JP3686957B2 - 通信機器及び通信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝送媒体として光ファイバを使用した通信に用いられる通信機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル情報家電機器間のデータ通信方法として、IEEE1394−1995規格(以降IEEE1394と表記する)が注目されている。このIEEE1394の増補として、IEEE1394a−2000(以降IEEE1394aと表記する)という規格では通信効率を上げたり消費電力を抑える工夫が検討されており、またp1394bという規格ドラフトでは高速化長距離化の検討がなされている。
【0003】
(トーン信号・データ信号)
光ファイバ2本を用いた光双方向通信(全二重通信)の一例であるp1394bでは、トーン信号を交換することによって機器間の接続を確立し、接続が確立後に、機器内部でデータ通信要求が発生するとデータ信号を送信し始める。また、IEEE1394aでは、接続確立後、相手機器とのデータ通信を行わないときは、データ通信要求を解除することでサスペンド状態(接続確立状態)を維持して低消費電力化を実現している。
【0004】
(SDによる接続解除検出)
p1394b規格では、機器間の接続の解除を検出するために、SD(Signal Detect)という二値の信号を用いている。SDは、トーン信号の発振期間中および通常のデータ信号の受信中にアクティブとなる信号である。物理的な接続の切断や電源オフなどにより、接続が解除された場合は、SDが非アクティブとなるため、接続の解除が容易に検出できる。
【0005】
(SDによる通信開始検出)
また、送信信号をトーン信号から連続的なデータ通信信号に切り替えることで、SDが連続的にアクティブになり、これを用いて受信側は相手のデータ通信の開始を容易に検出できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(光ファイバの1本化)
p1394bは前述したように、光ファイバ2本を用いた光双方向通信であるが、低コスト・省スペース化等のため、光ファイバ1本により光双方向通信(一芯全二重通信)を実現する動きが見られる。
【0007】
(SDによる接続解除検出が困難な理由)
しかしながら、光ファイバ1本による光双方向通信では、発光部と受光部を光学的に分離できないので、相手機器の送信した光(相手光)のほか、相手機器に向かって自機器の発光部より送信した送信光(自身光)の一部(迷光)が自機器の受光部において受信される。このため、相手機器との接続が解除されても、迷光の受信によってSDがアクティブになることがあり、SDの値だけでは接続の解除を検出することができない場合がある。
【0008】
(SDによる通信開始検出が困難な理由)
また、自機器が先にデータ通信を開始した場合、迷光の受信によってSDがアクティブになることがあり、SDの値だけではその後の相手機器のデータ通信開始を検出することができない場合がある。
【0009】
(接続確立状態の維持が困難な理由)
また、2つの通信機器がデータ転送を行っている状態からデータ転送要求が同時に解除されて接続確立状態に遷移し、トーン信号の交換によって接続確立状態を維持しようとするとき、自機器の送信したトーン信号と相手機器の送信したトーン信号がほぼ同一のタイミングで送信された場合、受信したトーン信号が相手機器のものか自機器のものかを区別することができない。よって、接続確立状態が維持できず、切断状態まで遷移してしまう場合がある。
【0010】
(切断状態から接続確立状態への遷移が困難な理由)
また、トーン信号の交換によって相手機器を認識して切断状態から接続確立状態へ遷移するとき、トーン信号の周期が固定のものとされる場合、自機器からのトーン信号と相手機器からのトーン信号が一度重なると、SDを用いたトーン信号の検知方法では、迷光のためにトーン信号が相手機器のものか自機器のものかを区別することができない。よって、相手機器のトーン信号を検知することができず、接続確立状態へ遷移することができず、いつまでも切断状態が続く場合がある。
【0011】
(課題)
本発明はかかる状況に鑑み創案されたもので、光ファイバ1本による光双方向通信において、接続の解除およびデータ通信の開始を正確に検出できる通信機器を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、光ファイバ1本による光双方向通信において、接続の確立および接続確立状態の維持を正確に検出できる通信機器を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために以下の手段をとる。
【0013】
最初に、接続の解除を正確に検出する手段について述べる。
【0014】
(SDが迷光を検出しないシステム)
1本の光ファイバによる光双方向通信において接続の解除を検出できないことがある原因は、相手光と迷光の明示的な区別ができないことにある。したがって、自機器と相手機器とで送信時に用いる光の特性(例えば波長)を変えれば、迷光と相手光とを区別できるため、光ファイバ2本の場合と同じように相手の発光が止まると非アクティブになるSDを作る事ができ、接続の解除を検出することができるようになる。
【0015】
(親子決めの必要性)
しかしながら、機器が送信に用いる光の特性が機器毎に決まっているとすると、任意の2つの機器の接続において、自機器と相手機器の送信に用いる光の特性が異なっていることを保証することは困難である。したがって、すべての機器は送信のために、少なくとも2つの特性の光を送信することができる機能を備える必要があり、相手機器とのネゴシエーションを行うことによって、各々が送信に用いる光の特性を、自機器と相手機器で異なるように選択する必要がある。
【0016】
p1394bにおいては、バス全体で各機器間の親子関係が定まるので、親子関係によってどの特性の光を送信に用いるかを決めれば良いように思える。しかしながら、p1394bにおける親子関係が確定するのは、個々の接続が確立されるより後であり、その間にどちらの特性の光を用いて送信すれば良いかを定めることができない。また、p1394bにおいては、各機器は機器毎に半固定のIDを持たないため、物理的に接続されたり電源が投入された直後は、お互いを区別することができず、どちらの機器がどの特性を用いるかを定めることができない。
【0017】
したがって、互いに相手と異なる特性の光を用いて送信することによって接続の解除を検出する方法においては、物理的な接続がされてから接続が確立するまでの間は、各機器とも同じ特性の光を用いて接続を確立し、接続が確立したら、速やかに親子(p1394bの親子関係と一致する必要はない)を決定して、親か子によって送信光の特性を分ける必要がある。
【0018】
(親子決めの方法1)
接続が確立されると同時に親子を定めるために、本発明の第一の実施の形態では、トーン信号の交換で接続を確立する際に、自機器がトーンを送信する前に相手機器のトーンを受信したか、自機器がトーンを送信してから相手機器のトーンを受信したかによって、接続確立直後に局所的な親子関係を決定する方法を用いる。
【0019】
この方法は、実装が容易であるが、両方の機器がほぼ同時にトーンを送信した場合に、親子関係が決まらない事がある。
【0020】
(親子決めの方法2)
接続が確立されると同時に親子を定めるもう1つの方法として、本発明の第二の実施の形態では、上記の方法と同様に相手のトーンを受信したら接続が確立する方法で、接続確立までの時間の間に、親領域・子領域という2つの時間領域を設け、それらのうちどちらの期間で相手トーンを受信したかによって、自機器が親か子かを定める方法を用いる。
【0021】
この方法では、親領域と子領域にまたがって相手機器のトーンが検出されないように、トーンの受信を行わない不感領域を設けるなどの措置を行うことによって、親子関係を確実に定めることができる。
【0022】
(同一符号の連続によって接続解除を検出する方法)
また、本発明の第三の実施の形態は、上記のように親子関係を定めて送信光の特性を変えることなく、受信信号と受信アンプの特性を用いて接続の解除を検出する方法を用いる。
【0023】
通常、トーン信号は断続的に送られるものであり、データ通信開始後のデータ信号は8B10Bなどの符号化によって同一符号(0か1)がある一定期間以上連続して続くことがないように設計されている。したがって、受信アンプに相手光が届いている間に、受信光が一定期間以上同一符号に留まることはない。
【0024】
また、迷光は、相手光よりもレベルが低いため、接続が解除されて相手光が止まり、直流成分の変化に対応して二値化回路の出力に迷光の影響が現れるようになるまでの過渡状態においては、受信アンプの特性により、同一符号が連続して検出される。この連続期間が上で述べた一定期間よりも長くなることを用いて、接続の解除を検出することができる。
【0025】
次に、データ通信の開始を正確に検出する手段について述べる。
【0026】
(SDが迷光を検出しないシステム)
上述のように、自機器と相手機器とで送信時に用いる光の特性(例えば波長)を変えれば、迷光と相手光とを区別できるため、光ファイバ2本の場合と同じように相手の発光が止まると非アクティブになるSDを作る事ができ、データ通信の開始を検出することができるようになる。
【0027】
(異なるトーン信号によってデータ通信開始を検出する方法)
また、本発明の第四の実施の形態は、上記のように親子関係を定めて送信光の特性を変えることなく、接続確立に用いたトーン信号とは別のあらかじめ定められたトーン信号を送受信することで、通信の開始を伝達する方法を用いる。
【0028】
自機器内部からデータ通信開始の要求を受けると、通信機器(Aとする)は接続確立に用いたトーン信号と異なるトーン信号を出力する。例えば、接続確立時には50MHz程度のオンオフ信号を1msの間送信し、続く63msの間送信を停止する。これを繰り返す。データ通信開始の要求を受けた場合には、接続確立時には50MHz程度のオンオフ信号を3msの間送信し、続く61msの間送信を停止する。これを繰り返す。本発明は、トーン信号を上記に限定するものではないが、理解を容易にするため、上記トーン信号を用いて説明する。
【0029】
相手通信機器(Bとする)では、SDを用いて1msより長いトーン信号を検出することで機器Aが通信開始要求を持っていることを認識することができる。長いトーン信号を受信した通信機器Bは、自機器から通信開始の要求を受けた後、連続的なデータ通信信号の送信を開始する。この前に3msのトーン信号を送信してもよい。
【0030】
機器Aは、断続的にトーン信号を送信するので、トーン信号を送信していない時には、機器Bが連続的なデータ通信信号を送信しているかどうかSDを用いて検知することができる。機器AはSDがアクティブの状態が十分続いたことを検知した時点で同様に連続的なデータ通信信号の送信を開始する。
【0031】
このような方法により、自機器の送信をSDが検知するような場合においても、そのSDを使って互いの通信開始を検知することができる。
【0032】
(親子決めの方法3)
まず、トーン信号の定義を行う。以下、接続確立に用いるトーン信号を第1のトーン信号とし、この第1のトーン信号と異なる長さのトーン信号を第2のトーン信号とする。尚、以下で説明する実施形態では、第1のトーン信号を短いトーン信号とするとともに、第2のトーン信号を長いトーン信号とするが、この第1及び第2のトーン信号については、種類の異なる2つのトーン信号であれば良く、実施形態におけるトーン信号に限定されるものではない。
【0033】
このように2種類のトーン信号を用いて親子を定める方法として、本発明の第五の実施の形態では、まず、接続確立前の初期状態において、2つの通信機器は子機器として動作する。そして、第1のトーン信号を交換することで接続確立したときも初期状態の子機器として動作する。その後、自機器内部からのデータ通信要求を受けて、第2のトーン信号を先に送信した通信機器を親機器とする。
【0034】
この方法では、第1のトーン信号が通信機器間で交互に送信されて接続確立が行われる際、接続確立用の第1のトーン信号と異なる第2のトーン信号によってデータ通信要求があったことを2つの通信機器に認識させることで親子関係が決定されるため、親子関係を確実に決定することができる。
【0035】
(親子決めの方法4)
また、2種類のトーン信号を用いて親子を定める別の方法として、本発明の第六の実施の形態では、上述の親子決めの方法3と同様、2つの通信機器は、第1のトーン信号を交換することで接続確立したときも初期状態の子機器として動作する。このとき、まず、データ通信可能な状態になるために第2のトーン信号が発生される際、第2のトーン信号を先に送信した通信機器を仮親機器とし、また、第2のトーン信号を先に受信した通信機器を仮子機器と設定する。そして、仮子機器となる通信機器は、自機器内部からのデータ通信要求を受けて、データ信号となる連続信号を送信し、子機器に決定される。一方、仮親機器となる通信機器は、データ信号となる連続信号を受信すると、親機器に決定される。
【0036】
この方法においては、通信路の異常により2つの通信機器が仮親機器になった場合でも、先に第2のトーン信号を受信した通信機器が仮子機器となるため、データ信号である連続信号の送受信が行われる時点で確実に親子関係を定めることができる。
【0037】
(データ通信終了時のトーン信号の交換方法1)
