曲面状にへこみ、また、アウターリング30の内周が凸曲面状に突出する構成を採用しても良い。なお、図7で曲面は誇張して描かれているが、実際は少し湾曲させるだけで良い。また、凹曲面、凸曲面に代えて、粗面や凹凸面を採用しても良い。
また、今まで図14を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、主体10、インナーリング20およびアウターリング30に貼付けあるいは締結される台座70を備えるようにしても良い。これにより主体10を下側で支持して一体化するため、平面度の確保に寄与する。
また、今まで図14を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、主体10、インナーリング20およびアウターリング30に貼付けあるいは締結される研磨面80を備えるようにしても良い。これにより主体10を一体化するとともに、研磨面80は石材など研磨の事情に応じた材質を採用でき平面度の確保とともに平面研磨定盤1の軽量化にも寄与する。
このような平面研磨定盤1を上定盤1や下定盤2として用いる場合、上定盤1が左回りの時は右巻きにすると巻きが緩むような力を受けることから主体10の巻き方向を左巻きにし、また、下定盤2が右回りの時は同様に主体10の巻き方向を右巻きにすることが好ましい。
続いて他の形態について説明する。先の形態では、半径の異なる筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状に形成された略リング体を主体とするというものであるが、本形態では、さらに複数の筒状体の高さを異ならせ、最高の筒状体により円状接触面を形成し、他の低い筒状体により円状溝を形成するというものである。最高の筒状体と最低の筒状体がある以外は先の図14で示した形態と同じであり相違点のみ述べる。
主体10は、多数の筒状体12を同心円上に嵌め込んで形成する。この筒状体12は、図14で示すように、一体に形成された筒状体12の径を異ならせて多数準備し、これら筒状体12を多重に嵌め込んで主体10を形成するというものである。なお、一体の筒状体12のみならず、一枚の帯板で一つの筒状体12を造ったり、または、円弧状の帯板を複数枚つなげて筒状体12を形成するようにしても良い。さらにこれら筒状体12を併用しても良い。
この主体10は筒状体12の材料により各種のバリエーションが可能であり、この点について説明する。
例えば、図14で示した平面研磨定盤1において、主体10を構成する筒状体12は、例えば、最高の筒状体12は硬いラッピング用部材による筒状体であり、また、他の低い筒状体12は充填用部材による筒状体であり、主体10の渦巻状研磨面は充分硬いものとなり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられる。
このラッピング用部材としては、金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材を採用することができる。また、他のラッピング用部材としては、基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材を採用することができる。主体10を構成する筒状体は、鉄系金属としては、例えば、鋼、ステンレス、ばね材、などであり、非鉄金属としては、例えば、銅,鉛,真鍮,アルミ、などを採用している。また、充填用部材としては、溝を形成出来る物(ラッピング用部材・ポリッシング用部材でも良い)であれば良く、金属、非鉄金属、プラスッチック、ゴム、紙または布を材料とする部材である。
この場合の主体10の最高の筒状体12による円状研磨面は充分硬いものであり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられることとなる。また、他の低い筒状体12により円状溝が形成されており、この渦巻き状溝を通って研磨屑などを排出する。また、これら筒状体12は厚さが異なるようにしても良い。
また、図14で示した平面研磨定盤において、主体10を構成する最高の筒状体12は柔らかいポリッシング用部材による帯板であり、また、他の低い筒状体12は充填用部材による帯板であり、主体10の渦巻き状研磨面114は充分柔らかいものとなり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられる。
ポリッシング用部材としては、弾性を有する程度に充分薄い板状のプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材を採用している。また、充填用部材としては、溝を形成出来る物(ラッピング用部材・ポリッシング用部材でも良い)であれば良く、金属、非鉄金属、プラスッチック、ゴム、紙または布を材料とする部材である。
この場合の主体10の最高の筒状体12による円状研磨面は充分柔らかいものであり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられることとなる。また、他の低い筒状体12により円状溝が形成されており、この円状溝を通って研磨屑などを排出する。また、これら二枚の筒状体12は厚さが異なるようにしても良い。
