JP3686976B2 - まろやかさつまいも酢の製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はさつまいもを原料とし、紅麹を用いて糖化し、アルコール発酵、酢酸発酵を行い、まろやかなさつまいも酢を製造するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、さつまいもを原料として黄麹を用いて糖化、アルコール発酵、酢酸発酵を行い、さつまいも酢を作ることは知られている(特開平2−167064)。
一般に、黄麹を用いて糖化、アルコール発酵、酢酸発酵を行った酢は酢酸の刺戟が強いのが普通である。
上述のさつまいも酢は、紫さつまいもを原料として、赤紫色の酢を作ることを目的としたものであるが、やはり黄麹を使用するために、できた赤紫色の酢は刺戟が強過ぎて、飲用する健康酢としては一般向ではなかった。
本発明においては、さつまいも酢で、刺戟を低減し、まろやかな飲用感のある健康酢を作ることを課題とした。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明において、従来赤い清酒を製造するために使用されている紅麹を黄麹に替えて、さつまいも酢を製造したところ、酢酸の強い刺激が低減され、きわめてまろやかな赤色の健康酢が得られることが分かった。
この健康酢を分析したところ、酢酸量は静置発酵で普通の酢と同程度の4%程度であったが、これに加えて0.2%程度のクエン酸が生成して含まれ、これによって、酢酸の強い刺激感が著しく低減されたものと考えられた。
【0004】
また、本発明においては、従来酢製造に使用されたことのない紅麹を使用したために、今までにない赤い酢を作ることができた。
また、本発明において、従来、赤紫色の酢を作るのに用いられていたアントシアン含有のむらさきいもを使用して酢を製造したところ、紅麹のモナスカス属菌の色素とアントシアンの色が一緒になって、今まで得られたことのない美しい透明ルビー色の酢が得られたのである。
【0005】
本発明における原料は、さつまいもであり、どのような種類のさつまいもでもよい。
また、むらさきいもとして知られているアントシアン含有のさつまいもを本発明の原料の全部もしくは一部に使用することができる。
【0006】
本発明の原料のさつまいもは皮を十分にとって、こまぎれに細切するか、破砕機で小さく砕いて使用される。また、市販の粉末マッシュスイートポテトは、水を加えて混合し、粒状にして、原料の全部にするか、生のさつまいもに一部混合して使用することもできる。
【0007】
原料のさつまいもは蒸煮機に入れて、蒸煮し、蒸煮後、冷却機を通し、冷却したところで紅麹を十分量散布し製麹室に入れ、36時間程度通風製麹する。
ここで使用する紅麹は、一般に赤色色素を生成するモナスカス属菌の麹で、紅麹として市販されているものが使用できるが、モナスカス・アンカIFO4478を好気培養して作った紅麹などでもよい。
【0008】
本発明はさつまいもと紅麹を組合せた点に大きな特色を有するもので、この組合せによって作った酢は、美しい赤色を呈し、かつ、クエン酸を同時に少量生成して、酢酸の刺戟感を低減し、きわめてマイルドな健康酢となるのである。
【0009】
また、原料のさつまいもの全部又は一部にむらさきいもを使用すれば、むらさきいものアントシアンとモナスカスの赤色色素が混合して、きわめて美しい透明なルビー色の酢となるのである。
【0010】
紅麹の生育したさつまいも紅麹は、その重量の1.5倍〜3倍程度の水と一緒にタンクに仕込み、アルコール発酵酵母、例えば協会7号(日本醸造協会)を、酒母にして、加え、時折攪拌し、アルコール発酵させる。
【0011】
アルコール濃度が7〜10%になったところで、そのまま又は簡単な濾過機を通して粕を分離した後、酢酸菌を添加し、酢酸発酵を行う。
【0012】