また、本発明の第七の実施の形態では、データ通信終了時に2つの通信機器間においてトーン信号の送受信を確実に行うために、データ転送可能状態に遷移した時点で確立した親子関係を用いてトーン信号の送信のタイミングをずらす方法を用いる。
【0038】
データ転送可能状態から、データ転送要求の解除により接続確立状態に遷移する際に、例えば、自機器が親機器であった場合はすぐにトーン信号の送信を開始し、また、自機器が子機器であった場合はトーン信号の周期の半周期遅れでトーン信号の送信を開始する。このようにすることで、データ通信を行っていた2つの通信機器が同時に接続確立状態に遷移した場合に、両通信機器から送信される最初のトーン信号が重なることを回避することができ、SDによってトーン信号の検知を行うことができるため、接続確立状態を維持することができる。尚、データ通信終了後のトーン信号の送信タイミングは、上述の例と逆のタイミングとしても構わない。
【0039】
(データ通信終了時のトーン信号の交換方法2)
また、本発明の第八の実施の形態では、データ通信終了時に2つの通信機器間においてトーン信号の送受信を確実に行うための別の方法を示し、データ転送可能状態に遷移した時点で確立した親子関係とデータ通信終了時のSDとを用いてトーン信号の送信のタイミングをずらす方法を用いる。
【0040】
この方法では、データ転送可能状態から接続確立状態に遷移したとき、まず、SDが非アクティブに成るのを待ち、SDが非アクティブとなることで、相手機器がデータ転送可能状態から接続確立状態に遷移したことを検知する。そして、このように両通信機器が接続確立状態に遷移したことが確認された後、それぞれ親機器及び子機器となる通信機器が異なるタイミングでトーン信号を送信する。このとき、例えば、上述のように、自機器が親機器であった場合はすぐにトーン信号の送信を開始し、また、自機器が子機器であった場合はトーン信号の周期の半周期遅れでトーン信号の送信を開始するようにしても構わない。
【0041】
この方法を用いることで、どのようなタイミングで両通信機器がデータ転送可能状態から接続確立状態に遷移しようと、データ通信終了後、両通信機器においてトーン信号の送受信を確実に行うことができる。
【0042】
(切断状態から接続確立状態への遷移時におけるトーン信号の交換方法)
また、本発明の第九の実施の形態では、電源投入後などの切断状態から接続確立状態への遷移時に2つの通信機器間においてトーン信号の送受信を確実に行うために、トーン信号の周期をずらして送信する方法を用いる。
【0043】
トーン信号の基本周期Tに対して、T−α〜T+β(0≦α≦T、0≦β≦Tとする)において2つ以上の周期を設定し、相手機器のトーン信号を受信するまで、トーン信号の送信毎に設定された2つ以上の周期をランダムに選択し、選択された周期でトーン信号を送信する。そして、相手機器のトーン信号を受信したことをSDで検知した後は、相手機器から送信されるトーン信号と重ならないようにトーン信号を送信する。
【0044】
この方法を用いることで、電源投入後などの切断状態から接続確立状態への遷移時に、2つの通信機器のトーン信号の周期をずらすことができるので、送信タイミングにずれを生じさせて、トーン信号の交換を確実に行うことができ、また、切断状態から接続確立状態へ遷移するのに要する時間を短縮することができる。
【0045】
(具体的な実現手段)
具体的には上記で述べた解決手段に基き、下記に記載の通信機器を用いて上記課題を解決する。
【0047】
本発明に係る通信機器は、トーン信号の交換によって他の通信機器との接続を確立する通信機器であって、接続確立時に、自機器の各トーン信号送信から次のトーン信号送信までの時間内に少なくとも2つの期間を設け、他の通信機器からのトーン信号をそのいずれの期間内に受信したかを検知し、検知した期間に対応して、自機器が持つ2つの送信特性のいずれを用いるかを決定する機能を備えたことを特徴とする。
【0048】
本発明に係る通信機器は、1本の光ファイバを用いて他の通信機器との双方向通信を行う通信機器であって、受信光の強度に応じて受信光を二値化する二値化手段と、前記二値化手段の出力に二値の一方の値が一定期間以上連続した事を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基き前記他の通信機器との接続の解除を検出する接続解除認識手段とを備えたことを特徴とする。
【0049】
本発明に係る通信機器は、上記に記載の通信機器であって、前記一定期間が、通信におけるデータ符号化に用いられる符号化方式で起こり得る同一符号の最長の連続期間より長いことを特徴とする。
【0050】
本発明に係る通信機器は、トーン信号の交換によって他の通信機器との接続を確立する通信機器であって、接続確立後に、自機器内部からデータ通信要求が発生したことを検知し、接続確立に用いた第1のトーン信号とは別の、あらかじめ定められた第2のトーン信号を送信する機能と、前記第2のトーン信号を受信したことを検出し、他の通信機器にデータ通信要求が発生したことを認識する機能を備えたことを特徴とする。
【0051】
本発明に係る通信機器は、トーン信号の交換によって他の通信機器との接続を確立する通信機器であって、複数の送信特性のうちの1つの送信特性を用いて、他の通信機器とデータ信号の交換を行うデータ転送可能状態にあるときに、自機器内部からの通信要求が解除されて、トーン信号の交換を行う接続確立状態に遷移する際、自機器が使用する送信特性に応じてトーン信号の送信開始時刻を設定することを特徴とする。
【0052】
本発明に係る通信機器は、トーン信号の交換によって他の通信機器との接続を確立する通信機器であって、トーン信号の基本周期をTとしたとき、他の通信機器との接続が確立するまでにトーン信号を送信させる周期として、T−α(0≦α≦T)乃至T+β(0≦β≦T)の間で2つ以上の周期が予め設定され、他の通信機器との接続が確立するまで、トーン信号を送信するたびに、次にトーン信号を送信するまでの周期を、設定された2つ以上の周期から無作為に選択して設定し、この設定された周期が経過した後に次のトーン信号を送信することを特徴とする。
【0053】
上述の通信機器において、光信号を用いて通信を行うようにしてもかまない。このような通信機器において、光信号を用いた通信を全二重通信としても構わない。又、光信号を用いた通信を一芯全二重通信としても構わない。更に、IEEE1394に準拠した信号を扱うものとしても構わない。
【0055】
本発明に係る通信方法は、通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、接続確立しようとする全通信機器それぞれに、自機器の各トーン信号送信から次のトーン信号送信までの時間内に少なくとも2つの期間を設け、接続確立時に前記期間のうち所定の期間にトーン信号を受信した通信機器が、複数の送信特性のうち所定の送信特性で動作を行うとともに、前記所定の送信特性で動作を行う通信機器以外の通信機器が、接続確立後、前記所定の通信特性以外の送信特性で動作を行うことを特徴とする。
【0056】
本発明に係る通信方法は、通信機器が、1本の光ファイバを用いて双方向通信を行う通信方法であって、前記通信機器が、受信光の強度に応じて受信光を二値化する二値化手段と、前記二値化手段の出力に二値の一方の値が一定期間以上連続したことを検出する検出手段と、を有し、前記検出手段での検出結果に基づいて、前記通信機器がそれぞれ、接続の解除を検出することを特徴とする。
【0057】
本発明に係る通信方法は、通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、接続確立を要求するために、第1のトーン信号が交換され、接続確立後に自機器内部からデータ通信要求が発生した通信機器より、前記第1のトーン信号とは異なる第2のトーン信号が送信され、前記第2のトーン信号を受信した他の通信機器が、前記第2のトーン信号を送信した通信機器にデータ通信要求が発生したことを認識することを特徴とする。
【0058】
本発明に係る通信方法は、通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、異なる送信特性を用いてデータ信号を交換することでデータ通信を行っている通信機器のうちの1つの通信機器において、該通信機器内部からの通信要求が解除される際、前記通信要求が解除された通信機器が使用していた送信特性に応じて、トーン信号の送信開始時刻を設定することを特徴とする。
【0059】
本発明に係る通信方法は、通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、トーン信号の基本周期をTとしたとき、接続確立しようとする全通信機器それぞれにおいて、他の通信機器との接続が確立するまでにトーン信号を送信させる周期として、T−α(0≦α≦T)乃至T+β(0≦β≦T)の間で2つ以上の周期が予め設定されるとともに、他の通信機器との接続が確立するまで、トーン信号が送信されるたびに、次にトーン信号が送信されるまでの周期が、設定された2つ以上の周期から1つ選択されて設定され、この設定された周期が経過した後に次のトーン信号が送信されることを特徴とする。
【0060】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
本発明の第一の実施の形態を図1、2を用いて示す。
【0061】
この実施の形態では、機器が起動すると、まずトーンを送信せずに受信状態に入り、時間Tが経過する前に相手機器からのトーンを受信した場合は、自機器が親になって、即座にトーンを送信して接続を確立し、時間Tが経過しても相手機器のトーンを受信しなかった場合は、相手機器のトーンを受信するまで、Tよりも短い一定時間t間隔でトーンを送信しつづけ、相手機器のトーンを受信した時点で、自機器は子になって、接続を確立する。
【0062】
(トーン交換のタイミング)
図1は、この方法を用いて接続を確立する場合の、双方のトーン送信のタイミングを示した図である。先に起動した側をA、遅れて起動した側をBとする。
【0063】
101、102、103、105は機器Aが送信したトーン、104は機器Bが送信したトーンである。111は、システムが起動して相手のトーンを待つ最大時間T、112は、2つめ以降のトーンを送信してから、その次のトーンを送信するまでの間隔tである。
【0064】
Aは起動したら、時間Tだけ待っても相手機器のトーンを受信しないので、トーン101を送信する。そのあと、時間tだけ待っても相手機器からのトーンを受信しないのでトーン102を送信する。さらに、時間tだけ待っても相手機器からのトーンを受信しなければ、繰返しトーン103を送信する。
【0065】
Bは、起動した時点ですでに相手機器Aが起動し、トーンを間隔tで送信しつづけているので、時間Tの間にトーン103を受信する。トーン103を受信すると、Bは親になって、相手機器にトーン104を送信し、接続を確立する。
【0066】
Aは、遅れて起動した相手機器Bのトーン104を受信したら、自分が子になって接続を確立する。
【0067】
(処理フロー図)
図2は、この実施の形態に記載の方法で接続を確立する機能を備えた通信機器の処理フロー図である。
【0068】
ステップS201は受信待ち時間を計るためのタイマをリセットするステップである。タイマをリセットしてステップS202に進む。ステップS202は相手機器のトーンを受信したかどうかを調べるステップで、もし、相手機器のトーンを受信すればステップS203へ、相手機器のトーンを受信しなければステップS204へ進む。
【0069】
ステップS203は、自分がトーンを送信する前に相手機器のトーンを受信した場合の処理を行うステップで、この場合は、自機器を親であると決定し、ステップS209に進む。
【0070】
ステップS204は、タイマの値がTになったかどうか調べるステップで、もし、タイマの値がTをこえていればステップS205へ進み、こえていなければ、ステップS202に戻る。
【0071】
ステップS205は、トーンを送信して、タイマをリセットするステップで、処理を終了するとステップS206へ進む。ステップS206は相手機器のトーンを受信したかどうかを調べるステップで、もし、相手機器のトーンを受信すればステップS208へ、相手機器のトーンを受信しなければステップS207へ進む。
【0072】
ステップS207は、タイマの値がtになったかどうか調べるステップで、もし、タイマの値がtをこえていればステップS205へ進み、こえていなければ、ステップS206に戻る。
【0073】
ステップS208は、自分がトーンを送信した後に相手のトーンを受信した場合の処理を行うステップで、この場合は、自機器を子であると決定し、ステップS209に進む。ステップS209は、接続確立のためのトーンを送信するステップで、このトーンの送信によって、接続が確立する。
【0074】
以上のように接続の確立と同時に、親子関係を定める事ができる。ここで定まった親子関係に基づき、各機器は自機器の持つ2つの送信特性のどちらを用いるかを決定する。例えば親機器は波長A、子機器は波長Bとすれば、迷光が有っても波長の違いで分離でき、接続の解除を正確に検出できる。
【0075】
[実施の形態2]
ただ、第一の実施の形態においては、接続された両方の機器の一方が最初のトーンを送信するのとほぼ同時に他方がトーンを送信した場合には、うまく親子が決まらないことがある。したがって、第二の実施の形態において、確実に親子関係を決定する方法を示す。