また、図14で示した平面研磨定盤1の変形形態として、インナーリング20と筒状体12との間、隣接する筒状体12の間、および、隣接する筒状体12とアウターリング30との間は、特に接着等しないで、部材の復元力・摩擦力により隣接する部材に押しつけて固定していた。しかしながら、復元力・摩擦力のみでは弱い場合もあるため、インナーリング20とこれに隣接する筒状体12との間、隣接する筒状体12の間、および、筒状体12とこれに隣接するアウターリング30との間、を接着剤で貼付けて接着層を形成した。このような構成は特にプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料を帯板11とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。
また、今まで図14を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、筒状体12は、複数の孔を備える部材として、筒状体12を嵌め込んで形成される主体10の重量を総体的に軽くするようにしても良い。このような構成は、特に筒状体12が鉄系金属、非鉄金属のように重量がある帯板では特に有効に機能する。なお、プラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする筒状体12にこのように構成しても良い。
続いて他の形態について説明する。先の形態では、半径の異なる筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状に形成された略リング体を主体とし、さらに複数の筒状体の高さを異ならせ、最高の筒状体により円状接触面を形成し、他の低い筒状体により円状溝を形成するというものであったが、本形態では、円弧状体を複数枚つなげて筒状に形成した筒状体を用い、半径を異ならせて複数の筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状の研磨面が形成された略リング体を主体とするとともに、同じ径の筒状体を構成する円弧状体の高さを異ならせ、最高の円弧状体により研磨面を形成し、他の低い円弧状体により溝を形成するものである。最高の円弧状体と最低の円弧状体がある以外は先の図14で示した形態と同じであり相違点のみ述べる。
主体10は、多数の筒状体12を同心円上に嵌め込んで形成する。この筒状体12は、高さが異なる円弧状体を複数枚つなげて一の筒状体12とし、このような筒状体12を外側に順次形成していき、最終的に主体10として形成する。
この主体10は筒状体12(円弧状体)の材料により各種のバリエーションが可能であり、この点について説明する。
例えば、図14で示した平面研磨定盤1において、主体10を構成する筒状体12では、例えば、最高の円弧状体は硬いラッピング用部材による円弧状体であり、また、他の低い円弧状体は充填用部材による円弧状体であり、主体10の研磨面は充分硬いものとなり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられる。
このラッピング用部材としては、金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材を採用することができる。鉄系金属としては、例えば、鋼、ステンレス、ばね材、などであり、非鉄金属としては、例えば、銅,鉛,真鍮,アルミ、などを採用している。また、他のラッピング用部材としては、基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材を採用することができる。また、充填用部材としては、溝を形成出来る物(ラッピング用部材・ポリッシング用部材でも良い)であれば良く、金属、非鉄金属、プラスッチック、ゴム、紙または布を材料とする部材である。
この場合の主体10の最高の円弧状体による研磨面は充分硬いものであり、平面研磨定盤1はラッピングに用いられることとなる。また、他の低い円弧状体により溝が形成されており、この溝を通って研磨屑などを排出する。また、これらのような筒状体12は厚さが異なるようにしても良い。
また、図14で示した平面研磨定盤において、主体10を構成する筒状体12では、最高の円弧状体は柔らかいポリッシング用部材による円弧状体であり、また、他の低い円弧状体は充填用部材による円弧状体であり、主体10の研磨面は充分柔らかいものとなり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられる。
ポリッシング用部材としては、弾性を有する程度に充分薄い板状のプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材を採用している。また、充填用部材としては、溝を形成出来る物(ラッピング用部材・ポリッシング用部材でも良い)であれば良く、金属、非鉄金属、プラスッチック、ゴム、紙または布を材料とする部材である。
この場合の主体10の最高の円弧状体による研磨面をは充分柔らかいものであり、平面研磨定盤1はポリッシングに用いられることとなる。また、他の低い円弧状体により溝が形成されており、この溝を通って研磨屑などを排出する。また、これらのような筒状体12は厚さが異なるようにしても良い。
また、図14で示した平面研磨定盤1の変形形態として、インナーリング20と筒状体12との間、隣接する筒状体12の間、および、隣接する筒状体12とアウターリング30との間は、特に接着等しないで、部材の復元力・摩擦力により隣接する部材に押しつけて固定していた。しかしながら、復元力・摩擦力のみでは弱い場合もあるため、インナーリング20と筒状体12との間、隣接する筒状体12の間、および、隣接する筒状体12とアウターリング30との間、を接着剤で貼付けて接着層を形成した。このような構成は特にプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料を帯板11とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。