アルコール発酵が終了し、そのまま静置酢酸発酵する場合は、もろみに水を加えて、アルコール濃度を4〜5%として、これに酢酸菌種菌を添加し、2〜3ヶ月間静置発酵させ、酢酸4%程度、クエン酸0.2%程度の酢酸含有発酵液を得る。
ここに用いる酢酸菌は、一般の酢醸造に用いられている酢酸菌を循環使用すればよく、また、アセトバクター・アセチIFO3281の培養物でもよい。
【0013】
また、通気酢酸発酵させる場合は、アルコール濃度7〜10%程度のまま、そのまま又は濾過処理して粕を分離後、通気発酵タンクに入れ、酢酸菌を添加し、3日間程度通気発酵し、酢酸10%程度、クエン酸0.5%程度の酢酸含有発酵液を得る。ここに用いる酢酸菌は静置発酵の場合と同様のものでよい。
【0014】
いずれの酢酸含有発酵液も、そのまま又は濾過して粕を除去した後、3ヶ月程度寝かせて、熟成を行う。
熟成の終了したさつまいも酢は、赤みがかった美しい酢で、酢酸の刺戟感がやわらげられた直接飲用できる美味な健康酢であった。
また、むらさきいもを原料としたものは、これらの効果に加えて、いかにも美しい透明ルビー色の健康酢となった。
次に、本発明の実施例を示す。
【0015】
【実施例1】
さつまいも(きんとき)をきれいに皮をとって砕いたもの10Kgとむらさきいものマッシュスイートポテトに水を散布して粒状化したもの10Kgを混合し、蒸煮し、これに紅麹(市販)500gをふりかけ、よく混合し、通風製麹室に移し、36時間通風製麹した。
【0016】
得られたさつまいも紅麹20Kgと水30Kgを発酵タンクに入れ、これに協会7号酵母の培養物2lを加え、時折攪拌しながら3日間発酵させ、アルコール8%の発酵もろみを得た。
【0017】
この発酵もろみに水50lを加え、アルコール4%に調整し、これに酢酸種菌として、酢製造時の菌膜を多量添加し、2ヶ月間静置発酵させて、酢酸4.5%、クエン酸0.3%のさつまいも酢を得た。
【0018】
このさつまいも酢を濾過機を通し、タンクに移し、3ヶ月間熟成させ、上澄をビン詰めして、透明ルビー色のまろやかさつまいも酢を得た。
【0019】
【実施例2】
さつまいも(きんとき)をきれいに皮をとって、1×1×1cmに細切したもの20Kgを蒸煮し、これに紅麹(市販)500gをふりかけよく混合し、通風製麹室に移し、36時間通風製麹した。
【0020】
得られたさつまいも紅麹20Kgと水40Kgを発酵タンクに入れ、協会7号酵母の培養物2lを加え、時折攪拌しながら3日間発酵させ、アルコール8%の発酵もろみを得た。
【0021】
この発酵もろみを、そのままに、酢酸種菌として、酢製造時の菌膜を多量添加し、3日間通気培養して、酢酸10%、クエン酸0.5%のさつまいも酢を得た。
【0022】
これを酢酸4%、クエン酸0.2%まで、水で希釈し、濾過機を通し、タンクに移し、3ヶ月間熟成させ、上澄をビン詰めして、透明の薄赤色のまろやかさつまいも酢を得た。
【0023】
【発明の効果】
本発明では、さつまいもと紅麹を用いて、酢を製造し、まろやかさつまいも酢を得ることができた。また、むらさきいもを用いると、モナスカスの赤とアントシアンの色が一緒になって透明なルビー色の健康酢を作ることができた。

Claims (2)

  1. さつまいもの皮をとって砕いたものとむらさきいものマッシュスイートポテトに水を散布して粒状化したものを混合し、蒸煮し、これに紅麹をふりかけ混合し、通風製麹し、得られたさつまいも紅麹と水を発酵タンクに入れ、酵母の培養物を添加し、発酵させ、アルコール発酵もろみを得、これに水を加え、アルコール4%に調整し、これに酢酸種菌を添加し、静置発酵することを特徴とするさつまいも酢の製造法。
  2. さつまいもの皮をとって細切したものを蒸煮し、これに紅麹をふりかけ混合し、通風製麹し、得られたさつまいも紅麹と水を発酵タンクに入れ、酵母の培養物を添加し、発酵させ、得られたアルコール8%の発酵もろみに酢酸種菌を添加し、通気発酵することを特徴とするさつまいも酢の製造法。
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