【0076】
本発明の第二の実施の形態を図3、4、5、6を用いて示す。
【0077】
この実施の形態では、各機器は、起動するとある間隔をおいて、トーンを繰返し送信し、自機器が送信していない間に相手機器が送信したトーンを受信すれば、接続を確立する。
【0078】
自機器がトーンを送信していない期間は、親領域、子領域、不感領域の3つの時間領域に分けられており、どの区間で相手トーンを受信したかによって、自機器が親か子かが決まる。つまり、親領域で相手トーンを受信すると、自機器が親になり、子領域で相手トーンを受信すると、自機器が子になる。不感領域ではトーンの受信は行わない。
【0079】
(親領域・子領域)
図3は、親領域・子領域・不感領域を示した図である。親領域・子領域・不感領域は、自機器がトーンを送信した時刻を基準にした相対時刻によって定義される。
【0080】
301は、自機器の送信トーンである。送信トーンと送信トーンの間は、親領域302、子領域303に分けられており、302と303の間には不感領域304、308がある。
【0081】
302は親領域で、この間に相手トーンを受信した場合自機器が親となる。303は子領域で、この間に相手トーンを受信した場合自機器が子となる。子領域303の長さは親領域302の長さと同じか、長くなっているのが望ましい。
【0082】
304は、トーン送信中およびトーン送信前後の不感領域である。305は、トーン送信前の不感領域で、トーンの幅+伝送遅延+余裕時間(マージン)の長さがある。306は、トーン送信後の不感領域で、トーン送信前と同じ長さがある。307は、トーンの幅である。
【0083】
308は、親領域と子領域の間の不感領域である。その長さは、少なくとも、トーンが親領域と子領域の両方にまたがって受信されないことを保証できる長さは必要である。
【0084】
(自機器が親になる場合)
図4を用いて、自分が親になる場合の動作を説明する。
【0085】
401は相手が送信したトーンである。402は受信トーンであり、相手トーン401を自機器が受信したものである。受信トーン402は、親領域302内で受信されているので、自機器が親となる。この場合、相手機器を子にしなければならないので、次に、相手の子領域で、相手機器が自機器のトーンを受信するようなタイミングでトーン404を送信する必要がある。
【0086】
このため、受信トーン402を受信してから、ある時間403だけまって、トーン404を送信すれば良い。相手の子領域で、相手が自分のトーンを受信するためには、待ち時間403は、たとえば送信後の不感領域の長さ306、親領域の長さ302、親領域と子領域の間の不感領域の長さ308の合計にすればよい。そうすると、自分が送信したトーン404の相手機器による受信405は、相手の子領域303の中に入っており、相手機器は子になる。
【0087】
(自機器が子になる場合)
次に図5を用いて、自機器が子になる場合の動作を説明する。
【0088】
501は相手機器が送信したトーンである。502は受信トーンであり、相手トーン501を自機器が受信したものである。受信トーン502は、子領域302内で検出されているので、自機器が子となる。この場合、相手機器を親にしなければならないので、次に、相手の親領域で、相手機器が自機器のトーンを受信するようなタイミングでトーン504を送信する必要がある。相手の子領域302は、相手機器がトーンを送信したあと、不感領域306をはさんですぐに存在するので、トーン504は、自機器がトーン504を受信してから不感領域306と同じ長さの待ち時間503だけ待ったあと送信すれば良い。
【0089】
そうすると、自機器が送信したトーン504の相手機器による受信505は、相手の親領域302の中に入っており、相手機器は親になる。
【0090】
(処理フロー図)
図6は、この実施の形態に記載の方法で接続を確立する機能を備えた通信機器の処理フロー図である。
【0091】
ステップS601はトーンを送信するステップである。トーンを送信したら、時間領域の終了を判定するタイマをリセットし、ステップS602へ進む。
【0092】
ステップS602は相手トーンの受信を行うステップである。トーンを受信したら、ステップS603へ進み、しなければS605へ進む。
【0093】
ステップS603は自機器を親に設定するステップである。自機器を親に設定したら、S604へ進む。
【0094】
ステップS604は、これから送信するトーンが相手の子領域で受信されるようにするための待ち時間だけ待つステップである。ここでの待ち時間はたとえば、図3のトーン送信後の不感領域の長さ306と親領域の長さ302と不感領域の長さ308の長さの和である。これにより、次にステップS609で送信するトーンが、相手側の子領域内で受信されることを保証する。待ち時間が終了したらステップS609へ進む。
【0095】
ステップS605は、親領域が終了したかどうか判定するステップである。タイマの値を見て、親領域が終了していたら、タイマをリセットしてステップS606に進み、まだ親領域の内部なら、ステップS602へ戻る。
【0096】
ステップS606は相手トーンの受信を行うステップである。トーンを受信したら、ステップS607へ進み、しなければ、ステップS610へ進む。
【0097】
ステップS607は自機器を子に設定するステップである。自機器を子に設定したら、S608へ進む。
【0098】
ステップS608は、これから送信するトーンが相手の親領域で受信されるようにするための待ち時間だけ待つステップである。ここでの待ち時間は、たとえば、図3のトーン送信後の不感領域の長さ306と同じ長さである。これにより、次にステップS609で送信するトーンが、相手側の親領域内で受信されることを保証する。待ち時間が終了したらステップS609へ進む。
【0099】
ステップS609はトーンを送信するステップである。このトーンを送信し終わったら、接続が確立される。
【0100】
ステップS610は、子領域が終了したかどうか判定するステップである。タイマの値を見て、子領域が終了していたら、タイマをリセットしてステップS601に戻り、まだ子領域の内部なら、ステップS606へ戻る。
【0101】
以上のように、接続の確立と同時に局所的な親子関係を定める事が出来る。ここで定まった親子関係に基づき、各機器は自機器の持つ2つの送信特性のどちらを用いるかを決定する。例えば親機器は波長A、子機器は波長Bとすれば、迷光が有っても波長の違いで分離でき、接続の解除を正確に検出できる。
【0102】
[実施の形態3]
本発明の第三の実施の形態を図7、8を用いて示す。
【0103】
この実施の形態では、受信側の増幅器である受信アンプの特性を利用することにより、親子関係を必要とせずに、接続の解除を検出する。
【0104】
図7は、受信アンプの構造を示した図である。701は光ファイバ上の光を受信するフォトダイオードである。702、703は信号を増幅するOPアンプである。704はコンパレータである。
【0105】
706、707は時間を計測するためのカウンタであり、リセット信号としてカウンタ706にはコンパレータ704の出力の反転値が、カウンタ707にはコンパレータ704の出力が接続されている。これにより、コンパレータ704の出力が一定時間以上ハイが続くとカウンタ706はハイを出力する。コンパレータ704の出力が一定時間以上ローが続くとカウンタ707はハイを出力する。オアゲート708はカウンタ706、707の出力のオアを出力する。すなわち、コンパレータ704の出力に一定時間以上同符号が続いた時ハイを出力する。
【0106】
図8(a)は、フォトダイオード701の出力電流V1および、OPアンプ702の出力の波形である。前半部分は相手が発光している部分で、相手光と迷光が合成された信号があがってくる。後半部分は相手の発光が止まった部分で、迷光だけが見えている。
【0107】
図8(b)は、OPアンプ703の出力である。相手発光が止まった後は、直流成分が変化し、それに対応して迷光成分をあらわす電圧値が緩やかに閾値に近づいていくが、この迷光成分が閾値を超えるまでには、ある時間801がかかる。
【0108】
図8(c)は、コンパレータ704の出力である。接続が解除(相手の発光が停止)してから波形(b)の迷光成分が閾値を超えるまでの時間801の間は、同一符号(この場合は0)が続いている。この時間は、数十ビットの時間であり、8B10B符号化の最大ランレングスを充分に超える。したがって、705、706、707、708の回路を用いて同一符号の一定ビット数以上の連続を見つけることによって、接続の解除を検出することができる。
【0109】
[実施の形態4]
本発明の第四の実施の形態を図9、10を用いて示す。
【0110】
この実施の形態では、自機器の送信によりアクティブになる可能性のあるSDを用いて互いのデータ通信の開始を認識する具体的な手段について述べる。
【0111】
図9は、動作原理を示すタイミングチャートである。図9では、トーンによる接続の確立検出が既に終了している。検出後もデータ通信開始までは同じトーンを交換し続ける。901、902、917、918、919、920はトーン信号である。
【0112】
その後、機器Aは内部でデータ通信要求信号915を生成する。この信号がアクティブになると、機器Aは接続確立のためのトーン信号とは別のトーン信号903、904を送信する。この実施の形態では、接続確立のためのトーン信号の3倍のトーン信号を使用した。
【0113】
両機器は自機器がトーン信号を送信している時間帯906、908,910,912、923、925、927、929の各々に対して一定のマージンを加えた時間の間SDを無視し、その他の時間帯にSDがアクティブかどうか判定することにより、相手信号の有無を検出することができる。従って、機器Bは相手機器のデータ通信要求時に送信されるトーン信号926を検知し、通信検出信号をアクティブにする(933)。
【0114】
次に、機器Bの内部でデータ通信要求信号932が生成されると、既に通信検出信号がアクティブである機器Bはデータ通信信号921の送信を開始する。機器Aは、データ通信要求信号時のトーン信号903、904を送信中には、その送信が断続的であることから、自機器の送信停止時にはSDを用いて相手の送信信号の有無を検出することができる。そのため、機器Bの送信信号921に対応して機器AのSDが901、902より一定時間以上アクティブ(914)になった時、相手機器Bがデータ通信を開始したと認識して自機器もデータ通信を開始する。
【0115】
このように、迷光の影響により自機器の送信中にアクティブになる可能性のあるSDを用いて双方機器とも相手機器のデータ通信開始を知ることができる。
【0116】
図10は上述のタイミングチャートの内容を実現するための回路の構成図である。
【0117】
データ送信器1001はデータ送信信号1002を生成する。アンドゲート1005には機器が内部で生成する通信要求信号と通信検出信号をインバータゲート1004で反転させた信号が入力される。
【0118】
トーンイネーブル生成器1007にはアンドゲート1005の出力信号1006が入力される。トーンイネーブル生成器1007は、信号1006がローの時、接続確立のためのトーン信号を生成するためのトーンイネーブル信号を生成し信号1008に出力する。また、信号1006がハイの時、データ通信要求を示すトーン信号を生成するためのトーンイネーブル信号を生成し信号1008に出力する。この実施の形態では、データ通信要求を示すトーン信号は接続確立のためのトーン信号の3倍の長さを持つパルス信号を例として使う。
【0119】
アンドゲート1009には、例えば50MHzの周期信号と信号1008が入力される。アンドゲート1009の出力信号1010はトーン信号である。アンドゲート1011には、通信要求信号と通信検出信号が入力される。
【0120】
マルチプレクサ1003には、データ送信信号1002、トーン信号1010およびアンドゲート1011の出力信号1012が入力される。信号1012がローの時すなわち通信要求信号と通信検出信号のいずれかがローの時マルチプレクサ1003はトーン信号1010と同じ波形を出力する。また、信号1012がハイの時すなわち通信要求信号と通信検出信号の両方がハイの時マルチプレクサ1003はデータ送信信号1002と同じ波形を出力する。
【0121】
上記構成により、機器は、通信要求信号がローの場合、接続確立のためのトーン信号を送信する。また、通信要求信号がハイかつ通信検出信号がローの場合、通信要求を示すトーン信号を送信する。また、通信要求信号がハイかつ通信検出信号がハイの場合、データ信号を送信する。
【0122】
カウンタ1013には、SDとトーンイネーブル信号1008が入力される。カウンタ1013は、トーンイネーブル信号1008がローの時に、接続確立のためのトーン信号よりも長い間SDがアクティブになった時に信号1014をハイにする。また、トーンイネーブル信号1008がローの時に、トーンの周期よりも長い間信号1014がアクティブにならなかった時、信号1015をハイにする。
【0123】
セットリセットフリップフロップ1016には、信号1014と信号1015が入力される。相手機器の通信要求を示すトーンを検出した場合、信号1014がハイになるのでセットリセットフリップフロップ1016はハイを出力する。トーンの周期よりも長い間相手機器の通信要求を示すトーンを検出しなかった場合、セットリセットフリップフロップ1016はローを出力する。
【0124】
これにより、セットリセットフリップフロップ1016は図9の通信検出信号に相当する信号を生成することができる。