また、今まで図14を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、筒状体12は、複数の孔を備える部材として、主体10の重量を総体的に軽くするようにしても良い。このような構成は、特に筒状体12が鉄系金属、非鉄金属のように重量がある帯板では特に有効に機能する。なお、プラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする筒状体12にこのように構成しても良い。
続いて他の形態について説明する。先の形態では、研磨面は全て渦巻き状や同心円状でであったが、本形態では、図15で示すように、主体10に貼付け又は締結される台座70と、主体10に貼付け又は締結されるラッピング用またはポリッシング用の研磨面80を備え、この研磨面で研磨するというものである。
主体10は、例えば、先に図2を用いて説明した一本の帯板が巻回されて平面視で渦巻状の研磨面が形成された略リング体による主体10か、先に図10,図11,図12を用いて説明した二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状の研磨面が形成された略リング体による主体10か、または、図14を用いて説明した半径の異なる筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状の研磨面が形成された略リング体による主体10か、を採用するものである。
この平面研磨定盤1の研磨性能は研磨面80によるものであり、主体10を形成する帯板や筒状体の材料は特に限定されない。例えば、先に説明したラッピング用部材やポリッシング用部材を採用することができる。
また、図15で示した平面研磨定盤1の変形形態として、インナーリング20と帯板(または筒状体)との間、隣接する帯板(または筒状体)の間、および、隣接する帯板(または筒状体)とアウターリング30との間は、特に接着等しないで、部材の復元力・摩擦力により隣接する部材に押しつけて固定していた。しかしながら、復元力・摩擦力のみでは弱い場合もあるため、インナーリング20と帯板(または筒状体)との間、隣接する帯板(または筒状体)の間、および、隣接する帯板(または筒状体)とアウターリング30との間、を接着剤で貼付けて接着層を形成した。このような構成は特にプラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料を帯板11とする場合には、主体10を一体化して滑り落ちないようにすることができる。
また、今まで図15を用いて説明した平面研磨定盤1の変形形態として、帯板(または筒状体)は、複数の孔を備える部材として、主体10の重量を総体的に軽くするようにしても良い。このような構成は、特に帯板(または筒状体)が鉄系金属、非鉄金属のように重量がある場合には特に有効に機能する。なお、プラスチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする帯板(または筒状体)にこのように構成しても良い。
本発明を実施するための最良の形態の平面研磨定盤が設置される平面研磨装置の概略構成図である。 本発明を実施するための最良の形態の平面研磨定盤の平面図である。 本発明を実施するための最良の形態の平面研磨定盤の断面図である。 摩擦熱発生時の平面研磨定盤の研磨面を説明する説明図である。 平面研磨定盤の支持状態説明図である。 ダイヤモンド砥粒が固定されるラッピング用部材を用いた主体の説明図である。 他の帯板の説明図である。 他のインナーリング・アウターリングの説明図である。 主体における台座・研磨面の追加構成図である。 他の形態の平面研磨定盤の平面図である。 他の形態の平面研磨定盤の平面図である。 他の形態の平面研磨定盤の平面図である。 他の形態の平面研磨定盤の断面図である。 他の形態の平面研磨定盤の断面図である。 他の形態の平面研磨定盤の断面図である。 従来技術の平面研磨定盤の断面構成図である。 平面研磨定盤の加工熱による変形の説明図である。 平面研磨定盤の自重による変形の説明図である。
符号の説明
1000:平面研磨装置
1:上定盤(平面研磨定盤)
2:下定盤(平面研磨定盤)
3:下定盤回転支持部
4:駆動ピン
5:インターナル回転部
6:ワーク
7:キャリア
8:サンギア
9:インターナルギア
10:主体
11:帯板
111:基材
112:ダイヤモンド砥粒
113:孔
114:渦巻き状研磨面
115:渦巻き状溝
20:インナーリング
30:アウターリング
40:内側隙間
50:外側隙間
60:中央孔
70:台座
80:研磨面

Claims (41)

  1. 一本の帯板が巻回されて平面視で渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体とすることを特徴とする平面研磨定盤。
  2. 請求項1に記載の平面研磨定盤において、
    前記帯板は硬いラッピング用部材による帯板であり、ラッピングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  3. 請求項1に記載の平面研磨定盤において、