【0125】
本実施の形態で述べた発明をIEEE1394に適応する場合、通信要求信号はTpBias生成信号に対応し、通信検出信号はbias_detect信号に対応する。この対応により、データ通信開始の検出機能だけでなく、IEEE1394の改訂仕様IEEE1394aのサスペンド/レジューム機能も実装することができる。
【0126】
[実施の形態5]
本発明の第五の実施の形態を図11、12、13を用いて示す。
【0127】
この実施の形態では、接続確立後も、両通信機器が子機器として動作し、データ転送可能状態に遷移する際に、親子関係を設定する方法を示す。
【0128】
図11は、動作原理を示すタイミングチャートである。図11では、第四の実施の形態(図9)と同様、トーン信号による接続の確立検出が既に終了している。また、先に自機器からのデータ通信要求が発生した側をA、後に自機器からのデータ通信要求が発生した側をBとする。
【0129】
機器A、Bがそれぞれ接続確立状態になったとき、トーン信号を交換することによって接続の確立検出が行われる。このとき、機器A、Bは、第一及び第二の実施の形態と異なり、親子関係の設定が行われず、両機器とも子機器として動作を行い、図11のように、機器Aが短いトーン信号1101、1102を、機器Bが短いトーン信号1110、1111を送信する。このように、お互いの接続の確立検出後、データ通信開始時までは、子機器として動作する機器A、Bが短いトーン信号を交換し続けるため、機器A、Bの親子関係を示す親設定信号がローである。
【0130】
その後、まず、機器Aが内部でデータ通信要求信号1119を生成する。また、機器A、Bは自機器が信号を送信している時間帯1104、1106、1108、1114、1116、1118の各々に対して一定のマージンを加えた時間の間SDを無視し、その他の時間帯にSDがアクティブであるか否か判定することにより、相手機器からのトーン信号の有無を検出することができる。よって、機器Aは、SD1105によって機器Bからの短いトーン信号1110を検出し、また、機器Bは、SD1113、1115によって機器Aからの短いトーン信号1101、1102を検出する。
【0131】
従って、データ通信要求信号がアクティブになると、機器Aはデータ通信要求後にSD1107を検知することで、機器Bより送信される短いトーン信号1111を確認することができる。そして、この短いトーン信号1111を確認した後、機器Aは接続確立のための短いトーンとは別の長いトーン信号1103を送信する。この実施の形態では、長いトーン信号に短いトーン信号の3倍のトーン信号を使用した。
【0132】
このように長いトーン信号1103を送信した後、機器Aは親設定信号1121がハイとなり、親機器となる。一方、機器Bにおいては、データ通信要求信号1120が発生したとしても、短いトーン信号1112が送信される前に長いトーン信号1103がSD1117により検知され、機器Aがデータ転送可能状態に遷移し親機器に設定されたことが確認される。そして、親設定信号はローのままとされて、子機器に設定される。
【0133】
このように、データ転送可能状態に遷移したときに、送信するトーン信号の種類を変更することによって、2つの通信機器の親子関係を設定することができる。
【0134】
図12は上述のタイミングチャートの内容を実現するためのブロック構成図である。
【0135】
図12の通信機器において、電源が投入されると、コントローラ1216において自機器の通信状態が切断状態に設定される。そして、コントローラ1216より信号1215がトーン生成器1203に与えられることにより、短いトーン信号1204がトーン生成器1203で生成されて送信機1205に与えられた後、送信信号1206に変換されて送信機1205より送信される。尚、ここでいう送信機は、例えば光通信においては、LED(発光ダイオード)、LD(レーザーダイオード)などである。
【0136】
一方、受信信号1207が受信機1208で受信されると、SD1209に変換されてSD判別器1210に送出される。SD判定器1210では、自機器からトーン信号が送信される期間以外のSD1209により短いトーン信号及び長いトーン信号のいずれが受信されたか判定される。尚、ここでいう受信機は、例えば光通信においては、PD(フォトダイオード)などである。
【0137】
SD判定器1210で短いトーン信号が確認されると、判定結果を示す判定信号1211がカウンタ1212に与えられ、1カウント計数される。そして、カウンタ1212のカウント数が予め設定された規定回数に達すると、信号1214をコントローラ1216に与えて、短いトーン信号の受信回数が規定回数に達したことを認識させる。コントローラ1216では、短いトーン信号の受信回数が規定回数に達したことを認識すると、データ通信要求生成器1201に対して、データ通信要求許可信号1217を与える。
【0138】
データ通信要求許可信号1217が与えられたデータ通信要求生成器1201が、コントローラ1216に対して、データ通信要求信号1202を送出する。このとき、SD判別器1210より与えられる判定信号1213より長いトーン信号が受信されていないことがコントローラ1216において確認された場合、トーン生成器1203が長いトーン信号を生成するように、コントローラ1216より信号1215が送出される。
【0139】
そして、トーン生成器1203で長いトーン信号1204が生成されて送信機1205に送信され、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。このように長いトーン信号1204が変換された送信信号1206が送信されるとき、長いトーン信号1204がトーン生成器1203より送信機1205に送出されると、トーン生成器1203より生成結果信号1218がコントローラ1216に与えられ、コントローラ1216が長いトーン信号が送信されたことを認識し、自機器を親機器と設定する。
【0140】
一方、コントローラ1216が信号1215をトーン生成器1203に与えて長いトーン信号1204を生成するように指示する前に、SD判別器1210より与えられる判定信号1213より長いトーン信号が受信されたことがコントローラ1216において確認された場合、コントローラ1216は自機器を子機器に設定したままにする。そして、トーン生成器1203に信号1215を与えて短いトーン信号1204を生成するように指示する。このように通信機器を構成することによって、上述した図11のタイミングチャートの動作を行うことができ、親子関係を確実に決定することができる。
【0141】
図13は、図12のように構成される通信機器の接続確立後の動作を示す処理フロー図である。
【0142】
ステップS301は、自機器が接続確立状態となったとき、自機器からのトーン信号の送信タイミングを待つステップである。そして、自機器の送信タイミングになると、ステップS302に進む。
【0143】
ステップS302は、長いトーン信号を受信したか否かを調べるステップで、SD判別器1210によって判定されると、その判定信号1211、1213がそれぞれカウンタ1212及びコントローラ1216に送出される。そして、長いトーン信号が受信されたと判定されたとき、ステップS303に進み、短いトーン信号が受信されたと判定されたとき、ステップS304に進む。
【0144】
ステップS303は、短いトーン信号を送信するステップで、トーン生成器1203において短いトーン信号1204が生成された後、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。その後、ステップS307で、コントローラ1216において自機器が子機器に設定される。
【0145】
ステップS304は、データ通信要求生成器1201よりデータ通信要求信号1202が与えられたか否かをコントローラ1216が判定するステップである。このとき、データ通信要求信号1202が与えられていないとき、ステップS305に進み、データ通信要求信号1202が与えられているとき、ステップS306に進む。
【0146】
ステップS305は、短いトーン信号を送信するステップで、トーン生成器1203において短いトーン信号1204が生成された後、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。その後、ステップS301に進む。
【0147】
ステップS306は、長いトーン信号を送信するステップで、トーン生成器1203において長いトーン信号1204が生成された後、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。その後、ステップS308で、コントローラ1216において自機器が親機器に設定される。
【0148】
以上のようにして、接続の確立後、データ通信開始直前に、親子関係を定めることができる。ここで定まった親子関係に基づき、各機器は自機器の持つ2つの送信特性のどちらを用いるかを決定する。例えば親機器は波長A、子機器は波長Bとすれば、迷光が有っても波長の違いで分離でき、接続の解除を正確に検出できる。
【0149】
[実施の形態6]
本発明の第六の実施の形態を図12、14、15を用いて示す。
【0150】
この実施の形態では、接続確立後も、両通信機器が子機器として動作し、データ転送可能状態に遷移する際に、一旦仮に親子関係を設定した後に、長いトーンの送受信した関係より親子関係を決定する方法を示す。
【0151】
図14は、動作原理を示すタイミングチャートである。図14では、第五の実施の形態(図11)と同様、トーン信号による接続の確立検出が既に終了している。また、先に自機器からのデータ通信要求が発生した側をA、後に自機器からのデータ通信要求が発生した側をBとする。
【0152】
機器A、Bがそれぞれ接続確立状態になったとき、第五の実施形態と同様、トーン信号を交換することによって接続の確立検出が行われる。このとき、機器A、Bは、両機器とも子機器として動作を行い、図14のように、機器Aが短いトーン信号1401、1402を、機器Bが短いトーン信号1415、1416を送信する。このように、短いトーン信号を交換している接続確立状態では、機器A、Bの親設定信号がローである。
【0153】
その後、まず、機器Aが内部でデータ通信要求信号1412を生成する。また、機器A、Bは自機器が信号を送信している時間帯1405、1407、1409、1411、1419、1421、1423の各々に対して一定のマージンを加えた時間の間SDを無視し、その他の時間帯にSDがアクティブであるか否か判定することにより、相手機器からのトーン信号の有無を検出することができる。よって、機器Aは、SD1406によって機器Bからの短いトーン信号1415を検出し、また、機器Bは、SD1418、1420によって機器Aからの短いトーン信号1401、1402を検出する。
【0154】
従って、データ通信要求信号がアクティブになると、機器AはSD1408を検知することで、機器Bより送信される短いトーン信号1416を確認すると、長いトーン信号1403を送信する。この実施の形態では、長いトーン信号に短いトーン信号の3倍のトーン信号を使用した。
【0155】
このように長いトーン信号1403を送信した後、機器Aは仮親設定信号1413がハイとなり、仮親機器となる。一方、機器Bにおいて、データ通信要求信号1425が発生した後、通信路の異常によって、SD1422が検出されて、長いトーン信号1403が短いトーン信号と誤って認識されたとき、長いトーン信号1417を送信した後、仮親設定信号1426がハイとなり、機器Bも仮親機器となる。
【0156】
そして、機器Aにおいて、長いトーン信号1417がSD1410により検知されると、機器Bがデータ転送可能状態に遷移し仮親機器に設定されたことが確認される。そして、仮親設定信号1414はローとされるとともに、親設定信号はローのままとされて、子機器に設定される。このように子機器に設定された機器Aは、データ通信要求信号が既にハイであるので、データ信号である連続信号1404を送信する。
【0157】
一方、連続信号1404を受信した機器Bにおいては、長いトーン信号よりも長い期間1427の間、SD1424がアクティブであることが確認されると、機器Aがデータ転送可能状態に遷移し子機器に設定されたことが確認される。そして、データ通信要求信号が既にハイであるので、親設定信号1428がハイとされて親機器に設定されると同時に、データ信号である連続信号1429を送信する。
【0158】
このように、データ転送可能状態に遷移したときに、送信するトーン信号の種類を変更するとともに、変更されたトーン信号を受信した通信機器が親機器として設定されるようにすることで、通信路に異常が発生した場合でも、2つの通信機器の親子関係を確実に設定することができる。
【0159】
本実施形態においても、第五の実施の形態と同様、上述のタイミングチャートの内容を実現するためのブロック構成図として、図12を使用する。よって、以下では、第五の実施の形態の通信機器と異なる点について述べ、同一の動作に関する説明については第五の実施の形態を参照するものとして、省略する。
【0160】
短いトーン信号の受信回数が規定回数に達し、コントローラ1216によってデータ通信要求許可信号1217が与えられたデータ通信要求生成器1201よりデータ通信要求信号1202が送出されると、SD判別器1210より与えられる判定信号1213より長いトーン信号が受信されていないことがコントローラ1216において確認された場合、トーン生成器1203が長いトーン信号を生成するように、コントローラ1216より信号1215が送出される。
【0161】
そして、トーン生成器1203で長いトーン信号1204が生成されて送信機1205に送信され、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。このとき、長いトーン信号1204がトーン生成器1203より送信機1205に送出されると、トーン生成器1203より生成結果信号1218がコントローラ1216に与えられ、コントローラ1216が長いトーン信号が送信されたことを認識し、自機器を仮親機器と設定する。
【0162】
一方、コントローラ1216が信号1215をトーン生成器1203に与えて長いトーン信号1204を生成するように指示する前に、SD判別器1210より与えられる判定信号1213より長いトーン信号が受信されたことがコントローラ1216において確認された場合、コントローラ1216は自機器を仮子機器に設定する。
【0163】
そして、データ通信要求生成器1201からデータ通信要求信号1202が与えられているとき、コントローラ1216がトーン生成器1203に信号1215を与えて連続信号を生成するように指示するとともに、自機器を子機器に決定する。このとき、信号1215を受けたトーン生成器1203が送信機1205に対して連続信号1204を与えると、送信機1205が連続信号1204を送信信号1206に変換して送信する。
【0164】
また、コントローラ1216で仮親機器に設定された状態で、SD判別器1210より与えられる判定信号1213より長いトーン信号が受信されたことが確認された場合、自機器を仮子機器に変更する。そして、データ通信要求信号1202がデータ通信要求生成器1201より与えられているとき、直ちにコントローラ1216がトーン生成器1203に信号1215を与えて連続信号を生成するように指示するとともに、自機器を子機器に決定する。次の送信タイミングまでにデータ通信要求信号1202が発生していないとき、トーン生成器1203が短いトーン信号を生成するように指示される。
【0165】
このように通信機器を構成することによって、上述した図14のタイミングチャートの動作を行うことができ、親子関係を確実に決定することができる。
【0166】
図15は、図12のように構成される通信機器の接続確立後の動作を示す処理フロー図である。
【0167】
ステップS501は、自機器が接続確立状態となった後、仮の親子関係を決定する仮親設定信号をローにするステップである。そして、仮親設定信号をローにすると、ステップS502に進む。
【0168】
ステップS502は、自機器からのトーン信号の送信タイミングを待つステップである。そして、自機器の送信タイミングになると、ステップS503に進む。
【0169】
ステップS503は、ステップS501からステップ502に遷移する間に、長いトーン信号を受信したか否かを調べるステップで、SD判別器1210によって判定されると、その判定信号1211、1213がそれぞれカウンタ1212及びコントローラ1216に送出される。そして、長いトーン信号が受信されたと判定されたとき、ステップS504に進み、短いトーン信号が受信されたと判定されたとき、ステップS505に進む。
【0170】
ステップS504は、仮親設定信号をローとするステップで、コントローラ1216が仮親設定信号をローとして自機器を仮子機器に設定するとステップS508に進む。
【0171】
ステップS505は、データ通信要求生成器1201よりデータ通信要求信号1202が与えられたか否かをコントローラ1216が判定するステップである。このとき、データ通信要求信号1202が与えられていないとき、ステップS506に進み、データ通信要求信号1202が与えられているとき、ステップS509に進む。
【0172】
ステップS506は、ステップS504と同様、仮親設定信号をローとするステップで、コントローラ1216が仮親設定信号をローとして自機器を仮子機器に設定するとステップS507に進む。
【0173】
ステップS507は、短いトーン信号を送信するステップで、トーン生成器1203において短いトーン信号1204が生成された後、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。その後、ステップS502に進む。
【0174】
ステップS508は、ステップS505と同様、データ通信要求生成器1201よりデータ通信要求信号1202が与えられたか否かをコントローラ1216が判定するステップである。このとき、データ通信要求信号1202が与えられていないとき、ステップS502に進み、データ通信要求信号1202が与えられているとき、ステップS510に進む。
【0175】
ステップS509は、長いトーン信号を送信するステップで、トーン生成器1203において長いトーン信号1204が生成された後、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。その後、ステップS511に進む。
【0176】
ステップS510は、連続信号を送信するステップで、トーン生成器1203において連続信号1204が生成された後、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。その後、ステップS515で、コントローラ1216において自機器が子機器に設定される。
【0177】
ステップS511は、仮親設定信号をハイとするステップで、コントローラ1216が仮親設定信号をハイとして自機器を仮親機器に設定するとステップS512に進む。
【0178】
ステップS512は、連続信号を受信したか否かを調べるステップで、SD判別器1210によって判定されると、その判定信号1213がコントローラ1216に送出される。そして、連続信号が受信されたと判定されたとき、ステップS513に進み、連続信号が受信されていないと判定されたとき、ステップS502に進む。
【0179】
ステップS513は、ステップS510と同様、連続信号を送信するステップで、トーン生成器1203において連続信号1204が生成された後、送信機1205で送信信号1206に変換されて送信される。その後、ステップS514で、コントローラ1216において自機器が親機器に設定される。
【0180】
以上のようにして、接続の確立後、データ通信開始直前に、通信路に異常が発生した場合においても確実に親子関係を定めることができる。ここで定まった親子関係に基づき、各機器は自機器の持つ2つの送信特性のどちらを用いるかを決定する。例えば親機器は波長A、子機器は波長Bとすれば、迷光が有っても波長の違いで分離でき、接続の解除を正確に検出できる。
【0181】
[実施の形態7]
本発明の第七の実施の形態を図16、17、18を用いて示す。
【0182】
この実施の形態では、データ通信中に設定された親子関係によって、データ通信終了後のトーン信号の送信タイミングを決定する方法を示す。
【0183】
図16は、動作原理を示すタイミングチャートである。図16では、親機器に設定された側をA、子機器に設定された側をBとする。また、機器A、Bがデータ通信をほぼ同時に終了したものとする。
【0184】
ほぼ同時に、機器Aの内部でローとなるデータ通信要求信号1609が発生してデータ通信要求が解除されるとともに、機器Bの内部でローとなるデータ通信要求信号1620が発生してデータ通信要求が解除されると、機器Aが1610のタイミングでデータ転送可能状態から接続確立状態に遷移するとともに機器Bが1621のタイミングでデータ転送可能状態から接続確立状態に遷移する。その後、機器Aがデータ信号となる連続信号1601の生成を停止するとともに機器Bがデータ信号となる連続信号1612の生成を停止する。
【0185】
このようにして、機器A、Bがほぼ同時にデータ転送可能状態から接続確立状態に遷移すると、親設定信号がハイで親機器として設定されている機器Aが状態遷移後に期間1611が経過したときにトーン信号1602を送信し、また、親設定信号がローで子機器として設定される機器Bが状態遷移後に期間1622が経過したときにトーン信号1613を送信する。このとき、機器Aは、親設定信号1624をローにして、自機器が親機器である状態を終了する。
【0186】
ところで、期間1611はトーン信号の周期1623に比べて十分短い時間であるとともに、期間1622はトーン信号の周期1623の約半分の時間である。よって、機器Bより送信されるトーン信号1613、1614は、機器Aより送信されるトーン信号1602、1603と比べて半周期遅れて送信される。
【0187】
また、機器A、Bは自機器が信号を送信している時間帯1604、1605、1607、1615、1617、1619の各々に対して一定のマージンを加えた時間の間SDを無視し、その他の時間帯にSDがアクティブであるか否か判定する。よって、機器AがSD1606、1608で機器Bから送信されるトーン信号1613、1614を検出し、機器BがSD1616、1618で機器Bから送信されるトーン信号1602、1603を検出する。
【0188】
このようにデータ通信終了後に、親子関係を利用して送信するトーン信号の送信タイミングを半周期ずらすことによって、両通信機器それぞれが相手機器を確認することができ、切断状態に遷移することなく接続確立状態を維持することができる。
【0189】
図17は上述のタイミングチャートの内容を実現するためのブロック構成図である。
【0190】
図17の通信機器において、データ通信要求生成器1701よりハイのデータ通信要求信号1712がコントローラ1714に与えられて、データ転送可能状態であるとき、コントローラ1714がデータ送信器1703に信号1702を与えてデータ1704をマルチプレクサ1705に送出するように指示する。
【0191】
このとき、コントローラ1714がマルチプレクサ1705に選択信号1713を与えてデータ送信器1703から送出されるデータ信号1704を選択して送信機1706に送出するように指示する。そして、送信機1706で、マルチプレクサ1705より送出されるデータ信号1704が送信信号1707に変換されて送信される。尚、ここでいう送信機は、例えば光通信においては、LED(発光ダイオード)、LD(レーザーダイオード)などである。
【0192】
一方、受信信号1717は受信機1716によってSD1715及び受信データ1721に変換される。データ転送可能状態にあるときに、受信機1716よりコントローラ1714に送出されるSD1715がハイとなる場合、コントローラ1714よりデータ受信器1723に信号1722が与えられて、受信機1716よりデータ受信器1723に送出されるデータ信号1721を有効とするように指示する。
【0193】
ここで、データ通信要求生成器1701よりローとなるデータ通信要求信号1712がコントローラ1714に与えられて、データ通信要求が解除されると、コントローラ1714が自機器の状態をデータ転送可能状態から接続確立状態へと変更する。このとき、データ通信時に親機器として設定されていた場合、まず、コントローラ1714によって子機器に設定される。
【0194】
そして、コントローラ1714が、トーン生成器1709に信号1708を与えることでトーン信号1711を生成するように指示するとともに、マルチプレクサ1705に選択信号1713を与えることでトーン信号1711を選択して送信機1706に送出するように指示する。送信機1706では、マルチプレクサ1705より送出されるトーン信号1711が送信信号1707に変換されて送信される。
【0195】
また、データ通信時に子機器として設定されていた場合、まず、コントローラ1714がマルチプレクサ1705に選択信号1713を与えることで、トーン生成器1709より送出されるトーン信号1711を選択して送信機1706に送出するように指示する。そして、タイマ1719に信号1720を与えて初期化した後、タイマ1719を動作させる。このタイマ1719は、トーン信号の半周期分の時間が経過すると、信号1718をコントローラ1714に与えることでトーン信号の半周期分の時間が経過したことを認識させる。
【0196】
コントローラ1714で接続確立状態に遷移してからトーン信号の半周期分の時間が経過したことが認識されると、コントローラ1714がトーン生成器1709に信号1708を与えることでトーン信号1711を生成するように指示する。そして、送信機1706では、マルチプレクサ1705より送出されるトーン信号1711が送信信号1707に変換されて送信される。
【0197】
このようにして接続確立状態へ遷移するとき、データ通信要求信号1712がデータ通信要求生成器1701においてローとされてからトーン生成器1711で最初のトーン信号が生成されて送出されるまでは、受信機1716で受信されたSD1715はコントローラ1714において有効な信号とされない。また、最初のトーン信号1711を送信信号1707に変換して送信した後、受信機1716で相手機器からのトーン信号である受信信号1717を受信すると、再びデータ通信要求信号1712がハイとなるまで、相手機器とのトーン信号の交換を行い続ける。
【0198】
図18は、図17のように構成される通信機器の接続確立後の動作を示す処理フロー図である。
【0199】