    前記帯板は柔らかいポリッシング用部材による帯板であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  4. 二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状の研磨面が形成された略リング体を主体とすることを特徴とする平面研磨定盤。
  5. 請求項4に記載の平面研磨定盤において、
    前記二以上の帯板は全て硬いラッピング用部材による帯板であり、ラッピングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  6. 請求項4に記載の平面研磨定盤において、
    前記二以上の帯板は全て柔らかいポリッシング用部材による帯板であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  7. 請求項4に記載の平面研磨定盤において、
    前記二以上の帯板は、硬いラッピング用部材による帯板と、このラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材による帯板と、の組み合わせであり、ラッピングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  8. 高さが異なる二以上の帯板が巻回されて平面視で多重渦巻状に形成された略リング体を主体とするとともに、最高の帯板により研磨対象と接するような渦巻き状研磨面を形成し、他の低い帯板により渦巻き状溝を形成することを特徴とする平面研磨定盤。
  9. 請求項8に記載の平面研磨定盤において、
    前記最高の帯板は硬いラッピング用部材による帯板であり、また、他の低い帯板は充填用部材による帯板であり、ラッピングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  10. 請求項8に記載の平面研磨定盤において、
    前記最高の帯板は柔らかいポリッシング用部材による帯板であり、また、他の低い帯板は充填用部材による帯板であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  11. 請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記二以上の帯板の厚さを相違させることを特徴とする平面研磨定盤。
  12. 請求項1〜請求項11の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記帯板は、複数の孔を備える部材であり、主体の重量を総体的に軽くしたことを特徴とする平面研磨定盤。
  13. 半径の異なる筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状の研磨面が形成された略リング体を主体とすることを特徴とする平面研磨定盤。
  14. 請求項13に記載の平面研磨定盤において、
    前記筒状体は一体に形成された円筒であることを特徴とする平面研磨定盤。
  15. 請求項13に記載の平面研磨定盤において、
    前記筒状体は一枚の帯板を筒状に形成したものであることを特徴とする平面研磨定盤。
  16. 請求項13に記載の平面研磨定盤において、
    前記筒状体は円弧状の帯板を複数枚つなげて筒状に形成したものであることを特徴とする平面研磨定盤。
  17. 請求項13〜請求項16の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記複数の筒状体は全て硬いラッピング用部材による筒状体であり、ラッピングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  18. 請求項13〜請求項16の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記複数の筒状体は全て柔らかいポリッシング用部材による筒状体であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  19. 請求項13〜請求項16の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記複数の筒状体は、硬いラッピング用部材による筒状体と、このラッピング用部材よりも柔らかい他の充填用部材による筒状体と、の組み合わせであり、ラッピングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  20. 半径の異なる筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状に形成された略リング体を主体とするとともに、筒状体の高さを異ならせ、最高の筒状体により研磨対象と接するような円状研磨面を形成し、他の低い筒状体により円状溝を形成することを特徴とする平面研磨定盤。
  21. 請求項20に記載の平面研磨定盤において、
    前記筒状体は一体に形成された円筒であることを特徴とする平面研磨定盤。
  22. 請求項20に記載の平面研磨定盤において、
    前記筒状体は一枚の帯板を筒状に形成したものであることを特徴とする平面研磨定盤。
  23. 請求項20に記載の平面研磨定盤において、
    前記筒状体は円弧状の帯板を複数枚つなげて筒状に形成したものであることを特徴とする平面研磨定盤。