ステップS801は、自機器がデータ転送可能状態となったとき、データ通信要求生成器1701よりコントローラ1714に与えられるデータ通信要求信号1712がハイであるか否か判別されるステップである。データ通信要求信号1712がハイのとき、再びステップS801に進み、データ通信要求信号1712がローのとき、ステップS802に進む。
【0200】
ステップS802は、データ転送可能状態にあるとき親機器として動作していたか否かを判断するステップで、コントローラ1714によって設定された親設定信号がハイであるか否かによって判断される。そして、親設定信号がローであり子機器として設定されていた場合、ステップS803に進み、親設定信号がハイであり親機器として設定されていた場合、ステップS804に進む。
【0201】
ステップS803は、タイマ1719を動作させることによって、トーン信号の半周期分の時間を待つステップである。そして、トーン信号の半周期分の時間が経過したことがコントローラ1714で確認されると、ステップS804に進む。
【0202】
ステップS804は、トーン信号を送信するステップで、トーン生成器1709で生成されたトーン信号1711がマルチプレクサ1705で選択された後、送信機1706で送信信号1707に変換されて送信される。そして、送信信号1707が送信されると、ステップS805に進む。
【0203】
ステップS805は、トーン信号を送信した後、次のトーン信号を送信するまでに相手機器からのトーン信号を受信したか否かを判断するステップである。受信機1716で生成されたSD1715によって相手機器からのトーン信号が確認されたとき、ステップS806に進んで、コントローラ1714によって自機器の状態を接続確立状態に変更する。また、相手機器からのトーン信号が確認されなかったとき、ステップS807に進んで、コントローラ1714によって自機器の状態を切断状態に変更する。
【0204】
以上のようにして、データ転送可能状態から接続確立状態へ遷移したとき、両通信機器がそれぞれ周期のずれたトーン信号を生成することによって、接続確立状態に確実に遷移させることができる。
【0205】
[実施の形態8]
本発明の第八の実施の形態を図17、19、20を用いて示す。
【0206】
この実施の形態では、2つの通信機器のデータ通信終了のタイミングがいかなる場合においても、送信するトーン信号のタイミングが同一のタイミングとならないように設定する方法を示す。
【0207】
図19は、動作原理を示すタイミングチャートである。図19では、親機器に設定された側をA、子機器に設定された側をBとする。また、機器Bが先にデータ通信を終了するものとする。
【0208】
機器Bの内部でローとなるデータ通信要求信号1920が発生してデータ通信要求が解除されると、機器Bが1921のタイミングでデータ転送可能状態から接続確立状態に遷移する。そして、機器Bがデータ信号となる連続信号1912の生成を停止する。その後、機器A内部でローとなるデータ通信要求信号1909が発生してデータ通信要求が解除されると、機器Aが1910のタイミングでデータ転送可能状態から接続確立状態に遷移する。そして、機器Aがデータ信号となる連続信号1901の生成を停止する。
【0209】
このように、機器A、BがB、Aの順にデータ転送可能状態から接続確立状態に遷移するとき、機器Bが接続確立状態であるとともに機器Aがデータ転送可能状態である期間が存在する。このとき、機器Aよりデータ信号となる連続信号が送信されるため、機器BにおいてSD1915が検出される。そこで、子機器として動作する機器Bは、SD1915がローとなるタイミングを待つ。
【0210】
そして、機器Bは、機器Aからの送信信号1901が終了してSD1915がローとなると、自機器が子機器であるために、期間1922が経過したときにトーン信号1913を送信する。また、機器Aは、接続確立状態に遷移後、SDがローであることを確認して、期間1911が経過したときにトーン信号1902を送信する。このとき、機器Aは、親設定信号1924をローにして、自機器が親機器である状態を終了する。
【0211】
ところで、期間1911はトーン信号の周期1923に比べて十分短い時間であるとともに、期間1922はトーン信号の周期1923の約半分の時間である。よって、機器Bより送信されるトーン信号1913、1914は、機器Aより送信されるトーン信号1902、1903と比べて半周期遅れて送信される。
【0212】
また、機器A、Bは自機器が信号を送信している時間帯1904、1905、1907、1917、1919の各々に対して一定のマージンを加えた時間の間SDを無視し、その他の時間帯にSDがアクティブであるか否か判定する。よって、機器AがSD1906、1908で機器Bから送信されるトーン信号1913、1914を検出し、機器BがSD1916、1918で機器Bから送信されるトーン信号1902、1903を検出する。
【0213】
このように2つの通信機器がともにデータ通信を終了した後に、SDがローになることを確認した後に、親子関係を利用して送信するトーン信号の送信タイミングを半周期ずらすことによって、両通信機器それぞれが相手機器を確認することができ、切断状態に遷移することなく接続確立状態を維持することができる。
【0214】
本実施形態においても、第七の実施の形態と同様、上述のタイミングチャートの内容を実現するためのブロック構成図として、図17を使用する。よって、以下では、第七の実施の形態の通信機器と異なる点について述べ、同一の動作に関する説明については第七の実施の形態を参照するものとして、省略する。
【0215】
データ通信要求生成器1701よりローとなるデータ通信要求信号1712がコントローラ1714に与えられて、データ通信要求が解除されると、コントローラ1714が自機器の状態をデータ転送可能状態から接続確立状態へと変更する。そして、受信機1716より与えられるSD1715がローとなったか否かがコントローラ1714で判断されることで、相手機器のデータ通信が終了したか否かが確認される。
【0216】
SD1715がローになったことが確認されたとき、データ通信時に親機器として設定されていた場合、まず、トーンを送信した後に子機器に設定される。そして、コントローラ1714が、トーン生成器1709に信号1708を与えることでトーン信号1711を生成するように指示するとともに、マルチプレクサ1705に選択信号1713を与えることでトーン信号1711を選択して送信機1706に送出するように指示する。送信機1706では、マルチプレクサ1705より送出されるトーン信号1711が送信信号1707に変換されて送信される。
【0217】
また、データ通信時に子機器として設定されていた場合、まず、コントローラ1714がマルチプレクサ1705に選択信号1713を与えることで、トーン生成器1709より送出されるトーン信号1711を選択して送信機1706に送出するように指示する。
【0218】
SD1715がローになったことを確認した後、コントローラ1714がタイマ1719に信号1720を与えて初期化した後、タイマ1719を動作させる。このタイマ1719は、トーン信号の半周期分の時間が経過すると、信号1718をコントローラ1714に与えることでトーン信号の半周期分の時間が経過したことを認識させる。
【0219】
コントローラ1714で相手機器のデータ通信が終了したことを確認してからトーン信号の半周期分の時間が経過したことが認識されると、コントローラ1714がトーン生成器1709に信号1708を与えることでトーン信号1711を生成するように指示する。そして、送信機1706では、マルチプレクサ1705より送出されるトーン信号1711が送信信号1707に変換されて送信される。
【0220】
このようにして接続確立状態へ遷移するとき、SD1715がローとなってコントローラ1714で相手機器のデータ通信が終了したことが確認されてからトーン生成器1711で最初のトーン信号が生成されて送出されるまでは、受信機1716で受信されたSD1715はコントローラ1714において有効な信号とされない。また、最初のトーン信号1711を送信信号1707に変換して送信した後、受信機1716で相手機器からのトーン信号である受信信号1717を受信すると、再びデータ通信要求信号1712がハイとなるまで、相手機器とのトーン信号の交換を行い続ける。
【0221】
図20は、図17のように構成される通信機器の接続確立後の動作を示す処理フロー図である。
【0222】
ステップS001は、自機器がデータ転送可能状態となったとき、データ通信要求生成器1701よりコントローラ1714に与えられるデータ通信要求信号1712がハイであるか否か判別されるステップである。データ通信要求信号1712がハイのとき、再びステップS001に進み、データ通信要求信号1712がローのとき、ステップS002に進む。
【0223】
ステップS002は、SD1715がローとなったか否かがコントローラ1714で判断されることで相手機器がデータ通信を終了したか否か確認されるステップである。SD1715がハイのとき、再びステップS002に進み、SD1715がローのとき、ステップS003に進む。
【0224】
ステップS003は、データ転送可能状態にあるとき親機器として動作していたか否かを判断するステップで、コントローラ1714によって設定された親設定信号がハイであるか否かによって判断される。そして、親設定信号がローであり子機器として設定されていた場合、ステップS004に進み、親設定信号がハイであり親機器として設定されていた場合、ステップS005に進む。
【0225】
ステップS004は、タイマ1719を動作させることによって、トーン信号の半周期分の時間を待つステップである。そして、トーン信号の半周期分の時間が経過したことがコントローラ1714で確認されると、ステップS005に進む。
【0226】
ステップS005は、トーン信号を送信するステップで、トーン生成器1709で生成されたトーン信号1711がマルチプレクサで1705で選択された後、送信機1706で送信信号1707に変換されて送信される。そして、送信信号1707が送信されると、ステップS006に進む。
【0227】
ステップS006は、トーン信号を送信した後、次のトーン信号を送信するまでに相手機器からのトーン信号を受信したか否かを判断するステップである。受信機1716で生成されたSD1715によって相手機器からのトーン信号が確認されたとき、ステップS007に進んで、コントローラ1714によって自機器の状態を接続確立状態に変更する。また、相手機器からのトーン信号が確認されなかったとき、ステップS008に進んで、コントローラ1714によって自機器の状態を切断状態に変更する。
【0228】
以上のようにして、データ転送可能状態から接続確立状態へ遷移したとき、先にデータ通信を終了した一方の通信機器が他方の通信機器がデータ通信を終了したことを確認した後、両通信機器がそれぞれ周期のずれたトーン信号を生成することによって、接続確立状態に確実に遷移させることができる。
【0229】
[実施の形態9]
本発明の第九の実施の形態を図21、22、23を用いて示す。
【0230】
この実施の形態では、切断状態から接続確立状態に遷移する際に、送信するトーン信号の周期をランダムに選択することによって、送信するトーン信号のタイミングが同一のタイミングとならないように設定する方法を示す。
【0231】
図21は、動作原理を示すタイミングチャートである。図21では、機器A、Bが、ほぼ同時に電源投入されたものとする。この機器A、Bより送信されるトーン信号の周期をT、トーン信号の幅をT1とし、また、T1/2以上の幅のSDが検知されたとき、トーン信号が受信されたものとされる。
【0232】
タイミング2111で機器Aが電源投入されるとともに、タイミング2123で機器Bが電源投入され、ほぼ同時のタイミングで機器A、Bが電源投入されると、機器Aがトーン信号2101を、機器Bがトーン信号2113を、それぞれほぼ同時に送信する。また、機器A、Bは自機器が信号を送信している時間帯2105、2106、2108、2110、2117、2118、2119、2121の各々に対して一定のマージンを加えた時間の間SDを無視し、その他の時間帯にSDがアクティブであるか否か判定する。
【0233】
よって、機器Aはトーン信号2101を送信する時間帯2105の間SDが無効とされるので、ほぼ同一時間帯に送信された機器Bからのトーン信号2113を検知することができない。また、機器Bもトーン信号2113を送信する時間帯2117の間SDが無効とされるので、ほぼ同一時間帯に送信された機器Aからのトーン信号2101を検知することができない。
【0234】
機器Aでは、トーン信号2101を送信した後1ビットの乱数信号がローであるために、トーン信号の周期Tに相当する期間2125が経過してから、トーン信号2102を送信する。また、機器Bにおいても、トーン信号2113を送信した後1ビットの乱数信号がローであるために、トーン信号の周期Tに相当する期間2129が経過してから、トーン信号2114を送信する。このときも、機器A、Bがほぼ同一のタイミングで、それぞれ、トーン信号2102、2114を送信するため、機器A、Bは相手機器からのトーン信号を検出することができない。
【0235】
そして、機器Aでは、トーン信号2102を送信した後1ビットの乱数信号がハイであるために、トーン信号の周期Tよりも長いT+αに相当する期間2126が経過してから、トーン信号2131を送信しようとする。また、機器Bにおいては、再びトーン信号2114を送信した後1ビットの乱数信号がローであるために、トーン信号の周期Tに相当する期間2130が経過してから、トーン信号2115を送信する。
【0236】
このとき、機器Aでは、トーン信号2102を送信した後、トーン信号の周期Tに相当する期間2127が経過すると、SD2107より機器Bから送信されるトーン信号2115を検出することができる。このように、機器Aが機器Bからのトーン信号2115を検出すると、トーン信号2131の送信を禁止するとともに、この送信タイミングからトーン信号の半周期T/2に相当する期間2128が経過してからトーン信号2103を送信する。よって、機器Bは、トーン信号2115を送信した後、ほぼトーン信号の半周期経過したときに、SD2120より機器Aから送信されるトーン信号2103を検出する。このように、トーン信号を検出すると、機器A、Bはともに乱数信号をローとする。
【0237】
その後、機器A、Bがそれぞれ、トーン信号の半周期ほどずれたトーン信号2104、2116を送信する。そして、機器AがSD2109によって機器Bからのトーン信号2116を検出すると、トーン信号の受信回数が接続確立に必要な規定回数(本例では2回)に達したため、接続が確立したことを示す接続確立フラグ2112をハイにして、切断状態から接続確立状態に遷移する。また、機器BがSD2122によって機器Aからのトーン信号2104を検出すると、トーン信号の受信回数が接続確立に必要な規定回数に達したため、接続確立フラグ2124をハイにして、切断状態から接続確立状態に遷移する。
【0238】
このようにトーン信号の送信タイミングを乱数信号の値に応じてきりかえるため、同時に電源投入されたときなど、トーン信号が同時に送信されるような状況下においても、両通信機器から送信されるトーン信号の送信タイミングをずらすことができる。よって、SDによってトーン信号を検出することができるため、接続確立までの時間が短縮される。
【0239】
図22は上述のタイミングチャートの内容を実現するためのブロック構成図である。
【0240】
図22の通信機器において、電源投入されると、コントローラ2211において切断状態と判断される。そして、コントローラ2211が、乱数発生器2214より送出される乱数信号2212より、予め定めた周期Ta(Ta=T)と周期Tb(Tb=T+α)の何れを送信タイミングを決定する周期とするか決定する。
【0241】
よって、乱数発生器2214よりローの乱数信号2212が与えられると、コントローラ2211は周期Taを選択し、周期Taに相当する時間が経過すると、トーン生成器2202に信号2201を送出して、トーン信号2203を生成するように指示する。また、乱数発生器2214よりハイの乱数信号2212が与えられると、コントローラ2211は周期Tbを選択し、周期Tbに相当する時間が経過すると、トーン生成器2202に信号2201を送出して、トーン信号2203を生成するように指示する。
【0242】
トーン生成器2202では、コントローラ2211より信号2201が与えられると、トーン信号2203を生成して送信機2204に送出する。そして、送信機2204では、トーン生成器2202より送出されたトーン信号2203を送信信号2205に変換して送信する。尚、ここでいう送信機は、例えば光通信においては、LED(発光ダイオード)、LD(レーザーダイオード)などである。
【0243】
一方、受信信号2206が受信機2207で受信されると、SD2208に変換されてSD判別器2209に送出される。SD判定器2209では、自機器からトーン信号が送信される期間以外のSD2208によりトーン信号が受信されたか判定される。尚、ここでいう受信機は、例えば光通信においては、PD(フォトダイオード)などである。
【0244】
SD判定器2209でトーン信号が確認されると、判定結果を示す判定信号2217がカウンタ2215に与えられ、1カウント計数される。そして、カウンタ2214のカウント数が予め設定された規定回数に達すると、信号2213をコントローラ2211に与えて、トーン信号の受信回数が規定回数に達したことを認識させる。
【0245】
また、SD判定器2209でトーン信号が確認されると、判定結果を示す判定信号2210がコントローラ2211に与えられる。そして、トーン信号を受信した時間からトーン信号の半周期分(T/2)の時間が経過した後、コントローラ2211がトーン生成器2202に信号2201を送信して、トーン信号2203を生成するように指示する。このとき、コントローラ2211は、乱数発生器2214に信号2216を与えて、乱数信号2212を常にローにするように指示する。
【0246】
更に、コントローラ2211は、カウンタ2215より信号2213が与えられて、トーン信号の受信回数が規定回数に達したことを認識すると、接続確立状態に遷移する。このように通信機器を構成することによって、上述した図21のタイミングチャートの動作を行うことができ、確実に接続確立状態に遷移することができる。
【0247】
図23は、図22のように構成される通信機器の切断状態から接続確立状態へ遷移する際の動作を示す処理フロー図である。
【0248】
ステップS351は、自機器が切断状態であるとき、乱数発生器2214より送出される乱数信号2212がローであるか否かを判定するステップである。このとき、乱数信号2212がハイであるとき、ステップS352に進み、乱数信号2212がローであるとき、ステップS353に進む。
【0249】
ステップS352は、周期Tbの間にトーン信号を受信したか否かを調べるステップで、SD判別器2209によって判定されると、その判定信号2210、2217がそれぞれコントローラ2211及びカウンタ2215に送出される。そして、トーン信号が受信されたと判定されたとき、ステップS354に進み、トーン信号が受信されていないと判定されたとき、ステップS357に進む。
【0250】
ステップS353は、周期Taの間にトーン信号を受信したか否かを調べるステップで、SD判別器2209によって判定されると、その判定信号2210、2217がそれぞれコントローラ2211及びカウンタ2215に送出される。そして、トーン信号が受信されたと判定されたとき、ステップS354に進み、トーン信号が受信されていないと判定されたとき、ステップS357に進む。
【0251】
ステップS354は、トーン信号の受信回数が規定回数に達したか否かが判定されるステップで、カウンタ2215で判定されると、信号2213がコントローラ2211に送出される。そして、規定回数に達していないと判定されたとき、ステップS355に進み、規定回数に達したと判定されたとき、ステップS358に進んで接続確立状態に遷移する。
【0252】
ステップS355は、乱数発生器2214より送出される乱数信号2212をローとするステップで、コントローラ2211より信号2216を与えることによって、乱数発生器2214に指示すると、ステップS356に進む。
【0253】
ステップS356は、トーン信号を受信してからトーン信号の半周期分の時間(T/2)経過後にトーン信号の送信タイミングを設定し、この送信タイミングまで待機するステップで、この設定した送信タイミングに達すると、ステップS357に進む。
【0254】
ステップS357は、トーン信号を送信するステップで、トーン生成器2202においてトーン信号2203が生成された後、送信機2204で送信信号2205に変換されて送信されると、ステップS351に進む。
【0255】
以上のようにして、切断状態から接続確立状態へ遷移したとき、トーン信号の周期を切り換えて、2つの通信機器からのトーン信号の送信タイミングをずらすことによって、両通信機器がそれぞれ相手機器からのトーン信号を検出することができるので、確実に接続確立状態に遷移させることができる。
【0256】
【発明の効果】
第一の実施の形態に記載した本発明により、接続確立直後に自機器と相手機器との間で局所的な親子関係を定める事ができる。その結果に基づき、自機器と相手機器とで送信の手段を変えることができ、光ファイバ1本を用いた光双方向通信においても、接続の解除を検出できる。
【0257】
第二の実施の形態に記載した本発明により、自機器と相手機器がトーンをほぼ同時に送信し始めたような場合でも、接続確立直後に自機器と相手機器との間で局所的な親子関係を定める事ができる。その結果、自機器と相手機器とで送信の方法を変えることができ、光ファイバ1本を用いた光双方向通信通信においても、接続の解除を検出できる。
【0258】
第三の実施の形態に記載した本発明により、親子関係を定めたり、自機器と相手機器で送信方法を変えたりすることなしに、光ファイバ1本を用いた光双方向通信において、接続解除の検出ができる。
【0259】
第四の実施の形態に記載した本発明により、光ファイバ1本を用いた光双方向通信において、迷光の影響により自機器の発光を検知してしまう可能性のあるSDを用いて、相手機器がデータ通信を開始したことを検出することができる。
【0260】
第五の実施の形態に記載した本発明により、自機器内で発生するデータ通信要求と相手機機内で発生するデータ通信要求の前後に応じて送信する2種類のトーン信号を切り換えることができるので、データ通信時に自機器と相手機器との間で局所的な親子関係を定めることができる。その結果、自機器と相手機器とで送信の手段を変えることができる。
【0261】
第六の実施の形態に記載した本発明により、接続確立後に両機器にデータ通信要求が発生して、両機器がデータ転送可能状態へと遷移してから、自機器と相手機器との間で局所的な親子関係を定めることができる。その結果、自機器と相手機器とで送信の手段を変えることができる。
【0262】
第七の実施の形態に記載した本発明により、両機器の親子関係によりトーン信号の送信タイミングをずらすことができるため、両機器で同時にデータ通信要求が解除されたとき、データ転送可能状態から切断状態へ遷移することなく、接続確立状態を維持することができる。
【0263】
第八の実施の形態に記載した本発明により、両機器がともにデータ通信要求が解除されたことが確認された後、両機器の親子関係によりトーン信号の送信タイミングをずらすことができるため、データ通信要求の解除のタイミングがいかなる時でも、データ転送可能状態から切断状態へ遷移することなく、接続確立状態を維持することができる。
【0264】
第九の実施の形態に記載した本発明により、接続の確立を行う際、相手機器のトーン信号を検出するまで、自機器のトーン信号の周期をランダムに設定するため、相手機器から送信されるトーン信号の受信タイミングと自機器から送信するトーン信号の送信タイミングをずらすことができる。よって、相手機器からのトーン信号を確実に受信することができ、光ファイバ1本を用いた光双方向通信において、切断状態から接続確立状態への遷移時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態における、接続確立時のトーン信号交換のタイミングを示した図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態における、接続確立を行う機器の処理フロー図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態における、時間領域を説明するための図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態において、自機器が親になる場合の、接続確立時のトーン信号交換のタイミングを示した図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態において、自機器が子になる場合の、接続確立時のトーン信号交換のタイミングを示した図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態における、接続確立を行う機器の処理フロー図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態における、受信信号を増幅するための受信アンプの構成図である。
【図8】本発明の第三の実施の形態における、受信アンプ各部での信号の波形図である。
【図9】本発明の第四の実施の形態における、動作原理を示す信号の波形図である。
【図10】本発明の第四の実施の形態における、回路図である。
【図11】本発明の第五の実施の形態における、動作原理を示す信号の波形図である。
【図12】本発明の第五の実施の形態における、ブロック図である。
【図13】本発明の第五の実施の形態における、データ通信を行う機器の処理フロー図である。
【図14】本発明の第六の実施の形態における、動作原理を示す信号の波形図である。
【図15】本発明の第六の実施の形態における、データ通信を行う機器の処理フロー図である。
【図16】本発明の第七の実施の形態における、動作原理を示す信号の波形図である。
【図17】本発明の第七の実施の形態における、ブロック図である。
【図18】本発明の第七の実施の形態における、接続確立を行う機器の処理フロー図である。
【図19】本発明の第八の実施の形態における、動作原理を示す信号の波形図である。
【図20】本発明の第八の実施の形態における、接続確立を行う機器の処理フロー図である。
【図21】本発明の第九の実施の形態における、動作原理を示す信号の波形図である。
【図22】本発明の第九の実施の形態における、ブロック図である。
【図23】本発明の第九の実施の形態における、接続確立を行う機器の処理フロー図である。
【符号の説明】
101、102、103、105 Aが送信したトーン