  24. 請求項20〜請求項23の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記最高の筒状体は硬いラッピング用部材による筒状体であり、また、他の低い筒状体は充填用部材による筒状体であり、ラッピングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  25. 請求項20〜請求項23の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記最高の筒状体は柔らかいポリッシング用部材による筒状体であり、また、他の低い筒状体は充填用部材による筒状体であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  26. 円弧状体を複数枚つなげて筒状に形成した筒状体を用い、半径を異ならせて複数の筒状体が多重に重ねられて平面視で同心円状の研磨面が形成された略リング体を主体とするとともに、同じ径の筒状体を構成する円弧状体の高さを異ならせ、最高の円弧状体により研磨面を形成し、他の低い円弧状体により溝を形成することを特徴とする平面研磨定盤。
  27. 請求項26に記載の平面研磨定盤において、
    前記最高の円弧状体は硬いラッピング用部材による円弧状体であり、また、他の低い円弧状体は充填用部材による円弧状体であり、ラッピングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  28. 請求項26に記載の平面研磨定盤において、
    前記最高の円弧状体は柔らかいポリッシング用部材による円弧状体であり、また、他の低い円弧状体は充填用部材による円弧状体であり、ポリッシングに用いられることを特徴とする平面研磨定盤。
  29. 請求項13〜請求項28の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記二以上の筒状体の厚さを相違させることを特徴とする平面研磨定盤。
  30. 請求項13〜請求項29の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記筒状体は、複数の孔を備える部材であり、主体の重量を総体的に軽くしたことを特徴とする平面研磨定盤。
  31. 請求項2,5,7,9,17,19,24,27の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記ラッピング用部材は、金属(鉄系金属、非鉄金属)を材料とした部材、または、基材にダイヤモンド砥粒が固定されてなる部材であることを特徴とする平面研磨定盤。
  32. 請求項3,6,10,18,25,28の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記ポリッシング用部材はプラスッチック、ゴム、ポリッシング用シート、紙または布を材料とする部材であることを特徴とする平面研磨定盤。
  33. 請求項1,4,13,14,15,16の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記主体に貼付け又は締結されるラッピング用またはポリッシング用の研磨面を備えることを特徴とする平面研磨定盤。
  34. 請求項33に記載の平面研磨定盤において、
    前記帯板または筒体は、複数の孔を備える部材であり、主体の重量を総体的に軽くしたことを特徴とする平面研磨定盤。
  35. 請求項1〜請求項34の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    リング状のインナーリングと、
    リング状のアウターリングと、
    を備え、
    主体の中央孔にインナーリングが、また、主体の外周にアウターリングが配置されることを特徴とする平面研磨定盤。
  36. 請求項35に記載の平面研磨定盤において、
    前記インナーリングは径を拡径して外側に強制的に押し広げ、
    前記アウターリングは径を縮径して内側に締め付けることを特徴とする平面研磨定盤。
  37. 請求項35または請求項36に記載の平面研磨定盤において、
    前記インナーリングおよびアウターリングは、環状のリング体、または、ばね部材、バンド、ワイヤー若しくはテープを巻回して形成したリング体であることを特徴とする平面研磨定盤。
  38. 請求項35〜請求項37の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    インナーリングと主体とにより形成される隙間にこの隙間と略同一形状に形成した部材を充填し、
    アウターリングと主体とにより形成される隙間にこの隙間と略同一形状に形成した部材を充填し、
    隙間をなくしたことを特徴とする平面研磨定盤。
  39. 請求項1〜請求項38の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記主体は、曲げられた部材の復元力により隣接する部材に押しつけて固定するとともに軸方向に滑りが起きる状態とすることを特徴とする平面研磨定盤。
  40. 請求項1〜請求項38の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記主体は、隣接する部材間に接着層を形成して固定するとともに、柔らかい接着層により軸方向に滑りが起きる状態とすることを特徴とする平面研磨定盤。
  41. 請求項1〜請求項40の何れか一項に記載の平面研磨定盤において、
    前記主体は、貼付け又は締結される台座を備えることを特徴とする平面研磨定盤。
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