104 Bが送信したトーン
111 最初のトーンを送信するまでの待ち時間T
112 二つ目以降のトーンを送信する時の送信間隔t
301 送信トーン
302 親領域
303 子領域
304 送信中の不感領域
305 トーン送信直前の不感領域
306 トーン送信直後の不感領域
307 トーン送信中の時間
308 親領域と子領域の間の不感領域
401 相手機器の送信トーン
402 相手機器の送信トーンの自機器による受信
403 トーン送信の待ち時間
404 自機器の送信トーン
405 自機器の送信トーンの相手機器による受信
501 相手機器の送信トーン
502 相手機器の送信トーンの自機器による受信
503 トーン送信の待ち時間
504 自機器の送信トーン
505 自機器の送信トーンの相手機器による受信
701 フォトダイオード
702、703 OPアンプ
704 コンパレータ
705 インバータゲート
706、707 カウンタ
708 オアゲート
801 受信アンプの出力に相手光がなくなってから迷光があがってくるまでの時間
901、902、917、918、919、920 接続確立時のトーン信号
903、904 通信要求伝達のためのトーン信号
905、921 データ通信信号
906、908、910、912、923、925、927、929、930 自発光によりSDがアクティブになる可能性のある時間帯
907、909、911、913、914、922、924、926、928、931 相手機器の送信信号によってSDがアクティブになっている時間帯
915 機器Aのデータ通信要求信号
916 機器Aが機器Bのデータ通信要求信号を認識したことを示す信号
932 機器Bのデータ通信要求信号
933 機器Bが機器Aのデータ通信要求信号を認識したことを示す信号
1001 データ送信器
1002 データ通信信号
1003 マルチプレクサ
1004 インバータゲート
1005、1009、1011 アンドゲート
1006 トーン長切替信号
1007 トーンイネーブル生成器
1008 トーン出力イネーブル信号
1010 トーン信号
1012 送信選択信号
1013 カウンタ
1014 データ通信要求を示すトーンの検出信号
1015 一定期間相手信号がないことを検出する信号
1016 セットリセットフリップフロップ
1201 データ通信要求生成器
1203 トーン生成器
1205 送信機
1208 受信機
1210 SD判別器
1212 カウンタ
1216 コントローラ
1701 データ通信要求生成器
1703 データ送信器
1705 マルチプレクサ
1706 送信機
1709 トーン生成器
1714 コントローラ
1716 受信機
1719 タイマ
1723 データ受信器
2202 トーン生成器
2204 送信機
2207 受信機
2209 SD判別器
2211 コントローラ
2214 乱数発生器
2215 カウンタ

Claims (22)

  1. トーン信号の交換によって他の通信機器との接続を確立する通信機器であって、
    接続確立時に、自機器の各トーン信号送信から次のトーン信号送信までの時間内に少なくとも2つの期間を設け、
    他の通信機器からのトーン信号をそのいずれの期間内に受信したかを検知し、
    検知した期間に対応して、自機器が持つ2つの送信特性のいずれを用いるかを決定する機能を備えたことを特徴とする通信機器。
  2. 1本の光ファイバを用いて他の通信機器との双方向通信を行う通信機器であって、
    受信光の強度に応じて受信光を二値化する二値化手段と、
    前記二値化手段の出力に二値の一方の値が一定期間以上連続した事を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基き前記他の通信機器との接続の解除を検出する接続解除認識手段とを備えたことを特徴とする通信機器。
  3. 請求項2に記載の通信機器であって、
    前記一定期間が、通信におけるデータ符号化に用いられる符号化方式で起こり得る同一符号の最長の連続期間より長いことを特徴とする通信機器。
  4. トーン信号の交換によって他の通信機器との接続を確立する通信機器であって、
    接続確立後に、自機器内部からデータ通信要求が発生したことを検知し、接続確立に用いた第1のトーン信号とは別の、あらかじめ定められた第2のトーン信号を送信する機能と、
    前記第2のトーン信号を受信したことを検出し、他の通信機器にデータ通信要求が発生したことを認識する機能を備えたことを特徴とする通信機器。
  5. 請求項4に記載の通信機器において、
    自機器が前記第2のトーン信号を送信した時刻と他の通信機器からの前記第2のトーン信号を受信した時刻とを比較し、
    その前後関係によって自機器が持つ複数の送信特性の何れを用いるかを決定する機能を備えたことを特徴とする通信機器。
  6. 請求項4に記載の通信機器において、
    他の通信機器からの前記第2のトーン信号を受信する前に自機器が前記第2のトーン信号を送信したとき、自機器が持つ複数の送信特性のうち、仮に所定の送信特性を用いるように設定する機能と、
    仮に前記所定の送信特性を用いるように設定されてから、他の通信機器からのデータ信号となる連続信号を受信したとき、前記所定の送信特性を用いることを決定する機能と、
    自機器が前記第2のトーン信号を送信する前に他の通信機器からの前記第2のトーン信号を受信したとき、自機器が持つ複数の送信特性のうち、前記所定の送信特性以外の送信特性を用いることを決定する機能とを備えたことを特徴とする通信機器。
  7. 請求項4に記載の通信機器において、
    自機器が前記第2のトーン信号を送信した時刻と他の通信機器からの前記第2のトーン信号を受信した時刻とを比較し、
    その前後関係によって自機器が持つ2つの送信特性の何れを用いるかを決定する機能を備えたことを特徴とする通信機器。
  8. 請求項4に記載の通信機器において、
    他の通信機器からの前記第2のトーン信号を受信する前に自機器が前記第2のトーン信号を送信したとき、自機器が持つ2つの送信特性のうち、仮に一方の送信特性を用いるように設定する機能と、
    仮に前記一方の送信特性を用いるように設定されてから、他の通信機器からのデータ信号となる連続信号を受信したとき、前記一方の送信特性を用いることを決定する機能と、
    自機器が前記第2のトーン信号を送信する前に他の通信機器からの前記第2のトーン信号を受信したとき、自機器が持つ2つの送信特性のうち、他方の送信特性を用いることを決定する機能とを備えたことを特徴とする通信機器。
  9. トーン信号の交換によって他の通信機器との接続を確立する通信機器であって、
    複数の送信特性のうちの1つの送信特性を用いて、他の通信機器とデータ信号の交換を行うデータ転送可能状態にあるときに、自機器内部からの通信要求が解除されて、トーン信号の交換を行う接続確立状態に遷移する際、
    自機器が使用する送信特性に応じてトーン信号の送信開始時刻を設定することを特徴とする通信機器。
  10. 請求項9に記載の通信機器において、
    他の通信機器がデータ信号の送信を終了したことを確認した後に、トーン信号の送信開始時刻を設定することを特徴とする通信機器。
  11. トーン信号の交換によって他の通信機器との接続を確立する通信機器であって、
    トーン信号の基本周期をTとしたとき、
    他の通信機器との接続が確立するまでにトーン信号を送信させる周期として、T−α(0≦α≦T)乃至T+β(0≦β≦T)の間で2つ以上の周期が予め設定され、
    他の通信機器との接続が確立するまで、トーン信号を送信するたびに、次にトーン信号を送信するまでの周期を、設定された2つ以上の周期から1つ選択して設定し、この設定された周期が経過した後に次のトーン信号を送信することを特徴とする通信機器。
  12. 通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、
    接続確立しようとする全通信機器それぞれに、自機器の各トーン信号送信から次のトーン信号送信までの時間内に少なくとも2つの期間を設け、
    接続確立時に前記期間のうち所定の期間にトーン信号を受信した通信機器が、複数の送信特性のうち所定の送信特性で動作を行うとともに、
    前記所定の送信特性で動作を行う通信機器以外の通信機器が、接続確立後、前記所定の通信特性以外の送信特性で動作を行うことを特徴とする通信方法。
  13. 通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、
    接続確立しようとする全通信機器それぞれに、自機器の各トーン信号送信から次のトーン信号送信までの時間内に少なくとも2つの期間を設け、
    接続確立時に前記期間のうち所定の期間にトーン信号を受信した通信機器が、2つの送信特性のうち一方の送信特性で動作を行うとともに、
    前記一方の送信特性で動作を行う通信機器以外の通信機器が、接続確立後、他方の送信特性で動作を行うことを特徴とする通信方法。
  14. 通信機器が、1本の光ファイバを用いて双方向通信を行う通信方法であって、
    前記通信機器が、受信光の強度に応じて受信光を二値化する二値化手段と、前記二値化手段の出力に二値の一方の値が一定期間以上連続したことを検出する検出手段と、を有し、
    前記検出手段での検出結果に基づいて、前記通信機器がそれぞれ、接続の解除を検出することを特徴とする通信方法。
  15. 通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、
    接続確立を要求するために、第1のトーン信号が交換され、
    接続確立後に自機器内部からデータ通信要求が発生した通信機器より、前記第1のトーン信号とは異なる第2のトーン信号が送信され、
    前記第2のトーン信号を受信した他の通信機器が、前記第2のトーン信号を送信した通信機器にデータ通信要求が発生したことを認識することを特徴とする通信方法。
  16. 請求項15に記載の通信方法において、
    前記第2のトーン信号を最初に送信した通信機器が、接続確立後、複数の送信特性のうち所定の送信特性で動作を行うとともに、
    前記第2のトーン信号を受信した他の通信機器が、接続確立後、前記所定の送信特性以外の送信特性で動作を行うことを特徴とする通信方法。
  17. 請求項15に記載の通信方法において、
    前記第2のトーン信号を受信する前に前記第2のトーン信号を送信した通信機器が、仮に複数の送信特性のうちの所定の送信特性を用いるように設定され、
    仮に前記所定の送信特性を用いるように設定された通信機器が、他の通信機器からのデータ信号となる連続信号を受信したとき、前記所定の送信特性を用いることを決定し、
    また、前記第2のトーン信号を先に受信した通信機器が、前記複数の送信特性のうち、前記所定の送信特性以外の送信特性を用いることを決定することを特徴とする通信方法。
  18. 請求項15に記載の通信方法において、
    前記第2のトーン信号を最初に送信した通信機器が、接続確立後、2つの送信特性のうち一方の送信特性で動作を行うとともに、
    前記第2のトーン信号を受信した他の通信機器が、接続確立後、他方の送信特性で動作を行うことを特徴とする通信方法。
  19. 請求項15に記載の通信方法において、
    前記第2のトーン信号を受信する前に前記第2のトーン信号を送信した通信機器が、仮に2つの送信特性のうちの一方の送信特性を用いるように設定され、
    仮に前記一方の送信特性を用いるように設定された通信機器が、他の通信機器からのデータ信号となる連続信号を受信したとき、前記一方の送信特性を用いることを決定し、
    また、前記第2のトーン信号を先に受信した通信機器が、前記2つの送信特性のうち、他方の送信特性を用いることを決定することを特徴とする通信方法。
  20. 通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、
    異なる送信特性を用いてデータ信号を交換することでデータ通信を行っている通信機器のうちの1つの通信機器において、該通信機器内部からの通信要求が解除される際、
    前記通信要求が解除された通信機器が使用していた送信特性に応じて、トーン信号の送信開始時刻を設定することを特徴とする通信方法。
  21. 請求項20に記載の通信方法において、
    前記通信要求が解除された通信機器が、データ通信を行っていた他の通信機器がデータ信号の送信を終了したことを確認した後に、トーン信号の送信開始時刻を設定することを特徴とする通信方法。
  22. 通信機器が、トーン信号を交換することによって接続を確立する通信方法であって、
    トーン信号の基本周期をTとしたとき、
    接続確立使用とする全通信機器それぞれにおいて、
    他の通信機器との接続が確立するまでにトーン信号を送信させる周期として、T−α(0≦α≦T)乃至T+β(0≦β≦T)の間で2つ以上の周期が予め設定されるとともに、
    他の通信機器との接続が確立するまで、トーン信号が送信されるたびに、次にトーン信号が送信されるまでの周期が、設定された2つ以上の周期から1つ選択されて設定され、この設定された周期が経過した後に次のトーン信号が送信されることを特徴とする通信方法。
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